(1) 業績
当連結会計年度における日本経済は、政府による経済政策などを背景に、雇用情勢の改善や個人消費の持ち直しが見られ、緩やかな回復基調に推移しました。
一方、世界経済においては、中国経済の減速、新興国の成長鈍化や英国のEU離脱問題、米国トランプ新大統領の動向など、懸念材料が増している状況にあり、依然として先行き不透明な状態が続いております。
そのような経済・政治環境のなか、トライアイズグループは、景気変動の影響を受けない企業グループとして、小さくとも知性を使って、その世界ではNo.1となり光る企業グループを目指すという方針のもと「イノベーションによるコスト優位の確立」を最重要目標とし、売上が減少しても黒字化できる体質づくりを続けております。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、グループ全体の売上高が1,578百万円(前年同期比36.2%減)と大幅な減収となり、販売費及び一般管理費が924百万円(前年同期比22.3%減)と引き続き経費削減を行ったものの、営業損失は336百万円(前年同期は68百万円の営業損失)、為替差損等の計上により、経常損失は447百万円(前年同期は218百万円の経常利益)、税金等調整前当期純損失は451百万円(前年同期は322百万円の税金等調整前当期純利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は494百万円(前年同期は219百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の取組みと業績についてご説明します。
①建設コンサルタント事業
建設コンサルタント事業においては、従来型ダム関連業務、河川防災・減災対策業務および海岸保全業務を中
心に受注しましたが、大型案件の完成が来期にずれ込む見込みとなったため、売上高及び営業利益が予想より大きく下回ることとなりました。引き続き、発注比率が高まっている防災・減災対策関連業務やダム、河川構造物、海岸・港湾分野の維持管理を中心とした継続性の高い業務の受注シェア拡大と生産性の向上により、収益の改善を図ります。
これらの結果、売上高は793百万円(前年同期比50.6%減)、営業損失は320百万円(前年同期は87百万円の営業利益)となりました。
②ファッションブランド事業
ファッションブランド事業においては、消費者の節約志向が依然として強く、引き続き厳しい経営環境となりました。そういったなか、ブランド、CLATHASについては、引き続きロイヤルティビジネスによる安定的な収益が確保できております。また、海外においても、台湾現地法人の拓莉司国際有限公司を拠点として、現地パートナーと販路開拓を進めており、今後も国内外を問わずライセンス事業の強化を行うことにより、さらなる収益の拡大を図ります。
濱野皮革工藝㈱においては、軽井沢工場の所在地である長野県御代田町でふるさと納税の返礼品として認定されており、既存の広告とは別の媒体においても、老舗ブランドの認知の拡大に努めています。また、物流費用の削減や、適正な商品価格の設定等、利益率の向上に繋がる取り組みを進めております。
㈱セレクティブにおいては、東京ブラウス㈱、濱野皮革工藝㈱と連携を強化し、Eコマースによる売上シェアの拡大を目指し、顧客分析や集客のための販促支援を行っております。
これらの結果、売上高は774百万円(前年同期比10.8%減)、営業利益は2百万円(前年同期は29百万円の営業損失)となりました。
③投資事業
投資事業においては、当連結会計年度より、米国の子会社TRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.において、住居用物件と工業用物件の賃貸を開始いたしました。今後は商業用物件の取得についても、検討していく予定でおります。
これらの結果、売上高は11百万円、会社設立費用及び修繕費等の初期費用の計上により、営業損失は26百万円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,547百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,023百万円減少(前年同期比28.7%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は58百万円(前年同期は425百万円の回収)となりました。主な資金の増加要因は、売上債権の減少214百万円及びのれん償却額141百万円であります。主な資金の減少要因は、税金等調整前当期純損失451百万円及び受取利息及び受取配当金23百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は900百万円(前年同期は1,534百万円の回収)となりました。これは主に、有形固定資産取得による支出960百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は13百万円(前年同期は876百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入による収入209百万円、配当金の支払107百万円、自己株式の取得による支出135百万円によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
建設コンサルタント事業(千円) |
22,842 |
61.1 |
|
ファッションブランド事業(千円) |
184,799 |
88.8 |
|
合計 |
207,641 |
84.6 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.投資事業につきましては、該当事項はありません。
(2)受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
建設コンサルタント事業 |
882,374 |
63.3 |
979,830 |
110.0 |
|
合計 |
882,374 |
63.3 |
979,830 |
110.0 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.ファッションブランド事業及び投資事業につきましては、該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
前年同期比(%) |
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建設コンサルタント事業(千円) |
793,279 |
△50.6 |
|
ファッションブランド事業(千円) |
774,532 |
△10.8 |
|
投資事業(千円) |
11,096 |
- |
|
合計 |
1,578,908 |
△36.2 |
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
当社グループは、景気変動の影響を受けない企業グループとして、小さくとも知性を使って、その世界ではNo.1となって光る企業グループを目指しております。そして当社グループの経営理念・企業理念を全うすることで社会貢献のできる企業グループになり、厳しい経営環境下にあっても着実に業績を伸ばし企業価値を向上させたいと考えております。そのためには以下の課題に対処していく所存です。
(1) イノベーションによるコスト優位の確立
当社グループは、事業セグメントを問わず、イノベーションによるコスト優位の確立を目指してまいりましたが、ほぼ終了したと考えております。今後はさらに一歩進めて、生産性の向上に注力する体制づくりを強化してまいります。成果を増やすために安易な資源投資、単なるコスト削減といった誤った認識ではなく、付加価値を上げる方法を考えてまいります。
(2) 人材の評価・育成及び確保
当社グループの事業を推進していくうえで必要な専門知識と豊富な経験を持った優秀な人材の確保は当然のことと認識しております。生産性を上げる体制を築くことで、必然的に人材の成長が可能と考えます。生産性の伸びを評価する組織を目指し、労働の質を意識した環境を作り、関わる人材のモチベーションを高め、目的意識を保てるように努めてまいります。
(3) 新規事業ポートフォリオの取得
当社の事業は、持株会社として事業ポートフォリオの子会社群を経営・統括することです。既存3事業ポートフォリオの業績を向上させるのは勿論ですが、景気変動の影響を受けない企業グループになる必要があると考えております。したがって、既存事業の再構築と同時に新規事業ポートフォリオの取得が重要な戦略となります。事業実態があり、レバレッジが高くなく、既存事業とは異業種の事業を中心に探してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力を尽くす所存です。
また、下記事項には、将来に関するものが含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末日現在において判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。
(1) 建設コンサルタント事業のリスクについて
当社グループの㈱クレアリアが営む建設コンサルタント事業においては、特に、ダム・河川・海岸など水関連の公共事業が主たるビジネスであるため、政府・国土交通省・地方自治体などの機関が公共事業の大幅な削減や停止を決定した場合、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。
(2) ファッションブランド事業のリスクについて
当社グループの拓莉司国際有限公司、㈱セレクティブ、東京ブラウス㈱、濱野皮革工藝㈱が営むファッションブランド事業においては、商品企画、原材料市況、国内外の生産体制、為替市況、物流体制、販売拠点、消費者動向、天候、景気変動などにまつわるさまざまなリスク要因が考えられ、想定する範囲での対処は予め準備をしておりますが、想定範囲を大きく超える事象が発生した場合、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。
また、上記事業会社が扱うライセンスブランドの商品につきましても、上記リスク要因に加えて、ブランドそのものの人気・価値が大きく下落した場合、同じく当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。
(3) 投資事業について
当社グループのTRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.が営む不動産投資事業においては、米国における不動産市況、世界経済動向、賃料等の変動リスクがあり、それによって、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。さらに長期的には外国為替市況の影響も受ける可能性があります。
(4) 個人情報
ファッションブランド事業を営む拓莉司国際有限公司、㈱セレクティブ、東京ブラウス㈱、濱野皮革工藝㈱は様々な販売チャネルで事業展開していることから、多数の個人情報を保有しております。個人情報については、十分な管理体制を敷いておりますが、万一外部に漏えいするような事態が発生した場合、顧客の信用失墜による売上の減少や顧客に対する損害賠償による損失が発生する可能性があります。
(5) M&Aによる事業ポートフォリオの拡大に関するリスクについて
現在当社グループは、事業ポートフォリオの獲得による業容拡大を目的に、適切な企業との資本提携、M&A等を検討し、進めている最中ですが、M&A市場の状況により、当社グループの望む事業が適切な価格で買収できず、計画通り進まないリスクがあります。また、当社の風評リスクにより、M&Aによる事業拡大が影響を受ける可能性があります。
(6) 人材の獲得及び確保について
当社グループにおいては、組織再編と今後の事業拡大、内部統制制度整備に伴い、質の高い人材の確保・増強等を計画しておりますが、人材の流出や人材育成及び人材の確保増強等が十分にできなかった場合には、長期的視点から、当社グループの事業展開、業績及び成長見通しに影響を及ぼす可能性があります。
(7) その他のリスクについて
上記以外でも、当社グループの業績は、急激な社会インフラや市場競争の激化、現在進めているグループ規模拡大に伴う当社グループの財務的・経営的状況の変動、国内外の主要市場における各種規制、株式市場や債券市場の大幅な変動などにより多様な影響を受ける可能性があります。
当連結会計年度において新たに締結した重要な契約等は次のとおりであります。
子会社の設立
当社は、平成28年1月18日開催の取締役会において、以下のとおり海外子会社を設立することを決議いたしました。
1.設立の目的
当社は、今後の国内市場には限界があると判断していることから、米国で不動産・証券投資を行う子会社を設立し、海外不動産事業に参入することといたしました。現地の協力パートナーと共同で、収益性の高い不動産投資を中心にしながら、証券投資についても、安全性の高い確定利付債権を中心に投資する予定です。
2.設立する子会社の概要
①子会社の名称 TRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.
②所在地 1003 BISHOP STREET,SUITE 1600 HONOLULU HI 96813 USA
③代表者の役職・氏名 代表取締役社長 佐藤有希子(当社代表取締役副社長)
④事業内容 不動産・証券投資事業
⑤資本金 20,000,000米ドル
⑥設立年月日 平成28年1月
⑦出資比率 当社100%
該当事項はありません。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項については当連結会計年度末時点において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
(2) 当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は5,860百万円で前期末に比べ520百万円減少し、負債は777百万円で前期末と比べ209百万円増加し、純資産は5,083百万円で前期末と比べ729百万円の減少となりました。
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は3,322百万円となりました。対前期比で△27.1%、1,234百万円減少しました。主な要因は「有価証券」が1,206百万円、「受取手形及び売掛金」が214百万円減少し、「現金及び預金」が224百万円、「仕掛品」が35百万円増加したためであります。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産の残高は2,538百万円となりました。対前期比で39.2%、714百万円増加しました。主な要因は「建物及び構築物」が575百万円、「土地」が370百万円増加し、「のれん」が141百万円、「投資有価証券」が91百万円減少したためであります。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債の残高は457百万円となりました。対前期比で0.3%、1百万円増加しました。主な要因は、「前受金」が28百万円、「受注損失引当金」が18百万円増加し、「支払手形及び買掛金」が9百万円、「厚生年金基金脱退損失引当金」が9百万円減少したためであります。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債の残高は319百万円となりました。対前期比で185.7%、207百万円増加しました。主な要因は「長期借入金」が204百万円増加したためであります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の減少の主な要因は、自己株式の消却による資本剰余金の減少443百万円、親会社株主に帰属する当期純損失494百万円、配当金支払による利益剰余金の減少106百万円、自己株式の取得135百万円及びその他有価証券評価差額金の増加53百万円であります。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
第2 事業の状況 1業績等の概要 (1)に記載のとおりであります。
(4) キャッシュ・フローの分析
第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)に記載のとおりであります。