(1) 業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府及び日銀の政策を背景に企業業績及び雇用情勢が改善し、緩やかな回復基調を続けております。一方で、米国新政権の政策動向、中国をはじめとする新興国の経済動向及び緊迫化する北朝鮮情勢などの不確実性により、世界情勢及び世界経済については、依然不透明な状況が継続しております。
そのような経済環境のなか、トライアイズグループは、景気変動の影響を受けない企業グループとして、小さくとも知性を使って、その世界ではNo.1となり光る企業グループを目指すという方針のもと「イノベーションによるコスト優位の確立」を最重要目標とし、売上が減少しても黒字化できる体質づくりを続けており、営業利益、経常利益及び最終利益の黒字化(いずれも連結ベース)を目指しております。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は1,777百万円(前期比12.5%増)と前期より増加したほか、前期に引続き経費の削減に努めた結果、販売費及び一般管理費は939百万円(前期比1.6%増)と前期とほぼ同水準となりました。この結果、営業損失は109百万円(前期は336百万円の営業損失)、経常損失は53百万円(前期は447百万円の経常損失)となりました。また、収益物件をはじめとする固定資産の売却により、税金等調整前当期純利益は178百万円(前期は451百万円の税金等調整前当期純損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は135百万円(前期は494百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)といずれの利益も前期を上回る結果となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の取組みと業績につきましては次のとおりであります。
①建設コンサルタント事業
建設コンサルタント事業においては、従来型ダム関連業務、河川防災・減災対策業務及び海岸保全業務を中心に受注しました。前期からずれ込んだ大型案件の完成を取り込めたほか、受注高も堅調に推移したものの、当期受注案件に対応する人員体制の整備が遅れ、売上高及び営業利益が当初の予想を下回ることとなりました。今後も発注比率が高まっている防災・減災対策関連業務やダム、河川構造物、海岸・港湾分野の維持管理を中心とした継続性の高い業務の受注シェア拡大と生産性の向上により収益の改善を図ります。
これらの結果、売上高は1,028百万円(前期比29.6%増)、40百万円の営業損失(前期は320百万円の営業損失)となりました。
②ファッションブランド事業
ファッションブランド事業においては、前述のとおり景気が回復基調にあるものの、個人消費の節約志向は依然として強く、前期に引続き厳しい経営環境となりました。そのような環境のなか、ブランドCLATHASについて、ロイヤルティビジネスによる安定的な収益を確保するほか、新たな顧客を獲得するため、今後成長が見込める販路の開拓を継続して進めております。また、台湾現地法人の拓莉司国際有限公司においても、ブランド認知の拡大に努め、国内外を問わず、ライセンス事業の強化による収益の拡大を図ります。
濱野皮革工藝㈱については、百貨店向け売上高が当初の予想を下回ったため、売上高及び営業利益が当初の予想を下回ることとなりました。今後もブランド価値を向上させるための施策、物流費用の削減及び原価低減等、生産性向上のための施策に継続的に取組んでまいります。㈱セレクティブについては、東京ブラウス㈱及び濱野皮革工藝㈱との連携を強化するほか、購買意欲を高める魅力的なサイトの運営を行い、Eコマースによる売上シェアの拡大を目指します。
これらの結果、売上高は679百万円(前期比12.2%減)、6百万円の営業損失(前期は2百万円の営業利益)となりました。
③投資事業
投資事業においては、前連結会計年度より米国の子会社TRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.において、住居用物件と工業用物件の賃貸を開始いたしました。今後は商業用物件の取得についても、継続して検討していく予定でおります。
当期は通年の売上計上(前期は第2四半期より売上計上)となった結果、売上高は69百万円(前期比522.3%増)、17百万円の営業利益(前期は26百万円の営業損失)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,235百万円となり、前連結会計年度末に比べ312百万円減少(前年比12.2%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は135百万円(前期は58百万円の収入)となりました。主な資金の増加要因は、税金等調整前当期純利益178百万円及びのれん償却額141百万円であります。主な資金の減少要因は、法人税等の支払額165百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は276百万円(前期は900百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入942百万円及び定期預金への預け入れによる支出1,131百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は226百万円(前期は13百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払104百万円及び自己株式の取得による支出133百万円によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同期比(%) |
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建設コンサルタント事業(千円) |
41,530 |
181.8 |
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ファッションブランド事業(千円) |
156,096 |
84.5 |
|
合計 |
197,626 |
95.2 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.投資事業につきましては、該当事項はありません。
(2)受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
建設コンサルタント事業 |
1,133,101 |
128.4 |
1,084,475 |
110.7 |
|
合計 |
1,133,101 |
128.4 |
1,084,475 |
110.7 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.ファッションブランド事業及び投資事業につきましては、該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同期比(%) |
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建設コンサルタント事業(千円) |
1,028,456 |
29.6 |
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ファッションブランド事業(千円) |
679,899 |
△12.2 |
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投資事業(千円) |
69,056 |
522.3 |
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合計 |
1,777,412 |
12.5 |
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
以下の文書における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 当社グループの経営の基本方針
当社グループは、次に揚げることを経営理念として、顧客、社会から信頼され、かつ競争に打ち勝つ強さを持った企業となるべく技術力の強化、新規商品の開発に取り組んでおります。今後も強固な企業基盤の充実を図り企業価値を高めていくことが使命であると考えております。
①顧客本位の技術革新と創造力を重視する企業グループとなる。
②社会・環境に対し責任ある行動を取りながら、経済的な成功を収める企業グループとなる。
③従業員に安全で快適な労働環境・成長と学習の機会を提供できる企業グループとなる。
④全てのステークホルダー、株主・顧客・従業員・取引先・地域社会等と良好な関係を築く責任を全うする企業
グループとなる。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、株主をはじめとする当社を取り巻くステークホルダーの皆様にとって、株主価値の向上が有意義であると考えており、業績の回復及び企業体質の強化に取り組んでまいりました。当期も前期に続き7期連続で配当することができ、一定の成果が上がったと考えております。今後も中長期的に安定的な配当を継続するため、当期純利益の安定的な確保と拡大を目標としてまいります。
(3) 中長期的な経営戦略
当社グループの現在の中核事業は、建設コンサルタント事業とファッションブランド事業及び投資事業の3事業であり、この3つの事業ポートフォリオで収益拡大に取り組んでまいります。
建設コンサルタント事業を営む㈱クレアリアですが、同社は起業以来一貫して河川に関わる社会資本整備設計に携わってきており、蓄積したノウハウを駆使し、「水」に特化した特殊な技術力を常に向上させ、刻々と変わる社会的要望に応えていく所存です。また、既存分野の周辺領域・上流領域に目を向け、積極的に環境の保全と再生に取り組む企業への進化を図ります。建設コンサルタント業界にあって規模は小さくとも高い技術力と顧客対応力で、独特な存在感を示し、当社グループの収益に貢献できるよう取り組んでまいります。
ファッションブランド事業においては、保有するブランドCLATHASについて、ロイヤルティビジネスによる安定的な収益を確保するほか、新たな顧客を獲得するため、今後成長が見込める販路の開拓を継続して進めてまいります。また、台湾現地法人の拓莉司国際有限公司においても、国内においてライセンス事業を拡大してきた経験を生かし、台湾をはじめ世界で通用するブランドとして、CLATHAS、濱野皮革工藝㈱の価値を向上させていく所存です。
濱野皮革工藝㈱については物流費用の削減及び原価低減等、生産性向上のための施策を継続するほか、㈱セレクティブについては、東京ブラウス㈱及び濱野皮革工藝㈱との連携を強化して購買意欲を高める魅力的なサイトの運営を行い、Eコマースによる売上シェアの拡大を目指してまいります。
投資事業については、前期より米国での不動産投資事業を展開してまいりました。国内市場が縮小するなか、海外への投資を拡大することは、当社グループの企業価値の増大を実現するうえで必要不可欠であると考えております。現在は住居用物件と工業用物件の賃貸を展開しておりますが、今後は商業用物件の取得についても検討してまいります。
以上のとおり、当社グループは、建設コンサルタント事業とファッションブランド事業、投資事業の3つの事業ポートフォリオを柱として、より安定的な収益基盤を確保しながら、今後もグループのさらなる収益力強化が期待できる事業に積極的に参入し、景気変動に左右されない企業グループの体現に向けて努力してまいります。なお、
(4) 経営環境及び会社の対処すべき課題
国内景気は緩やかな回復基調を続けておりますが、一方で米国新政権の政策動向等の不確実性により、世界情勢及び世界経済については、依然不透明な状況が継続しております。また、個人消費の節約志向は依然として強く、国内景気は回復基調にあるものの引続き厳しい経営環境の中にあると認識しております。
そのような環境の中、当社グループの経営理念・企業理念を全うすることで社会貢献のできる企業グループになり、厳しい経営環境下にあっても着実に業績を伸ばし企業価値を向上させたいと考えております。そのためには以下の課題に対処していく所存です。
①イノベーションによるコスト優位の確立
当社グループは、事業セグメントを問わず、イノベーションによるコスト優位の確立を目指してまいりましたが、ほぼ終了したと考えております。今後はさらに一歩進めて、生産性の向上に注力する体制づくりを強化してまいります。成果を増やすために安易な資源投資、単なるコスト削減といった誤った認識ではなく、付加価値を上げる方法を考えてまいります。
②人材の評価・育成及び確保
当社グループの事業を推進していくうえで必要な専門知識と豊富な経験を持った優秀な人材の確保は当然のことと認識しております。生産性を上げる体制を築くことで、必然的に人材の成長が可能と考えます。生産性の伸びを評価する組織を目指し、労働の質を意識した環境を作り、関わる人材のモチベーションを高め、目的意識を保てるように努めてまいります。
③新規事業ポートフォリオの取得
当社の事業は、持株会社として事業ポートフォリオの子会社群を経営・統括することです。既存3事業ポートフォリオの業績を向上させるのは勿論ですが、景気変動の影響を受けない企業グループになる必要があると考えております。したがって、既存事業の再構築と同時に新規事業ポートフォリオの取得が重要な戦略となります。事業実態があり、レバレッジが高くなく、既存事業とは異業種の事業を中心に探してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力を尽くす所存です。
また、下記事項には、将来に関するものが含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末日現在において判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。
(1) 建設コンサルタント事業のリスクについて
当社グループの㈱クレアリアが営む建設コンサルタント事業においては、特に、ダム・河川・海岸など水関連の公共事業が主たるビジネスであるため、政府・国土交通省・地方自治体などの機関が公共事業の大幅な削減や停止を決定した場合、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。
(2) ファッションブランド事業のリスクについて
当社グループの拓莉司国際有限公司、㈱セレクティブ、東京ブラウス㈱、濱野皮革工藝㈱が営むファッションブランド事業においては、商品企画、原材料市況、国内外の生産体制、為替市況、物流体制、販売拠点、消費者動向、天候、景気変動などにまつわるさまざまなリスク要因が考えられ、想定する範囲での対処は予め準備をしておりますが、想定範囲を大きく超える事象が発生した場合、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。
また、上記事業会社が扱うライセンスブランドの商品につきましても、上記リスク要因に加えて、ブランドそのものの人気・価値が大きく下落した場合、同じく当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。
(3) 投資事業について
当社グループのTRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.が営む不動産投資事業においては、米国における不動産市況、世界経済動向、賃料等の変動リスクがあり、それによって、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。さらに長期的には外国為替市況の影響も受ける可能性があります。
(4) 個人情報
ファッションブランド事業を営む拓莉司国際有限公司、㈱セレクティブ、東京ブラウス㈱、濱野皮革工藝㈱は様々な販売チャネルで事業展開していることから、多数の個人情報を保有しております。個人情報については、十分な管理体制を敷いておりますが、万一外部に漏えいするような事態が発生した場合、顧客の信用失墜による売上の減少や顧客に対する損害賠償による損失が発生する可能性があります。
(5) M&Aによる事業ポートフォリオの拡大に関するリスクについて
現在当社グループは、事業ポートフォリオの獲得による業容拡大を目的に、適切な企業との資本提携、M&A等を検討し、進めている最中ですが、M&A市場の状況により、当社グループの望む事業が適切な価格で買収できず、計画通り進まないリスクがあります。また、当社の風評リスクにより、M&Aによる事業拡大が影響を受ける可能性があります。
(6) 人材の獲得及び確保について
当社グループにおいては、組織再編と今後の事業拡大、内部統制制度整備に伴い、質の高い人材の確保・増強等を計画しておりますが、人材の流出や人材育成及び人材の確保増強等が十分にできなかった場合には、長期的視点から、当社グループの事業展開、業績及び成長見通しに影響を及ぼす可能性があります。
(7) その他のリスクについて
上記以外でも、当社グループの業績は、急激な社会インフラや市場競争の激化、現在進めているグループ規模拡大に伴う当社グループの財務的・経営的状況の変動、国内外の主要市場における各種規制、株式市場や債券市場の大幅な変動などにより多様な影響を受ける可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項については当連結会計年度末時点において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
(2) 当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は6,041百万円で前期末に比べ180百万円増加し、負債は910百万円で前期末と比べ133百万円増加し、純資産は5,130百万円で前期末と比べ47百万円の増加となりました。
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は4,474百万円となりました。対前期比で34.6%、1,151百万円増加しました。主な要因は「有価証券」が293百万円及び「現金及び預金」が855百万円増加したためであります。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産の残高は1,567百万円となりました。対前期比で38.2%、970百万円減少しました。主な要因は「建物及び構築物」が90百万円、「土地」が558百万円、「のれん」が141百万円及び「投資有価証券」が175百万円減少したためであります。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債の残高は615百万円となりました。対前期比で34.3%、157百万円増加しました。主な要因は「未払法人税等」が75百万円及び「前受金」が31百万円増加したためであります。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債の残高は295百万円となりました。対前期比で7.5%、24百万円減少しました。主な要因は「資産除去債務」が17百万円増加した一方で、固定負債「その他」が51百万円減少したためであります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の減少の主な要因は、自己株式の消却等による資本剰余金の減少219百万円、親会社株主に帰属する当期純利益135百万円の計上、配当金支払による利益剰余金の減少102百万円、自己株式の消却等による自己株式の増加139百万円及び為替換算調整勘定の増加113百万円であります。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
第2 事業の状況 1業績等の概要 (1)に記載のとおりであります。
(4) キャッシュ・フローの分析
第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)に記載のとおりであります。