以下の文書における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 当社グループの経営の基本方針
当社グループは、次に揚げることを経営理念として、顧客、社会から信頼され、かつ競争に打ち勝つ強さを持った企業となるべく技術力の強化、新規商品の開発に取り組んでおります。今後も強固な企業基盤の充実を図り企業価値を高めていくことが使命であると考えております。
①顧客本位の技術革新と創造力を重視する企業グループとなる。
②社会・環境に対し責任ある行動を取りながら、経済的な成功を収める企業グループとなる。
③従業員に安全で快適な労働環境・成長と学習の機会を提供できる企業グループとなる。
④全てのステークホルダー、株主・顧客・従業員・取引先・地域社会等と良好な関係を築く責任を全うする企業
グループとなる。
(2) 目標とする経営指標及び財務上の課題
当社グループは、株主をはじめとする当社を取り巻くステークホルダーの皆様にとって、株主価値の向上が有意義であると考えており、業績の回復及び企業体質の強化に取り組んでまいりました。当期も前期に続き10期連続で配当することができ、一定の成果が上がったと考えております。今後も中長期的に安定的な配当を継続するため、親会社株主に帰属する当期純利益の安定的な確保が当社グループの課題であり、親会社株主に帰属する当期純利益の拡大を目標としてまいります。
(3) 中長期的な経営戦略
当社グループの現在の中核事業は、建設コンサルタント事業とファッションブランド事業及び投資事業の3事業であり、この3つの事業ポートフォリオで収益拡大に取り組んでまいります。
建設コンサルタント事業を営む㈱クレアリアですが、同社は起業以来一貫して河川に関わる社会資本整備設計に携わってきており、蓄積したノウハウを駆使し、「水」に特化した特殊な技術力を常に向上させ、刻々と変わる社会的要望に応えていく所存です。また、既存分野の周辺領域・上流領域に目を向け、積極的に環境の保全と再生に取り組む企業への進化を図ります。建設コンサルタント業界にあって規模は小さくとも高い技術力と顧客対応力で、独特な存在感を示し、当社グループの収益に貢献できるよう取り組んでまいります。
ファッションブランド事業においては、保有するブランドCLATHASについて、ロイヤルティビジネスによる安定的な収益を確保するほか、新たな顧客を獲得するため、今後成長が見込める販路の開拓を継続して進めてまいります。また、台湾現地法人の拓莉司国際有限公司においても、国内においてライセンス事業を拡大してきた経験を生かし、台湾をはじめ世界で通用するブランドとして、CLATHAS、濱野皮革工藝㈱の価値を向上させていく所存です。
濱野皮革工藝㈱については物流費用の削減及び原価低減等、生産性向上のための施策を継続するほか、購買意欲を高める魅力的なサイトの運営を行い、Eコマースによる売上シェアの拡大を目指してまいります。
投資事業については、前期より米国での不動産投資事業を展開してまいりました。国内市場が縮小するなか、海外への投資を拡大することは、当社グループの企業価値の増大を実現するうえで必要不可欠であると考えております。現在の賃貸物件について、高稼働を維持できるよう、現地パートナーと協力して管理を行っていくほか、継続して収益性の高い物件の確保に努めてまいります。
以上のとおり、当社グループは、建設コンサルタント事業とファッションブランド事業、投資事業の3つの事業ポートフォリオを柱として、より安定的な収益基盤を確保しながら、今後もグループのさらなる収益力強化が期待できる事業に積極的に参入し、景気変動に左右されない企業グループの体現に向けて努力してまいります。
(4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上の課題
国内景気は緩やかな回復基調を続けておりましたが、昨年の新型コロナウイルスウイルス感染症拡大の影響を受け急速に悪化しました。特に感染症拡大防止を目的とした外出、イベント及びセレモニーの自粛、渡航制限並びに休業要請等により個人消費は大きく落ち込むこととなりました。そして、発生から1年余り経過した現在においても、感染拡大が依然として収束しておらず、不透明かつ厳しい経営環境が継続しています。
そのような環境の中、当社グループの経営理念・企業理念を全うすることで社会貢献のできる企業グループになり、厳しい経営環境下にあっても着実に業績を伸ばし企業価値を向上させたいと考えております。そのためには以下の課題に対処していく所存です。
①イノベーションによるコスト優位の確立
当社グループは、事業セグメントを問わず、イノベーションによるコスト優位の確立を目指してまいりましたが、ほぼ終了したと考えております。今後はさらに一歩進めて、生産性の向上に注力する体制づくりを強化してまいります。成果を増やすために安易な資源投資、単なるコスト削減といった誤った認識ではなく、付加価値を上げる方法を考えてまいります。
②人材の評価・育成及び確保
当社グループの事業を推進していくうえで必要な専門知識と豊富な経験を持った優秀な人材の確保は当然のことと認識しております。生産性を上げる体制を築くことで、必然的に人材の成長が可能と考えます。生産性の伸びを評価する組織を目指し、労働の質を意識した環境を作り、関わる人材のモチベーションを高め、目的意識を保てるように努めてまいります。
③新規事業ポートフォリオの取得
当社の事業は、持株会社として事業ポートフォリオの子会社群を経営・統括することです。既存3事業ポートフォリオの業績を向上させるのは勿論ですが、景気変動の影響を受けない企業グループになる必要があると考えております。したがって、既存事業の再構築と同時に新規事業ポートフォリオの取得が重要な戦略となります。事業実態があり、レバレッジが高くなく、既存事業とは異業種の事業を中心に探してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるほか、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力を尽くす所存です。
また、下記事項には、将来に関するものが含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。
(1) 建設コンサルタント事業のリスクについて
当社グループの㈱クレアリアが営む建設コンサルタント事業においては、特に、ダム・河川・海岸など水関連の公共事業が主たるビジネスであるため、政府・国土交通省・地方自治体などの機関が公共事業の大幅な削減や停止を決定した場合、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。
(2) ファッションブランド事業のリスクについて
当社グループの拓莉司国際有限公司、濱野皮革工藝㈱が営むファッションブランド事業においては、商品企画、原材料市況、国内外の生産体制、為替市況、物流体制、販売拠点、消費者動向、天候、景気変動などにまつわるさまざまなリスク要因が考えられ、想定する範囲での対処は予め準備をしておりますが、想定範囲を大きく超える事象が発生した場合、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。
また、上記事業会社が扱うライセンスブランドの商品につきましても、上記リスク要因に加えて、ブランドそのものの人気・価値が大きく下落した場合、同じく当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。
(3) 投資事業について
当社グループのTRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.、CLATHAS LLC及びKIP LLCが営む不動産投資事業においては、米国における不動産市況、世界経済動向、賃料等の変動リスクがあり、それによって、当社グループの業績に大きな影響を受ける可能性があります。さらに長期的には外国為替市況の影響も受ける可能性があります。
(4) 個人情報
ファッションブランド事業を営む拓莉司国際有限公司、濱野皮革工藝㈱は様々な販売チャネルで事業展開していることから、多数の個人情報を保有しております。個人情報については、十分な管理体制を敷いておりますが、万一外部に漏えいするような事態が発生した場合、顧客の信用失墜による売上の減少や顧客に対する損害賠償による損失が発生する可能性があります。
(5) M&Aによる事業ポートフォリオの拡大に関するリスクについて
現在当社グループは、事業ポートフォリオの獲得による業容拡大を目的に、適切な企業との資本提携、M&A等を検討し、進めている最中ですが、M&A市場の状況により、当社グループの望む事業が適切な価格で買収できず、計画通り進まないリスクがあります。また、当社の風評リスクにより、M&Aによる事業拡大が影響を受ける可能性があります。
(6) 人材の獲得及び確保について
当社グループにおいては、組織再編と今後の事業拡大、内部統制制度整備に伴い、質の高い人材の確保・増強等を計画しておりますが、人材の流出や人材育成及び人材の確保増強等が十分にできなかった場合には、長期的視点から、当社グループの事業展開、業績及び成長見通しに影響を及ぼす可能性があります。
(7) 新型コロナウイルスウイルス感染症の収束について
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言に伴う経済活動の制限は、各事業セグメントの活動に大きな影響を与えました。新型コロナウイルスの影響が当社の想定より長期化した場合、事業活動への影響が更に拡大することが懸念され、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) その他のリスクについて
上記以外でも、当社グループの業績は、急激な社会インフラや市場競争の激化、現在進めているグループ規模拡大に伴う当社グループの財務的・経営的状況の変動、国内外の主要市場における各種規制、株式市場や債券市場の大幅な変動などにより多様な影響を受ける可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響を受け、回復基調にあった景気は急速に悪化しました。特に、感染症拡大による外出、イベント及びセレモニーの自粛、渡航制限、休業要請等により個人消費は大きく落ち込むこととなりました。そして、新型コロナウイルス感染症の発生から1年余り経過した現在においても、感染拡大が依然として収束しておらず、不透明かつ厳しい経営環境が継続しています。
そのような経済環境のなか、トライアイズグループは、景気変動の影響を受けない企業グループとして、小さくとも知性を使って、その世界ではNo.1となり光る企業グループを目指すという方針のもと「イノベーションによるコスト優位の確立」を最重要目標とし、売上が減少しても黒字化できる体質づくりを続け、連結グループで営業利益、経常利益及び最終利益いずれも黒字化することを目標としています。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、建設コンサルタント事業及びファッションブランド事業において売上高が大幅に減少したことにより、当連結会計年度の売上高は1,004百万円(前期比41.4%減)と前連結会計年度を下回る結果となりました。従前より継続して取り組んでいる諸々の収益拡大・経費節減の施策が功を奏し、ファッションブランド事業の原価率は前連結会計年度より改善し、販売費及び一般管理費も422百万円(前期比28.4%減)と更なる削減を果たすことができたものの、売上高の減少に伴う利益の減少をカバーするには至らず、営業利益は98百万円(前期比60.7%減)という結果となりました。営業外収益及び営業外費用については、当初の予測どおり推移いたしました。この結果、35百万円の経常利益(前期比79.9%減)となりました。
そして、投資事業における収益物件の売却により34百万円の固定資産売却益を計上した結果、税金等調整前当期純利益は72百万円(前期比63.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2百万円(前期比97.9%減)と前連結会計年度からは大幅に減少したものの、2期連続最終黒字を果たすことができました。当連結会計年度におけるセグメント別の取り組みと業績につきましては、次のとおりであります。
建設コンサルタント事業
建設コンサルタント事業においては、従来型ダム関連業務、河川防災・減災対策業務及び海岸保全業務を中心に受注しました。これまでの防災・減災対策関連業務やダム、河川構造物、海岸・港湾分野の維持管理を中心とした継続性の高い業務のほか、民間事業の受注拡大に取り組み、受注シェアの拡大を図っていきます。また、受注へ対応するため人員体制の整備・不採算となっている拠点の整理等、生産性を向上させる施策の実行により、収益の改善を図ります。
当連結会計年度は、受注高が当初の想定を下回る結果となったほか、当初当連結会計年度内で完成を予定していた一部の業務が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け完成時期が先送りとなり、当期受注当期完成業務の売上高が当初の想定を下回る結果となりました。この結果、売上高は528百万円(前期比52.2%減)と前連結会計年度と比較して大幅に減少する結果となりました。また、経費の縮減政策や業務の見直しを行ったことにより売上原価及び販管費の縮減を果たすことができたものの、前述の売上高の減少を補うには至らず、当連結会計年度は47百万円の営業損失(前期は133百万円の営業利益)となりました。
ファッションブランド事業
ファッションブランド事業においては、前述のとおり新型コロナウイルス感染症拡大による外出、イベント及びセレモニーの自粛の影響を特に強く受けたことから、前年同期よりも厳しい経営環境となりました。そのような環境のもと、ロイヤルティビジネスによる安定的な収益の確保及び収益拡大のため、ブランドCLATHASについては、販路の新規開拓を継続しております。また、連結子会社の拓莉司国際有限公司も引続きブランド認知に努め、ライセンス事業の強化を図ってまいります。
濱野皮革工藝㈱の製品は、軽井沢工場の所在地である長野県御代田町におけるふるさと納税の返戻品として認定され、継続的に高い評価を受け、雑誌・テレビ等各種のメディアにおいても取り上げられております。これまでの伝統と技術を継承しながら、同社製品のブランド価値を向上させるための施策に引続き取り組んでまいります。
当連結会計年度の売上高は、イベント及びセレモニーの自粛の影響により当社主力製品の需要が大幅に減少したことに加え、販売先の小売店の休業の影響により275百万円(前期比33.7%減)と、前期と比較し大幅に減少する結果となりました。不採算業務の廃止及び経費の縮減施策により、原価率の改善及び販管費の縮減を果たすことができたものの、前述の売上高の減少を補うには至らず、48百万円の営業損失(前期は25百万円の営業利益)となりました。
投資事業
投資事業においては、米国の子会社TRIIS INTERNATIONAL AMERICA INC.において、住居用物件と工業用物件の賃貸を継続しております。各物件の稼働は堅調に推移しており、今後はより収益性の高い物件の取得及び物件の入替を促進し、収益の拡大を図ってまいります。
当連結会計年度においては、前連結会計年度において取得した収益物件が通年稼働したことにより、売上高は200百万円(前期比4.2%増)と当初の想定どおりの結果となりました。また、前連結会計年度において発生したテナント獲得のための一時的な支出が未発生となったほか、渡航制限により出張経費が減少したため、営業利益は134百万円(前期比83.6%増)と前期を大幅に上回る結果となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,492百万円となり、前連結会計年度末に比べ402百万円増加(前期比21.2%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は103百万円(前期は382百万円の獲得)となりました。主な資金の増加要因としては、法人税等の支払額△110百万円、棚卸資産の増減額△56百万円及びその他△69百万円等、支出項目の合計額が収入項目(税金等調整前当期純利益72百万円及び減価償却費56百万円等)の合計額を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は113百万円(前期は151百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出△291百万円、投資有価証券の取得による支出△103百万円、貸付による支出△30百万円、有形固定資産の売却による収入116百万円及び投資有価証券の売却による収入202百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は143百万円(前期は501百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済△32百万円及び配当金の支払△110百万円によるものであります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
建設コンサルタント事業(千円) |
31,358 |
98.8 |
|
ファッションブランド事業(千円) |
99,148 |
92.7 |
|
合計 |
130,506 |
94.1 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.投資事業につきましては、該当事項はありません。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
建設コンサルタント事業 |
443,902 |
68.5 |
514,651 |
85.9 |
|
合計 |
443,902 |
68.5 |
514,651 |
85.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.ファッションブランド事業及び投資事業につきましては、該当事項はありません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
建設コンサルタント事業(千円) |
528,259 |
47.7 |
|
ファッションブランド事業(千円) |
275,766 |
66.2 |
|
投資事業(千円) |
200,256 |
104.2 |
|
合計 |
1,004,281 |
58.5 |
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
(3)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項については当連結会計年度末時点において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。新型コロナウイルス感染症の拡大により、財政状態及び経営成績に及ぼす影響が不透明な状況が続いており、当連結会計年度においても売上高の減少などの影響を受けておりますが翌連結会計年度はこの影響も概ね収束し、例年並みの需要が見込まれると仮定し会計上の見積りを行っております。なお、当連結会計年度における会計上の見積りは最善の見積りであるものの、新型コロナウイルス感染症による影響は不確実性が高いため、収束時期の遅れなど今後の状況の変化により判断を見直した結果、将来の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析
経営成績
(売上高及び営業利益)
投資事業においては収益物件が通期稼働したことにより、売上高は前期とほぼ同額で推移いたしました。
建設コンサルタント事業においては、受注高が当初の想定を下回ったことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、完成工期が全般的に長期化・先送りとなった為、事業年度内で完成すする業務が当初の予測を下回ったことにより、売上高が大幅に減少する結果となりました。新型コロナウイルス感染症の影響はファッションブランド事業においてはより顕著に現れました。イベント及びセレモニーの自粛の影響により当社主力製品の需要が大幅に減少したことに加え、販売先の小売店の休業の影響前期に実施した販売先の見直しの影響を受け、売上高が大幅に減少しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度より710百万円減少し、1,004百万円となりました。
従前より継続して取り組んでいる諸々の収益拡大・経費節減の施策が功を奏し、ファッションブランド事業の原価率は前連結会計年度より改善し、販売費及び一般管理費についても、前述の各施策などにより削減を進め、対前期比28.4%減少の422百万円と大幅な縮減を果たすことができました。しかし、売上高の減少に伴う利益の減少をカバーするには至らず、営業利益は前連結会計年度より152百万円減少し、98百万円となりました。
なお、セグメントごとの売上高及び営業損益の概況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
(営業外損益及び経常損益)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度より6百万円増加し26百万円となりました。これは、前連結会計年度において連結子会社が持続化給付金等の補助金収入を計上したこと等による増加であります。
当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度より2百万円減少した89百万円となりました。これは、長期借入金の返済により支払利息が4百万円減少した一方で、為替相場の変動による為替差損を計上したことによるものであります。この結果、経常利益は前連結会計年度より143百万円減少した35百万円となりました。
(特別損益及び税金等調整前当期純損益)
当連結会計年度の特別利益は前連結会計年度より16百万円増加した37百万円となりました。これは前連結会計年度に引続き連結子会社の収益物件の売却より固定資産売却益を計上したほか、前連結会計年度に保有していた金融商品の売却益及び過年度発行新株予約権の失効に伴う新株予約権戻入益を計上したことによるものであります。
当連結会計年度の特別損失は前連結会計年度より1百万円減少した1百万円となりました。これは、前連結会計年度に計上した不採算拠点の整理統合損失が、当連結会計年度は未発生であったことによるものであります。これらの結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度より125百万円減少した72百万円となりました。
(法人税等及び親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における法人税等合計額(法人税等調整額を含む)は、前連結会計年度と比較し、2百万円減少した69百万円となりました。これは、建設コンサルタント事業及びファッションブランド事業の繰越欠損金に係る評価性引当額が増加したことにより、税金等調整前当期純利益の減少に比例して法人税等合計額が減少しなかったことによるものであります。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度より122百万円減少した2百万円となりました。前連結会計年度より大幅に減少したものの、2期連続で最終利益が黒字となりました。
当社グループにおける目標とする経営指標は、親会社株主に帰属する当期純利益の確保であり、引続き親会社株主に帰属する当期純利益の確保と拡大に努めてまいります。
財政状態
当連結会計年度末における総資産は6,501百万円で前期末に比べ359百万円減少し、負債は2,271百万円で前期末と比べ157百万円減少し、純資産は4,230百万円で前期末と比べ201百万円の減少となりました。
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は2,235百万円となりました。対前期比で12.4%、317百万円減少しました。主な要因は、「現金及び預金」が519百万円減少した一方で、「仕掛品」及び流動資産「その他」がそれぞれ54百万円、143百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産の残高は4,266百万円となりました。対前期比で0.9%、41百万円減少しました。主な要因は投資事業における収益物件の入替(取得及び売却)により有形固定資産が31百万円増加したほか、投資有価証券の売却により「投資有価証券」が93百万円減少したほか、投資その他の資産「その他」が24百万円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債の残高は337百万円となりました。対前期比で11.8%、45百万円減少しました。主な要因は「前受金」が58百万円増加した一方で「未払法人税等」及び流動負債「その他」がそれぞれ21百万円、56百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債の残高は1,934百万円となりました。対前期比で5.4%、111百万円減少しました。主な要因は「長期借入金」が返済及び期末換算レートの変動により111百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の減少201百万円の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益2百万円の計上、配当金支払による利益剰余金の減少110百万円及び期末換算レートの変動に伴う為替換算調整勘定の減少110百万円であります。
キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況及びその分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、各事業セグメントにおける仕入資金、営業費用等の運転資金のほか、投資事業における収益物件取得のための設備資金等であります。
当社グループは事業運営上必要な資金を安定的に確保するための源泉として、自己資金及び金融機関からの借入によることを基本方針としております。当連結会計年度の現金及び預金は、資産合計の24.7%を占める1,611百万円となっております。
当該残高及びこれまでの借入実績から勘案すると、現状の事業活動の維持の観点からは、将来資金に関して十分な財源が確保されていると考えております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。