当企業集団は、当連結会計年度より、従来の日本基準に替えて国際会計基準(IFRS)を適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて分析を行っております。
(1) 業績
当連結会計年度においては、売上収益は2,693百万円(前期比20.4%増)、営業利益は616百万円(同14.0%増)となりました。
税引前利益は、持分法適用関連会社であった㈱エイジアの株式売却益527百万円等により1,196百万円(同116.2%増)となりました。
当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益はいずれも830百万円(同129.6%増)、当期包括利益合計は売却可能金融資産の時価が下落したことによる評価差額△65百万円により、765百万円(同88.0%増)となりました。
主力サービスであるサイト内検索サービス『i-search』が堅調にシェアを伸ばしており、セメダイン㈱、㈱セブン・カードサービス「nanacoサイト」、東日本電信電話㈱、㈱カプコン、三井造船㈱、BSフジ㈱、北海道電力㈱、日本映画放送㈱、グローブライド㈱、日本住宅流通㈱、マニュライフ生命保険㈱、エレコム㈱、滋賀銀行㈱、㈱SBI証券、曙ブレーキ工業㈱、㈱コンコルディア・フィナンシャルグループ、板橋区、㈱伊予銀行、デクセリアルズ㈱等に導入されました。
Webサイト上に掲載する「よくある質問(FAQ)」や社内情報の共有管理サービス『i-ask』も同様にシェアを伸ばしており、多摩信用金庫、日本ロレアル㈱、au損害保険㈱、日本セーフティー㈱、パケットビデオ・ジャパン㈱等に導入されました。
なお、楽天生命保険㈱及び九州通信ネットワーク㈱には『i-search』と『i-ask』の検索結果を同時に表示するサービスが導入されました。
また、総合アンケート・メールマーケティングサービス『i-entry』はパーク24㈱に、製品等のWebページの管理を簡易化するサービス『i-catalog』は共立食品㈱に、Webサイトの更新前後の差分を一目で確認し、スピーディーかつ安全にコンテンツを公開できるCMSサービス『i-flow』は日東電工㈱に、e-ラーニングサービス『i-learning』は行政機関のコールセンターに、『IVR(自動音声応答)』サービスはコールバック予約受付として損害保険会社に、DM配信停止受付サービスとしてポイントプログラム運営会社に導入されました。
その他にも、アパート・マンション等の賃貸借契約希望者の情報をWebフォームに入力すると指定帳票に合わせてPDF化及び検索を可能とする契約書作成管理システムが家賃保証会社に、IVR及びSMS(※)をシステム連携し、マルチデバイスからの各種業務の受付対応を行うサービスが電力会社に導入されました。
更に、損害保険ジャパン日本興亜㈱の個人向けスマートフォン用アプリ『ポータブルスマイリングロード』向けにビッグデータの処理・管理サービスが導入され、その運用を含めたサービスの提供を開始し、特に一時売上の増加に大きく寄与しました。
なお、当企業集団はSaaS/ASP事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載を省略しております。
(※)ショートメッセージサービスの略。スマートフォンや携帯電話同士で短いテキスト(文章)によるメッセージを送受信するサービス。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,629百万円増加し、当連結会計年度末には5,060百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは413百万円となり、前連結会計年度比146百万円の減少となりました。この主な要因は、税引前利益の増加642百万円、金融収益の増加547百万円、営業債務及びその他の債務の減少138百万円、その他項目に計上している一時費用の減少65百万円及び法人所得税の支払額の増加40百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは△781百万円となり、前連結会計年度比249百万円の減少となりました。この主な要因は、関連会社株式の取得による支出の増加1,774百万円及び関連会社株式の売却による収入の増加1,494百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは3,997百万円となり、前連結会計年度比3,783百万円の増加となりました。この主な要因は、短期借入れによる収入の増加2,580百万円、新株の発行による収入の増加875百万円及び自己株式の処分による収入の増加451百万円等によるものであります。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下の通りであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
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(単位:千円) |
|
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前連結会計年度 (平成27年6月30日) |
当連結会計年度 (平成28年6月30日) |
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資産の部 |
|
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流動資産 |
1,822,432 |
5,508,667 |
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
59,273 |
253,501 |
|
無形固定資産 |
219,845 |
461,888 |
|
投資その他の資産 |
1,373,419 |
3,296,584 |
|
固定資産合計 |
1,652,538 |
4,011,974 |
|
繰延資産 |
- |
8,538 |
|
資産合計 |
3,474,971 |
9,529,179 |
|
|
|
|
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
1,513,238 |
5,683,521 |
|
固定負債 |
31,917 |
36,668 |
|
負債合計 |
1,545,156 |
5,720,190 |
|
|
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
1,862,486 |
3,802,618 |
|
その他の包括利益累計額 |
67,329 |
2,177 |
|
新株予約権 |
- |
4,194 |
|
純資産合計 |
1,929,815 |
3,808,989 |
|
負債純資産合計 |
3,474,971 |
9,529,179 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
|
(単位:千円) |
|
|
前連結会計年度 (自 平成26年7月1日 至 平成27年6月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日) |
|
売上高 |
2,240,714 |
2,657,737 |
|
売上原価 |
893,714 |
1,157,323 |
|
売上総利益 |
1,346,999 |
1,500,414 |
|
販売費及び一般管理費 |
780,436 |
919,612 |
|
営業利益 |
566,563 |
580,801 |
|
営業外収益 |
13,424 |
49,460 |
|
営業外費用 |
2,737 |
6,997 |
|
経常利益 |
577,251 |
623,264 |
|
特別利益 |
- |
545,575 |
|
特別損失 |
79,042 |
13,315 |
|
税金等調整前当期純利益 |
498,208 |
1,155,523 |
|
法人税等合計 |
184,502 |
370,440 |
|
当期純利益 |
313,705 |
785,083 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
313,705 |
785,083 |
要約連結包括利益計算書
|
(単位:千円) |
|
|
前連結会計年度 (自 平成26年7月1日 至 平成27年6月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日) |
|
当期純利益 |
313,705 |
785,083 |
|
その他の包括利益合計 |
45,366 |
△65,151 |
|
包括利益 |
359,071 |
719,931 |
|
(内訳) |
|
|
|
親会社株主に係る包括利益 |
359,071 |
719,931 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 平成26年7月1日 至 平成27年6月30日)
|
(単位:千円) |
|
|
株主資本 |
その他の包括利益累計額 |
新株予約権 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
1,688,472 |
21,962 |
- |
1,710,435 |
|
当期変動額合計 |
174,013 |
45,366 |
- |
219,379 |
|
当期末残高 |
1,862,486 |
67,329 |
- |
1,929,815 |
当連結会計年度(自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日)
|
(単位:千円) |
|
|
株主資本 |
その他の包括利益累計額 |
新株予約権 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
1,862,486 |
67,329 |
- |
1,929,815 |
|
当期変動額合計 |
1,940,131 |
△65,151 |
4,194 |
1,879,173 |
|
当期末残高 |
3,802,618 |
2,177 |
4,194 |
3,808,989 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
|
(単位:千円) |
|
|
前連結会計年度 (自 平成26年7月1日 至 平成27年6月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
560,878 |
413,975 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△532,017 |
△781,970 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
214,449 |
3,997,915 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
- |
△10 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
243,310 |
3,629,908 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
1,187,195 |
1,430,505 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
1,430,505 |
5,060,414 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
(a) 連結の範囲に関する事項
・連結子会社の数 3社
・連結子会社の名称 デジアナコミュニケーションズ㈱
㈱パレル
トライアックス㈱
連結の範囲の変更に関する事項
平成27年11月20日付で、トライアックス㈱の全株式を取得し、同社を連結子会社といたしました。
(b) 持分法の適用に関する事項
・関連会社の数 1社
・関連会社の名称 ソフトブレーン㈱
持分法の適用の範囲の変更に関する事項
平成28年6月に、㈱エイジアの全株式を売却し、同社は持分法適用関連会社ではなくなりました。
平成28年6月に、ソフトブレーン㈱の株式を議決権所有割合34.2%取得し、同社を持分法適用関連会社といたしました。なお、平成28年7月に同社株式を追加したことに伴い、議決権所有割合が34.2%(平成28年6月30日現在)から45.5%(平成28年7月12日現在)となりました。
(c) 会計方針の変更
(ⅰ) 会計上の見積りの変更と区別することが困難な会計方針の変更
当企業集団は、有形固定資産の減価償却の方法については、定率法を採用しておりましたが、当連結会計年度より定額法に変更しております。
国際会計基準(IFRS)を適用する際に、有形固定資産の使用状況を検討した結果、定額法による減価償却の方法を採用する方が費用配分の適正化が図られ、経済的実態をより適切に反映させることができると判断いたしました。
なお、この変更による当連結会計年度の財務諸表に与える影響は軽微であります。
(ⅱ) 企業結合に関する会計基準等の適用
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等を当連結会計年度から適用し、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更しております。また、当連結会計年度の期首以後実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する連結会計年度の連結財務諸表に反映させる方法に変更しております。
企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点から将来にわたって適用しております。
この結果、当連結会計年度の財務諸表に与える影響は軽微であります。
⑥ IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
前連結会計年度(自 平成26年7月1日 至 平成27年6月30日)
前連結会計年度における差異に関する事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表連結財務諸表注記 36.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日)
(a) 表示方法の変更
日本基準では、営業外収益、営業外費用、特別利益及び特別損失に表示していた項目を、IFRSでは財務関連項目を金融収益又は金融費用へ、それ以外の項目については、その他の収益又はその他の費用へ表示しております。
(b) 収益認識及び工事契約
日本基準では、システム開発及びインフラ構築取引について、成果の確実性が認められる場合に工事進行基準を適用し、成果の確実性が認められない場合には工事完成基準を適用しておりました。一方、IFRSでは取引の成果を信頼性をもって見積もることができる場合には収益を期末日の進捗度に応じて認識し、そうでない場合には、収益を費用が回収可能と認められる部分についてのみ認識しております。
この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、売上収益及び売上原価がそれぞれ38百万円増加しております。
(c) のれんの償却
日本基準では、のれんの償却については、効果が発現すると見積られる期間にわたり均等償却を行っていましたが、IFRSでは移行日以降、償却をせず毎期減損テストを行っております。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、営業利益等が49百万円増加しております。
(1) 生産実績
当企業集団の主たる業務は、SaaS/ASPサービスの提供、ニュース配信・検索サービスの提供及びソフトウエアの保守メンテナンスといった継続的サポート業務・プロダクトの販売、情報ポータルサイトの運営等であり、受注形態は多岐に亘っております。このため、数量の把握を始め生産概念の意義が薄く、生産実績を把握することは困難であり、記載を省略しております。
(2) 受注状況
当企業集団の主たる業務は、SaaS/ASPサービスの提供、ニュース配信・検索サービスの提供及びソフトウエアの保守メンテナンスといった継続的サポート業務・プロダクトの販売、情報ポータルサイトの運営等であり、受注形態は多岐に亘っております。このため数量の把握を始め画一的に表示することは困難であり、記載を省略しております。
(3) 販売実績
当企業集団は、SaaS/ASP事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年7月1日 至 平成27年6月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
損害保険ジャパン日本興亜㈱ |
270,392 |
12.1 |
593,752 |
22.0 |
(注)1.平成26年9月1日に、㈱損害保険ジャパンと日本興亜損害保険㈱が合併し、損害保険ジャパン日本興亜㈱が発足されました。
前連結会計年度は、平成26年7月1日から平成26年8月31日までの㈱損害保険ジャパンとしての売上高を含めております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 技術開発
当企業集団では、主力サービスであるSaaS/ASP型サイト内検索サービス、FAQ管理サービス、法人向けニュース配信サービス等で使用する検索技術をはじめ、クラウドサービスの進化に伴う新たな技術を取り入れ、当企業集団のサービスの向上及び新たなサービス展開に取り組んでおります。
今後も技術力を更に磨き上げ、アプリケーション開発や既存のデータベースやメディアとの統合等、ユーザのニーズにマッチするサービス提供を展開してまいります。
(2) 現行サービスの更なる改善と新サービスの提供
現行サービスを更に機能強化していくとともに、サービス間の関連性を高め、より高付加価値化を目指します。具体的には、『i-search』と『i-ask』の検索結果を同時に表示したり、Webフォーム・電話・注文票(紙)といったマルチチャネルからの注文を同時に受け付けるサービス等の導入実績を活用し、データ連携を実現したサービスの提案を行ってまいります。
また、顧客ニーズに沿ったカスタマイズを行うことで培われた技術力・ノウハウを活かして、新サービスの開発・提供に注力いたします。
(3) M&Aや事業提携による成長の加速
当企業集団は、今後も拡大が見込まれるクラウド(SaaS/ASP)市場において競争優位を確保するため、次の効果創出を目的としたM&Aや事業提携を積極的に検討・実施してまいります。
① 新サービス開発による事業領域の拡大
当企業集団とのシナジーが見込める企業へのM&Aや事業提携による、新たなノウハウや技術を融合させたサービスの開発
② 既存サービスのシェア拡大
顧客基盤を有する企業へのM&Aや事業提携による、既存サービスのシェアの更なる拡大
③ サービス力の強化
自社サービスを有する企業へのM&Aや事業提携による、サービスラインナップの充実及び新たなノウハウや技術を基にした既存サービスの進化
④ 多様な案件に対応可能なエンジニアの補強
優秀なエンジニアを豊富に抱える企業へのM&Aや事業提携による、自社の開発体制の一層の強化
(4) 人材採用・育成及び組織力の強化
当企業集団は、人材を最も重要な資産として捉えており、今後も事業の成長を支える優秀な人材の採用・育成に注力してまいります。新卒採用においてポテンシャルの高いやる気に溢れた若いスタッフを採用するとともに、専門分野を有するエキスパートの採用を強化しております。
更に、グループ企業内人材の適材適所への配置を柔軟に行うことにより、グループ全体としての生産性・機動性を高めていくと同時に新たに構築した人事制度を効率的に運用することにより、社内全体の士気向上、社員のモチベーションアップを図り、組織力の強化に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであり、不確実性が内在しているため、将来実現する実際の結果と異なる可能性があります。
(1) 事業環境に関するリスク
① 経済情勢に関するリスク
当企業集団の主要事業であるSaaS/ASP事業の主要顧客である国内大手企業は、事業環境の変化に迅速に対応するため積極的なIT投資を進めており、SaaS/ASPサービスを含むクラウドサービスの利用も着実に増加しております。国内における景況感が徐々に好転している現在においてはこうした傾向が続くと考えられますが、今後経済情勢が悪化した場合、企業のIT投資金額が減少する可能性があります。
当企業集団のSaaS/ASP事業においては、SaaS/ASP型サービスでありながらお客様のニーズに合ったカスタマイズを行うことで、今後も業界における優位性を高めてまいるつもりですが、今後の景気動向の影響により、当企業集団が扱うサービスの受注減や、販売価格低下圧力の増大等が生じた場合、当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② インターネット市場の将来性に関するリスク
当企業集団の主要事業であるSaaS/ASP事業は、インターネット市場の成長に大きく依存しております。昨今のブロードバンドの拡大、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスの普及により、インターネット利用者数は増加の一途を辿っていることから、インターネットを利用する消費者や企業をターゲットとする企業等においては、事業におけるインターネットの活用が必要不可欠なものとなっております。
しかしながら、今後インターネットの利用に係る新たな法規制の成立や、市場における競争の激化、景気の後退等が発生した場合は、インターネット市場全体の成長が減速する可能性があり、その場合当企業集団の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 技術革新への対応に関するリスク
当企業集団は、外部環境の変化に迅速に適応し、インターネットをはじめとするITを活用した事業を継続的に展開していく方針であります。
当企業集団では、常に最新の技術動向に目を向け、新機能の開発や新たなサービスのリリースを積極的に進めておりますが、IT業界は技術の進歩が非常に速いことから、予想を超える革新的な技術が出現した場合や、更に新技術への対応に多額の資金を要するにもかかわらず迅速な資金調達ができなかった場合には、対応に遅れが生じる可能性も否定できません。この場合、当企業集団が提供するサービスの陳腐化、競争力の低下等が生じ、当企業集団の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) サービス運用に関するリスク
① SLA(サービスレベルアグリーメント)を充足できない場合の賠償請求に関するリスク
当企業集団は、提供しているSaaS/ASPサービスについて、サーバの稼働、障害発生時の対応、及びメンテナンス実施時の連絡等に関する一定の保証水準を定め、これをSLAとして予めお客様に対して提示しております。
当企業集団では、お客様に安心してサービスをご利用頂ける万全の体制を構築し、係る保証水準の維持に努めておりますが、将来においてSLAに定める水準を達成できなかった場合、多額の賠償を請求される可能性があり、当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 通信ネットワーク及びシステムに関するリスク
当企業集団のSaaS/ASP事業においては、インターネット、電話、FAX等の通信インフラを最大限に活用したサービスを提供しており、こうしたサービスの迅速な開発や安定した運用及び当企業集団の事業運営は、通信環境やコンピュータシステムに大きく依存しているため、コンピュータシステムのバックアップシステムの構築や、顧客数増加に伴うサーバ等の設備の増強や老朽化への対応等の対策を講じております。
しかしながら、ハードウエア・ソフトウエアの不具合や障害、事故・不正等による人為的ミス、通信回線の障害、通信事業者に起因するサービスの中断や停止、コンピュータウィルス、サイバーアタックの他、自然災害等によるシステム障害等、現段階では予測不可能な事由によりコンピュータシステムがダウンした場合には、業務の遂行及びサービスの提供が不可能となる可能性や当企業集団の保有する情報の外部漏洩・不正使用等が発生する可能性が生じ、売上の低下や復旧に係る費用負担が増大する恐れ及び社会的信用が失墜する恐れがあることから、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 情報セキュリティ・個人情報保護に関するリスク
当企業集団が提供するサービスにおいては、お客様が収集・保有する個人情報を含む情報資産を、予めお客様の同意を得て、その依頼に基づき当企業集団が保有する場合があります。
当企業集団では、グループ全体で情報セキュリティに関する国際規格である「ISO/IEC27001」の認証を取得し、これを継続しており、グローバルスタンダードな第三者の視点を取り入れた情報セキュリティ対策を実施し、当企業集団が保有する情報資産について、社内マネジメントシステムに基づき管理の徹底に努めております。
しかしながら、外部からの不正アクセスや当企業集団における情報管理体制の瑕疵等により個人情報の漏洩が発生した場合、当企業集団への損害賠償請求や社会的信用の失墜等の可能性があり、これによって当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) コンプライアンスに関するリスク
① 知的財産権の侵害に関するリスク
当企業集団では、事業の遂行にあたり、過去もしくは現時点において、第三者の知的財産権の侵害に関する通知請求や訴訟を起こされた事実はありません。
しかしながら、今後、当企業集団が事業を遂行する上で必要となる知的財産権等の権利について、当該第三者より損害賠償及び使用差止等の訴えを起こされる可能性、特許等に関する対価(ロイヤリティ)の支払い等が発生する可能性並びにライセンス等を受けられずに特定の技術の使用やサービスの提供が不可能となる可能性があります。それらの場合、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 法的規制に関するリスク
当企業集団が今後提供する新しいサービスにつき、監督官庁による許認可や法的規制が加えられる可能性があります。この場合、法的費用の発生や事業活動の制約が発生する可能性があり、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 内部統制に関するリスク
当企業集団は、業務における人為的なミスや、内部関係者等による違法行為、不正行為等の不祥事が発生することの無いよう、内部管理の基準を策定・運用する等の対策を実施しております。
また、業務の適正性を確保するため、内部統制・情報セキュリティ推進部を設置・運営する等、必要な内部統制システムを構築し、法令遵守の徹底及びリスクマネジメントの強化を進めております。
しかしながら、内部統制システムが有効に機能せず、業務の有効性や効率性、財務報告の信頼性等を確保できない事態あるいは違法行為・不正行為等が生じた場合には、係る信頼を回復するための運営費用の増加や、各部門の業務工数が増大する可能性を含め、当企業集団の業績・財政状態及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
④ 訴訟等に関するリスク
当企業集団は、現在においてその業績に重大な影響を与え得る訴訟・紛争には関与しておりませんが、様々な要因により今後直接又は間接的に、何らかの訴訟・紛争に関与することとなる可能性は否定できません。当企業集団が訴訟・紛争に関与した場合、その経過・結果如何によっては、当企業集団の業績・財政状態及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 投資リスク(M&A)
当企業集団は、既存事業の拡充、関連技術の獲得及び新規顧客の獲得等の事業シナジーが期待できる企業の買収を、経営の重要課題として位置付けております。
買収を検討する際には、対象企業の財務内容や取引関係等について詳細なデューデリジェンスを行うことによって、極力リスクを回避するように努めております。しかしながら、すべての重要事実が開示されない場合もあり、買収を行った後に、偶発債務の発生や、未認識債務の存在が判明する可能性も否定できません。
また、買収後に、デューデリジェンスのタイミングでは想定不可能であった買収先企業の事業環境の急激な変化等により、計画通りに事業展開が進まない可能性があります。
このような場合には、場合によっては買収金額を超える損失が発生するリスクがあり、また、買収会社の事業活動や経営成績によっては、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 人材確保及び育成に関するリスク
当企業集団の事業の発展のためには、優秀な人材の確保や育成が重要な課題の一つであると認識しており、新卒採用に加えて中途採用を実施する等、多様な人材を確保できるように努めております。また、採用後は入社後研修をはじめとする様々な研修を定期的に実施する等、教育制度の充実にも取り組んでおります。
しかしながら、こうした採用や育成ができなかった場合又は事業上必要な人材が確保できない若しくは退社した場合には、当企業集団の優位性や事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、人員の増加に伴い固定的な人件費も増加する可能性があり、人件費の増加を上回る売上増加を達成できなかった場合には、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 災害等に関するリスク
当企業集団は、サービス提供に必要なサーバ等の保管業務を外部のデータセンターに委託しております。当該データセンターについては、地震・台風・津波等の自然災害や停電や火災等の災害に対して十分な耐性を有するかどうか慎重に検討した上で選定しております。
しかしながら、当該データセンターは、当企業集団の想定を超える規模の災害が発生し、その結果、当該データセンターが壊滅する、あるいは保管中のサーバに保存されたデータが消失する等により、当企業集団のサービスの提供が不可能となる等の事態が生じた場合は、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当企業集団においては、自然災害等が発生した場合に備え、事業継続計画を策定しておりますが、様々な災害の発生による影響を完全に回避できる保証はなく、係る災害による物的又は人的損害が甚大である場合は、当企業集団の事業の継続自体が困難又は不可能となる可能性があります。
該当事項はありません。
当連結会計年度において、研究開発活動は行われておりません。
(1) 経営成績の分析
(売上収益・営業利益)
売上収益につきましては、SaaS/ASP事業の業績が好調に推移しており、その結果2,693百万円(前期比20.4%増)となり、営業利益につきましては、616百万円(同14.0%増)となりました。
(税引前利益)
税引前利益は、持分法適用関連会社であった㈱エイジアの株式売却益527百万円等により1,196百万円(同116.2%増)となりました。
(当期利益・親会社の所有者に帰属する当期利益・当期包括利益合計)
当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益はいずれも830百万円(同129.6%増)、当期包括利益合計は売却可能金融資産の時価が下落したことによる評価差額△65百万円により、765百万円(同88.0%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
資産につきましては、前連結会計年度末に比べ6,104百万円増加し、9,633百万円となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の増加3,629百万円、持分法で会計処理されている投資の増加1,994百万円、のれんの増加296百万円及び有形固定資産の増加185百万円等によるものであります。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ4,186百万円増加し、5,720百万円となりました。その主な要因は、短期借入金の増加2,950百万円、営業債務及びその他の債務の増加909百万円及び未払法人所得税の増加326百万円等によるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,918百万円増加し、3,913百万円となりました。その主な要因は、新株発行による増加875百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益による増加830百万円、自己株式処分による増加454百万円及び剰余金の配当による減少181百万円等によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。