文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであります。
(1) 経営方針
当企業集団は、ITとサービスの融合を核とした「企業とお客様のコミュニケーション」を支援する高付加価値のサービス提供と、その顧客基盤、導入実績、経験、ノウハウといった各要素のストックにより堅実に成長するビジネスモデルを土台としたM&Aを活用して、他の事業ドメインに関する知識や経験を獲得して積極的に他分野への事業展開を図っております。
(2) 経営戦略等
当企業集団はこれまで培った事業資産・強みを活かし、SaaS/ASP市場をメインとして大手企業向けに「企業とお客様とのコミュニケーションを支援する」IoTやビッグデータ分析、AI技術を活用した高付加価値のサービスを展開し、持続的な成長を遂げるための事業を推進するとともに、新たな事業を展開していくことで、企業価値の更なる向上を目指すことを経営戦略としております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当企業集団は、中長期的な企業価値の向上を図るという観点から、Non-GAAP指標における売上収益及び営業利益、投下資本利益率(ROIC)、資本コスト(WACC)を重要視しております。
(4) 経営環境
国内では情報技術の発展により、社会や人々の生活がデジタルシフトしていく一方、企業における労働人口の減少が加速しております。大手企業では、事務作業等の無人化、ロボティクス技術を活用した省力化、膨大なデータ処理におけるAI化に向けたIT投資が積極的に行われており、ITサービス市場は今後の持続的な成長が予測されます。中でもSaaS/ASPは著しい成長を続けており、企業の新規ビジネスにおけるSaaS/ASPの活用や社内システムの移行等の需要により、今後も市場規模は拡大していくと予測しております。
当企業集団が注力しているIoTやビッグデータ分析、AI技術を活用したビジネスについても、様々な分野でデータ活用が進められようとしており、そのビジネスの関連市場は、今後の飛躍的な成長が見込まれます。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
① M&Aや事業提携による成長の加速
今後も拡大が見込まれるSaaS/ASP市場において、競争の優位性を確保するとともに、次の効果創出を目的としたM&Aや事業提携を積極的に検討・実施してまいります。
(ⅰ) 新規事業ドメインへの参入
当企業集団とのシナジーが見込める企業へのM&Aや事業提携による、新たなノウハウや技術を融合させた事業、サービスの創出
(ⅱ) 既存サービスのシェア拡大
顧客基盤を有する企業へのM&Aや事業提携による、既存サービスのシェアの更なる拡大
(ⅲ) サービス力の強化
自社サービスを有する企業へのM&Aや事業提携による、サービスラインナップの充実及び新たなノウハウや技術を基にした既存サービスの進化
(ⅳ) 多様な案件に対応可能なエンジニアの補強
優秀なエンジニアを豊富に抱える企業へのM&Aや事業提携による、自社の開発体制の一層の強化
② 人材採用・育成及び組織力の強化
当企業集団は、人材を最も重要な資産として捉えており、今後も事業の成長を支える優秀な人材の採用・育成に注力してまいります。新卒採用においてポテンシャルの高い、やる気に溢れた若いスタッフを採用するとともに、専門分野を有するエキスパートの採用を強化しております。
更に、グループ企業内人材の適材適所への配置を柔軟に行うことにより、グループ全体としての生産性・機動性を高めていくと同時に新たに構築した人事制度を効率的に運用することにより、社内全体の士気向上、従業員のモチベーションアップを図り、組織力の強化に取り組んでまいります。
(6) 事業別の課題
① SaaS/ASP事業
(ⅰ) 技術開発
主力サービスであるサイト内検索サービス、FAQ管理サービス、IVRサービス、Webチャットボット、有人チャット等で使用するテクノロジーをはじめ、SaaS/ASPサービスの進化に伴う新たな技術を取り入れ、品質の向上及び新たなサービスの展開に取り組んでおります。
今後も技術力を更に磨き上げ、アプリケーション開発や既存のデータベースやメディアとの融合等、ユ
ーザのニーズにマッチするサービス提供を展開してまいります。
(ⅱ) 現行サービスの更なる改善と新サービスの提供
現行サービスを更に機能強化していくとともに、サービス間の関連性を高めた、付加価値の高い新サービスの開発・提供に注力いたします。
具体的には、カスタマーサポート部門の業務効率化を目的として、既存サービスのFAQシステム『i-ask』やWebチャットボットシステム『i-assist』、電話で自動音声応答する『IVRサービス』、コールセンターサービスを連携し、顧客対応窓口の品質向上から、商品の追加購入に繋げる『提案型インバウンドセンター向けパッケージサービス』として、商品力及び販売力を強化してまいります。
② SFA事業
(ⅰ) よりユーザに支持されるソフトウエア製品の開発
使い勝手にこだわった製品開発に力を入れ、よりユーザに支持されるソフトウエアを開発し提供していくことを重視しております。
(ⅱ) 営業の専門機関への進化
営業の専門的研究機関という側面を強化し、「売れる仕組み」を体系的に解明していくことで、本事業の競争力強化に努めてまいります。
(ⅲ) 中堅・中小企業市場の活性化・拡大
営業支援システムをはじめとした営業課題解決ソリューションの提供は、中堅・中小企業へはほとんど普及していないのが現状であります。未開拓の中堅・中小企業市場を活性化し、拡大を図っていくことが重要であると考えております。
③ フィールドマーケティング事業
高品質なサービスオペレーションの確立
フィールドマーケティング事業においては、クライアントがBtoC事業者であるため、円安や消費増税の影響を強く受けやすい環境下にあります。こうした中で事業を拡大していくため、より高品質なサービスオペレーションを確立し進化させ、高い顧客満足度を維持していくことを目指してまいります。
④ カスタマーサポート事業
提案型インバウンドセンターへの発展の強化
カスタマーサポートコンサルティングとコールセンター向けITサービスを連携し、顧客対応窓口の対応品質を向上させるとともに、商品購入の促進や、サービス解約の抑止等を行う、提案型のインバウンドセンターへの発展を強化いたします。更にコールセンター業務における企業のニーズを形にした、カスタマーサポートITサービスの開発も強化いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであり、不確実性が内在しているため、将来実現する実際の結果と異なる可能性があります。
(1) 事業環境に関するリスク
① 経済情勢に関するリスク
当企業集団の主要事業であるSaaS/ASP事業の主要顧客である国内大手企業は、事業環境の変化に迅速に対応するため積極的なIT投資を進めており、当企業集団が提供するサービスの利用も着実に増加しております。国内における景況感が徐々に好転している現在においてはこうした傾向が続くと考えられますが、今後経済情勢が悪化した場合、企業のIT投資金額が減少する可能性があります。
当企業集団の事業においては、今後も業界における優位性を高めてまいるつもりですが、今後の景気動向の影響により、当企業集団が扱うサービスの受注減や、販売価格低下圧力の増大等が生じた場合、当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 技術革新への対応に関するリスク
当企業集団は、外部環境の変化に迅速に適応し、インターネットをはじめとするITを活用した事業を継続的に展開していく方針であります。
当企業集団では、常に最新の技術動向に目を向け、新機能の開発や新たなサービスのリリースを積極的に進めておりますが、IT業界は技術の進歩が非常に速いことから、予想を超える革新的な技術が出現した場合や、更に新技術への対応に多額の資金を要するにもかかわらず迅速な資金調達ができなかった場合には、対応に遅れが生じる可能性も否定できません。この場合、当企業集団が提供するサービスの陳腐化、競争力の低下等が生じ、当企業集団の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) サービス・製品開発に関するリスク
SaaS/ASP事業においては、案件の大型化・複雑化が進むことで、標準サービス化による再利用が困難となり、月額売上のストック収益よりも一時的な売上収益が増加することがあります。
また、SFA事業は、パッケージソフトウェアを中心とする先行投資型の事業であり、新機能実装など投資が増加した場合、ソフトウェア償却費が増加すること等が想定されます。
その他、各事業におけるシステム開発においても、案件の受注金額が大きく完成までに長期間を要するものがあり、顧客からの要求仕様の変更や追加要求により開発の進行が大幅に遅れる可能性が生じる場合があります。
これらの事象が発生した場合、当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) サービス運用に関するリスク
① SLA(サービスレベルアグリーメント)を充足できない場合の賠償請求に関するリスク
当企業集団は、提供しているSaaS/ASPサービスについて、サーバの稼働、障害発生時の対応、及びメンテナンス実施時の連絡等に関する一定の保証水準を定め、これをSLAとして予めお客様に対して提示しております。
当企業集団では、お客様に安心してサービスをご利用頂ける万全の体制を構築し、係る保証水準の維持に努めておりますが、将来においてSLAに定める水準を達成できなかった場合、多額の賠償を請求される可能性があり、当企業集団の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 通信ネットワーク及びシステムに関するリスク
当企業集団のSaaS/ASP事業においては、インターネット、電話、FAX等の通信インフラを最大限に活用したサービスを提供しており、こうしたサービスの迅速な開発や安定した運用及び当企業集団の事業運営は、通信環境やコンピュータシステムに大きく依存しているため、コンピュータシステムのバックアップシステムの構築や、顧客数増加に伴うサーバ等の設備の増強や老朽化への対応等の対策を講じております。
しかしながら、ハードウエア・ソフトウエアの不具合や障害、事故・不正等による人為的ミス、通信回線の障害、通信事業者に起因するサービスの中断や停止、コンピュータウィルス、サイバーアタックの他、自然災害等によるシステム障害等、現段階では予測不可能な事由によりコンピュータシステムがダウンした場合には、業務の遂行及びサービスの提供が不可能となる可能性や当企業集団の保有する情報の外部漏洩・不正使用等が発生する可能性が生じ、売上の低下や復旧に係る費用負担が増大する恐れ及び社会的信用が失墜する恐れがあることから、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 情報セキュリティ・個人情報保護に関するリスク
当企業集団が提供するサービスにおいては、お客様が収集・保有する個人情報を含む情報資産を、予めお客様の同意を得て、その依頼に基づき当企業集団が保有する場合があります。
当企業集団では、情報セキュリティに関する国際規格である「ISO/IEC27001」の認証を取得し、これを継続しており、グローバルスタンダードな第三者の視点を取り入れた情報セキュリティ対策を実施し、当企業集団が保有する情報資産について、社内マネジメントシステムに基づき管理の徹底に努めております。
しかしながら、外部からの不正アクセスや当企業集団における情報管理体制の瑕疵等により個人情報の漏洩が発生した場合、当企業集団への損害賠償請求や社会的信用の失墜等の可能性があり、これによって当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) コンプライアンスに関するリスク
① 知的財産権の侵害に関するリスク
当企業集団では、事業の遂行にあたり、過去もしくは現時点において、第三者の知的財産権の侵害に関する通知請求や訴訟を起こされた事実はありません。
しかしながら、今後、当企業集団が事業を遂行する上で必要となる知的財産権等の権利について、当該第三者より損害賠償及び使用差止等の訴えを起こされる可能性、特許等に関する対価(ロイヤリティ)の支払い等が発生する可能性並びにライセンス等を受けられずに特定の技術の使用やサービスの提供が不可能となる可能性があります。それらの場合、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 法的規制に関するリスク
当企業集団が今後提供する新しいサービスにつき、監督官庁による許認可や法的規制が加えられる可能性があります。この場合、法的費用の発生や事業活動の制約が発生する可能性があり、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 内部統制に関するリスク
当企業集団は、業務における人為的なミスや、内部関係者等による違法行為、不正行為等の不祥事が発生することの無いよう、内部管理の基準を策定・運用する等の対策を実施しております。
また、業務の適正性を確保するため、内部統制・情報セキュリティ推進本部を設置・運営する等、必要な内部統制システムを構築し、法令遵守の徹底及びリスクマネジメントの強化を進めております。
しかしながら、内部統制システムが有効に機能せず、業務の有効性や効率性、財務報告の信頼性等を確保できない事態あるいは違法行為・不正行為等が生じた場合には、係る信頼を回復するための運営費用の増加や、各部門の業務工数が増大する可能性を含め、当企業集団の業績・財政状態及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
④ 訴訟等に関するリスク
当企業集団は、現在においてその業績に重大な影響を与え得る訴訟・紛争には関与しておりませんが、様々な要因により今後直接又は間接的に、何らかの訴訟・紛争に関与することとなる可能性は否定できません。当企業集団が訴訟・紛争に関与した場合、その経過・結果如何によっては、当企業集団の業績・財政状態及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 投資リスク(M&A)
当企業集団は、既存事業の拡充、関連技術の獲得及び新規顧客の獲得等の事業シナジーが期待できる企業の買収を、経営の重要課題として位置付けております。
買収を検討する際には、対象企業の財務内容や取引関係等について詳細なデューデリジェンスを行うことによって、極力リスクを回避するように努めております。しかしながら、すべての重要事実が開示されない場合もあり、買収を行った後に、偶発債務の発生や、未認識債務の存在が判明する可能性も否定できません。
また、買収後に、デューデリジェンスのタイミングでは想定不可能であった買収先企業の事業環境の急激な変化等により、計画通りに事業展開が進まない可能性があります。
このような場合には、場合によっては買収金額を超える損失が発生するリスクがあり、また、買収会社の事業活動や経営成績によっては、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 人材確保及び育成に関するリスク
当企業集団の事業の発展のためには、優秀な人材の確保や育成が重要な課題の一つであると認識しており、新卒採用に加えて中途採用を実施する等、多様な人材を確保できるように努めております。また、採用後は入社後研修をはじめとする様々な研修を定期的に実施する等、教育制度の充実にも取り組んでおります。
しかしながら、こうした採用や育成ができなかった場合又は事業上必要な人材が確保できない若しくは退社した場合には、当企業集団の優位性や事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、人員の増加に伴い固定的な人件費も増加する可能性があり、人件費の増加を上回る売上増加を達成できなかった場合には、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 災害等に関するリスク
当企業集団は、サービス提供に必要なサーバ等の保管業務を外部のデータセンターに委託しております。当該データセンターについては、地震・台風・津波等の自然災害や停電や火災等の災害に対して十分な耐性を有するかどうか慎重に検討した上で選定しております。
しかしながら、当該データセンターは、当企業集団の想定を超える規模の災害が発生し、その結果、当該データセンターが壊滅する、あるいは保管中のサーバに保存されたデータが消失する等により、当企業集団のサービスの提供が不可能となる等の事態が生じた場合は、当企業集団の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当企業集団においては、自然災害等が発生した場合に備え、事業継続計画を策定しておりますが、様々な災害の発生による影響を完全に回避できる保証はなく、係る災害による物的又は人的損害が甚大である場合は、当企業集団の事業の継続自体が困難又は不可能となる可能性があります。
(1) 業績等の概要
当企業集団は、国際会計基準(IFRS)を適用しております。
また、国際会計基準(IFRS)に加えて、より実態を把握することができる指標(以下、Non-GAAP指標)を採用し、双方で連結経営成績を開示しております。
① 業績
(ⅰ) IFRSに基づく経営成績
当企業集団は、経営資源の効率化を進めるとともに、成長分野への人員増強やM&Aの活用による事業拡大等、企業価値の向上に努めております。
その結果、当連結会計年度における売上収益は17,112百万円(前期比33.4%増)、営業利益は2,153百万円(同39.2%増)、税引前利益は2,137百万円(同39.1%増)、当期利益は1,457百万円(同37.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は946百万円(同33.8%増)となりました。
(ⅱ) Non-GAAP指標に基づく経営成績
Non-GAAP指標は、国際会計基準(IFRS)から当企業集団が定める非経常的な項目やその他の調整項目を控除したものです。
Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当企業集団の恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で、有益な情報を提供できると判断しております。
なお、非経常的な項目とは、一定のルールに基づき将来見通し作成の観点から除外すべきと当企業集団が判断する一過性の利益や損失のことです。
Non-GAAP指標の開示に際しては、米国証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission)が定める基準を参照しておりますが、同基準に完全に準拠しているものではありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度のNon-GAAP指標において調整する項目はありません。
各セグメントの業績については以下の通りです。
なお、売上収益及びセグメント利益は国際会計基準(IFRS)に基づいて記載しております。
(a) SaaS/ASP事業
当連結会計年度においては、引き続き、顧客ニーズへの柔軟な対応により、売上収益は累積的に増加しております。
主力サービスの見つかるFAQシステム『i-ask』、電話のプッシュボタンで操作するサービス『IVR(自動音声応答)』、Webサイト上でユーザの質問に対して自動的に回答を行うチャットボットシステム『i-assist』、企業から個人に贈るデジタルギフトサービス『i-gift』の導入が進みました。
具体的には、『i-ask』は、住友生命保険(相)、DXアンテナ㈱、ライフネット生命保険㈱、㈱南都銀行、オリックス・クレジット㈱、イーデザイン損害保険㈱、㈱サンリオ、JFRカード㈱、㈱長谷工コーポレーション、㈱ダイヤモンド社、㈱ユニマットライフ等に導入されております。『i-gift』は、㈱マネーパートナーズ、セゾン自動車火災保険㈱等に導入され、『i-assist』は、㈱西日本シティ銀行、大和証券㈱、㈱群馬銀行等に導入されました。
更に、製品情報の一元管理が可能なPIM(Product Information Management:商品情報管理)システムが山洋電気㈱に導入されました。
また、前期に子会社化した㈱レオコネクトとの共同提案も順調に進み、㈱ハルエネ、㈱マックスサポート、㈱エフエネ、㈱セールスパートナー等には『i-ask』が、㈱Hi-Bit、㈱ラストワンマイル、㈱アクセル等には『i-assist』が導入されました。
なお、子会社の㈱スカラコミュニケーションズと㈱レオコネクトの両社でコールセンターのニーズを活かした基幹システムの開発を開始しており、更なるシナジー効果が見込まれます。
その結果、売上収益は3,980百万円(前期比26.7%増)、セグメント利益は703百万円(前期比25.6%増)となりました。
(b) SFA事業
当事業におきましては、営業面では「生産性の向上の仕組みづくり」セミナーを開催する等、新規顧客の開拓を推進し、開発面では主力製品であるCRM/SFAソフトウエア「eセールスマネージャー RemixCloud」の活用支援サイト開設をはじめとした、使い勝手の良さを追求した開発に取り組んでおります。
当連結会計年度におきましては、主力製品であるCRM/SFAソフトウエア「eセールスマネージャー」の販売がクラウド型を中心に堅調に推移したことにより、売上収益は4,844百万円(前期比15.6%増)、セグメント利益は922百万円(前期比42.2%増)となりました。
(c) フィールドマーケティング事業
当事業におきましては、更なる成長に向け、これまでの店頭中心から、業種や業務の幅を拡大した「フィールド・クラウドソーシング」という新たな事業コンセプトの下、更なる市場創出に向けた取り組みを行っております。またPOB事業について業務提携を図る等、会員拡大を推進しております。
当連結会計年度におきましては、フィールド活動一括受託等のストックビジネス及び店頭調査等のスポット案件についても引き続き好調に推移したことにより、売上収益は3,955百万円(前期比15.6%増)、セグメント利益は319百万円(前期比21.8%増)となりました。
(d) カスタマーサポート事業
コールセンター運営における諸課題をワンストップで解決するカスタマーサポートコンサルティング事業を展開する㈱レオコネクトは、引き続き光通信グループ各社のインバウンドコールセンター業務をはじめとするノウハウを活かした、大手新電力企業や大手通信企業のカスタマーコンサルティング業務の受注や、㈱スカラコミュニケーションズのサービス利用顧客のカスタマーサポート業務受託が寄与し、売上収益は2,744百万円(前期比220.3%増)、セグメント利益は68百万円(前期比770.4%増)となりました。
(e) その他
EC事業におきましては、㈱plubeにおいて対戦型ゲームのTCG(トレーディングカード)を売買するECサイトを運営しております。当該EC事業については計画に対して好調に推移しており、売上収益は858百万円(前期比56.8%増)となりました。
システム開発事業については、既存顧客との取引活性化に注力するとともに、大手企業を中心に新規顧客開拓を推進いたしました結果、売上収益は428百万円(前期比16.0%増)となりました。
出版事業については、売上収益は301百万円(前期比0.1%増)と微増となりました。
その他セグメント全体としては、特にEC事業が好調に推移したことが寄与し、セグメント利益については138百万円(前期比106.5%増)となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,443百万円増加し、当連結会計年度末には6,393百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは1,922百万円の流入(前年同期は1,389百万円の流入)となりました。この主な要因は、税引前利益2,137百万円、法人所得税の支払額△535百万円、減価償却費及び償却費445百万円、営業債権及びその他の債権の増加額△235百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは893百万円の流出(前年同期は589百万円の流出)となりました。この主な要因は、無形資産の取得による支出△285百万円及び子会社の取得による支出△342百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは414百万円の流入(前年同期は848百万円の流出)となりました。この主な要因は、長期借入金の借入による収入2,633百万円、長期借入金の返済による支出△1,362百万円、社債償還による支出△432百万円、配当金の支払額△375百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
SaaS/ASP事業、SFA事業、フィールドマーケティング事業及びカスタマーサポート事業については、サービス内容及び受注形態が多岐に亘っております。このため、数量の把握を始め生産概念の意義が薄く、生産実績を把握することは困難であり、記載を省略しております。
(ⅱ) 受注実績
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
SFA事業 |
6,018,234 |
112.6 |
2,979,985 |
109.6 |
|
フィールドマーケティング事業 |
4,130,817 |
109.9 |
3,323,832 |
140.4 |
|
その他 |
687,780 |
135.5 |
141,871 |
92.8 |
|
合計 |
10,836,831 |
112.8 |
6,445,688 |
123.0 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
3.SaaS/ASP事業については、SaaS/ASPサービスの提供、ニュース配信・検索サービスの提供及びソフトウエアの保守メンテナンスといった継続的サポート業務・プロダクトの販売、情報ポータルサイトの運営等であり、受注形態は多岐に亘っております。このため数量の把握を始め画一的に表示することは困難であり、記載を省略しております。
また、カスタマーサポート事業及びEC事業については、受注生産を行っていないため、記載を省略しております。
(ⅲ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
SaaS/ASP事業 |
3,980,254 |
126.7 |
|
SFA事業 |
4,844,362 |
115.6 |
|
フィールドマーケティング事業 |
3,955,540 |
115.6 |
|
カスタマーサポート事業 |
2,744,617 |
320.3 |
|
その他 |
1,587,418 |
130.4 |
|
合計 |
17,112,193 |
133.4 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
|
相手先 |
関連する 報告セグメント |
前連結会計年度 (自 2017年7月1日 至 2018年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2018年7月1日 至 2019年6月30日) |
||
|
金額 (千円) |
割合(%) |
金額 (千円) |
割合(%) |
||
|
アサヒ飲料㈱ |
フィールドマーケティング事業 |
1,487,594 |
11.6 |
1,386,755 |
8.1 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
①重要な会計方針及び見積り
当企業集団は、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績の分析
当連結会計年度における売上収益は17,112百万円、営業利益は2,153百万円、税引前利益は2,137百万円、当期利益は1,457百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は946百万円、1株当たり当期利益55.87円となりました。
③財政状態の分析
(資産)
資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2,461百万円増加し、18,694百万円となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の増加1,443百万円、営業債権及びその他の債権の増加411百万円及びのれんの増加404百万円によるものであります。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,498百万円増加し、9,086百万円となりました。その主な要因は、流動負債の社債及び借入金の増加421百万円及び非流動負債の社債及び借入金の増加763百万円等によるものであります。
(資本)
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ962百万円増加し、9,608百万円となりました。その主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益による増加946百万円、非支配持分に帰属する当期利益による増加511百万円及び配当による利益剰余金の減少372百万円等によるものであります。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 業績等の概要 ② キャッシュ・フロー」をご参照ください。
⑤資本の財源及び資金の流動性
当企業集団は、配当等による株主還元の継続的実施、事業拡大・企業価値向上に向けたM&Aや成長投資を資金需要としております。これら必要な投資については、手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入や社債発行による資金調達を行っております。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との主要な差異に関する事項は、以下の通りであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
・のれんの償却停止
日本基準では、のれんを一定期間にわたり均等償却しておりましたが、IFRSでは、のれんの償却は行わず毎期減損テストを行っております。
この影響により、IFRSの販売費及び一般管理費は日本基準に比べて、前連結会計年度592百万円、当連結会計年度612百万円減少しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度において発生した研究開発費は
SFA事業においては、主力製品の「eセールスマネージャーRemix Cloud」、小規模・零細企業などのボリュームゾーンを対象とした「eセールスマネージャーnano」、ロボティクス・AI事業としてソフトバンクロボティクス株式会社の「Pepper」を活用した受付アプリ「eレセプションマネージャー」、コグニティブサービスの「IBM Watson」を活用した「eレセプションマネージャー for Guide」などの開発を行い、ソフトウェア・サービス及びクラウド・サービスに関する研究開発活動を強化しております。
また、中期経営計画の重点施策に基づき、これまでの既存ビジネスの強化に加え、特定業種の攻略に向けた研究開発活動を開始、更に、中堅・中小企業の開拓に向けた研究開発活動を実施した成果としてセルフサーブ型CRM/SFA「eセールスマネージャーRemix MS」の提供を行っております。