第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当企業集団は、国際会計基準(IFRS)を適用しております。

 また、国際会計基準(IFRS)に加えて、より実態を把握することができる指標(以下、Non-GAAP指標)を採用し、双方で連結経営成績を開示いたします。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当企業集団は、経営資源の効率化を進めるとともに、成長分野への人員増加やM&Aの活用による事業拡大等、企業価値向上に努めております。

 また当企業集団は、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、経済環境の不透明感が深まる中、企業への新規営業活動が困難な状況ではあるものの、今後の展開に向けた積極的な人員採用やサービス基盤の改善等を行ってまいりました。

 その結果、当第1四半期連結累計期間における売上収益は4,388百万円(前年同期比6.7%増)、営業利益は157百万円(同48.7%減)、税引前四半期利益は149百万円(同50.6%減)、四半期利益は103百万円(同49.1%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は70百万円(同49.2%減)となりました。

 

(国際会計基準(IFRS)ベース)                         (%表示は対前年同期増減率)

 

売上収益

営業利益

税引前四半期利益

四半期利益

親会社の所有者に帰属する四半期利益

 

百万円

百万円

百万円

百万円

百万円

2021年6月期

第1四半期

4,388

6.7

157

△48.7

149

△50.6

103

△49.1

70

△49.2

2020年6月期

第1四半期

4,111

3.8

306

△35.6

303

△36.1

203

△38.0

138

△32.2

 

Non-GAAPベース)                              (%表示は対前年同期増減率)

 

売上収益

営業利益

税引前四半期利益

四半期利益

親会社の所有者に帰属する四半期利益

 

百万円

百万円

百万円

百万円

百万円

2021年6月期

第1四半期

4,388

6.7

166

△50.2

158

△51.9

110

△52.3

76

△53.7

2020年6月期

第1四半期

4,111

3.8

333

△29.9

330

△30.4

231

△29.8

165

△19.0

 Non-GAAP指標は、国際会計基準(IFRS)から当企業集団が定める非経常的な項目やその他の調整項目を控除したものです。

 Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当企業集団の恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で、有益な情報を提供できると判断しております。

 なお、非経常的な項目とは、一定のルールに基づき将来見通し作成の観点から除外すべきと当企業集団が判断する一過性の利益や損失のことです。

 Non-GAAP指標の開示に際しては、米国証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission)が定める基準を参照しておりますが、同基準に完全に準拠しているものではありません。

 

 前第1四半期連結累計期間においては、本社移転に伴う費用(建物付属設備の償却期間変更、PC入替に係る費用、及び移転によるリブランディング業務費用)27百万円を調整しております。

 当第1四半期連結累計期間においては、当社連結子会社であるソフトブレーン株式会社の普通株式の譲渡に伴う費用(財務アドバイザリー及び弁護士等の業務費用)9百万円を調整しております。

 各セグメントの業績については以下の通りです。

 なお、売上収益及びセグメント利益は国際会計基準(IFRS)に基づいて記載しております。

① SaaS/ASP事業

 当第1四半期連結累計期間においては、日本初の官民共創を展開する「㈱Public dots & Company」とともに共創型DXプラットフォーム「CO-DO」の開発に着手いたしました。全国の自治体のDXを推進するには官と民による共創が不可欠であります。本プラットフォームは、官が抱える課題に対して、民のもつ素晴らしいソリューションとの最適なAIマッチング、検索、チャットボット、さらにプロジェクトを組成するまでのコミュニケーション機能を実装するものです。自治体との強いリレーション、コンサルティングを有する「㈱Public dots & Company」社と、柔軟な技術開発力とマイナンバーカード連携サービス「xID」などの提供も行う当社とで、全国の自治体への展開を加速してまいります。

 また、デジタルIDの「xID」と連携して大手企業のWebサイトにアクセスするユーザの本人認証や、Webフォームを通じて送信する重要情報に対する電子署名を行うことで、セキュリティの向上および本人確認に係る運用コストを削減するDXソリューションとして、積極的に営業展開しております。

 既存サービスについては、顧客ニーズへの柔軟な対応により月額のストック売上収益は累積的に増加しております。特にコロナ禍におけるコミュニケーションをサポートする『i-ask』や『i-assist』やその他Webサービスをはじめとした各サービスの導入、また導入済みサービスの機能拡張の受注に注力いたしました。

 主な導入は、日本ロレアル(株)のラグジュアリー化粧品ブランド「ランコム」の公式オンラインショップに、Webサイト上でユーザの質問に対して自動的に回答を行うチャットボットシステム『i-assist』が導入されました。CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE(カルテ)」を提供する(株)プレイドとの協業となります。チャットの先にいるお客様のカウンセリング履歴等のデータを「KARTE」で蓄積し、店頭同様に質の高い「デジタルカウンセリング」を可能にする 『i-assist』が高い相乗効果を生みました。導入済みのFAQ管理システム『i-ask』と一元管理も可能となっており、AIエンジンとの連携でより正確な回答を導き出し、ユーザの自己解決を促進します。

 また、IP電話サービスを提供する子会社の㈱コネクトエージェンシーでは、CRMシステム『C7』との連携を進め製品完成度を高めてまいりました。当第3四半期以降、当社コールセンター関連ITサービスとともに本格的にクロスセルの実施を行い複数社への導入が進む見込みです。

 一方で、今後の業務拡大を見込んだスペシャリスト人材の採用費、M&A関連費用、新規事業に関する調査費用、ミャンマー連邦共和国における合弁会社設立費用、子会社の本社移転費用、および当社連結子会社であるソフトブレーン株式会社の普通株式の譲渡に係る費用等の一時的な費用が増加した結果、売上収益は957百万円(前年同期比7.0%減)となり、セグメント損失は5百万円(前年同期は115百万円のセグメント利益)となりました。

 なお、当社連結子会社であるソフトブレーン株式会社の普通株式の譲渡に伴う費用(財務アドバイザリー及び弁護士等の業務費用)を調整したNon-GAAP指標では、セグメント利益は3百万円(前年同期比97.4%減)となりました。

 

② SFA事業

 働き方改革への取り組み等を背景に、企業の生産性向上や営業活動効率化を目的としたCRM/SFAソフトウェアへの投資需要は引き続き高い状態にあるものの、先行き不透明な景況感の中で投資判断には慎重さが見られました。主力商品であるCRM/SFAソフトウェア「eセールスマネージャー」の販売においては、経済活動再開の動きに合わせて引き合いは戻りつつありますが、一定程度の回復にとどまりました。教育・コンサルティングサービスについても、集合研修やセミナー等の開催の延期・取り止め等が発生いたしました。

 以上の結果、売上収益は1,026百万円(前年同期比7.1%減)、セグメント損失は107百万円(前年同期は90百万円のセグメント利益)となりました。

 

③ フィールドマーケティング事業

 当事業におきましては、主力サービスである定期フィールドビジネスや人材派遣ビジネスにおいて緊急事態宣言解除後は顧客においても徐々に活動を再開しており、それに伴い売上も一定程度は回復しました。

 以上の結果、売上収益は1,022百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント利益は152百万円(同108.3%増)となりました。

 

 

④ カスタマーサポート事業

 コールセンター運営における諸課題をワンストップで解決するカスタマーサポートコンサルティング事業を展開する㈱レオコネクトは、引き続き光通信グループ各社のインバウンドコールセンター業務をはじめ、㈱スカラコミュニケーションズなどのサービス利用顧客のカスタマーサポート業務受託を行っております。また、グループ会社のシナジーを活かした取り組みとして、電話の秒課金サービス『コネクトエージェンシー』と、基幹システム『C7』を連携させたコールシステムの販売拡大を進めております。当第1四半期連結累計期間で導入された企業の利用ID数は堅調に推移しており、今後もアウトバウンドコールを主力とする企業への導入が多く見込まれ、それに伴うカスタマーサポート業務の増加が見込まれます。

 しかしながら、当第1四半期連結累計期間においては、継続して利益率の高い商材への転換を図っていることもあり、売上収益546百万円(前年同期比0.4%減)となったものの、セグメント利益は14百万円(同36.9%増)となりました。

 

⑤ その他

 EC事業におきましては、㈱スカラプレイスにおいてトレーディングカードゲーム(TCG)の買取と販売および攻略サイトの機能を備えたリユースECサイトを運営しております。当該EC事業の当第1四半期連結累計期間における売上収益は308百万円(前年同期比22.8%増)、セグメント利益は41百万円(同80.6%増)と堅調に推移しました。

 システム開発事業におきましては、緊急事態宣言の影響によりテレワーク下での活動となりましたが大きな影響はなく増収となりました。費用面におきましては、引き続きプロジェクト管理の徹底による収益性の改善に努めました結果、売上高は114百万円(前年同期比9.4%増)、セグメント利益は7百万円(同230.0%増)となりました。

 出版事業におきましては、緊急事態宣言の影響により顧客が活動を自粛したこと等により売上は伸び悩みました。費用面につきましてはコスト管理徹底により改善を図りましたが、売上高は11百万円(前年同期比73.5%減)、セグメント損失は22百万円(前年同期は0.5百万円の利益)となりました。

 人材関連事業におきましては、2020年4月に株式を取得したグリットグループホールディングス㈱、及びその子会社が行っております。具体的な内容としては、体育会学生に特化した採用支援、子育て施設支援、子供を対象としたスポーツ教育、介護領域の海外人材紹介、及びワーケーションサイト施設紹介サイトを運営する地方創生等の事業を行っています。人材関連事業の売上高は388百万円、セグメント利益は114百万円となりました。

 社会問題解決型事業におきましては、ブランディングテクノロジー㈱と合弁会社「株式会社ソーシャルスタジオ」を設立いたしました。ブランディングテクノロジー社は「ブランドを軸に中小、地方企業のデジタルシフトを担う」をミッションに掲げ、「ブランディング」「デジタルマーケティング」のソリューションを全国約3,200社に提供しております。そこに当社の持つ様々な事業会社とのネットワークや強固な開発力を活用し、行政、自治体、事業会社のデジタル化やマーケティング支援を推進していきます。ソーシャルスタジオの具体的には役割としては、①あらゆる行政手続きのデジタル化、②地方における最新テクノロジー、サービスの普及、③行政、自治体、企業のブランディング、デジタルマーケティングの活用推進を進めています。

 同事業ではさらに、ミャンマー最大級のシステム開発会社である「ACE Data Systems Ltd.」との合弁会社「SCALA ACE Co.,Ltd」を設立いたしました。ACE Data Systems社は銀行、ホテル、小売、保険会社などの顧客向けに多角的なITソリューション事業を展開し、21社のグループ企業を擁しております。当社は合弁会社を通じて、事業創成インキュベーション、ヘルステック、エドテック、アグリテックにより、国家戦略レベルのDXを支援し、課題解決に取り組んでいます。

 その他セグメント全体でのセグメント利益については、その他の新規事業への投資コストを含め、107百万円(前年同期比533.4%増)となりました。

 

 財政状態の状況については以下の通りです。

(資産)

 資産につきましては、前連結会計年度末に比べ111百万円減少し、24,800百万円となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の減少285百万円、営業債権及びその他の債権の減少161百万円等によるものであります。

(負債)

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ35百万円減少し、14,534百万円となりました。その主な要因は、流動負債の社債及び借入金の増加295百万円、非流動負債の社債及び借入金の減少185百万円、非流動負債のリース負債の減少318百万円等によるものであります。

(資本)

 資本につきましては、前連結会計年度末に比べ76百万円減少し、10,266百万円となりました。その主な要因は、親会社の所有者に帰属する四半期利益70百万円、非支配持分に帰属する四半期利益33百万円及び配当による利益剰余金の減少245百万円等によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

  当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ285百万円減少し、7,536百万円となりました。

  当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、258百万円の流入(前年同期は195百万円の流入)となりました。この主な要因は、税引前四半期利益149百万円、営業債権及びその他の債権の減少178百万円、営業債務及びその他の債務の減少△132百万円、法人所得税の支払額△189百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第1四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、307百万円の流出(前年同期は789百万円の流出)となりました。この主な要因は、子会社株式取得による支出△43百万円、敷金及び保証金の差入による支出△32百万円及び無形資産の取得による支出△184百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第1四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、235百万円流出(前年同期は1,701百万円の流入)となりました。この主な要因は、長期借入による収入213百万円、長期借入金の返済による支出△428百万円、社債発行による収入200百万円、配当金の支払額△213百万円等によるものであります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3百万円であります。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7) 経営成績に重要な影響を与える要因

 当社は、日本の上場企業等に対し、①最適カスタマイズ、②ストレスフリーのクラウド、③魅力ある月額課金、という「顧客の心をつかむ三つの戦略」を推進し、セキュリティを強化したクラウドベースのコミュニケーションツールをSaaS/ASPで提供する手法でトップクラスの実績を築いてきました。

 これは、①日本の大企業、②当社内ITリソース、③顧客と当社の間の最適な課題とリソースの組み合わせを対象に、「真の課題を探り出す能力」、「リソースの埋もれた価値を炙り出す能力」、「課題とリソースの最適な組み合わせを提案・実行し価値を最大化する能力」の三つのケイパビリティをベースにした価値提供により成長してきたといえます。

 当社は、さらにこの三つのケイパビリティを強化することにより、当社の提供するサービスを「価値共創プラットフォーム」へと飛躍させ、価値が溢れ出る世界の実現に貢献する「クライアントとともに社会問題をビジネスで解決する、価値共創企業」へと展開する計画として中期経営計画「COMMIT5000」を2019年度に策定し、本年度は2年目になりました。

 当社は、中期経営計画の達成に向けて、これまで培ってきた既存事業を、更にそして着実に成長させると同時に、多数の潜在的なアップサイドが期待できる取組みへ積極的に投資・チャレンジする期間と考えております。

 そのため、経営資源の集中及び効率的な配分により中長期的な成長と更なる企業価値、株主価値の増加を加速するため、当社は2020年8月14日付でシー・ファイブ・エイト・ホールディングス㈱と、連結子会社であるソフトブレーン株式会社(以下、「ソフトブレーン」という。)の普通株式の譲渡に係る契約を締結し、その後、当該議案は2020年9月28日開催の当社定時株主総会において、特別決議により承認され、2020年11月10日にシー・ファイブ・エイト・ホールディングス㈱による公開買付けが終了しました。

 これにより、シー・ファイブ・エイト・ホールディングス㈱が実施する公開買付けを経て、ソフトブレーンは当連結会計年度中に連結範囲外となる予定ですが、ソフトブレーン株式の売却により得られる譲渡代金と同額以上を、多様な投資機会に振り分けることで、中期経営計画で目標とする「クライアントと共に社会問題をビジネスで解決する、価値共創企業」への展開を早期に推進してまいります。

 

3【経営上の重要な契約等】

当社は、2020年8月14日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるソフトブレーン㈱の保有株式50.23%(議決権所有割合)をシー・ファイブ・エイト・ホールディングス㈱が実施する公開買付け後に行われる予定のソフトブレーン㈱の自己株式の取得により譲渡することを決議し、同日付でシー・ファイブ・エイト・ホールディングス㈱と当該取引に係る契約を締結しました。

当該議案は2020年9月28日開催の定時株主総会において、特別決議により承認され、2020年11月10日にシー・ファイブ・エイト・ホールディングス㈱による公開買付けが終了しました。

 

(1) 異動する子会社の概要

名称

ソフトブレーン株式会社

所在地

東京都中央区日本橋一丁目13番1号

代表者の役職・氏名

代表取締役社長 豊田 浩文

事業内容

営業支援システムのライセンス、Cloudサービス、カスタマイズ開発、営業コンサルティング、営業スキルトレーニング、iPad等を活用した業務コンサルティング及び教育等のサービス提供、フィールド活動業務、マーケットリサーチ等のサービス提供、システム開発事業、出版事業

資本金

(2020年9月30日現在)

826百万円

設立年月日

1992年6月

セグメント区分

SFA事業、フィールドマーケティング事業等

 

(2) 譲渡株式の数、譲渡価額及び譲渡後の持分比率

譲渡前の所有株式数

14,770,000株(議決権所有割合:50.23%)

譲渡株式数

14,770,000株

株式譲渡額

10,545,780,000円

譲渡後の保有株式数

0株(議決権所有割合:0.00%)