第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当企業集団は、国際会計基準(IFRS)を適用しております。

 また、国際会計基準(IFRS)に加えて、より実態を把握することができる指標(以下、Non-GAAP指標)を採用し、双方で連結経営成績を開示いたします。

 

 当社は、前連結会計年度において、連結子会社であったソフトブレーン株式会社の全株式を譲渡したことにより連結除外となったため、同社及び同社子会社の事業について非継続事業に分類しました。

 

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に対するワクチン接種の普及により経済活動正常化の動きも見られましたが、新たな変異株による急速な感染拡大を受け、未だ収束の見通せない状況が続いております。また、2月下旬以降のウクライナ情勢等の地政学的リスクの顕在化により世界経済への影響が懸念され、景気の先行きが不透明な状況が続いております。

 このような事業環境のもと当企業集団は、2019年8月の中期経営計画で掲げた「クライアントと共に社会問題をビジネスで解決する、価値共創企業」への展開を目指し、国内の民間・地方自治体との「共創」の形で新規サービスの創出及び拡大への取組み並びに既存ビジネスの強化に努めてまいりました。

 

 当第3四半期連結累計期間における売上収益は6,713百万円(前年同期比1.8%増)となりました。これは、IT/AI/IoT/DX事業、人材・教育事業、EC事業及び投資・インキュベーション事業で増収となったものの、カスタマーサポート事業での大幅な減収によるものです。

 利益につきましては、営業損失が37百万円(前年同期は159百万円の利益)となりました。これは、人材・教育事業の黒字化やEC事業での大幅な増益があったものの、企業価値創造支援から大規模DX案件につなげる営業活動の注力や地方創生にかかわる新規サービスの開発、海外事業を推進する体制構築等、新規事業等への積極的な投資を継続していることによるIT/AI/IoT/DX事業での減益及び投資・インキュベーション事業での損失拡大、投資事業にかかる有価証券評価損を計上したことによるものです。

 また、金融費用は、期中での借入平均残高が減少して推移したことにより支払利息が減少したものの、税引前四半期損失は46百万円(前年同期は139百万円の利益)、四半期損失は38百万円(前年同期は2,881百万円の利益)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は32百万円(前年同期は2,714百万円の利益)となりました。

 

(国際会計基準(IFRS)ベース)                       (%表示は対前年同四半期増減率)

 

売上収益

営業利益

税引前四半期利益

四半期利益

親会社の所有者に帰属する四半期利益

 

百万円

百万円

百万円

百万円

百万円

2022年6月期

第3四半期

6,713

1.8

△37

-

△46

-

△38

-

△32

-

2021年6月期

第3四半期

6,594

19.2

159

△46.9

139

△51.5

2,881

333.5

2,714

626.0

 

 

(Non-GAAPベース)                            (%表示は対前年同四半期増減率)

 

売上収益

営業利益

税引前四半期利益

四半期利益

親会社の所有者に帰属する四半期利益

 

百万円

百万円

百万円

百万円

百万円

2022年6月期

第3四半期

6,713

1.8

96

△61.9

87

△62.6

63

△63.7

69

△59.9

2021年6月期

第3四半期

6,594

19.2

253

△38.4

233

△41.5

176

△35.4

173

△31.0

 

 

 Non-GAAP指標は、国際会計基準(IFRS)から当企業集団が定める非経常的な項目やその他の調整項目を控除したものです。

 Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当企業集団の恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で、有益な情報を提供できると判断しております。

 なお、非経常的な項目とは、一定のルールに基づき将来見通し作成の観点から除外すべきと当企業集団が判断する一過性の利益や損失のことです。

 Non-GAAP指標の開示に際しては、米国証券取引委員会(U.S.Securities and Exchange Commission)が定める基準を参照しておりますが、同基準に完全に準拠しているものではありません。

 

 営業利益以下の各項目において投資事業有価証券にかかる損益を控除し、四半期利益以下の各項目において非継続事業からの四半期利益を控除調整しております。

 前第3四半期連結累計期間においては、上記の他、当社連結子会社であったソフトブレーン株式会社の普通株式の譲渡に伴う費用(財務アドバイザリー及び弁護士等の業務費用)及び子会社の移転に伴う費用(有形固定資産の除却費用等)71百万円を控除しております。

 当第3四半期連結累計期間においては、上記の他、M&Aに伴う費用及び子会社の移転に伴う費用等66百万円を控除しております。

 

 各セグメントの業績については以下の通りです。

 なお、売上収益及びセグメント利益は国際会計基準(IFRS)に基づいて記載しております。

① IT/AI/IoT/DX事業

 当事業におきましては、㈱スカラコミュニケーションズ、㈱スカラネクストでは、大手民間企業や地方自治体のDX推進に向けた新規サービスの企画、開発をはじめ、既存SaaS/ASPサービスの提案、導入支援、提供、改善を推進しております。

 新規案件では、㈱エリートジェノミクス、デザミス㈱との共創プロジェクトとして、酪農経営強化を担う乳牛ゲノム検査結果データ活用アプリ『EG-ゲノム(仮称)』の開発を開始いたしました。本アプリは米国最大のゲノム検査会社NEOGEN社のアイジェニティー®ダッシュボードと連携し、スマートフォンを使って乳牛ゲノム検査結果を日本語で簡単に閲覧するためのアプリです。個々の結果を見ることはもちろん、牛群の能力や健康等を分析することで酪農経営戦略を明確にするためのサポートをしてまいります。三井住友海上火災保険㈱、デザミス㈱との共創プロジェクトである「U-メディカルサポート」におきましても開発が順調に進行しており、今夏のリリースを予定しております。また、㈱シノケングループと共創している不動産のトラストDXプラットフォームも機能の追加開発を継続して受託しており、こちらも順調に進行しております。さらには、追加出資したxID㈱と地方自治体に向けた新サービスの実証実験に向けた取り組みや、製薬会社、損害保険会社と共創する次世代デジタルヘルスケアサービスの実証実験を行っており、サービス化に向けた取り組みを推進しております。

 その他の既存サービスの導入も進んでおり、具体的には㈱和光、㈱ミロク情報サービス、第一三共㈱等へサイト内検索サービス『i-search』 が、(生協)おおさかパルコープ、㈱愛媛銀行、テーブルマーク㈱等にFAQ管理システム『i-ask』が、㈱きらぼし銀行へは『i-ask』と『i-assist』が同時導入されました。

 また、マイクロサービスプラットフォームGEAR-Sの開発も継続しており、㈱和光へ導入されました。

 ㈱コネクトエージェンシーは、他社CTIサービスベンダーとの協業を進めると同時に、回線、ソフトフォン、音声認識を含めたコールセンター向けソリューションをラインナップに加え、提案活動に取組んでおります。結果として、新規においては複数の見込案件の開拓を行い、うち1社においては第4四半期での納品を目途に提案を進めております。また、既存顧客においても、8社から新サービス導入の発注をいただく等、リプレイス活動も順調に推移しております。

 

 また、当第3四半期より子会社化した㈱エッグ及び関連会社3社について、当セグメントへの連結を開始しております。

 その結果、売上収益は3,203百万円(前年同期比3.5%増)となり、全社費用配賦前セグメント利益は832百万円(同5.4%増)、全社費用配賦後セグメント利益は385百万円(同35.4%減)となりました。

 

② カスタマーサポート事業

 当事業におきましては、昨年11月からの沖縄コールセンター開設に伴い、本年1月より、㈱レオコネクト、㈱スカラサービス両社のグループシナジーを活かし、業務範囲の拡大及び営業活動の強化を継続して行っております。

 当第3四半期においては案件の引き合いが増加し、㈱MEモバイルにおけるカスタマー窓口の大型受注が決定した他、その他3社においても第4四半期での受注が確定しており、翌期に向けた売上基盤の構築に取り組んでおります。

 その結果、売上収益は1,030百万円(前年同期比28.8%減)となり、全社費用配賦前セグメント損失は24百万円(前年同期は27百万円のセグメント利益)、全社費用配賦後セグメント損失は27百万円(前年同期は3百万円のセグメント損失)となりました。

 

③ 人材・教育事業

 当事業におきましては、主に、(1)体育会学生や女子学生に特化した新卒採用支援及び合同説明会やキャリアセミナー等のイベントの企画・運営を行う新卒採用支援サービス、(2)保育園『みんなのほいくえん』、インターナショナル幼保園『Universal Kids』、国際感覚を養う学童『UK Academy』、放課後等デイサービス『ラルゴKIDS』等の保育・教育サービス、(3)子ども向けスポーツ教室、スポーツイベントの企画・運営及びオンラインによるスポーツ教育サービス等から構成されております。

 新卒採用支援サービスにおいては、2022年大卒求人倍率がコロナ禍でも前年とほぼ変わらず底堅い状況にあり、大企業を中心に採用意欲が回復していたことから、新卒学生向けの支援体制の強化及びサービス提供に注力してまいりました。また、アフターコロナを見据えた企業においては、2023年大卒向けの採用活動に向けた活発な動きもあり、合同説明会等のイベントの開催を積極的に実施してまいりました。

 保育・教育サービスにおいては、学童『UK Academy』の児童確保に力を入れるとともに、保育園等においては、イベントを開催する等により、保護者及び幼児達がコロナ禍でも楽しめる施策を推進してまいりました。

 その結果売上収益は1,097百万円(前年同期比7.5%増)全社費用配賦前セグメント利益は140百万円(前年同期は120百万円のセグメント損失)全社費用配賦後セグメント利益は102百万円(前年同期は212百万円のセグメント損失)となりました

 なお子会社の移転に伴う費用等を調整したNon-GAAP指標では全社費用配賦前セグメント利益は150百万円(前年同期は89百万円のセグメント損失)全社費用配賦後セグメント利益は112百万円(前年同期は180百万円のセグメント損失)となりました

 

④ EC事業

 当事業におきましては、トレーディングカードゲーム(TCG)の買取と販売の機能及び攻略情報サイトの機能を備えたリユースECサイトを運営しております。

 コロナ禍におけるオンライン売買ニーズが継続する中、SEOをはじめとしたデジタルマーケティングへの取り組みが功を奏しており、売上、セグメント利益ともに前年を大幅に上回る水準で推移しております。また、前期末にリリースしたiOSアプリは順調にユーザー数を伸ばしており、続けてAndroidアプリ開発にも取り組んでおります。加えて、快適な購買体験、買取体験を追求する為に、ウェブサイトの表示スピード、処理スピードを格段に速めることのできるパブリッククラウドサーバーへの切替を予定するとともに、強固なセキュリティを完備したパスワードレスログインソリューションの導入も予定しております。今後も最新のテクノロジーの導入検討を積極的に推進し、快適なUI/UXの追求を継続してまいります。

 その結果、売上収益は1,213百万円(前年同期比24.7%増)、全社費用配賦前セグメント利益は207百万円(同31.0%増)、全社費用配賦後セグメント利益は176百万円(同33.9%増)となりました。

 

⑤ 投資・インキュベーション事業

 当事業におきましては、㈱スカラによる事業投資、㈱ソーシャル・エックスによる地方自治体と民間企業とが連携した官民共創の新たなサービスの構築・推進、ジェイ・フェニックス・リサーチ㈱による投資先発掘から投資実行や企業価値創造に向けたエンゲージメント、㈱スカラパートナーズによる新規事業開発、移住支援等の働き手や生活者目線での地方創生関連サービス、合同会社SCLキャピタルが運営する、価値共創エンゲージメントファンドのSCSV1号投資事業有限責任組合での投資及びその投資に関連するバリューアップ等を行っております。

 ㈱ソーシャル・エックスでは、「逆プロポ」による官民共創の新たなサービスを推進するともに、森ビル㈱が運営するインキュベーションセンター「ARCH」において、参画企業が持つ事業開発力と㈱ソーシャル・エックスが有する官民共創の知見や地方自治体ネットワークとの相乗効果により、社会課題解決を目的とした新規事業開発を進めてまいります。また、経済産業省が公募した「令和4年度地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業」の事務局に選定され、地方自治体等と連携しながら社会課題解決と収益性を両立するビジネスの開発を目指す中小企業等が実施する予定である20超のプロジェクトの成果(アウトカム)に貢献してまいります。

 ㈱スカラパートナーズでは、ワーケーション施設紹介サイトKomfortaWorkationの運営を通じ、アフターコロナ時代に適した「場所にとらわれない新しい働き方」の提案や、全国のワーケーション施設を活用した企業向け研修サービス、小中学生がオンラインから利用できる「どこでも学べる」サービス、さらには地域のファンを増やし関係人口の創出を目的とした地域の魅力を体験できるサービスの開発等、パートナー企業及び地方自治体との共創を積極的に推進しております。

 価値共創エンゲージメントファンドであるSCSV1号投資事業有限責任組合においては、投資先に対して、中期経営計画の策定等を含むIR支援やデジタルトランスフォーメーションを推進する等のバリューアップに取り組んでおります。

 また、当社はM&Aを活用した事業拡大を成長戦略の一つとして注力しており、引き続き、積極的に案件のソーシング、デューディリジェンスを行っております。

 以上の結果、売上収益は168百万円(前年同期比193.1%増)となりました。利益面に関しましては、㈱スカラによる事業投資に伴う各種アドバイザリー費用、成長に向けての開発や人件費等の先行費用の増加、SCSV1号投資事業有限責任組合における投資先上場企業の株価の低下等により、全社費用配賦前セグメント損失は404百万円(前年同期は98百万円の損失)、全社費用配賦後セグメント損失は675百万円(前年同期は200百万円の損失)となりました。これらの損失は成長に向けた次のステージへと展開するための先行投資によるものであり、一過性のものと考えております。

 なお、子会社の移転に伴う費用等を調整したNon-GAAP指標では、全社費用配賦前セグメント損失は280百万円(前年同期は49百万円のセグメント損失)、全社費用配賦後セグメント損失は551百万円(前期同期は150百万円のセグメント損失)となりました。

 

 

 財政状態の状況については以下の通りです。

(資産)

 資産につきましては、前連結会計年度末に比べ297百万円増加し、20,627百万円となりました。その主な要因は、未収法人所得税の減少1,493百万円等による現金及び現金同等物の増加477百万円、営業債権及びその他の債権の増加165百万円、M&Aによるのれんの増加1,032百万円及び投資事業有価証券の増加164百万円等によるものであります。

(負債)

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,005百万円増加し、10,864百万円となりました。その主な要因は、営業債務及びその他の債務の増加359百万円、M&A等を目的とした金融機関からの資金調達による非流動負債の社債及び借入金の増加655百万円等によるものであります。

(資本)

 資本につきましては、前連結会計年度末に比べ708百万円減少し、9,762百万円となりました。その主な要因は、譲渡制限付株式報酬による新株発行及び新株予約権の行使等による資本金の増加26百万円、資本剰余金の増加22百万円があったものの、評価額が減少したことによるその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の減少90百万円、また、親会社の所有者に帰属する四半期損失32百万円の計上及び配当による利益剰余金の減少634百万円によるものであります。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

  当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ477百万円増加し、10,287百万円となりました。

  当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、2,291百万円の流入(前年同期比1,782百万円の流入増加)となりました。この主な要因は、税引前四半期損失46百万円(前年同期は139百万円の税引前四半期利益)、営業債権及びその他の債権の増減額467百万円(前年同期比15百万円の増加)の他、ソフトブレーン株式売却による連結除外により、減価償却費及び償却費488百万円(前年同期比349百万円の減少)、法人所得税の支払額又は還付額1,422百万円(前年同期は法人所得税の支払額又は還付額△1,752百万円)等が生じたことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,452百万円の流出(前年同期は4,807百万円の流入)となりました。この主な要因は、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△1,006百万円(前年同期比936百万円の支出増加)投資有価証券の取得による支出△291百万円(前年同期比182百万円の支出増加)、子会社の移転等に伴う有形固定資産の取得による支出△133百万円(前年同期比56百万円の支出増加)の他、ソフトブレーン株式売却による連結除外により、無形資産の取得による支出△40百万円(前年同期比579百万円の支出減少)等が生じたことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、360百万円の流出(前年同期比548百万円の流出減少)となりました。この主な要因は、増配により配当金の支払額△630百万円(前年同期比108百万円の支出増加)となった一方で、M&A等を目的とした資金調達により新規の借入金が約定弁済額を超過したことによる資金の増加585百万円(前年同期は3百万円の資金の減少。「短期借入金の純増減額」、「長期借入れによる収入」、「長期借入金の返済による減少」、「社債の発行による収入」、「社債の償還による支出」の合計)等によるものであります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当企業集団が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当企業集団が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。