第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における人材ビジネス市場は、国内経済の景気悪化懸念が広がったことから、企業の採用ニーズへの影響が危惧されたものの、構造的な人材不足の影響等から、引き続き拡大しました。平成27年度の有効求人倍率は前年度を0.12ポイント上回る1.23倍となる等、年度を通して上昇傾向となりました。
 このような状況の中、当社は主力の求人サイトである「エン転職」及び他の求人サイトにおいてユーザーの利便性向上に注力したこと、認知度向上のためのプロモーションを強化したこと等から、サイトの応募効果が向上し、顧客企業への拡販に繋げてまいりました。
 人材紹介においては、当社の「エン エージェント」と子会社のエンワールド・ジャパンを強化してまいりました。「エン エージェント」は生産性向上のための施策を強化し、エンワールド・ジャパンは、国内外資系企業に加えて日系グローバル企業への拡販等に取り組みました。
 海外子会社においては、既存サービスの生産性向上に努めるとともに、新たな開拓領域である日系企業向けサービスを強化する等、将来へ向けた収益基盤の拡大に取り組んでまいりました。
 
 これらの結果、当連結会計年度の売上高は26,135百万円(前期比33.2%増)、営業利益は5,118百万円(前期比29.8%増)、経常利益は5,047百万円(前期比18.5%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、非連結子会社2社(INNOBASE株式会社、エン・エグゼクティブサーチ株式会社)を吸収合併したこと等により、特別損失を530百万円計上した結果、2,756百万円(前期比8.9%増)となりました。
 

 セグメント別の業績(売上高には内部売上高を含む)は以下のとおりであります。

① 採用事業 

採用事業には求人サイトの運営、人材紹介、海外子会社等が属しております。
(求人サイト)
 主力の「エン転職」において、サイトの応募効果が好調に推移し、リピート受注及び新規求人広告の獲得が進みました。この結果、下期に過去最高の掲載件数を更新し、前期を大幅に上回る売上高となりました。
 その他の求人サイトにつきましても、サイトリニューアルを実施した「ミドルの転職」、「エン派遣」及び「エンバイト」の応募効果が向上し、各サイトともに前期を上回る好調な売上高となりました。
(人材紹介)
 エン・ジャパンの人材紹介「エン エージェント」は、営業・コンサルタントへの教育体制を強化したこと等により生産性が向上し、前期を大幅に上回る売上高となりました。
 子会社のエンワールド・ジャパンは、候補人材の獲得競争が激化しているものの、国内外資系企業及び日系グローバル企業の旺盛な採用ニーズを背景に、前期を上回る売上高となりました。
(海外子会社)
 ベトナム及びインドの子会社において人員の定着が進み、生産性が向上したこと、前期に比べて国内の政治・経済環境が改善したタイの子会社が好調だったこと等から、前期を大幅に上回る売上高となりました。
 
 これらの結果、当セグメントの売上高は25,249百万円(前期比33.3%増)、営業利益は5,220百万円(前期比32.1%増)となりました。
 

 

② 教育・評価事業

教育・評価事業には定額制研修サービスの実施、採用・人事関連システムの提供等が属しております。
(定額制研修サービス)
 リピート受注及び新規受注を強化したほか、派遣法改正に対応した人材派遣会社向けオンライン講座をリリースする等、サービスラインアップの拡充に取り組みました。これらの結果、前期を上回る売上高となりました。
(採用・人事関連システム)
 子会社のシーベースにおいては引き続きリピート受注及び新規受注が進んだこと等から、前期を上回る売上高となりました。
 
 これらの結果、当セグメントの売上高は964百万円(前期比29.0%増)となりました。利益面では、新規事業開発等の先行コストが発生していることから101百万円の営業損失(前期営業損失9百万円)となりました。                   

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べて6,815百万円増加し、15,953百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、5,791百万円のプラス(前連結会計年度は2,533百万円のプラス)となりました。これは、税金等調整前当期純利益4,517百万円、法人税等の支払額1,710百万円があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,783百万円のプラス(前連結会計年度は6,148百万円のマイナス)となりました。これは、有価証券の売却による収入2,000百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入1,065百万円、また、無形固定資産の取得による支出889百万円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、812百万円のマイナス(前連結会計年度は609百万円のマイナス)となりました。これは、配当金の支払額758百万円があったこと等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループの主たるサービスは、求人サイトの運営及び人材紹介であるため、生産に該当する事項がありません。よって、生産実績に関する記載はしておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

 採用事業

26,184,561

+34.3

3,154,210

+43.9

 教育・評価事業

887,361

+18.7

292,078

△8.2

合計

27,071,923

+33.7

3,446,289

+37.3

 

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

2.関係会社間取引については相殺消去をしております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

 採用事業

25,249,875

+33.3

  教育・評価事業

964,022

+29.0

 調整額

△78,595

合計

26,135,302

+33.2

 

   (注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

2.調整額は、セグメント間の内部売上高又は振替高の消去金額であります。

 

3 【対処すべき課題】

今後のわが国における人材ビジネス市場は、少子高齢化の進行により労働人口の減少が予想されており、長期的には大幅な成長が見込めない可能性があります。また、当該ビジネスは景気変動の影響を大きく受ける業態であることから、特に景気悪化時における対応を重要な課題と認識しております。
 当社グループはこのような状況を踏まえ、①求人サイト、②人材紹介、③海外、④採用領域及び採用領域以外の新規事業を中心に強化を行い、事業ポートフォリオの拡充を図っております。
(①求人サイト、②人材紹介)
 国内の人材不足を背景に足元の企業の採用需要は高い状況にあります。しかしながら、企業の採用需要は多様化や厳選化が進んでおり、求める人材によって採用手法を使い分ける傾向にあります。このようなことから、当社グループは、従来からの主力事業である求人サイトをより一層強化するとともに、人材紹介の強化によってサービスラインアップを拡充し、業績の拡大と安定化を目指してまいります。
(③海外)
 当該地域は日本と比較して高い経済成長率が見込まれており、中でも人口が多く、平均年齢が若い国を中心に人材サービス需要の拡大が期待されます。また今後は、アジア地域内で国を跨いだ就職・転職が広がると予想されることから、これに対応するため当社グループでは各国間の連携をより一層進めてまいります。
(④新規事業)
 雇用環境やライフスタイルの変化等により、人材ビジネス市場はより多様な就職・転職サービスが広がっていくものと考えられます。このようなことから、当社グループは採用領域において、新たなサービスの開発を行ってまいります。また、採用以外の領域においても新たな事業を創出することで、事業ポートフォリオの安定化を図り、景気悪化時の業績への影響を最小限に留めてまいります。
 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。

 

(1) 景気の変動と雇用情勢について
 当社グループの事業は景気動向や雇用情勢等の影響を受けやすいものでありますが、これらが悪化した場合でも、求人求職サービスには一定の需要があるものと考えております。しかしながら、当社グループの想定を超えた経済環境の変化があった場合、業績に影響が出る可能性があります。
 
(2) 事業領域について
 当社グループは、「人材採用・入社後活躍」を支援する企業としてこれまで培ってきたノウハウ及びブランド力を活用できる領域を中心に事業を推進しております。しかしながら、当該市場規模の縮小や成長鈍化、又は当社グループにおける各種サービスの競争力低下や価格下落等の要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(3) 新規事業について
 当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業を開拓していく方針であります。実施にあたってはリスクを軽減するために必要な情報収集及び検討を実施しておりますが、不確定要素が多く存在する可能性があり、新規事業の展開が予想通りに進まない場合、また、新規事業への取り組みに付随したシステム投資・研究開発費・広告宣伝費・人件費等の追加的な支出が発生した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(4) M&Aについて
 当社グループは事業拡大の一環でM&A等を展開しており、今後も必要に応じて実施してまいります。M&A等を実施する場合には、対象企業の財務内容や契約関係等について詳細な事前審査を行い、極力リスクを回避するように努めております。しかしながらM&A後に、偶発債務等の発生や事業環境の変化等により計画通りの事業展開を行えなかった場合は、のれんや関係会社株式の減損処理が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(5) 海外子会社について
 当社グループの中には海外子会社がありますが、海外子会社の運営に際しては為替変動リスクがあるほか、各国及び各地域等の経済情勢、政治情勢、法規制、税制等の変化による影響や、ビジネス慣習の違い等、特有の業務上のリスクがあります。今後、当社グループ内に占める海外子会社の売上、利益の割合が増加し、各国及び各地域等の経済情勢等に変動があった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(6) 競合について
 当社グループが事業を展開する市場では、各分野において多数の競合他社が存在しております。これらの競合他社が当社グループより低い価格で同水準のサービスを展開した場合や、個人ユーザーを取り込む斬新なサービスを提供した場合、当社グループのシェアが下がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

 

(7) 人的資産について
 当社グループが成長に向けて企業基盤を拡充するためには、営業体制の強化や技術開発が不可欠であると考えていることから、優秀な人材の確保・育成には重点的に取組んでおります。今後、更なる業容拡大を目指す上で、必要な人材を確保・育成できない場合や事業ノウハウを持った人材が社外へ流出した場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。
  また、人材の確保・育成が順調に進んだ場合でも、人件費、設備コスト等の固定費が当社グループの想定以上に増加した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(8) 広告宣伝活動について
 当社グループの事業拡大には、当社グループのブランド認知度を向上させることが重要であり、これは既存媒体を含めた広告宣伝活動を積極的に展開し、集客力を高めることにより達成されると認識しております。しかし、その効果を正確に予測することは不可能であり、その詳細も未定であるため広告宣伝費の金額によっては費用の増大に繋がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(9) 特定の取引先業種との取引について
 当社グループは特定業種に拘らず幅広い業種・職種を対象として営業活動を行っております。しかし、求人求職サービスの需要はその時々の経済情勢と密接な関係があり、特定の産業に偏るといった結果になることが予想されます。今後も幅広い業種・職種を対象として営業活動を展開する方針でありますが、特定業種の好不況が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(10) 知的財産権侵害等について
 当社グループは、提供する各種サービスの名称等における商標権やコンテンツにおける著作権等、多数の知的財産権を保有しております。当社グループは、知的財産権における権利の保護、維持、取得を適正に行っておりますが、第三者との間で知的財産権に関する訴訟の当事者となる可能性があり、その結果、損害賠償等の費用が発生し、当社グループの事業遂行及び業績に影響を与える可能性があります。
 逆に、第三者が当社グループのサービスと同一・類似の名称を無断で使用した場合には、ユーザーの誤謬を招いたり、当社グループの評判・信用が毀損され、業績に影響を与える可能性があります。
 
(11) 内部管理体制の充実及び法令遵守について
 当社グループは国内外において子会社、関係会社が増加しており、それに伴って内部管理体制の一層の充実を図っております。しかしながら、人的要因及び急激な事業環境の変化により、内部統制に関する制度の構築、運用、モニタリングのいずれかが充分に機能しない場合、様々な事業リスクを適切に管理できず、業績に影響を与える可能性があります。
 また、内部統制に関する制度が完全にその機能を果たしたとしても、これらは違法行為のすべてを排除することを保証するものではなく、従業員による重大な過失、不正、その他の違法行為等が生じた場合には、訴訟や損害賠償等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(12) 個人情報保護について
 当社グループは、個人情報の外部漏洩はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の最重要事項と捉え、個人情報保護管理体制の整備を積極的に進めております。
 しかしながら、個人情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合には、契約内容にかかわらず法的責任を課せられる危険性があります。あるいは、法的責任まで問われない場合でもブランドイメージが毀損し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

 

(13) 特有の法的規制等に係るものについて
 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守する必要があります。また、一定の事業においては各国・地域の許認可等を取得する必要があります。
 当社グループがこれら法令等の違反又は許認可等を失った場合には、対象事業を営むことができなくなる可能性があります。更に、将来当社グループに適用される法令等の新設又は改正、司法・行政解釈等の変更がある場合は、それに応じた体制整備を迫られ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(14) 検索エンジンへの対応について
 インターネットユーザーの多くは、検索サイトを利用して必要な情報を入手しており、当社グループの各サービスにおいても、これら検索サイトから多くの利用者を集客しております。今後、検索エンジン運営者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、何らかの要因によって検索結果の表示が当社グループにとって優位に働かない場合には、当社グループの集客効果は減退し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(15) 代表取締役への依存について
 当社の代表取締役会長である越智通勝及び代表取締役社長である鈴木孝二は、当社グループの経営方針や事業戦略全般の策定等、多方面において重要な役割を果たしております。当社は、代表取締役に過度に依存しない経営体質の構築を進めておりますが、何らかの理由により代表取締役に不測の事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

(16) 技術開発について
 インターネット関連事業は技術革新が著しく、新技術、新サービスが常に生み出されております。当社グループ事業はインターネットと深く関わっており、競争力のあるサービスを提供し続けるためには、かかる新技術及び新サービスを適時に提供することが重要になります。質の高いサービスを提供するため当社グループでは、各企画部門が中心となり関係部署と協議の上、新規サービスを開発する体制をとっております。これはユーザーやクライアントから寄せられる様々なリクエストを吸い上げ、自社システムに反映することを可能にするためであります。
 当社グループの人的組織は拡大傾向にありますが、サービスの強化に繋がる有効なシステム開発に時間がかかる等、新技術や新サービスの提供が遅れるような場合には、業界内での競争力の低下を招き、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(17) 第三者との係争について
 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守しておりますが、事業活動に関して重要な訴訟等が提起され、当社グループに不利な判断がなされた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(18) ストック・オプション制度による株式価値の希薄化について
 当社グループはストック・オプション制度を採用しており、今後ストック・オプションが行使された場合には、株式価値が希薄化する可能性があります。
 
(19) 大規模自然災害、事故等について
 当社グループの事業はコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や電力供給の停止、通信障害等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの対象事業を営むことができなくなる可能性があります。また、何らかの原因で一時的な過負荷によって当社グループ又はインターネット・サービス・プロバイダーのサーバーが作動不能に陥ったり、外部からの不正な手段によるサーバーへの侵入等の犯罪や役職員の過誤によるネットワーク障害が発生する可能性があります。これらの障害が発生した場合には当社グループに直接的損害が発生するほか、サーバーの作動不能や欠陥等に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至ったり、当社グループに対する訴訟や損害賠償等が発生することも想定され、この場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1)株式交換契約

当社は平成27年7月8日の取締役会決議において、株式会社アイタンクジャパンとの間で、当社を株式交換完全親会社とし、株式会社アイタンクジャパンを株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、同日付けで株式交換契約を締結しました。
 詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2)合併契約

当社は平成28年2月25日の取締役会決議において、当社の100%子会社であるINNOBASE株式会社及びエン・エグゼクティブサーチ株式会社を吸収合併することを決議し、同日付けで合併契約を締結しました。
 詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

当連結会計年度における人材ビジネス市場は、国内経済の景気悪化懸念が広がったことから、企業の採用ニーズへの影響が危惧されたものの、構造的な人材不足の影響等から、引き続き拡大しました。平成27年度の有効求人倍率は前年度を0.12ポイント上回る1.23倍となる等、年度を通して上昇傾向となりました。
 このような状況の中、当社は主力の求人サイトである「エン転職」及び他の求人サイトにおいてユーザーの利便性向上に注力したこと、認知度向上のためのプロモーションを強化したこと等から、サイトの応募効果が向上し、顧客企業への拡販に繋げてまいりました。
 人材紹介においては、当社の「エン エージェント」と子会社のエンワールド・ジャパンを強化してまいりました。「エン エージェント」は生産性向上のための施策を強化し、エンワールド・ジャパンは、国内外資系企業に加えて日系グローバル企業への拡販等に取り組みました。
 海外子会社においては、既存サービスの生産性向上に努めるとともに、新たな開拓領域である日系企業向けサービスを強化する等、将来へ向けた収益基盤の拡大に取り組んでまいりました。

 

これらの結果、当連結会計年度の売上高は26,135百万円(前期比33.2%増)、営業利益は5,118百万円(前期比29.8%増)、経常利益は5,047百万円(前期比18.5%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、非連結子会社2社(INNOBASE株式会社、エン・エグゼクティブサーチ株式会社)を吸収合併したこと等により、特別損失を530百万円計上した結果、2,756百万円(前期比8.9%増)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,317百万円増加し、28,558百万円となりました。

このうち流動資産は、5,536百万円増加し、19,880百万円となりました。これは現金及び預金が5,826百万円、受取手形及び売掛金が615百万円増加し、また、有価証券が1,011百万円減少したこと等によるものであります。また、固定資産は2,219百万円減少し、8,678百万円となりました。これは、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更等によりのれんが1,080百万円、投資有価証券が売却等により1,023百万円減少したこと等によるものであります。

負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べ1,980百万円増加し、7,445百万円となりました。

このうち流動負債は、1,913百万円増加し、6,773百万円となりました。これは未払金が909百万円、未払法人税等が320百万円、賞与引当金が330百万円、前受金が481百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。また、固定負債は66百万円増加し、671百万円となりました。これは株式給付引当金が32百万円増加したこと等によるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,336百万円増加し、21,112百万円となりました。

これは利益剰余金が2,014百万円増加し、資本剰余金が1,044百万円、為替換算調整勘定が64百万円減少したこと等によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。