(1)業績
当連結会計年度の我が国経済は、北朝鮮の核・ミサイル問題など不安材料は多かったものの、世界経済全体の回復基調に乗って、緩やかな回復を続けました。国内IT投資は、金融関連、自動車関連を中心に引き続き堅調に推移しましたが、一方でIT業界全体の人材不足も深刻化の度合いを深めました。
このような中、当社グループは戦略施策として以下の施策を実施いたしました。これらの施策は将来に向けた事業基盤の強化を目的としておりますが、特に新しい技術分野、成長分野において大きく貢献するものと期待しております。
①豊田通商株式会社と資本業務提携契約を締結し、豊田通商グループのコアパートナーに就任
②SBIホールディングス株式会社との技術協力の合意を背景に、ブロックチェーン活用や仮想通貨取引所などSBIグループ各社が推進するFinTech事業への開発支援を開始
③株式会社アックスへの資本参加等により、自動運転やAI(人工知能)等の分野におけるビジネス拡大のための体制を強化
また、ストック型ビジネスにおける強化戦略・専門特化戦略の点では、以下のように提供ソリューションを強化・拡大することができました。
①クラウドサービスの名称を「Fleekdrive」・「Fleekform」に改め、新サービス「Fleekform給与」をリリース
②株式会社イー・アイ・ソルにおいて、IoT分野の新製品として「EI-Thermo」を開発・販売、また、山岳トンネル工事の安全管理と省エネルギー化を連動させるエネルギーマネジメントシステム「TUNNEL EYE」における環境制御システムについて特許を取得し、更に国内初の伸縮ダクトを含めた全自動最適化システムにバージョンアップ
③IoT分野における見守りサービス「いまイルモ」とNECプラットフォームズ株式会社の「PaPeRo i」を組み合わせた新しい見守り支援サービス「いまイルモPaPeRo i」を開発・販売
④中央職業能力開発協会(JAVADA)が取り組む「若年技能者人材育成支援等事業」を落札し、ロボット事業に参画
当連結会計年度の売上高につきましては、主力事業であるソフトウェア開発事業において、長期・優良な案件の確保に努めるとともに、ニアショア開発拠点の開拓など優良な開発リソースの確保に注力し成果を上げたことで、前年度比5.4%増の14,001百万円を達成いたしました。
セグメント別では、主業務であるソフトウェア開発事業の外部顧客への売上高は、クレジット、サービサー、生損保、投資顧問等の金融業向け、自動車メーカー向け、通信業向け等でのSI/受託開発業務、開発コンサルタント業務が伸び、同5.6%増の13,693百万円となりました。
デジタルサイネージ事業の外部顧客への売上高は、同5.1%減の307百万円となりました。
損益面では、生損保、投資顧問、通信業等向けの業務系ソフトウェア開発、自動運転関連を含む製造業向けシステム開発支援、組込み系ソフトウェア開発などが好調で、特にグループ会社においては、各社が持つ高い技術力、ユニークなサービスを活かし、今年も設立来最高益を達成、更新した会社が複数社あるなど、全体を通して好調な一年となりました。一方、本体の金融業向け受託開発の一部に不採算プロジェクトが発生し、その結果、売上総利益は同1.3%増の2,489百万円に止まりました。
販売費及び一般管理費は、要員確保のための採用費増、ストック型ビジネス拡大のための広告宣伝費増、グループ会社の業容拡大に合わせた内部管理体制強化のコスト増等により同7.8%増の1,987百万円となり、その結果、営業利益は同18.3%減の501百万円となりました。
経常利益は営業外収益として投資事業組合運用益142百万円の計上があり、同13.2%増の683百万円となり、法人税等251百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は同13.0%増の411百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ169百万円減少し、当連結会計年度末残高は2,415百万円となりました。主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果支出した資金は49百万円(前連結会計年度は441百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権の増減額、法人税等の支払額によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は10百万円(前連結会計年度は354百万円の支出)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出、投資有価証券の償還による収入、投資事業組合からの分配による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果支出した資金は109百万円(前連結会計年度は177百万円の支出)となりました。これは主に長期借入れによる収入、長期借入金の返済による支出、自己株式の売却による収入、配当金の支払額によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同期比(%) |
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ソフトウェア開発事業(千円) |
11,077,526 |
108.7 |
|
デジタルサイネージ事業(千円) |
249,973 |
95.7 |
|
合計(千円) |
11,327,499 |
108.3 |
(注)1 金額は、製造原価によっております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
ソフトウェア開発事業(千円) |
297,229 |
87.4 |
(注)1 金額は、実際仕入額によっております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ソフトウェア開発事業 |
13,579,719 |
100.7 |
1,665,886 |
93.6 |
|
デジタルサイネージ事業 |
336,048 |
113.3 |
31,400 |
- |
|
合計 |
13,915,768 |
100.9 |
1,697,286 |
95.2 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
ソフトウェア開発事業(千円) |
13,693,668 |
105.6 |
|
デジタルサイネージ事業(千円) |
307,788 |
94.9 |
|
合計(千円) |
14,001,456 |
105.4 |
(注)1 金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは最新の情報技術(IT)を駆使し、お客様にご満足頂ける最適なITソリューションを提供することを基本方針とし、この方針に沿った継続的な努力により社業の拡大・発展を期します。また、最適なITソリューションの提供を通じ、社会に貢献することを会社の使命といたします。
経営のモットー
「愛と夢のある企業」を目指します。合理性に裏打ちされた厳しさは当然必要ですが、ともすれば合理性に偏重しがちなソフトウェア開発が仕事の中心であればこそ、その経営には愛と夢が必要と考えます。
経営スローガン:「チェンジ・チャレンジ・スピード」
激変する業務環境、根底から変わりつつある業務構造に合わせ、私たち自身の意識、スキル、業務プロセスを変えてまいります。若いメンバーからなる組織のまとまりを活かし、スピードを大事にしながら、大胆な発想の下、変化に果敢に挑戦し続けます。また、こうした姿勢があってはじめて同じような状況におかれているお客様の変革を支えることができるものと確信しております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
イ.顧客構成
当社グループの顧客構成はクレジット・証券・保険・銀行・投資顧問等の金融分野につきましては各顧客企業からの直接受注が多く、通信・流通・官公庁等の非金融分野についてはメーカー系大手ベンダーからの受注が多いという特徴があります。当社グループでは、開発方法における当社グループの裁量の余地を広げ、より合理化効果を発揮しやすいというメリットがあるため、直接受注の顧客シェアの増大に努めております。
ロ.業務内容
ソフトウェア開発事業
当社グループでは業務に特化した専門性を高めることで、高い非価格競争力を身につけるとともに、コンサルティング業務や上流工程における設計等の高付加価値業務への一層のシフトを図っていく方針であります。
加えて、コスト面での優位性がこれまで以上に重要になりつつあることを踏まえ、価格競争力の面でも優位となるニアショア等の優秀な開発力を活かした開発体制を更に強化してまいります。
また、顧客のSIベンダーへの期待はコスト面のみならず、スピード、専門性、ビジネスへの利用上の価値などを重視した総合的なサービスに変わりつつあります。当社ではITサービス業者としての専門性を活かし、ITシステムの保守・運用までをも含めたトータルサービスを提供し、顧客のニーズに対し、柔軟な体制で対応して参ります。特に最近ではクラウドを使う事を前提としたシステム開発案件が増加傾向にあり、この様なトレンドに柔軟に対応するべく、既に体制を構築しておりますが、更にその強化を図って参ります。
一方では、お客様のビジネス上の現実的な課題を解決したいとするソリューションニーズは一層強まっております。当社グループではSIビジネスとは別に、売上・収益が要員数に依存しない安定収益業務(ストック型ビジネス)を拡大させる方針です。
デジタルサイネージ事業
ストック型ビジネス拡充の一環として、子会社を通じ、デジタルサイネージ事業、それに付随・関連した映像・音響ソリューションなどを展開しております。
(3)当社グループを取り巻く環境
国内のIT投資は、穏やかな景気回復基調を受け、金融業界を中心に再構築や新規事業開始に伴う新規案件といった大規模開発が継続してまいりました。企業のIT投資については、景気動向に左右されることは避けられないものの、企業の将来的な業務展開の鍵を握ることも多く、インターネットに代表されるネットワーク化の社会への浸透によるEC(電子商取引)やFinTech、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、AI、自動運転、IoTの活用など新たな技術への需要は多く、これらの新技術を活用したデジタルトランスフォーメーションが進み、産業のみならず社会全般が大きく変革しつつあります。このような状況の中で、先進的な情報通信技術を戦略的に活用し、産業構造の転換、経済の発展、さらには国民生活の向上へと結び付けていくことが社会的急務となってきており、情報化推進の担い手である情報サービス産業が果たす役割はますます大きくなっております。
情報サービス産業が提供しているサービスは近年更に重要性を増し、かつその内容が大きく変化してきています。現在の情報システムは、定型業務の効率化という従来からの目的だけでなく、経営課題を解決するツールとして導入されていることからも明らかです。すなわち、情報サービス産業は顧客の経営課題を解決し、ひいては顧客のビジネスを攻守にわたり牽引する重要な役割を担っております。
また、情報サービス産業の顧客は広く全産業にわたり、解決すべき課題もまた多岐にわたります。顧客の経営課題を左右するのは経営環境の変化であり、それは情報技術の変化に加えて、法制度の変化、更にはセキュリティ意識の高揚、株主重視経営、M&Aの増加といったマーケット・社会環境の変化の影響です。これらの要因から、多くの顧客に共通する経営課題として、経営効率の向上・コンプライアンス・リスクマネジメント強化・マーケット変化への対応が挙げられ、このような課題の解決には広範囲の業務見直しが必要であり、当社グループとして総力を挙げて、デジタルトランスフォーメーションに取り組み、情報システムを活用した提案を行って行く必要があります。
(4)経営戦略の現状と見通し
ソフトウェア開発事業については、当社グループでは業務に特化した専門性の高い会社群によってグループを構成することにより、高い非価格競争力を身につけております。また、コンサルティング業務や上流工程における設計等の高付加価値業務への一層のシフトを図るために、それらの業務に特化した専門性の高いコンサルティング系のグループ会社が体制強化を含め、強化・推進しております。更に、コスト面での優位性を担保するために、価格競争力の面でも優位となるニアショア拠点を開発致しました。
顧客のSIベンダーに対する、スピード、専門性、ビジネスへの利用上の価値などを重視した総合的なサービスについては、SI/受託開発業務を専門とする会社群、ウェブ関連のニーズに応える会社群、組込み関連のソリューションを提供する会社群等のITサービス業者としての専門性を活かし、ITシステムの保守・運用までをも含めたトータルサービスを提供し、顧客のニーズに対し、柔軟な体制で対応しております。また、クラウドを使う事を前提としたシステム案件に対応するための組織・体制作りも既に行っており、これらは今後も益々推進して参ります。
お客様のビジネス上の現実的な課題を解決したいとするソリューションニーズについては、当社グループではSIビジネスとは別に、売上・収益が要員数に依存しない安定収益業務(ストック型ビジネス)を拡大させる方針でおり、「Fleekdrive」・「Fleekform」と言ったクラウドサービスや「いまイルモ」等のIoTサービス、自動車教習所向けの各種ソリューションサービスなど、強化・拡大を進めており、M&Aなどの積極的な活用により、ストック型ビジネスの強化・拡充を推進して参ります。
デジタルサイネージ事業については、子会社を通じてデジタルサイネージ事業、それに付随・関連した映像・音響ソリューションなどを展開しており、何れもストック型ビジネス拡充の一環として推進して行きますが、経営基盤の強化として事業の見直しは常に行っており、中長期的には事業の再編も視野に入れて今後取り組んで参ります。
(5)経営者の問題意識と今後の方針について
北朝鮮の核・ミサイル問題など不安材料は多かったものの、世界経済全体の回復基調に乗って、緩やかな回復を続けました。この様な環境の中、国内IT需要は、金融関連、自動車関連を中心に引き続き堅調に推移し、今後数年間は安定して増大すると予想しております。当社としては、その需要を確実に捉えるため、積極的な営業展開と更なる事業基盤の強化が重要な課題であると認識しております。
具体的には、SI/受託開発業務については、人材確保を目的に開発パートナーを開拓し、開発体制を更に強化推進し、専門特化戦略の継続推進及びニアショア開発の活用による競争力強化を行います。グループ経営戦略の一つであるストック型ビジネスについては、クラウドビジネス等の顧客基盤の拡充や、M&Aの手法を用いた連結子会社の拡充などに努める必要があると認識しております。各々につき既に具体的に着手しておりますが、今後についても更に強力に推進していく方針です。
(6)対処すべき課題
当社グループは、ストック型ビジネスの強化・拡充などの戦略施策を推進中であり、当社によるクラウドビジネス、見守り支援ビジネス等の推進のみでなく、優れた技術・製品を有する他社との業務提携やM&Aなども積極的に行うことにより、事業基盤の一層の強化に努める必要があると認識しております。
SI/受託開発業務の人的リソースは、引き続き減少傾向にあり、今後、安定的な成長を続けるためには、要員増強努力に加え、中国・ASEAN諸国等でのオフショア開発の利用拡大、日本国内では地方の企業と連携したニアショアの活用が重要になります。また、SI/受託開発に携わるシステムエンジニアの教育において、プログラミングなどの製造工程のノウハウだけでなく、より上流寄りのプロジェクト管理ノウハウを更に強化していくと同時に、世界標準の技術をいち早く取り込むため、グローバルに通用する人材の育成を強化する必要があると認識しており、その体制構築を引き続き行っていきます。
当社グループの事業その他に関するリスクとしては以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その影響を最小限にとどめるよう、平成18年度に設置した当社リスク管理委員会を中心に、適切なリスク対応に努めていく方針であります。なお、この中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 受注、システム開発上のプロジェクトリスク
システムの受託開発業務においては、受注時に想定した以上に工数が嵩む場合や、検収遅れ、成果物に瑕疵があることによる追加原価が発生する場合があり、予定原価との差異が発生することにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、検収後においても、当社の責任に帰する重大なシステム障害が発生した場合には、当社グループの信用が損なわれ、その後の事業展開、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対して、技術的問題や期間・工数の問題等を事前に検証する商談検討会を受注前に開催し、プロジェクト開始後にはPA会(プロジェクト審査会)を適宜・適切に開催し、プロジェクトの進捗状況を把握のうえ問題が顕在化する前に事前に対処し、問題発生後には善後策を検討出来るよう体制を整え、様々なプロジェクトリスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。
(2) 一部顧客への依存
当社グループの売上高は、メーカー系大手ベンダーで50%強程度が占められております。これら顧客は、外部環境等を考慮して営業政策を決定しており、これらの環境が大きく変動した場合、その営業政策を変更する場合があります。営業政策の変更により、当社グループの受注が大幅に減少した場合や受注条件が大幅に悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対して、一部顧客への依存度を低くするべく、直接顧客との取引拡大を営業指針とし、一部顧客に依存することによるリスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。
(3) 外部環境の変化
当社グループの受注は、顧客企業の予算削減、顧客の業種特有の環境変化、情報サービス業界における価格競争の激化などの外部環境要因により影響を受けております。従って、これらの要因が大きく変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対して、幅広い業種に対応出来る様な事業体制を整えており、具体的にはクレジット事業部、証券保険事業部、産業事業部においてそれぞれ異なった業種に対応できる様な体制を整え、外部要因によるリスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。
(4) 要員および外注先の確保
中長期的に新卒者人口は減少傾向にあるため、業界一般の傾向として優秀な人材の確保が困難になる場合があり、当社グループにおいても必要なシステムエンジニア等の要員が十分確保出来ず、当社グループの業務に支障をきたす場合があります。また、システムの受託開発業務においては、顧客から請け負った開発業務を協力会社に対して協力要請しております。経済環境の好転によりIT投資が活況となり、システム開発案件の需要が増大した場合には、これらの協力会社の確保が重要な課題となり、また、要員確保のための発注単価の上昇が発生する場合があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対して、優良な協力会社の確保に努めるための専門組織を社内に設置し協力会社の確保に努めるとともに、海外技術者や国内の地方技術者の確保も視野に入れ、業務提携先との人材交流を行い、また、特定の協力会社に偏った発注を行わない様に案件毎に見積もりを取得して、適正な発注を行う等により要員および外注先の確保によるリスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。
(5) 情報漏洩リスク
当社グループが属する情報サービス業界においては、業務特性上、顧客情報を取り扱うことがあります。情報漏洩事故等が発生した場合、当社グループの信用が損なわれ、その後の事業展開、業績に影響を及ぼす可能性があります。又、最悪の事態に備え、情報漏洩賠償責任保険に加入しておりますが、リスクを完全に回避できる保証はありません。
当該リスクに対して、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得し、情報セキュリティ基本方針を定め、ソルクシーズグループ全員への遵守、徹底を図る等により情報漏洩のリスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。
(6) 海外事業リスク
当社グループは、ベトナムで現地法人による間接的な事業活動等を行っておりますが、今後は更に積極的に海外各国のマーケットを睨んだ事業活動を行ってまいります。海外進出には、①予期できない法律または規制の変更、②事業活動に不利な政治または経済要因の発生、③未整備な社会インフラによる影響、④税制等の変更、⑤戦争、テロ、伝染病、その他の要因による社会的混乱などのリスクが内在しております。それらに対し、進出先の法律事務所等と契約を締結し、適時適切な対応が採れる体制を整え事前にリスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。
(7) 投資有価証券の減損リスク
当社グループでは、業務上の関係構築、余資運用等を目的に取引先等の投資有価証券を保有しております。投資有価証券の評価は発行会社の財政状態や経営成績等の個別の事情または株式市場や外国為替等の動向に依存しております。これらに対し、投資先の経営状態を把握できる様に資料の取集を行い、適宜分析のうえ早期対応が採れる体制を整え、事前にリスクの軽減に努めておりますが、当社グループが保有する投資有価証券について、今後時価の下落や実質価額の低下により減損処理を行うこととなった場合、投資有価証券評価損等の計上により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) M&A・業務提携
当社グループは事業基盤の強化・拡充のためにM&Aや業務提携は非常に重要であると認識しており、積極的に対応していく方針です。それらを実施する場合には、対象企業の財務内容等についてデューディリジェンスを行うことにより、事前にリスクの軽減に努めておりますが、その後の市場環境の変化や不測の事態により、当初予定していた効果を得ることができず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 特有の法的規制・取引慣行
当社グループの属する情報サービス業界においては、請負契約による受発注が多くを占め、元請け、下請けといった請負関係の多重構造や顧客先常駐による業務形態が一般的であります。
当社グループでは請負業務の適正化のため、ガイドラインを制定し、社員に対してその遵守の徹底を図るとともに、外注先、顧客に対しても協力を要請し、事前にリスクの軽減に努めておりますが、これらの対応が不十分であるとして、監督官庁から是正指導を受けた場合には、当社グループの信用が失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。
当連結会計年度の研究開発活動で、特記すべきものはありません。
本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国における一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績やその時々の状況を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があることから、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当社グループにおける売上高については、北朝鮮の核・ミサイル問題など不安材料は多かったものの、世界経済全体の回復基調に乗って、緩やかな回復を続けました。国内IT投資は、金融関連、自動車関連を中心に引き続き堅調に推移しました。
主業務であるソフトウェア開発事業の外部顧客への売上高は、クレジット、サービサー、生損保、投資顧問等の金融業向け、自動車メーカー向け、通信業向け等でのSI/受託開発業務、開発コンサルタント業務が伸び、前年度比5.6%増の13,693百万円となりました。デジタルサイネージ事業の外部顧客への売上高は、同5.1%減の307百万円となりました。
これらの結果、連結売上高全体としては同5.4%増の14,001百万円となりました。
(営業利益、経常利益)
生損保、投資顧問、通信業等向けの業務系ソフトウェア開発、自動運転関連を含む製造業向けシステム開発支援、組込み系ソフトウェア開発などが好調で、特にグループ会社においては、各社が持つ高い技術力、ユニークなサービスを活かし、今年も設立来最高益を達成、更新した会社が複数社あるなど、全体を通して好調な一年となりました。一方、本体の金融業向け受託開発の一部に不採算プロジェクトが発生し、その結果、売上総利益は同1.3%増の2,489百万円に止まりました。販売費及び一般管理費は、要員確保のための採用費増、ストック型ビジネス拡大のための広告宣伝費増、グループ会社の業容拡大に合わせた内部管理体制強化のコスト増等により同7.8%増の1,987百万円となり、その結果、営業利益は同18.3%減の501百万円となりました。経常利益は営業外収益として投資事業組合運用益142百万円の計上があり、同13.2%増の683百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等251百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は同13.0%増の411百万円となりました。
(3)当連結会計年度末の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、流動資産が594百万円増加し、固定資産が23百万円減少したことにより、前連結会計年度末に比べ570百万円増加し9,984百万円となりました。
流動資産は6,092百万円となり、前連結会計年度末に比べ594百万円増加いたしました。これは主に法人税等の支払及び剰余金の配当等に伴い現金及び預金が減少した一方で、売上高の増加に伴い受取手形及び売掛金が増加したことによるものであります。
固定資産は3,892百万円となり、前連結会計年度末に比べ23百万円減少いたしました。これは主にのれん償却に伴いのれんが減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、流動負債が126百万円減少し、固定負債が66百万円増加したことにより、前連結会計年度末に比べ60百万円減少し5,133百万円となりました。
流動負債は2,818百万円となり、前連結会計年度末に比べ126百万円減少いたしました。これは主に借入金の返済を進めたことに伴い短期借入金、1年内返済予定の長期借入金が減少した一方で、課税所得の増加に伴い未払法人税等が増加したことによるものであります。
固定負債は2,314百万円となり、前連結会計年度末に比べ66百万円増加いたしました。これは主に借入金の返済を進めたことに伴い長期借入金が減少した一方で、要引当額により退職給付に係る負債が増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、株主資本が448百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ631百万円増加し4,851百万円となりました。
株主資本は、自己株式の処分に伴い資本剰余金が増加ならびに自己株式が減少しております。また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加しております。
その他の包括利益累計額は、時価の上昇に伴いその他有価証券評価差額金が増加しております。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度の43.9%から47.6%と上昇しました。
(4)資本の財源及び資金の流動性の分析
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。