第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループはエンターテインメント企業として、あらゆる人々に夢と感動を届けるため、アーティストと共に良質な作品を創出することを基本方針とし、クリエイティブな環境作りと、クリーンでクリアな会社経営に努め、企業価値の増大を図っております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループの事業の特徴は、アーティストをマネージメントし、そこから創造されるコンテンツを事業化することに始まり、非常に多岐にわたっております。そのため、各事業を小単位に分け、事業毎の営業利益管理を行っております。年度毎の業績の変動が比較的大きく、事業により利益率の差はありますが、全体としての営業利益・営業利益率・株主資本利益率などの向上を目標としております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、当社グループの持つ特徴及び強みを最大限発揮することにより、エンターテインメント企業として、国内外で確固たる地位を築くことに注力していきます。

 

①グループ経営の推進

グループ各社の機能・経営資源を有効活用し、シナジーを高めることで、既存事業の強化、新規事業の開発に取り組み、グループ全体の企業価値をより高めていきます。

 

②アーティスト・コンテンツの発掘、育成

エンターテインメントの外部環境が激しく変化するこの時代に対応するため、次の時代を築けるアーティスト・コンテンツの発掘及び育成をより積極的に行ってまいります。また、自社グループ以外のアーティスト・コンテンツに対してもグループの機能を提供することで新たな事業を展開してまいります。

 

③プロダクツの拡充とバリューチェーンの内製化

アーティストの生み出す様々なコンテンツを積極的に活用しつつ、外部環境の変化に対応した、新しいプロダクツの開発をより積極的に行ってまいります。また、各プロダクツのバリューチェーンについても、市場環境の変化に合わせ、適切な形で直接ユーザーにお届けするために、部分的に機能の内製化を図ってまいります。

 

④国内外の新規市場開拓

既存の分野以外のアーティストのマネジメント、アクティブシニア・若年層向けのエンターテインメントの展開等国内市場の拡充とともに、アウトバウンド・インバウンドの双方向を見据えた海外市場を開拓してまいります。

 

(4)経営環境

当社グループの属するエンターテインメント業界の市場環境ですが、コンサート市場は一般社団法人日本コンサートプロモーターズ協会正会員67社の平成29年(1月-12月)総入場者数が4,779万人(前年同期比0.2%増)、総売上は3,324億4千8百万円(前年同期比7%増)と、平成28年は改修工事などで大型コンサート会場の閉鎖が相次ぎ会場不足が懸念された年でしたが、平成29年は改修が完了し再オープンしたことで再び増加いたしました。

音楽業界では、平成29年(1月-12月)の音楽ソフト総生産額が2,320億4千8百万円(前年同期比6%減)、有料音楽配信売上は572億9千7百万円(前年同期比8%増)、合計金額は2,893億4千6百万円(前年同期比3%減)となっております(平成29年1月-12月 一般社団法人日本レコード協会)。

邦画・洋画の映像関連市場では公開本数が昨年から微増し1,187本で、映画館スクリーン数は昨年に引き続き調査開始以来最高の3,525館となった一方、平成29年(1月-12月)の興行収入は2,285億7千2百万円(前年同期比3%減)となりました。一方、ビデオソフト市場では、平成29年(1月-12月)の総売上が1,876億7千万円(前年同期比8%減)、ブルーレイでのレンタル・個人向け販売用売上は前年同期比で微減し、DVDビデオは引き続き大幅に減少しており総売上は減少となりました(平成29年1月-12月 一般社団法人日本映像ソフト協会)。

テーマパーク市場では、総売上(平成29年1月-12月 経済産業省特定サービス産業動態統計)は6,832億9千1百万円(前年同期比4%増)と引き続き増加傾向となりました。しかし年間動員数(平成29年1月-12月 経済産業省特定サービス産業動態統計)は7,870万人(前年同期比2%減)とほぼ横ばいながらも微減となりました。

 

(5)対処すべき課題

①アーティストの発掘・拡充・能力開発

当社グループにとってアーティストマネージメントは最も強みのある分野です。積極的・継続的な新人アーティストの発掘・育成を行うとともに、様々な活動領域をもつアーティストの拡充、アーティストの新たな才能を開花させる能力開発は、引き続き当社グループの最大の課題です。

 

②エンターテインメントコンテンツの開発

インターネット、通信・放送等メディア及び端末の急速な進化、多様化によりエンターテインメントの需要が高まると同時に新たな楽しみ方の提案が求められています。また、ここ最近のソーシャルメディアの台頭による人々のコミュニケーションの変化などにより、メディアの選択やマーケティング戦略が非常に複雑化しています。こうした環境の変化に対応したエンターテインメントを開発し、効果的なプロモーションを展開していくことが重要な要素になっています。当社グループではアーティストマネージメントの強みを最大限に活かし、アーティストを中心に、新しいメディアやコミュニケーションに適応したエンターテインメントを開発していくことが課題となります。

 

③市場・流通チャネルへの対応

流通インフラやインターネット環境の進展等により、アーティストが創作する楽曲や権利保有をする楽曲、映画やライブ中継などの映像作品等を直接消費者に届けることができるようになっています。

そのような中、アスマートに代表されるように当社グループがアーティストグッズ・音楽作品・映像作品・関連書籍などを直接ユーザーにお届けできる機会も年々飛躍的に高まっています。

当社グループは、エンターテインメント企業として流通チャネルの環境変化に強い立ち位置を最大限に活用しながら、アーティストが生みだす様々なプロダクツを適切な形態・適切な価格でより便利に、直接ユーザーにお届けできるような流通チャネルを柔軟に確保することが課題となっておりますと同時に、そのプロダクツ自体を他社アーティスト等へと広げることで、収益源の多様化・利益率を向上させる必要性があります。

また、日本国内の人口の減少、アジア経済圏の拡大と、音楽市場のみならず、当社グループを取り巻くエンターテインメント市場は、大きく変化しています。このような変化の中で事業ポートフォリオの多様化、ライブ関連事業の安定・強化を目的に、LINE株式会社等と合弁会社LINE TICKET株式会社の設立をするなど、積極的にライブ市場の課題解決、新規事業に取り組んでおります。

毎年の訪日外国人増加率が20%を超え、昨年は3,000万人に迫るなど、2020年の東京オリンピックまでに、海外における日本文化への関心がますます高まる見込みです。これらの市場環境の中長期的変化を見ながら、新しいエンターテインメントを開発するのみならず、アウトバウンド・インバウンドの双方向を見据えた海外市場の開拓をすることが、当社グループの大きな課題となっています。

 

④人材育成の強化

以上のような課題に対応していくのは、当社グループの人材です。当社では、音楽・映像・舞台等様々なエンターテインメント領域で事業を行っており、その多様性が一つの特徴となっております。

また、昨今では、エンターテインメントの市場が海外へ拡大していることも踏まえ、様々な事業領域のみならず、多様な市場における業務経験を幅広く積ませることで、環境の変化に柔軟に対応できる人員を育成しております。

引き続き定期・不定期採用を通じて、エンターテインメント業界のみならず、業界を取り巻くビジネス環境へも適応でき、今後の企業価値向上に必要な人材の確保を行うとともに、人事異動・各種研修を通じて優秀な人材を育てることが継続的な課題となっています。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)主要アーティスト及び契約アーティストについて

営業収入上位3アーティストによる収入が総営業収入(連結)に占める割合は例年40~50%前後となっております。

主要アーティストの活動が休止・停止した場合や、当社がマネージメント戦略上、これらのアーティストのメディアへの出演や活動を抑制した場合、当社の業績に影響がある可能性があります。また、当社では、長期的視野に立ったマネージメントを実践することで、当社の主要アーティストの当社在籍期間は長いことが特徴ですが(サザンオールスターズ40年間、富田靖子35年間、三宅裕司33年間、福山雅治30年間)、専属契約はその期間が限定されており毎回更新できる保証はなく、主要アーティストとの専属契約が更新に至らなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、契約アーティストが、取引先との契約違反となるようなトラブルを起こした場合、当社グループの評判、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)ヒットビジネスとアーティストの育成

当社グループで行う事業は、基本的にヒットビジネスであり、作品がヒットするかは消費者の趣味、嗜好、流行の変化等の要因に影響を受け、結果アーティストの人気が永続するとは限りません。当社グループは、様々なタイプのアーティストと契約し、継続的に新人アーティストを発掘・育成する体制を整えております。

しかしながら、当社グループが継続的に新人アーティストを発掘し、専属契約締結に至るとは限りません。また、アーティストやアーティストが創作又は実演する作品のために、長期あるいは多額の投資をしても、将来どの程度の収入を当社グループにもたらすかについては予測が困難であり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)優秀なマネージャーの確保及びプロデューサーの確保

当社グループの中長期的な成長はアーティストと同様に従業員個々人の力量にも大きく依存するため、優秀な人材を確保・育成することが重要であると認識しております。

例えば当社グループにおけるマネージャーは、アーティストの才能を見出し、支援しながら共同で作品を作り出します。さらにマネージャーは、消費者にその作品を提供するに当たり、宣伝・販売促進企画(コンサート・メディア出演等における演出)を実行するプロデューサー的な立場にあります。そのため、アーティストを開発、育成していくためには優秀なマネージャーの確保が重要となります。

当社グループでは継続的に優秀な人材の確保と育成に注力しておりますが、計画通りに進まなかった場合や既存の優秀な人材が退社した場合は、当社グループの事業活動に影響が生じる可能性があります。

 

(4)著作権の侵害

当社グループのアーティストが創作する楽曲や、権利保有する楽曲について、第三者から意図せずに著作権を侵害される可能性や第三者の権利を侵害してしまう可能性があります。このような事態によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)コンテンツへの出資・製作・買付におけるリスク

有望な原作・舞台・ミュージカルや映像作品、その他コンテンツの買い付けは競争になるため、必ずしも獲得できるとは限りません。

また、コンテンツの個々の作品のリスクについては、投資金額の上限の設定や、パートナーの出資を募ることでのリスク分散、映像化権・インターネット配信化権等の作品に係るより多くの権利を獲得・活用することで投資回収率の向上に努めております。

しかしながら、出資・製作・買付したコンテンツの興行成績・販売実績によっては、投資した資金の回収期間が予想に反して長期に渡ることや、損失が生じる可能性があります。その際には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)コンサート活動や個々の作品による業績の変動

大規模なコンサートの実施は短期間に実施期間の営業収入を急増させます。映画は上映後数週間の観客動員が多い傾向があり、音楽作品・映像作品は発売直後の短期間に収入が集中する傾向にあります。ヒットがあると収入が急増しますが、次に同様なヒットが続くとは限りません。

当社グループでは、幅広いアーティストのポートフォリオを確保し、より多くの音楽作品・映像作品のタイトルを確保することで安定的な収入の計上ができるよう努めておりますが、コンサートの実施時期、音楽作品・映像作品の発売時期、映画等の公開時期等により、四半期、事業年度ごとの業績の変動が大きくなる可能性があります。

 

(7)ソーシャルネットワーキングサービス(以下「SNS」という。)による情報拡散について

当社グループでは、劇的な市場の変化へ柔軟に対応すべく、流行や新たな技術を積極的に取り入れております。その一環で、当社アーティストの情報をより多くの皆様へ瞬時にお届けするツールの1つとしてSNSを活用しております。当社グループでは、消費者の皆様に誤解を与えるような言動を慎むよう、社員及びアーティストへの教育は徹底しております。

しかしながらSNS上では、アーティスト情報や当社情報等が真意に関わらずネガティブな情報として拡散する可能性があり、その場合当社グループの事業活動に影響が生じる可能性があります。

 

(8)海外事業展開について

当社グループの事業活動は、国内における事業活動が中心でありますが、アーティストの海外活動、海外アーティストの育成・マネージメント、他社コンテンツの海外展開サポート、海外作品への出資や映画・番組の共同製作など、海外事業に積極的に取り組んでおります。海外での事業展開は今後の当社グループの成長のために重要なものと位置づけております。

しかしながら、こうした国々での著作権に関する法規制や国際情勢・各国との国際関係等による影響により、当社グループの各種権利が侵害されることや、イベントの実施が阻害されるなど、当社グループが期待する程の収入を確保できない可能性があります。その場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)災害について

当社グループは常設の建物で一部事業を実施しております。各施設につきましては安全性に十分配慮しておりますが、災害発生時には施設の被害、交通機関及びライフライン(電気・ガス・水道)への影響などが想定され、一時的な入場者数の減少などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)サイバー攻撃について

当社グループは、グループ内ICT機器及びメールやグループウェア等の社内サービスをグループIT企画部で管理しており、ICTに係るリスクの発生を未然に防止できるよう高い情報セキュリティレベルを確保しております。

しかしながら、日々発生するマルウェアや不正アクセス及び当社グループに対する標的型攻撃といったサイバー攻撃によって関連システムのセキュリティを脅かされた場合、当社グループの事業活動に影響が生じる可能性があります。

 

(11)新規事業について

当社グループは、より強固な収益基盤を構築すべく、積極的に新規事業に取り組んでおります。起こりうる様々なリスクを想定して事業を実施しておりますが、事業環境の急激な変化や、事業開始前には予測困難な問題等により事業が難航し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

〔当連結会計年度の経営成績〕

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

増減

増減率(%)

営業収入

50,647

47,283

△3,363

△6.6

営業利益

5,361

3,342

△2,018

△37.7

経常利益

5,233

3,237

△1,996

△38.1

親会社株主に帰属する

当期純利益

2,023

1,887

△136

△6.7

 

〔経済状況〕

当連結会計年度のわが国経済は、政府の各種経済政策などにより、企業収益や雇用、所得環境の改善傾向が続くなど緩やかな回復基調が継続いたしましたが、依然として海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響などに留意すべき状況は続いております。

 

〔当社グループの事業概況〕

当社グループの経営成績は営業収入472億8千3百万円(前年同期比6.6%減)、営業利益33億4千2百万円(前年同期比37.7%減)、経常利益32億3千7百万円(前年同期比38.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益18億8千7百万円(前年同期比6.7%減)となりました。大型コンサートツアーの増加によるイベント収入の増加、プレイスマネージメント事業の損失減少による増益要因はございましたが、音楽パッケージ販売の減少や印税収入(新譜・旧譜)の減少、販売費及び一般管理費の増加などにより減収減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益に関しましては投資有価証券売却益の計上や減損損失額の減少などにより、経常利益までの減益額に比べ減益幅が縮小いたしました。

 

<営業収入>

イベント収入(コンサート)は増加

・ 商品売上収入(音楽パッケージ、グッズ・商品収入)が減少

印税収入(新譜・旧譜)が減少

上記要因などにより減収となりました。

 

<営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益>

減収に伴う減益、販売費及び一般管理費の増加などにより営業利益、経常利益は減益となりましたが、特別利益の計上や特別損失額の減少などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は経常利益までの減益額に比べ減益幅が縮小いたしました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(営業収入)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

増減

増減率(%)

アーティストマネージメント事業

43,494

40,969

△2,524

△5.8

メディアビジュアル事業

1,712

1,479

△232

△13.6

コンテンツ事業

3,202

2,561

△640

△20.0

プレイスマネージメント事業

2,238

2,272

33

1.5

合計

50,647

47,283

△3,363

△6.6

 

(セグメント利益又は損失(△))

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

増減

増減率(%)

アーティストマネージメント事業

5,718

3,572

△2,146

△37.5

メディアビジュアル事業

62

△93

△155

コンテンツ事業

1,376

921

△455

△33.1

プレイスマネージメント事業

△1,022

△70

951

調整額

△773

△986

△213

合計

5,361

3,342

△2,018

△37.7

 

〔アーティストマネージメント事業〕

営業収入409億6千9百万円(前年同期比5.8%減)、セグメント利益35億7千2百万円(前年同期比37.5%減)となり、減収減益となりました。

 

[主な事業]

・ イベント収入:<コンサート>

桑田佳祐(10-12月)、星野源(5-9月)、

ONE OK ROCK(4-5月、3月)、flumpool(5-12月)、

ポルノグラフィティ(11-3月)、高橋優(12-3月)、

DEAN FUJIOKA(2月)のコンサートツアー

福山雅治 WE’RE BROS.TOUR 2018(1-3月)、

冬の大感謝祭 其の十七(12月)

Perfume Fes(6月・9月)、FCイベント(2月)

BABYMETAL 5大・巨大キツネ祭り in JAPAN(7-10月)、

LEGEND-S-洗礼の儀-(12月)

Amuse Fes in MAKUHARI 2017(6月)

<舞台・公演>

TEAM NACS 第16回公演「PARAMUSHIR」(2-3月)

熱海五郎一座「消えた目撃者と悩ましい遺産」(6月)

フエルサブルータ「WA!!-Wonder Japan Experience」(8-3月)

黒執事(12-2月)

・ 商品売上収入:コンサートグッズ、ONE OK ROCKライブBD、BABYMETALライブBD

・ 印税収入(新譜):桑田佳祐(アルバムCD)、星野源(シングルCD)、

SEKAI NO OWARI(シングルCD)

Perfume、BABYMETAL、(ライブDVD)

・ 出演収入・CM収入:桑田佳祐、福山雅治、大泉洋、吉高由里子、神木隆之介、

DEAN FUJIOKA、佐藤健など

<営業収入>

イベント収入は増加

(前年同期はPerfume(5-11月)、SEKAI NO OWARI(4-6月)、ONE OK ROCK(2-3月)のコンサートツアー、桑田佳祐の年末ライブ(12月)、福山雅治のファンクラブイベント東京ドーム公演(9月)・年末ライブ(12月)、BABYMETALのウエンブリー公演(4月)・東京ドーム公演(9月)、ポルノグラフィティの横浜スタジアムライブ(9月)、ONE OK ROCKの渚園野外ライブ(9月)、ブロードウェイミュージカル「キンキーブーツ」日本版・来日版(7-11月)、熱海五郎一座(6月)などの舞台を実施)

商品売上収入(音楽パッケージ、グッズ・商品収入)が減少

(前年同期はコンサートグッズ、ONE OK ROCKアルバムCD、ライブDVD、BABYMETALアルバムCD・ライブDVDなど)

印税収入(新譜)が減少

前年同期はサザンオールスターズライブDVD、PerfumeアルバムCD、BABYMETALアルバムCD、星野源シングルCDなど)

上記要因などにより減収となりました。

<セグメント利益>

主に利益率の高い事業が減収となったことにより減益となりました。

 

〔メディアビジュアル事業〕

営業収入14億7千9百万円(前年同期比13.6%減)、セグメント損失9千3百万円(前年同期は6千2百万円のセグメント利益)となり、減収減益となりました。

 

[主な事業]

映像作品販売収入:「三度目の殺人」、「プラージュ」、「映画 続・深夜食堂」などのDVD販売収入

映像製作収入:福山雅治主演映画「三度目の殺人」劇場配給分配収入、DVD販売分配収入

神木隆之介が主演声優を務めたアニメーション映画「君の名は。」番組販売収入

TVアニメ「恋と嘘」番組販売収入

番組制作収入星野源主演ドラマ「プラージュ」の番組制作収入

 

<営業収入>

・ 番組制作収入は増加

(当期は星野源主演ドラマ「プラージュ」の番組制作収入)

映像作品販売収入が減少

前年同期はONE OK ROCKアルバムCD、ライブDVDの販売手数料収入

映像製作収入が減少

(前年同期は「君の名は。」、「バクマン。」、「岸辺の旅」、「俳優 亀岡拓次」、「世界から猫が消えたなら」劇場配給分配収入など)

上記要因などにより減収となりました。

 

<セグメント利益>

減収要因により減益となりました。

 

〔コンテンツ事業〕

営業収入25億6千1百万円(前年同期比20.0%減)、セグメント利益9億2千1百万円(前年同期比33.1%減)となり、減収減益となりました。

 

[主な事業]

サザンオールスターズ、福山雅治、BEGIN、ポルノグラフィティ、Perfume、ONE OK ROCKなどによる旧譜楽曲の販売及び旧譜楽曲の二次使用

 

<営業収入>

原盤印税、著作権印税の減少などにより減収となりました。

 

<セグメント利益>

減収要因により減益となりました。

 

〔プレイスマネージメント事業〕

営業収入22億7千2百万円(前年同期比1.5%増)、セグメント損失7千万円(前年同期は10億2千2百万円のセグメント損失)となりました。

 

[主な事業]

東京ワンピースタワー、アミューズミュージアムの入場料収入、グッズ販売収入

ベルギービール等の飲食店収入

 

<営業収入>

東京ワンピースタワーのグッズ販売収入が好調であったことなどにより若干の増収となりました。

 

<セグメント利益>

前期に計上した減損損失により減価償却費の負担が少なくなり、大幅な利益改善なりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ11億8千8百万円減少し、当連結会計年度末には193億4千6百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は下記のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は8億1千3百万円(前年同期は55億4百万円の獲得)となりました。

これは、主に税金等調整前当期純利益計上に伴う資金増加要因を、法人税等の支払及び営業債権の増加に伴う資金減少要因が上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は1億8千4百万円(前年同期は11億7千3百万円の使用)となりました。

これは、主に関係会社株式の取得による資金減少要因を、定期預金の払戻による資金増加要因が上回ったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は5億3千7百万円(前年同期は7億3千8百万円の使用)となりました。

これは、主に配当金の支払による資金減少要因によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の状況

1) 生産実績及び受注状況

該当事項はありません。

2) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

アーティストマネージメント事業(千円)

40,969,605

△5.8

メディアビジュアル事業(千円)

1,479,921

△13.6

コンテンツ事業(千円)

2,561,911

△20.0

プレイスマネージメント事業(千円)

2,272,369

1.5

合計(千円)

47,283,807

△6.6

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

3.数量の表示は、取扱い品目が多岐にわたり記載が困難であるため省略しております。

4.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成29年4月1日

至  平成30年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱ローソンHMVエンタテイメント

1,056,365

2.1

7,496,133

15.9

ぴあ㈱

5,350,475

10.6

2,238,002

4.7

(注)㈱ローソンHMVエンタテイメントは、平成30年6月1日をもって㈱ローソンエンタテインメントに社名変更しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループは、貸倒債権、たな卸資産、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。当社は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

1) 経営成績の分析

当社グループは国内における好調なコンサート市場を背景に、桑田佳祐、福山雅治、ONE OK ROCK、星野源などの大規模コンサートツアーを展開し、好成績を収めました。しかしながら、一部イベントにおける動員数未達、制作費の増加の他、利益率の高い発売タイトルやグッズ等のリリース延期などにより利益面では苦戦を強いられました。また、今期は多くのCMやドラマで活躍した神木隆之介を始めとする、多くのアーティストがドラマや映画で活躍し、新規CM契約を多数獲得することができました。プレイスマネージメント事業は、引き続き当社グループに一定の営業収入として貢献し、利益面では昨年度から大きく改善をしましたが貢献をするまでに至っておりません。

新たな取り組みとしては、事業ポートフォリオの多様化、ライブ関連事業の安定・強化を目的に、LINE等と電子チケットサービスを手掛ける合弁会社LINE TICKET㈱を設立するなど、新規事業へ取り組みました。

今後も様々なコンテンツを通してより多くの方々に感動をお届けできるよう努力してまいります。

これらの結果、当連結会計年度の当社グループの経営成績は営業収入472億8千3百万円(前年同期比6.6%減)、営業利益33億4千2百万円(前年同期比37.7%減)、経常利益32億3千7百万円(前年同期比38.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益18億8千7百万円(前年同期比6.7%減)となりました。大型コンサートツアーの増加によるイベント収入の増加、プレイスマネージメント事業の損失減少による増益要因はございましたが、音楽パッケージ販売の減少や印税収入(新譜・旧譜)の減少、販売費及び一般管理費の増加などにより減収減益となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益に関しましては投資有価証券売却益の計上や減損損失額の減少などにより、経常利益までの減益額に比べ減益幅が縮小いたしました。

なお、セグメントの概況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載されているとおりであります。

 

2) 財政状態の分析

(総資産)

当連結会計年度末の総資産は390億7千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億7千万円増加いたしました。主な増加要因としましては、流動資産「受取手形及び営業未収入金」の増加によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末の負債は124億7千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億3千1百万円減少いたしました。主な減少要因としましては、流動負債「未払法人税等」の減少によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は266億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億1百万円増加いたしました。主な増加要因としましては、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上によるものであります。この結果、自己資本比率は64.0%となりました。

 

3) 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、以下のものがあげられます。

会社の戦略上の判断、アーティスト本人の要因もあわせ主要アーティストの人気・活動・契約状況、中長期的には新人アーティストの発掘・育成状況、それらアーティストから生み出される作品・商品のヒット状況等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。大規模なコンサート・舞台制作は短期的に営業収入を急増させますが、開催が不定期であることが多く、またその性質上、自然災害・天候・感染症等の要因に影響されることもあります。同様に、音楽及び映像のパッケージ・配信等の各種作品の発売・興行時期も業績変動の要因となります。特に舞台・映像などの出資作品は投資した資金の回収期間が長期にわたることもあり、その間の制作状況・外部環境の変化も含め、リスクが増大することがあります。当社グループが保有している資産について、市場価格の著しい下落、事業収益性悪化の場合、減損会計の適用により減損損失が発生し、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

当社グループは、総合エンターテインメント企業として、積極的に新規事業に取り組んでおりますが、エンターテインメントビジネスは、そもそもがヒットビジネスで変動的であり、新たな試みは、その性格上、既存の市場にチャレンジするものも多く、その性質上リスクの発生は否めず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

日本国内の人口減少の長期的な影響から国内市場の成長性は不透明な状況です。そのため海外への事業展開を積極的に進めておりますが、政治的・経済的要因、法律・制度及び各種規制、テロ・戦争等予期し得ない事由が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

4) 資本の財源及び資金の流動性

・当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載されているとおりであります。

・当連結会計年度における借入実績及び期末残高はありません。

・当社グループの財務政策は、運転資金及び将来の事業拡大を目的にした投資資金の財源につきまして、内部資金を財源とし安定的な供給を行うことを基本方針としておりますが、財務状況により機動的な運転資金の調達先として銀行借入を選択する場合もあります。

5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループの事業の特徴は、アーティストをマネージメントし、そこから創造されるコンテンツを事業化することに始まり、非常に多岐にわたっております。そのため、各事業を小単位に分け、事業毎の営業利益管理を行っております。年度毎の業績の変動が比較的大きく、事業により利益率の差はありますが、全体としての営業利益・営業利益率・株主資本利益率などの向上を目標としております。

当社グループの次期の業績見通しは、次のとおりであります。

<営業収入>

自社発売作品が増加

大型イベントが減少

上記要因などにより、若干の増収となる計画です。

 

<営業利益>

楽曲販売環境の変化(サブスクリプションの台頭)を受けて、利益率の高い印税収入を保守的に見通したことなどにより減益となる計画です。

 

<経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益>

経常利益については持分法適用関連会社の業績改善により当期と同程度に、親会社株主に帰属する当期純利益については所有不動産売却による特別利益により増益となる計画です。

 

セグメントの業績見通しは、次のとおりであります。

 

〔アーティストマネージメント事業〕

営業収入は当期と同程度となり、営業利益は減益となる計画です。

 

[主な事業]

・ イベント収入:<コンサート>

福山雅治(4-5月)、ONE OK ROCK(4月)、Perfume(5月)、ポルノグラ

フィティ(4月、9月)、SEKAI NO OWARI(4-6月)のコンサートツアーなど

<舞台・公演>

地球ゴージャス(4-7月)など

・ 出演収入・CM収入:三宅裕司、ホラン千秋、大泉洋、佐藤健など

・ 印税収入(新譜):桑田佳祐 DVD、星野源 DVD、ONE OK ROCK DVDなど

・ ファンクラブ収入・商品売上収入:福山雅治のファンクラブ会員収入、グッズなど

 

<営業収入>

当期と同程度となる計画です。

 

<セグメント利益>

楽曲販売環境の変化(サブスクリプションの台頭)を受けて、利益率の高い印税収入を保守的に見通したことや、コンサートツアーの制作費の増加などにより減益となる計画です。

 

〔メディアビジュアル事業〕

増収増益となる計画です。

 

[主な事業]

・ 映像作品販売収入:「探偵はBARにいる3」(6月)などのDVD販売収入

・ 映像製作収入:佐藤健主演映画「8年越しの花嫁」、DEAN FUJIOKA主演映画「海を駆ける」などの 劇場配給分配収入

<営業収入>

取扱い作品の増加などにより増収となる計画です。

 

<セグメント利益>

事業の収益性改善により増益となる計画です。

 

〔コンテンツ事業〕

営業収入は当期と同程度となり、営業利益は増益となる計画です。

 

[主な事業]

・ サザンオールスターズ、福山雅治、BEGIN、ONE OK ROCK、Perfumeなどによる旧譜楽曲の販売及び旧譜楽曲の二次使用

 

<営業収入>

楽曲販売環境の変化がある一方で、CMなどによる旧譜楽曲活用もあることから当期と同程度となる計画です。

 

<セグメント利益>

楽曲の構成などにより増益となる計画です

 

〔プレイスマネージメント事業〕

当期と同程度となる計画です

 

[主な事業]

・ 東京ワンピースタワー、アミューズミュージアムの入場料収入、グッズ販売収入

 

<営業収入>

当期と同程度となる計画です。

 

<セグメント利益>

当期と同程度となる計画です。

 

6)経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループはアーティストにまつわる様々な権利、コンテンツ、作品を多数保有しビジネスを行うのみならず、そこで作り上げたノウハウ・サービスを応用して展開する総合エンターテインメント企業として、あらゆる人々に夢と感動を届けることを基本方針としています。

当社グループを取り巻く事業環境は、日本の人口減少、エンターテインメント各種市場の変化、技術の進展等により目まぐるしく変化しており、このような事業環境に対して、より迅速かつ明確な経営判断が益々求められております。

そのような認識のもと、アーティストポートフォリオの拡大、アーティスト等から派生するプロダクツの多様化・拡充、バリューチェーンの内製化、国内外の新規市場の開拓など既存事業の拡大を図りながら、様々な新規事業・新規プロジェクトを展開してまいります。

また、そのような事業を展開するに当たり、クリエイティブな環境づくりと、透明性が高くガバナンスの効いた会社経営に努め、企業価値の増大を図っていく所存であります。

 

4【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。