当社及び当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高は12,691百万円と前年同期に比べ651百万円(4.9%)の減収、経常利益は525百万円と前年同期と比べ848百万円(61.7%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は420百万円と前年同期と比べ573百万円(57.7%)の減益となりました。

当連結会計年度における報告セグメントごとの業績は、以下のとおりです。また、当連結会計年度より、事業区
分の名称を「コンサルティング事業」と「インキュベーション事業」に変更しております。後者は、営業投資セグ
メント、保険セグメント、アセットリクイデーションセグメント、知的財産権セグメント及びその他セグメントに
より構成されております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。事業名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。

(コンサルティングセグメント)
コンサルティングセグメントは、戦略コンサルティングやプロデュース支援の他、M&Aのファイナンシャル・アドバイザリー、経営幹部育成支援で構成されております。
既存顧客である大企業からの継続的な受注に加え、長期的支援を実施する実行支援型プロジェクトの増加並びに海外企業及び政府からの新規受注により、コンサルティング売上が堅調に推移し、当連結会計年度の売上高は2,667百万円(前年同期は2,504百万円)、セグメント利益(営業利益)は1,439百万円(前年同期は1,288百万円)となりました。

(営業投資セグメント)
新規投資活動として、デジタルメディア、AI/ロボティクス/IoT分野を中心とした国内外のベンチャー企業への投資パイプライン作り及び投資の実行を行いました。特に、米国、中国、インドで提携している主要ベンチャーキャピタルとの共同投資育成案件が増加中です。
また、既存投資先ベンチャーに関しては、当社が深く支援することで成長加速が見込まれるステージにおいて資金と人材を投入、それ以降は売却を進めております。当連結会計年度では2社のIPOがありましたが、追加で見込んでいた1社は上場期が1期ずれ込みました。また、ベトナムの投資先1社において評価損を計上しております。その結果、当連結会計年度の売上高は703百万円(前年同期は3,671百万円)、セグメント損失(営業損失)は148百万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)2,577百万円)となりました。

(保険セグメント)
保険セグメントとは、アイペットが運営するペット向け医療保険をさします。当連結会計年度においてペット向け医療保険の加入件数は順調に増加し、売上は順調に拡大いたしました。なお、上場への準備を引き続き進めております。
その結果、当連結会計年度の売上高は8,126百万円(前年同期は6,363百万円)、セグメント利益(営業利益)は157百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)1,046百万円)となりました。

(アセットリクイデーションセグメント)
アセットリクイデーションセグメントとは、連結子会社であった株式会社リバリューが運営する返品商品・余
剰在庫の流動化サービス及び返品物流センター業務委託事業を指します。当連結会計年度の売上高は408百万円
(前年同期は713百万円)、セグメント損失(営業損失)は85百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)
341百万円)となりました。なお、平成28年1月25日付けで、保有する発行済株式100%を株式会社オークファンに
譲渡し、経営資源を新たな事業投資候補へ投入してまいります。
(知的財産権セグメント)
知的財産権セグメントとは、連結子会社であった日本知財ファンド1号投資事業有限責任組合による知的財産
権等への投資事業を指します。保有していた「東京ガールズコレクション(TGC)」の商標権を売却した結果、当
連結会計年度の売上高は751百万円(前年同期は66百万円)、セグメント利益(営業利益)は385百万円(前年同
期はセグメント利益(営業利益)10百万円)となりました。
(その他セグメント)
その他セグメントには、ベトナムにおけるマーケティングセグメント及びコンテンツマネジメントセグメント
が含まれており、当連結会計年度の売上高は34百万円(前年同期は23百万円)、セグメント損失(営業損失)は
99百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)47百万円)となりました。

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、期首と比較して835百万円増加し、5,222百
万円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、907百万円の増加(前連結会計年度は2,421百万円の増加)となりました。これは主に、コンサルティングサービス売上の増加に伴う売掛金の増加及び営業投資有価証券の投資を行ったためであります。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、74百万円の増加(前連結会計年度は1,026百万
円の減少)となりました。これは主に、貸付金の回収を行ったためであります。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、33百万円の減少(前連結会計年度は618百万円
の減少)となりました。これは主に、配当金の支払、子会社における第三者割当増資を行ったためであります。
当社及び当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
当連結会計年度における受注実績は次のとおりであります。
なお、営業投資事業につきましては、受注という概念がございませんので記載しておりません。
区分 | 前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
コンサルティング事業 | 2,548 | 3,329 | 30.7 |
インキュベーション事業 | 7,255 | 9,320 | 28.5 |
(内訳) |
|
|
|
保険セグメント | 6,363 | 8,126 | 27.7 |
アセットリクイデーションセグメント | 802 | 408 | △49.2 |
知的財産権セグメント | 66 | 751 | 1,026.9 |
その他セグメント | 23 | 34 | 45.8 |
合 計 | 9,804 | 12,650 | 29.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分 | 当連結会計年度 | |
金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
コンサルティング事業 | 2,667 | 6.5 |
インキュベーション事業 | 10,024 | △7.5 |
(内訳) |
|
|
営業投資セグメント | 703 | △80.8 |
保険セグメント | 8,126 | 27.7 |
アセットリクイデーションセグメント | 408 | △42.8 |
知的財産権セグメント | 751 | 1,026.9 |
その他セグメント | 34 | 45.8 |
合 計 | 12,691 | △4.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
証券種類 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||||||
投資実行高 | 期末投資残高 | 投資実行高 | 期末投資残高 | |||||
金額 | 会社数 | 金額 | 会社数 | 金額 | 会社数 | 金額 | 会社数 | |
株式・出資金等 | 1,368 | 9 | 3,002 | 38 | 1,845 | 10 | 4,673 | 39 |
新株予約権等 | - | 1 | 0 | 18 | - | 1 | 0 | 18 |
合計 | 1,368 | 10 | 3,002 | 47 | 1,845 | 11 | 4,673 | 48 |
(注)1 新株予約権等は、当社コンサルティングサービスの対価として発行会社から無償で取得している場合がありますが、上表においては、その際の金額をゼロとし会社数のみを記載しております。
2 株式、新株予約権等を重複して投資を行っている会社があります。
3 時価のあるものについては、取得原価を記載しております。
4 上表には余剰資金の運用目的の有価証券及び投資有価証券は含まれておりません。
5 当社グループは、未公開時点では投資をしていなかったPost-IPO企業の株式をIPO後に取得する場合がありますが、上表には当該投資金額及び会社数は含まれておりません。
6 期末において保有している新株予約権等を全て行使した場合の株式取得価額の総額は、以下の通りであります。
前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
546百万円 | 518百万円 |
企業名 | 証券コード | 公開市場 | 事業内容 | 公開年月日 |
Union Community | 203450 | 韓国KONEX | 指紋認証システムの開発・販売 | 平成26年7月23日 |
企業名 | 証券コード | 公開市場 | 事業内容 | 公開年月日 |
株式会社ロゼッタ | 6182 | 東証マザーズ | 自動翻訳サービス事業 | 平成27年11月19日 |
株式会社マイネット | 3928 | 東証マザーズ | ソーシャルゲームの開 | 平成27年12月21日 |
プロフェショナル・ファームとしての事業の性質上、当社グループの収益の源泉は人材の質と数であることから、人材育成及び人材マネジメントが当社グループが対処すべき課題と考えております。
当社のMDP(Multi-Disciplinary Practice)とは、戦略コンサルタントのみならず、技術専門家、政策専門家、法務専門家、公認会計士、インベストメントバンカー等、様々なバックグラウンドを有するプロフェショナル・スタッフが、それぞれの専門領域を融合させて、クライアントに対してチームで支援を行うことです。これによって、従来の戦略コンサルティング会社では提供し得ない、付加価値の高いコンサルティングサービスの提供が可能となっております。
海外拠点の展開も進むなか、今後は国内のみならず海外においても、多様なプロフェショナルの採用と育成に注力し、質的にも量的にも、当社グループの組織能力を高める取り組みを続けてまいります。
当社及び当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えております。但し、当社及び当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①景気変動リスク
コンサルティングサービスの主要クライアントは、グローバルに展開する各業界のリーディングカンパニーのため、国内のみならず、世界の先進国、新興国の景気変動がクライアント企業の経営状態に与える影響を通じて、当社が支援するプロジェクトの内容や受注頻度に影響を与えます。
②市場リスク
インキュベーション事業は株式の引受を伴いますので、株式市場の市況変動や、それに伴う未上場株式相場の変動が、当社の株式取得や売却における価格に対して影響を与えます。また、外貨建てで行う海外投資については、保有資産の価値に対して為替変動の影響を受けます。
③事業経営リスク
インキュベーション事業においては、当社が経営権を取得してグループ会社として事業育成する場合、投資リスクマネジメントに加えて、各事業固有の業界リスクを踏まえた経営リスクマネジメントも行う必要があります。しかしながら、十分なコントロールが働かない場合、各事業固有のリスクが顕在化し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④カントリーリスク
海外企業と取引や出資を行う場合、当該会社が所在している国の政治・経済情勢の変化によって、事業遂行や資金回収が困難となるリスクを有します。
⑤訴訟リスク
当社グループが損害賠償の請求や訴訟を提起された場合、当社グループの財政に直接的な影響や、風評を通じた間接的な影響を受ける可能性があります。
⑥情報管理リスク
コンサルティングサービスにおいては、クライアント企業の機密情報を取得することが前提となりますので、秘密保持契約等によってクライアントやその可能性のある企業に対して守秘義務を負っております。
厳重な情報管理の徹底及び従業員への守秘義務の徹底をしておりますが、何らかの理由でこれらの機密情報が外部に漏洩した場合、当社グループの信用失墜等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦コンプライアンスリスク
当社は、国内外にグループ会社を展開しておりますので、当社の従業員のみならず、グループ会社の従業員に対しても、コンプライアンス意識の徹底を行っております。
しかしながら、万が一当社グループ役職員がコンプライアンス違反をした場合には、当社グループの信用失墜等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1) 財政状態の分析
①資産
当連結会計年度末における資産残高は16,134百万円(前連結会計年度末は15,734百万円)となり、前連結会計年度末と比較して400百万円増加しました。その内訳は流動資産829百万円の増加及び固定資産429百万円の減少に
分類されます。
流動資産増加の主な要因は、コンサルティングサービス売上の増加に伴う売掛金が423百万円増加及びベンチャ
ー株式への投資により営業投資有価証券が258百万円増加したことなどが挙げられます。
固定資産減少の主な要因は、商標権の売却により無形固定資産が減少したことなどが挙げられます。
②負債
当連結会計年度末における負債残高は4,889百万円(前連結会計年度末は4,287百万円)となり、前連結会計年
度末と比較して601百万円増加しました。その内訳は流動負債551百万円の増加及び固定負債49百万円の増加に分
類されます。
流動負債増加の主な要因は、アイペット損害保険株式会社における責任準備金が719百万円増加したことが挙げ
られます。
③純資産
当連結会計年度末における純資産残高は11,245百万円(前連結会計年度末は11,446百万円)となり、前連結会
計年度末と比較して201百万円減少しました。
減少要因につきましては、上場投資先ベンチャーの株式の時価等の下落によりその他有価証券評価差額金が減
少したことなどが挙げられます。
(2) 経営成績の分析
① 売上高、売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて、651百万円減の12,691百万円となりました。セグメント別売上高の詳細については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
また、売上原価は、前連結会計年度に比べて877百万円増の6,306百万円となりました。主な増加要因につきましては、保険料収入が増加したことにより責任準備金繰入額が増加したことなどが挙げられます。
この結果、売上総利益は、前連結会計年度に比べて1,529百万円減の6,384百万円となりました。
② 販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて719百万円減の5,846百万円となりました。主な減少要因につきましては、前連結会計年度に保険業法第113条繰延資産の一括償却を行った事により償却額の計上がなくなったことなどが挙げられます。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べて809百万円減の538百万円となりました。
③ 経常利益
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べて31百万円減少し、20百万円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度に比べて7百万円増加し、33百万円となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べて848百万円減少し、525百万円となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度に比べて328百万円減少し、86百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて573百万円減少し、420百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社(当社グループ)のキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
| 平成24年3月期 | 平成25年3月期 | 平成26年3月期 | 平成27年3月期 | 平成28年3月期 |
自己資本比率 | 74.4% | 71.6% | 68.3% | 67.2% | 63.2% |
時価ベースの自己資本比率 | 79.4% | 125.1% | 79.1% | 159.0% | 151.5% |
キャッシュ・フロー対有利子 | 0.6% | 1.2% | 0.4% | 0.4% | 0.3% |
インタレスト・カバレッジ・ | 8,048.0倍 | 1,213.2倍 | 541.5倍 | 822.7倍 | 268.3倍 |
(注)1 各指標は以下の方法により算定しております。
・自己資本比率 :自己資本/総資産
・時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
(株式時価総額は、期末株価終値に期末発行済株式数を乗じて算定しております)
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
2 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。