文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、事業の創出・育成を目的とした“The Business Producing Company”です。「社会を変える 事業を創る。」ことをミッションに、「挑戦者が一番会いたい人になる。」ことが当社のビジョンです。新しい事業を創るためには、「構想し、戦略を立て、仲間を集め、挑戦する」ことが必要であり、そのプロセス全体において常に「枠を超える。」ことが、最も大切なバリューだと考えております。
ミッションの実現と企業価値向上の両立のために、今後は、当社のコア・ケイパビリティであるビジネスプロデュース事業に経営資源を集中していく方針です。国内・海外の大企業、ベンチャー、政府、投資家等、様々なプレイヤーとの連携、インキュベーション事業で培った知見・スキルの活用等により、ビジネスプロデュース事業を継続成長基盤としてより一層の事業拡大を目指してまいります。
(2)経営戦略等
当期は中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)の1年目として、以下3点を重点テーマを中心に順調に進展した1年となりました。中計2年目となる来期も、引き続きビジネスプロデュース拡張のための先行投資を行いつつ、掲げた重点テーマの取り組みを着実に達成してまいります。
①ビジネスプロデュース事業の拡張による継続成長基盤化
ビジネスプロデュース事業に経営資源を集中し、サービスライン・陣容・協業・機能の4つの拡張を進めてまいります。
サービスライン拡張:
これまでフォーカスしていた事業創造戦略策定のフェーズから、その戦略を実装するフェーズの支援や、付随する多様な顧客ニーズを支援するための機能(ビジネスプロデュース・インストレーション等)をサービスラインとして拡張してまいります。当期は、「Technology & Amplify」(T&A)というプラクティスを新たに立ち上げました。T&Aはこれまでのビジネスプロデュースに「デジタル」「テクノロジー」という切り口を加え、事業創造支援により実装面の価値を付加することを企図しております。
陣容拡張:
ビジネスプロデューサーの採用・育成を強化し、2025年3月末には115名(2022年3月末時点58名)まで人員を拡大する予定です。当期は、前期末58名から87名に大幅増員しております。
協業拡張:
株式会社電通グループと資本業務提携を行い、相互の強みや提供価値を組み合わせることで、戦略策定から実行支援まで、一気通貫でのソリューションを提供してまいります。また、金融機関と連携し、ソーシャルインパクトボンドの拡大、政府系機関と連携し途上国の社会課題に資する現地・日本のスタートアップ企業の支援を実行します。
機能拡張:
アイペットホールディングス株式会社売却により収穫した資金をビジネスプロデュース事業関連・周辺事業への投資に活用するとともに、インキュベーション事業で培ってきた投資ストラクチャリングの知見やPMIで培った事業経営スキル等をビジネスプロデュース事業の拡大に活用してまいります。
②インキュベーション(ベンチャー投資・事業投資)の適切な収穫
期間損益が重視される株式市場において、ボラティリティが高く、株式市場から評価されにくかったインキュベーション事業については、適切な収穫を進めていく方針です。この方針に基づき、最大のインキュベーション先であるアイペットホールディングス株式会社及び他事業投資先2社を当期に売却いたしました。また、上述のとおり、これまで培ってきた投資育成のケイパビリティは、ビジネスプロデュース事業の機能拡張とそれに伴う収益力の強化に活用してまいります。
③企業価値向上への成長投資と株主還元のバランス
継続的な成長を目指すビジネスプロデュース事業の利益と、インキュベーション事業の収穫により得た原資の使途については、強化したガバナンス体制にて、成長投資と株主還元の最適バランスの観点から、これまで以上に規律(中長期的な企業価値向上)をもって判断してまいります。当期にアイペットホールディングス株式を売却して得た税引き後キャッシュイン約150億円については、成長投資に50億円、株主還元に100億円配分することとしております。成長投資の使途としては、ビジネスプロデュース事業基盤のさらなる強化のための人材投資、インフラ投資、及び一定の社内ハードルレートを前提としたビジネスプロデュース事業関連・周辺事業への投資等を想定しております。株主還元としては、当期末特別配当として20億円配当に加え、2023年5月には上限30億円の自己株式取得を決定しております。今後も引き続き株主還元を着実に実行してまいります。
また、ガバナンス体制の強化は引き続き推進しており、取締役7名のうち4名を社外取締役で構成し、客観性、及び経験・専門性・ジェンダー等の多様性を確保し、モニタリング型取締役会としての機能を果たし、中期経営計画を確実に推進してまいります。
なお、中期経営計画最終年度(2025年3月期)の数値目標として、ビジネスプロデュース事業の売上高60億円、純利益10億円(2022年3月期比で売上高2倍、純利益3倍)を掲げております。また、インキュベーション事業は売上高の多くが株式市場における株式売却によってもたらされることから、現時点において予想を合理的に行うことが困難であるため、計画には含めておりません。保有する投資資産の収穫を進め、含み益を適宜実現していくことで、上記計画値以上の業績を目指してまいります。
(3)経営環境
ビジネスプロデュース事業:
世界的な新型コロナウイルス感染症拡大による産業構造の変革の機運の高まりを契機に、企業の新規事業・事業創造への関心が高まり、その環境は継続しております。「事業創造」の経営トップアジェンダ化が加速し、日本の経営者の関心事項は、10年前と比較して「新規事業の具体化」への関心が最も向上しております(一般社団法人日本能率協会が毎年発行する“当面する企業経営課題に関する調査”を基に当社集計)。このような課題に対し、当社は10年以上にわたり、「ビジネスプロデュース」という独自のコンセプトで事業創造支援を推進してまいりました。拡大する市場ニーズを最大限取り込み、事業の成長を加速させてまいります。
インキュベーション事業:
ベンチャー投資セグメントにおいては、新規投資を抑制し、既存のポートフォリオの回収を進める方針であります。ポートフォリオの回収は株式市況やIPO動向に伴い振幅することから、見通しを立てにくい状況が続くものと考えております。
(4)優先的に対処すべき課題
①最大の差別性であるビジネスプロデュース事業への投資
ビジネスプロデュース事業へ経営資源を集中し、継続成長基盤化を進めてまいります。
②ビジネスプロデュース事業の差別性をレバレッジ/スケール化する仕組み
ソーシャルインパクトボンド(SIB)ファンドの立ち上げ等、金融機関・政府系機関との協業を推進しております。
③インキュベーション事業の(業績)ボラティリティ低下
ボラティリティ抑制とビジネスプロデュース事業への経営資源集中のため、自己資金投入を抑制し、既存のポートフォリオにつきましては適切な収穫を進めております。
④計画の遂行を実効性をもって後押しするガバナンス体制の構築
2021年6月より取締役会構成を見直し、現在は社外取締役を過半数とする取締役会構成となっております。また、監督と執行の分離のために、モニタリング型の取締役会モデルにシフトしております。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、期間業績を表す指標であるセグメント別の売上高、セグメント利益及び、その総和である連結売上高、連結営業利益、及び親会社株主に帰属する当期純利益を重視しております。また、今後の成長の柱であるビジネスプロデュース事業においては、当該事業の売上高・親会社株主に帰属する当期純利益(簡便的に、目標経常利益×税率30%で計算)・人員数・EPSの数値目標を開示しております。
当社は、当社のミッションである「社会を変える 事業を創る。」、ビジョンである「挑戦者が一番会いたい人になる。」、そして社是を基本的な考え方として、以下のサステナビリティ基本方針を定めております。
1.サステナブルな環境創造を、ビジネスの力で実現する。
・顧客の事業を支援し、自らも取り組む。
2.そのための挑戦者を応援する。
・挑戦者を応援しつつ、自らも挑戦者であり続ける。
3.プロとしての付加価値を提供する。
・プロフェッショナルな個人としての矜持と規律。
・上場会社としてのガバナンスと成長・分配。
「サステナビリティ方針」の実現のために、ESGの各観点において、顧客・社会、そして自社に対するコミットメントを明確化したフレームワークを設定しております。
(1)ガバナンス
当社は、取締役副社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しております。本委員会には、ビジネスプロデュースを推進する各本部長、コーポレート部門の執行役員が出席し、サステナビリティに関する方針の策定、重点施策の検討、モニタリング等を行います。また、同委員会の下には、ESGの各テーマ単位での分科会を設置し、サステナビリティ方針・フレームワークの下での、具体的な業務を推進致します。
サステナビリティに関する取り組み状況は、定期的に取締役会及び経営会議に報告の上、協議致します。
(2)リスク管理
当社は、サステナビリティに関連するリスクに迅速かつ的確に対処するため、サステナビリティ委員会において、リスクの評価、管理、対策立案を行います。また、サステナビリティ委員会の内容については、取締役会および経営会議とも情報共有を行い、全社としての的確な対応を行います。
当社は、事業の特性として、気候変動による直接的な影響は限定的である一方、人的資本が経営上の最も重要な資本です。社員が高い志を持ち、常に挑戦者であり続けられる最高の環境を提供することで、社員がプロとして、顧客に対して高い付加価値を提供することを追求し続けます。このような人材の在り方に対してリスクとなるような事象が発生した場合には、速やかに対応を致します。
(3)人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針
「社会を変える 事業を創る。」をミッションに、社会変革に向けた新たな事業創造に取り組む当社において、その担い手である「人材」こそが最大のアセットです。
多様な人材が集い、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる組織・環境づくりを推進することで、個人と企業が共に成長し、持続的な企業価値向上を目指します。
|
人材育成方針 |
当社ミッション・ビジョン・バリューを体現できるプロフェッショナル人材の育成に取り組んでいます。
高い志を持ち、自己変革に挑戦する社員を尊重し、顧客に対し高い付加価値を提供しつつ、自らも常に挑戦し続けられるように、OJT・OFF-JT・研修を組み合わせ、個々の適性やキャリア志向をふまえた成長機会を提供します。 性別や年齢、国籍等にかかわらず多様な人材が活躍し、相互尊敬をもって共創する組織において、“挑戦者が一番会いたい”と思える「真のビジネスプロデューサー」へと育成します。 |
|
社内環境整備方針 |
当社が持続的な成長を図るために、人材育成とDiversity, Equity & Inclusionを重要な経営施策の一つとして位置づけています。
多様なバックグラウンドや価値観を持つ優秀な人材に幅広く活躍の機会を提供するとともに、連携・共創により生み出される価値を最大化するための環境の整備や、育成体制・プログラムの見直し、個人の価値観やライフプランに応じた働き方の多様化等を推進し、プロフェッショナルにとって働きがいのある環境づくりに積極的に取り組んでいます。 |
(4)測定可能な指標および目標
当社が持続的成長を図るためには、人材の多様性の確保は最重要課題と認識しており、多様なバックグラウンドや価値観を持つ優秀な人材を、性別・国籍等の属性に依ることなく積極的に採用しています。
全社員に平等な機会を設けるものとし、女性・外国人・中途採用者等を問わず、能力や・経験等を総合的に判断して管理職への登用を行っております。
全ての人材が互いの多様性を尊重し、連携により生み出される価値を最大化するための環境の整備や、育成体制・プログラムの見直し、個人の価値観やライフプランに応じた働き方・キャリアの多様化を検討、推進しています。
現時点の多様性確保の状況及び目標は以下の通りです。
|
主要項目 |
指標 |
実績 (2023年3月期) |
目標 (2028年3月期) |
|
DE&Iの推進 |
女性比率 |
23.8% |
27.0% |
|
女性管理職比率 |
13.2% |
20.0% |
|
|
中途採用比率 |
88.0% |
80%以上 |
|
|
中途採用管理職比率 |
88.7% |
80%以上 |
|
|
外国籍比率*1 |
1.6% |
2.0% |
|
|
エンゲージメント |
ワークエンゲージメント*2 |
A |
A以上 |
|
環境 (働き方・健康・安全) |
女性の育児休業取得率 |
(該当者なし) |
100% |
|
女性の育児休業復帰率 |
(該当者なし) |
100% |
|
|
男性の育児休業取得率 |
60.0% |
80.0% |
|
|
労働災害 |
0件 |
0件継続 |
*1当社単体(東京本社)における外国人比率は現状1.6%ですが、グローバルSXチームに属し、本社メンバーと共にグローバルプロジェクトに携わっている外国人スタッフは、ベトナム拠点に11名、インド拠点に2名います。
*2 アドバンテッジリスクマネジメント タフネスサーベイ S 大変良好 A良好 B標準的 C要改善 D至急改善
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社及び当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)景気変動リスク
ビジネスプロデュース事業では通常、クライアント企業よりプロジェクトを受注し、サービスフィーを受領することで収益を認識します。当社の主要クライアントは、グローバルに展開する各業界のリーディングカンパニーのため、国内のみならず、世界の先進国、新興国の景気変動がクライアント企業の経営状態に与える影響を通じて、当社が支援するプロジェクトの内容や受注頻度に影響を与えます。クライアント企業との関係を深化し、受注プロジェクトの長期化を図ること、サービスメニューを拡充し、クライアント企業の複線化を図ること等の対応によりリスク低減に努めております。
(2)人材の確保に関するリスク
ビジネスプロデュース事業は、今後のサービスライン及び陣容拡張のため、各分野での豊富な経験や高度な知識・専門性を持つ優秀な人材の採用・確保及び育成が重要であると考えております。しかしながら、コンサルティング業界における人材の争奪により、人材の採用・確保及び育成が計画通りに進まない場合や、転職等により人材が流出することで十分な人材を確保できなかった場合には、ビジネスプロデュース事業拡張の制約となる可能性があります。
(3)市場リスク
インキュベーション事業は、株式の引受を伴うため、株式市場の市況変動や、それに伴う未上場株式相場の変動が、当社の株式取得や売却における価格に対して影響を与えます。また、外貨建てで行う海外投資については、保有資産の価値に対して為替変動の影響を受けます。
(4)事業経営リスク
インキュベーション事業においては、当社が経営権を取得してグループ会社として事業育成する場合、投資リスクマネジメントに加えて、各事業固有の業界リスクを踏まえた経営リスクマネジメントも行う必要があります。しかしながら、十分なコントロールが働かない場合、各事業固有のリスクが顕在化し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)連結除外リスク
インキュベーション事業において、当社が経営権を取得しているグループ会社は、持分の売却状況等によっては連結対象から外れる可能性があり、同対象から外れた場合には、連結財務諸表への同社数値の取り込み方が変わることになります。
(6)カントリーリスク
海外企業と取引や出資を行う場合、当該会社が所在している国の政治・経済情勢の変化によって、事業遂行や資金回収が困難となるリスクを有します。当社グループでは現在、インキュベーション事業においてインド企業への投資が大きな比率を占めております。
(7)訴訟リスク
当社グループが損害賠償の請求や訴訟を提起された場合、当社グループの財政に直接的な影響や、風評を通じた間接的な影響を受ける可能性があります。
(8)情報管理リスク
ビジネスプロデュースにおいては、クライアント企業の機密情報を取得することが前提となりますので、秘密保持契約等によってクライアントやその可能性のある企業に対して守秘義務を負っております。
厳重な情報管理の徹底及び従業員への守秘義務の徹底をしておりますが、何らかの理由でこれらの機密情報が外部に漏洩した場合、当社グループの信用失墜等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)コンプライアンスリスク
当社は、国内外にグループ会社を展開しておりますので、当社の従業員のみならず、グループ会社の従業員に対しても、コンプライアンス意識の徹底を行っております。
しかしながら、万が一当社グループ役職員がコンプライアンス違反をした場合には、当社グループの信用失墜等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当社及び当社グループの当連結会計年度における財政状態は、資産残高は31,310百万円(前連結会計年度末は33,574百万円)となり、前連結会計年度末と比較して2,263百万円減少しました。負債残高は9,393百万円(前連結会計年度末は21,119百万円)となり、前連結会計年度末と比較して11,726百万円減少しました。純資産残高は21,917百万円(前連結会計年度末は12,454百万円)となり、前連結会計年度末と比較して9,462百万円増加しました。
b.経営成績
当社及び当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高は30,132百万円と前年同期に比べ5,434百万円(△15.3%)の減収、経常利益は1,227百万円と前年同期に比べ1,182百万円(前年同期は経常利益44百万円)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、アイペットホールディングス株式会社株式売却による関係会社株式売却益を計上したことにより11,553百万円と前年同期に比べ11,546百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益7百万円)の増益となりました。
当連結会計年度における報告セグメントごとの業績は、以下のとおりです。
なお、当連結会計年度において、連結子会社であった株式会社ワークスタイルラボ及びピークス株式会社の株式を譲渡したため、「HRイノベーションセグメント」及び「ファンマーケティングセグメント」を報告セグメントから除外しております。なお、第4四半期連結会計期間期首より「ペットライフスタイルセグメント」を構成するアイペットホールディングス株式会社とその子会社であるアイペット損害保険株式会社及びペッツオーライ株式会社を当社の連結範囲から除外しておりますが、当連結会計年度においては引き続き「ペットライフスタイルセグメント」を報告セグメントとして記載しております。
(ビジネスプロデュース事業)
ビジネスプロデュース事業では、主に大企業向けの事業創造支援や成長戦略立案支援に関する戦略コンサルティング、M&Aファイナンシャル・アドバイザリーの提供、及び社会課題を解決するための新たな官民連携の仕組みであるソーシャルインパクトボンド(SIB)を活用した事業運営をしております。
当連結会計年度において、売上面ではクライアントの事業創造ニーズの高まりに加え、積極的な人員増強、マーケティング活動、及び他業種との協業に注力し、売上高は年間を通して好調に推移した一方、費用面では更なる売上拡大を見越した人員増強等の積極的な投資を行った結果、人件費・採用費等が増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,838百万円(前年同期比35.3%増)で、通期売上目標3,300百万円に対して116%の達成率となり、セグメント利益(営業利益)は1,314百万円(前年同期比15.0%増)となりました。
(インキュベーション事業)
インキュベーション事業は、ベンチャー投資セグメント、ペットライフスタイルセグメントにより構成されております。
ベンチャー投資セグメントにおいては、スタートアップ企業等への投資育成を行っております。
当連結会計年度においては、中期経営計画に基づいた積極的なトレードセールによるキャピタルゲインを実現した一方で、一部投資先の価値下落に伴い減損も計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,915百万円(前年同期比129.2%増)、セグメント利益(営業利益)は375百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)168百万円)となりました。
ペットライフスタイルセグメントとは、連結子会社アイペットホールディングス株式会社の中核子会社であるアイペット損害保険株式会社が運営するペット向け医療保険等を指します。
当連結会計年度において、第3四半期連結会計期間までは同社を連結対象としておりましたが、第一生命ホールディングス株式会社による同社の株式公開買付けが2023年1月10日に成立したため、当第4四半期連結会計期間期首より連結対象外となっております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は24,378百万円(前年同期比14.9%減)、セグメント利益(営業利益)は844百万円(前年同期比491.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、期首と比較して2,546百万円減少し10,263百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,669百万円の収入(前連結会計年度は7,822百万円の収入)となりました。これは主に、ビジネスプロデュース事業好調による税金等調整前当期純利益が増加したことによる収入であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、5,150百万円の支出(前連結会計年度は317百万円の収入)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入8,348百万円が生じた一方で、有価証券の取得による支出13,800百万円が生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,388百万円の支出(前連結会計年度は955百万円の収入)となりました。これは主に、借入金の返済による支出であります。
なお、当社(当社グループ)のキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
|
自己資本比率 |
45.5% |
40.2% |
31.3% |
29.1% |
68.5% |
|
時価ベースの自己資本比率 |
70.4% |
38.3% |
41.1% |
78.4% |
92.1% |
|
キャッシュ・フロー |
132.9% |
-% |
-% |
40.7% |
1.4% |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
183.9倍 |
-倍 |
-倍 |
585.3倍 |
484.6倍 |
(注)1 各指標は以下の方法により算定しております。
・自己資本比率 :自己資本/総資産
・時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
(株式時価総額は、期末株価終値に期末発行済株式数を乗じて算定しております)
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
2 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
3 2020年3月期及び2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。
4 2020年3月期より表示方法の変更を適用した組替え後の金額に基づく指標となっております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社及び当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
なお、ベンチャー投資セグメントにつきましては、受注という概念がございませんので記載しておりません。
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比 (%) |
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
|
ビジネスプロデュース事業 (セグメント) |
3,685 |
3,576 |
△2.9 |
|
インキュベーション事業 |
32,127 |
24,376 |
△24.1 |
|
(内訳) |
|
|
|
|
ペットライフスタイルセグメント |
28,745 |
24,376 |
△15.2 |
|
HRイノベーションセグメント |
1,372 |
- |
- |
|
ファンマーケティングセグメント |
2,009 |
- |
- |
|
合計 |
35,812 |
27,953 |
△21.9 |
(注)1 各セグメントの金額は、セグメント間の取引を含んでおります。
2 ペットライフスタイルセグメントについては、第4四半期連結会計期間期首よりペットライフスタイルセグメントを構成するアイペットホールディングス株式会社とその子会社を当社の連結範囲から除外しているため、第3四半期連結累計期間における実績を記載しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
ビジネスプロデュース事業 (セグメント) |
3,838 |
35.3 |
|
インキュベーション事業 |
26,293 |
△19.9 |
|
(内訳) |
|
|
|
ベンチャー投資セグメント |
1,915 |
129.2 |
|
ペットライフスタイルセグメント |
24,378 |
△14.9 |
|
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
|
合計 |
30,132 |
△15.3 |
(注) ペットライフスタイルセグメントについては、第4四半期連結会計期間期首よりペットライフスタイルセグメントを構成するアイペットホールディングス株式会社とその子会社を当社の連結範囲から除外しているため、第3四半期連結累計期間における実績を記載しております。
d.投資実績
|
証券種類 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||||||
|
投資実行高 |
期末投資残高 |
投資実行高 |
期末投資残高 |
|||||
|
金額 (百万円) |
会社数 (社) |
金額 (百万円) |
会社数 (社) |
金額 (百万円) |
会社数 (社) |
金額 (百万円) |
会社数 (社) |
|
|
株式・出資金等 |
1,136 |
22 |
6,033 |
66 |
274 |
8 |
4,960 |
53 |
|
新株予約権等 |
30 |
1 |
- |
5 |
- |
- |
- |
4 |
|
合計 |
1,166 |
23 |
6,033 |
69 |
274 |
8 |
4,960 |
55 |
(注)1 新株予約権等は、当社コンサルティングサービスの対価として発行会社から無償で取得している場合がありますが、上表においては、その際の金額をゼロとし会社数のみを記載しております。
2 株式、新株予約権等を重複して投資を行っている会社があります。
3 市場価格のない株式等以外のものについては、取得原価を記載しております。
4 上表には余剰資金の運用目的の有価証券及び投資有価証券は含まれておりません。
5 期末において保有している新株予約権等を全て行使した場合の株式取得価額の総額は、以下の通りであります。
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
98百万円 |
98百万円 |
e.新規上場(IPO)支援先一覧
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
|
企業名 |
証券コード |
公開市場 |
事業内容 |
公開年月日 |
|
スローガン株式会社 |
9253 |
東証マザーズ (提出日現在のグロース市場) |
キャリア支援事業、人材紹介事業 |
2021年11月25日 |
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社及び当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産残高は31,310百万円(前連結会計年度末は33,574百万円)となり、前連結会計年度末と比較して2,263百万円減少しました。その内訳は流動資産2,798百万円の増加及び固定資産5,061百万円の減少に分類されます。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金が2,535百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が4,250百万円、営業投資有価証券が1,066百万円それぞれ減少した一方で、有価証券が11,032百万円増加したこと等が挙げられます。
固定資産減少の主な要因は、株式会社ワークスタイルラボ、ピークス株式会社及びアイペット損害保険株式会社等が当社の連結子会社から外れたことに伴い、繰延税金資産が1,986百万円、のれんが814百万円、ソフトウェアが812百万円、建物及び構築物(純額)が371百万円それぞれ減少したこと等が挙げられます。
(負債)
当連結会計年度末における負債残高は9,393百万円(前連結会計年度末は21,119百万円)となり、前連結会計年度末と比較して11,726百万円減少しました。その内訳は流動負債10,688百万円の減少及び固定負債1,037百万円の減少に分類されます。
流動負債減少の主な要因は、未払法人税等が5,926百万円増加した一方で、アイペット損害保険株式会社が当社の連結子会社から外れたことに伴い保険契約準備金が14,594百万円減少したこと等が挙げられます。
固定負債減少の主な要因は、株式給付引当金が626百万円増加した一方で、長期借入金が1,648百万円減少したこと等が挙げられます。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産残高は21,917百万円(前連結会計年度末は12,454百万円)となり、前連結会計年度末と比較して9,462百万円増加しました。
純資産増加の主な要因は、アイペットホールディングス株式会社株式売却による関係会社株式売却益が発生したことに伴い、親会社株主に帰属する当期純利益11,553百万円が生じたことによる利益剰余金の増加等が挙げられます。
b.経営成績の分析
(売上高、売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて、5,434百万円減収し、30,132百万円となりました。
また、売上原価は、前連結会計年度に比べて4,096百万円減少し、16,746百万円となりました。主な減少要因は、アイペット損害保険株式会社等が当社の連結子会社から外れたことなどが挙げられます。
この結果、売上総利益は、前連結会計年度に比べて1,337百万円減益し、13,386百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて2,695百万円減少し、12,196百万円となりました。主な減少要因は、アイペット損害保険株式会社等が当社の連結子会社から外れたことに伴い、人件費や販売手数料等が減少したことなどが挙げられます。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べて1,358百万円増益し、1,190百万円(前年同期は営業損失168百万円)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べて215百万円減少し、74百万円となりました。
また、営業外費用は、前連結会計年度に比べて39百万円減少し、37百万円となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べて1,182百万円増加し、1,227百万円(前年同期は経常利益44百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べて18,923百万円増加し、18,948百万円となりました。主な原因は、アイペットホールディングス株式会社株式売却による関係会社株式売却益を計上したことなどが挙げられます。
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べて2,495百万円増加し、2,529百万円となりました。主な原因は、公開買付関連費用及び特別賞与を計上したことなどが挙げられます。
当連結会計年度の法人税等合計は、前連結会計年度に比べて5,945百万円増加し、5,918百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて11,546百万円増益し、11,553百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益7百万円)となりました。主な増益原因は、特別利益として関係会社売却益18,948百万円を計上したことなどが挙げられます。
なお、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当連結会計年度においては、保有するアイペットホールディングス株式会社の株式を譲渡したこと等によりネットキャッシュが大きく増加し241億円となり、当面充分な流動性を確保しております。なお、当社グループの主な資金需要は、ビジネスプロデュース事業に係る運転資金及びインキュベーション事業に係るベンチャーへの投資育成を目的とする投資資金があります。また、株主還元については「第4 提出会社の状況 3配当政策」に記載の通りであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、セグメント別の売上高、セグメント利益及びその総和である連結売上高、連結営業利益を重視する経営指標としております。なお、セグメント別の売上高、セグメント利益については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に、連結売上高及び連結営業利益は「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績の分析」に記載しております。
当社は、2022年4月5日開催の取締役会において、連結子会社であったピークス株式会社の全株式を株式会社ADDIXに譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。なお、株式譲渡は2022年4月28日付で完了しております。
また、2022年5月13日開催の取締役会において、連結子会社であった株式会社ワークスタイルラボの全株式をランサーズ株式会社に譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。なお、株式譲渡は2022年6月14日付で完了しております。
他に、2022年11月7日開催の取締役会において、第一生命ホールディングス株式会社との間で第一生命ホールディングス株式会社が実施する当社の連結子会社であったアイペットホールディングス株式会社の普通株式及び新株予約権に対する公開買付けに、当社が保有するアイペットホールディングス株式会社の普通株式の全てを応募する旨を決議し、同日に公開買付けに係る応募契約を締結いたしました。なお、株式譲渡は2023年1月17日付で完了しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係) (重要な子会社等の株式の売却)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。