文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
① 全体的な業績
当社の行う資格取得支援事業は、受講申込者に全額受講料をお支払いいただき(現金ベースの売上)、当社はこれを一旦、前受金として貸借対照表・負債の部に計上しておきます。その後、教育サービス提供期間に対応して、前受金が月ごとに売上に振り替えられます(発生ベースの売上)。損益計算書に計上される売上高は発生ベースの売上高ですが、当社は経営管理上、現金ベースの売上高の増加を重視しております。
当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、現金ベース売上高が155億4千5百万円(前年同期比5億6千5百万円減、同3.5%減)、前受金調整後の発生ベース売上高は、前受金調整額が2千9百万円の繰入(同2億4千2百万円減、同89.0%減)となったことで、155億1千5百万円(同3億2千2百万円減、同2.0%減)となりました。
売上原価は92億5千4百万円(同5千5百万円増、同0.6%増)、販売費及び一般管理費は57億5千1百万円(同4千7百万円減、同0.8%減)となり、営業費用全体ではほぼ前年並みとなりました。これらの結果、営業利益は5億3千6百万円(同3億5千1百万円減、同39.6%減)となりました。
営業外収益に、受取利息1千2百万円、受取保険金6千6百万円、投資有価証券運用益1千1百万円、持分法による投資利益7百万円等、合計1億5百万円、営業外費用に、支払利息3千5百万円等、合計3千9百万円を計上した結果、経常利益は6億2百万円(同2億3千1百万円減、同27.8%減)となりました。特別損益は、特別損失として固定資産除売却損及び減損損失合計で3百万円を計上しました。これらの結果、四半期純利益は4億3千万円(同1億8百万円減、同20.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億2千9百万円(同1億8百万円減、同20.2%減)となりました。
② 各セグメントの業績推移
当第3四半期連結累計期間における当社グループの各セグメントの業績(現金ベース売上高)及び概況は、次のとおりであります。なお、当社ではセグメント情報に関して「セグメント情報等の開示に関する会計基準」等の適用によりマネジメント・アプローチを採用し、下記の数表における売上高を、当社グループの経営意思決定に即した”現金ベース”(前受金調整前)売上高で表示しております。現金ベース売上高は、四半期連結損益計算書の売上高とは異なりますので、ご注意ください。
(注) 1. 上記金額には消費税等は含まれておりません。
2. 全社又は消去欄にはセグメント間取引を含めて記載しております。
(個人教育事業)
個人教育事業は、不動産鑑定士講座や建築士講座、マンション管理士講座、CompTIA講座、社会保険労務士講座、USCPA講座、教員講座などにおいて前年度の売上を上回りました。また、主力の簿記検定講座や公認会計士講座は当第3四半期連結累計期間では前年比マイナスとなっているものの当第3四半期連結会計期間(10月~12月の3ヶ月間)は前年の売上を上回って推移しました。一方で、受験生全体の減少傾向が続いている税理士講座及び司法書士講座の申し込み状況は芳しくなく、また、当社の主力講座の一つである公務員(国家一般・地方上級)講座も一般企業への良好な就職状況を背景に公務員志願者が減少しており引き続き厳しい状況が続いております。
その他、中小企業診断士講座、司法試験講座、公務員(国家総合・外務専門職)講座などにおいて前年の売上を下回りました。コスト面では、講師料、教材制作のための外注費、賃借料等の営業費用は92億7千3百万円(前年同期比0.3%減)と、継続的に費用削減に努めているものの教材などの発送費用や賃借料の値上げによる影響が大きく、全体としてはほぼ前年並みの水準に留まりました。これらの結果、個人教育事業の現金ベース売上高は92億8百万円(同6.5%減)、現金ベースの営業損失は6千5百万円(前年同期は5億4千8百万円の営業利益)となりました。
(法人研修事業)
企業研修は、当第3四半期連結会計期間は当第2四半期連結会計期間に比べると持ち直したものの、2四半期会計期間連続で売上が前年同期を下回る結果となりました。講座別では、FP、ビジネススクール、CompTIA等で前年を上回った一方、宅地建物取引士、証券アナリスト、情報処理分野などは前年を下回りました。大学内セミナーは、企業への就職が良好な状況となったことで難関資格講座の需要はやや減少しておりますが、公務員としての就職にも注力する大学における公務員関連の学内講座の需要が堅調に推移していることで、全体として前年同期比1.1%増となりました。地方の個人を主な顧客とする提携校事業は低調で同6.9%減、地方専門学校に対するコンテンツ提供は同3.4%増、自治体からの委託訓練は同4.9%増となりました。コスト面では、講師料、営業にかかる人件費等の営業費用は24億7千7百万円(同1.9%増)となりました。これらの結果、法人研修事業の現金ベース売上高は33億4千6百万円(同1.2%減)、現金ベースの営業利益は8億6千9百万円(同9.1%減)となりました。
(出版事業)
当社グループの出版事業は、当社が展開する「TAC出版」ブランドおよび子会社の㈱早稲田経営出版が展開する「Wセミナー」(以下、「W出版」)ブランドの二本立てで進めております。TAC出版では、資格試験対策書籍が好調に売上を伸ばし、宅地建物取引士、FP、マンション管理士、行政書士などで前年の売上を上回りました。また、講座を開講した電験三種試験に係る書籍も売上に大きく貢献しました。簿記検定は第2四半期までは2級対策書籍を中心に売れ行きが鈍い状況が続いていましたが、第3四半期以降は徐々に回復しつつあります。資格試験対策書籍以外では、9月に刊行した子ども向けの絵本「いっしょにのぼろう」(カナダ総督文学賞、TDカナダ児童文学賞を受賞)が売上に貢献したほか、発刊から2年を経過し内容をリニューアルした旅行本「おとな旅プレミアム」の売れ行きも好調に推移しております。W出版では、司法試験及び行政書士関連書籍の売上が伸びた一方、司法書士関連書籍の売上が減少し全体として前年並みとなりました。コスト面では、人件費、旅行本のリニューアルに係る制作費用を中心とした外注費などが増加した一方、翻訳本出版に係る費用や販路拡大のための施策が一巡したことで販促費用が減少したこと等により、営業費用全体では同3.6%増となりました。これらの結果、売上高は24億3千6百万円(同6.1%増)、営業利益は4億5千6百万円(同19.0%増)となりました。
(人材事業)
子会社の(株)TACプロフェッションバンクでは、会計系人材を中心とした人材事業を手掛けております。会計業界は人材不足の状況が続いており転職市場における会計系人材の需要は、税理士法人や監査法人に限らず民間企業などにおいても引き続き大きなものとなっております。このような市場環境の下で(株)TACプロフェッションバンクにおける人材紹介売上も好調に推移しておりますが、会計系人材の求職者の確保が求人需要に追い付いていない状況が生じてきております。人材派遣売上は労働者派遣法改正の影響で稼働が減少、広告売上も法人プロモーション用ビデオ制作の受注が一巡したことや人材確保における広告の効果が薄れ始めてきている状況等により減少し、(株)TACプロフェッションバンク全体での売上は前年を下回りました。医療系人材を中心とした人材事業を手掛ける子会社の(株)医療事務スタッフ関西は、兵庫県内において国民健康保険に係る業務を新規に受注するなどにより売上高は前年を上回りました。さらなる売上拡大のため、医療事務系人材の確保、派遣のための営業及びマッチングの強化に注力しております。なお、(株)TAC医療は平成30年3月31日をもって事業の全部を休止しております。これらの結果、人材事業の売上高は6億4百万円(同2.8%減)となりましたが、営業利益は(株)TAC医療に係る営業費用が大幅に減少したため1億2千7百万円(同1.8%増)となりました。
③ 事業分野別の業績
当社グループの事業分野別の業績及び主な概況は、次のとおりであります。
(主な概況)
当第3四半期連結累計期間においては、財務・会計分野、金融・不動産分野及び医療・福祉分野において前年同期を上回った一方、経営・税務分野、法律分野、公務員・労務分野等で前年同期を下回りました。
財務・会計分野は第1四半期連結会計期間は低調に推移しましたが、第2四半期連結会計期間及び第3四半期連結会計期間において持ち直し第3四半期連結累計期間では前年を上回りました。金融・不動産分野は第3四半期連結会計期間においても引き続き好調を維持しており、不動産鑑定士、宅地建物取引士、マンション管理士、建築士、FP、ビジネススクール等において前年の売上を上回りました。これらのうち、宅地建物取引士、FP及びマンション管理士は試験対策書籍の好調な売上が講座全体の売上増加に大きく貢献しております。医療福祉分野は、子会社(株)医療事務スタッフ関西の新規受注による売上増加及び社会福祉士及び介護福祉士の試験対策書籍売上が貢献いたしました。
一方、税務・経営分野は全体的な受験者数の減少が続いている税理士に加え中小企業診断士も奮わず売上が減少したほか、法律分野における司法書士も全体的な受験者数の減少の影響が大きく低迷が続いております。また、公務員・労務分野における公務員(国家一般・地方上級)は民間への良好な就職状況の影響等により当社講座への申し込みが大きく減少しました。
④ 受講者数の推移
当第3四半期連結会計期間における受講者数は177,391名(前第3四半期連結会計期間比2.5%減)、そのうち個人受講者は109,689名(同3.2%減、同3,619名減)、法人受講者は67,702名(同1.4%減、同928名減)となりました。個人・法人を合わせた講座別では、建築士講座が同27.1%増、マンション管理士講座が同16.0%増、ビジネススクールが同27.7%増、CompTIAが同15.6%増等となりました。一方、受講者数が減少した講座は、税理士講座が同8.0%減、中小企業診断士講座が同5.1%減、司法書士講座が同17.5%減、公務員(国家一般・地方上級)講座が同2.3%減等となりました。法人受講者は、通信型研修は同1.7%増、大学内セミナーは就職関連が減少し同7.4%減、提携校が同12.8%減、委託訓練は同2.3%増となりました。
当第3四半期末の財政状態は、純資産が55億8千1百万円(前年同四半期末比1億6千9百万円増)、総資産が218億6千9百万円(同4億3千3百万円減)となりました。連結上、増加した主なものは、現金及び預金が8千7百万円増、売掛金が4千4百万円増、投資有価証券が3千5百万円増、返品調整引当金が8千万円増等であります。減少した主なものは、有価証券が3億円減、保険積立金が2億4千1百万円減、前受金が2億6千万円減、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が7億5千5百万円減等であります。
該当事項はありません。
前連結会計年度末において計画中であった設備投資等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変動はありません。
該当事項はありません。