当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
① 全体的な業績
当社の行う資格取得支援事業は、受講申込者に全額受講料をお支払いいただき(現金ベースの売上)、当社はこれを一旦、前受金として貸借対照表・負債の部に計上しておきます。その後、教育サービス提供期間に対応して、前受金が月ごとに売上に振り替えられます(発生ベースの売上)。損益計算書に計上される売上高は発生ベースの売上高ですが、当社は経営管理上、現金ベースの売上高の増加を重視しております。
当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、現金ベース売上高が147億9千万円(前年同期比9億8千3百万円減、同6.2%減)、前受金調整後の発生ベース売上高は、前受金調整額が9千6百万円の繰入(同2億2千8百万円減、同70.4%減)となったことで、146億9千4百万円(同7億5千4百万円減、同4.9%減)となりました。
売上原価は88億6千9百万円(同4億8千1百万円減、同5.1%減)、返品調整引当金が1億3千万円の戻入(同4千1百万円増、同47.1%増)、販売費及び一般管理費が54億1千2百万円(同2億5千万円減、同4.4%減)となりました。これらの結果、営業利益は5億4千1百万円(同1千8百万円増、同3.6%増)となりました。
営業外収益に、受取利息7百万円、投資有価証券運用益1千1百万円、助成金収入1億4千9百万円等、合計2億4百万円、営業外費用に、支払利息2千9百万円、支払手数料6百万円等、合計4千5百万円を計上した結果、経常利益は7億1百万円(同8千万円増、同13.0%増)となりました。
特別損益は、特別利益として固定資産売却益0百万円を、特別損失として固定資産除売却損1千6百万円を計上しました。これらの結果、四半期純利益は4億7千8百万円(同1億8千7百万円増、同64.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億7千7百万円(同1億8千7百万円増、同64.6%増)となりました。
② 各セグメントの業績推移
当第3四半期連結累計期間における当社グループの各セグメントの業績(現金ベース売上高)及び概況は、次のとおりであります。なお、当社ではセグメント情報に関して「セグメント情報等の開示に関する会計基準」等の適用によりマネジメント・アプローチを採用し、下記の数表における売上高を、当社グループの経営意思決定に即した”現金ベース”(前受金調整前)売上高で表示しております。現金ベース売上高は、四半期連結損益計算書の売上高とは異なりますので、ご注意ください。
(注) 1. 上記金額には消費税等は含まれておりません。
2. 全社又は消去欄にはセグメント間取引を含めて記載しております。
(個人教育事業)
新型コロナウイルスの感染拡大により4月に緊急事態宣言が発出され第1四半期(4~6月)には大きな影響が出ましたが、緊急事態宣言明け以降も収束時期が見通せないどころか12月あたりから再び感染が拡大している状況となっております。公認会計士や公務員、情報処理、宅地建物取引士、司法試験、司法書士など当社が展開する各種資格・検定等向け講座に関する本試験についても一部延期や中止、試験実施方法の変更が生じており、当社への受講申込みについても受講開始時期の後ろ倒し等といった影響が出ております。一方で、教室受講という形態からオンライン受講へ受講スタイルを切り替えて学習を開始あるいは再開する動きが大きくなってきており当社の展開している各種講座における通信形態での受講申し込みは前年度に比べ増加しております。また、教室での講義とオンラインでのフォローを組み合わせて感染リスクを抑えて学習を進めていくスタイルが広がってきていることも相俟って当社講座への申し込み状況は徐々に回復してきております。
講座別では、主力講座の一つである公務員講座においては、主な受講生層である大学生に関して通学する大学が一定期間休校になっていたことや各自治体による採用試験の実施が延期になったこと等の影響により現金ベース売上高が減少いたしましたが、同じく主力講座の一つである公認会計士講座においては、短答式試験の実施が5月から8月へ延期されたこと及びその後の論文式試験が8月から11月へ延期(合格発表も11月から翌年2月へ延期)になったこと、12月の短答式試験(通常、12月及び翌年5月の2回実施)が中止となったことで主に受験経験者を対象とした次年度向け商品(上級講座)の申し込みが後ろにずれ込んでおりますが、オンラインを利用して学習を開始・再開する等の動きが顕著で現金ベース売上高は増加いたしました。その他の講座では、受験要件が緩和された建築士講座は好調に推移した一方、全体的な受験者数の減少傾向が続いている税理士や司法書士は当社講座への申し込みも低調に推移しております。コスト面では、教室での講義を4~5月の一定期間中止したことに伴い講師料が減少したことや一昨年より取り組んでいる校舎の床面積の適正化による賃借料の削減等により営業費用の合計は89億2百万円(前年同期比3.4%減)となりました。これらの結果、個人教育事業の現金ベース売上高は86億2千8百万円(同7.3%減)、現金ベースの営業利益は2億7千3百万円の損失(前年同期は9千1百万円の営業利益)となりました。
(法人研修事業)
企業向けの研修は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、一部の研修に関して研修内容の縮小や実施時期の延期・中止といった状況が生じている一方、収束時期が不透明な状況から従来の対面での研修からWEB会議システム等を利用したオンライン研修へ切り替える企業が増加している他、新型コロナウイルスの感染状況に関わらず今後はWEB会議システム等を利用した研修スタイルを採用するケースが増加してくることも予想され、当社でもそのようなお客様からの研修ニーズに応えられるよう努めております。大学内セミナーは、第1四半期において多くの大学で休校や授業開始時期の後ろ倒しなどの措置がとられておりましたが、徐々にオンラインを中心として授業が再開されてきております。当社が大学内において実施する講義についても実施時期の延期や閉講が生じている一方、オンラインを利用した実施への切り替えの動きも生じてきており、第1四半期の前年同期比45.9%減から、第2四半期(累計)は同28.0%減、第3四半期(累計)は同20.2%減と徐々に取り戻してきております。地方の個人を主な顧客とする提携校事業は同5.1%減、地方専門学校に対するコンテンツ提供は同9.2%減、第2四半期まで進捗が遅れていた自治体からの委託訓練は第3四半期において遅れを取り戻し同10.2%増となりました。コスト面では、講師料、営業にかかる人件費等の営業費用は23億2千4百万円(同9.6%減)となりました。これらの結果、法人研修事業の現金ベース売上高は31億2千5百万円(同10.4%減)、現金ベースの営業利益は8億円(同12.5%減)となりました。
(出版事業)
当社グループの出版事業は、当社が展開する「TAC出版」及び子会社の(株)早稲田経営出版が展開する「Wセミナー」(以下、「W出版」)の2つのブランドで進めております。
出版事業は、新型コロナウイルスの感染拡大により自宅で過ごす時間が増えたことに伴い書籍をECサイトで購入し自宅等で学習するという動きが生じ、当社の書籍売上は増加いたしました。資格試験対策書籍では、TAC出版の宅地建物取引士、FP、行政書士、マンション管理士、電験など及びW出版の行政書士等が好調に推移しました。一方で、大型連休を利用した旅行に加え近隣の観光地への旅行も需要が大きく減少しており、当社が発行している国内及び海外の旅行ガイドの売上は大幅に減少いたしました。コスト面では、海外旅行本に係る制作費用が減少したことや返品等に備えて設定する引当金の純繰入額が減少したこと等により営業費用全体としては17億6千7百万円(前年同期比10.8%減)となりました。これらの結果、出版事業の売上高は26億7千1百万円(同5.1%増)、営業利益は9億4百万円(同61.2%増)となりました。
(人材事業)
子会社の(株)TACプロフェッションバンクが手掛ける会計系人材事業は、人材派遣売上が前年並みとなりましたが、人材紹介売上は、監査法人や税理士法人等における人材需要は引き続きあるものの、就職関連の説明会やセミナー等のイベントの一部中止や規模縮小、公認会計士試験の実施延期などが影響し前年に比べて減少しました。広告売上は、第2四半期以降の6ヶ月間はほぼ前年並みに推移しておりますが、第1四半期において低調に推移した影響が残っており前年比マイナスとなっております。(株)医療事務スタッフ関西が手掛ける医療系人材事業は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い歯科やクリニック等における診療機会が減少したことでレセプト作成等の業務量が減少しましたが、2年に1度行われる診療報酬の改定に伴って発生する業務の依頼や営業強化による取引先拡大等により前年度の売上を上回りました。これらの結果、人材事業の売上高は4億3百万円(前年同期比17.6%減)、営業利益は6千1百万円(同47.6%減)となりました。
③ 事業分野別の業績
当社グループの事業分野別の業績及び主な概況は、次のとおりであります。
(主な概況)
当第3四半期においては、金融・不動産分野及び医療・福祉分野で前年を上回った一方、経営・税務分野、法律分野、公務員・労務分野、情報・国際分野等で前年同期を下回りました。財務・会計分野は、簿記検定講座が、新型コロナウイルスの感染拡大による6月の日商簿記試験の中止等の影響により前年度を下回って推移しておりますが、公認会計士講座が好調に推移していることで前年並みとなりました。
金融・不動産分野は、受験要件が緩和された建築士講座の申し込みが好調に推移したことやFP・マンション管理士の試験対策書籍の売上が好調だったことで前年を上回りました。また、医療・福祉分野は、子会社の(株)医療事務スタッフ関西における医療事務派遣売上が好調に推移したことで前年を上回りました。一方、前年度の売上を下回った分野は、新型コロナウイルスの感染拡大による資格試験の延期・中止等による影響に加え、経営・税務分野に含まれる税理士や法律分野の司法書士は全体的な受験者数の減少による影響、その他分野における旅行需要減退による旅行本売上の減少等が重なったことで、それぞれ前年度の売上を下回る結果となっております。
④ 受講者数の推移
当第3四半期連結累計期間における受講者数は170,255名(前第3四半期連結累計期間比1.4%減)、そのうち個人受講者は97,617名(同7.6%減、同7,998名減)、法人受講者は72,638名(同8.4%増、同5,616名増)となりました。個人・法人を合わせた講座別では、公認会計士講座が同11.2%増、マンション管理士講座が同11.9%増、FP講座が同21.2%増、証券アナリスト講座が同13.5%増等と受講者数が増加した一方、簿記検定講座が同14.0%減、中小企業診断士講座が同14.8%減、社会保険労務士講座が同19.3%減、公務員(国家一般・地方上級)講座が同2.8%減等と受講者数が減少しました。法人受講者は、通信型研修が同25.6%増、大学内セミナーは同21.6%減、提携校が同13.3%減、委託訓練が同2.9%減となりました。
当第3四半期末の財政状態は、総資産が207億5千8百万円(前年同四半期末比8億5千7百万円減)、純資産が58億7千8百万円(同1億9千2百万円増)となりました。連結上、増加した主なものは、有形固定資産が1億7千8百万円増、短期借入金が1億円増、資産除去債務(固定)が1億2千6百万円増等であります。減少した主なものは、現金及び預金が3億4千6百万円減、売掛金が1億3千8百万円減、投資有価証券が2億9千5百万円減、長期借入金(1年以内に返済予定の長期借入金を含む)が12億2千2百万円減等であります。
該当事項はありません。
前連結会計年度末において計画中であった設備投資等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変動はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。