第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

① 全体的な業績

当社の行う資格取得支援事業は、受講申込者に全額受講料をお支払いいただき(現金ベースの売上)、当社はこれを一旦、前受金として貸借対照表・負債の部に計上しておきます。その後、教育サービス提供期間に対応して、前受金が月ごとに売上に振り替えられます(発生ベースの売上)。損益計算書に計上される売上高は発生ベースの売上高ですが、当社は経営管理上、現金ベースの売上高の増加を重視しております。

当社は、第1四半期連結会計期間の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、出版事業における返品の可能性のある取引については予想される返品相当額の純額(前期末において計算された返品相当額の売上高への繰入と当第3四半期末における返品相当額の売上高からの控除)を売上高に加減し、売上原価相当額について売上原価に加減しております。これにより、従来の方法に比べ売上高は1億4千4百万円増加、売上原価は5千6百万円増加しております。一方、従来より売上総利益相当額については返品調整引当金を計上しておりましたため、差引売上総利益以下の各段階利益に与える影響はありません。

当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、現金ベース売上高が155億3千3百万円(前年同期比7億4千3百万円増、同5.0%増)、前受金調整後の発生ベース売上高は、155億9千9百万円(同9億5百万円増、同6.2%増)となりました。

売上原価は、94億9千3百万円(同6億2千3百万円増、同7.0%増)、販売費及び一般管理費は54億4千万円(同2千8百万円増、同0.5%増)となりました。これらの結果、営業利益は6億6千6百万円(同1億2千4百万円増、同22.9%増)となりました。

営業外収益に、受取利息1千2百万円、投資有価証券運用益5千1百万円等、合計7千6百万円、営業外費用に、支払利息2千6百万円、支払手数料5百万円等、合計3千3百万円を計上した結果、経常利益は7億9百万円(同8百万円増、同1.2%増)となりました。

特別損益は、特別損失として固定資産除売却損1百万円を計上しました。これらの結果、四半期純利益は4億5千7百万円(同2千1百万円減、同4.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億5千6百万円(同2千1百万円減、同4.5%減)となりました。

 

② 各セグメントの業績推移

当第3四半期連結累計期間における当社グループの各セグメントの業績(現金ベース売上高)及び概況は、次のとおりであります。なお、当社ではセグメント情報に関して「セグメント情報等の開示に関する会計基準」等の適用によりマネジメント・アプローチを採用し、下記の数表における売上高を、当社グループの経営意思決定に即した“現金ベース”(前受金調整前)売上高で表示しております。現金ベース売上高は、四半期連結損益計算書の売上高とは異なりますので、ご注意ください。

 

 

各セグメントの
現金ベース売上高

前第3四半期連結累計期間
(自2020年4月1日 至2020年12月31日)

当第3四半期連結累計期間
(自2021年4月1日 至2021年12月31日)

金額(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

金額(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

個人教育事業

8,628,601

58.3

92.7

8,450,587

54.4

97.9

法人研修事業

3,125,328

21.1

89.6

3,392,019

21.8

108.5

出版事業

2,671,725

18.1

105.1

3,296,017

21.2

123.4

人材事業

403,200

2.7

82.4

434,918

2.8

107.9

全社又は消去

△38,495

△0.3

△40,096

△0.2

合  計

14,790,360

100.0

93.8

15,533,446

100.0

105.0

 

(注) 全社又は消去欄にはセグメント間取引を含めて記載しております。

 

(個人教育事業)

当第3四半期は、新型コロナウイルスの新規感染者数が拡大する状況が続いた当第2四半期(7~9月)から引き続き当社講座への申し込み状況は低調に推移し、当第3四半期までの累計での現金ベース売上高は前年を下回る結果となりました。前年の第3四半期までと今年の第3四半期までとでは資格試験等の実施状況に相違があるため当社講座への申し込みが集中する時期にも相違が生じており、全体としての傾向を把握するためには第4四半期の状況も含めて判断していく必要がありますが、コロナ禍が続く不透明な社会状況において当社講座への申し込みも様子見傾向が続いております。主力講座の一つである簿記検定講座及び税理士講座は第1~2四半期に引き続き第3四半期も順調に推移し、前年の売上を上回りました。一方、公認会計士講座においては、短答式試験の実施時期の違いにより受験経験者向けの次年度向け商品の申し込み時期に相違が生じ、第1四半期の現金ベース売上高は増加しましたが、第2~3四半期は前年を下回り第3四半期までの累計で前年を下回りました。また公務員講座も、主な受講生層である大学生に関して、大学生活との両立の関係や民間就職と公務員志望との間で様子見といった状況等により第3四半期までの累計での現金ベース売上高は前年を下回りました。コスト面では、講師料、教材制作のための外注費、賃借料等とあわせた営業費用の合計は86億9千4百万円(前年同期比2.3%減)となりました。
 これらの結果、個人教育事業の現金ベース売上高は84億5千万円(同2.1%減)、現金ベースの営業利益は2億4千3百万円の損失(前年同期は2億7千3百万円の営業損失)となりました。

 

(法人研修事業)

企業向けの研修は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年の第2四半期以降WEB会議システムを利用した研修需要が増加してきており、受講場所を選ばない、研修会場までの移動時間やコストを削減できる等の様々なメリットを享受できることから、対面型研修が実施できない場合の代替的手段との位置付けから研修実施方法の一つとして定着してきています。企業における研修需要は、企業のDX推進もあり情報・国際分野の需要が大きい他、金融・不動産分野なども全体的に好調に推移しております。大学内セミナーは、休校などの措置が取られていた期間があった昨年と比較すると今年は対面授業も少しずつ行われるようになっていることで、4~12月の9か月間は前年同期比で15.9%増となりました。地方の個人を主な顧客とする提携校事業は同8.4%減、地方専門学校に対するコンテンツ提供は同26.7%増、自治体からの委託訓練は同3.9%減となりました。コスト面では、講師料、営業に係る人件費等の営業費用は25億4千5百万円(同9.5%増)となりました。
 これらの結果、法人研修事業の現金ベース売上高は33億9千2百万円(同8.5%増)、現金ベースの営業利益は8億4千6百万円(同5.7%増)となりました。

 

 

(出版事業)

当社グループの出版事業は、当社が展開する「TAC出版」及び子会社の(株)早稲田経営出版が展開する「Wセミナー」(以下、「W出版」)の2つのブランドで進めております。出版事業は、第1四半期(4~6月)において昨年とは異なり多くの書店が営業していたことや、自宅で過ごす時間が増加したことに伴ういわゆる巣ごもり需要が続いていること等により前年を大きく上回りました。資格試験対策書籍では、TAC出版の簿記検定、中小企業診断士、情報処理、FP、賃貸不動産経営管理士、電験などが好調に推移しました。コスト面では、売上の増加に伴い外注費や業務委託費等の制作費用が増加したことや、一定の販促活動を行っていること等の理由により、営業費用全体としては24億6千9百万円(前年同期比39.7%増)となりました。
 これらの結果、出版事業の売上高は32億9千6百万円(同23.4%増)、営業利益は8億2千6百万円(同8.6%減)となりました。
 なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用により、売上高は従来の方法に比べ1億4千4百万円増加しておりますが、後述の会計方針の変更に記載のとおり、営業利益には影響を与えておりません。

 

(人材事業)

子会社の(株)TACプロフェッションバンクが手掛ける会計系人材事業は、人材派遣売上は前年に比べ低調に推移しておりますが、広告売上及び人材紹介売上が前年を上回りました。税理士法人や監査法人、一般企業などにおける会計系人材の需要は大きく、また求職者も増加傾向で短期間で成約に至る件数も増えてくるなど、人材紹介売上は好調に推移しております。(株)医療事務スタッフ関西が手掛ける医療系人材事業は、コロナ禍において業務量が増加したことに加え営業力強化による取引先の拡大の効果が順調に売上に結び付いております。
 これらの結果、人材事業の売上高は4億3千4百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益は9千万円(同48.7%増)となりました。
 

③ 受講者数の推移

当第3四半期連結累計期間における受講者数は171,952名(前第3四半期連結累計期間比1.0%増)、そのうち個人受講者は98,640名(同1.0%増、同1,023名増)、法人受講者は73,312名(同0.9%増、同674名増)となりました。個人・法人を合わせた講座別では、税理士講座が同6.1%増、中小企業診断士講座が同12.8%増、不動産鑑定士講座が同23.3%増、証券アナリスト講座が同14.8%増、情報処理講座が同15.2%増等を中心に多くの講座で受講者数が増加しました。一方、司法書士講座や、公務員(国家一般職・地方上級)講座等では受講者数が減少しました。法人受講者は、通信型研修が前年並み、大学内セミナーは同6.7%増、提携校が同5.2%減、委託訓練は同5.1%増となりました。

 

 

前第3四半期連結累計期間
2020年12月31日

当第3四半期連結累計期間
2021年12月31日

人数(人)

前年同期
増減者数(人)

前年同期比(%)

人数(人)

前年同期
増減者数(人)

前年同期比(%)

個人受講者

97,617

△7,998

92.4

98,640

1,023

101.0

法人受講者

72,638

5,616

108.4

73,312

674

100.9

合計

170,255

△2,382

98.6

171,952

1,697

101.0

 

 

 

 

(補足情報:最近における事業分野別の売上高)

当社グループの各事業分野の業績及び概況は、次のとおりであります。なお、当社は第1四半期連結会計期間の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、出版事業における返品の可能性のある取引については予想される返品相当額の純額(前期末において計算された返品相当額の売上高への繰入と当第3四半期末における返品相当額の売上高からの控除)を売上高に加減しております。当社は、当該返品相当額を合理的に見積る方法として、過去の売上高に対する返品実績等に基づいた全体的な見積計算を行う方法を採用しており各分野への按分は行っておりません。そのため、当第3四半期連結累計期間に係る各分野の売上高を合計した額(下表の「合計」欄に記載の数値)は四半期連結損益計算書における売上高とは一致しませんのでご注意ください。

 

事業分野

主な講座等

前第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
  至 2020年12月31日

当第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
  至 2021年12月31日

金額(千円)

前年同四半期比(%)

構成比(%)

金額(千円)

前年同四半期比(%)

構成比(%)

①財務・

 会計分野

公認会計士講座、簿記検定講座、建設業経理士講座、ビジネス会計検定講座

2,865,328

99.9

19.5

3,195,004

111.5

20.7

②経営・
税務分野

税理士講座、中小企業診断士講座、IPO実務検定講座、財務報告実務検定講座

2,273,291

91.5

15.5

2,301,954

101.3

14.9

③金融・

 不動産

 分野

建築士講座、不動産鑑定士講座、宅地建物取引士講座、賃貸不動産経営管理士講座、マンション管理士/管理業務主任者講座、FP講座、証券アナリスト講座、DCプランナー講座、貸金業務取扱主任者講座、ビジネススクール、相続検定講座、企業経営アドバイザー講座

3,449,151

100.5

23.5

3,789,618

109.9

24.5

④法律分野

司法試験講座、司法書士講座、弁理士講座、行政書士講座、ビジネス実務法務検定講座、通関士講座、知的財産管理技能検定講座、法律関連講座

991,684

91.3

6.7

946,823

95.5

6.1

⑤公務員・
労務分野

公務員講座(国家総合職・一般職、地方上級・外務専門職、警察官・消防官、理系技術職)、教員試験対策講座、マスコミ・就職対策講座、社会保険労務士講座

3,346,853

96.3

22.8

3,187,040

95.2

20.6

⑥情報・
国際分野

情報処理講座(ITパスポート、情報処理安全確保支援士等)、米国公認会計士講座、米国公認管理会計士・米国税理士講座、CompTIA講座、IT関連講座、CIA(公認内部監査人)講座、個人情報保護士講座、マイナンバー実務検定講座、BATIC(国際会計検定)講座、TOEIC(R)L&R TEST講座

1,046,723

90.2

7.1

1,170,071

111.8

7.6

⑦医療・
福祉分野

医療系人材の紹介及び派遣事業等

192,927

105.4

1.3

210,807

109.3

1.4

⑧その他

電気主任技術者講座、会計系人材の紹介及び派遣事業等、受付雑収入他

528,184

69.5

3.6

654,330

123.9

4.2

合計

14,694,146

95.1

100.0

15,455,650

105.2

100.0

 

 

 

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期末の財政状態は、総資産が214億4千1百万円(前年同四半期末比6億8千2百万円増)、純資産が61億9千1百万円(同3億1千2百万円増)となりました。連結上、増加した主なものは、現金及び預金が同5億4千8百万円増、有形固定資産が同3億2百万円増、収益認識に関する会計基準の適用に伴い返品資産が同2億2千5百万円増及び返金負債が同5億9千6百万円増、長短借入金(1年以内に返済予定の長期借入金を含む)が同2億3千1百万円増等であります。減少した主なものは、差入保証金が同1億6千6百万円減、未払金が同1億円減、前受金が同1億8百万円減、収益認識に関する会計基準の適用に伴い返品調整引当金が同3億6千9百万円減等であります。

 

(3) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(4) 主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった設備投資等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変動はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。