第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針

当社は創業以来「情報化の創造・提供による社会貢献」を企業理念として、いかなる系列にも属さない完全独立系の立場を堅持し、業種、技術分野、プラットフォーム等を問わず、常に最新の技術に挑戦しつつ、自由な立場で幅広い分野の開発業務に取り組んでまいりました。どんな時でも時流を超えて不変な「変わらぬ信念」と、時代や周囲の環境に応じて敏感に「変わる経営」とを両輪として、業績の長期安定成長を実現しております。

 

(2) 経営戦略等

今後の当社グループを取り巻く経営環境は、世界的に広がる新型コロナウイルス感染症の拡大による影響が続いており、依然として先行きは予断を許さない状況となっております。このような中、DX(デジタルトランスフォーメーション)等の新たなビジネス環境を先取りした最先端の製品とサービスを開発、提供するとともに、ニュー・ノーマルとも称される環境の変化に即応できるワークスタイルの整備や人材の輩出を加速させることが、将来にわたって成長を継続するために必須であると認識しております。

こうした認識のもと、当社グループでは中長期的な経営の基本方針として、進行年度を含む3事業年度の中期経営計画を毎年策定し、目指す企業イメージ、ブランドイメージ、活躍するフィールドや事業規模等の「ありたい姿」を描き、進行年度においても、当該計画の目標達成に向けた諸施策に取り組んでまいります。

加えて、「俊敏・積極的な仕掛けと考動で、成果を出す」を年度方針として掲げ、SIビジネスは顧客の事業変革パートナーとして共に価値の創出を目指す「共創DX」へシフトすることに加え、既存のSI案件の高付加価値化を進め、GAKUEN、JMICS、BankNeoといった自社ブランドでは各事業のブランド力向上とシェア拡大を推進するとともに、新技術・新商材の研究開発及び新事業の立ち上げを図ることで、継続的成長を果たす所存であります。

また、上記経営計画の達成に向け、従来の事業をDXの観点で再定義するとともに、成長戦略の進捗状況等をより適正に開示するため、報告セグメントを①DX&SI事業、②パッケージ事業、③医療ビッグデータ事業、④グローバル事業の4セグメントに再編いたします。従来のソフトウェア事業及びシステム販売事業を統合しDX&SI事業に名称を見直し、現状最大の収益基盤であるSIを重視しつつDXへのシフトを明確化いたします。次に、GAKUEN事業はBankNeoを加えてパッケージ事業とし、各別に自社ブランドのパッケージシステムを核とした包括的なDXサービス展開と成長戦略を明示いたします。さらに、海外事業をグローバル事業として独立セグメントとし、ソリューションの広域展開等によるシナジーを可視化いたします。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

毎期業績予想として開示する売上並びに各利益計画値を、達成すべき重要目標経営指標として認識しております。株主資本に対するリターンの追求による企業価値向上の観点からは、配当政策として、配当性向に配慮しつつ業績と同様に長期的安定的に成長することを基本方針とし、特別損失等の影響により近年低下しておりました自己資本(連結)当期純利益率も、営業及びマネジメント推進部門の強化による新たなビジネス展開とプロジェクト品質向上、海外子会社のマネジメント体制強化等で、2022年3月期には16.7%まで大きく改善しております。

 

(4) 経営環境

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種が進んだことで経済活動の制限が緩和されてきているものの、変異株再拡大の懸念やウクライナ情勢の悪化等による先行き不透明感がみられます。

国内IT産業につきましては、直近の統計(経済産業省、特定サービス産業動態統計3月確報)において、2021年の売上高前年比が3.5%増(2020年の売上高前年比は0.4%増)とプラス傾向を継続しておりますが、前述のとおり、足元における新型コロナウイルス感染症等の影響もあり、先行きが極めて不透明な状況にあると認識しております。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

まず、DX&SI事業につきましては、ビジネスポートフォリオを、提案型「共創DX」を推進し高付加価値のビジネス領域を拡大する「SI」、顧客の課題に応じた先端的技術によるソリューションを提案する「ソリューション」、運用保守からデータサイエンス、コンサルティングまで広範なデジタルサービスを提供する「サービス」の3つに再定義し、収益基盤を安定的に成長させつつ、高付加価値ビジネスへ進化させてまいります。

次に、パッケージ事業は、学校事務支援統合システム「GAKUEN」と大学向け統合型Webサービスシステム「UNIVERSAL PASSPORT」を主軸とする「GAKUEN」シリーズと、金融機関業務をトータルに支援する情報系統合パッケージ「BankNeo」から成っており、GAKUENは、これまで培ってきたブランド力を武器に、現状のビジネスの売上を拡大していくとともに、教育ビッグデータビジネスやITサービスにとどまらない文教DXの包括的サービスを展開していくことで、市場を拡大してまいります。BankNeoは、クラウド化の推進とニッチなソリューションを継続的にリリースすることで金融業界全体を市場とする金融DXビジネスへ進化してまいります。

次に、医療ビッグデータ事業につきましては、レセプト点検プロセスの自動化推進や新たな保険者市場の開拓による点検サービスのシェアアップ、有資格者の積極採用による専門知見の充実やコンサルティング等の高付加価値ビジネスにより収益拡大を目指すとともに、医療費適正化、データヘルス等の新領域拡大、アカデミア連携でのシーズ創出、先進商材開発によるレセプトデータの利活用ビジネス強化等、ビジネスモデルの拡大で医療DXサービスへ進化してまいります。

最後に、グローバル事業では、アジア諸国での40年以上の実績を背景に、経済成長著しいASEAN諸国及び中国の主要地域に開発・販売拠点を展開しております。mcframeやSAP等のERP製品の導入コンサルテーションを通じた顧客のDX推進の支援、クラウド型人事管理ソリューションAGHRMの各国への広域展開など、複数国での事業展開を図るASEAN企業や日本企業のグローバルな事業展開とDX推進を当社グループ一体となってワンストップでサポートしてまいります。

*1 mcframeはビジネスエンジニアリング㈱の登録商標であり、SCM/ERPソフトウェアを中心に構成される製品群の総称です。

*2 SAPはSAP SEの登録商標であり、企業における会計システム、物流システム、販売システム、人事システム等からなる基幹システムパッケージに代表されるビジネスアプリケーション群です。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 不採算案件の発生や製品及びサービスの瑕疵等に係るリスク

ハードウェア及びネットワーク技術の進化、OSやミドルウェアと開発言語の進化、近年のクラウドに代表される新たな情報処理テクノロジーの急速な普及と変遷により、当社が開発に携わる情報システムは複雑化の一途をたどっており、システム仕様の考慮不足による手戻りや見積精度不良による不採算案件の発生リスクが高まっております。一方で、製品やサービスの品質や欠陥等に対する社会的関心並びに社会的影響の高まりから、品質保証に関する顧客の要求水準は年々高くなっております。このような状況に対し当社グループでは、ソフトウェアの品質の向上及び安定化につきましては従業員教育の徹底、見積・受注プロセスにおける審査機能の強化、見積技術の向上並びにプロジェクト管理の充実を含め細心の注意を払っております。しかしながら、これらによっても不採算案件や瑕疵等の発生を完全に排除できない可能性があり、これらが発生した場合、顧客への補償、製品の補修等に係る費用の増大並びに信用の低下により、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

② 情報管理並びにその他不正、過失等に係るリスク

当社では医療データを始めとする重要度の高い情報を取り扱っており、顧客及び従業員等に係る機密情報並びに個人情報の漏洩や、各種の過失による事故あるいは不正行為の防止については、社内規程の制定、従業員の教育、専門組織による定期的検査等によって徹底を図っております。また、サイバー攻撃は日々高度化、巧妙化しており、サイバーセキュリティリスクが重要な経営課題となっております。このため、当社ではCSIRT(※1)組織として「JAST-SIRT」を設置し、サイバーセキュリティに関する脅威の監視や分析、対応能力の強化を行っております。加えて、最悪の事態に備え、情報漏洩賠償責任保険に加入しておりますが、事故や不正行為等を100%防止することは困難であり、これら事故等の事象が発生した場合、当社グループの信用低下あるいは賠償責任等が発生し、さらには当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

   ※1:CSIRT(Computer Security Incident Response Team の略称)

      コンピュータセキュリティにかかるインシデントに対処するための組織の総称。

 

③ 訴訟に関するリスク

当社グループは、各事業分野において、事業運営に関する訴訟リスクが存在します。訴訟等を提起された結果、予期せぬ多額の損害賠償を命じられる場合があり、その額によっては、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

④ 開発体制の確保に係るリスク

中長期的に新卒者人口は減少傾向にあるため、業界一般の傾向として優秀な人材の確保が困難になる場合があり、当社グループにおいても、必要なシステムエンジニア等の人材が十分確保できず、また、業界内での人材流動性が高まることにより、当社グループの業務に支障を来たす可能性があります。また、システム開発において、顧客から請け負った開発業務を協力会社に対して再委託する等しており、システム開発案件の需要が増大した場合には、協力会社の確保が重要な課題となり、また、要員確保のための発注単価が上昇する場合があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対しては、優良な協力会社の確保のための専門組織を社内に設置するとともに、海外へのオフショアや国内へのニアショアによる技術者の確保も視野に入れ、リスクの軽減に努めております。

 

⑤ 技術革新・新製品開発におけるリスク

当社グループでは、付加価値の高い新製品やサービスをタイムリーに世に送り出すことが企業収益向上に貢献するものと考え、積極的な研究開発投資を行っております。しかしながら、変化の激しい業界の将来の需要を的確に予測し、技術革新による魅力的な新製品やサービスをタイムリーに開発・供給し続けることができるとは限りません。また、日進月歩で進化する技術動向にキャッチアップし、技術者のスキルを常に維持・向上する必要があります。これらの課題を解決する方策の一つとして当社グループの開発部門において実施している、市場の動向分析に基づく研究開発体制の構築や、開発テーマの選択と集中、技術者教育を行うためのマネジメントが有効に機能しない場合は、当社グループの業績及び成長見通しに影響を与える可能性があります。

 

⑥ 企業買収等によるリスク

当社グループは、連結財務諸表に企業買収等による株式取得に伴うのれん及び顧客関連資産等を相当額計上しております。企業買収等の実施に当たっては、対象となる企業の財務内容や事業について詳細な事前審査を行い、意思決定のために必要かつ十分な情報収集と検討を行った上で決定しております。しかしながら、企業買収等の実施後に当社グループが認識していない問題が明らかになった場合や、経営環境や事業状況の変化等により期待した成果を上げられなかった場合には、のれん及び顧客関連資産等の減損処理や関係会社株式の評価減を行う必要が生じる等、当社グループ及び当社の業績に影響を与える可能性があります。また、当社は、当社グループの各子会社について、グループ全体の企業価値向上を目指しておりますが、事業展開が計画通りに進まない場合や業績の不測の悪化等により、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を与える可能性があります。

 

⑦ 事業継続に係るリスク

当社グループは、大地震等の自然災害や感染症の世界的流行(パンデミック)等が発生し業務遂行が困難となる場合に備え、事業継続計画やガイドラインを策定し、初期対応や迅速な業務の復旧を可能にするための対応体制や環境等の整備を実施しております。また、当社グループが入居する主要オフィスは事業を継続する上で高度防災機能を有しており、当社グループが利用するデータセンターはセキュリティ対策や耐震等の災害対策において高い水準にあります。しかしながら、当社の本社機構及び当社グループの主要な子会社が東京及び大阪に集中しており、首都直下型地震や南海トラフ地震等の大災害が発生した場合、被災地域における当社グループ施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱及び途絶、委託先の被災等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 新型コロナウイルス感染症に係るリスク

新型コロナウイルス感染症は、長期トレンドに大きな影響を与え、今後もその影響は継続するものと思われ、個人の価値観・消費行動におけるニューノーマル(新しい日常)化の流れは、当社グループのビジネスにとってリスクであると同時に変革の機会であると考えております。従業員その他のステークホルダーの安全を確保するため日頃の感染予防対策を徹底するとともに、テレワーク等の施策を推進し、事業活動への影響の低減を図った結果、現時点では当社グループの事業に大きな影響を与えるリスクとはなっておりません。しかしながら、一企業のコントロールを超える特別な事情や状況が発生し、業務の中断が不可避となった場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

⑨ 景気低迷のリスク

当社グループにおいては、特定の業種、技術分野、メーカー等に依存しない事業運営を行っており、景気動向の影響を比較的受け難い特長がありますが、国内外の景気が長期にわたり低迷すると、顧客企業の収益悪化によるシステム開発投資の抑制等で、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

⑩ 収益の期末集中に係るリスク

当社グループの事業であるソフトウェアの受託開発及びパッケージ並びに機器販売の特異性として、顧客による製品等の検収時期が多くの企業の会計期末にあたる3月に集中するものの、当期より適用開始の「収益認識に関する会計基準(以下、同基準という。)」により履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益認識することとなった結果、四半期毎の売上高及び営業利益は、同基準適用前に比べ平準化の傾向にあります。しかし、開発工程の延長、顧客の予算執行状況並びに製品等受入検査の進行状況等に起因する収益計上の延期により、業績が変動する可能性があります。

 

最近2年間における四半期ごとの売上高、営業利益

(単位:百万円)

2021年3月期

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

合計

売上高

3,746

4,296

4,100

6,646

18,789

営業利益

(△は営業損失)

△201

224

63

1,130

1,216

 

 

(単位:百万円)

2022年3月期

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

合計

売上高

4,900

5,142

4,943

6,415

21,399

営業利益

342

650

304

704

2,000

 

 

⑪ 取扱いハードウェアの陳腐化等のリスク

当社グループが取扱うハードウェアは、メーカー及び代理店から調達しますが、最低発注量が大きい製品もあり、在庫の陳腐化リスクを負うことになります。当社グループでは、販売状況を見極めながら必要数量の予測を的確に行うよう努めていますが、調達したハードウェアが陳腐化した場合、または発注時期の遅延により適時に顧客に供給できず事業機会を逸失した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、ハードウェアに不具合等が発生した場合、顧客への補償、製品の補修等に伴い、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑫ 資産の評価に係るリスク

当社グループでは、投資その他の資産として、有価証券等を保有しております。これら資産の残高は、換金性の高い流動資産と比較して相当に少額ではありますが、予測が困難な市況の急変あるいは発行体の破綻等の事態が発生した場合、評価額の減少によって業績に影響を与える可能性があります。

 

⑬ グローバル事業に関するリスク

当社グループは、中国・アジア・パシフィック地域に複数の海外子会社を保有しております。各社が事業を展開する国や地域における、国際関係の変化に伴う政策や法規制の変更、経済的状況の変化や外国為替相場の変動等が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑭ 収益認識に関するリスク

当社及び連結子会社の顧客との契約から生じる収益は、主にソフトウェアの受注制作等によるものであり、一定の期間にわたり履行義務が充足される契約については、期間がごく短い契約を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。履行義務の充足に係る進捗度による収益の認識の基礎となる工事原価総額の見積りについては、適時・適切な見積りを算出すべく、見積・受注プロセスにおける審査機能の強化、見積技術の向上並びにプロジェクト管理の充実を含め細心の注意を払っております。しかしながら、適時・適切な工事原価総額の見積りの誤りにより、履行義務の充足に係る進捗度による収益の認識を誤る可能性があります。プロジェクトの見積コストが収入見込額を上回るものについては、回収可能額を厳格に査定し、回収不能額を損失計上しております。将来的にコストが増加した場合には、損失の追加計上が生じる可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社及び連結子会社からなる企業集団(以下「当社グループ」といいます。)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

当連結会計年度末における当社グループの資産、負債及び純資産の状況につきましては、次のとおりであります。

(資産)

流動資産の残高は123億89百万円(前連結会計年度末比27.8%増)となりました。これは主として業績連動に伴う売掛金回収額の増加、並びに、新株予約権の行使による新株発行及び自己株式処分により、現金及び預金が増加したことによるものであります。また、固定資産の残高は31億50百万円(同0.5%減)となりました。

(負債)

流動負債の残高は46億21百万円(同5.3%増)となりました。これは主として買掛金及び賞与引当金の増加、並びに、短期借入金の返済によるものであります。また、固定負債の残高は17億24百万円(同6.2%増)となりました。

(純資産)

純資産の合計残高は91億94百万円(同34.2%増)となりました。これは主として新株予約権の行使による増加、並びに、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の期首残高が81百万円増加したこと等により純資産が増加しております。

 

② 経営成績の状況

当社グループの業績は、売上高213億99百万円(前連結会計年度比13.9%増)、営業利益は20億円(同64.5%増)、経常利益は20億52百万円(同56.6%増)、減損損失を87百万円計上したことにより親会社株主に帰属する当期純利益は13億30百万円(同129.9%増)となりました。なお、セグメント別の状況は次のとおりとなっております。

(ソフトウェア事業)

当事業につきましては、大型かつプライムの新規顧客案件が前期に比べ増加傾向に推移したことに加え、既存顧客に係る受注案件も堅調に推移したほか、金融機関向け情報系統合システム「BankNeo 預り管理」の販売好調、マレーシアを中心としたASEANビジネスの業績拡大、更には一部不採算案件の解消による開発コストの縮小等により、同事業全体の収益性が大幅に改善した結果、売上高143億75百万円(前連結会計年度比13.3%増)、営業利益5億85百万円(同263.7%増)となりました。

(GAKUEN事業)

当事業につきましては、利益率の高い大学向けPP(プログラム・プロダクト)の新シリーズ「GAKUEN RX」「GAKUEN UNIVERSAL PASSPORT RX」の既存顧客への旧シリーズとの入れ替え需要及び同シリーズに係る新規顧客開拓が堅調に推移したことに加え、これらの導入に係るEUC(関連システムの個別受託開発)や仕入販売の受注量が増加したことにより、前期に飛躍した同事業全体の収益性を維持いたしました。また、前期以前は検収時に収益認識していた導入支援サービス等の仕掛案件が、当期より適用開始の「収益認識に関する会計基準」により履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益認識することとなった結果、売上高38億32百万円(同19.2%増)、営業利益10億60百万円(同23.9%増)となりました。

(システム販売事業)

当事業につきましては、世界的な半導体不足の影響を受けハード機器の調達が当初想定時期より延伸したこと等により、主力の大学向け機器販売が減収となった結果、売上高13億84百万円(同5.5%減)、営業利益1億6百万円(同11.6%減)となりました。

(医療ビッグデータ事業)

当事業につきましては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療機関利用者の減少により前年同期はやや低調となったレセプト自動点検サービスが、当期は回復基調となったことに加え、分析及び通知サービス並びに保険者業務支援サービス等の高収益ビジネスの拡大により、同事業全体の収益性が向上した結果、売上高18億6百万円(同27.2%増)、営業利益2億45百万円(同170.0%増)となりました。

(注) 本邦の売上高の金額は、全セグメントの売上高の金額の合計額に占める割合が90%超であるため、地域ごとの業績は記載を省略しております。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の状況は、期首の資金残高48億53百万円より16億10百万円増加し、64億63百万円となりました。

なお、各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得た資金は11億62百万円(前連結会計年度は21億31百万円の収入)となりました。この差額は主として売上債権の回収に係る収入の減少及び法人税等の支払額の増加、並びに仕入債務の増加及び棚卸資産の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は80百万円(前連結会計年度は87百万円の収入)となりました。この差額は主として投資有価証券の償還による収入が減少したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、得た資金は4億86百万円(前連結会計年度は12億47百万円の使用)となりました。この差額は主として短期借入金の返済による支出の減少並びに株式の発行による収入及び自己株式の処分による収入がそれぞれ増加したことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前期比(%)

ソフトウェア事業(千円)

11,544,359

111.0

GAKUEN事業(千円)

1,996,155

120.9

システム販売事業(千円)

1,008,586

93.1

医療ビッグデータ事業(千円)

1,105,677

114.6

合計(千円)

15,654,778

111.0

 

(注) 金額は売上原価によっており、セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高

前期比(%)

受注残高

前期比(%)

ソフトウェア事業(千円)

15,500,435

122.9

3,759,279

142.7

GAKUEN事業(千円)

3,415,392

83.3

1,576,712

79.1

システム販売事業(千円)

1,368,945

95.5

423,560

96.4

医療ビッグデータ事業(千円)

1,840,433

116.5

727,022

104.9

合計(千円)

22,125,207

112.1

6,486,574

112.6

 

(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前期比(%)

ソフトウェア事業(千円)

14,375,818

113.3

GAKUEN事業(千円)

3,832,613

119.2

システム販売事業(千円)

1,384,900

94.5

医療ビッグデータ事業(千円)

1,806,220

127.2

合計(千円)

21,399,553

113.9

 

(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

相手先

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

エヌ・ティ・ティ・コムウェア㈱

1,716,652

9.1

TIS㈱

1,520,224

7.1

TIS㈱

1,439,102

7.7

エヌ・ティ・ティ・コムウェア㈱

1,266,698

5.9

本田技研工業㈱

912,431

4.9

本田技研工業㈱

1,038,499

4.9

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

 

② 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態

財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績

経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

c.キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。

 

キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

 

2018年3月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

自己資本比率(%)

50.4

46.8

47.7

53.0

58.9

時価ベースの自己資本比率(%)

56.4

55.5

42.1

64.2

101.9

キャッシュ・フロー対

有利子負債比率(年)

0.4

1.2

3.6

0.2

0.0

インタレスト・カバレッジ・

レシオ(倍)

431.8

478.5

94.1

615.0

1,009.9

 

(注) 1.各指標の算出式は下記のとおりであります。

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

・株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除)により算出しております。

・有利子負債は、連結貸借対照表に記載されている借入金の合計額を使用しております。

・利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.財政政策

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金につきましては、内部資金または金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における短期借入金の残高は8百万円であります。また、当連結会計年度末において、取引銀行4行との間で合計5億円の貸出コミットメント契約を締結しております(借入実行残高はありません)。

 

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、運転資金及び設備投資など事業活動に必要な資金については、自己資金及び金融機関からの借入により調達することとしております。当連結会計年度末において、有利子負債は8百万円であります。

なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴う経済活動等への影響が長期化した場合、将来において当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があるものの、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フロー及び借入を基本に将来必要な資金を調達していく考えであります。

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

今後の成長に向けた課題は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

⑦ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、売上高、各利益計画値、配当性向並びに自己資本(連結)当期純利益率を重要目標経営指標として認識しております。

当連結会計年度における各指標は次のとおりであります。売上高は213億99百万円となり、2022年4月28日公表の売上高連結業績予想213億50百万円に比べ49百万円の増加、営業利益は20億円となり、同19億80百万円に比べ20百万円の増加、経常利益は20億52百万円となり、同20億30百万円に比べ22百万円の増加、親会社の株主に帰属する当期純利益は13億30百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益連結業績予想13億円に比べ30百万円の増加となりました。また、配当性向は17.81%、自己資本(連結)当期純利益率は16.7%となりました。

2023年3月期における重要目標経営指標としましては、2022年5月13日に公表いたしました連結業績予想(売上高224億円、営業利益21億20百万円、経常利益21億円60百万円、親会社株主に帰属する当期純利益13億70百万円)を掲げており、当該目標達成に向けて邁進してまいります。また、株主資本に対するリターンの追及による企業価値の更なる向上を目指すため、安定的な配当性向と自己資本(連結)当期純利益率の維持に向けて取り組んでまいります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度における研究開発費の総額は436百万円となっております。なお、セグメント別の研究開発活動は次のとおりであります。

ソフトウェア事業におきまして新ビジネスの創生に向けた調査・研究及び金融機関向け次世代製品の開発に取り組んだ結果、研究開発費は178百万円となりました。

GAKUEN事業におきまして大学向け統合業務パッケージの新製品開発に取り組んだ結果、研究開発費は106百万円となりました。

医療ビッグデータ事業におきましてレセプト自動点検性能の向上並びにサービスの拡充を中心に取り組んだ結果、研究開発費は81百万円となりました。

特定の事業に属さない分野におきまして、研究開発費は70百万円となりました。