当連結会計年度におきましては、「人の心を、人生を豊かにする」を企業理念として掲げる当社グループは、挙式披露宴会場を「一軒家貸切」とし、「一顧客一担当制」という独自の仕組みによって、一組のお客様のために最高の1日を創り上げる「オリジナルウェディング」にこだわった、クオリティ重視型のハウスウェディング事業を推進いたしました。
また、既存店強化及び新たな事業領域の拡大や市場創出の先行投資施策として、「新規出店」「新規事業開発」「海外事業展開」に取り組んでまいりました。
以上の結果、売上高は595億24百万円(前年同期比0.4%増)となりましたが、新規事業投資により費用が増加したことから、営業利益は15億45百万円(前年同期比48.8%減)、経常利益は13億77百万円(前年同期比50.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億30百万円(前年同期77.2%減)となりました。なお、事業別の状況は以下のとおりであります。
(国内ウェディング事業)
当社グループの主力事業である国内ウェディング事業におきましては、直営店での取扱組数は横ばいとなりましたが、平均人数の減少により挙式披露宴単価が下落いたしました。また、提携ホテルとの契約期間満了等により、コンサルティング型は取扱組数が減少いたしました。この結果、売上高は494億33百万円(前連結会計年度は501億8百万円)となり、営業利益は34億38百万円(前連結会計年度は48億90百万円)となりました。
(海外・リゾートウェディング事業)
海外・リゾートウェディング事業におきましては、グアムと沖縄の新規施設の通期寄与、販売網拡大及びジャカルタにおける事業展開により取扱組数が増加し、また主力であるハワイとグアムも堅調に推移いたしました。この結果、売上高は84億71百万円(前連結会計年度は74億45百万円)となりました。一方で、中国におけるアジア婚礼プロデュースからの撤退及びリゾートウェディングにおいて為替の影響を受けた結果、営業利益は3億円(前連結会計年度は3億47百万円)となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが37億31百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが54億71百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが4億76百万円の収入となり、この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)期末残高は、期首より12億18百万円減少し、36億58百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は37億31百万円(前年同期は18億25百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を6億23百万円計上したこと、減価償却費を21億43百万円計上したこと、敷金及び保証金のリース料相殺額を6億2百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は54億71百万円(前年同期は24億77百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出53億85百万円、敷金及び保証金の差入による支出2億1百万円、ソフトウェアの取得による支出97百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は4億76百万円(前年同期は1億26百万円の支出)となりました。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比(%) |
国内ウェディング事業(百万円) | 11,401 | 105.1 |
海外・リゾートウェディング事業(百万円) | 549 | 161.8 |
合計(百万円) | 11,951 | 106.8 |
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3. その他は、仕入実績がないため、記載しておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注組数 | 前年同期比 | 受注組数残高 | 前年同期比 |
国内ウェディング事業 | 14,219 | 100.7 | 7,633 | 103.5 |
海外・リゾート | 9,660 | 108.0 | 3,576 | 108.5 |
合計 | 23,879 | 103.5 | 11,209 | 105.1 |
(注) その他は、提供するサービスの性格上、受注状況の記載に馴染まないため、記載しておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比(%) |
国内ウェディング事業(百万円) | 49,433 | 98.7 |
海外・リゾートウェディング事業(百万円) | 8,471 | 113.8 |
報告セグメント計(百万円) | 57,904 | 100.7 |
その他(百万円) | 1,620 | 94.4 |
合計(百万円) | 59,524 | 100.5 |
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループをとりまく環境は、少子化の影響により、国内人口が中長期的に減少傾向にあり、それに伴い婚姻組数も減少すると想定されます。そのため国内ではマーケット環境に鑑み、既存事業の見直しを行い、収益性の高いビジネスモデルに経営資源を再配分してまいります。海外・リゾートウェディング事業におきましては、アジアは成長期待のある有望なマーケットと捉えており、現地向けのリゾートウェディングサービスの拡大や現地直営ウェディングの展開を行ってまいります。
また、お客様の意識が高まり、挙式披露宴を単なる儀式ではなく二人とその大切な人たちにとっての絆づくりの重要な機会として捉え、ウェディングの本質を求める内容に変化してまいりました。
このような市場環境やお客様のニーズの変化に鑑み、当社がサービスコンセプトとして掲げる“One Heart Wedding”を追求してまいります。ハウスウェディング市場におけるシェア拡大と共に、ホテル等の他業態への進出、潜在市場の取り込みを進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。
なお、当社グループの事業等に関するリスクについては、当連結会計年度末時点において当社が判断したものであり、これらに限られるものではありません。また、当社は下記リスクを回避し、また顕在化した時に適切な対応が行われるよう、社内体制の整備と強化に努めております。
(1)事業環境におけるリスク
① 少子化の影響について
当社は国内のウェディング事業を主軸に事業展開を進めております。
一方で総務省統計局の調査等により、国内では少子化が進み、結婚適齢期に当たる男女が減少傾向にあることが示唆されており、中長期的には挙式披露宴市場が縮小する可能性もあります。
当社は新しいサービスや店舗コンセプトを取り入れて新規需要を喚起する他、海外市場へ参入することで、これら市場のリスクに対応しておりますが、市場の縮小が急激であった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 競合他社の影響について
当社が市場を牽引してきたハウスウェディングの需要拡大に伴い、同市場に同業他社や他業種からの参入が増加しているため、更なる競争の激化が予測されます。
当社は、ハウスウェディングを象徴する店舗デザインをはじめ、優秀な人材の育成、サービス内容の充実及びブランドの確立に注力し、他社との差別化を図っておりますが、今後競争が激化し、競合企業の提供する挙式披露宴が顧客の志向によりマッチしたものであった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 婚礼様式のトレンドについて
当社は近年大きくシェアを拡大してきたハウスウェディング市場においてその牽引役を果たし、市場をリードしてまいりました。
当社は今後も社会情勢、生活様式、世代別のニーズや各種トレンドの変化に対して十分なマーケティングを行い、婚礼様式の最先端の把握に努めてまいりますが、ハウスウェディングに代わる新たな婚礼様式が台頭するなどした場合、変化への対応が遅れることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 季節変動について
一般的に挙式披露宴は春(3月~5月)、秋(9月~11月)に多く行われる傾向があり、当社の各会場においても同様の季節変動の影響を受けております。
当社はこの季節変動を考慮した計画策定を行っておりますが、何らかの理由により繁忙期の婚礼受注を計画どおりに獲得できなかった場合は、各会場の業績が大きく影響を受け、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)事業運営上のリスク
① 事業にかかる各種法的規制について
当社グループが建設・運営する施設については、建築基準法、消防法及び下水道法等並びに建築構造や建築地域にかかる排水・騒音対策等の各種条例による規制を受けております。
また、当社グループ事業においては、貸金業法、割賦販売法、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律、利息制限法、旅行業法、保険業法、特定商取引法、公衆浴場法、旅館業法、労働基準法等並びに海外事業を展開する国においての諸条約、各国法令の規制を受けております。
当社は法令遵守の精神に基づき、これらの法的規制に則り事業を進めておりますが、万が一法的規制に抵触し、建築計画や事業計画に関して何らかの是正措置を命じられた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 衛生管理について
当社グループは料飲商品を提供しているため、食品衛生法の規制対象となり、管轄保健所から営業許可を取得し、事業を行っております。
当社グループは料飲商品の安全性を特に重視し、食材の安定的な確保及び徹底した安全衛生管理に努めております。従業員への教育研修のほか、外部専門機関による衛生検査、検便検査、従業員への体調に関するヒアリング等を定期的に実施しており、普段から食品衛生管理体制の遵守を心がけております。しかしながら、万が一当社グループや当社グループ関連施設において食中毒等の衛生事故が発生した場合には、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止等を命じられることがあります。この結果、金銭的な損失に加えて、当社グループの社会的信用の低下を招くことで、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 出店形態について
当社グループは、直営店を出店するに当たり、事業環境に応じた出店ができるよう、事業用借地権、リースバック方式、不動産流動化スキーム等を適宜活用しております。
当社グループは各店舗の収益性や条件を十分に考慮した上で各契約を行っておりますが、万が一当社が想定していた運営期間よりも短期で閉店せざるを得ない状況となった場合には違約金の支払い等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 地震その他の天災
当社グループの設備や挙式披露宴に影響を及ぼす大規模な自然災害が発生し、長期間にわたり業務を中断する等、想定以上の事態が発生し、保険等により填補できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑤ 人材の確保・育成について
当社グループは、今後の事業展開において、人材の確保・育成が最も重要な課題の一つであると考えております。そのために当社グループは人材採用活動を積極的に行う一方で、目標管理とその成果が適切に評価に反映される人事制度や手厚い教育研修制度を確立する等、優秀な人材育成と確保のための体制作りに注力しております。
しかし、今後の事業展開において、必要な人材が計画どおりに確保・育成できない場合には、各事業の業績拡大が計画どおりに進まず、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑥ 個人情報の取扱について
当社グループは、事業活動のために必要なお客様や取引先の個人情報や機密情報を取得しております。これらの個人情報や機密情報の保護については、個人情報保護法に則るほか、社内規程に基づき管理体制を強化しておりますが、万が一予期せぬ事態により漏洩等の事故が発生した場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑦ 店舗設備について
当社グループが運営する直営店舗では、建物および附属設備を自社で所有または賃借して運営しております。設備の安全性、機能性等には十分に留意し、経年劣化を考慮した修繕、リニューアル工事等を適宜行っておりますが、大規模な積雪や暴風雨など従来の規模を上回る天候の変動などにより設備が損壊して、挙式披露宴の施行に必要な安全性、機能性が確保できなくなった場合には、当社グループの社会的信用度の低下や損害賠償請求等の発生により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)財務面等に関するリスク
① 敷金保証金について
当社グループが現在出店している直営店にはデベロッパー等からの賃借があり、出店時には敷金保証金の差し入れを行っております。当社グループは、新規に出店する際の与信管理を徹底させるとともに、特定のデベロッパーに対し出店が集中しないように取り組んでおりますが、賃借先の倒産等の事由により、敷金保証金の全部又は一部が回収できなくなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 有利子負債について
当社グループは、主に金融機関から、自己所有物件の取得や子会社への投融資等を目的とした資金調達を行っております。有利子負債残高を適切に管理する事に加え、長期性資金の調達に努めておりますが、今後の金融情勢の変動により金利が大幅に上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 減損会計について
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し減損の測定等を実施しております。今後、保有資産から得られるキャッシュ・フローが悪化し、将来キャッシュ・フローが見込めない等の事象が生じた場合には減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
直営店の出店に係る定期建物賃貸借契約について
当社は、新規直営店に係る設備投資負担を軽減させるため、リース事業会社と直営店4店舗に係る定期建物賃貸借契約を締結しております。
また、これらの契約は、契約期間中一定の事由が発生し中途解約となる場合には、当社は同社に対して同契約以上の条件にて契約締結が可能な後継賃借人を斡旋すること又はその時点における残賃借期間に相当する賃借料全額を解約違約金として支払うことという義務を負っております。
店舗名及び所在地 | 賃貸借契約等の相手先 | 契約の内容 | 契約期間 |
ベイサイド迎賓館 | 芙蓉総合リース株式会社 | 店舗建物の賃借 | 平成18年2月1日 |
ガーデンクラブ迎賓館 | 芙蓉総合リース株式会社 | 店舗建物の賃借 | 平成18年9月9日 |
アーヴェリール迎賓館 | 芙蓉総合リース株式会社 | 店舗建物の賃借 | 平成18年12月16日 |
ヒルサイドクラブ迎賓館 | 芙蓉総合リース株式会社 | 店舗建物の賃借 | 平成19年9月1日 |
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、決算日時点での報告数値に対して影響を与えるさまざまな会計上の見積りが必要となります。ただし、将来に関する事項には不確実性があるため、実際の結果は、これら見積りと異なる可能性があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度につきましては、既存店強化及び新たな事業領域の拡大や市場創出の先行投資施策として、「新規出店」「新規事業開発」「海外事業展開」に取り組んでまいりました。
以上の結果、売上高は595億24百万円(前年同期比0.4%増)となり、営業利益は15億45百万円(前年同期比48.8%減)、経常利益は13億77百万円(前年同期比50.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億30百万円(前年同期77.2%減)となりました
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」をご参照ください。
(4)経営戦略の現状と見通し
今後の見通しにつきましては、当社グループを取り巻く環境(少子化の影響や他社参入の影響など)が一層厳しくなることが予想されます。当社グループは、他社との差別化を図り、健全なる成長を実現させると同時に、財務基盤の強化を図り、収益性を重視した経営を推進いたします。
上記戦略の一環として、平成29年3月期経営方針は、①既存店強化、②新店・新規事業の発展、③ホテル複合事業参入、④海外・リゾートウェディング事業の強化を掲げております。
① 既存店強化
業界では画一的なパッケージプランや過当な価格競争が展開されておりますが、当社がサービスコンセプトとして掲げる“One Heart Wedding”を世の中に発信し、結婚式の本質を追求することで、他社との差別化を図ってまいります。またマーケット動向を見極め、集客及び受注の強化を目的に、顧客のニーズを捉えたリニューアルを積極的に行うと伴に、一部店舗からの撤退を行ってまいります。ドレスや装花の内製化を引き続き推進し、平成28年11月に横浜にドレスショップ2号店を出店予定としております。
② 新店・新規事業の発展
平成28年3月期に出店いたしました京都のInStyle wedding KYOTO、横浜みなとみらいのBAYSIDE GEIHINKAN VERANDA、直営レストランとして出店いたしましたパイ専門店Pie Holicが通期で稼働いたします。
③ ホテル複合事業参入
平成29年5月に渋谷区原宿・神宮前にTRUNK HOTELを開業いたします。平成28年6月に開業準備室をオープンさせ、新たな市場を創出してまいります。今後はホテル第1号店を皮切りに、行政が運営する施設や遊休地の活用及び運営受託を通じて、日本国内に新たなホテルブランドを確立してまいります。
④ 海外・リゾートウェディング事業の強化
リゾートウェディング事業は、新規出店、ホテルとの提携等によりシェア拡大を進め、販売体制も強化してまいります。また、これまでの台湾からのアジア送客の実績を生かし、台湾でローカル向けウェディングの直営店初出店を予定しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本の財源及び資金の流動性についての分析については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 3.対処すべき課題」をご参照ください。