文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「時間」を「幸せな瞬間」に変えるプロフェッショナルとして、人々の生活における多様なニーズを汲み取り、高品質、高付加価値なサービスを提供することで、最大限の顧客満足度を提供するべく、事業を推進しております。
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大影響による売上、利益減少リスクを鑑み、グループ全体で収益改善策の推進、コスト削減の徹底を図ってまいりました。また、足元の困難な状況を乗り越えた後、持続的な成長を果たすため、今後のあるべき姿 (PURPOSE)を示し、その実現に向けた新たな長期経営計画を策定いたしました。大きく変化した外的環境、人々の価値観を鑑み、財務基盤の再構築を前提に、成長分野と位置付けるホテル事業への投資を継続し、新たな市場価値の創造と、長期的な企業価値向上を目指してまいります。
(2)環境及び対処すべき課題
①現状の認識
国内ウェディング市場におきましては、少子化による結婚適齢期人口の減少や晩婚化を背景に緩やかに減少していくものと予想されます。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響により経営環境の厳しさが増す中、業界内では事業者の淘汰が一気に加速すると思われ、当社グループにおいては、多様化する価値観や需要を見据えた高付加価値な商品、サービスで一層の差別化を図り、市場シェアを拡大することが必要であると認識しております。
当連結会計年度においての当社を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症による感染者数の下げ止まりによる消費者心理の緩和もあり、挙式日の延期やキャンセルは減少傾向となりました。今後、社会経済活動の回復に伴い集客イベント等が再開されることで、挙式・披露宴の施行数は、ほぼ新型コロナウイルス感染症拡大前の水準に戻るものと予想しております。しかしながら、挙式への列席者数の減少の傾向は当面続き、婚礼単価は新型コロナウイルス感染拡大前の水準を下回って推移するものと予想しております。
②課題への対応
当社グループは、コロナ禍により経営環境が大きく変化することを踏まえ、収益性、生産性向上に向けた数多くの取り組みを実施してまいりました。グループ全体で推進してきた収益改善策、コスト削減の結果、損益分岐点は大幅に低下し、筋肉質な経営体質を構築することが出来ております。この変化した体質を維持しながら、今後も、競争優位の創出とともに、更なる強固な事業基盤の構築を進めてまいります。
翌連結会計年度におきましては、新たな変異株の発生等による感染再拡大防止のため、引き続き、お客様、従業員の安全衛生確保や健康への配慮に万全を期した業務の運営を最優先事項といたします。課題である挙式単価の下落による売上・利益の減少分は、内製化率の向上などによる収益力の向上、同業他社からのオペレーションチェンジによる運営会場数の増加や他社のホテルなどの結婚式場の運営受託などの増加などにより補っていく方針となっております。
また、経営の監視機能及び内部統制機能の充実、コンプライアンス経営の徹底を通じて、企業価値の向上に努めることをコーポレート・ガバナンスの基本方針として定め、ステークホルダーの皆様の信頼に応えていけるよう、経営の効率性、透明性を高め、企業価値の最大化と持続的な成長に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。
なお、当社グループの事業等に関するリスクについては、当連結会計年度末時点において当社が判断したものであり、これらに限られるものではありません。また、当社は下記リスクを回避し、また顕在化した時に適切な対応が行われるよう、社内体制の整備と強化に努めております。
(1)事業環境におけるリスク
① 少子化の影響について
当社は国内のウェディング事業を主軸に事業展開を進めております。
一方で総務省統計局の調査等により、国内では少子化が進み、結婚適齢期に当たる男女が減少傾向にあることが示唆されており、中長期的には挙式披露宴市場が縮小する可能性もあります。
当社は新しいサービスや店舗コンセプトを取り入れて新規需要を喚起するなどし、これら市場のリスクに対応しておりますが、市場の縮小が当社の想定を上回るペースで進んだ場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 婚礼様式のトレンドについて
当社は近年大きくシェアを拡大してきたハウスウェディング市場においてその牽引役を果たし、市場をリードしてまいりました。
当社は今後も社会情勢、生活様式、世代別のニーズや各種トレンドの変化に対して十分なマーケティングを行い、婚礼様式の最先端の把握に努めてまいりますが、ハウスウェディングに代わる新たな婚礼様式が台頭するなどした場合、変化への対応が遅れることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 季節変動について
一般的に挙式披露宴は春(3月~5月)、秋(9月~11月)に多く行われる傾向があり、当社の各会場においても同様の季節変動の影響を受けております。
当社はこの季節変動を考慮した計画策定を行っておりますが、何らかの理由により繁忙期の婚礼受注を計画どおりに獲得できなかった場合は、各会場の業績が大きく影響を受け、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)事業運営上のリスク
① 事業にかかる各種法的規制について
当社グループが建設・運営する施設については、建築基準法、消防法及び下水道法等並びに建築構造や建築地域にかかる排水・騒音対策等の各種条例による規制を受けております。
また、当社グループ事業においては、貸金業法、割賦販売法、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律、利息制限法、旅行業法、保険業法、特定商取引法、公衆浴場法、旅館業法、労働基準法等の規制を受けております。
当社は法令遵守の精神に基づき、これらの法的規制に則り事業を進めておりますが、万が一法的規制に抵触し、建築計画や事業計画に関して何らかの是正措置を命じられた場合には、新規出店や店舗のリニューアルなどを計画どおりに行うことができず、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 衛生管理について
当社グループは料飲商品を提供しているため、食品衛生法の規制対象となり、管轄保健所から営業許可を取得し、事業を行っております。
当社グループは料飲商品の安全性を特に重視し、食材の安定的な確保及び徹底した安全衛生管理に努めております。従業員への教育研修のほか、外部専門機関による衛生検査、検便検査、従業員への体調に関するヒアリング等を定期的に実施しており、普段から食品衛生管理体制の遵守を心がけております。しかしながら、万が一当社グループや当社グループ関連施設において食中毒等の衛生事故が発生した場合には、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止等を命じられることがあります。この結果、金銭的な損失に加えて、当社グループの社会的信用の低下を招くことで、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 出店形態について
当社グループは、直営店を出店するに当たり、事業環境に応じた出店ができるよう、事業用借地権、リースバック方式、不動産流動化スキーム等を適宜活用しております。
当社グループは各店舗の収益性や条件を十分に考慮した上で各契約を行っておりますが、万が一当社が想定していた運営期間よりも短期で閉店せざるを得ない状況となった場合には違約金の支払いや固定資産の除却損などが発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 地震その他の天災
当社グループの設備や挙式披露宴に影響を及ぼす大規模な自然災害により長期間にわたり業務を中断する等、想定以上の事態が発生し、保険等により填補できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑤ 感染症その他の疫病
感染症その他の疫病のため経済活動・社会活動が制限される状況が続く場合には、長期間にわたり業務を中断する等、想定以上の事態が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
新型コロナウィルス感染症の影響については、挙式件数は回復傾向にあるものの、列席者の減少による挙式単価の下落の影響は暫く残ると想定しております。また、新たな変異株の発生等により感染者数が増加し緊急事態宣言等の行動制限が課せられる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響与える可能性があります。
⑥ 人材の確保・育成について
当社グループは、今後の事業展開において、人材の確保・育成が最も重要な課題の一つであると考えております。そのために当社グループは人材採用活動を積極的に行う一方で、目標管理とその成果が適切に評価に反映される人事制度や手厚い教育研修制度を確立する等、優秀な人材育成と確保のための体制作りに注力しております。しかし、今後の事業展開において、必要な人材が計画どおりに確保・育成できない場合には、各事業の業績拡大が計画どおりに進まず、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑦ 労務管理について
当社グループは、労働基準法などの関係法令を遵守し、労働時間や有給休暇の取得状況を管理するなど、適正な労働環境の整備に努めております。
また、新型コロナウィルス感染症への対応として、本社社員を中心にリモートワークを推奨するとともに感染防止用の備品を整備し社員の感染防止にも努めるなど、労働衛生にも十分な配慮をしております。
しかし、万が一当社グループにおいて、これらの法令に抵触するなど労務管理が不十分な事態が生じた場合には、社会的な信用の低下を招き必要な人材の確保に支障をきたすなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑧ 個人情報の取扱いについて
当社グループは、事業活動のために必要なお客様や取引先の個人情報や機密情報を取得しております。これらの個人情報や機密情報の保護については、個人情報保護法に則るほか、社内規程に基づき管理体制を強化しておりますが、万が一予期せぬ事態により漏洩等の事故が発生した場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑨ 店舗設備について
当社グループが運営する直営店舗では、建物および附属設備を自社で所有または賃借して運営しております。設備の安全性、機能性等には十分に留意し、経年劣化を考慮した修繕、リニューアル工事等を適宜行っておりますが、大規模な積雪や暴風雨など従来の規模を上回る天候の変動などにより設備が損壊して、挙式披露宴の施行に必要な安全性、機能性が確保できなくなった場合には、当社グループの社会的信用度の低下や損害賠償請求等の発生により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)財務面等に関するリスク
① 敷金保証金について
当社グループが現在出店している直営店にはデベロッパー等からの賃借があり、出店時には敷金保証金の差し入れを行っております。当社グループは、新規に出店する際の与信管理を徹底するとともに、特定のデベロッパーに対し出店が集中しないように取り組んでおりますが、賃借先の倒産等の事由により、敷金保証金の全部又は一部が回収できなくなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 有利子負債について
当社グループは、金融機関から、自己所有物件の取得・改修や子会社への投融資等を目的とした資金調達を行っております。さらに、新型コロナウィルス感染症の影響による業績の悪化にともない、当面の運転資金を確保するため金融機関からの借入を行った結果、有利子負債残高は大幅に増加しております。
同感染症に伴い設定した融資枠の設定契約の期間の延長に応じていただくなど、各金融機関からは引き続き支援をいただいており当面の資金繰りに問題はないと判断しておりますが、今後の金融情勢の変動などにより金利が大幅に上昇した場合には、支払利息の増加など当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 減損会計について
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し減損の測定等を実施しております。今後、保有資産から得られるキャッシュ・フローが悪化し、将来キャッシュ・フローが見込めない等の事象が生じた場合には減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 繰延税金資産について
当社グループは、「税効果会計に係る会計基準」を適用しており、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産を計上するにあたっては、将来のタックスプランニングに基づき回収可能性を判断しておりますが、将来の課税所得が想定を下回り繰延税金資産の回収可能性の判断を見直す必要が生じた場合には、繰延税金資産を取り崩すなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度の婚礼業界におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の長期化により、引き続き厳しい状況にあるものの、全国的なワクチン接種の広がりと感染防止対策の強化により、挙式実施率は回復の兆しがみられます。
このような環境の中、当社グループは「安全、安心」な環境と祝福の場として相応しい空間・サービスの両立を目指し、営業活動を続けてまいりました。また、この環境下を契機と捉え、グループ全体で「生産性向上の取り組み」と「コスト削減」を、集中的かつ積極的に推進し、筋肉質な経営体質への転換を目指してまいりました。
この結果、売上高はコロナ禍の影響を大きく受けた前年から増加し394億82百万円(前年同期比97.0%増)となり、営業利益は20億89百万円(前年同期は営業損失111億91百万円)、経常利益15億48百万円(前年同期は経常損失116億87百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億77百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失162億14百万円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は2億19百万円減少し、売上原価は1億24百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ95百万円減少しております。
事業別の状況は以下のとおりです。
2020年9月30日付けで、株式会社グッドラック・コーポレーションの全株式を売却したことに伴い、当連結会計年度より報告セグメントを従来の「国内ウェディング事業」「海外・リゾートウェディング事業」から「国内ウェディング事業」に変更しております。
(国内ウェディング事業)
当連結会計年度におきましては、度重なる政府、自治体から行動制限要請とオミクロン変異株の感染急拡大がありながらも、直営店の婚礼取扱組数は前年比5,677組増の10,233組となり、新型コロナウイルス感染症拡大前の9割程度の水準まで回復いたしました。足元の営業活動、受注残組数においても堅調に推移しております。更に、挙式単価においても、前年比120千円増の3,575千円となり、本感染症拡大前の水準までの回復には一定期間を要すると見込んでおりますが、単価下落の要因となる列席者数の減少は、底打ちの兆しを感じております。
新型コロナ影響による売上・利益減少リスクを鑑み、コスト削減の徹底をはじめ、広告宣伝費の最適化、デジタル化推進による定員数の見直し等、収益改善に向けた様々な取り組みを実施してまいりました。
その結果、売上高390億46百万円(前年同期比123.4%増)、営業利益37億70百万円(前年同期は営業損失82億41百万円)となりました。
なお、収益認識に関する会計基準等の適用により、売上高は2億19百万円減少し、売上原価は1億24百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ95百万円減少しております。
当連結会計年度末における総資産は540億32百万円となり、前連結会計年度末と比較し54億54百万円の増加となりました。これは、優先株式の発行により30億円の資金調達を行ったことなどにより、現金及び預金が71億98百万円増加したことなどによるものです。
当連結会計年度末における負債は421億88百万円となり、前連結会計年度末と比較し8億47百万円の増加となりました。これは、新収益認識の会計基準の適用により契約負債を認識したことなどによるものです。当連結会計年度末の純資産は118億43百万円となり、前連結会計年度末と比較し46億6百万円の増加となりました。これは、優先株式発行による増資30億円のほか、親会社株主に帰属する当期純利益18億77百万円を計上したことなどによるものです。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが66億52百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが4億1百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが10億14百万円の収入となり、この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)期末残高は、期首より72億64百万円増加し、114億68百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は66億52百万円(前年同期は97億13百万円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純利益を18億42百万円計上したこと、助成金の受取による収入19億62百万円を計上したこと、減価償却費を20億93百万円計上したこと、減損損失を16億64百万円計上したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4億1百万円(前年同期は30億59百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3億27百万円を計上したこと、敷金及び保証金の差入による支出2億68百万円計上したこと、貸付金の回収による収入1億35百万円計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は10億14百万円(前年同期は109億2百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入による収入41億60百万円計上したこと、第三者割当増資による収入30億円計上したこと、長期借入金の返済による支出48億72百万円を計上したこと、短期借入金の純減額7億45百万円によるもの、配当金の支払による支出1億3百万円計上したことによるものであります。
③仕入、受注及び販売の状況
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. その他は、仕入実績がないため、記載しておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.その他は、提供するサービスの性格上、受注状況の記載に馴染まないため、記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の国内ウェディング事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の長期化により、引き続き厳しい状況にありました。しかしながら、第3四半期連結会計期間以降においては、全国的なワクチン接種の広がりと感染防止対策の強化により、挙式単価は新型コロナウィルス感染拡大前の水準に戻っていないものの、挙式の実施件数は回復の兆しがみられています。
当社グループでは新型コロナウィルス感染拡大による売上への影響は暫く続くものと想定し、収益力強化のため、生産性の向上と費用の削減による収益力の強化に取り組みました。
以上の結果、売上高はコロナ禍の影響を大きく受けた前年から増加し394億82百万円(前年同期比97.0%増)となり、営業利益は20億89百万円(前年同期は営業損失111億91百万円)、経常利益15億48百万円(前年同期は経常損失116億87百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億77百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失162億14百万円)となりました。
前連結会計年度末時点における純資産が72億37百万円となり自己資本比率が14.9%と大幅に低下したこと、また、今後の新型コロナウィルス感染拡大の資金繰りへの影響が不透明であったことから、2021年4月に優先株式の発行による30億円の増資を行いました。更に親会社株主に帰属する当期純利益を18億77百万円計上したことから、当連結会計年度末における純資産は11,843百万円となり、自己資本比率も21.9%に回復いたしました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」をご参照ください。
国内ウェディング事業における経営成績に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度におきましては、度重なる政府、自治体から行動制限要請とオミクロン変異株の感染急拡大がありながらも、挙式の実施件数は新型コロナウイルス感染症拡大前の9割程度の水準まで回復いたしました。足元の営業活動、受注残組数においても堅調に推移しております。更に、挙式単価においても、本感染症拡大前の水準までの回復には一定期間を要すると見込んでおりますが、単価下落の要因となる列席者数の減少は、底打ちの兆しを感じております。
新型コロナ影響による売上・利益減少リスクを鑑み、コスト削減の徹底をはじめ収益改善に向けた様々な取り組みを実施してまいりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
運転資金としては、食材等の仕入れや人件費その他の販売費及び一般管理費に関する支出などがあります。また、継続的な成長を実現するため、既存店のリニューアルやホテル複合型施設の出店費用などが必要となります。
しかしながら、新型コロナウィルス感染拡大の影響が不透明であることから、当連結会計年度においては、設備投資の抑制やコスト削減に取り組むなど支出の抑制を徹底いたしました。その結果、当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは66億52百万円のプラスとなりました。
なお、必要資金の確保及び純資産の増強のため、2021年4月に優先株式を発行することにより30億円を調達しております。
現時点において金融機関との関係は良好であり、必要な運転資金及び設備投資資金の調達に問題はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、決算日時点での報告数値に対して影響を与えるさまざまな会計上の見積りが必要となります。ただし、将来に関する事項には不確実性があるため、実際の結果は、これら見積りと異なる可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
なお、新型コロナウィルス感染症拡大による業績等への影響を正確に予測することは困難であることから、当連結会計年度末時点で入手可能な情報等を踏まえて本感染症による今後の影響を検討した結果、挙式件数はほぼ新型コロナウイルス感染症拡大前の水準に戻るものの、挙式への列席者数の減少の傾向は当面続くものと予想されることから挙式単価は新型コロナウイルス感染拡大前の水準を下回って推移するものと仮定し、繰延税金資産の回収可能性や減損損失計上要否の判定を行っておりますが、その影響は不確定要素が多く、翌連結会計年度の当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④新型コロナウィルス感染症による影響について
新型コロナウィルス感染症拡大は、当社の業績に大きな影響を与えておりますが、挙式のキャンセルや日程変更の動きが落ち着きつつあり、挙式件数は回復傾向にあります。
挙式単価の回復には時間を要すると見込んでありますが、挙式単価の下落による売上・利益の減少分は、内製化率の向上などによる収益力の向上、同業他社からのオペレーションチェンジによる運営会場数の増加や他社のホテルなどの結婚式場の運営受託などの増加などにより補っていく方針となっております。
資金繰りに関しては、新型コロナウィルス感染拡大の影響により一時的に厳しい状況となる可能性はありますが、複数の取引金融機関との間で当座貸越契約を締結しており、当社グループとして必要な資金を確保できていることから、当面の資金繰りに問題はないと判断しております。
(1)直営店の出店に係る定期建物賃貸借契約について
当社は、新規直営店に係る設備投資負担を軽減させるため、リース事業会社と直営店1店舗に係る定期建物賃貸借契約を締結しております。
また、この契約において、契約期間中一定の事由が発生し中途解約となる場合には、当社は当該リース事業会社に対して当該定期建物賃貸借契約に定める条件以上の条件にて契約締結が可能な後継賃借人を斡旋すること又はその時点における残賃借期間に相当する賃借料全額を解約違約金として支払うことという義務を負っております。
(2)第三者割当による新株式発行及び資本金及び資本準備金の減少
当社は2021年3月30日開催の臨時株主総会の決議に基づき、2021年4月20日付けで第三者割当の方法による第一種優先株式及び第二種優先株式の発行(以下、「本資金調達」という。)ならびに資本金及び資本準備金の額の減少を行いました。
(A)第一種優先株式発行の概要
(B)第二種優先株式発行の概要
(C)本資金調達の使途
本資金調達で調達する資金の使途は、以下のとおりです。
1.国内ウェディング事業における店舗のリニューアル投資等
2.国内ウェディング事業における建物修繕費用、ドレス仕入費用、システム開発費用等
(D)資本金及び資本準備金の額の減少
1.資本金及び資本剰余金の額の減少の目的
早期に財務体質の改善を図り、今後の機動的かつ柔軟な資本政策に備えることを目的として、会社法第447条第1項及び同法第448条第1項の規定に基づき、資本金の額及び資本準備金の額の減少を行ったうえで、その全額をその他資本剰余金に振り替えるものです。
2.資本金及び資本準備金の額の減少の内容
① 減少する資本金及び資本準備金の額
本第三者割当増資後の資本金の額6,764百万円を4,764百万円減少し、減少後の資本金の額を2,000百万円といたしました。
資本準備金の額6,710百万円を5,210百万円減少し、減少後の資本準備金の額を1,500百万円といたしました。
② 資本金及び資本準備金の額の減少の方法
払い戻しを行わない無償減資とし、発行済株式総数を変更せず、資本金及び資本準備金の額のみ減少いたしました。
資本金の減少額4,764百万円及び資本準備金の減少額5,210百万円は、全額その他資本剰余金に振り替える処理を行いました。
3.資本金及び資本準備金の額の減少の日程
取締役会決議日 2021年2月10日
債権者異議申述公告日 2021年3月9日
臨時株主総会決議日 2021年3月30日
債権者異議申述最終期日 2021年4月9日
効力発生日 2021年4月20日
4.その他の重要な事項
本件は、「純資産の部」における科目間の振替処理であり、当社の純資産額に変動を生じるものではありません。
該当事項はありません。