第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、お客様に信頼され満足していただく、というお客様第一主義を設立当初から経営理念としてまいりました。

また、生命保険会社の関連会社として発足した経緯から、保険・証券・銀行などの金融系業務のお客様を主たる顧客基盤としてサービスを提供しており、お客様から高い評価と厚い信頼をいただいております。

今後も金融系業務を中核とした経営を行い、情報技術の進展・変化の方向性を的確に捉え、組織的対応力の強化、人材の育成を図っていくことでお客様の経営革新を実現するソリューションを提供し、信頼や満足を得ることが、当社の中長期的な安定成長をもたらし、株主の皆様の付託に応えることに繋がると考えております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、経営基盤の充実を図りながら経営規模を拡大し、企業価値を向上していくことを経営の目標としております。

経営指標としましては、売上高総利益率20%、売上高経常利益率10%、ROE15%を目指してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社の主力市場である金融機関を中心とした企業の受託ソフトウェア開発は、堅実な成長が見込める市場であると認識しており、システム開発需要も回復傾向が続いていることから、積極的なお客様への提案営業により所定の売上を確保することが可能と考えております。

当社は、顧客からの信頼獲得と事業基盤の強化拡大に向けて、以下の項目を重点施策として中長期戦略を展開し、真に顧客から信頼され選ばれる「自立したSIerになる」ことを基本目標に掲げ鋭意取り組んでおります。

① エンドユーザ直接受注案件の拡大

当社は、金融系顧客を中心に多数のシステム開発案件を受注しておりますが、直接の発注者は大手SIerが過半となっております。自立SIerを目指す当社といたしましては、顧客要望を的確に把握し最適なソリューション提案を行うこと、及び高品質・高生産性のソフトウェア「モノ作り力」を強めて最適システムの提供を行うことにより、顧客満足度をより一層向上させることが必要であります。そのためには、エンドユーザとの直接契約拡大、持ち帰り開発の受注拡大に向けての活動が不可欠であるとの認識にたち、営業力と開発力を結集してシステム開発のより上流工程からの案件の受注を拡大し、継続的かつ安定的なビジネスを実現してまいります。

② 顧客基盤の強化拡大

システム開発については、さらなる新規顧客、新規案件の獲得を目指し、各業態の中核各社とのビジネス基盤の拡大を図ります。当社では、ITスキルの向上にとどまらず、業界知識、業務知識の習得にも注力しております。システム開発のより上流工程であるコンサルティング、システム化計画等の分野を強化し、具体的なシステム設計、開発、保守まで一貫したサービスを提供することで新たな価値を顧客とともに創造できるベストパートナーとしての地位を確立してまいります。

③ 社員の活性化による質の向上

当社は、これまで順調に事業を拡大してまいりましたが、これを継続的かつ安定的なものにするためには、社員の働き方を改革し、労働環境の改善と活気ある職場作りによる、社員満足度の向上が必要であります。その実現のため、ES満足度調査による社員意識の継続的な把握、健全なワークライフバランスによる労働時間の適正化、裁量労働制と成果主義型賃金制度の浸透を図り、全社員がやりがいの持てる組織・風土づくりを目指してまいります。

 

④ 「モノ作り力」の向上

今後のIT業界の動向は、クラウドサービスの普及で「作る」から「使う」へのビジネス構造変革が進み、サービス提供型ビジネスが拡大するとともに、ソフトウェアの一般化が進みすべてを新規に開発するモデルが減少していくことが予測されます。 一方で技術者不足が深刻化するなか、企業におけるソフトウェアの重要性はさらに高まり、ソフトウェアの優劣が企業の経営に影響を与えるなど、ビジネスモデルが変革しても、今後ますます高いソフトウェア開発力が要求されることが予測されます。

そのような環境のなか、当社は高品質と生産性の飛躍的な向上を実現することにより「モノ作り力」と「競争力」を強化し、今後もお客様に満足いただける最適なシステムを提供してまいります。

⑤ 新たな事業分野、ビジネスモデルの確立

当社は、一貫して金融系分野に特化したシステムの受託開発をビジネスモデルとして展開してまいりましたが、近年のAI、IoT、ビッグデータなどによる変革は従来にないスピードで進んでおります。

このような環境のなか、 AIに関わるインターフェースの開発や車載ビジネス等のプロジェクトに参加する機会も有り、また最新技術の調査や事業への適用も模索しております。

 

(4) 会社の対処すべき課題

国内企業におけるIT投資は、安定的に増加傾向にあり、近年はAI、IoT、ビッグデータなどを活用した、競争優位性の高い新サービスやビジネスモデルの実現のためには必要不可欠となっております。

このような状況下、人が最大の資産である当社においては、高い技術力と顧客要求を的確に実現できる業務理解能力が強く求められ、これらの要求に高いレベルで応えられる人材を確保、育成していくことが当社の事業拡大における最重要課題と認識し、鋭意取り組んでまいります。

① 仕損リスクの回避

請負契約のシステム開発プロジェクトにおいては、仕様変更や機能追加などに起因する想定外の作業により原価超過の発生が懸念されます。その防止のため、プロジェクト監理室を中心として、プロジェクトの状況及び問題点の「見える化」を推進してまいります。商談段階における案件内容とそのリスクの把握及び受注可否判断、プロジェクト運営段階での状況把握による早期対策の要否、顧客に対する契約改定の申し入れなど、内容と規模によっては経営判断を含めた仕損防止体制を強化してまいります。

② 人材の育成

金融系分野におけるシステム開発においては、オープン化・クラウド化の進展等により、システム開発技術は多様化、複雑化、高度化しております。一方、顧客業務を十分に理解し、要求内容を的確にシステムとして展開できる業務知識が重要になってきております。これら「システム技術力」と「業務知識」に加え、事業拡大に伴うパートナー技術者の増加に対応したプロジェクトの管理・運営を円滑に遂行していくための「プロジェクトマネジメント力」の強化が一層必要になると認識しております。「システム技術力」の習得には、若年層のスキルアップ・育成を図り、多様化する技術に対応するため各種資格取得に注力してまいります。「業務知識」習得については担当業務分野を中心に、資格取得を積極的に進め、顧客要求の的確な理解と信頼獲得に努めてまいります。「プロジェクトマネジメント力」習得に向け、中堅以上の社員を中心に担当システムのマネジメントレビューを通し、適切な指摘や指導を実施することで、マネジメント能力の向上を図ってまいります。また、近年AI、IoT、ビッグデータ、ブロックチェーン技術及びRPA等の技術習得が必須となっており、先端技術習得に向けてセミナー参加、資格取得、OJTに注力してまいります。

③ パートナー会社との関係強化と要員確保の柔軟性の実現

事業規模拡大に向けては、顧客からのより多くの要求に適切に応えるため、社内技術者の強化とともに高いスキルを保有するパートナー技術者の確保が必須となっております。業界の受注競争が激化するなか、確実に顧客の要求に応え、高品質のシステムを提供していくためには、より一層適切なパートナー選定が不可欠となります。パートナー会社の選定につきましては、長期継続的な要員計画により、双方にとって価値のある関係を構築してまいります。また、ITスキル、あるいは業務アプリケーション構築力などパートナー会社の保有する技術力の特性を見極め、最適の体制構築を実現し競争力を高めてまいります。

開発費用の削減、あるいは一時的な多数の要員確保の要求に対しては、中国を中心としたオフショア会社及び地方のニアショア会社の活用も引き続き推進してまいります。

 

④ プロジェクトマネジメントの強化・徹底

プロジェクトの円滑で健全な推進については、担当マネージャのスキル強化を図るとともに、引き続き、PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)の活動を強化、推進してまいります。受託ソフト開発における顧客要求事項は費用のみならず納期、品質についてもより厳格となってきており、案件受注に対する情報サービス業界内の競争が激化しております。監視すべきプロジェクトを選定し、適切なタイミングで適切な指摘と対策を実施することで顧客の信頼を獲得し継続的な受注を実現し、安定的な事業推進に寄与できるものと考えております。

⑤ 顧客RM(リレーションシップ・マネジメント)の向上

情報サービス業界内の競争が一層激化するなか、従来以上に継続的に顧客とのリレーションを実施することは、要求事項の迅速な把握、最適な提案の実施、高品質のシステム提供の実現において不可欠であります。顧客リレーション強化に向け、顧客重視をより鮮明にし、顧客満足度向上を目指し開発部門と営業部門が一体となった運営を推進してまいります。

⑥ コンプライアンス、セキュリティ対応の徹底

個人情報の保護やセキュリティの強化、内部統制の徹底につきましては、継続して各種基準、ルール、手順の見直し、改定を行いながら、最適な管理体制を確立してまいります。特にセキュリティに関してはISO27001の取得による、更なるセキュリティレベルの向上と顧客からの信頼向上を図り、社員及びパートナー技術者全員への教育とルールの徹底を継続してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 特定顧客への依存度について

当社は、金融業界に強みをもつ顧客を重点顧客として、長年にわたり取引を継続しております。その結果、当事業年度における株式会社野村総合研究所への販売実績は、総販売実績に対し22.9%の割合となっております。

従って、当該顧客の事業方針、経営状況、パートナー施策等が当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 主要分野である金融業界の動向について

当社は生命保険会社の関連会社として設立された経緯から、金融業界を主要分野として営業活動を展開しており、金融系分野の業務知識・経験・ノウハウを蓄積することにより他社との差別化を図り、経営資源を当該分野に集中した経営を推し進めてまいりました。

その結果、同業界への売上高の総売上高に対する割合は、当事業年度末において8割超の水準に達しており、同業界におけるソフトウェア投資の動向によっては、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) システム開発作業の遅延や増加について

契約形態が請負であるシステム開発には、納期までにシステムを完成・納品するという完成責任がありますが、高度化・複雑化した顧客要求や完成までの諸要件の変更等により、開発スケジュール、要員計画の変更が発生し、納期に遅延することがあります。また、納品後であっても機能改善を行う等、想定外の作業が発生することがあります。

これらに対し当社では、教育研修や現場教育を通じプロジェクトマネージャの管理能力を高め、ISO規格に適合した品質管理システム及びPMOを十分に機能させ、リスクに対処しながらプロジェクト管理を行っておりますが、プロジェクトの遅延や中断、あるいは開発途中での仕様変更や納品後において事前に予見することが困難な追加工数が発生した場合、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) オフショア開発について

当社におきましては、開発要員の確保、コスト削減の観点からオフショア開発への取り組みを図っておりますが、技術レベルやコミュニケーション能力、文化、法制度の違いなど、様々なリスクの発生が予想されます。

当然のことながら、現地事業主との交流も含め、リスクの発生を未然に防止するため、最適な対応に努めているところでありますが、想定外の事態が発生した場合、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) M&A、資本業務提携について

当社は既存の事業基盤を拡大するため、あるいは新規事業に進出するために、事業戦略の一環としてM&Aや資本業務提携を含む戦略的提携(以下M&A戦略)を行う可能性があります。

M&A戦略を実行する際は事前に十分検討を行いますが、当初想定した収益性やシナジー効果が得られない場合、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 有能な技術者の確保と育成について

当社の事業は、有能なプロジェクトマネージャやシステムエンジニアに大きく依存するため、優秀な人材の確保と育成が重要であり、採用活動と人材育成に精力的に取り組んでおりますが、益々多様化、複雑化するシステム案件に対して迅速な育成と現場への供給の実現が困難な場合は、当社の成長性や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 退職給付債務について

当社の従業員に係る退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。実際の結果と前提条件による計算との差異、いわゆる数理差異が発生した場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼすこととなります。また、退職給付費用は、金利水準に基づく割引率により変動することとなるため、割引率が低下した場合は、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 情報管理について

当社は、業務遂行の過程において、個人情報を含む顧客情報やその他の機密情報を取り扱う場合があり、厳格な情報管理が求められております。その対応として、特定個人情報を含む個人情報保護方針と情報セキュリティポリシーを定めるとともに、社員及びパートナー会社との機密保持契約の締結、社員及びパートナー会社要員に対する情報管理に関する教育等を実施しております。また定期的に開催しているセキュリティ委員会において、その運用状況について確認しており、外部への情報漏洩を防ぐセキュリティ管理体制の強化を積極的に推進しております。(なお、平成19年1月にプライバシーマーク、平成28年6月にISO27001を取得しております。)

しかしながら、予期せぬ事態により、個人情報や顧客の重要情報が万一漏洩、あるいは不正使用された場合は、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 知的財産権について

当社は、事業を遂行する上でソフトウェア著作権を始めとした多くの知的財産権を利用しております。当社では業務上必要となる知的財産権の確保や第三者の権利侵害について、充分な啓蒙活動を行っておりますが、ライセンスの取得、維持等が適正に行われなかったり、第三者の権利侵害が発生した場合、多額の費用負担が生じたり、損害賠償請求を受けるなど、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 大規模災害等の発生について

大規模な災害や重大な伝染病等が発生した場合、事業所が甚大な損害を被ったり、多くの従業員が被害を受け、当社の事業活動に重大な支障をきたす可能性があります。

当社は、定期的な防災訓練や災害備蓄、従業員の安否確認システムの導入など事業継続のための体制整備を図っておりますが、想定外の事態が発生した場合、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

また、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」の記載にありますように、当社では報告セグメントは「ソフトウェア開発」のみとしていることから、売上高については記載しておりますが、その他の状況については記載を省略しております。

 

 (1) 経営成績

当事業年度における日本経済は、企業収益や雇用環境の改善などにより、緩やかな回復が続きました。一方で米国の政策運営や東アジア・中東における地政学リスク等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

当社が属する情報サービス業界におきましては、特定サービス産業動態統計(2018年2月分確報)による売上高は前年同月比1.7%減と3ヶ月ぶりの減少となっております。また、日銀短観(2018年3月調査)による金融機関のソフトウェア投資計画も増加傾向が続いているものの、IT技術者不足は依然として解消しておらず、人材確保は厳しい状況であります。

このような環境のもと、当社は中期事業計画(2015年度~2017年度)の最終年度を迎え、「生産性改革」、「ES改革」、「ビジネス拡大」、「人材育成の強化」、「コンプライアンスの徹底」を重点施策として取り組み、より一層の営業案件の確保と案件を確実に受注する体制の構築に注力してまいりました。

これらの結果、当事業年度の経営成績は、売上高については、11,988百万円前期比1.9%減)となりました。利益面については、将来を見据えた新人育成の強化及びAI等新技術の調査・研究への先行投資を行ったことに加え、仕入れコストが上昇したこと等により、営業利益は896百万円同23.8%減)、経常利益は903百万円同23.6%減)、当期純利益は610百万円同24.4%減)となりました。

 

① 売上高

当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ234百万円減少し、11,988百万円(前期比1.9%減)となりました。これは主に銀行系業務及び証券系業務において大型案件が終了したこと、次に繋がる案件の拡大が予想を下回ったことによります。その他技術者不足は深刻であり開発体制を構築できなかったことも要因としてあげられます。

セグメントごとの売上高は次のとおりであります。

イ ソフトウェア開発

当社の中心的なビジネス領域である金融系分野の売上高は10,167百万円(前期比4.0%減)となりました。

既存顧客の保守領域が拡大した生命保険系業務は2,968百万円(同4.5%増)、長期大型案件の獲得に加え、既存領域の拡大が順調に推移した損害保険系業務は3,613百万円(同12.6%増)となりました。一方、統合案件のピークアウト等により銀行系業務は1,387百万円(同31.7%減)、ネット証券の大型開発が保守フェーズとなり体制が縮小した証券系業務は1,743百万円(同10.8%減)となりました。

非金融系分野の売上高は1,515百万円(同16.7%増)となりました。

基盤系保守の拡大やAI開発等の増加により通信系業務が791百万円(同43.0%増)、保守フェーズが継続した医療・福祉系業務は255百万円(同2.0%減)となりました。

これらの結果、ソフトウェア開発全体の売上高は11,682百万円同1.7%減)となりました

ロ 情報システムサービス等

情報システムサービス等の売上高は306百万円前期比9.9%減)となりました。

② 売上総利益

当事業年度における売上総利益は、前事業年度に比べ197百万円減少し2,055百万円前期比8.8%減)となりました。また、売上総利益率は前事業年度に比べ1.3ポイント減少し、17.1%となりました。利益率悪化の主な要因は、協力会社要員の仕入単価上昇に加え、一部のプロジェクトについて品質向上のための追加作業が発生したこと等によります。

 

③ 営業利益

当事業年度における営業利益は、前事業年度に比べ279百万円減少し896百万円前期比23.8%減)となりました。主な要因は新入社員の研修教育の強化による費用増加、販売管理部門の人員増等によります。

④ 経常利益

当事業年度における経常利益は、前事業年度に比べ279百万円減少し903百万円前期比23.6%減)となりました。主な要因は営業利益の項目に記載したとおりであり、営業外収益及び営業外費用については前事業年度並みとなっております。

⑤ 当期純利益

当事業年度における当期純利益は、前事業年度に比べ196百万円減少し610百万円前期比24.4%減)となりました。特別損失は「投資その他の資産」のゴルフ会員権について減損処理を行ったことにより1百万円を計上しております。

   

生産、受注及び販売の状況は次のとおりであります。

① 生産実績

当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

ソフトウェア開発

11,683,692

98.4

情報システムサービス等

306,244

90.1

合計

11,989,936

98.2

 

(注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

ソフトウェア開発

11,702,646

101.3

1,736,242

101.2

情報システムサービス等

309,351

96.0

66,986

104.9

合計

12,011,998

101.2

1,803,229

101.3

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

ソフトウェア開発

11,682,214

98.3

情報システムサービス等

306,244

90.1

合計

11,988,459

98.1

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度
(自 平成28年4月1日
  至 平成29年3月31日)

当事業年度
(自 平成29年4月1日
  至 平成30年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社野村総合研究所

2,832,202

23.2

2,740,430

22.9

SCSK株式会社

1,609,682

13.2

1,346,794

11.2

 

 

 

重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、当社は、過去の実績値や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき継続的に見積り、予測を実施しております。

なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (重要な会計方針)」に記載されているとおりであります。

 

経営方針・経営戦略、又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当事業年度は、中期事業計画(2015~2017年度)の最終年度となり、達成状況及び総括は以下のとおりであります。

売上高は当初計画15,500百万円に比べ3,511百万円減少し、11,988百万円(計画比22.7%減)となりました。主な要因として、営業活動を活発化させたことで多くの引合いはあったものの、IT技術者不足等により開発体制の構築ができず受注に至らなかったこと、大型案件の獲得が不調であったこと等があげられます。営業利益は当初計画1,550百万円に比べ653百万円減少し、896百万円(計画比42.2%減)となりました。また営業利益率も当初計画10%に対し、2.5ポイント減少の7.5%となりました。主な要因として、売上単価が伸び悩む中、IT技術者不足に伴う仕入単価の上昇による低利益プロジェクトの増加、新人教育の強化や販管部門の人員増による販管費の増加等が上げられます。

ROEにつきましては15%以上を計画しておりましたが、当期純利益が伸び悩んだことにより、5.2ポイント減少の9.8%となりました。

指標

平成30年3月期

中期事業計画

(当初計画)

平成30年3月期

実績

増減額

増減率

売上高

15,500百万円

11,988百万円

△3,511百万円

△22.7%

営業利益

1,550百万円

896百万円

△653百万円

△42.2%

営業利益率

10.0%

7.5%

△2.5

ROE

15.0%

9.8%

△5.2

 

(注)中期事業計画の最終年度(平成30年3月期)の売上計画につきましては、平成29年5月12日付で12,800百万円に修正しております。

 

(2) 財政状態

当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ614百万円増加し、9,852百万円前期比6.7%増)、総負債は、前事業年度末に比べ220百万円増加し、3,424百万円同6.9%増)、純資産は、前事業年度末に比べ393百万円増加し、6,427百万円同6.5%増)となりました。各項目別の分析等につきましては次のとおりであります。

① 流動資産

当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ555百万円増加し、8,922百万円前期比6.6%増)となりました。これは主として、現金及び預金が332百万円、売掛金が193百万円増加したことによります。売掛金の増加については、前事業年度末に比べ支払サイトの長い得意先の売掛金が多かったことによります。

② 固定資産

当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ58百万円増加し、930百万円前期比6.8%増)となりました。これは主として、投資有価証券が37百万円、繰延税金資産が25百万円増加し、ソフトウェアが2百万円減少したことによります。投資有価証券は保有している上場株式の時価が上昇したこと、繰延税金資産は退職給付引当金が増加したことが要因となります。

③ 流動負債

当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ98百万円増加し、1,460百万円前期比7.3%増)となりました。これは主として、未払費用が32百万円、未払法人税等が61百万円、預り金が29百万円増加し、未払消費税等が17百万円減少したことによります。未払費用及び預り金については、社会保険料の支払日である月末が休日のため、62百万円が翌月支払となったことによります。未払法人税等については、「法人税、住民税及び事業税」が6百万円の減少に過ぎないものの、当期の中間納付額が68百万円減少したため、結果的に未払法人税等が増加しました。

 

④ 固定負債

当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ122百万円増加し、1,963百万円前期比6.6%増)となりました。これは退職給付引当金が103百万円、役員退職慰労引当金が18百万円増加したことによります。退職給付引当金については、退職給付費用が189百万円増加し、退職金支払額として86百万円減少したことによります。

⑤ 純資産

当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ393百万円増加し、6,427百万円前期比6.5%増)となりました。これは当期純利益610百万円を計上したこと、その他有価証券評価差額金が26百万円増加したこと、剰余金の配当により242百万円減少したことによります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ332百万円増加し、6,810百万円前期比5.1%増)となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は587百万円同0.2%増)となりました。主な増加要因として、税引前当期純利益902百万円、退職給付引当金の増加額が103百万円、主な減少要因として、売上債権の増加額が193百万円、法人税等の支払額が266百万円あったことによります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は11百万円同12.4%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が5百万円、無形固定資産の取得による支出が5百万円あったことによります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は244百万円同0.4%減)となりました。これは主に配当金の支払額が240百万円あったことによります。

 

当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。

当社は所要資金については原則として自己資金にて対応する方針であり、銀行からの借り入れはありません。なお、現在予定はありませんが、重要な資本的支出や当社の業容拡大・収益基盤拡大に向けたM&A等による資金需要が発生した場合、市場動向等を総合的に判断して調達方法を決定する方針であります。

運転資金については換金性に重点を置き、リスクの低い金融商品での運用を基本としておりますが、現在の金利情勢から資金のほとんどを普通預金に置いております。

当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は6,810百万円となっております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。