第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度の当社主要顧客である土木・建設業界を取り巻く環境につきまして、民間投資は首都圏エリアを中心に改善傾向である一方で、公共投資は減少傾向であるなど、全体としての建設需要は前事業年度を下回る水準で推移したことに加え、慢性的な人手不足により建設単価が高水準で推移するなど、引き続き予断を許さぬ状況が続いております。

このような状況のなか、当社におきましては、平成27年3月期から平成30年3月期までの4ヵ年を対象にした中期経営計画を策定し、その中核方針は「システム・測量計測事業を中心に「建設ICT」(※)分野の専門企業として全国ネットワークを構築する」及び「レンタル取引を主体とした、現場代理人リピーター10,000人の獲得を目指す」であります。この方針を基に事業を着実に展開してまいりました。

当事業年度の業績につきましては、前事業年度に環境安全事業において一過性の大型工事が完成したことによる反動減がある一方で、主力事業である建設ICT(システム事業・測量計測事業)の受注が順調に推移することができたことから、当事業の売上高は4,754,289千円(前期比15.7%増)となり、全体の売上高は前事業年度を上回る実績となりました。

利益面は、主力事業を中心に中期経営計画に基づく全国ネットワークを構築するための積極的な人員増加策等に伴う人件費の上昇により、販売費及び一般管理費が前事業年度に比べ増加いたしましたが、建設ICT(システム事業・測量計測事業)の売上総利益が2,059,769千円(前期比15.9%増)と順調に推移することができたことにより、全体の売上総利益が増加し営業利益、経常利益ともに前事業年度を上回る実績となりました。当期純利益につきましても、投資有価証券の売却による特別利益を計上した結果、前事業年度を上回る実績となりました。

以上の結果、当事業年度の実績は、売上高6,460,244千円(前期比5.1%増)、営業利益1,008,121千円(前期比2.4%増)、経常利益963,365千円(前期比1.8%増)、当期純利益707,573千円(前期比15.6%増)となりました。

 

※. 建設ICT (Information and Communication Technology)

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

<システム事業>

当事業につきましては、システム機器及びアプリケーション等のレンタル・販売に関して、平成27年11月に郡山支店を開設し、営業エリアの拡大を図るとともに、既存の営業拠点におきましても営業活動の強化、新規顧客の開拓等を積極的に展開した結果、受注を順調に確保することができ、当事業の売上高は2,666,181千円(前期比11.9%増)となりました。利益面は、売上高の伸長により売上総利益が増加し、セグメント利益(営業利益)は550,819千円(前期比23.6%増)となりました。

 

<測量計測事業>

当事業につきましては、測量機器及び計測システム等のレンタル・販売に関して、中期経営計画の方針に基づき「建設ICT」分野に注力した結果、受注が好調に推移し、当事業の売上高は2,088,108千円(前期比21.0%増)となりました。利益面は、中期経営計画に基づく全国ネットワークを構築するための積極的な人員増加策等に伴う人件費の上昇により、販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、売上高の伸長により売上総利益が増加し、セグメント利益(営業利益)は262,314千円(前期比17.3%増)となりました。

 

<ハウス備品事業>

当事業につきましては、建設現場事務所用ユニットハウス及び什器備品等のレンタル・販売に関して、事業エリアでの公共投資及び現場数の減少に加え、シェア確保に伴う厳しい受注競争によるレンタル単価下落等により、当事業の売上高は1,154,682千円(前期比5.8%減)となりました。利益面は、ハウスの新棟購入・補修費等のレンタル原価が増加したことが影響し、セグメント利益(営業利益)は155,622千円(前期比35.0%減)となりました。

 

<環境安全事業>

当事業につきましては、道路標示・標識及び環境・景観分野の工事並びに安全用品のレンタル・販売に関して、専門分野である道路標示工事の受注が堅調に推移いたしましたが、前事業年度において、一過性の大型工事の完成があったことによる反動減があり、当事業の売上高は551,272千円(前期比32.1%減)となりました。利益面は、工事原価の削減に努めましたが、売上高の減少を補えず、セグメント利益(営業利益)は39,364千円(前期比48.4%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,869,845千円となり、前事業年度末と比較して1,058,786千円増加いたしました。

 

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動により獲得した資金は1,142,535千円(前事業年度は1,146,895千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,027,253千円、資金支出を伴わない費用である減価償却費630,916千円による資金の獲得に対して、投資有価証券売却益115,240千円、売上債権の増加146,939千円及び法人税等の支払368,066千円が充当されたことによるものであります。

 

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動により獲得した資金は37,399千円(前事業年度は50,793千円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入119,470千円に対して、有形固定資産の除却による支出65,866千円、無形固定資産の取得による支出22,514千円によるものであります。

 

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動により使用した資金は121,149千円(前事業年度は669,586千円の使用)となりました。これは、長期借入れによる収入1,000,000千円に対して、自己株式の取得310,231千円、リース債務の返済575,013千円及び配当金の支払235,903千円によるものであります。

 

2 【仕入及び販売の状況】

(1) 商品仕入実績

当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

システム事業

1,020,877

7.0

測量計測事業

870,636

7.3

ハウス備品事業

88,023

35.2

環境安全事業

102,081

△37.4

合計

2,081,618

4.4

 

(注)  金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

システム事業

2,666,181

11.9

測量計測事業

2,088,108

21.0

ハウス備品事業

1,154,682

△5.8

環境安全事業

551,272

△32.1

合計

6,460,244

5.1

 

(注) 1.金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) 事業の改善への取組み

事業の改善における経営方針として「システム・測量計測事業を中心に「建設ICT」分野の専門企業として全国ネットワークを構築する」及び「レンタル取引を主体とした、現場代理人リピーター10,000人の獲得を目指す」を掲げております。

当社がこれまで注力しております、システム事業及び測量計測事業に経営資源を集中し、レンタル取引を主体に収益基盤の強化と事業の拡大を目指してまいります。

さらに、経営理念である「お客様のニーズを身近なサービスで提供する」を実践していくことにより、新たな商品・サービスの開発を行い、地域優良顧客の開拓を進め、収益の拡大を目指してまいります。

 

(2) 社内の改革への取組み

社内の改革における経営方針として「社員一人ひとりが自らの目標を持ち、互いに切磋琢磨しながら成長する組織を目指す」を掲げております。

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業その他に関するリスク要因について、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した際の対応に努めてまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスク全てを網羅するものではありません。

 

(1) 建設業界の環境変化について

当社の主要顧客である土木・建設業界は、公共投資や民間設備投資に左右される体質があることから、公共投資の減少、建設需要の減少等の環境変化が顕著に発生した場合には、当社の受注確保と業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 特定業界取引先への依存度が高いことについて

当社は、土木・建設業界の取引先に特化した事業展開を行っていることから、建設市場の収縮傾向が急激・長期的に発生した場合には、受注競争による単価の低下、業況悪化や倒産等の発生懸念先が出現する可能性が高く、当社の利益縮小及び不良債権の増加や倒産リスクによる収益の低下を及ぼす可能性があります。

 

(3) 主力販売機種・レンタル商品について

当社のシステム事業と測量計測事業の主力販売機種・レンタル商品が、自然災害や仕入先を発端とするなどの外部要因により長期間にわたり納入ストップとなった場合、また、急激な技術革新の進展により当社の主力販売機種・レンタル商品等が非常に速い速度で新たな機種等への変更が発生した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) レンタル資産について

当社は、システム事業・測量計測事業・ハウス備品事業の中心となる業態としてレンタル業務を展開するとともに、レンタル資産を多額に保有しております。

このレンタル資産は、急激な市場環境の変化や技術革新、競合他社の新製品等の台頭により、レンタル資産の入れ替えや陳腐化資産となる懸念が発生し、減損処理や廃棄処分等を余儀なくする場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 工事事故等について

当社のハウス備品事業・環境安全事業は、工事現場でのハウス設置や道路等での直轄工事を行っております。

工事現場での事故発生は、請負先等の事故管理に係ることから以降の受注確保に影響し、また、当社の道路標示・標識設置工事等は公共工事が主体となることから、官庁発注工事に関しては入札の指名停止等の処分を伴う可能性があり、当社の業績に影響する場合があります。

 

(6) 自然災害等の発生について

地震等の自然災害、大規模な事故やテロのような予測不能な事由により、当社の営業活動が困難となる場合、また、営業設備が壊滅的な損害を受けた場合には、その修復、再構築等に多額の費用を要する可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 財政状態の分析

流動資産は4,661,485千円となり、前事業年度末と比較して1,122,891千円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金の増加1,058,786千円があったことによるものであります。

固定資産は3,435,457千円となり、前事業年度末と比較して218,824千円増加いたしました。主な要因は、リース資産の増加339,029千円があった一方で、投資有価証券の減少76,917千円があったことによるものであります。

負債は4,823,210千円となり、前事業年度末と比較して1,230,301千円増加いたしました。主な要因は、リース債務の増加346,197千円及び長期借入金の増加1,000,000千円があった一方で、その他流動負債の減少112,365千円があったことによるものであります。

純資産は3,273,732千円となり、前事業年度末と比較して111,414千円増加いたしました。主な要因は、当期純利益707,573千円を計上した一方で、剰余金の配当236,438千円及び自己株式の取得310,231千円を行ったことによるものであります。

以上の結果、自己資本比率は40.4%(前事業年度末は46.8%)となり、前事業年度末と比較して6.4%減少いたしました。

 

(2) 経営成績の分析

当社は、平成27年3月期から平成30年3月期までの4ヵ年を対象にした中期経営計画を策定し、その中核方針は「システム・測量計測事業を中心に「建設ICT」(※)分野の専門企業として全国ネットワークを構築する」及び「レンタル取引を主体とした、現場代理人リピーター10,000人の獲得を目指す」であります。この方針を基に事業を着実に展開してまいりました。

当事業年度の業績につきましては、前事業年度に環境安全事業において一過性の大型工事が完成したことによる反動減がある一方で、主力事業である建設ICT(システム事業・測量計測事業)の受注が順調に推移することができたことから、当事業の売上高は4,754,289千円(前期比15.7%増)となり、全体の売上高は前事業年度を上回る実績となりました。

利益面は、主力事業を中心に中期経営計画に基づく全国ネットワークを構築するための積極的な人員増加策等に伴う人件費の上昇により、販売費及び一般管理費が前事業年度に比べ増加いたしましたが、建設ICT(システム事業・測量計測事業)の売上総利益が2,059,769千円(前期比15.9%増)と順調に推移することができたことにより、全体の売上総利益が増加し営業利益、経常利益ともに前事業年度を上回る実績となりました。当期純利益につきましても、投資有価証券の売却による特別利益を計上した結果、前事業年度を上回る実績となりました。

以上の結果、当事業年度の実績は、売上高6,460,244千円(前期比5.1%増)、営業利益1,008,121千円(前期比2.4%増)、経常利益963,365千円(前期比1.8%増)、当期純利益707,573千円(前期比15.6%増)となりました。

なお、セグメント別の業績につきましては、「1  業績等の概要  (1)業績」に記載のとおりであります。

 

※. 建設ICT (Information and Communication Technology)

 

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローの状況の分析

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,869,845千円となり、前事業年度末と比較して1,058,786千円増加いたしました。

営業活動により1,142,535千円の資金を獲得し、投資活動においても37,399千円の資金を獲得いたしました。財務活動については121,149千円の資金を使用いたしました。

各項目の主な要因については、「1  業績等の概要  (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

②資金需要

当社の資金需要の主なものは、商品仕入等の売上原価と営業用資金である販売費及び一般管理費に加え、資本業務提携や技術提携及び事業承継等を目的とした待機資金であります。