第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、社名の由来でもあります「Construction Total Support service」を基本に、土木・建築会社を中心に、システム事業、測量計測事業、ハウス備品事業の3事業を主力としてお客様のニーズに対応した商品・サービスをレンタルと販売をもって提供しております。

①当社の経営理念

 「お客様のニーズを身近なサービスで提供する」

  ・お客様・・・全国の土木・建築会社及び測量コンサル会社を中心にしています。

  ・ニーズ・・・潜在的欲求と顕在化された要求を意味します。

  ・身近・・・・お客様にとって、利用しやすく、しかも、価値があることを意味します。

  ・サービス・・商品・製品・サービスの全てを意味します。

  ・提供・・・・お客様の最終目的達成に貢献することを意味します。

 

②当社の経営基本方針

 企業活動の中で関連する四者に対しての経営姿勢を明確に定めています。

  ・お客様に対しては、全てのサービスを「より確かに、より早く、より安く」提供することを常に追求します。(経営理念の追求)

  ・社員に対しては、創造力とチャレンジ精神を第一に、「能力=成果、評価=報酬」を基本に公平な処遇に努めます。(組織・人事制度の改革)

  ・株主様に対しては、企業価値の創造を常に念頭に置き、「業績に連動した配当」を実施します。

   (積極的な事業展開、配当施策による利益還元)

  ・地域社会に対しては、「企業は公器である」を基本に、企業活動と納税と雇用創出をもって貢献します。

   (企業活動・納税・雇用創出による社会貢献)

 

(2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

 当社は、2019年3月期から2021年3月期までの3ヵ年を対象とした中期経営計画を策定し、以下の経営課題に取り組んでまいります。

①土木系から建築系へ対象顧客の業種拡大

これまでの土木工事を中心とした顧客への営業活動に加えて、建築・設備・電気工事等の新規顧客の開拓を積極的に行い収益の拡大に努めてまいります。

地場ゼネコンから広域ゼネコンへターゲット拡大

当社の全国ネットワークを活かし、広域で事業を営んでいる顧客の獲得をより推進し収益の拡大に努めてまいります。

建設ICTの独自商品・サービス強化及びシェア拡大

国土交通省が推進する「i-Construction」への対応を積極的にサポートし、顧客の生産性を向上させるため、建設現場や現場事務所における業務の省人化を推進する商品・サービスの開発をより一層進めてまいります。

営業体制・機能の強化による生産性向上及び市場開拓

顧客の業務体系に合わせたより高度な提案営業を行っていくため、営業体制の専門化に取り組むとともに、全国ネットワークの活用による広域ゼネコンへの営業の水平展開を実施してまいります。さらに、マーケティングオートメーション等のツールの活用により、顧客のリピート率向上に努めてまいります。

 

 なお、当該中期経営計画の最終年度である2021年3月期において達成すべき目標を以下のとおり掲げ事業の展開を推進してまいります。

  ・建設ICT売上高  100億円超

  ・営業利益率     20%超

  ・ROE       20%超

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスク全てを網羅するものではありません。

 

(1)建設業界の環境変化について

 当社グループの主要顧客である土木・建築業界は、公共投資や民間設備投資の動向に大きく影響を受けることから、公共投資の減少、建設需要の減少等の環境変化が顕著に発生した場合には、当社グループの受注確保と業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)特定業界取引先への依存度が高いことについて

 当社グループは、土木・建築業界の取引先に特化した事業展開を行っていることから、建設市場の収縮傾向が急激・長期的に発生した場合には、受注競争による単価の低下、業況悪化や倒産等の発生懸念先が出現する可能性が高く、当社グループの利益縮小及び不良債権の増加や倒産リスクによる収益の低下を及ぼす可能性があります。

 

(3)主力レンタル・販売商品について

 当社グループのシステム事業と測量計測事業の主力レンタル・販売商品が、自然災害や仕入先を発端とするなどの外部要因により長期間にわたり納入が滞った場合、また、急激な技術革新の進展により、非常に速い速度で顧客の需要が変化した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)レンタル資産について

 当社グループは、システム事業・測量計測事業・ハウス備品事業の中心となる業態としてレンタル業務を展開し、多額のレンタル資産を保有しております。このレンタル資産は、急激な市場環境の変化や技術革新、競合他社の新製品等の台頭により、入れ替えが必要となる、あるいは陳腐化資産となる懸念が発生し、減損処理や廃棄処分等を余儀なくする場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)工事事故等について

 当社グループのハウス備品事業・その他事業では、工事現場でのハウス設置や道路等での直轄工事を行っております。工事現場での事故発生は、請負先等の事故管理に係ることから以降の受注確保に影響し、また、当社グループの道路標示・標識設置工事等は公共工事が主体となることから、官庁発注工事に関しては入札の指名停止等の処分を伴う可能性があり、当社グループの業績に影響する場合があります。

 

(6)自然災害等の発生について

 地震等の自然災害、大規模な事故やテロのような予測不能な事由により、当社グループの営業活動が困難となる場合、また、営業設備等が壊滅的な損害を受け、その修復、再構築等に多額の費用を要する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

 当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)の当社グループの主要顧客である土木・建築業界を取り巻く環境につきまして、公共投資・民間投資ともに底堅く推移いたしました。

 

 このような状況のなか、当社グループにおきましては、2019年3月期から2021年3月期までの3ヵ年を対象にした中期経営計画を策定いたしました。その中核となる中期経営方針として下記の4項目を掲げ、この方針を基に事業を着実に展開してまいりました。

 ・土木系から建築系へ対象顧客の業種拡大

 ・地場ゼネコンから広域ゼネコンへターゲット拡大

 ・建設ICTの独自商品・サービス強化及びシェア拡大

 ・営業体制・機能の強化による生産性向上及び市場開拓

当連結会計年度の業績につきましては、売上高は8,613百万円(前期比0.4%増)、営業利益は1,590百万円(前期比5.5%増)となりました。

 

 主力事業の建設ICT(システム事業・測量計測事業)においては、新規顧客開拓等を積極的に進めた結果、

当事業の売上高は6,884百万円(前期比2.1%増)となりました。

 利益面では、売上高の増加に加え、売上総利益率が向上したことから、売上総利益が3,167百万円(前期比8.0%増)と堅調に推移しました。建設ICT(システム事業・測量計測事業)への人員増加策及び処遇改善による人件費の増加並びにi-Constructionに対応するための体制構築などにより、当事業の販売費及び一般管理費が1,766百万円(前期比9.0%増)となりましたが、売上総利益の増加により営業利益は1,401百万円(前期比6.9%増)となりました。その結果、グループ全体としては、売上総利益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益において前連結会計年度を上回る実績となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の実績は、下記表のとおりとなりました。

 

▼当社グループ                                 (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

 至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

前期比

売上高

8,578

8,613

0.4

営業利益

1,508

1,590

5.5

営業利益率

17.6

18.5

0.9pt

経常利益

1,465

1,559

6.4

親会社株主に帰属する

当期純利益

1,026

1,066

3.9

 

▼建設ICT                                  (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

 至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

前期比

売上高

6,739

6,884

2.1

営業利益

1,311

1,401

6.9

営業利益率

19.5

20.4

0.9pt

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

<システム事業>

 当事業につきましては、建設現場事務所用のモバイル回線を中心に、業界に特化した入出力機器・サービス等(MFP・ネットワークカメラ等)のレンタル・販売に関して、新商品・サービスの拡充等による商品力の強化、新規顧客の開拓等を積極的に展開した結果、受注を堅調に確保することができ、当事業の売上高は3,563百万円(前期比8.6%増)となりました。利益面は、中期経営計画に基づく積極的な人員増加策に伴う人件費の増加などにより、販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、売上高の伸長と売上総利益率の向上により売上総利益が増加し、セグメント利益(営業利益)は900百万円(前期比17.9%増)となりました。

 

<測量計測事業>

 当事業につきましては、測量機器及び計測システム等のレンタル・販売に関して、国土交通省が推進する

i-Construction対応工事の需要等はあった一方で、ワンマン測量システムに関する新商品・サービスの開発が大幅に遅れていること、MG・MC等大型の販売案件が少なかったことから当事業の売上高は3,320百万円(前期比4.0%減)となりました。利益面は、レンタル等の売上高が伸長し、売上総利益率が向上したことにより売上総利益が増加した一方、i-Constructionに対応するため、技術営業の人材確保及び人材育成並びにエリア毎への設備投資等の体制構築などにより、販売費及び一般管理費が大幅に増加し、セグメント利益(営業利益)は500百万円(前期比8.5%減)となりました。

 

<ハウス備品事業>

 当事業につきましては、建設現場事務所用ユニットハウス及び什器備品等のレンタル・販売に関して、既存顧客への営業等を積極的に展開しましたが、シェア確保に伴う厳しい受注競争によるレンタル単価下落等により、当事業の売上高は1,108百万円(前期比3.2%減)となりました。利益面は、レンタル原価、販売費及び一般管理費の削減に努めた結果、セグメント利益(営業利益)は170百万円(前期比6.1%増)となりました。

 

<その他>

その他につきましては、売上高は620百万円(前期比10.4%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は18百万円(前期比48.4%減)となりました。

 

▼セグメント                                 (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

 至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

前期比

システム事業

 

 

 

 売上高

3,280

3,563

8.6

 セグメント利益

764

900

17.9

 セグメント利益率

23.3

25.3

2.0pt

 

 

 

 

測量計測事業

 

 

 

 売上高

3,459

3,320

△4.0

 セグメント利益

547

500

△8.5

 セグメント利益率

15.8

15.1

△0.7pt

 

 

 

 

ハウス備品事業

 

 

 

 売上高

1,145

1,108

△3.2

 セグメント利益

160

170

6.1

 セグメント利益率

14.0

15.3

1.3pt

 

 

 

 

その他

 

 

 

 売上高

692

620

△10.4

 セグメント利益

36

18

△48.4

 セグメント利益率

5.2

3.0

△2.2pt

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は6,243百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は1,724百万円(前連結会計年度末は1,862百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が1,559百万円、資金支出を伴わない費用である減価償却費814百万円による資金の獲得に対して、法人税等の支払額473百万円が充当されたことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は224百万円(前連結会計年度末は221百万円の使用)となりました。これは主に、2017年12月5日開催の取締役会決議に基づく建設ICT管理センターの建設を含めた、有形固定資産の取得による支出251百万円によるものであります。

 

 以上により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、1,499百万円の資金増加(前連結会計年度は1,640百万円の資金増加)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は1,647百万円(前連結会計年度末は1,612百万円の獲得)となりました。これは、自己株式の取得による支出460百万円、リース債務の返済による支出754百万円、配当金の支払額432百万円によるものであります。

 

▼キャッシュ・フロー計算書                            (単位:百万円)

 

2018年3月期

2019年3月期

前期差

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,862

1,724

△137

投資活動によるキャッシュ・フロー

△221

△224

△3

フリー・キャッシュ・フロー

1,640

1,499

△140

財務活動によるキャッシュ・フロー

1,612

△1,647

△3,259

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

3,252

△147

△3,400

現金及び現金同等物の期首残高

3,138

6,390

3,252

現金及び現金同等物の期末残高

6,390

6,243

△147

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、合理的判断に基づき一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。また、これらの見積りについては不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

② 財政状態の分析

 当連結会計年度末における総資産は12,057百万円となり、前連結会計年度末と比較して221百万円減少いたしました。これは主にたな卸資産が389百万円、建物及び構築物が117百万円増加した一方で、現金及び預金が147百万円、受取手形及び売掛金が348百万円、リース資産が248百万円減少したことによるものであります。

 当連結会計年度末における負債は4,936百万円となり、前連結会計年度末と比較して382百万円減少いたしました。これは主にリース債務が257百万円減少したことによるものであります。

 当連結会計年度末における純資産は7,120百万円となり、前連結会計年度末と比較して160百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益1,066百万円を計上した一方で、剰余金の配当433百万円及び自己株式の取得460百万円を行ったことによるものであります。

 以上の結果、自己資本比率は59.1%となりました。

 また、当社グループは中期経営計画の最終年度である2021年3月期において達成すべき目標の一つとしてROE20%超を掲げており、2019年3月期は15.1%となりました。

 

▼貸借対照表                                 (単位:百万円、%)

 

2018年3月期

2019年3月期

前期差

 

流動資産

8,793

8,683

△109

 

固定資産

3,485

3,373

△111

 

資産計

12,279

12,057

△221

 

流動負債

2,974

3,850

875

 

固定負債

2,343

1,085

△1,257

 

負債計

5,318

4,936

△382

純資産

6,960

7,120

160

負債・純資産計

12,279

12,057

△221

自己資本比率

56.7

59.1

2.4pt

自己資本当期純利益率(ROE)

14.8

15.1

0.4pt

 

③ 経営成績の分析

 経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの概要につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要  ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当連結会計年度につきましては、主力事業の建設ICT(システム事業・測量計測事業)のレンタル機器への投資及び建設ICT分野のITインフラ一式、測量機器・i-Construction関連システム等のレンタル機器の出荷・受入・検査・整備等を一元管理することができる「建設ICT管理センター」の建設等、845百万円の設備投資を行いました。その資金はフリー・キャッシュ・フロー1,499百万円及び2017年12月5日開催の取締役会決議に基づく自己株式の処分により調達した2,641百万円より充当しております。

翌連結会計年度以降につきましても、自己株式の処分により調達した資金を活用し、建設ICT(システム事業・測量計測事業)のレンタル機器への投資、準天頂衛星システム「みちびき」等を利用した測量に対応するための自社システム及び自社基幹システムの刷新投資を予定しております。

 

⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。