第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

 当中間連結会計期間における売上高は、前年同期と比べ1,010,439千円(14.7%)増加し、7,871,937千円(前年同期は6,861,497千円)となりました。「メディアコンテンツ」「スタジオ・プロダクション」は減収となりましたが、「教育」「技術」「その他」が増収となったこと等により、売上高は増加いたしました。前期第4四半期に子会社化した(株)div及び(株)divxはそれぞれ「教育」及び「技術」の増収に寄与いたしました。

 営業利益は、269,639千円(前年同期は552,494千円)となりました。「放送」が増益となり、「その他」が利益を計上いたしました。一方で、「教育」「技術」は既存事業は増益となったものの、(株)div及び(株)divxが損失を計上したことやのれんの償却を計上したことから各セグメントは減益となりました。また、「メディアコンテンツ」「スタジオ・プロダクション」が損失を計上したことから、営業利益は減益となりました。

 経常利益は、268,165千円(前年同期は589,921千円)となりました。営業利益が減少したこと等により、経常利益も減益となりました。

 親会社株主に帰属する中間純利益は、36,418千円(前年同期は447,814千円)となりました。経常利益が減少したことに加え、「メディアコンテンツ」における事業譲渡の決定に伴い棚卸資産評価損等112,835千円を特別損失に計上いたしました。また、完全子会社ではない(株)div及び(株)divxは税務上のグループ通算制度の適用を受けないため、損失が親会社株主に帰属する中間純利益に直接影響したこと等により、大幅な減益となりました。

 

 当中間連結会計期間における各セグメントの売上高及び営業損益の概況は、以下のとおりです。

 

①教育

 「教育」セグメントは、「ルネサンス高等学校」「ルネサンス豊田高等学校」「ルネサンス大阪高等学校」の広域通信制高校(ルネサンス高等学校グループ)の運営、日本語研修・日本語教師養成講座を提供する「ルネサンス日本語学院」の運営、及びプログラミングスクール「テックキャンプ」「テックキャンプ高等学院」等の運営を行うプログラミング教育事業を行っております。

 売上高は、前年同期と比べ659,470千円(30.3%)増加し、2,837,115千円(前年同期は2,177,645千円)、営業利益は516,467千円(前年同期は698,501千円)となりました。

 通信制高校事業は、ルネサンス高等学校グループの在籍生徒数が増加したこと等により、増収増益となりました。また、新たなキャンパスの開校や既存拠点の拡大により、eスポーツコースを含む通学コースの生徒数が順調に増加したことも増収増益に寄与いたしました。

 前期第4四半期より連結子会社となった(株)divは、当期は第1四半期より取り込んでいることから売上の増加に寄与いたしましたが、損失を計上したことに加え、のれんの償却を計上したことにより、「教育」セグメントの利益を押し下げる要因となりました。その結果、「教育」セグメントは増収減益となりました。

 

②メディアコンテンツ

 「メディアコンテンツ」セグメントは、ビデオ・コミックサービス「クランクイン!ビデオ」「クランクイン!コミック」やエンタメ情報サービス「クランクイン!」「クランクイン!トレンド」の企画・運営等を行っております。

 売上高は、前年同期と比べ61,583千円(19.3%)減少し、257,111千円(前年同期は318,694千円)、営業損益は76,494千円の損失(前年同期は88,633千円の損失)となりました。

 エンタメ情報サービスは増収となったものの、ビデオ・コミックサービスが減収となったことに加え、前期末にコンテンツ販売事業が終了したことから、売上高は減少いたしました。一方で、コスト抑制効果により営業損失は縮小いたしました。

 なお、2024年9月26日開催の取締役会において、ビデオ・コミックサービスは11月1日付で、エンタメ情報サービスは12月1日付で事業譲渡することを決議しております。本事業譲渡により「メディアコンテンツ」セグメントで行われている事業は第3四半期にて終了いたします。

 

③スタジオ・プロダクション

 「スタジオ・プロダクション」セグメントは、海外の映画及びテレビ作品の日本語字幕・吹替制作、聴覚障がい者向け字幕制作、視覚障がい者向け音声解説制作、番組宣伝等の制作を行っております。

 売上高は、前年同期と比べ198,192千円(22.0%)減少し、701,237千円(前年同期は899,430千円)、営業損益は57,687千円の損失(前年同期は51,715千円の利益)となりました。

 日本語字幕・吹替制作において、前期に発生した米国ハリウッドの全米脚本家組合(WGA)や全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキの影響により、映画やドラマ作品の公開延期や作品数の減少が続いていることから受注が減少し収支が大幅に悪化したため、損失を計上いたしました。

 

④放送

 「放送」セグメントは、釣り専門番組「釣りビジョン」の制作、BS・CS放送及びケーブルテレビ局等あての番組供給事業、マルチデバイス向け動画配信サービス「釣りビジョンVOD」の視聴が可能な「釣りビジョン倶楽部」の提供等を行っております。

 売上高は、前年同期と比べ6,050千円(0.5%)減少し、1,160,871千円(前年同期は1,166,921千円)、営業利益は70,813千円(前年同期は22,805千円)となりました。

 「釣りビジョン」の視聴料収入は減収傾向が続いているものの、スポンサー収入や広告料収入が増加したことに加え、「釣りビジョン倶楽部」が増収となったこと等により、売上高は前年同期と同水準となりました。一方で、営業利益は、番組制作に係るコストの抑制効果等により増益となりました。

 

⑤技術

 「技術」セグメントは、アカマイサービス(CDNサービス、セキュリティサービス)、クラウドソリューション、デジタルシネマサービス、ホテルの客室・会議室へのインターネットサービス、DX・システム開発、及びその他ソリューションサービスの提供を行っております。

 売上高は、前年同期と比べ483,150千円(22.1%)増加し、2,671,346千円(前年同期は2,188,196千円)、営業利益は169,061千円(前年同期は242,905千円)となりました。

 主力のアカマイサービスは既存顧客へのサービス提供が拡大したこと等により増収増益となりました。クラウドソリューションは提携先プラットフォームのサービスが前期第2四半期に終了したことや、自社運営のクラウドゲームサービス「Gクラスタ」が2025年2月末日をもってサービスを終了するにあたり新規販売を終了したこと等により、減収となり、赤字幅が拡大いたしました。また、システムデザイン開発(株)は、原価率の高い機材販売が伸びたこと等により増収となったものの、損失を計上いたしました。

 前期第4四半期より連結子会社となった(株)divxは、当期は第1四半期より取り込んでいることから売上の増加に寄与いたしましたが、損失を計上したことに加え、のれんの償却を計上したことにより、「技術」セグメントの利益を押し下げる要因となりました。これらの結果、「技術」セグメントは増収減益となりました。

 

⑥その他

 「その他」セグメントは、プロeスポーツチーム「CAG OSAKA」の運営やeスポーツ関連イベントの企画・運営、Nintendo Switch向けのゲームソフトやVR専用ソフト等の企画・開発・販売が含まれております。

 売上高は、前年同期と比べ133,644千円(120.8%)増加し、244,254千円(前年同期は110,610千円)、営業損益は8,761千円の利益(前年同期は31,118千円の損失)となりました。

 プロeスポーツ推進事業は、ライセンス収入が減少したこと等により減収となったものの、コスト抑制効果により営業損失は前年同期と同水準となりました。ゲームパブリッシング事業は、第1四半期の大型開発案件の受託や新規タイトルのリリースが影響し、大幅な増収となり、利益を計上いたしました。その結果、「その他」セグメントは増収となり、黒字に転換いたしました。

 

(2)財政状態の状況

(イ)資産

 流動資産は、売掛金や前払費用が増加した一方、現金及び預金が減少したことや、「メディアコンテンツ」の事業譲渡の決定に伴い番組勘定を除却したこと等により、前期末に比べ997,504千円減少し、6,821,187千円となりました。固定資産は、通信制高校事業の拠点拡大に伴う資産の取得があった一方、のれんや長期繰延税金資産が減少したこと等により前期末に比べ109,375千円減少し、3,962,112千円となりました。これらの結果、総資産は、前期末に比べ1,106,879千円減少し、10,783,299千円となりました。

 

(ロ)負債

 流動負債は、預り金が増加した一方、前受金や賞与引当金が減少したこと等により、前期末に比べ545,589千円減少し、4,557,334千円となりました。固定負債は、長期借入金や長期リース債務が減少したことや、社債の償還を行ったこと等により前期末に比べ123,685千円減少し、754,534千円となりました。これらの結果、負債合計は、前期末に比べ669,275千円減少し、5,311,869千円となりました。

 

(ハ)純資産

 親会社株主に帰属する中間純利益36,418千円を計上した一方、配当金の支払いや自己株式取得を行ったことによる利益剰余金の減少等により、純資産合計は前期末に比べ437,604千円減少し、5,471,430千円となりました。これにより、自己資本比率は40.2%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当中間期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べて1,262,037千円減少し、4,564,233千円となりました。

 

(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは、マイナス513,040千円(前年同期はマイナス65,679千円)となりました。税金等調整前中間純利益180,331千円を計上したことに加え、預り金が増加した一方で、前受金が減少したことや売上債権が増加したこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなりました。

 

(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローは、通信制高校事業の拠点拡大に伴う固定資産の取得があったこと等から、マイナス70,537千円(前年同期はマイナス112,412千円)となりました。

 

(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いに加え、自己株式の取得や借入金の返済による支出があったこと等から、マイナス667,863千円(前年同期はマイナス343,376千円)となりました。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は以下のとおりであります。

(事業譲渡に関する契約)

①エンタメ情報サービス事業

 当社は、2024年9月26日開催の取締役会において、2024年12月1日をもって株式会社ローソンエンタテインメントに対して、メディアコンテンツセグメントで行っているエンタメ情報サービス事業を譲渡することを決議し、2024年10月1日付で事業譲渡契約の締結をしております。

 詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

②ビデオ・コミックサービス事業

 当社は、2024年9月26日開催の取締役会において、2024年11月1日をもって株式会社ZITTOに対して、メディアコンテンツセグメントで行っているビデオ・コミックサービス事業を譲渡することを決議し、2024年10月28日付で事業譲渡契約の締結をしております。

 また、本事業譲渡契約に基づき、2024年11月1日付で当該事業の譲渡を完了しております。

 詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。