第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生はありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染症拡大の影響により、緊急事態宣言が断続的に発出されましたが、ワクチン接種の普及により経済活動再開の兆しが見え始め、一部で景気持ち直しの動きが始まっております。

このような経済環境の中、当社の主要なマーケットであります製造業の分野では、営業活動等の顧客接点を効率化するソリューションの導入が底堅く推移しており、さらに、DX[※1]への取り組みを加速させる新たな引き合いも動き始めております。建設業の分野では、建物の設計・施工を効率化するBIM[※2]を中心とした各種ソリューションの受注が好調に推移しました。また、公共事業の分野では、防災・減災対策やインフラ老朽化対策業務に加え、ゼネコンでのCIM[※3]活用案件や大型の条例アセスメント業務等の受注が順調に推移しております。

当第3四半期累計期間のソリューションサービス事業は、BIMを起点とした建設DXが建設業や建材メーカーに加え、建物設備等の製造業にも波及し増収増益となりました。

エンジニアリングサービス事業は、CIM関連ソフトウエアの販売や導入支援の増加、まちづくりに係る計画策定業務や条例アセスメント業務の堅調な受注により増収増益となりました。

これらの結果、当第3四半期累計期間の売上高は4,588,051千円(前年同期比24.0%増)、営業利益は729,039千円(前年同期比30.6%増)、経常利益はパートナー企業より、新分野への取り組みに対する奨励金を受けたことから840,432千円(前年同期比49.0%増)、四半期純利益は563,853千円(前年同期比46.2%増)となりました。

以上のことから、現在のところ当社事業は全般的に順調に推移しておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経営環境の変化については引き続き注視が必要な状況にあります。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

・ソリューションサービス事業

ソリューションサービス事業につきましては、製造業および建設業向けに業務の効率化、事業拡大を支援するサービスを自社ソリューション中心に展開しております。

製造業向け事業につきましては、営業支援ソリューション(製品名:EasyコンフィグレータおよびWebレイアウトプランナー)の売上高が設備メーカーや建材メーカーを中心に底堅く推移しており、さらに、建設業界のBIM化推進、浸透に伴い設備メーカーを中心にBIM連携業務の引き合いも増加しております。また、CAD[※4]やPLM[※5]などの設計支援ソリューションにつきましても、DX推進の流れから引き合いは底堅く推移しております。

建設業向け事業につきましては、業務プロセスの生産性向上を目的とした建設DXの投資意欲は継続して高く、BIM関連業務を中心に引き合いは増加し、受注は大幅に伸長しました。また、GIS[※6]関連業務やインフラ系企業からの引き合いも底堅く推移しております。

今後は、BooT.one[※7]をはじめとしたtoBIM[※8]ブランドのさらなる育成やサービスの拡充に加え、新たにリリースする製造業向けのtoDMG[※9]事業の立ち上げに注力し、一層の事業拡大をめざしてまいります。

 

業績面では、BIM関連業務をはじめとした好調な受注状況と着実な完工に加え、BIM関連ソフトウエアの販売案件やBooT.oneの契約増加ならびに過年度からの投資効果もあり、増収増益となりました。

これらの結果、当第3四半期累計期間の売上高は2,957,452千円(前年同期比27.7%増)、セグメント利益は728,971千円(前年同期比22.8%増)となりました。

 

・エンジニアリングサービス事業

エンジニアリングサービス事業につきましては、防災・減災解析関連業務、環境アセスメント・環境解析関連業務、建設情報・社会マネジメント関連業務を中心に展開しております。

防災・減災解析関連業務は、国土交通省の河川ハザードマップに関わるガイドラインの変更等の影響を受け、当初は発注時期が例年より遅れていたものの、当第3四半期会計期間末では、当該変更に伴う地方自治体管轄の中小河川を対象とした浸水想定業務の受注が大幅に増加しております。

環境アセスメント・環境解析関連業務は、再生可能エネルギー関連事業、港湾事業など環境アセスメント業務が売上高を牽引し、また、高層マンションや複合型商業施設計画等に伴う民間の都市開発支援業務の受注が堅調に推移しております。

建設情報・社会マネジメント関連業務は、国土交通省が新型コロナウイルス感染症拡大の影響で業務のデジタル化を加速させる必要に迫られ、公共工事におけるBIM/CIM原則化の目標を当初計画から2年繰り上げて2023年度に改めたことから、CIM関連ソフトウエアの販売や導入支援業務の売上高が大幅に伸張しました。また、公園施設長寿命化計画策定をはじめとした公共施設の維持管理支援業務、防災まちづくり計画等の社会マネジメント系業務の売上高についても堅調に推移しております。

今後は、高度化・複雑化した解析関連業務に対応すべく情報処理技術、解析技術に磨きをかけるとともに、より多様化した社会からの要求に応える技術の確立に努めます。また、既存技術に加え、防災情報提供サービスを実現するための研究やファシリティマネジメント業務を通じて得た技術やノウハウをベースにスマートシティ等の新たなまちづくり事業への進出をめざしてまいります。

業績面では、前述のBIM/CIM原則化や建設ICTへの投資気運の高まりからCIM関連の業務およびソフトウエア販売の増加に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により停滞していた環境アセスメント、まちづくり等の社会マネジメント関連業務が進捗したことにより、稼働率が改善されたため、増収増益となりました。

これらの結果、当第3四半期累計期間の売上高は1,630,598千円(前年同期比17.9%増)、セグメント利益は419,161千円(前年同期比27.6%増)となりました。

 

※1:DX(デジタル・トランスフォーメーション)

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を利用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

※2:BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)

コンピュータ上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報などの属性データを追加した建築物のデータベースを、建築設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのモデルシステム。

※3:CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)

建設生産システムの基軸を従来の2次元モデルから3次元モデルへ拡張し、データをコンピュータ上に構築・共有しながら統合的に調査、計画、設計、解析、施工、維持管理にいたる一連のワークフローを効率化するシステム。

※4:CAD(コンピュータ・エイデッド・デザイン)

コンピュータを利用して機械・電気製品等の設計を行うこと。コンピュータとの会話形式で設計を行う。

※5:PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)

製造業において、製品開発期間の短縮、生産工程の効率化および顧客の求める製品の適時市場投入が行えるように、企画・開発から設計、製造・生産、出荷後のサポートやメンテナンス、生産・販売の打ち切りまで、製品にかかわるすべての過程を包括的に管理すること。

 

※6:GIS(ジオグラフィック・インフォメーション・システム)

地理情報システム。地理的なさまざまな情報に関連付け等の処理を行い、データ化された地図上に視覚的に表示するシステム。災害時に発生場所、影響範囲、避難場所情報等を統合的に表示するものやエリアマーケティング、出店計画等にも利用されている。

※7:BooT.one(ブート・ワン)

大成建設株式会社が社内で蓄積してきた「BIM規格」のノウハウを応用技術株式会社が引き継ぎ進化させ「toBIM」ブランドで提供するAutodeskRevitのアドインパッケージ。「BIM規格」はコマンドツール、テンプレート、ファミリ、活用ガイドライン、トレーニング教材の5つのカテゴリの総称で、「BooT.one」はこれらをパッケージ化した商品。Revitユーザの生産効率を大幅に向上させることが可能となる。

※8:toBIM(トゥー・ビム)

当社の親会社のトランス・コスモス株式会社と応用技術株式会社の頭文字「t」と「o」にBIMを配置したサービスのブランド名称。トランス・コスモス株式会社によるBPOサービスと当社によるシステム開発のそれぞれを効果的に提供し、顧客企業の生産性向上を推進するためのBIMトータルサービス全般を指す。

※9:toDMG(トゥー・ディーエムジー)

当社の親会社のトランス・コスモス株式会社と応用技術株式会社の頭文字「t」と「o」にDMG(デジタルマニュファクチャリング)を配置したブランド名称。製造業の「設計」から「製造」までの各工程のデータをデジタル化することにより、組織全体の生産性向上をめざすサービス全般を指す。

 

 (2) 財政状態の分析

(資産の部)

当第3四半期会計期間末の総資産は、4,844,466千円となり前事業年度末と比較し845,107千円増加しました。これは主に、現金及び預金234,347千円が減少したものの、受取手形及び売掛金215,154千円、たな卸資産196,806千円、預け金600,000千円、繰延税金資産71,698千円がそれぞれ増加したためであります。

 

(負債の部)

当第3四半期会計期間末の負債は、1,409,003千円となり前事業年度末と比較し337,667千円増加しました。これは主に、買掛金160,723千円、未払法人税等91,992千円、賞与引当金102,601千円の増加によるものであります。

 

(純資産の部)

当第3四半期会計期間末の純資産は、四半期純利益を563,853千円計上したことおよび配当金57,101千円の支払を実施したこと等により、前事業年度末から507,440千円増加し、3,435,462千円となりました。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更および新たに定めた内容はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。