第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

① エンドユーザ指向

ビジネスの対象を国内のエンドユーザに絞り、ユーザニーズの背景にある本質的な欲求をつかみ、最新の技術を駆使することにより最適なソリューションの提供をめざします。

② 拠点に関する考え方

大阪(関西)を基盤にし、東京、札幌、福岡との4拠点体制という考えに捉われず、地域特性に立脚したビジネス展開を考え、今後当社のソリューションの展開に応じて営業・生産拠点を適切なマネジメントの基に拡充してまいります。

③ 攻めの経営姿勢

守りに入った瞬間から衰退が始まるとの意識を経営幹部で徹底し、重点分野・新規事業分野へのパワーシフトを絶えず行います。

 

(2) 経営環境

経営環境は新型コロナウイルス感染症拡大の影響や原油価格の高騰など先行き不透明な状況でありますが、その反面、多くの企業へDXの拡大と浸透、脱炭素社会の実現、スマートシティ等の新たなまちづくりの普及、リアルタイムな防災・減災など、当社にとってプラスの環境変化も多く、ソリューションサービス事業とエンジニアリングサービス事業双方の強みを融合することにより、これらの事業機会を育ててまいります。

当事業年度の全社およびセグメント別の経営環境につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1) 経営成績等の状況の概要  ① 財政状態及び経営成績の状況  a.経営成績の状況」をご参照ください。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略等

2021年2月に発表しました3か年の中期経営計画「OGI Challenge2023」では、社会環境の大きな変化を当社の成長機会にするため、カーボンニュートラルを事業起点として、移動手段の脱炭素化や住宅・非住宅の脱炭素化、グリーンで災害に強いまちづくり等の分野で社会に貢献するとともに、さらなる飛躍に向け事業基盤を強化することを目的とし、これらの近未来に必要とされる技術を育てるために下記の重点施策に対して、毎年、売上高の4~5%相当額の戦略的支出を行い、事業領域の拡大に取り組んでまいります。

 まちづくりコンサルのトップランナーをめざした取り組み

② 再生可能エネルギーの普及に向けた技術サービスの提供

③ 脱炭素社会に向けた技術サービスの提供

④ BooT.oneのデファクト・スタンダード化に向けた取り組み

 既存ソリューションやサービスの機能強化

⑥ 人員体制の強化・拡充

なお、当事業年度において、売上高が7,075,676千円、営業利益に関しては戦略的支出368,273千円に加え物価上昇を考慮した特別手当を吸収し956,109千円と過去最高の業績となり、2022年2月7日に見直した中期経営計画 「OGI Challenge2023」 を売上高、営業利益共に上回りました。

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、営業利益の絶対額を最大の経営指標としていることから、当該指標を最大化するために、売上高営業利益率の向上をめざしております。また、株主重視の観点から1株当たり当期純利益も重要な経営指標と認識しております。さらに、これらとは別にソリューションを提供する顧客数も重視しております。

 

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

経営方針および中期経営計画を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業上および財務上の課題は以下のとおりであります。

① 脱炭素社会に向けた技術サービスの構築・提供

カーボンニュートラルを事業起点として、移動手段の脱炭素化や住宅・非住宅の脱炭素化、グリーンで災害に強いまちづくり等、近未来に必要とされる技術を提供し、社会に貢献するとともに事業領域の拡大に取り組んでまいります。

② マーケット環境変化への対応

当社の主要顧客である製造業・建設業は「生産年齢人口の減少」や「業務の非接触(リモート)化」等の課題に直面しております。当社はこれらの課題に対して独自のソリューションサービスで問題を解決し、ビジネスモデルやプロセスの改善をめざします。また、IT投資が進展しない中堅中小企業には、クラウドでサブスクリプションサービスを提供するなど、常に顧客のニーズを掴みマーケット環境の変化を意識することを課題として、お客様の事業収益に貢献することに努めます。

また、公共マーケットの分野では、防災・減災を中核とした人流シミュレーション等の技術習得を進め、リアルタイムな防災・減災に貢献するとともに、その技術をスーパーシティやスマートシティ等のまちづくりにも活かしてまいります。

③ プロジェクト管理を主体としたマネジメントの強化および効率化

当社のビジネスモデルの基盤は、自社ソリューションやノウハウをベースとした受託開発、受託解析であり、見積りから検収までの個別プロジェクト管理を徹底することが課題であり、収益力の向上を図ってまいります。

④ ストックビジネスの拡大

国内外の景気動向に左右されない安定した企業経営を課題ととらえ、従前の受託開発・受託解析事業に加え、BooT.oneをはじめとしたサブスクリプションサービスやSaaSによる従量課金型事業の売上比率を高めてまいります。その実現に向けて、各種サービスやプラットフォームの拡充のための先行投資(戦略的支出)に取り組んでまいります。

⑤ 人員体制の強化・拡充

事業推進において最も重要な課題は人材の確保・育成であると考えております。即戦力キャリアの採用、将来を見据えた新卒採用の強化、新規事業の推進・オフショア体制の確立に向けた多国籍人材の採用等、当社ビジネスの推進に必要な人材の確保と育成に注力してまいります。

また、風通しの良い企業風土を保ち、適正な人事評価を実施することで、自律性とチャレンジ精神に溢れた人材の育成に取り組んでまいります。

⑥ 海外企業との技術提携

当社の市場優位性は技術力であり、その技術力を高めるため、国内だけではなく海外の優秀な企業とも広く連携してまいります。

⑦ 新型コロナウイルス感染症拡大への対応

当社は、従業員や取引先等のステークホルダーの安全を最優先に考え、感染状況に応じた出張等の移動の自粛、在宅勤務の導入、休憩の分散取得や時差出勤の推奨、セミナーや社内外との会議のWeb化、マスクや消毒用アルコールの配付など可能な限り感染防止への取り組みを行っております。

在宅勤務につきましては、感染症対策だけでなく新しい働き方の一環として、時差出勤は仕事と家庭の両立に有効な手段の一つとしてともに定着しており、新型コロナウイルス感染症拡大前の生産性を維持しております。

今後も、安全を最優先に考え、可能な限りの感染防止対策を実施するとともに生産性の維持・向上に取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社の経営成績、株価および財務状況等、事業展開上のリスク要因となる可能性のある事項は、外部要因を含めて以下のようなものであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生防止と発生した場合の対応に努力いたします。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) IT関連市場における技術革新について

当社が事業を展開するIT関連市場においては、技術革新のスピードがこれまで以上に加速しており、業界標準と市場ニーズは急速に変化し、新たな製品・サービスや革新的な技術が相次いで登場しております。

当社はこれらに対応するため、市場動向をいち早く把握するための情報入手体制を強化し、市場ニーズや先端技術の調査・研究に努めておりますが、予想を超える急速かつ革新的な変化により、その対応が遅れた場合、当社の提供する製品・サービスが業界内での競争力を低下させ、当社の業績および事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 不採算プロジェクトの発生について

当社の主力事業であるソリューションサービスにおいては請負契約の比率が高く、受注業務を納期までに完成させ、顧客に提供する完成責任(成果物責任)を負っており、近年は受注案件の大規模化も進んでおります。

このため、引き合い・見積り・受注段階から納品に至るまで、進捗管理および品質管理を徹底するとともに、プロジェクト管理の強化にむけた社内管理体制の構築にも取り組んでおりますが、プロジェクト管理の不備によって作業工数の増大や納品遅延、納品物の品質低下が発生すると、大幅な採算悪化や顧客への損害賠償等が発生し、当社の業績および事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 人材の確保と育成について

当社の主な事業内容は、ソリューションサービスおよびエンジニアリングサービスであります。当該サービスの提供には、これらの技術や知識、業務ノウハウ等の専門性に基づいて顧客に価値を提供する人材の確保・育成は当社の成長に必要不可欠であると考えております。

近年これらの専門性を持つ人材に対する需要はより一層高まっており、人材獲得競争は激化しております。当社は、人材の確保・育成への取り組みとして、働き方や価値観の多様化に対応した労働環境の整備、社内研修等の実施、資格奨励金制度をはじめとした自己研鑽に対する支援などを行っておりますが、このような取り組みにもかかわらず、人材の確保・育成が想定どおりに進まなかった場合には、当社の業績および事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 情報セキュリティについて

当社は、事業上の機密情報や事業の過程で入手した顧客情報等を保有しております。そのため情報管理は当社の重要課題と認識し、代表取締役社長を責任者とする情報セキュリティ委員会のもと、これら情報の取り扱いに関する管理を徹底するとともに、万全な情報セキュリティ対策を講じております。

しかしながら、当社の想定を超える事態により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こした場合、当社の業績および事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 特許権等について

当社は、システムを構築する上で導入しているソフトウェア等について、第三者の知的財産権の侵害がないよう調査を行うとともに、教育研修等を通じて知的財産権に対する社員の意識向上に努めております。しかし、情報技術に関する知的財産権の問題は比較的歴史が浅いため、当社が認識しているリスクがすべてである保証はなく、将来において、現在当社が想定していない権利の侵害その他の事態が発生する可能性があります。

今後、当社の事業に関連した特許その他の知的財産権が第三者に成立した場合または当社の認識していない当社の事業に関連した特許その他の知的財産権が存在した場合においては、第三者による特許その他の知的財産権を侵害したとの主張に基づく訴訟が提起される可能性があります。これらが提起された場合には、その準備・防衛のために多大な時間や資金等の経営資源を訴訟に費やさなければならず、敗訴した場合には、多額の損害賠償金または実施許諾料等の発生や特定商品・サービスの取り扱いが継続できなくなる等の可能性があります。

また、訴訟の提起には至らなくとも、特許その他の知的財産権に係わる紛争が生じた場合においても、同様に当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(6) 新型コロナウイルス感染症拡大が当社の事業に与える影響について

新型コロナウイルス感染症拡大が当社の事業に与える影響は、現時点において限定的であると考えておりますが、現在のところ収束の兆しは見えていないことから、引き続き注視が必要な状況にあります。

当社は感染防止対策として、感染状況に応じた出張等の移動の自粛、在宅勤務の導入、休憩の分散取得や時差出勤の推奨、セミナーや社内外との会議のWeb化など、可能な限りの取り組みを行っております。しかしながら、現時点において新型コロナウイルス感染症に対する完全な対策は無く、当社の従業員あるいは顧客の関係者等が当該感染症に感染した場合には、プロジェクトの一時中断等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大は、収束時期等を正確に予測することは困難であり、今後、新型コロナウイルス感染症が当社の従業員やパートナー企業にまん延した場合には、将来の当社事業に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

当社は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用しております。この結果、前事業年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において増減額および前期比(%)を記載せずに説明しております。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)  財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。

また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況

a.経営成績の状況

当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための行動制限が緩和され、個人消費を中心に緩やかながら回復基調にあります。一方、ウクライナ危機の長期化に伴う資源価格の高騰、世界的なインフレ加速に伴う各国の政策金利の引き上げ、円安・ドル高の進行等、かつてない先行き不透明な状況が続いております。

このような経済環境の中、当社の主要なマーケットであります製造業の分野では、営業活動やアフターサービス業務等の顧客接点を効率化するソリューションの導入が底堅く推移しております。建設業の分野では、建物の設計・施工を効率化するBIM[※1]を中心とした各種ソリューションの受注が好調に推移しました。また、新たな取り組みとして進めているMEP(機械・電気・配管)向けBIMの導入も好調に推移しております。公共事業の分野では、防災・減災対策やインフラ老朽化対策業務に加え、ゼネコンでのCIM[※2]活用案件や大型の条例アセスメント業務等の受注が順調に推移しております。

当事業年度のソリューションサービス事業は、BIMを起点とした建設DX[※3]が建設業や建材メーカーに加え、サブコンや住宅設備メーカーにも波及し好調に推移しております。

エンジニアリングサービス事業は、一部の都市開発計画案件に進捗遅れがあったものの、堅調な河川防災関連業務に加え、CIM関連ソフトウエアの販売案件や導入支援の増加、条例アセスメント業務が堅調に推移しております。

これらの結果、当事業年度の売上高は7,075,676千円(前事業年度6,447,052千円)、営業利益は956,109千円(前事業年度908,172千円)、経常利益は1,028,525千円(前事業年度1,022,858千円)、当期純利益は736,390千円(前事業年度711,040千円)となりました。

以上のことから、現在のところ当社事業は全般的に堅調に推移しておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経営環境の変化については引き続き注視が必要な状況にあります。

 

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

・ソリューションサービス事業

ソリューションサービス事業につきましては、製造業および建設業向けに業務の効率化、事業拡大を支援するサービスを自社ソリューション中心に展開しております。

製造業向けサービスにつきましては、建設業界のBIM化推進、浸透に伴い住宅設備メーカーを中心にBIM連携業務の引き合いが加速しております。また、営業支援ソリューション(製品名:EasyコンフィグレータおよびWebレイアウトプランナー)の売上高が住宅設備メーカーや建材メーカーを中心に好調に推移しており、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により非接触(リモート、バーチャル)化に向けての動きも徐々に進んでおります。また、CAD[※4]やPLM[※5]などの設計支援や保守支援ソリューション(製品名:PLEXおよびFieldPlanner)につきましても、業務の効率化やアフターサービスを重視する流れから、引き合いは底堅く推移しております。

建設業向けサービスにつきましては、建設業界の好調な業績を背景とした建設DXによる効率化・省力化への投資意欲は継続して高く、BIM関連業務を中心に引き合いは増加し、受注は堅調に伸長しました。

今後、建設業向けサービスにつきましては、BooT.one[※6]をはじめとしたtoBIM[※7]ブランドの育成やサービスの拡充に加え、新たな領域であるMEP(機械・電気・配管)向けBIMにチャレンジしてまいります。また、製造業向けサービスにつきましては、toDMG[※8]ブランドの立ち上げに注力し、さらなる事業拡大をめざしてまいります。

 

業績面では、BIM関連業務をはじめとした好調な受注状況とBIM関連ソフトウエアの販売案件やBooT.oneの契約増加により売上高は堅調に推移しました。

これらの結果、当事業年度の売上高は5,076,511千円(前事業年度4,354,745千円)、セグメント利益は1,140,337千円(前事業年度955,860千円)となりました。

 

・エンジニアリングサービス事業

エンジニアリングサービス事業につきましては、防災系エンジニアリング業務、環境系コンサルティング・まちづくり支援業務、建設情報化支援サービス業務を中心に展開しております。

防災系エンジニアリング業務は、毎年のように発生する自然災害の備えに対する社会の要請が増しており、国土交通省の河川ハザードマップに関わるガイドラインの更新に伴う地方自治体管轄の中小河川を対象とした浸水想定業務や海岸保全事業に係る津波高潮対策検討業務など特に水防災関連の売上高が堅調に推移しています。

環境系コンサルティング・まちづくり支援業務は、一部の都市開発計画案件に進捗遅れがあったものの、ダム湖沼水質保全対策や海岸保全・道路事業・再生可能エネルギー関連業務に伴う解析業務の売上高が順調に推移しました。また、人流データなどビッグデータを活用したまちづくり支援業務、自治体の公園施設計画、地球温暖化対策支援事業などの社会マネジメント業務の引合い・受注が伸長しております。

建設情報化支援サービス業務は、国土交通省が掲げる2023年度「直轄工事でBIM/CIM原則導入」および2025年度達成目標の「建設土木現場の生産性2割向上」を背景に建設情報化支援への期待が高まっており、CIM活用コンサルティング業務の受注やCIM関連ソフトウエアの販売が堅調に推移しております。

今後は、効率化を求めつつも高度化・複雑化した解析関連業務に対応すべく情報処理技術、解析技術に磨きをかけるとともに、まちづくり支援業務では、より多様化した社会ニーズに応える技術の確立に努めます。また、既存の技術提供サービスに加え、新たな試みとして、toCIM[※9]ブランドから自社開発のアドインパッケージNavismaster[※10]の販売を開始いたしました。

業績面では、河川防災関連業務のほか、建設ICTへの投資気運の高まりからCIM関連の業務およびソフトウエアの販売案件が堅調に推移したものの、都市開発計画案件の進捗遅れ等の影響から、当事業年度の売上高は1,999,164千円(前事業年度2,092,306千円)、セグメント利益は468,790千円(前事業年度540,130千円)となりました。

 

※1:BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)

コンピュータ上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報等の属性データを追加した建築物のデータベースを、建築設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのモデルシステム。

※2:CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)

建設生産システムの基軸を従来の2次元モデルから3次元モデルへ拡張し、データをコンピュータ上に構築・共有しながら統合的に調査、計画、設計、解析、施工、維持管理にいたる一連のワークフローを効率化するシステム。

※3:DX(デジタル・トランスフォーメーション)

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

※4:CAD(コンピュータ・エイデッド・デザイン)

コンピュータを利用して機械・電気製品等の設計を行うこと。コンピュータとの会話形式で設計を行う。

※5:PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)

製造業において、製品開発期間の短縮、生産工程の効率化および顧客の求める製品の適時市場投入が行えるように、企画・開発から設計、製造・生産、出荷後のサポートやメンテナンス、生産・販売の打ち切りまで、製品にかかわるすべての過程を包括的に管理すること。

※6:BooT.one(ブート・ワン)

大成建設株式会社が社内で蓄積してきた「BIM規格」のノウハウを応用技術株式会社が引き継ぎ進化させ「toBIM」ブランドで提供するAutodesk社のRevitのアドインパッケージ。「BIM規格」はコマンドツール、テンプレート、ファミリ、活用ガイドライン、トレーニング教材の5つのカテゴリの総称で、「BooT.one」はこれらをパッケージ化した商品。Revitユーザの生産効率を大幅に向上させることが可能となる。

 

※7:toBIM(トゥー・ビム)

当社の親会社のトランス・コスモス株式会社と応用技術株式会社の頭文字「t」と「o」にBIMを配置したブランド名称。トランス・コスモス株式会社によるBPOサービスと当社によるシステム開発のそれぞれを効果的に提供し、顧客企業の生産性向上を推進するためのBIMサービス全般を指す。

※8:toDMG(トゥー・ディーエムジー)

当社の親会社のトランス・コスモス株式会社と応用技術株式会社の頭文字「t」と「o」にDMG(デジタルマニュファクチャリング)を配置したブランド名称。製造業の「設計」から「製造」までの各工程のデータをデジタル化することにより、組織全体の生産性向上をめざすサービス全般を指す。

※9:toCIM(トゥー・シム)

当社の親会社のトランス・コスモス株式会社と応用技術株式会社の頭文字「t」と「o」にCIMを配置したブランド名称。土木事業のCIM活用シーンで「システム導入・開発」「プロジェクト支援」「人材育成」「業務プロセス改善」など、顧客企業の課題解決および土木事業全体の生産性向上を推進するためのCIMサービス全般を指す。

※10:Navismaster(ナビスマスター)

これまで応用技術が蓄積してきた「BIM/CIM」における3次元モデリング技術やCAD開発技術のノウハウを融合させることにより誕生した「toCIM」ブランドで提供するAutodesk社のNavisworksのアドインパッケージ。「3次元モデル成果物作成要領(案)」に沿った納品支援、また、属性項目編集や属性活用等の機能を実装し、統合された3次元モデルの属性の活用や設計から施工にかけてのデータ共有等の処理効率を大幅に向上させることが可能となる。

 

b.財政状態の分析

(資産の部)

当事業年度末の総資産は、5,742,682千円となり前事業年度末と比較し753,817千円増加しました。これは主に、預け金400,000千円、商品82,890千円が増加したこと、また、収益認識に関する会計基準等を当事業年度の期首より適用したこと等により、仕掛品が777,257千円減少し、売上債権および契約資産が1,033,331千円増加したためであります。

 

(負債の部)

当事業年度末の負債は、1,333,499千円となり前事業年度末と比較し75,264千円減少しました。これは主に、買掛金42,473千円が増加したものの、未払消費税等107,255千円が減少したためであります。

 

(純資産の部)

当事業年度末の純資産は、収益認識に関する会計基準等を当事業年度の期首より適用したことにより、利益剰余金の期首残高および純資産が207,304千円増加しております。また、当期純利益を736,390千円計上したことおよび配当金114,195千円の支払を実施したこと等により、前事業年度末から829,082千円増加し、4,409,182千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ383,462千円増加し、3,069,613千円となりました。

 

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、526,445千円(前事業年度は582,124千円の収入)となりました。これは主に、棚卸資産83,344千円の増加、未払消費税等107,255千円の減少および法人税等の支払額476,690千円があったものの、税引前当期純利益1,028,432千円および減価償却費53,818千円の計上、仕入債務42,473千円の増加があったためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、29,383千円(前事業年度は41,296千円の支出)となりました。これは主に、情報化等投資を行ったためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、113,599千円(前事業年度は57,635千円の支出)となりました。これは、配当金113,451千円の支払および単元未満の自己株式148千円の取得を行ったためであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しております。この結果、前事業年度と収益の会計処理が異なることから、前期比(%)を記載しておりません。

a.生産実績

当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

ソリューションサービス事業

3,132,422

エンジニアリングサービス事業

888,618

合計

4,021,041

 

(注) 金額は、製造原価によっております。

 

b.受注実績

当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

ソリューションサービス事業

5,290,867

1,504,044

エンジニアリングサービス事業

2,053,751

644,155

合計

7,344,618

2,148,200

 

(注) 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用に伴う累積的影響額を当事業年度の期首の受注残高に加減しております。この結果、受注残高の当期首残高は1,073,399千円減少しております。

 

c.販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

ソリューションサービス事業

5,076,511

エンジニアリングサービス事業

1,999,164

合計

7,075,676

 

(注) 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

大和ハウス工業株式会社

741,463

11.5

728,029

10.3

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当事業年度の売上高は、7,075,676千円(前事業年度6,447,052千円)となりました。セグメントごとの概況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1) 経営成績等の状況の概要  ① 財政状態及び経営成績の状況  a.経営成績の状況」をご参照ください。

 

 

(営業利益)

売上原価は、事業拡大による人件費の増加や売上高の増加に伴う商品仕入高や外注加工費等の増加により、5,057,372千円(前事業年度4,664,816千円)となりました。販売費及び一般管理費につきましても、事業拡大による人件費や保守費用等が増加傾向にあり、1,062,194千円(前事業年度874,064千円)となりました。これらの結果を受けて、営業利益は956,109千円(前事業年度908,172千円)、売上高営業利益率は13.5%(前事業年度14.1%)となりました。

 

(経常利益)

経常利益は、昨年から引き続きパートナー企業より新分野への取り組みに対する奨励金を受けたこと、また、余資をグループ内金融にて運用し、受取利息を得た結果、営業外収支が黒字となり、経常利益は1,028,525千円(前事業年度1,022,858千円)となりました。

 

(特別損益)

固定資産売却益40千円と固定資産除却損132千円の計上があり、税引前当期純利益は、1,028,432千円(前事業年度1,022,821千円)となりました。

 

(当期純利益)

法人税、住民税及び事業税426,335千円と法人税等調整額△134,294千円を計上した結果、当期純利益は736,390千円(前事業年度711,040千円)、1株当たり当期純利益は128.97円(前事業年度124.53円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フロー)

キャッシュ・フローの概況につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1) 経営成績等の状況の概要  ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社は、将来の事業活動に必要な資金を確保し、適切な流動性を維持することを財務の基本方針としております。

当社の主な資金需要は、受注製作のソフトウエア等の完成に要する人件費や外注費等の製造原価、販売費及び一般管理費などの運転資金ならびに情報化投資の資金であり全額を自己資金で賄っております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたっては、期末日における資産・負債の金額および報告期間における収益・費用の金額に影響する見積り、判断および仮定を使用する必要があります。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)  財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関する会計上の見積りの仮定は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)  財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。