第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

A. 当社の主たる事業領域は、新卒採用事業及び中途採用事業の「採用支援事業」全般であります。民間企業の採用活動を支援する事業だけでなく、近年は、公的機関から雇用対策事業を継続して受託しております。この公的分野商品は、景気動向に少なからず影響を受けてきた当社業績の「安定化」に効果を発揮しております。

しかしながら、今後の成長を継続していくためには、6年目に入った株式会社朝日新聞社・株式会社朝日学生新聞社との提携効果をさらに向上させるのはもちろんのこと、平成30年の5月以降、TVCM等、大規模なプロモーションを展開中の20代専門の転職サイト「Re就活」や20代社会人に特化した「人材紹介事業」といった好調なサービスの拡大を推進させつつ、全く新しいサービスの開発の取り組みを継続することが不可欠であると認識しています。

また、平成29年1月から東京・大阪の二本社制として以降、各拠点の優秀な営業スタッフを東京本社に集約、東京地区でのシェア拡大を継続しながら、平成29年11月に掲げた新経営ビジョン「世界を相手にビジネスを楽しむ~目指せ1000億円企業」の実現のため、営業力や商品力向上ための思い切った施策を今後も推し進めて参る所存です。

B.会社の支配に関する基本方針

1.当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、当社株式に対する大規模買付行為を受け入れるか否かの判断は、最終的には、株主の皆様によってなされるべきものと考えております。したがいまして、大規模買付行為につきまして、これを一概に否定するものではありません。しかしながら、突然の大規模買付行為が発生した場合には、株主の皆様に当該行為を受け入れるか否かについて短期間に判断して頂くことになりかねません。

当社は、大規模買付行為を受け入れるか否かの株主の皆様の判断が適切に行われるためには、大規模買付者からの一方的に提供される情報のみならず、当社取締役会から提供される情報及び評価・意見等も含めた十分な情報が提供され、大規模買付行為に応じるべきか否かを判断して頂くための情報や時間を確保することが不可欠であると考えております。

2.基本方針の実現に資する特別な取組み

(1) 企業価値向上への取組み

当社は、「私達は、仕事を通して社会のお役に立つ企業づくりを目指します。」という基本理念のもと、総合就職情報企業として“きめ細かいサービス”“質の高い情報”をタイムリーに提供できるよう全社一丸となり日々研鑽を続けております。また、事業の展開にあたりましては、以下を基本方針としております。

・新卒採用情報から中途採用情報までの一貫した総合就職情報企業を目指す。

・人材紹介事業など、新しい事業の強化と自社商品の継続的な改善により売上・利益の拡大を目指す。

・サービス・商品・営業手法のすべてにおいて市場のニーズを先取りした差別化戦略を実行する。

・首都圏を中心に社員数を増強し、社員の生産性を向上させることで成長スピードを加速させる。

・社会からの信頼や尊敬を集め、上場企業にふさわしい企業であり続けるべくコーポレート・ガバナンス及びコンプライアンス体制の一層の強化を図る。

加えて、当社は平成30年10月期をもって4期連続で過去最高売上高を更新、6期連続で増収増益を果たすことができました。これまで到達したことのない業績へ成長を続けていきたい、という思いから、平成29年11月に、新たな経営ビジョン「世界を相手にビジネスを楽しむ~目指せ1000億円企業」を掲げ、成長スピードをさらに上げるべく、新しい戦略・戦術を積極的に取り入れて参ります。全社一丸となって業務に邁進しております。

当社は昭和51年の創業以来、一貫して他社にない独自性の高い商品の開発・販売にこだわり、独力で会社を成長・発展させてまいった結果、平成18年10月には東京証券取引所第一部に上場し、企業としての一つの大きな到達点を迎えました。

その後、さらなる飛躍のため、創業以来初めての戦略的提携となる、朝日新聞社及び朝日学生新聞社と資本・業務提携を平成25年1月29日に締結、大きなステージへのステップアップを図っております。

「あさがくナビ」を中心に展開してきた提携事業を、さらに「Re就活」にも拡大させながら、加えて、

・「首都圏でのさらなる営業展開の強化」

・「Web商品(あさがくナビ・Re就活)のさらなる改善と販売推進」

・「Re就活を中心とした中途採用分野とシナジー効果が期待できる人材紹介事業へのさらなる注力」

・「事業のグローバル化」

等を中長期的な経営戦略として推し進めています。

 

特に、平成30年5月以降、TVCM等大規模なプロモーションによって「20代が選ぶ、20代向け転職サイトNo.1」の評価を受けるまでに成長した「Re就活」や20代社会人に特化した「人材紹介事業」は、当社のこれまでの新卒中心の事業領域を大きく変える成長ドライバーとして期待されます。

また、平成32年4月卒業予定学生対象の「あさがくナビ」は、「Re就活」で好評なダイレクトスカウト機能等を多数搭載するフルリニューアルを3月に予定するなど、当社にしかない強みを活かし、市場ニーズに合わせた商品開発や積極的な販売促進策、市場への仕掛けを継続してまいります。

加えて、新しい事業領域への進出や他社との提携・M&Aなどの模索を引き続き行い、将来的には「就職情報」という枠だけにとらわれない「総合情報企業」として世界のリーディングカンパニーとなるべく成長を続けていきたいと考えております。

(2) コーポレート・ガバナンスについて

当社は、コーポレート・ガバナンスについて、会社の意思決定機関である取締役会の活性化並びに経営陣に対する監視と、不正を防止する仕組みが企業統治であるとの考えを基本としております。

当社の取締役会は、現在取締役4名で構成され、うち1名は独立性を有する社外取締役です。社外取締役につきましては、平成25年10月期より招聘し、当社取締役会における意思決定の客観性を高め、独立した第三者の立場から経営を監督する機能を担っております。また、監査役会制度を採用しており、監査役は3名で、うち2名が社外監査役です。社外取締役及び社外監査役と当社との間に、当社株式所有を除き、人的、資本的関係又は取引関係、その他利害関係はありません。

また、当社では経営環境の変化に即応するため、毎月開催する定例の取締役会に加え、緊急を要する場合には、臨時取締役会を開催し、議論・審議にあたっております。

また、業務執行の迅速化と各部署が抱える問題点を把握し速やかに対処するため、取締役・監査役及び全国の部署責任者による週間業務報告会議をテレビ会議システムを通じて毎週開催すると共に、月に1回は全員が一堂に会し本社にて月間業務報告会議を開催しております。

監査役(常勤)は常に取締役会及び週間業務報告会議、月間業務報告会議に出席し、適宜、意見の表明を行うとともに、内部監査担当者との連携を密にし、監査の実効性を高めております。

3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、平成29年1月20日開催の当社第39期定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)において、当社株式の大規模買付行為に関する対応策を更新(以下更新後のプランを「本プラン」といいます。)することについて承認可決されました。本プランの概要は以下のとおりです。

(1) 対象となる大規模買付行為

「大規模買付行為」とは、以下のいずれかに該当する行為(但し、当社取締役会が予め同意した行為は除きます。)若しくはその可能性のある行為とし、当該行為者を「大規模買付者」といいます。

当社が発行者である株券等に関する当社の特定の株主の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付けその他の取得

当社が発行者である株券等に関する当社の特定の株主の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる買付けその他の取得

上記①又は②に規定される各行為の実施の有無にかかわらず、当社の特定の株主が、当社の他の株主(複数である場合を含みます。以下本③において同じとします。)との間で、当該他の株主が当該特定の株主の共同保有者に該当するに至るような合意その他の行為、又は当該特定の株主と当該他の株主との間にその一方が他方を実質的に支配し若しくはそれらの者が共同ないし協調して行動する関係を樹立する行為。(ただし、当社が発行者である株券等につき当該特定の株主と当該他の株主の株券等保有割合の合計が20%以上となるような場合に限ります。)

(2) 意向表明書の提出及び情報提供の要求

大規模買付行為を開始または実行しようとする大規模買付者は、事前に当社取締役会に対し、本プランに従う旨の「意向表明書」をご提出して頂きます。当社取締役会は、大規模買付者より意向表明書を受領した日から10営業日以内に、大規模買付者に対して当初提供していただく「情報提供リスト」を交付します。

大規模買付者から意向表明書や情報提供リストに係る回答並びに特別委員会からの要求により追加的に提出された必要な情報に係る回答を受領した場合、当社取締役会は、特別委員会に諮問した上で、大規模買付情報の提供が完了した旨を証する書面を当該大規模買付者に交付することとします。

 

(3) 大規模買付行為の内容の検討・大規模買付者との交渉及び代替案の提示

① 取締役会における評価検討

当社取締役会は、大規模買付者からの大規模買付情報の提供が完了した後、大規模買付行為が対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社株券等の全ての買付けの場合には60日間、その他の大規模買付行為の場合には90日間を、当社取締役会による評価検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間として確保されるべきものと考えております。

② 特別委員会の設置及び利用

当社は、本プランが適正に運用されること、並びに当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上のために適切と考える方策を取る場合において、その判断の客観性、公正性及び合理性を担保するために、当社取締役会から独立した第三者機関として特別委員会を設置いたします。

特別委員会は当社取締役会によって設置され、特別委員は3名以上で構成されることとします。特別委員の選任については、公正で合理的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外取締役、社外監査役または社外の有識者等(弁護士、公認会計士、実績ある企業経営者、学識経験者等又はこれらに準ずる者を含みます。)の中から選任するものとします。

当社取締役会は、大規模買付者から提供される大規模買付情報が必要かつ十分であるか否か、大規模買付者が本プランに定める手続きを遵守したか否か、大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく毀損するか否か、対抗措置を発動するか否か、本プランの修正又は変更等について、当社取締役会の恣意性を排除するために、特別委員会に諮問し客観的な判断を経るものとします。

(4) 大規模買付行為がなされた場合の対応方針

① 本プランに定める手続きを遵守しない場合

大規模買付者が本プランに定める手続きを遵守しない場合には、大規模買付者の買付方法の如何に関わらず、当社取締役会は当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律及び当社定款が認める対抗措置(以下「対抗措置」といいます。)の発動を決定する場合があります。

大規模買付者が本プランに定める手続きを遵守したか否か、並びに対抗措置の発動又は不発動の是非については、外部専門家等の意見も参考にし、特別委員会の勧告を最大限に尊重して、当社取締役会が決定します。対抗措置の具体的な手段については、新株予約権の無償割当て等、その時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択することとします。

② 本プランに定める手続きを遵守した場合

大規模買付者が本プランに定める手続きを遵守した場合には、原則として、当社は対抗措置を発動しません。

ただし、本プランに定める手続きが遵守されている場合で、大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく毀損すると判断せざるを得ない場合には、当社取締役会は特別委員会への諮問・特別委員会からの勧告を経て、企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として対抗措置を発動することがあります。

当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際し、特別委員会の勧告を最大限に尊重するものとし、当社取締役会の決議により、対抗措置の発動及び不発動に関する事項について、速やかに開示いたします。

(5) 本プランの有効期間、廃止及び変更

本プランの有効期間は、本定時株主総会終結後3年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する当社の定時株主総会の終結の時までとします。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会、または当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランは当該時点で廃止されるものとします。

4.上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

上記の各取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。

また、当社取締役会は、以下の理由により、本プランは、当社の企業価値・株主共同の利益に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

(1) 買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること

本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を充足しています。

(2) 当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって更新されていること

本プランは、大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様に適正に判断して頂くために必要な情報や時間、あるいは当社取締役会による代替案の提示を受ける機会を確保すること等を可能にするものであり、当社企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的とするものです。

(3) 株主の合理的意思に依拠したものであること

本プランは、本総会における承認を条件として発効するものです。

また、本プランには有効期間を3年間とするサンセット条項が設けられており、かつ、当該有効期間満了の前であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されることとなりますので、本プランの存続の適否については、株主の皆様のご意向を反映したものとなっております。

(4) 独立性の高い社外者の判断の重視

当社は、本プランの運用並びに対抗措置発動等の運用に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的な判断を客観的に行う諮問機関として、特別委員会を設置しております。

(5) 合理的な客観的発動要件の設定

本プランは、予め定められた合理的かつ詳細な客観的発動要件が充足されなければ対抗措置が発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。

(6) デッドハンド型やスローハンド型買収防衛策ではないこと

本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

2【事業等のリスク】

当社の事業その他に関するリスクについて、重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項及び当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項を以下に記載しております。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

(1)事業の特徴について

当社は就職情報事業及びその他を行っております。

当社は就職情報事業として、合同企業説明会(当社商品名「就職博」)の企画及び運営、就職情報誌等の媒体の発行、就職・転職サイト(当社商品名「あさがくナビ(朝日学情ナビ)」及び「Re就活」)の運営のほか、顧客が採用活動の一環として使用するダイレクトメールの制作・発送代行並びにメール配信や電話代行等のアウトソーシング業務等を行っております。その中でも、合同企業説明会につきましては、動員学生数・参加企業数及び開催回数等の実績で業界のトップ・クラスにあり、平成30年10月期における当社の売上高の42.0%を占める主力商品であります。

当社では、今後とも、合同企業説明会を中心とする就職情報事業の顧客基盤の拡大を図るとともに、顧客ニーズの商品への反映や高付加価値商品の育成に積極的に取り組み、競争力の維持・向上に努める方針でありますが、就職情報業界における競争のさらなる激化、価格競争や競合企業による新商品の開発等が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

またその他として、SP(セールスプロモーション)と呼ばれる企業の販売促進ツールの企画・制作、マスメディア4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)広告の企画・制作及び取次ぎ、企業ホームページの企画・制作等を行っております。これらは、就職情報事業で開拓した顧客等との取引の中から付随して発生しているケースが多いことから、景気動向等の外部環境に加え、当社の就職情報事業の動向から影響を受ける可能性があります。

最近2事業年度の事業の種類別の売上高は以下のとおりであります。

事業の種類別の名称

第40期

自 平成28年11月1日

至 平成29年10月31日

第41期

自 平成29年11月1日

至 平成30年10月31日

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

就職情報事業

5,476,682

97.4

6,285,882

97.5

 

新卒採用集合品

3,329,926

59.2

3,407,293

52.8

 

(就職博)

(2,545,956)

(45.3)

(2,706,677)

(42.0)

 

新卒採用個別品

974,942

17.3

1,227,862

19.0

 

中途採用商品

1,171,814

20.9

1,650,725

25.6

その他

143,349

2.6

162,117

2.5

合計

5,620,031

100.0

6,448,000

100.0

(注)1.( )内の数値は内数を記載しております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

(2)事業環境について

当社の就職情報事業は大学新卒者定期採用向け商品が中心であり、これらの商品は平成30年10月期における当社の売上高の97.5%を占めております。

就職情報業界に対する需要は求職者と求人者の需給関係による影響を受けます。パートやアルバイト、派遣社員等非正規雇用の増加等にみられる雇用形態の変化、中途採用等の採用方法の多様化、少子化の進展、大学進学率の変化、景気変動に伴う企業の採用動向等のさまざまな要因により上記の需給関係は変動しますが、その結果、当社の事業活動や業績に影響が及ぶ可能性があります。

(3)個人情報の管理について

当社は、事業の性格上、就職活動を行う大学新卒者及び第二新卒者の住所、氏名連絡先等の収集を必要としますが、当社ではこれらの個人情報等を企画部企画情報課にて厳重に管理しております。

当社は個人情報の収集とその利用に対する公的規制及び社会の関心の高さに対応し、取引先、大学就職部担当職員等の関係者、学生の各方面からの信頼性を一層高め、質の高いサービスを提供するため、経済産業省の外郭団体である「一般財団法人日本情報経済社会推進協会」が付与する「プライバシーマーク」の認定を平成10年より受けております。当社は就職情報業界において「プライバシーマーク」が認定された第1号であり、厳しい審査基準を維持できるよう「個人情報」の保持・管理に関して全社を挙げて取り組んでおります。

当社では上記のとおり、個人情報等の管理について細心の注意を心掛けておりますが、当社において何らかの理由により個人情報等の漏洩が生じた場合には、当社の顧客等に対する信頼の著しい低下等により、当社の事業展開に影響が及ぶ可能性があります。

(4)業績の季節的変動について

当社の主要事業である就職情報事業、その中でも大学新卒者定期採用向けの商品については、企業の大学新卒者の採用活動が活発に行われる時期に売上が集中するため、基本的に当社の売上高は下半期に偏重する傾向があります。将来的に採用活動の時期が変更になれば、当社の売上高の偏重時期がそれに合わせて変化する可能性があります。

最近2事業年度の上半期及び下半期の売上高と構成比は以下のとおりであります。

 

第40期

自 平成28年11月1日

至 平成29年10月31日

第41期

自 平成29年11月1日

至 平成30年10月31日

上半期

下半期

通期

上半期

下半期

通期

売上高(千円)

2,414,920

3,205,111

5,620,031

2,818,180

3,629,819

6,448,000

構成比(%)

43.0

57.0

100.0

43.7

56.3

100.0

売上総利益(千円)

1,397,418

2,177,129

3,574,548

1,672,383

2,582,608

4,254,992

構成比(%)

39.1

60.9

100.0

39.3

60.7

100.0

営業利益(千円)

358,687

1,043,025

1,401,712

579,299

877,790

1,457,089

構成比(%)

25.6

74.4

100.0

39.8

60.2

100.0

経常利益(千円)

428,063

1,094,114

1,522,177

643,171

946,987

1,590,159

構成比(%)

28.1

71.9

100.0

40.4

59.6

100.0

(注) 売上高に消費税等は含んでおりません。

(5)法的規制等について

(1)日本経済団体連合会の「採用選考に関する指針」等について

当社の就職情報事業は、現在のところ直接の法的規制等は受けておりませんが、国公私立の大学、短期大学及び高等専門学校で構成する就職問題懇談会による「大学、短期大学及び高等専門学校卒業予定者にかかる就職について」の申合せや、日本経済団体連合会の「採用選考に関する指針」等、学校や企業の団体による申合せ等は、当社が事業活動を行う上で考慮すべき事項であると考えております。

平成30年10月、日本経済団体連合会が、これまでの「採用選考に関する指針」を平成33年春入社の学生対象分から廃止することを決め、それを受けて政府が関係省庁及び企業・大学側と協議を開始、未来投資会議で今後の新卒採用活動のあり方を議論をしていくことになりました。現状では、企業・大学・学生への混乱を避けるため、平成33年春入社についても会社説明会などの解禁が3月1日、選考の開始が6月1日という現行のルールが適用される見込みとなっております。

また、当社を含む就職情報事業主要企業が加盟する「日本就職情報出版懇話会」では、大学就職関係担当者等との協議等を通年で行っており、加盟各社は上記の指針や政府方針等を尊重した上での情報提供を行うことを遵守しております。

これまでに、法的規制や上記の申合せ等の変化が当社の事業活動に大きな影響を与えた事実はありませんが、今後、これらが大きく変化した場合には当社の業績に影響が及ぶ可能性があります。

(2)許認可事業について

当社は、有料職業紹介事業及び労働者派遣事業を展開しており、職業安定法第30条第1項及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第5条第1項の許可を厚生労働大臣より受けております。

① 職業安定法  厚生労働大臣許可 27-ユ-020148

② 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律

厚生労働大臣許可 般27-020410

職業安定法に基づく厚生労働大臣許可の有効期限は平成33年6月30日までであり、その更新についての障害は、現状においては、認識しておりません。労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律に基づく厚生労働大臣許可の有効期限は平成32年7月31日であり、その更新についての障害は、現状においては、認識しておりません。

今後、これらの関係法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられた場合には、当社の事業が影響を受ける可能性があります。

(6)公的案件の受託について

当社では、平成21年10月期より、経済産業省、中小企業庁、関東経済産業局をはじめとする公的機関や、地方自治体から雇用対策事業を受託しておりますが、これらの雇用対策事業については、国の政策等に少なからず影響を受け公募案件数が増減する可能性を否定できません。それにより今後当社の業績に影響が及ぶ可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

(1)財政状態及び経営成績の状況

当事業年度(2017年11月1日~2018年10月31日)におけるわが国経済は、アメリカを中心にした世界経済の堅調さに支えられ、多くの上場企業が2019年3月期の中間期(2018年4~9月期)の業績において最高益を更新する見通しになるなど、好調に推移しました。また、2018年10月の有効求人倍率は1.62倍と、高い水準を維持、企業の採用意欲は引き続き強い状態で推移しました。

このような状況の中、当社におきましては、2019年3月卒業予定学生の就職シーズンにおいて、「就職博」に関しては3月の就活解禁前のインターンシップ募集ニーズに対応した「就職博」の販売が好調だったことに加えて、6月以降の大手企業の選考開始による学生の内々定辞退が続出したことを受けて6月以降の「就職博」の参加企業数も堅調に推移した結果、今年もブース枠が完売する「就職博」が続出しました。また、20代の若手人材専門転職サイト「Re就活」は、俳優の神木隆之介さんを起用した全国でのTVCM放送や主要駅の交通広告・SNS広告等、大規模なプロモーションを5月から10月にかけて展開しており、動画サイトYouTubeでCM動画が累計900万回視聴されるなどの大きな反響を呼び、「Re就活」の販売は、特に第3四半期以降に大きく伸びました。

この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

①財政状態

当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ4億77百万円増加し、113億72百万円となりました。

当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ1億56百万円増加し、12億28百万円となりました。

当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ3億21百万円増加し、101億44百万円となりました。

②経営成績

当事業年度の経営成績は、売上高64億48百万円(前期比114.7%)、営業利益14億57百万円(前期比104.0%)、経常利益15億90百万円(前期比104.5%)、当期純利益11億23百万円(前期比92.1%)となりました。

なお、主たる事業である「就職情報事業」につきましては、次のとおりであります。

当事業年度(2017年11月1日~2018年10月31日)における新卒採用市場につきましては、2019年3月卒業予定大卒求人倍率は、前年より0.1ポイント上昇した1.88倍と7年連続での上昇となり、引き続き、企業の大卒採用意欲は高い状態で推移しました。中でも「就職博」は上記の通り、就活解禁前のインターンシップ募集ニーズの増加に加えて6月の大手企業選考開始以降の追加募集ニーズも高く、「就職博」の売上高は27億6百万円(前期比106.3%)となりました。

20代専門の転職サイト「Re就活」に関しても上記の通り、5月以降のTVCM他の大規模なプロモーションが企業・求職者に好評で、第3四半期以降の販売に寄与した結果、売上高は13億84百万円(前期比146.3%)と大きく伸ばすことが出来たことに加え、今後の販売拡大も大いに期待できる状況です。「あさがくナビ」については、企業の新卒採用の早期化による影響を受けたものの、人工知能(AI)機能を強化した「就活ロボ」や、スマートフォンによる面接機能「スマ面」等を他社との差別化のポイントとして販売した結果、売上高は6億87百万円(前期比90.8%)となりました。

以上の結果、就職情報事業全体の売上高は62億85百万円(前期比114.8%)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べて11億36百万円増加し、24億28百万円となりました(前期比187.9%)。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動の結果、増加した資金は12億40百万円(前期比148.2%)となりました。

これは主に、税引前当期純利益が生じたことによる資金の増加15億90百万円、利息及び配当金の受取による資金の増加81百万円、法人税等の支払による資金の減少4億19百万円によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動の結果、増加した資金は5億91百万円(前期は3億94百万円の減少)となりました。

これは主に、定期預金の払戻による収入13億円、投資有価証券の売却による収入3億30百万円及び取得による支出9億55百万円、無形固定資産の取得による支出73百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動の結果、減少した資金は6億95百万円(前期比94.8%)となりました。

これは主に、配当金の支払による支出4億90百万円、自己株式の取得による支出2億4百万円によるものです

生産、受注及び販売の実績

(1)販売実績

当事業年度における販売実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。

事業の種類

当事業年度

 

(自 平成29年11月1日

至 平成30年10月31日)

前期比(%)

就職情報事業(千円)

6,285,882

114.8

 

新卒採用集合品(千円)

3,407,293

102.3

 

 (就職博)(千円)

(2,706,677)

(106.3)

 

新卒採用個別品(千円)

1,227,862

125.9

 

中途採用商品(千円)

1,650,725

140.9

その他(千円)

162,117

113.1

合計(千円)

6,448,000

114.7

(注)1.( )内の数値は内数を記載しております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

(2)財政状態に関する分析

①財政状態の分析

(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末と比べ94百万円増加し、61億28百万円となりました。これは主に、売掛金の増加1億25百万円、有価証券の増加1億円、現金及び預金の減少1億63百万円があったことによるものです。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末と比べ3億83百万円増加し、52億43百万円となりました。これは主に、投資有価証券の増加3億51百万円があったことによるものです。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末と比べ1億53百万円増加し、9億87百万円となりました。これは主に、Re就活プロモーションにおけるTVCMを10月に実施したこと等による未払金の増加1億1百万円、未払消費税等の増加39百万円があったことによるものです。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末と比べ3百万円増加し、2億40百万円となりました。これは、長期預り保証金の増加3百万円があったことによるものです。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比べ3億21百万円増加し、101億44百万円となりました。これは主に、当期純利益11億23百万円、配当金の支払い4億90百万円、自己株式の取得による自己株式の増加2億4百万円及び自己株式の処分による自己株式の減少17百万円、その他有価証券評価差額金の減少1億23百万円、新株予約権の減少9百万円があったことによるものです。

 

②キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2.事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

[キャッシュ・フローの参考資料]

 

 平成28年10月期

 平成29年10月期

 平成30年10月期

自己資本比率(%)

89.8

89.8

88.9

時価ベースの自己資本比率(%)

166.5

188.6

192.6

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

(注)株式時価総額は期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

(3)経営成績の分析

①売上高

当事業年度における売上高は、前事業年度と比べ8億27百万円増加し、64億48百万円となりました(前期比114.7%)。これは主に、就職情報事業の売上高の増加があったことによるもので、中でも、新卒一括採用の受け皿としても注目される20代専門転職サイトの「Re就活」の売上高は13億84百万円(前期比146.3%)と、プロモーション効果が大きく寄与する結果となりました。また、就職博の売上高に関しても、27億6百万円(前期比106.3%)と堅調に推移する結果となりました。

②売上原価、販売費及び一般管理費

当事業年度における売上原価は、前事業年度と比べ1億47百万円増加し、21億93百万円となりました(前期比107.2%)。これは主に、就職情報事業に係る売上原価の増加があったことによるものです。

販売費及び一般管理費は、前事業年度と比べ6億25百万円増加し、27億97百万円となりました(前期比128.8%)。これは主に、「Re就活」プロモーションにおける販売促進費の増加、及び人件費の増加があったことによるものです。

③営業利益、経常利益、当期純利益

以上の結果、当事業年度における営業利益は14億57百万円(前期比104.0%)となり、また、当事業年度における経常利益は15億90百万円(前期比104.5%)となりました。これは主に、営業外収益において、有価証券利息67百万円、本社ビルの受取家賃45百万円があったことによるものです。

また、当期純利益は11億23百万円(前期比92.1%)となりました。

4【経営上の重要な契約等】

業務・資本提携契約

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約内容

㈱朝日新聞社

㈱朝日新聞社

平成25年1月29日

業務提携

①人材関連事業

②教育事業

資本提携

当社株式の保有

㈱朝日学生新聞社

㈱朝日学生新聞社

平成25年1月29日

業務提携

①人材関連事業

②教育事業

資本提携

当社株式の保有

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。