第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営の基本方針

 当社グループは、1984年の設立以来、「質の高い”おもてなし”の創造」を理念とし、ホテルの食器洗浄・衛生管理等のスチュワード事業を中心に展開してまいりました。その後、給食事業、音楽・映像・音響・放送機器関連事業を傘下に加え、現在では6つの事業会社からなるグループを形成し、お客様に「最適なサービス」を提供するための環境を実現することを経営方針の柱として掲げております。

 

(2)経営環境、優先的に対処すべき課題

 当社グループは、2024年に迎える40周年に向けて、当連結会計年度より3か年の中期経営計画「Value Innovation 2024」を推進、「基軸事業の強化による収益力の向上」「グループシナジーによる新たな価値の創出」を軸とし、コロナ禍により激変した事業環境に対応すべく経営基盤の再構築に取り組んでおります。計画初年度となる当期は、コロナ禍が繁閑を伴いながら緩やかに解消するトレンドで推移する一方、半導体不足や食材・エネルギー・物流コストの上昇および極端な円安水準などが新たに経営環境に大きな影響を及ぼしました。

 このような状況においてグループ業績は、計画に対して営業利益が若干及ばなかったものの、売上高・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は大きく上回る結果を出すことができました。これを受けて、現在の事業トレンドや獲得した経験・知見を踏まえて現中期経営計画を事業単位で見直しを行い、計画の2年目、3年目を上方修正いたしました。2024年9月期には売上高150億円、親会社株主に帰属する当期純利益2.5億円、ROE8%以上を目指します。従前までの環境リスクはなお完全に払拭されておりませんが、着実かつ安定的な収益の確保に努める一方、各事業ともに新たな取り組みを積極的に展開することで企業価値の向上に全力で取り組んでまいります。

 

 各事業における重点施策は以下のとおりです。

 

<スチュワード事業>

 当事業は2022年9月期においては計画値を大きく上回るペースでコロナ禍前の水準へ回復基調で推移しており、主要顧客であるホテルをはじめとするレジャー・観光業においては、ここ数年のコロナ禍による人材離れにより、内製化されていた業務のアウトソーシングへの切替えが、今後ますます加速するものと思われます。

 このような状況を踏まえ、人財の確保・育成を最重要課題と捉え人材開発部を設置、大学や日本語学校との連携を強化し新卒採用の拡大を図るとともに、教育・研修制度、従業員の福利厚生を充実させ従業員のエンゲージメント向上を図ってまいります。また、現場システムのDX化や洗浄、清掃ロボットによる業務効率化の検討も加速させ進めてまいります。営業面においては、マーケットの拡大、パートナー会社開拓に向け「マーケット開発部」を新設し、新たなマーケットの開発、パートナー会社とのリレーションの構築、さらに、当社の「スチュワーディング」ノウハウをホテル以外のレストラン等のより広い範囲に提供することを目的として、コンサルティング事業の確立を目指します。

 業界のリーディングカンパニーであり続けるため、スチュワード管理業務の品質をさらに向上させ、ホテル・レストランに留まらず、サービスの提供先の拡充と更なるサービスメニューの増幅を図ってまいります。

 

<フードサービス事業>

 当事業においては、コロナ禍の稼働率低下により一時内製化されていたホテルの従業員食堂運営やホテルの朝食レストラン運営などの再受注や、一時閉館していたホテルの再稼働による業務の再受注など、多くのお引き合いをいただいており、10月以降5件の業務開始が決定しております。

 アフターコロナに向けては宿泊特化型ホテルのみならず、リゾートホテル等における朝食レストランの外部委託傾向は強まっており、今後の新規開業や既存ホテルからの新たな運営受託が期待できます。

 このような状況下、当事業においても12月以降の新規開業に備え、人材の採用活動を強化し、人財確保・育成を最優先に取り組んでおります。営業面では、ホテルの朝食レストランを中止とするレストラン部門においては、当社ならではの「食」と「衛生」の総合提案力を活かし、アフターコロナにおけるエンドユーザーのニーズに応えるべく、衛生への対応強化、新たな食のスタイルの提供等、顧客ホテルの稼働率向上のための提案を積極的に行ってまいります。従業員食堂を中心とする給食部門においては、イベントやフェアメニューを積極的に取り入れる等、「食」の充実を図ることで、顧客の従業員満足度向上に貢献します。介護・高齢者施設を中心とするメディカル給食部門においては、多くのホテルと関係をもつ当社の強みを活かし、ホテルメイドの「食」を提供するなど、利用者の満足度、ご要望を叶えるべく、顧客それぞれの環境に合わせた「食」の提案を継続してまいります。全社においてこのような取り組みを継続し、引続き顧客の「安心・安全」を第一に事業の継続に努めてまいります。

 

<空間プロデュース事業>

 当事業においては、長引くコロナ禍の影響による顧客の設備投資の見送りや縮小、加えて不安定な国際情勢による原材料不足や物流コストの高騰、円安の進行による利幅減少など、先行きは不透明で当面厳しい事業環境が継続することが予想されます。

 このような状況を踏まえ、法人営業部門、金融営業部門においては 既存顧客のセキュリティーカメラシステムに新たにAIを中心としたクラウドシステムを組み合わせることによる新たなソリューションの提案を企画、推進してまいります。空間プロデュース営業部門では、映像配信admitTVによる動画コンテンツ配信をはじめ、新たなソリューションを企画、提案することにより新たな収益確保に努めます。施工管理部門・サービスセンターにおいては、外部受託業務を取り込むことにより収益拡大を目指します。また、音楽機器販売部門においては、各種展示会へ積極的に参加、顧客に向けた新商材のデモンストレーションやセミナーの開催により商材の拡充、販路の拡大に努め、売上拡大を目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は、本項及び本報告書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本報告書提出日(2022年12月19日)現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1)事業内容及び事業環境について

 ① 請負事業者の責任について
 当社グループが営むスチュワード管理事業は、創業以来、スチュワード管理事業を業務請負という形態にて行っておりますが、業務請負は、人材派遣業や紹介業とは違い、指揮命令系統を当社内部にもち、顧客から独立して業務処理を行うものです。当社グループは請負事業者として、請負作業の完了ないし仕事の完成に関して顧客企業に対して責任を負うとともに、請負作業の遂行に当たって発生する労働災害、器物破損などの損害についても責任を負っております。したがって、当社グループの請け負った業務の遂行に関連するこれらの損害等に対しては、既に保険加入などの対応をしておりますが、想定を超える費用負担が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ② 主要取引先業界の事業環境について
 当社グループの主要顧客はホテル・レストラン業界であり、これら業界の事業環境が悪化した場合、多くの顧客において内部コストの見直しを行う必要性が生じ、これが当社グループとの契約金額の引き下げ要求に繋がる可能性があります。また、ホテル業界において事業環境の悪化により、個々の顧客が会社更生法等の適用を受けた場合などには、当社グループの債権回収が困難になったり、あるいは対象ホテルとの契約の継続が不能となるなどの理由により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ③ 今後の競争激化の可能性等について
 当社はスチュワード事業の業界において、リーディングカンパニーとしての位置を堅持しておりますが、同業他社との競合関係は存在いたします。今後、雇用形態に関わる法的規制の変更や緩和等の何らかの要因により競争が激化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ④ これらのリスクの対応

  当社グループの中核であるスチュワード事業については、業務請負という形態を今後も継続してまいりますが、経営の立場として、請負という責任の重要性を改めて強く認識した上で、安全確認の徹底、事故を未然に防ぐ体制作り等作業環境の整備に努めてまいります。

  また、スチュワード事業においては、ホテル・レストランが主要なクライアントでありますが、ホテルを取り巻く事業環境の変化、あるいは競合他社との競争激化、また、コロナ禍の業務繁閑による雇用の不安定解消を意図し、スチュワード業務の異業種展開やホテルクライアントにおける宿泊清掃等のスチュワード業務外のサービス展開を新たな課題とし、適宜対応しながら推進しております。

 

(2)従業員の確保等について

 当社グループにおいて必要な正社員及びパートタイマーの採用ができなかった場合、また、何らかの要因により退職率が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があることから、株式会社セントラルサービスシステム内に人材開発部を新設し、採用活動や教育研修などの人財マネジメントへの対応強化と、顧客ニーズへの対応基盤となる人財投資を積極的に行ってまいります。

 

(3)個人情報の取り扱いについて

 当社グループでは、従業員、パート・アルバイトに関する個人情報約1万件を保有しております。情報管理の方法につきましては、「個人情報保護法」及び「マイナンバー法」に沿った対応を整備しております。現状の具体的扱い方法としては、電子化された従業員情報については、アクセス時のパスワード認証による管理を徹底し、紙媒体の従業員情報については、各部署の責任者が運用を管理し、施錠できる場所に保管・収納するというものであります。当該管理方法については、定期的に人事関連部署がチェックし、また、法務担当部署が抜き打ち検査を行うこと等により、当社グループでは万全なものと考えておりますが、今後何らかの要因で当社グループから個人情報が漏洩した場合には、当社グループの信頼が失墜し、業績にも影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)衛生管理について

 当社グループが営む給食管理事業は、食品衛生法等の規制を受けております。当社グループでは同事業の営業に関して、食品衛生法に基づき、厚生労働省管轄の各都道府県・政令指定都市・特別区の保健所を通じて営業許可を取得しております。
 また、当社グループといたしましては、スタッフに衛生教育を行うとともに腸内菌検査を定期的に実施し、スタッフの健康状態のチェックを行い、食中毒等の発生防止に努めております。
 さらに、株式会社センダン内に衛生管理専任部門を設け、衛生管理研修を実施するとともに、各事業所においては衛生管理マニュアルをもとに事故防止を徹底し、細菌培養検査を抜き打ち実施しております。
 しかしながら、食中毒等の発生の可能性を完全に否定することはできず、万が一、食中毒等が要因となって顧客の営業継続が不可能となった場合には、当社グループとの契約も終了する可能性もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)法的規制について

 当社グループの業務請負事業は労働基準法の関係法規による規制を受けておりますが、今後現行の関係法規の改正ないし解釈の変更等があった場合、あるいは当社グループに関連する新たな法規制の制定があった場合、当社グループの行う事業も影響を受ける可能性があります。

 

(6)新型コロナウイルス感染症の影響について

 ワクチン接種の拡大により、国内における直近の感染者数は小康状態にあるものの、新たな変異株による第8波の懸念等により、今後の感染状況については予断を許さない状況が続いております。

 このような状況下、スチュワード事業、フードサービス事業においては新型コロナウイルス感染症による影響からの回復基調にあるものの、再び感染拡大に転じた場合、ホテル業界への影響は免れず、契約見直し等の影響により、収入減となり当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、空間プロデュース事業についても、感染状況が悪化し、更に長期化した場合、顧客の新規事業の先延ばし等により売上高が伸び悩み、当社グループの業績に影響を及ぼす恐れがあります。

 

(7)気候変動に関するもの

 当社グループは、国内外を問わず、地震、台風等大規模な災害が発生した場合に備え緊急時の対応を整備しておりますが、想定範囲を超えた自然災害が発生し取引先の経営状態が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)重要事象等について

 前々期連結会計年度から当連結会計年度に至る3年間にわたり、当社グループは新型コロナウイルス感染症の拡大による多大な影響を受けることになりました。その結果、当連結会計年度においても186百万円の営業損失を計上するに至り、3期連続で営業損失(2020年9月期は営業損失1,072百万円、前連結会計年度は営業損失717百万円)となっていることにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。

 しかしながら、営業キャッシュ・フローはプラスに転じており、経常利益段階でも継続的に黒字計上を維持しているため、コミットメントライン契約(極度枠2,000百万円、2022年9月末日現在借入残高300百万円、2023年3月リアレンジ)に付されている財務制限条項にも抵触しておらず、主力金融機関とは良好な関係にあり、引き続き安定した資金調達を行うことが可能であります。加えて、当連結会計年度末において713百万円の現金及び預金を保有し財務基盤は安定していること、また、スチュワード事業、フードサービス事業の翌連結会計年度の売上は、新型コロナウイルス感染症流行以前までの売上には及ばないものの、一定の回復を見込んでいることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 翌連結会計年度末において当該重要事象等を解消するため、以下の施策にて収益及び財務基盤の安定を確保してまいります。

① 営業体制の強化による新たな分野への事業展開

② 既存取引先の維持拡大と新市場、新商材での売上拡大

③ 管理可能費の圧縮とその他固定費の適切なコントロールによる経費削減

④ 金融機関との良好な関係の継続

 なお、詳細については、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営環境、優先的に対処すべき課題」に記載しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度(2021年10月1日~2022年9月30日、以下「当期」という。)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当期におけるわが国経済は、 新型コロナウイルス感染症により1月初旬から3月下旬にかけてまん延防止等重点措置が適用されたものの、4月以降は徐々に厳しい状況が緩和され、個人消費や雇用が持ち直し、緩やかな回復基調が続きました。一方、ウクライナ情勢の長期化や、世界的なインフレ圧力の更なる上昇等、世界経済の先行きは不透明な状況で推移しました

 当社グループの主要顧客であるホテルをはじめとするレジャー・観光業においては、今春以降の国内旅行客数の持ち直し、さらには6月以降入国者の上限も段階的に引き上げられたことにより、ここ数年のコロナ禍による人材離れにより人手不足が顕在化、一時内製化されていた業務のアウトソーシングへの切替えが加速しており、スチュワード事業、フードサービス事業における需要は回復基調で推移しました。一方、不安定な国際情勢の長期化による半導体不足や資源価格の高騰が続き、さらには円安の急加速などにより、空間プロデュース事業においては依然として厳しい事業環境が続きました。

 このような環境下にあって当社グループは、当連結会計年度より3か年の中期経営計画「Value Innovation 2024」を推進、「基軸事業の強化による収益力の向上」「グループシナジーによる新たな価値の創出」を軸とし、コロナ禍により激変した事業環境に対応すべく経営基盤の再構築に取り組んでまいりました。

 計画1年目となる当期においては、スチュワード事業、フードサービス事業においては計画を上回って推移したものの、空間プロデュース事業においては、長引く資材不足、資源の高騰、円安の加速などの影響により計画を大きく下回り、グループ全体で、当連結会計年度の連結売上高は10,883百万円(前連結会計年度比15.6%増)、連結営業損失は186百万円(前連結会計年度は営業損失717百万円)となりましたが、雇用調整助成金を営業外収益に計上したことにより、連結経常利益は81百万円(同136.1%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は102百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失420百万円)となりました。

 

以上の結果、当期の財政状態及び経営成績等は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当期末の資産の部は、前期末と比べて394百万円増加し、5,096百万円となりました。

 当期末の負債の部は、前期末と比べて350百万円増加し、2,927百万円となりました。

 当期末の純資産の部は、前期末と比べて44百万円増加し、2,168百万円となりました。

 

b.経営成績

 当期における連結売上高は10,883百万円(前期比15.6%増)、連結営業損失は186百万円(前連結会計年度は営業損失717百万円)、連結経常利益は81百万円(同136.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は102百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失420百万円)となりました。

 

 

 当期におけるセグメント別の状況は次のとおりです。

 

スチュワード事業

 当連結会計年度の状況は、1月初旬から3月下旬に至るまん延防止等重点措置の適用により業績回復傾向への影響が懸念されましたが、4月以降、地域観光事業支援による国内旅行客数の持ち直し、外国人旅行者の入国制限の緩和などにより、ホテル、レジャー施設に多くの人出が戻ってきたこと、また、そのような環境下、人出不足が顕在化する顧客のニーズをいち早く捉え、顧客それぞれのご要望に迅速に応えるべく、細やかなサービス提供に努めたことで、売上、利益ともに計画を大きく上回って推移しました。

 業務提供先やサービス内容の拡充に努めたことで、当連結会計年度において、ラグジュアリーホテル、リゾートホテル、レストラン、病院内食器洗浄など、新たに6件のスチュワード業務、2件の客室清掃業務を受注、当期計27件の業務を受注、開始に至りました。また、ここ数年厳しい事業環境が続く中、顧客ニーズに寄り添い、信頼関係の構築に努めたことで、コロナ禍において内製化されていたスチュワード業務のうち3件を再びご依頼いただく結果となりました。次期以降さらに1件の再受注が決定しております。

 アフターコロナを見据え、雇用調整助成金の特例措置を活用しながら人材確保・雇用の維持に努めたことで、稼働の急変動にも安定した品質で顧客ニーズにお応えできる結果となりました。

 なお、休業補償に伴う雇用調整助成金については、営業外収益に計上しております。

 この結果、売上高は4,698百万円(前連結会計年度比40.0%増)、営業利益は32百万円(前連結会計年度は営業損失502百万円)となりました。

 

<フードサービス事業>

 当事業は、従業員食堂・レストラン運営の受託、高齢者福祉施設向け食材販売及び受託給食を展開し、フードサービス事業としてセグメントを構成します。

 当連結会計年度の状況は、当事業においても 今春以降の地域観光事業支援による国内旅行客数の持ち直し、外国人旅行者の入国制限の緩和などにより、ホテルの稼働率が回復傾向にある中、当事業ならではの「食」と「衛生」の総合提案力を活かし、ウィズコロナ・アフターコロナにおけるエンドユーザーのニーズに応えるべく、お客様の「安心・安全」を第一に、新しい食のスタイル、メニューの提供に努め、顧客ホテルの稼働率向上、ユーザーへの満足度向上のための提案を行ってまいりました。その結果、当連結会計年度においてリゾートホテル、宿泊特化型ホテルグループの朝食レストランなど、新たに4件の業務を受注、当期計13件の業務を受注、開始に至りました。既存顧客に向けては、4月以降地域観光事業支援による国内旅行客数が増加傾向にある中、ユーザーの満足度、ご要望に応えるべく、それぞれの顧客環境に合わせたきめ細かいサービスや、地域に合ったフェアメニューの提案を行うなど常に新しい「食」の提案を継続的に行い、顧客満足度向上に努めたことで、売上高は当初計画にこそ届かなかったものの、売上高、利益ともに前年同期を大きく上回る結果となりました。

 なお、休業補償に伴う雇用調整助成金については、営業外収益として計上しております。

 この結果、売上高は 2,194百万円(前連結会計年度比20.0%増)、営業損失は39百万円(前連結会計年度は営業損失127百万円)となりました。

 

<空間プロデュース事業>

当事業は、映像・音響・放送・セキュリティーに関する設計・施工・販売・管理・メンテナンスに加え、BGM及び香りまで提供する空間プロデュース事業としてセグメントを構成いたします。

当連結会計年度の状況は、コロナ禍の影響による企業の収益悪化に伴う設備投資の見送りや、ホテル・商業施設におけるサービスコストの見直し、加えて、不安定な国際情勢が継続していることによる半導体はじめ原材料不足、仕入れ価格の高騰などの影響により受注案件の見送りや売り上げが延期となるなど、すべての部門において非常に厳しい事業環境となりました。

このような中、当事業全社においてパートナー企業や協力会社との連携強化を図り、新規顧客の発掘、新たな事業領域の開拓に取り組むとともに、入荷遅延を見越した早期受注による商品手配、商品の価格改定に合わせた販売価格の見直しを行うことで、売上確保、利幅の増進に努めました。空間プロデュース営業部門では、コロナ禍によって逸失していた商業施設へのデジタルサイネージや音声配信等の積極的な提案、法人営業部門では新規市場のターゲット層と捉えている医療分野への積極的な営業活動を継続しており、次期以降の収益確保につなげております。

また、音楽機器販売部門においては、製品不足や納期遅延による販売機会の逸失等に苦戦を強いられる中、再開しつつある各種展示会へ積極的に参加、顧客に向けた新商材のデモンストレーションや勉強会を行うことにより、商材の拡充、販路の拡大に努めました。また、商品の入荷遅れに対する代替案の提案や、高騰する物流コストの価格改定による吸収、為替リスクを最小化する為替予約の採用など、収益の確保に努めました。

 この結果、売上高は3,969百万円(前連結会計年度比5.2%減)、営業損失は52百万円(前連結会計年度は営業利益58百万円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 税金等調整前当期純利益81百万円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは285百万円の収入となりました。

 投資活動においては、有価証券の取得による支出や投資有価証券の売却及び償還による収入等により、投資活動によるキャッシュ・フローは8百万円の支出となりました。

 財務活動においては、長期借入の返済による支出等により、財務活動におけるキャッシュ・フローは197百万円の支出となりました。

 以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末に比べて、81百万円増加し、713百万円となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

 売上高の実績

 当期における売上高実績をセグメントごとに、販売先業態別に示すと次のとおりであります。
なお、売上高にはセグメント間の内部取引が含まれております。

 販売先業態別売上高実績

<スチュワード事業>

 販売先業態別

 当連結会計年度

(自 2021年10月1日

  至 2022年9月30日)

金額(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

ホテル

3,807,077

81.0

40.2

レストラン・会館

320,573

6.8

42.6

その他

570,611

12.2

36.8

合計

4,698,262

100.0

40.0

(注)1 ホテルには、ホテル内のテナントとして運営されているレストランその他の飲食施設を含みます。

2 その他は、ホテル、レストラン・会館に属しない施設及びスポット売上であります。

3 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

<フードサービス事業>

 販売先業態別

 当連結会計年度

(自 2021年10月1日

  至 2022年9月30日)

金額(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

企業

182,762

8.3

2.7

ホテル

1,480,780

67.5

19.3

福祉

175,715

8.0

10.4

その他

355,364

16.2

42.0

合計

2,194,623

100.0

20.0

(注)1 ホテルには、ホテル内のテナントとして運営されているレストランその他の飲食施設を含みます。

2 その他は、企業、ホテル、福祉に属しない施設等販売先であります。

3 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

<空間プロデュース事業>

 販売先業態別

 当連結会計年度

(自 2021年10月1日

  至 2022年9月30日)

金額(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

銀行

632,186

15.9

△1.4

ホテル

72,589

1.8

1.5

企業その他

3,265,146

82.3

△6.2

合計

3,969,922

100.0

△5.4

(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2 その他は、銀行、ホテルに属しない施設等販売先であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 新型コロナウイルス感染症の影響で、日本経済のみならず世界経済までもこれまでにない環境の変化に直面しています。各シンクタンクによれば、わが国経済がコロナ以前の水準に戻るには2年位以上かかるとの見解も多く、当社グループの事業についても見通しがむずかしい状況となっています。
 3か年の中期経営計画の1年目となる2022年9月期については、スチュワード事業、フードサービス事業においては計画を上回って推移したものの、空間プロデュース事業においては、長引く資材不足、資源の高騰、円安の加速などの影響により計画を大きく下回り、結果的にグループ全体の売上高は前年実績から約15.6%の増収の一方で、営業損失の計上となりました。
 経常利益については、雇用調整助成金の特例措置により黒字となったものの、経営の本質としては厳しい現実であり、しっかりと受け止める必要があります。
 新型コロナウイルス感染症により、世の中の仕組みの変化や新たな価値観が生まれつつあります。当社グループにおいても、既存顧客との関係維持はもちろんのこと、事業構造の変化も視野に入れつつ新たな取組みに着手し、確実に利益を確保できる体制を構築することで、コロナ禍を乗り切りグループ経営を守ってまいります。
 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当期末時点において判断したものであります。

 

(財政状態及び経営成績の状況)

①連結貸借対照表

a.資産、負債

 資産の部は、前連結会計年度末と比べて394百万円増加し、5,096百万円となりました。資産の内訳は流動資産が387百万円の増加となりました。主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産305百万円の増加、商品及び製品102百万円の増加によるものであります。固定資産については7百万円の増加となりました。主な要因は有形固定資産40百万円の減少、繰延税金資産36百万円の増加によるものであります。

 負債の部は、前連結会計年度末と比べて350百万円増加し、2,927百万円となりました。負債の内訳は流動負債が875百万円の増加となりました。主な要因は1年内返済予定の長期借入金400百万円の増加、未払金155百万円の増加によるものであります。固定負債については524百万円の減少となりました。主な要因は、長期借入金516百万円の減少によるものであります。

 

b.純資産

 純資産の部は、前連結会計年度末と比べて44百万円増加し、2,168百万円となりました。主な要因は利益剰余金45百万円の増加によるものであります。

 

②連結損益計算書

a.営業損益

 当期における連結売上高は、スチュワード事業、フードサービス事業の回復基調の推移による売上高の増加により前期に比べて1,471百万円増加し、10,883百万円となりました。詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。

 営業費用は、不安定な国際情勢の長期化による半導体不足や資源価格の高騰、円安の急加速などの影響による売上原価の増加や人件費の増加等により、前期に比べて940百万円増加し、11,069百万円となりました。

 この結果、当期における連結営業損失186百万円(前期は連結営業損失717百万円)となりました。

 

b.経常損益

 営業外収益は、雇用調整助成金の減少等により前期に比べて449百万円減少し、318百万円となりました。

 営業外費用は、為替差損及び支払手数料の増加により前期比べ34百万円増加し、51百万円となりました。また、金融収支(受取利息と支払利息の純額)は△6百万円となりました。

 この結果、当期における連結経常利益は前期に比べて47百万円増加し、81百万円となりました。

 

c.特別損益

 特別損失は、前期に比べて215百万円減少し、0百万円となりました。これは、前期計上した役員退職慰労金について当期は計上対象がなかったことによります。

 この結果、当期における税金等調整前当期純利益81百万円(前期は税金等調整前当期純損失181百万円)となりました。

 

d.親会社株主に帰属する当期純利益

 繰延税金資産の回収の可能性について慎重に検討した結果、回収が見込まれる部分について繰延税金資産を計上し、法人税等調整額△48百万円(△は益)を計上しました。

 以上により、当期における親会社株主に帰属する当期純利益は102百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失420百万円)となりました。

 

③連結キャッシュ・フロー計算書

a.営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が81百万円となり、減価償却費75百万円、法人税等の還付92百万円などにより、得られた資金は285百万円(前期は360百万円の使用)となりました。

 

b.投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出26百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入50百万円、無形固定資産の取得による支出24百万円等により、使用した資金は8百万円(前期は8百万円の獲得)となりました。

 

c.財務活動におけるキャッシュ・フロー

 財務活動におけるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出145百万円、リース債務の返済による支出26百万円、配当金の支払25百万円等により、使用した資金は197百万円(前期は166百万円の使用)となりました。

 

④資本の財源及び資金の流動性

 当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金又は銀行借入により調達することとしており、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 当期末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、1,054百万円となっております。また、当期末における現金及び現金同等物の残高は、713百万円となっております。

 

⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

 コロナ禍は当社グループの事業に深刻な影響を及ぼしており、従来の延長線とは異なる形で経営基盤の再構築を図ることが、持続的、かつ、長期的な企業価値向上、株主価値向上につながると考えております。

 当社グループは、2024年9月期を最終年度とする新たな中期経営計画「Value Innovation 2024」を推進、2024年に迎える創立40周年に向けて、「基軸事業の強化による収益力の向上」「グループシナジーによる新たな価値の創出」を軸とし、コロナ禍により激変した事業環境に対応すべく経営基盤の再構築に取り組んでおります。計画初年度となる当期は、様々な外的要因により経営環境に大きな影響を受けましたが、グループ業績は、計画に対して営業利益が若干及ばなかったものの、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は大きく上回る結果となりました。これを受けて、当該中期経営計画を事業単位で見直し、スチュワード事業、フードサービス事業のコロナ禍からの回復と事業領域拡大、空間プロデュース事業の専門性追求による安定成長を図り、2024年9月期には売上高150億円、営業利益3.3億円を目指し、計画を実行してまいります。

 

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※1~2 連結売上高、連結営業利益が各セグメントの合算値と一致しないのは、連結調整等を行っているため。

 

⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループにおける重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記事項」に記載しています。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

  該当事項はありません。