第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

① 当事業年度の概況

当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善傾向が見られたものの、個人消費の停滞感や中国等の新興国経済の減速懸念に対する警戒感からやや力強さに欠けるものとなりました。

当社を取り巻く環境につきましては、国土強靱化基本計画等の政策を背景に国や地方自治体において災害対策の強化が図られており、防災に係る公共投資は総じて堅調に推移しておりますが、開発技術者の不足や受注獲得競争の激化等、厳しい状況が続いております。

このような状況のなか、当社は、防災・防犯関連を中心に新規の開発案件の開拓を進めるとともに電力会社等の既存顧客のシステム拡張や更新に関する案件の獲得に努めました。また、前事業年度において機能を強化した「緊急通報システムNet119」を始めとした公共性が高い住民向けのクラウドサービスを全国の地方自治体等を対象に営業活動を展開いたしました。

以上の結果、当事業年度の売上高につきましては、顧客のIT投資意欲の回復により官公庁や電力会社の設備管理向けシステムの受託開発が好調であったことやクラウドサービスの新規契約の獲得が順調に進んだことから、753,386千円(前事業年度比26.9%増)となりました。

利益面では、売上高の増加と受託開発においてプロジェクト管理を徹底し、内製化に努めた結果、売上高総利益率が6.5ポイント改善したため、営業利益108,374千円(前事業年度比708.9%増)、経常利益115,546千円(前事業年度比485.2%増)、当期純利益101,100千円(前事業年度比589.7%増)となりました。 

 

② 品目別内容

品目別の売上につきましては、当事業年度より、受託開発に含めていたクラウド利用料の割合が増加し、重要性を増したことから、品目別売上の区分を変更しております。また、前事業年度比較につきましては、前事業年度を変更後の区分に組み替えて行っております。

品目別の売上構成比は、ライセンス販売が12.0%(前事業年度は19.0%)、受託開発が59.6%(前事業年度は50.5%)、クラウド利用料が23.4%(前事業年度は20.5%)、商品売上が5.0%(前事業年度は10.0%)となっており、各品目の実績は次のとおりであります。

a)ライセンス販売

ライセンス販売につきましては、防災関連のシステム向けのライセンスの受注は好調であったものの、地方自治体のシステム更改等に伴う大型の受注が少なかったため、売上高は90,581千円(前事業年度比19.9%減)となりました。 

b)受託開発

受託開発につきましては、官公庁及び電力会社の設備管理向けの受託開発の受注が好調であったことから、売上高は448,713千円(前事業年度比49.7%増)となりました。

 c)クラウド利用料

クラウド利用料につきましては、「緊急通報システムNET119」が東京消防庁を始め、全国の地方自治体や消防組合への導入が進み、契約数が増加したこと等により、176,389千円(前事業年度比45.2%増)となりました。

 d)商品売上

商品売上につきましては、受託開発に伴うデジタル地図等の納品が減少したことから、37,701千円(前事業年度比36.6%減)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが169,030千円の獲得、投資活動によるキャッシュ・フローが168,058千円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが4,058千円の支出となったため、前事業年度に比べ3,087千円減少し、当事業年度末には188,488千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、169,030千円(前事業年度比88,643千円増)となりました。これは主に、税引前当期純利益が115,409千円、売上債権の減少額が56,132千円あったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動の結果支出した資金は、168,058千円(前事業年度は22,795千円の獲得)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入が185,000千円あった一方で、定期預金の預入による支出が300,000千円、投資有価証券の取得による支出が78,133千円あったことによるものであります。 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動の結果支出した資金は、4,058千円(前事業年度比3千円増)となりました。これは、配当金の支払によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社は、地理及び位置情報事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。

 

(1) 生産実績

当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

 

品目

当事業年度

(自 平成27年6月1日

至 平成28年5月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

受託開発

447,036

142.2

合計

447,036

142.2

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 生産実績につきましては、前事業年度までは受託開発及びクラウド利用料の合計額を計上しておりましたが、当事業年度より受託開発の数値のみを計上しております。前年同期比につきましては、前事業年度の受託開発の生産実績との比較値を記載しております。

 

(2) 受注状況

当事業年度における受注状況は次のとおりであります。

 

品目

当事業年度

(自 平成27年6月1日

至 平成28年5月31日)

受注高

受注残高

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

受託開発

438,917

125.6

50,484

83.7

合計

438,917

125.6

50,480

83.7

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 受注状況につきましては、前事業年度までは受託開発及びクラウド利用料の合計額を計上しておりましたが、当事業年度より受託開発の数値のみを計上しております。前年同期比につきましては、前事業年度の受託開発の受注状況との比較値を記載しております。

 

(3) 販売実績

当事業年度の販売実績を品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目

当事業年度

(自 平成27年6月1日

至 平成28年5月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ライセンス販売

90,581

80.1

受託開発

448,713

149.7

クラウド利用料

176,389

145.2

商品売上

37,701

63.4

合計

753,386

126.9

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 品目別の販売実績につきましては、当事業年度より、受託開発に含めていたクラウド利用料の割合が増加し、重要性を増したことから、品目別売上の区分を変更しております。また、前事業年度比較につきましては、前事業年度を変更後の区分に組み替えて行っております。

3 前事業年度及び当事業年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

 

 

相手先名

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

警視庁

133,928

17.8

㈱STNet

88,150

14.8

111,390

14.8

㈱富士通ゼネラル

63,570

10.7

㈱BSNアイネット

59,862

10.1

 

※ 1 上記の金額は、販売実績の合計額であります。

  2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 前事業年度の警視庁、当事業年度の㈱富士通ゼネラル、㈱BSNアイネットについては、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

 

3 【対処すべき課題】

情報サービス業界においては、クラウドサービスが急速に拡大しており、当社も地図や位置に関する情報をクラウドで提供することにより定期的に収入を得るストック型ビジネスへと事業のシフトを進めております。なかでも「緊急通報システムNET119」については、平成27年12月の東京消防庁での稼働を契機に全国の地方自治体や消防組合において導入が検討されており、契約数も順調に増加しております。

当社は、平成28年6月6日に創業25周年を迎え、「安心安全社会に貢献しよう」というスローガンのもと、地理情報システムを始めとする「空間情報技術(Spatial-IT)」を利用して人々の安心安全な生活を支える製品やサービスを提供することにより、さらなる企業価値の向上を目指しております。今後も、緊急性・信頼性の要請に応える当社の技術を駆使して、防災・防犯、医療や電力等の社会基盤システム等、公共性の高い分野において安心安全な暮らしを支える各種のクラウドサービスを生み出し、提供していく所存であります。

また、これを可能にするためには、「一歩進んだ製品・サービスの開発」、「技術面での優位性の確立」及び「営業力の強化」を重点課題とし、さらにはこれらを支える「優秀な人材の確保と育成」にも注力して事業拡大を図ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 特定の事業分野と製品への依存度が高いことについて

当社の売上は、GIS構築用ソフトウェアである「GeoBase」及び「GeoBase.NET」のライセンス販売、GIS関連の受託開発、クラウドによる地図情報等の配信サービスで構成されています。当事業年度において、売上高に占めるライセンス販売の構成比は12.0%となっておりますが、当社の受託開発は自社ライセンスを用いたシステム開発であり、商品売上の大半はライセンスの販売に派生して受注するため、ライセンスへの依存度は60%程度になります。したがって、当社の業績は、GIS市場の動向やライセンスの販売状況の影響により大きく変動する可能性があります。

 

(2) 官公庁等に係る市場動向及びその依存度について

当社製品の直接の販売先はSI事業者等でありますが、エンドユーザーの多くは、地方自治体等の官公庁であり、現時点における当社製品の民間企業への導入は、電力会社等のインフラ系事業者等に限られております。

今後は、SI事業者等の協力を得ながら、地方自治体等で利用されている当社の製品・サービスを民間市場への転用の可能性も図る方針であります。しかしながら、当面は官公庁への高い依存度が継続するものと想定されることから、政府の財政構造改革、地方自治体の財政難等により、情報通信関連、特にGIS関連の予算割当が抑制された場合、当社の業績に対して影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 開発協力会社への依存度の高さについて

当社における開発業務等については、開発業務の効率化、受託開発業務における受注量拡大及び繁忙期における社内の開発技術者の不足を補うこと等を目的として、開発業務等の一部について当社社員の管理統括のもと、パートナーと位置づける協力会社への外部委託を活用しており、総製造費用に対する外注費の割合は、当事業年度において2割程度の比率を占めております。

今後、当社が事業拡大を図る上で、協力会社の活用の重要性は一層高まってくるものと認識しており、協力会社の確保及びその管理体制の強化を推進していく方針であります。しかしながら、協力会社から十分な開発人員を確保できない場合、協力会社における問題等に起因して開発プロジェクトの品質低下、開発遅延又は不具合等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 製品の不具合の発生による影響について

当社は、ISO9001に基づく品質管理基準に従って不具合等の発生防止に最大限の注意を払っております。しかしながら、当社製品の不具合により顧客が損害を被った場合、損害賠償請求を受けたり、当社に対する信頼性の喪失により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) システム障害について

当社の地図情報配信サービス等のクラウドサービスは、通信ネットワークを通じてサービスを提供しておりますが、災害や事故により通信ネットワークが切断された場合、サーバ機能が停止した場合、コンピュータウイルスによる被害にあった場合、ソフトウェアに不具合が生じた場合等によりサービスが提供できなくなる可能性があります。これらの障害が発生した場合には、回復のためのコスト負担や顧客からの信頼の低下により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 受託開発業務に係る仕様拡大の影響について

当社が行う業務のうち受託開発業務に関しては、当該業務の性格上、開発開始後、その仕様に関して発注元との認識の違い等が発生する可能性があります。発注元との話し合いの結果、当社の責任において再開発、補修するための費用が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 新製品開発及び新事業の立ち上げについて

当社は、GIS基本ソフトウェアの開発、クラウドによる地図情報等の配信サービス分野における独自製品や新サービスの開発を積極的に進めていく予定であります。これらの新製品の開発及び新事業の開始にあたって、当社は事前に市場調査を行って取り組んでいるものの、不確定要因が多いことから、当初の事業計画を予定どおり達成できなかった場合は、それまでの投資負担が当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 小規模組織における管理体制について

当社は、当事業年度末現在、取締役4名及び従業員44名と組織としての規模は小さく、内部管理体制もこのような組織の規模に応じたものとなっております。また、小規模な組織であることから、業務遂行を特定の個人に依存している場合があります。今後、さらなる権限委譲や業務の定型化、代替人員の確保・育成等を進める予定でありますが、特定の役職員の社外流出等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)人材の確保について

現在、情報サービス業界においては優秀な人材の確保が厳しい状況であり、当社が必要な人材の獲得を目標どおり図れない場合や優秀な従業員の退職が発生した場合には、製品開発や受託開発に遅れが生じることによる売上の未達や人員の採用や教育等に伴う経費の増加等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)知的財産権について

当社は、当社製品の名称について商標登録を行っている他、独自に開発したシステムについても特許の登録を行っております。また、当社は、第三者の知的財産権を侵害しないよう留意し、調査を行っておりますが、万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より使用差止及び損害賠償請求等を提起される可能性並びに当該特許使用にかかる対価等の支払い等が発生する可能性があります。このような場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありまぜん。

 

6 【研究開発活動】

当社は、研究開発型企業として、地理情報システムに関するソフトウェア開発等を独自に行っており、当該分野における優位性を確保すること等を目的として、研究開発活動に注力しております。

当事業年度は、一般社団法人情報通信技術委員会の緊急通報システムの標準化仕様を当社の「緊急通報NET119」に反映するための開発等を行いました。

なお、当事業年度における研究開発費の総額は、18,095千円であります。 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積もり

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。当社経営陣は、財務諸表の作成に際して、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積もり及び仮定設定を行う必要があります。経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積もり及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積もり特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

(2) 当事業年度の経営成績の分析

① 売上高

 売上高は、753,386千円(前事業年度比26.9%増)となりました。各品目の実績は次のとおりであります。

a)ライセンス販売

ライセンス販売につきましては、防災関連のシステム向けのライセンスの受注は好調であったものの、地方自治体のシステム更改等に伴う大型の受注が少なかったため、売上高は90,581千円(前事業年度比19.9%減)となりました。 

b)受託開発

受託開発につきましては、官公庁及び電力会社の設備管理向けの受託開発の受注が好調であったことから、売上高は448,713千円(前事業年度比49.7%増)となりました。

c)クラウド利用料

クラウド利用料につきましては、「緊急通報システムNET119」が東京消防庁を始め、全国の地方自治体や消防組合への導入が進み、契約数が増加したこと等により、176,389千円(前事業年度比45.2%増)となりました。

d)商品売上

商品売上につきましては、受託開発に伴うデジタル地図等の納品が減少したことから、37,701千円(前事業年度比36.6%減)となりました。

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は、主に受託開発売上の増加に伴い外注費が増加したことにより、387,396千円(前事業年度比43,317千円増)となりました。 

売上総利益は、売上高の増加及び売上総利益率が6.5ポイント改善したことにより、365,990千円(前事業年度比116,313千円増)となりました。 

販売費及び一般管理費は、主に人件費の増加等により、257,616千円(前事業年度比21,337千円増)となりました。 

③ 営業利益

売上総利益が増加したことにより、営業利益108,374千円(前事業年度比94,975千円増)となりました。 

④ 営業外収益、営業外費用

営業外収益は、受取利息、有価証券利息及び助成金収入等により7,172千円(前事業年度比825千円増)となりました。 

当事業年度における営業外費用の計上はありません。(前事業年度も計上無し)

⑤ 経常利益

経常利益は115,546千円(前事業年度比95,801千円増)となりました。

⑥ 特別利益、特別損失

当事業年度における特別利益の計上はありません。(前事業年度も計上無し)

当事業年度における特別損失は137千円となりました。(前事業年度比3,286千円減)

 

⑦ 当期純利益

当期純利益は、101,100千円(前事業年度比86,440千円増)となりました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社のライセンスの販売先はSI事業者等でありますが、エンドユーザーの多くは地方自治体等の官公庁であります。近年、地方自治体等においては税収不足により公共投資予算は全般的に縮減傾向であることからライセンス販売についてはこの数年間売上が伸び悩んでおります。そのため、当社は、自社開発のGIS基本ソフトウェア「GeoBase.NET」の販売に併せて、これを利用した受託開発の受注獲得に力を入れております。

また、ITサービス産業における市場の関心は、IT資産を所有することから利用する方向へと変化しつつあり、ソフトウェアやハードウェアを所有せずインターネットを通じて、サービスとして利用する「クラウドサービス」の需要が急速に拡大しております。当社は、このような市場の変化に対応するため、「緊急通報システムNET119」を始めとしたクラウドによる地図情報等の配信サービスの拡販や他社と差別化できる新たなクラウドサービスの開発にも注力いたします。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資産、負債及び純資産

当事業年度末の総資産は1,318,049千円となり、前事業年度末と比較して122,576千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が125,591千円増加したことによるものであります。 

負債は157,858千円となり、前事業年度末と比較して25,385千円増加いたしました。これは主に、未払法人税等が16,640千円、長期前受収益が10,368千円それぞれ増加したことによるものであります。 

純資産は1,160,190千円となり、前事業年度末と比較して97,190千円増加いたしました。これは、主に当期純利益の計上(101,100千円)により利益剰余金が97,124千円増加したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、169,030千円の獲得(前事業年度比88,643千円増)となりました。これは主に、税引前当期純利益が115,409千円、売上債権の減少額が56,132千円あったことによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、168,058千円の支出(前事業年度は22,795千円の獲得)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入が185,000千円あった一方で、定期預金の預入による支出が300,000千円、投資有価証券の取得による支出が78,133千円あったことによるものであります。 

財務活動によるキャッシュ・フローは、4,058千円の支出(前事業年比3千円増)となりました。これは、配当金の支払によるものであります。

これらの結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、188,488千円(前事業年度比3,087千円減)となりました。

 

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めております。

当社を取り巻く環境は、企業収益の回復や防災・防犯関連の公共投資予算の増加等の明るい兆しがあるものの、開発技術者の不足や受注獲得競争の激化等、楽観できない状況が継続するものと思われます。

また、当社が属する情報サービス産業においては、スマートフォン・タブレット等のモバイルを利用したクラウドサービスへの転換が進んでおり、新たなビジネスチャンスが生じる一方で、収益構造の変化や顧客要望の多様化・高度化への対応が求められております。

このような環境下において、当社は、「3.対処すべき課題」の各課題への対応を実施することにより、さらなる売上の増大と収益力の向上を目指します。

当社の中長期的な経営戦略といたしましては、クラウドサービスが情報サービス産業において急速に普及し、「所有から利用へ」と情報システムの利用構造が大きく変化するなか、当社は市場の変化を見据え、これまでに培ったGIS構築に関する技術力を最大限に活用してGIS開発の分野で確固たる地位を築くとともに、新たな事業領域である位置情報サービスと言われる分野に対して独自製品やサービス、ソリューションの提供を行うビジネスモデルの構築を引き続き目指してまいります。新事業の展開においては、当社の事業とシナジー効果がある特定分野に強い企業とのアライアンスも推進させ、事業基盤の早期確立と事業の拡大を図ります。 

また、今後の事業展開においては、当社が得意とする防災や防犯等の安心・安全に係わる分野を中心にGIS関連のシステムやサービスの提供を行い、システム導入の売上のみならず保守やサービス利用の契約件数を伸ばすことにより売上高の増大、収益基盤の安定と売上の季節的変動の軽減を目指します。