文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
①企業理念
当社は、「もっと楽しく、もっと便利に、もっと確実に」を企業理念とし、誰もが必要な情報を簡単に手に入れることができる新しい情報社会を創造することを目指しております。
②経営方針
上記の理念に基づき、下記の経営方針を基に事業展開を行います。
一、地図及び位置情報分野において最先端の技術と信頼性のある製品、サービスを提供します。
一、技術力・販売力を有する企業との提携、共同展開により新事業の開拓を積極的に進めます。
一、規模の拡大よりも経営資本を有効に活用した効率の高い経営を追求します。
一、法令を遵守し、公正かつ透明性の高い企業経営に努めます。
③企業スローガン
当社は、「安心・安全社会に貢献しよう」を企業スローガンに掲げ、地理情報システムを始めとする「空間情報技術(Spatial-IT)」の活用を通じて社会に貢献いたします。
(2)目標とする経営指標
当社は、売上の増大と継続的な黒字化のための収益力の向上を当面の最重要目標としております。そのためには、営業力の強化並びに販売品目別及び案件別の原価率の管理とコストの低減に注力していく所存であります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社の中長期的な経営戦略といたしましては、情報サービス産業においてクラウドサービスが急速に普及し、「所有から利用へ」と情報システムの利用構造が大きく変化するなか、当社は市場の変化を見据え、これまでに培ったGIS構築に関する技術力を最大限に活用してGIS開発の分野で確固たる地位を築くとともに、新たな事業領域である位置情報サービスと言われる分野に対して独自製品やサービス、ソリューションの提供を行うビジネスモデルの確立を目指しております。新事業の展開においては、当社の事業とシナジー効果がある特定分野に強い企業や大学等とのアライアンスも推進させ、事業基盤の早期確立と事業の拡大を図ります。
また、今後の事業展開においては、当社が得意とする防災や防犯等の安心・安全に係わる分野を中心にGIS関連のシステムやクラウドサービスの提供を行い、システム導入の売上のみならず保守やサービス利用の契約件数を伸ばすことにより売上高の増大、収益基盤の安定と売上の季節的変動の軽減を目指します。
(4)会社の対処すべき課題
当社は、「安心・安全社会に貢献しよう」というスローガンのもと、地理情報システムを始めとする「空間情報技術(Spatial-IT)」を利用して人々の安心・安全な生活を支える製品やサービスを提供することにより、企業価値の向上と持続的な成長の実現を目指しております。
今後の見通しといたしましては、好調な企業業績により景気は緩やかな回復基調が続き、公共投資も引き続き堅調に推移するものと予想されますが、その一方で、競争環境の激化やIT技術者不足への対応が課題となっております。
このような状況を踏まえ、以下を重要課題として取り組んでまいります。
①既存のクラウドサービスの拡販
当社の主力サービスである「NET119緊急通報システム」については、契約数が順調に増加していることから、全国的な普及段階にあると認識しており、引き続き各地の地方自治体や消防組合に対して積極的な営業展開を行います。
また、地方自治体向けの災害時の情報共有システムや住民等に防災情報を提供するアプリ等、防災・防犯に関する各種のクラウドサービスの提案にも力を入れ、案件開拓を進めます。
更には、競合他社のサービスとの差別化を図るため、機能の強化やサポート体制の充実を図ります。
②産官学での共同開発研究による新たな製品やサービスの開発
当社は、京都大学と位置情報を用いたAED活用促進システムや東北大学とドローンを利用した遭難者捜索支援システムの開発を行っており、実証実験で得た課題を解決し、新たな製品やサービスとして実用化に至るよう努めてまいります。
今後も防災・防犯・救命・救急等の安心・安全に係るシステムの開発を産官学共同で実施し、必要に応じて特許等の知的財産権の申請についても検討いたします。
③人材の育成及び確保
若年労働人口が減少する一方、IT投資の増加やAI及びIoT等の先端技術分野の需要が増加していることから、今後、更なるIT技術者の不足が予想されます。
このような状況を踏まえ、当社は、社員の育成と新たな人材の確保が不可欠であると認識し、OJTや社外研修による技術力の向上と先進技術の共有、外部の専門カウンセラーを活用したキャリアコンサルティング等を通じて、人材の育成に努めます。また、新規採用については、募集方法の多様化や選考方法の工夫により優秀な人材の獲得を図ります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 特定の事業分野と製品への依存度が高いことについて
当社の売上は、GIS構築用ソフトウェアである「GeoBase」及び「GeoBase.NET」のライセンス販売、GIS関連の受託開発、クラウドによる地図情報等の配信サービスで構成されています。当事業年度において、売上高に占めるライセンス販売の構成比は8.9%となっておりますが、当社の受託開発売上の大半は自社ライセンスを用いたシステム開発に係る売上であり、ライセンスに関連する売上は50%程度を占めます。したがって、当社の業績は、GIS市場の動向やライセンスの販売状況の影響により大きく変動する可能性があります。
(2) 官公庁等に係る市場動向及びその依存度について
当社製品の直接の販売先はSI事業者等でありますが、エンドユーザーの多くは、地方自治体等の官公庁であり、現時点における当社製品の民間企業への導入は、電力会社等のインフラ系事業者等に限られております。
今後は、SI事業者等の協力を得ながら、地方自治体等で利用されている当社の製品・サービスを民間市場への転用の可能性も図る方針であります。しかしながら、当面は官公庁への高い依存度が継続するものと想定されることから、政府の財政構造改革、地方自治体の財政難等により、情報通信関連、特にGIS関連の予算割当が抑制された場合、当社の業績に対して影響を及ぼす可能性があります。
(3) 開発協力会社への外部委託について
当社における開発業務等については、開発業務の効率化、受託開発業務における受注量拡大及び繁忙期における社内の開発技術者の不足を補うこと等を目的として、開発業務等の一部について当社社員の管理統括のもと、パートナーと位置づける協力会社への外部委託を活用しております。
当社は、外部委託における管理体制の強化や内製化による協力会社への依存度の低下を進めておりますが、協力会社における問題等に起因して開発プロジェクトの品質低下、開発遅延又は不具合等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 製品の不具合の発生による影響について
当社は、ISO9001に基づく品質管理基準に従って不具合等の発生防止に最大限の注意を払っております。しかしながら、当社製品の不具合により顧客が損害を被った場合、損害賠償請求を受けたり、当社に対する信頼性の喪失により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) システム障害について
当社の地図情報配信サービス等のクラウドサービスは、通信ネットワークを通じてサービスを提供しておりますが、災害や事故により通信ネットワークが切断された場合、サーバ機能が停止した場合、コンピュータウイルスによる被害にあった場合、ソフトウェアに不具合が生じた場合等によりサービスが提供できなくなる可能性があります。これらの障害が発生した場合には、回復のためのコスト負担や顧客からの信頼の低下により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 受託開発業務に係る仕様拡大の影響について
当社が行う業務のうち受託開発業務に関しては、当該業務の性格上、開発開始後、その仕様に関して発注元との認識の違い等が発生する可能性があります。発注元との話し合いの結果、当社の責任において再開発、補修するための費用が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 新製品開発及び新事業の立ち上げについて
当社は、GIS基本ソフトウェアの開発、クラウドによる地図情報等の配信サービス分野における独自製品や新サービスの開発を積極的に進めていく予定であります。これらの新製品の開発及び新事業の開始にあたって、当社は事前に市場調査を行って取り組んでいるものの、不確定要因が多いことから、当初の事業計画を予定どおり達成できなかった場合は、それまでの投資負担が当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 小規模組織における管理体制について
当社は、当事業年度末現在、取締役(監査等委員を含む。)7名及び従業員49名と組織としての規模は小さく、内部管理体制もこのような組織の規模に応じたものとなっております。また、小規模な組織であることから、業務遂行を特定の個人に依存している場合があります。今後、さらなる権限委譲や業務の定型化、代替人員の確保・育成等を進める予定でありますが、特定の役職員の社外流出等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)人材の確保について
現在、情報サービス業界においては優秀な人材の確保が厳しい状況であり、当社が必要な人材の獲得を目標どおり図れない場合や優秀な従業員の退職が発生した場合には、製品開発や受託開発に遅れが生じることによる売上の未達、人員の採用や教育等に伴う経費の増加等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)知的財産権について
当社は、当社製品の名称について商標登録を行っている他、独自に開発したシステムについても特許の登録を行っております。また、当社は、第三者の知的財産権を侵害しないよう留意し、調査を行っておりますが、万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より使用差止及び損害賠償請求等を提起される可能性並びに当該特許使用にかかる対価等の支払い等が発生する可能性があります。このような場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(11)個人情報等の取り扱いについて
当社が保有する利用者等の個人情報、特定個人情報及び顧客企業に関する情報の取り扱いについては、平成18年12月プライバシーマーク(Pマーク)を取得、平成25年10月に情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC27001)を取得し、厳重に社内管理並びに委託先管理を行っております。
しかしながら、不正アクセス者等からの侵入や委託先管理不備により、個人情報等が外部に漏洩し、不正使用される可能性が完全に排除されているとはいえません。また、不正使用等に備え、当社は個人情報漏洩に対応する保険に加入しておりますが、全ての損失が完全に補てんされるとは限りません。
したがって、このような事態が起こった場合には、当社への損害賠償請求や信用の失墜により、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
① 当事業年度の概況
当事業年度におけるわが国経済は、米国の経済政策の影響や地政学的リスクの高まり等の懸念材料があったものの、政府の経済対策や日銀の金融政策の効果により企業収益や雇用情勢に改善が見られ、総じて堅調に推移いたしました。
当社を取り巻く環境につきましては、主要顧客である地方自治体等の公共投資全般は堅調に推移しており、とりわけ、国土強靱化計画に基づき防災・減災対策を強化するため、当社が目指す安心・安全社会の構築係わる各種の施策が講じられております。
このような状況のもと、当社は、「NET119緊急通報システム」を中心に防災や防犯関連のクラウドサービスを全国の地方自治体等に向けて拡販を進めるとともに、施設管理のノウハウを活かして新たな受託開発案件の受注獲得に努めました。
また、東北大学と共同でドローンを活用した山岳丘陵地域の遭難者捜索支援システムの開発にも取り組む等、救命・救急に係る新たなシステムの開発にも注力いたしました。
以上の結果、当事業年度の売上高につきましては、防災や防犯関連のクラウドサービスの新規案件獲得が順調に進んだ結果、初期構築に係る売上が増加したことやサービス利用料収入の増加により、836,545千円(前事業年度比6.2%増)となりました。
利益につきましては、売上高の増加に加え地図等の仕入が減少し、原価の上昇が抑えられたことから売上高総利益率が2.5ポイント改善し、営業利益162,765千円(前事業年度比29.3%増)、経常利益166,884千円(前事業年度比27.1%増)、当期純利益114,084千円(前事業年度比27.1%増)となりました。
② 品目別内容
当社は地理及び位置情報事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、品目別の売上構成比は、ライセンス販売が8.9%(前事業年度は11.7%)、受託開発が54.2%(前事業年度は53.6%)、クラウド利用料が34.8%(前事業年度は30.4%)、商品売上が2.1%(前事業年度は4.3%)となっており、品目別の実績は次のとおりであります。
a)ライセンス販売
ライセンス販売につきましては、安定的に防災関連システム向けのライセンスの受注はありましたが、従来の構築型システムの需要減少の影響により、売上高は74,372千円(前事業年度比19.5%減)となりました。
b)受託開発
受託開発につきましては、防災や防犯関連のクラウドサービスの案件獲得が進み初期構築に係る売上が増加いたしました。また、鉄道の走行動画閲覧・検索システム等の新たな受託開発案件も受注したことにより、売上高は453,503千円(前事業年度比7.4%増)となりました。
c)クラウド利用料
クラウド利用料につきましては、当社の主力サービスである「NET119緊急通報システム」の新規契約の獲得が順調に進みました。また、地方自治体が住民等に防災・防犯情報を提供するアプリや地震等の大規模災害時に情報を一元管理するクラウドサービス等の提案も積極的に行ったため、契約数が積み上がり、290,849千円(前事業年度比21.3%増)となりました。
d)商品売上
商品売上につきましては、受託開発に伴うデジタル地図等の納品が減少したため、17,820千円(前事業年度比47.2%減)となりました。
① 資産
当事業年度末の総資産は1,510,418千円となり、前事業年度末と比較して115,679千円増加いたしました。これは主に、売掛金が31,053千円減少したものの、利益の順調な計上により現金及び預金が193,092千円増加したことによるものであります。
② 負債
当事業年度末の負債は176,510千円となり、前事業年度末と比較して18,014千円増加いたしました。これは主に、未払法人税等が5,119千円減少した一方で、預り金が5,522千円、未払金が4,054千円、長期前受収益が3,290千円、それぞれ増加したことによるものであります。
③ 純資産
当事業年度末の純資産は1,333,907千円となり、前事業年度末と比較して97,665千円増加いたしました。これは主に、当期純利益の計上により利益剰余金が73,109千円増加したことによるものであります。
なお、自己株式の消却により、利益剰余金及び自己株式がそれぞれ25,073千円減少いたしました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、投資活動によるキャッシュ・フローが112,801千円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが15,799千円の支出となったものの、営業活動によるキャッシュ・フローが181,693千円の獲得となったため、前事業年度に比べ53,092千円増加し、当事業年度末には333,539千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、181,693千円(前事業年度比140,222千円増)となりました。これは主に、利益の順調な計上により税引前当期純利益が166,608千円(前事業年度比35,266千円増)となったことや売上債権が31,053千円減少(前事業年度は58,797千円の増加)したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果支出した資金は、112,801千円(前事業年度は定期預金の払戻による収入等により62,230千円の獲得)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入が410,000千円あった一方で、定期預金の預入による支出が550,000千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果支出した資金は、15,799千円(前事業年度比4,057千円増)となりました。これは、配当金の支払によるものであります。
当社は、地理及び位置情報事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
当事業年度の生産実績は次のとおりであります。
|
品目 |
当事業年度 (自 平成29年6月1日 至 平成30年5月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
受託開発 |
436,138 |
104.3 |
|
合計 |
436,138 |
104.3 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の受注状況は次のとおりであります。
|
品目 |
当事業年度 (自 平成29年6月1日 至 平成30年5月31日) |
|||
|
受注高 |
受注残高 |
|||
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
受託開発 |
486,082 |
120.0 |
66,100 |
197.2 |
|
合計 |
486,082 |
120.0 |
66,100 |
197.2 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の販売実績を品目別に示すと次のとおりであります。
|
品目 |
当事業年度 (自 平成29年6月1日 至 平成30年5月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
ライセンス販売 |
74,372 |
80.5 |
|
受託開発 |
453,503 |
107.4 |
|
クラウド利用料 |
290,849 |
121.3 |
|
商品売上 |
17,820 |
52.8 |
|
合計 |
836,545 |
106.2 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 前事業年度及び当事業年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先名 |
前事業年度 |
当事業年度 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
警視庁 |
― |
― |
163,640 |
19.6 |
|
㈱STNet |
104,464 |
13.3 |
― |
― |
※ 1 上記の金額は、販売実績の合計額であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 前事業年度の警視庁及び当事業年度の(株)STNetについては、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積もり
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。当社経営陣は、財務諸表の作成に際して、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積もり及び仮定設定を行う必要があります。経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積もり及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積もり特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
(2) 当事業年度の経営成績の分析
① 売上高
売上高は、836,545千円(前事業年度比6.2%増)となりました。各品目の実績は次のとおりであります。
a)ライセンス販売
ライセンス販売につきましては、安定的に防災関連システム向けのライセンスの受注はありましたが、従来の構築型システムの需要減少の影響により、売上高は74,372千円(前事業年度比19.5%減)となりました。
b)受託開発
受託開発につきましては、防災や防犯関連のクラウドサービスの案件獲得が進み初期構築に係る売上が増加いたしました。また、鉄道の走行動画閲覧・検索システム等の新たな受託開発案件も受注したことにより、売上高は453,503千円(前事業年度比7.4%増)となりました。
c)クラウド利用料
クラウド利用料につきましては、当社の主力サービスである「NET119緊急通報システム」の新規契約の獲得が順調に進みました。また、地方自治体が住民等に防災・防犯情報を提供するアプリや地震等の大規模災害時に情報を一元管理するクラウドサービス等の提案も積極的に行ったため、契約数が積み上がり、290,849千円(前事業年度比21.3%増)となりました。
d)商品売上
商品売上につきましては、受託開発に伴うデジタル地図等の納品が減少したため、17,820千円(前事業年度比47.2%減)となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、地図等の仕入が前事業年度比で減少しましたが、外注費の増加を主因として、385,803千円(前事業年度比3,035千円増)となりました。
売上総利益は、売上高の増加及び仕入の減少により、売上高総利益率が2.5ポイント改善し、450,741千円(前事業年度比45,431千円増)となりました。
販売費及び一般管理費は、主に人件費の増加により、287,975千円(前事業年度比8,510千円増)となりました。
③ 営業利益
売上総利益が増加したことにより、営業利益162,765千円(前事業年度比36,921千円増)となりました。
④ 営業外収益、営業外費用
営業外収益は、受取利息、有価証券利息及び助成金収入等により4,118千円(前事業年度比1,389千円減)となりました。
当事業年度における営業外費用の計上はありません。(前事業年度も計上なし)
⑤ 経常利益
経常利益は166,884千円(前事業年度比35,532千円増)となりました。
⑥ 特別利益、特別損失
当事業年度における特別利益の計上はありません。(前事業年度も計上なし)
当事業年度における特別損失は、275千円(前事業年度比266千円増)となり、これは固定資産除却損であります。
⑦ 当期純利益
当期純利益は、114,084千円(前事業年度比24,323千円増)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向による影響等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しており、これらのリスクの発生を抑え、影響を最小限に抑えるよう適切に対応する所存であります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 流動性と資金の源泉
当社の所要資金は、主にソフトウェアの製造・販売を行うための投資及び経常の運転資金であり、これらについてはすべて自己資金により対応しております。
当社の当事業年度末の自己資本比率は88.3%であり、充分な流動性を確保しております。
② 財政状態の分析
当事業年度における財政状態の状況につきましては、上記「(業績等の概要) (2)財政状態の状況」をご参照ください。
③ キャッシュ・フローの分析
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、上記「(業績等の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めております。
当社を取り巻く環境は、企業収益の回復や防災・防犯関連の公共投資予算の増加等の明るい兆しがあるものの、競争環境の激化やIT技術者不足等、楽観できない状況が継続するものと思われます。
また、当社が属する情報サービス産業においては、従来の構築型のシステムからスマートフォン・タブレット等のモバイルを利用したクラウドサービスへの転換が急速に進んでおり、新たなビジネスチャンスが生じる一方で、収益構造の変化や顧客要望の多様化・高度化への対応が求められております。
このような環境下において、当社は、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)会社の対処すべき課題」に記載した各課題への対応を実施することにより、さらなる売上の増大と収益力の向上を目指します。
該当事項はありません。
当事業年度において、研究開発費の発生はありません。