第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

①中期的方針

 当社グループは、2021年5月14日に公表した新たな「中期経営計画」に基づき、既存事業の再構築と事業基盤の強化に力を入れており、ボイスコンピューティングを中心としたコミュニケーション・プラットフォーム事業に経営リソースを集中的に投下することにより、事業基盤確立を進めてまいりました。

 また、当連結会計年度におきましては、簡易株式交付により株式会社サイト・パブリスを2021年11月29日付にて子会社化いたしました。

 今度、当社グループにおきましては、ボイスコンピューティングに加え、コンテンツ・マネジメント・システムを提供していくことで、一層のデジタル・コミュニケーション基盤の強化を図り、さらに事業展開を進めてまいります。

 これらの状況を踏まえ、当社グループは、今後のさらなる事業基盤の強化と成長に向け、経営計画の基本方針を以下のとおりとしております。

1)既存事業の再構築と事業基盤の強化

2)財務基盤の充実と戦略的な投資計画の実行

3)資本・業務提携、M&Aによる業容の拡大

4)株主還元策の充実

 当社グループは、2023年3月期から2025年3月期を「事業成長のステージ」と位置づけ、企業価値の向上及び株主価値の向上を目指してまいります。

・対象期間:2023年3月期から2025年3月期(2022年4月から2025年3月まで)

当社のコア技術であるボイスコンピューティング及びコンテンツ・マネジメント・システムを中心とした事業であるコミュニケーション・プラットフォーム事業、その周辺領域の事業による収益を柱として、事業規模及び収益の拡大を図ります。

さらに、グループ企業経営の下、新たなビジネスモデルへの構築を模索します。財務基盤を充実し、資本・業務提携やM&A、新規事業の立ち上げ、戦略的な投資を行うとともに、株主の皆様への還元策の充実、従業員満足度の向上を図ってまいります。

②目標とする経営指標

 今後、グループ企業体制を形成していくことを見越して、売上規模の拡大、収益基盤の強化を図り収益拡大を目指します。

③中長期的な会社の経営戦略

中期経営計画の基本方針を実現していくための経営戦略は以下のとおりであります。

1)既存事業の再構築と事業基盤の強化

既存事業のうち、当社グループのコア事業であるボイスコンピューティング事業とコミュニケーション・プラットフォーム事業に経営資源を投下し、事業を拡大してまいります。

2)財務基盤の充実と戦略的な投資計画の実行

戦略的な投資を実行するための資金を適時調達するとともに、財務体質の充実及び健全化を図ります。

3)資本・業務提携、M&Aによる業容の拡大

調達した資金を用いて人材の確保、事業の拡大のための投資を進めます。事業拡大のためにコミュニケーション・プラットフォーム事業分野の隣接エリアにおいて積極的にM&Aによる業容の拡大を進めます。

4)株主還元策の充実

株主の皆様への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、株主の皆様との対話方法や関係性構築のありかたを含めて総合的な検討を行ったうえ、剰余金の配当や株主優待等の早期実現を含めた株主還元策の拡充を目指します。

 

(2)経営環境

 当社グループは、前々連結会計年度まで9期連続の営業損失を計上しており、前連結会計年度において黒字転換を果たしたものの、当連結会計年度においては、営業損失17,621千円、経常損失34,248千円、及び親会社株主に帰属する当期純損失29,059千円を計上しております。財務基盤は未だ盤石とは言えず、当社グループは早期に安定した経営基盤を確立することが最優先課題であると考えております。「中期経営計画」に基づき、「(3)対処すべき課題」に記載した4つの施策を積極的に推進し、当社グループにおける業績拡大を目指してまいります。

 

(3)対処すべき課題

 当社グループは、前々連結会計年度まで9期連続の営業損失を計上しており、前連結会計年度においては黒字転換を果たしたものの、当連結会計年度においては、営業損失17,621千円、経常損失34,248千円、及び親会社株主に帰属する当期純損失29,059千円を計上しております。財務基盤は未だ盤石とは言えず、当社グループは早期に安定した経営基盤を確立することが最優先課題であると考えております。

 このため当社グループは、「中期経営計画」に基づき、以下に示す4つの施策を積極的に推進し、業績拡大を目指してまいります。

①既存事業の再構築と事業基盤の強化

 既存事業のうち、当社のコア事業であるボイスコンピューティング事業とコミュニケーション・プラットフォーム事業に経営資源を投下し、事業を拡大してまいります。

 具体的には、様々なシステム環境に電話の機能を安価にかつスピーディに組み込んでサービス提供することを可能とするクラウドサービス「telmee(テルミー)」の需要が自治体や各種事業者で顕在化しており、サービスの拡販に力を入れてまいります。また、今後の急成長分野として期待するボイスコンピューティング分野において事業展開する、自然会話AIプラットフォーム「commubo(コミュボ)」の提供により、コールセンター業務への対応、電話による営業アポイントメントの獲得、企業の代表電話の受付、通販・テレビショッピングの注文受付など様々な利用シーンへの展開が期待され、同様にサービスの拡販に力を入れてまいります。

 専門知識がなくてもWebサイトやコンテンツを構築管理・更新できるソフトウェアとページ制作・構築・保守などのサービスを提供する株式会社サイト・パブリスにおいて、さらにこれからの時代に即したソフトウェア開発を行い、企業と、お客様、従業員、パートナーなどあらゆるステークホルダーをつなぐコミュニケーション基盤としてさらなる拡販を図るとともに、ボイスコンピューティング事業とのシナジーを創出することに力を入れてまいります。

②財務基盤の充実と戦略的な投資計画の実行

 当社グループは、不採算事業の見直し、徹底した経費削減等への取組みなど、一連の経営再建活動により業績の回復を進めてまいりましたが、さらに、グループ全体の効率化や合理化をさらに進めてまいります。また、開発投資やM&A投資など戦略的な投資を実行するための資金が必要になった場合は、柔軟な資金調達を進めてまいります。

③資本業務提携、M&Aによる業容の拡大

 当社は、株式会社デジタルフォルンとの資本業務提携などにより、手元資金の確保のため資金調達を行ってまいりました。さらに、調達した資金を用いて人材の確保、事業の拡大のための投資を進め、当社コミュニケーション・プラットフォーム事業分野の隣接エリアにおいて積極的にM&Aによる業容の拡大を進めます。

④株主還元策の充実

 株主の皆様への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、株主の皆様との対話方法や関係性構築のありかたを含めて総合的な検討を行ったうえ、剰余金の配当や株主優待等の早期実現を含めた株主還元策の拡充を目指します。

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業展開上のリスク要因になる可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2022年6月30日)現在において判断したものであります。

 なお、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意願います。

(1)既存事業の収益基盤について

 当社グループでは、既存事業であるボイスコンピューティングを中心としたコミュニケーション領域での事業拡大を進める株式会社ソフトフロントジャパンと、コンテンツマネージメントシステムを中心としたサービスを提供する株式会社サイト・パブリスに経営資源を集中することにより、事業基盤の構築を図ることとしております。しかし、その収益基盤は不確実性を伴っており、当社グループは、不確実性を織り込んで計画を立てております。中長期的にその想定を超えて事業基盤の構築が進捗しなかった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

(2)M&A等について

 当社グループは、スピーディな事業展開や効率的な事業規模拡大のため、M&A等を積極的に活用することとしておりますが、事前のデューデリジェンスにおいて確認できなかった問題等が生じる可能性があります。また、M&A等において見込んだシナジー効果が想定どおりに発揮されない場合、当社グループの業績が一定の影響を受ける可能性があります。

(3)資金調達方法の限界について

 資本市場における当社の株式の流動性が低下する状況が継続した場合、新たなエクイティ・ファイナンスの実行が難しくなる可能性があります。今後、戦略的な資本・業務提携や大規模な研究・製品開発に向けた資金調達が必要になった場合、計画額の全額を調達できないおそれもあります。

(4)研究開発について

 当社グループは、他社との技術上の競合関係において、より有利な地位を占めるための努力を継続していく必要があり、そのための研究開発投資については、今後も継続が必要な重要な投資分野であると認識しております。当社グループの製品については、今後とも性能、品質の向上及び技術の強化に努め、かつ中長期的な観点から当社グループが現時点で重要と考えている技術上の研究課題についても研究開発を継続していく所存であります。ただし、当社グループの想定する技術動向と現実の技術動向との間に齟齬が生じた場合や他社との技術開発競争が激しくなった場合には、当社グループは予想しない支出を迫られる、又は当社グループの製品の普及に失敗する可能性があります。

(5)当社グループによる第三者の知的財産権の侵害について

 当社グループは、現時点において第三者より知的財産権に関する侵害訴訟の提起や侵害の主張を受けてはおりません。しかし、当社グループが扱う技術は比較的新しいものであるため、現時点でクレーム等を受けていないとしても、将来、市場が拡大し、当社グループの事業活動が広がりを見せた段階において、第三者が知的財産権を侵害しているとのクレーム(ロイヤルティ支払いの要求、使用差止め請求、損害賠償請求等)を行い、当社グループの事業及び業績が影響を受ける可能性があります。

(6)第三者による機密情報(ソース・コード)の不正開示について

 悪意のある第三者が当社グループから開示されたソース・コードを盗用し契約外の製品を開発する、誤って又は故意にソース・コードを公の場に公開する等の可能性があります。これらの行為に対しては契約上において法的なプロテクトを掛けておりますが、万が一被害にあった場合、当社グループのビジネスに大きな影響を与える可能性があります。また特に海外においてこれらの行為が行われた場合には、当該事項の発見が遅れ、対策が後手に回る危険性があり、結果として被害が拡大する可能性があります。

(7)製品の不具合(バグ)の発生について

 当社グループが提供する製品の不具合、あるいは受託開発事業においての当社グループの開発物の不具合により顧客が損害を被った場合、損害賠償請求を受ける、又は当社グループの製品に対する信用が市場で損なわれる等、当社グループのビジネスに大きな影響を与える可能性があります。

(8)ストック・オプションの付与について

 当社グループは、有能な人材を獲得し、事業を成功に導く過程において、新たにストック・オプションを付与する可能性があり、その場合には、株式価値の希薄化や費用の増加を招く可能性があります。

(9)重要事象等について

 当社グループは、前々連結会計年度まで9期連続の営業損失を計上しており、前連結会計年度において黒字転換を果たしたものの、当連結会計年度においては、営業損失17,621千円、経常損失34,248千円、親会社株主に帰属する当期純損失29,059千円を計上しております。財務基盤は未だ盤石とは言えず、不測の事態が発生すれば、手元流動性の確保に支障が生じる可能性もあることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

 このため、当社グループは、安定的な黒字基盤を確立し健全な財務体質を確保することを最優先課題として、以下に示す3つの施策を積極的に推進し、当社グループにおける経営基盤の強化を進めてまいります。

①既存事業の再構築と事業基盤の強化

 既存事業のうち、コア事業であるボイスコンピューティング事業とコミュニケーション・プラットフォーム事業に経営資源を投下し、事業を拡大してまいります。

 具体的には、様々なシステム環境に電話の機能を安価にかつスピーディに組み込んでサービス提供することを可能とするクラウドサービス「telmee(テルミー)」の需要が自治体や各種事業者で顕在化しており、サービスの拡販に力を入れてまいります。さらに、今後の急成長分野として期待するボイスコンピューティング分野において事業展開する、自然会話AIプラットフォーム「commubo(コミュボ)」の提供により、コールセンター業務への対応、電話による営業アポイントメントの獲得、企業の代表電話の受付、通販・テレビショッピングの注文受付など様々な利用シーンへの展開が期待され、同様にサービスの拡販に力を入れてまいります。

 専門知識がなくてもWebサイトやコンテンツを構築管理・更新できるソフトウェアとページ制作・構築・保守などの関連サービスを提供する株式会社サイト・パブリスにおいて、さらにこれからの時代に即したソフトウェア開発を行い、企業と、お客様、従業員、パートナーなどあらゆるステークホルダーをつなぐコミュニケーション基盤としてさらなる拡販を図るとともに、ボイスコンピューティング事業とのシナジーを創出することに力を入れてまいります。

②財務基盤の充実と戦略的な投資計画の実行

 当社グループは、不採算事業の見直し、徹底した経費削減等への取組みなど、一連の経営再建活動により業績の回復を進めてまいりましたが、さらに、グループ全体の効率化や合理化を図ってまいります。また、開発投資やM&A投資などで資金が必要になった場合は、柔軟な資金調達をすすめてまいります。

③資本・業務提携、M&Aによる業容の拡大

 当社は、株式会社デジタルフォルンとの資本業務提携などにより、手元資金の確保のため資金調達を行ってまいりました。さらに調達した資金を用いて人材の確保、事業の拡大のための投資を進め、当社コミュニケーション・プラットフォーム事業分野の隣接エリアにおいて積極的にM&Aによる業容の拡大を進めてまいります。

 尚、当連結会計年度におきましては、株式会社サイト・パブリスを簡易株式交付により子会社化いたしました。

 上記の施策により、収益基盤を確保し経営の安定化を図り、当該状況が解消されると判断しておりますが、業績の安定化は経済環境等の影響を受け、計画通りに進捗しない可能性があることなどから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴う企業活動や個人消費の制限により、厳しい状況が続きました。加えて、新型コロナウイルス感染症の変異株による感染再拡大により、先行きは極めて不透明な状況が続いております。また、本年2月にはロシアによるウクライナ侵攻という地政学的リスクも顕在化し、さらなる資源価格の高騰など、当社を取り巻く環境の不確実性が高まりつつあります。その一方で、ウイズコロナ/ニューノーマルの新しい生活、メタバースやWeb3など新しい経済の仕組みなどが具体的な進展を見せ、またフェイクニュースや偏った報道などに惑わされないSNSなどの主体的な情報発信の意義が高まり、こうしたことを支えるデジタル・コミュニケーション基盤の重要性が更に高まっています。

 このような状況のなか、当社グループのボイスコンピューティングを中心とする主力製品の販売活動に傾注し、認知度を高める活動を推進してきたことにより、問い合わせ件数が増加し、引き合いにおいても増加傾向にあります。提案から顧客との成約に至るまでの過程において時間を要しているものの、顧客ニーズに対応するためにソフトウェアの改良に取り組んでいくことで販路の拡大を図ってまいります。

 当社グループは、2021年5月14日に発表をいたしました中期経営計画に基づき、業容の拡大を目指し簡易株式交付により株式会社サイト・パブリスを2021年11月29日付にて子会社化いたしました。

 今後、当社グループにおきましては、ボイスコンピューティングに加え、コンテンツ・マネジメント・システムを提供することで、より一層のデジタル・コミュニケーション基盤の強化を図ることができるとともに、さらに事業展開を積極的に進めてまいります。

 サイト・パブリスの事業及び製品の特長につきましては、次のとおりでございます。

 Web制作に必要な専門的な知識が無くても、Webサイトやコンテンツを構築管理・更新できるシステムであるCMS(コンテンツ・マネージメント・システム)とページ制作・構築・保守などの関連サービスを提供

 ・2003年発売の純国産の商用版CMS

 ・あらゆる業種・業態・会社規模に対応できるラインナップ

 ・自社で開発・保守・サポート

 

 当連結会計年度の事業活動により次の成果が得られております。

<commubo>

・会話AIロボットの運用状況を分析し業務改善を実現するcommubo「会話統計機能」を大幅強化

・コンタクトセンターを運営するウェルネストコミュニケーションズが AI オペレータ「commubo(コミュボ)」による 通販事業者向けサービスを提供開始

・WEB マーケティング事業を手掛けるエス・ケイ通信が ボイスボット「commubo(コミュボ)」による顧客向けサポートを開始

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<telmee>

・クラウド自動電話サービス「telmee(テルミー)」が地方自治体の新型コロナワクチン接種に関する電話予約業務で複数導入

・テレマーケティングのベルテックが新型コロナワクチン接種に関する 電話予約業務でクラウド自動電話サービス「telmee」を導入

・東京都渋谷区が住民向けの災害情報通知でクラウド自動電話サービス「telmee(テルミー)」を導入

・社会福祉を専門に手掛けるそーしゃる・おふぃすがクラウド自動電話サービス「telmee(テルミー)」を導入

・国際資格の専門校アビタスがソフトフロントジャパンのクラウドPBXサービス「telmee(テルミー)PBXプラス」を導入

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 これらの結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高377,803千円(前連結会計年度比21.8%増)、営業損失17,621千円(前連結会計年度は29,824千円の営業利益)、経常損失34,248千円(前連結会計年度は37,207千円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失29,059千円(前連結会計年度は54,296千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

 当社グループは、事業基盤の拡大を図り今後の経営を安定させるため、簡易株式交付によるM&Aを実施したことにより売上高は前年同期と比べ増加しました。経費削減を徹底的に実施したものの株式交付に要した費用が嵩んだこと、貸倒引当金繰入額を営業外費用に計上したこと、あたらしい働き方を意識した本店移転を実施したことにより販売管理費は削減したものの当連結会計年度においては移転関連費用を特別損失に計上したこと等から、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失となりました。

 当社グループは、コミュニケーション・プラットフォーム関連事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 なお、当連結会計年度において、簡易株式交付により株式会社サイト・パブリスの株式を新たに取得し、子会社としたため、連結の範囲に含めております。これに伴い、当連結会計年度より、報告セグメントの名称を従来の「ソフトフロントジャパン関連事業」から「コミュニケーション・プラットフォーム関連事業」に変更しております。報告セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動による資金の獲得9,163千円、投資活動による資金の獲得39,820千円、財務活動による資金の獲得26,361千円により、292,517千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は9,163千円(前連結会計年度は47,236千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失27,743千円、仕入債務の減少額22,252千円、投資有価証券売却益10,000千円などの資金減少要因があった一方で、売上債権及び契約資産の減少額47,777千円、減価償却費21,841千円、貸倒引当金の増加額16,838千円、のれん償却額13,011千円などの資金増加要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果獲得した資金は39,820千円(前連結会計年度は24,350千円の消費)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出49,023千円、敷金及び保証金の差入による支出9,230千円があった一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入79,633千円、敷金及び保証金の回収による収入10,248千円、投資有価証券の売却による収入10,000千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は26,361千円(前連結会計年度は12,597千円の獲得)となりました。これは、長期借入金の返済による支出3,639千円があった一方で、長期借入れによる収入30,000千円があったことによるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

コミュニケーション・プラットフォーム関連事業

158,214

157.9

(注)金額は、製造原価によって算出しております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

コミュニケーション・プラットフォーム関連事業

133,505

117.5

29,323

93.0

(注)ソフトウエアの受託開発に係る受注実績を記載しており、コミュニケーション・プラットフォーム関連事業全ての受注実績を記載しておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

コミュニケーション・プラットフォーム関連事業

377,803

121.8

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、前連結会計年度の株式会社ライフティに対する販売実績は、総販売実績の100分の10未満であるため、当連結会計年度のパイオニア株式会社に対する販売実績は、総販売実績の100分の10未満であるため、それぞれ記載を省略しております。

相手先

前連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社オプテージ

68,188

22.0

52,366

13.9

パイオニア株式会社

44,047

14.2

株式会社ライフティ

39,114

10.4

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月30日)現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、創業以来の当社固有のコミュニケーション関連の技術・事業の伸展・深耕による事業拡大へと原点回帰し、ボイスコンピューティングを中心としたコミュニケーション領域での事業拡大に向け、事業基盤の確立を進めてまいりました。当連結会計年度においては、連結子会社である株式会社ソフトフロントジャパンが主力商品として、ボイスコンピューティング分野にて展開する自然会話AIプラットフォーム「commubo(コミュボ)」におきまして、コールセンター業務を営む大手企業を中心に引き合いも多く寄せられております。今後においても、電話による営業アポイントメントの獲得、企業の代表電話の受付、通販・テレビショッピングの注文受付など様々な利用シーンへの展開が期待されております。

 また、当連結会計年度におきましては、コンテンツ・マネジメント・システムとWebページ制作・構築・保守などの関連サービスを提供する株式会社サイト・パブリスを簡易株式交付により子会社化いたしました。

 当社グループは、ボイスコンピューティングに加え、コンテンツマネージメントシステムを提供していくことで、より一層のデジタル・コミュニケーション基盤の強化を図り事業展開を進めてまいります。

 以上の結果、経営成績及び財政状態は次のおとりとなりました。

a.経営成績

(売上高)

 売上高につきましては、377,803千円となりました。

 

(売上原価)

 売上原価につきましては、171,954千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

 販売費及び一般管理費につきましては、223,469千円となりました。

 

(営業損益)

 営業損益につきましては、売上総利益が205,848千円となり、販売費及び一般管理費を223,469千円計上したため、17,621千円の営業損失を計上いたしました。

 

(営業外損益)

 営業外損益につきましては、営業外収益1,303千円を計上し、営業外費用17,930千円を計上いたしました。

 

(経常損益)

 経常損益につきましては、営業外収益1,303千円及び営業外費用17,930千円を計上したため、34,248千円の経常損失を計上いたしました。

 

(特別損益)

 特別損益につきましては、投資有価証券売却益10,000千円を計上したことにより、特別利益10,000千円を計上し、移転関連費用3,495千円を計上したことにより、特別損失を3,495千円計上いたしました。

 

(税金等調整前当期純損益)

 税金等調整前当期純損益につきましては、特別利益10,000千円及び特別損失3,495千円を計上したため、27,743千円の税金等調整前当期純損失を計上いたしました。

 

(親会社株主に帰属する当期純損益)

 親会社株主に帰属する当期純損益につきましては、法人税、住民税及び事業税952千円、法人税等調整額△487千円、非支配株主に帰属する当期純利益850千円を計上したことにより、29,059千円の親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。

 

b.財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は427,619千円となり、前連結会計年度末に比べ116,478千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が75,345千円、売掛金及び契約資産が38,925千円増加したことによるものであります。固定資産は392,077千円となり、前連結会計年度末に比べ285,071千円増加いたしました。これは主に、のれんが209,663千円、ソフトウエアが57,333千円、ソフトウエア仮勘定が12,405千円、繰延税金資産が18,915千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は87,487千円となり、前連結会計年度末に比べ30,766千円増加いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が12,108千円、前受金(前連結会計年度は「その他」に含めて表示)が19,936千円増加したことによるものであります。固定負債は176,624千円となり、前連結会計年度末に比べ20,383千円増加いたしました。これは、長期借入金が20,383千円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は555,584千円となり、前連結会計年度末に比べ350,400千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が29,059千円減少した一方で、株式交付により資本剰余金が308,039千円増加したこと、非支配株主持分が71,420千円増加したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は58.9%(前連結会計年度末は48.8%)となりました。

 

 また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、既存事業の再構築と事業基盤の強化が重要となります。

 当社は、既存事業のうち、当社のコア事業であるボイスコンピューティング事業とコミュニケーション・プラットフォーム事業に経営資源を投下し、事業を拡大してまいります。

 具体的には、様々なシステム環境に電話の機能を安価にかつスピーディに組み込んでサービス提供することを可能とするクラウドサービス「telmee(テルミー)」の需要が自治体や各種事業者で顕在化しており、サービスの拡販に力を入れてまいります。また、今後の急成長分野として期待するボイスコンピューティング分野において展開する自然会話AIプラットフォーム「commubo(コミュボ)」の提供により、コールセンター業務への対応、電話による営業アポイントメントの獲得、企業の代表電話の受付、通販・テレビショッピングの注文受付など様々な利用シーンへの展開が期待され、同様にサービスの拡販に力を入れてまいります。

 専門知識がなくてもWebサイトやコンテンツを構築管理・更新できるソフトウェアとページ制作・構築・保守などの関連サービスを提供する株式会社サイト・パブリスにおいて、さらにこれからの時代に即したソフトウエア開発を行い、企業と、お客様、従業員、パートナーなどあらゆるステークホルダーをつなぐコミュニケーション基盤としてさらなる拡販を図るとともに、ボイスコンピューティング事業とのシナジーを創出することに力を入れてまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動による資金の獲得9,163千円、投資活動による資金の獲得39,820千円、財務活動による資金の獲得26,361千円により、292,517千円となりました。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、新製品・サービスの提供に向けて開発を行っており、また、その開発を迅速に進めるためにM&A等を含めた投資を行うことも視野に入れており、資金需要の発生が見込まれます。これらの資金需要により、新株の発行などの資金調達を実行する可能性があります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りを用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、2021年11月5日開催の取締役会において決議された、当社を株式交付親会社とし、株式会社サイト・パブリスを株式交付子会社とする株式交付に関して、2021年11月24日開催の取締役会において、株式会社デジタルフォルンとの間で株式交付に関する契約及び総数譲渡契約を、株式会社オセアグループとの間で株主間契約をそれぞれ締結することを決議し、同日これらの契約を締結し、2021年11月29日付で株式交付を実施いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、映像信号や音声信号に対するソフトウェア信号処理とリアルタイム通信をコア技術とし、会話ロボットのAI技術の開発と、その応用となる「ボイスコンピューティング」をテーマに活動しております。

 当連結会計年度における主な研究開発の内容は以下のとおりであります。

①会話AIロボットサービスと連携可能なサービスの調査

当社が開発する「会話業務を自動化する会話AIロボット」を企業の業務へ導入するにあたっては、在庫管理や

伝票入出力などの会話以外の前後の業務と円滑に結合し、自動化する業務の範囲を広げていくことが重要になります。市中において、多様なそれぞれの業務ごとに、AI技術による自動化の取組みが行われていることから、スタートアップ企業を中心に保有技術や製品、サービスの調査を行い、当社技術との連携について研究しています。

 これらの研究開発活動の結果、当連結会計年度において1,009千円の研究開発費を計上しております。