○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………2
(1)経営成績に関する説明 ………………………………………………………………………………2
(2)財政状態に関する説明 ………………………………………………………………………………2
(3)研究開発活動に関する説明 …………………………………………………………………………3
(4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 …………………………………………………5
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………6
(1)四半期連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………6
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 …………………………………………8
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………10
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………10
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………11
(会計方針の変更) ……………………………………………………………………………………11
(重要な後発事業) ……………………………………………………………………………………12
3.その他 ……………………………………………………………………………………………………14
継続企業の前提に関する重要事象等 …………………………………………………………………14
1.当四半期決算に関する定性的情報
当社グループ(当社及び連結子会社3社)は、遺伝子の働きを利用した「遺伝子医薬」の開発、実用化を目指し、研究開発を行う創薬系のバイオベンチャーです。遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指して、自社における医薬品の開発及び開発パイプラインの拡充のための国内外企業との共同開発、業務提携、資本参加等を積極的に行っています。
当第1四半期連結累計期間の事業収益は前年同期に比べ1百万円増加し16百万円(前年同期比7.9%増)となりました。当社グループでは、HGF遺伝子治療用製品「コラテジェン®」(以下、「コラテジェン」といいます。)の条件及び期限付製造販売の承認を取得し、2019年9月から田辺三菱製薬株式会社(以下「田辺三菱製薬」といいます。)より販売しておりますが、当面の治療に必要な数量を概ね出荷完了しているため、当第1四半期連結累計期間においての製品売上高は0百万円となりました。一方、アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(以下「ACRL」といいます。)において実施している希少遺伝性疾患のオプショナルスクリーニング検査は安定的に推移し、手数料収入として16百万円(同1百万円の増加)を計上いたしました。
当第1四半期連結累計期間における事業費用は、前年同期に比べ5億6百万円減少し、30億52百万円(同14.2%減)となりました。
売上原価は、前年同期に比べ8百万円増加し、25百万円(同53.0%増)となりました。当第1四半期連結累計期間におけるコラテジェンの出荷はありませんでしたが、使用期限切れによる廃棄が見込まれる製品の評価損を計上したことにより製品売上原価が3百万円となりました。ACRLにおける希少遺伝性疾患のオプショナルスクリーニング検査にかかる原価は、新規検査機器購入による減価償却相当額等が前年同期に比べ5百万円増加し、21百万円(同32.0%増)となっております。
研究開発費は、前年同期に比べ6億88百万円減少し、15億79百万円(同30.3%減)となりました。2020年度よりプラスミドDNAの技術を用いた新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの開発を開始し、臨床試験及び非臨床試験を実施しておりましたが、昨年度にワクチン開発の中止を決定し、これにより研究用材料費が2億円、外注費が4億91百万円減少しております。
当社グループのような研究開発型バイオベンチャー企業は先行投資が続きますが、提携戦略などにより財務リスクの低減を図りながら、今後も研究開発投資を行っていく予定です。研究開発の詳細については、本決算短信「(3) 研究開発活動に関する説明」をご参照ください。
販売費及び一般管理費は前年同期に比べ1億73百万円増加し、14億48百万円(同13.6%増)となりました。為替の円安に伴い、EmendoBio Inc.(以下「Emendo社」といいます。)買収に伴うのれん償却額が前年同期より87百万円増加しております。Emendo社における弁護士等専門家及びコンサルタントへの報酬が増加したため、支払手数料が前年同期より24百万円増加しております。
この結果、当第1四半期連結累計期間の営業損失は30億36百万円(前年同期の営業損失は35億43百万円)となりました。
当第1四半期連結累計期間の経常損失は28億97百万円(前年同期の経常損失は29億34百万円)となりました。為替の円安に伴い、外貨預金及びEmendo社への貸付金の評価替を行った結果、為替差益が1億3百万円発生しております(前年同期は5億16百万円の為替差益)。Vasomune Therapeutics Inc.(以下、「Vasomune社」といいます。)が米国及びカナダにおいて獲得した助成金について、当社開発費負担分に応じて32百万円を受領し、補助金収入に計上しております(前年同期は84百万円)。
当第1四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失は29億11百万円(前年同期の親会社株主に帰属する四半期純損失は29億38百万円)となりました。当社が保有する投資有価証券について、簿価に比べて時価が著しく下落したため、減損処理による投資有価証券評価損1百万円を計上しております。当期法人税等を13百万円計上しております(前年同期は3百万円)。
当第1四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ16億27百万円減少し、371億93百万円となりました。
流動資産は13億67百万円減少し、115億28百万円となっております。2022年10月12日に発行したCantor Fitzgerald & Co.を割当先とする第42回新株予約権(第三者割当て)について2023年3月末日までにその一部が行使され、10億66百万円を調達いたしましたが、現金及び預金は当期事業費用等により、15億40百万円減少し、94億94百万円となりました。コラテジェンの販売用製品を製造したことにより、製品が1億10百万円増加しております。コラテジェンの原薬を製造したことにより、原材料及び貯蔵品が4億32百万円増加して14億37百万円となりました。前年度の消費税が還付されたことにより、未収消費税等が3億37百万円減少しております。
当第1四半期連結会計期間末の固定資産は2億59百万円減少し、256億64百万円となっております。のれんが前連結会計年度末に比べ5億84百万円減少して226億70百万円となりました。円安による為替変動の影響により米ドル建のれんの換算額が1億40百万円増加しましたが、のれんの償却により7億25百万円減少しております。主にVasomune社が発行する株式への出資により、投資有価証券が2億82百万円増加し12億4百万円となっております。
当第1四半期連結会計期間末の負債は前連結会計年度末に比べ1億2百万円増加し、84億97百万円となりました。コラテジェンの原薬購入額の計上により、買掛金が4億12百万円増加しております。前年度の費用の支払いにより、未払金が1億75百万円減少しております。前年度の事業税等の支払により、未払法人税等が79百万円減少しております。
当第1四半期連結会計期間末の純資産は前連結会計年度末に比べ17億29百万円減少し、286億95百万円となりました。Cantor Fitzgerald & Co.を割当先とする第42回新株予約権(第三者割当て)の行使により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ5億38百万円増加しております。親会社株主に帰属する四半期純損失29億11百万円の計上により、利益剰余金が減少しております。主にのれんに係る為替変動の影響により、為替換算調整勘定が83百万円増加しております。
当社グループは、“遺伝子医薬のグローバルリーダー”を目指し、遺伝子医薬を中心に医薬品の開発、実用化に取組んでおります。また、究極の遺伝子治療といわれるゲノム編集は、これまで治療の難しかった疾患を対象とした研究開発が進められていますが、当社グループのEmendo社は、独自のゲノム編集技術の開発を進めており、ゲノム編集の分野でも難易度の高い技術を開発しております。
さらに当社は国内外の企業と積極的に提携し、有望な医薬品の実用化に向けて共同開発を進めております。
以下に、当社グループの開発品並びに当社提携先の開発状況についてご説明いたします。
当社開発プロジェクト
■HGF遺伝子治療用製品(一般名:ベペルミノゲンペルプラスミド)(自社品)
国内における慢性動脈閉塞症を対象疾患としたHGF遺伝子治療用製品の開発については、2019年3月に国内初の遺伝子治療用製品「コラテジェン®」として、慢性動脈閉塞症における潰瘍の改善の効能効果で条件及び期限付承認を取得し、2019年9月10日より発売を開始いたしました。2021年末に製造販売後承認条件評価のための目標症例数である本品投与120例、比較対照80例の患者登録が完了し、従前どおり2023年春に予定している本承認に向けた申請の準備を進めております。
米国における開発につきましては、2022年末までに下肢潰瘍を有する閉塞性動脈硬化症を対象とした後期第Ⅱ相臨床試験の当初目標症例60例の投与を完了し、さらに、脱落例をふまえ、2023年第1四半期に数例の登録追加を完了しております。2023年度においては、投与後の経過観察を実施いたします。
その他、イスラエルでは、2022年に当社の提携先企業Kamada社が、イスラエル保健省に製造販売承認を申請し、現在審査が行われています。また、トルコでは、当社提携先企業Er-Kim社の申請に向けた準備が、トルコ政府の財政面の問題等から停滞しております。
当社は、コラテジェンの日本及び米国における末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権許諾契約を田辺三菱製薬と締結しております。
■NF-κBデコイオリゴDNA(自社品)
核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAについては、米国において椎間板性腰痛症を対象とした後期第Ⅰ相臨床試験を実施し、投与後の観察期間6ケ月間に続き、12ケ月間を経た結果でも、患者の忍容性は高い上、重篤な有害事象も認められず、安全性を確認できました。さらに、探索的にデータを評価したところ、患者の腰痛の著しい軽減とその効果の持続が認められ、有効性も確認できました。
現在、日本国内における第Ⅱ相臨床試験の準備を進めており、当該試験に関して塩野義製薬株式会社と契約を締結し、費用の一部を負担いただくとともに、試験結果に基づき第Ⅲ相臨床試験の実施について協議する予定です。
■高血圧治療用DNAワクチン(自社品)
高血圧治療用DNAワクチンについては、オーストラリアでの第Ⅰ相/前期第Ⅱ相臨床試験は重篤な有害事象はなく、安全性に問題がないことを確認しました。今後の開発につきましては、新型コロナウイルスのDNAワクチンとは異なるプラスミドDNAの発現に関する改善策などの検討を進めてまいります。
■新型コロナウイルス感染症DNAワクチン(自社品)
2020年から2022年まで実施した研究開発の知見を活かし、プラスミドの発現効率や導入効率の向上等、プラットフォームの見直しを行い、並行して、将来発生する可能性のある新たな変異株を視野に入れた改良型DNAワクチン並びにワクチンの経鼻投与製剤の研究を米国スタンフォード大学と共同で実施しております。
■Tie2受容体アゴニスト(共同開発品)
Tie2受容体アゴニストは、カナダのバイオ医薬品企業であるVasomune社と共同開発契約を締結し、急性呼吸不全など血管の不全を原因とする疾患を対象に2020年12月より米国において第Ⅰ相臨床試験を実施し、安全性と忍容性を確認いたしました。当初新型コロナウイルス感染症肺炎患者を対象としていましたが、その後、重症化リスクが低いオミクロン株への置き換わりが急速に進んだことに伴い、第Ⅱ相臨床試験の対象疾患をインフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に広げるべく米国FDAに申請し、承認を受けることができました。2023年度は、前期第Ⅱ相臨床試験の目標症例数の登録を目指してまいります。
■Zokinvy(一般名:ロナファルニブ)(導入品)
当社は、2022年5月に米国の医薬品企業であるEiger BioPharmaceuticals Inc. (以下「Eiger社」といいます。)と、ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群とプロジェロイド・ラミノパチーを適応症とする治療薬であるZokinvyについて、日本における独占販売契約を締結いたしました。2023年3月に希少疾病治療薬(オーファン・ドラッグ)の指定を受け、今後は一日も早い薬事承認・薬価収載を目指し、国内承認取得の準備を進めてまいります。
Emendo社開発プロジェクト
■ゲノム編集技術による遺伝子治療用製品開発
当社は、究極の遺伝子治療法ともいわれるゲノム編集技術を用いた遺伝子疾患治療に挑むため、2020年12月にゲノム編集における先進技術及びそれを活用した開発パイプラインを持つEmendo社を子会社化しました。Emendo社では、ゲノム編集の安全な医療応用を目指し、新規CRISPRヌクレアーゼ(※1)を探索・最適化するプラットフォーム技術(OMNI Platform)を確立しており、ゲノム編集でしばしば問題視される「オフターゲット効果」(※2)を回避できるなど、新たな特徴をもった新規ヌクレアーゼ(OMNI ヌクレアーゼ)を数多く作出し、特許を出願しております。Emendo社ではOMNI Platformの更なる性能向上、効率化を目指した開発を継続しております。
同時にEmendo社では、様々な遺伝子疾患について、その疾患と遺伝子変異の分子機構の理解に基づき、疾患に応じてゲノム編集戦略を構築し、数多くのOMNI ヌクレアーゼの中から適切なヌクレアーゼを選択し、それをさらに標的配列に対して最適化して、これまでゲノム編集では対象とできなかった疾患を含め、様々な疾患に対する安全で有効な治療の開発を進めております。
なかでも、ELANE(好中球エラスターゼ遺伝子)の異常によるELANE関連重症先天性好中球減少症(※3)では、対立遺伝子(※4)配列の一方のみの変異により発症するため、その治療は、ほとんど同じ配列をもつ対立遺伝子のうち、変異のある遺伝子のみを破壊するという非常に精度の高いゲノム編集が必要となります。
Emendo社では、ELANE関連重症先天性好中球減少症を対象とするゲノム編集治療について、2023年度中に米国での臨床試験開始に向け、FDAと協議を開始し、2022年11月に新薬臨床試験開始申請前相談(プレINDミーティング)を実施いたしました。
※1 新規CRISPRヌクレアーゼ:ゲノム編集で使用する新たなRNA誘導型DNA切断酵素で、ガイドRNAで規定した塩基配列を識別し、その標的とした塩基配列を切断する。
※2 オフターゲット効果:ゲノム編集で、DNA鎖上の目的とする塩基配列以外の別の領域に、意図せぬ突然変異を引き起こしてしまうこと。
※3 ELANE関連重症先天性好中球減少症:顆粒球系細胞の成熟障害により発症する好中球減少症で、発症すると細菌感染などが起きやすくなり、中耳炎や気道感染症、蜂窩織炎、皮膚感染症を繰り返し、敗血症などにより死亡することもある。
※4 ヒトの細胞には父親から受継いだ染色体と母親から受継いだ染色体がペアとなって存在しています。それぞれの染色体には基本的に同じ遺伝子が載っており、片方の染色体に載っている遺伝子から見て、もう片方の染色体の同じ場所に載っている遺伝子を対立遺伝子と言います。
検査受託サービス及び提携先における開発状況
■希少遺伝性疾患検査を主目的としたACRLの検査受託
ACRLでは現在、一般社団法人希少疾患の医療と研究を推進する会(CReARID)が展開する「オプショナルスクリーニング」事業における検査業務を受託しております。現在、各自治体や民間の検査センター等との連携も含め新生児を対象とした追加スクリーニング検査の受託拡大を図っており、当連結会計年度における受託数の増加を見込んでおります。また、希少遺伝性疾患の確定検査並びに治療効果をモニタリングするバイオマーカーの検査については、実施体制の構築を進めており、希少遺伝性疾患の診断から治療に至るまでの包括的な検査体制の提供を目指してまいります。
■マイクロバイオームを用いた治療薬・サプリメントなどの開発
当社は、腸内細菌叢を利用した疾患治療薬や健康維持のサプリメントを開発しているイスラエルのMyBiotics Pharma Ltd.(以下「MyBiotics社」といいます。)と2018年7月に資本提携しております。MyBiotics社では、腸内細菌叢の微生物の構成を再現した培養物(SuperDonor)の製造法を確立しており、クロストリジウム・ディフィシル感染症の治療薬MBX-SD-202の第Ⅰ相臨床試験をイスラエルにおいて完了し、今後の開発を米国で実施するべく、FDAと協議を行っております。
当期の見通しにつきましては2023年2月10日に連結業績予想として公表いたしましたとおり、事業収益1億90百万円、営業損失155億円、経常損失99億円、親会社株主に帰属する当期純損失100億円を見込んでおり、現時点で変更ありません。
事業収益および事業費用につきましては、適宜精査を行っており、今期の見込み額に変更が生じ、業績予想に修正が必要と判断された場合には速やかに公表いたします。
2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
四半期連結損益計算書
第1四半期連結累計期間
四半期連結包括利益計算書
第1四半期連結累計期間
医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、創薬ベンチャーである当社グループにおいては、継続的に営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあります。そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループは当該状況を解消すべく、下記を重要な課題として取組んでおります。
①自社既存プロジェクトの推進
当社グループは、現在開発している医薬品等のプロジェクトを確実に進捗させることが当社グループの重要な課題と認識しております。
当社グループでは、2019年3月に国内初の遺伝子治療用製品「コラテジェン®」の条件及び期限付承認を厚生労働省から取得し、同年9月から販売を開始いたしました。製造販売後承認条件評価のための目標症例数の患者登録が完了し本承認に向けた申請の準備を進めております。また、米国での閉塞性動脈硬化症を対象とした後期第Ⅱ相臨床試験は2022年度末までに当初目標症例の投与を完了し、2023年第1四半期連結累計期間において脱落例対応も完了し、投与後の経過観察を実施しております。
米国において後期第Ⅰ相臨床試験を実施した椎間板性腰痛症向けの核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAは、日本国内における第Ⅱ相臨床試験の準備を進めております。
Vasomune社と共同開発しているTie2受容体アゴニストはこれまで重度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による肺炎を対象としておりましたが、重症化リスクが低いオミクロン株への置き換わりが進み、対象疾患をインフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸切迫症候群(ARDS)に広げて米国FDAに申請し承認を受け前期第Ⅱ臨床試験を進めております。
これら開発中の医薬品について、今後も優先順位を意識しながら開発を進めてまいります。
②開発パイプラインの拡充と事業基盤の拡大
当社グループの主力事業である医薬品開発では、開発品の製品化は非常に難易度が高いため、常に開発パイプラインを充実させることが重要な課題と認識しております。
当社グループはゲノム編集における先進技術を持つ子会社のEmendo社において、究極の遺伝子治療ともいわれるゲノム編集で具体的なプロジェクト化に向けて準備を進めています。同社は、ゲノム編集の安全な医療応用を目指し、新規CRISPRヌクレアーゼを探索・最適化するプラットフォーム技術(OMNI Platform)を確立しており、血液、眼科、肝代謝などの疾患領域についてパイプラインを構築しており、最も進んだELANE関連重症先天性好中球減少症を対象としたプロジェクトは米国での臨床試験実施に向けFDAと協議を開始し、2023年度中の米国での臨床試験開始に向けた準備を進めております。同社はゲノム編集技術の開発をとおして、遺伝性希少疾患に加え様々な疾患へのゲノム編集技術による治療を検討しております。
当社グループは、大変希少な致死性の遺伝的早老症であるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロジェロイド・ラミノパチーの治療薬Zokinvyの日本での独占販売契約を2022年5月に米国のバイオ医薬品企業 Eiger社と締結し、現在承認申請に向けた準備を進めております。
2020年3月より開発を進めていた新型コロナウイルス感染症の武漢型予防DNAワクチンの開発は中止に至りましたが、広範な免疫応答を刺激し、ウイルスの増殖防止、拡散の阻止が期待される改良型DNAワクチンの経鼻投与製剤に関する共同研究をスタンフォード大学と開始し、早期に臨床開発に移行し開発パイプライン拡大に繋げられるように取組んでまいります。
ACRLの「希少遺伝性疾患のオプショナルスクリーニング検査」は首都圏を対象として受託をしておりますが、今後は各自治体や民間の検査センター等との連携により追加スクリーニング検査の受託拡大活動を進めてまいります。さらに、これまでのスクリーニング検査に加え、希少遺伝性疾患の確定検査や治療の効果をモニタリングするバイオマーカーの検査など、希少遺伝性疾患の診断から治療に至るまでの包括的な検査を実施できる体制の構築を進めてまいります。
これらの開発パイプラインの拡充や事業基盤の拡大により、当社グループは遺伝子治療の世界でグローバルリーダーを目指します。
今後も、ライセンス導入や共同開発、創薬プラットフォーム技術の獲得を目指した事業提携に加え、他社に対する資本参加や他社の買収等により開発品パイプラインの拡充による事業基盤の拡大を図り、将来の成長を実現してまいります。
③開発プロジェクトにおける提携先の確保
当社グループでは、製薬会社との提携により、開発リスクを低減するとともに、契約一時金・マイルストーンや開発協力金を受け取ることにより財務リスクを低減しながら開発を進め、上市後にロイヤリティを受領するという提携モデルを基本方針としております。
コラテジェンに関しましては、日本と米国を対象とした独占的販売契約を田辺三菱製薬と締結しており、マイルストーン収入やロイヤリティ収入が見込めます。また、イスラエルにおきましては、独占的販売権の許諾について2019年に基本合意書を締結したKamada社が、2022年にイスラエル保健省に承認申請を行い受理されました。さらにトルコにおいては、2020年にスペシャルティ薬(特定疾患専門薬)を扱うEr-Kim社と独占的販売権許諾に関する基本合意書を締結しました。
今後も、更なる製薬会社等との提携を検討するとともに、開発プロジェクトに協力いただける企業を開拓し、事業基盤の強化に努めてまいります。
④資金調達の実施
当社グループにとって、研究開発活動及び事業基盤の拡大を推進することは継続的な発展のために重要であり、そのためには状況に応じ機動的に資金調達を行うことが必要となります。2022年10月12日に発行したCantor Fitzgerald & Co.を割当先とする第42回新株予約権(第三者割当て)について2023年3月末日までにその一部が行使され、調達開始から46億55百万円(新株予約権発行による入金を含む)を調達いたしました。今後も、研究開発活動推進及び企業活動維持のために必要となる資金調達の可能性を適宜検討してまいります。
しかしながら、現時点において上記に記載したプロジェクトを継続的に進めるための資金調達の方法、調達金額、調達時期については確定しておらず、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在していると判断しております。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提としており、上記のような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表には反映しておりません。
当社は、2023年1月1日から2023年3月31日までの間に、Cantor Fitzgerald & Co.から新株予約権の権利行使による払込みを受けました。この結果、当第1四半期連結累計期間において資本金が538,962千円、資本準備金が538,962千円増加し、当第1四半期連結会計期間末において資本金が35,685,330千円、資本剰余金が18,006,655千円となっております。
(会計方針の変更)
「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日。以下「時価算定会計基準適用指針」という。)を当第1四半期連結会計期間の期首から適用し、時価算定会計基準適用指針第27-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準適用指針が定める新たな会計方針を将来にわたって適用することとしております。これによる、四半期連結財務諸表に与える影響はありません。
(重要な後発事象)
1.資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分
当社は、2023年2月24日開催の取締役会において、2023年3月30日開催の第24期定時株主総会に、資本金、資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分について付議することを決議し、同株主総会で承認可決され2023年5月10日に効力が発生しております。
当社は、2022年12月31日現在、繰越利益剰余金の欠損が16,202,244,725円となり、一方で資金調達に伴い、資本金35,146,368,604円、資本準備金15,076,868,981円となりました。
今後の成長戦略を的確に実施していく財務戦略の一環として、上記の欠損金を填補し資本構成を是正し、財務体質の健全化を図ることにより、資本政策の機動性及び柔軟性の確保を目的として、会社法第447条第1項及び会社法第448条第1項の規定に基づき、資本金及び資本準備金の額を減少した上で、会社法第452条の規定に基づき、剰余金の処分を行うものであります。
なお、本議案は、発行済株式総数を変更することなく、資本金及び資本準備金の額を減少するものであるため、株主様が所有する株式数に影響を与えるものではありません。
また、今回の資本金及び資本準備金の額の減少によって当社の純資産額及び発行済株式総数にも変更はありませんので、1株当たりの純資産額に変更を生じるものではありません。
(1)資本金の額の減少
会社法第447条第1項の規定に基づき、2022年12月31日現在の資本金の額35,146,368,604円を1,125,375,744円減少して34,020,992,860円とし、減少する資本金の額の全額を、その他資本剰余金に振り替えております。
(2)資本準備金の額の減少
会社法第448条第1項の規定に基づき、2022年12月31日現在の資本準備金の額15,076,868,981円を全額減少して0円とし、減少する資本準備金の額の全額を、その他資本剰余金に振り替えております。
(3)剰余金の処分の内容
会社法第452条の規定に基づき、上記(1)及び(2)に記載した資本金及び資本準備金の額の減少の効力発生を条件に、資本金及び資本準備金の額の減少により振り替えられたその他資本剰余金の合計額16,202,244,725円全額を繰越利益剰余金に振り替えることにより、欠損の填補に充当いたします。これにより、繰越利益剰余金の欠損が解消されることとなります。
①減少する剰余金の項目及びその額
その他資本剰余金 16,202,244,725円
②増加する剰余金の項目及びその額
繰越利益剰余金 16,202,244,725円
(4)日程
定時株主総会決議日 2023年3月30日
債権者異議申述公告日 2023年4月3日
債権者異議申述最終日 2023年5月8日
効力発生日 2023年5月10日
2.第42回新株予約権(第三者割当て)(行使価額修正条項付)の取得及び消却
当社は、2022年10月12日に発行いたしました第42回新株予約権(第三者割当て)(行使価額修正条項付)(以下「本新株予約権」といいます。)につき、2023年4月24日に下記のとおり、当社代表取締役が残存する全ての本新株予約権の行使を停止したうえで取得することを決定し、また、同日開催の取締役会において、下記のとおり、取得後直ちに取得した全ての本新株予約権を消却することを決議いたしました。
本決定および決議に基づき本新株予約権の取得及び消却を2023年5月9日に実施いたしました。
(1)取得及び消却する本新株予約権の内容
(2)本新株予約権の取得及び消却の理由
当社は、ゲノム編集技術の研究開発を行う子会社であるEmendoBio Inc.の運営資金及び当社の事業基盤強化のための資金として、2022年10月12日に本新株予約権を発行いたしました。
本新株予約権は、下限行使価額を124円とし、本新株予約権発行後の当社株価は当該下限行使価額を上回って推移した結果、本新株予約権が行使され、資金調達を進めることができました。しかしながら、足元では当社株価が本新株予約権の下限行使価額を下回る水準で推移していることから、その残数(38,500個)の行使は進んでおりません。
当社は、本新株予約権の発行以降の株価動向、当社グループの今後の資本政策及び今後の市場環境等を総合的に判断した結果、残存する本新株予約権を取得及び消却することといたしました。
医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、創薬ベンチャーである当社グループにおいては、継続的に営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあります。そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループは当該状況を解消すべく、下記を重要な課題として取組んでおります。
①自社既存プロジェクトの推進
当社グループは、現在開発している医薬品等のプロジェクトを確実に進捗させることが当社グループの重要な課題と認識しております。
当社グループでは、2019年3月に国内初の遺伝子治療用製品「コラテジェン®」の条件及び期限付承認を厚生労働省から取得し、同年9月から販売を開始いたしました。製造販売後承認条件評価のための目標症例数の患者登録が完了し本承認に向けた申請の準備を進めております。また、米国での閉塞性動脈硬化症を対象とした後期第Ⅱ相臨床試験は2022年度末までに当初目標症例の投与を完了し、2023年第1四半期連結累計期間において脱落例対応も完了し、投与後の経過観察を実施しております。
米国において後期第Ⅰ相臨床試験を実施した椎間板性腰痛症向けの核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAは、日本国内における第Ⅱ相臨床試験の準備を進めております。
Vasomune社と共同開発しているTie2受容体アゴニストはこれまで重度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による肺炎を対象としておりましたが、重症化リスクが低いオミクロン株への置き換わりが進み、対象疾患をインフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸切迫症候群(ARDS)に広げて米国FDAに申請し承認を受け前期第Ⅱ臨床試験を進めております。
これら開発中の医薬品について、今後も優先順位を意識しながら開発を進めてまいります。
②開発パイプラインの拡充と事業基盤の拡大
当社グループの主力事業である医薬品開発では、開発品の製品化は非常に難易度が高いため、常に開発パイプラインを充実させることが重要な課題と認識しております。
当社グループはゲノム編集における先進技術を持つ子会社のEmendo社において、究極の遺伝子治療ともいわれるゲノム編集で具体的なプロジェクト化に向けて準備を進めています。同社は、ゲノム編集の安全な医療応用を目指し、新規CRISPRヌクレアーゼを探索・最適化するプラットフォーム技術(OMNI Platform)を確立しており、血液、眼科、肝代謝などの疾患領域についてパイプラインを構築しており、最も進んだELANE関連重症先天性好中球減少症を対象としたプロジェクトは米国での臨床試験実施に向けFDAと協議を開始し、2023年度中の米国での臨床試験開始に向けた準備を進めております。同社はゲノム編集技術の開発をとおして、遺伝性希少疾患に加え様々な疾患へのゲノム編集技術による治療を検討しております。
当社グループは、大変希少な致死性の遺伝的早老症であるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロジェロイド・ラミノパチーの治療薬Zokinvyの日本での独占販売契約を2022年5月に米国のバイオ医薬品企業 Eiger社と締結し、現在承認申請に向けた準備を進めております。
2020年3月より開発を進めていた新型コロナウイルス感染症の武漢型予防DNAワクチンの開発は中止に至りましたが、広範な免疫応答を刺激し、ウイルスの増殖防止、拡散の阻止が期待される改良型DNAワクチンの経鼻投与製剤に関する共同研究をスタンフォード大学と開始し、早期に臨床開発に移行し開発パイプライン拡大に繋げられるように取組んでまいります。
ACRLの「希少遺伝性疾患のオプショナルスクリーニング検査」は首都圏を対象として受託をしておりますが、今後は各自治体や民間の検査センター等との連携により追加スクリーニング検査の受託拡大活動を進めてまいります。さらに、これまでのスクリーニング検査に加え、希少遺伝性疾患の確定検査や治療の効果をモニタリングするバイオマーカーの検査など、希少遺伝性疾患の診断から治療に至るまでの包括的な検査を実施できる体制の構築を進めてまいります。
これらの開発パイプラインの拡充や事業基盤の拡大により、当社グループは遺伝子治療の世界でグローバルリーダーを目指します。
今後も、ライセンス導入や共同開発、創薬プラットフォーム技術の獲得を目指した事業提携に加え、他社に対する資本参加や他社の買収等により開発品パイプラインの拡充による事業基盤の拡大を図り、将来の成長を実現してまいります。
③開発プロジェクトにおける提携先の確保
当社グループでは、製薬会社との提携により、開発リスクを低減するとともに、契約一時金・マイルストーンや開発協力金を受け取ることにより財務リスクを低減しながら開発を進め、上市後にロイヤリティを受領するという提携モデルを基本方針としております。
コラテジェンに関しましては、日本と米国を対象とした独占的販売契約を田辺三菱製薬と締結しており、マイルストーン収入やロイヤリティ収入が見込めます。また、イスラエルにおきましては、独占的販売権の許諾について2019年に基本合意書を締結したKamada社が、2022年にイスラエル保健省に承認申請を行い受理されました。さらにトルコにおいては、2020年にスペシャルティ薬(特定疾患専門薬)を扱うEr-Kim社と独占的販売権許諾に関する基本合意書を締結しました。
今後も、更なる製薬会社等との提携を検討するとともに、開発プロジェクトに協力いただける企業を開拓し、事業基盤の強化に努めてまいります。
④資金調達の実施
当社グループにとって、研究開発活動及び事業基盤の拡大を推進することは継続的な発展のために重要であり、そのためには状況に応じ機動的に資金調達を行うことが必要となります。2022年10月12日に発行したCantor Fitzgerald & Co.を割当先とする第42回新株予約権(第三者割当て)について2023年3月末日までにその一部が行使され、調達開始から46億55百万円(新株予約権発行による入金を含む)を調達いたしました。今後も、研究開発活動推進及び企業活動維持のために必要となる資金調達の可能性を適宜検討してまいります。
しかしながら、現時点において上記に記載したプロジェクトを継続的に進めるための資金調達の方法、調達金額、調達時期については確定しておらず、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在していると判断しております。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提としており、上記のような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表には反映しておりません。