第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは「こどもたちの笑顔のために...」を経営理念とし、こどもたちの未来と子育てに関わる全ての方々を支える存在であり続けることを使命として、日本の社会問題である待機児童の解消に努め、日本の保育のさらなる発展に寄与していくことが当社の社会的責任であり、ひいては株主の皆様を含むステークホルダー全ての利益につながるものであると考えております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置づけており、連結配当性向30%前後の連結業績連動型配当の継続実施を基本方針としております。

 

(3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

子育て支援事業を取り巻く経営環境は、女性の社会進出を背景とした保育需要が増加し、待機児童問題は引き続き深刻な状況にあります。政府は、2018年度から2020年度末までに32万人分の保育の受け皿を確保すべく、保育施設の整備と保育士確保のための様々な施策を打ち出すとともに、2019年10月から実施される幼児教育・保育無償化の制度の具体化に向けた方針を示しました。こうした方針を受け、引き続き市場規模の拡大が見込まれるとともに、子育て支援事業者の社会的役割は、一段と重要性を増すものと考えられます。

当社グループは子育て支援事業のリーディングカンパニーとして待機児童の解消に寄与するとともに、良質な子育て支援サービスの拡充を通じて、社会貢献を目指したいと考えております。

そのため、2025年3月期にあるべき姿として「長期経営ビジョン2025」を定め、その実現に向けた「中期経営計画」(2019年3月期~2021年3月期)を策定いたしました。

   ① 長期経営ビジョン

連結売上高を2025年3月期に1,000億円規模を目指し、その実現に向け「中期経営計画」の3ヵ年で経営基盤を確立し、更なる既存事業の質的成長、事業構造の改革、事業基盤強化に向けた新規ビジネスの開発・推進、子育て周辺事業を絡めた業務提携、資本提携など、経営効率の向上による収益体質の強化と新たな価値創出に取り組んでまいります。

そのために、以下を重点目標として掲げ、推進してまいります。

   <重点目標>

    イ.子育て支援事業の更なる質的成長と既存事業の拡大(新規開設・資本提携)

    ロ.事業構造改革による経営基盤の強化

    ハ.新しいビジネス価値の創出(新規ビジネスの開発、子育て支援の周辺事業を絡めた業務提携、資本提携)

 

   ② 中期経営計画

当社クループは、2018年6月28日開催の定時株主総会を経て、新経営体制への移行を機に経営の効率化を目指した組織改編、事業構造改革をもとに、更なる良質な子育て支援サービスの提供を図り、広く社会に貢献するとともに、新たな事業を育て収益基盤の拡大を図ってまいります。

   <重点目標>

    イ.安全対策の強化および保育の質の更なる向上

     ロ.新規開設および既存施設の保育士増員による受入児童数拡大

     ハ.人材への投資拡大(採用活動の強化、人材システムの見直し)

     ニ.コンプライアンスの徹底およびコーポレート・ガバナンスの更なる強化

    ホ.経営管理体制、収益管理体制の高度化および経営の効率化を捉えた組織改編

        ヘ.新規事業の開発・推進による収益基盤の拡大

    ト.子育て支援業界および教育産業業界でのシナジー施策(業務提携・資本提携)

 

(4)会社の対処すべき課題

 ① 保育の質の向上

当社グループでは、各施設に対する従来からの組織的な運営管理体制に加え、安全管理体制の強化、保育士へのケア、働き方改革の徹底などを進め保育の質の改善に努めております。

 ② 効率的な受入児童数の拡大

新たに保育所を開設するだけではなく、保育士を増やすことにより既存施設の受入児童数を拡大することができます。

当社グループでは自治体ごとの待機児童の状況や、保育士の採用状況及び投資効率等を総合的に勘案し、新規開設と既存施設への保育士増員のバランスをとりながら効率的な受入児童数の拡大に努めております。

 ③ 保育士確保に向けた施策

子育て支援サービスには、保育士資格を有する人材の確保が不可欠であります。
 当社グループでは、年間を通じて全国各地で採用活動を行うとともに、従業員の給与引き上げや人事評価制度の見直しを実施してきました。また、給付型奨学金制度、保育士養成講座、幼稚園教諭の保育士資格取得支援等も行っており、様々な制度や仕組みづくりに取り組んでおります。

 ④ 業務の効率化及び情報の管理

政府が進めている保育所等における業務効率化推進事業(保育所等におけるICT化推進等について)に合わせ、当社グループとして保育士の業務負担の軽減を図り、管理部門の業務効率化及び情報漏洩等に対するセキュリティの強化を図るべく各種システムの導入と整備を進めております。

 ⑤ 人材への投資

当社グループでは、保育の質の向上と安全のためには保育に対して情熱と適性を有する人材を採用し、各従業員の持つポテンシャルを最大限引き出すための教育を継続的に実施していくことが不可欠なものと考えております。そのため、社内で行う研修会において保育に関する様々な知見を取り込むとともに、社外の勉強会なども積極的に活用して人材のレベルアップを図っております。

 ⑥ 収益基盤拡大に向けた新規事業への取り組み

当社グループが運営する施設の多くは公費で運営されており、事業が安定的に推移する一方、政策や制度変更の影響を受けやすく、政策転換による事業への影響が懸念されます。
 このような環境を踏まえ、当社グループでは子育て支援に関する周辺事業を中心に、新規事業の開発・推進により、収益基盤の拡大に取り組んでおります。具体的には、海外での子育て支援事業、民間学童クラブの運営、コンサルティング事業、子育て支援事業で培ったノウハウ・商品をパッケージ化し外販するビジネス、新たなビジネスの創出としての会員制サービスなど、子育て支援業界、教育業界と連携した様々な事業開発に取り組んでまいります。

 ⑦ 設備資金確保のための資金調達と財務基盤の安定性の確保

継続的に保育所を開園するためには、設備費用等の資金を安定的に確保することが重要となります。
 当社グループでは、財務の健全性を図りつつ、必要資金を安定的に調達していくため、金融機関からの借入れに限定せずに社債の発行や株式の発行も含めて財務政策を検討しております。

 

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①  子育て支援事業における国の方針と保育所等開設のリスクについて

当社グループでは、当連結会計年度に保育所を17園、学童クラブを4施設、新たに開設いたしました。

なお、2008年6月より運営しておりました放課GO→クラブおなりもん(学童クラブ)及び2010年4月より運営しておりました江東きっずクラブ一亀(学童クラブ)は、2019年3月末日で契約期日満了により撤退いたしました。

また、2016年9月より運営しておりましたAEL湯島(民間学童クラブ)は、2019年3月末日をもって閉室いたしました。

今後子育て支援事業に関連する国の方針が変わり、株式会社による保育所といった子育て支援施設の新規開設及び既存の公立保育所の民営化が認められなくなった場合、保育所の設置場所が確保できない場合、あるいはその他何らかの要因により開設ペースが鈍化した場合には、当社グループにおける子育て支援事業の拡大が止まり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

②  補助金制度に伴うリスクについて

当社グループの子育て支援事業において、売上は公定価格など国・地方自治体による補助金が中心となっておりますが、国や地方自治体の方針により補助金制度の見直しが行われる場合において当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

③  人材の確保及び育成について

当社グループでは、子育て支援施設の急速な開設に伴い、保育士の資格を保有した人材や児童館及び学童クラブのスタッフの確保が急務となっております。

このため、当社グループでは、当社及び連結子会社での求人活動を強化し、年間研修計画に沿った研修の実施、OJTによる人材育成、福利厚生制度の充実等に積極的に取り組んでおりますが、今後、人材の確保と育成が子育て支援施設の新規開設のスピードに追いつかない場合、当社グループの子育て支援施設の開設計画及び業績に影響を与える可能性があります。

 

④  子育て支援事業への依存について

当社グループは子育て支援事業のみを行っており、同事業の業績の如何により、グループ全体の業績に大きな影響を与えることがあります。

子育て支援事業を取り巻く環境は、女性の社会進出を背景として保育需要が増加し、待機児童問題は引き続き深刻な状況にあります。政府は、2018年から2020年度末までに32万人分の保育の受け皿を確保すべく、保育施設整備と保育士確保のための様々な施策を打ち出すとともに、2019年10月から実施される幼児教育・保育無償化の制度の具体化に向けた方針を示しました。こうした方針を受け、引き続き市場規模の拡大が見込まれるとともに、今後も子育て支援事業者の社会的役割は、一段と重要性を増すものと考えられます。

しかしながら、子育て支援事業の業績は児童数の動向に左右されるため、少子化や待機児童の減少及び保育士不足等の経営環境の変化や、当社グループの運営する保育所の近隣に競合する保育所が開園される等の理由により児童数が当初の見込みを下回った場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

 

⑤  民間学童クラブの運営について

当社グループでは、自治体からの補助金収入に頼らない民間学童クラブの運営を行い、収益基盤の拡大に取り組んでおりますが、児童数の確保の状況や民間学童事業者の近隣への参入、学習塾など異業種の事業モデルとの競合等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥  海外事業について

当社グループでは、海外における子育て支援事業としてベトナムにおいて、幼稚園の運営を行っております。今後児童数の増加が見込まれる海外での事業には成長の可能性があり、わが国の保育手法に対する現地のニーズも存在します。しかしながら、国内と同様に児童数や幼稚園等の資格を持ったスタッフの確保の状況がリスクとなることに加えて、海外特有の法的規制、為替変動等のリスクがあり、これらにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑦ 新規事業の開発・取り組みについて

 当社グループでは、社会変化に対応した柔軟な事業構造の転換による持続的な成長を捉え「長期経営ビジョン 2025」として、2025年3月期に連結売上高1,000億円規模を目指すことを掲げております。この長期経営ビジョンの目標達成に向け、新規事業開発として市場調査や開発活動を継続的に行っております。しかし、新規事業においては不確実な要素が多く、想定を超える市場環境の変化や市場ニーズの読み違え、開発の遅延、各新規事業におけるパートナー企業等との協業が期待するシナジーを生まないなど、様々な要素によって新規事業の展開が困難となり、投資回収が遅れる、または回収できない可能性があります。

 

⑧  子育て支援施設における事故のリスクについて

当社グループは子育て支援施設の運営に関し、万全の体制で臨んでおりますが、事故の可能性は皆無とは言えず、万一重大な事故が発生した場合やその他子育て支援施設の運営上における何らかのトラブルが発生した場合、営業停止や園児の転園などの要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑨  法的規制等について

当社グループが現在行っている事業に関する主な法的規制は次のとおりであります。今後、当社グループの事業に関連する法的規制の制定・改廃等が行われた場合、当社グループの事業活動が制約を受ける可能性があります。

事業内容

法令名

目的及び内容

監督官庁

子育て支援事業

食品衛生法

飲食に起因する衛生上の危害の発生防止及び公衆衛生の向上、増進を図る見地から食品の規格・添加物・衛生管理・営業許可等が定められている。

厚生労働省及び都道府県・政令指定都市・特別区の保健所

児童福祉法

児童の健やかな育成のための児童福祉施設の種類、国・地方公共団体の施策、費用負担等が定められている。

厚生労働省、都道府県及び市町村

 

 

子育て支援事業における代表的な許認可は、子育て支援施設における保育所の設置に関する許認可であり、保育所ごとに設置の許認可が与えられます。保育所の種類は、認可保育所や東京都認証保育所など何種類かに分かれますが、どの形態においても保育所ごとに申請し、審査の上、許認可が得られることになります。また、当社の連結子会社である株式会社ジェイキッチンが保育所より給食業務を請負う際には、食品衛生法に基づいた営業許可が必要であり、それについても保育所の設置許認可同様、給食業務を請負った保育所ごとに申請し、許可が得られることになります。

今後、何らかの事由によりこれらの許認可が取り消された場合や営業が停止となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

⑩  食の安全性について

当社グループでは、食品衛生法に基づき、厳正な食材管理並びに衛生管理を実施し、食中毒、賞味期限切れ食材の使用、異物混入等の事故を起こさないよう努力しておりますが、何らかの原因により食の安全に関する重大な問題が発生した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑪  大規模な自然災害、感染症について

当社グループは、首都圏を中心とした子育て支援施設の運営を行っております。これらの施設が地震、火災等の被害を受けた場合、子育て支援施設利用者や従業員並びに保育所の建物等に甚大な被害が及ぶ可能性があります。

また、インフルエンザなどの伝染病の蔓延により従業員が多数欠勤するなど、子育て支援施設の運営が出来なくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑫  個人情報の保護について

当社グループの保育所、学童クラブ、児童館、民間学童クラブ及び幼稚園(海外施設)といった子育て支援施設においては、利用者の氏名、住所をはじめ、保護者の氏名及び職業等の情報を保持しております。

また、新規事業として計画しております会員制ビジネスに関しても同様の情報を保持する予定となっております。

これら顧客の個人情報の取扱については厳重に管理し、万全を期しておりますが、万一漏洩するようなことがあった場合、顧客からだけでなく、広く社会的な信用を失墜することとなり、子育て支援施設の受託に影響が出る等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑬  資金調達について

当社グループでは、保育所の新規開設に関する設備資金等は金融機関からの借入等により調達しておりますが、金利動向等の金融情勢に変化があった場合や、計画通りの資金調達が出来ない場合には、新たに保育所を開設することが出来なくなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

⑭  固定資産の減損等について

当社グループの保育所の業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、内装工事等の初期投資が発生する保育所については、閉設時に設備の除却損が発生する可能性があります。当社グループとしては、契約を長期契約とすることなどによりリスクの軽減を図っておりますが、万一、同時期に閉設が集中し、多額の固定資産除却損が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑮  四半期別業績変動要因について

保育所の新規開園が集中する時期においては新園用の備品等の購入費用が一時的に増加するなどの要因により当該四半期における利益率が低下することがあり、四半期毎の業績に変動がみられる可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 経営成績

  (当連結会計年度の経営成績の分析)

当社グループでは、2018年6月28日開催の定時株主総会を経て、新経営体制へ移行、2018年10月24日開催の臨時株主総会において、社外取締役ならびに監査役が選任され経営体制が確立し、ガバナンス体制の強化、経営の効率化を目指した組織改編、事業構造改革や新規事業開発に取り組むとともに、高まる保育所ニーズへの対応として、認可保育所等の開設を積極的に推進いたしました。

2019年3月期累計期間において、当社グループが開設した施設は、以下のとおり、保育所17園、学童クラブ4施設の計21施設を新たに開設いたしました。

(保育所)

江東区南砂第四保育園                    (2018年4月1日)

アスクとねり保育園                     (2018年4月1日)

アスク東葛西保育園                      (2018年4月1日)

アスクみなみ久が原保育園                (2018年4月1日)

アスク薬王寺保育園                      (2018年4月1日)

アスクかなめ町保育園                    (2018年4月1日)

アスク府中本町保育園                    (2018年4月1日)

アスクみのわ保育園                      (2018年4月1日)

アスクくげぬま北保育園                  (2018年4月1日)

アスクおおたかの森保育園                (2018年4月1日)

アスクわに保育園                       (2018年4月1日)

アスク曽根南保育園           (2018年4月1日)

アスクとよたま一丁目保育園A      (2018年4月1日)

アスクとよたま一丁目保育園B      (2018年4月1日)

GENKIDS新子安保育園           (2018年4月1日)

アスクあけぼの海宝保育園        (2018年9月1日)

アスクのぼりかわ保育園         (2018年9月1日)

(学童クラブ)

  麹町こどもクラブ                        (2018年4月1日)

  大正小学校放課後こどもクラブ      (2018年4月1日)

  調布市立調和小学校学童クラブ            (2018年4月1日)

わくわく滝川もみじひろば        (2018年4月1日)

 

 

その結果、2019年3月末日における保育所の数は200園、学童クラブは72施設、児童館は11施設、民間学童クラブは5施設、幼稚園(海外施設)は1園となり、子育て支援施設の合計は289施設となりました。

なお、2008年6月より運営しておりました放課GO→クラブおなりもん(学童クラブ)及び2010年4月より運営しておりました江東きっずクラブ一亀(学童クラブ)は、契約期間満了により2019年3月末日をもって撤退いたしました。

また、2016年9月より運営しておりましたAEL湯島(民間学童クラブ)は、2019年3月末日をもって閉室いたしました。

以上より、当社グループの連結売上高は29,298百万円(前年同期比9.4%増)となり、営業利益は1,531百万円(同17.5%増)、経常利益は1,920百万円(同21.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,071百万円(同17.7%増)と前年同期比で増収・増益となりました。

これらの主な要因は、以下の通りです。
  売上高においては、新規施設の開設、既存施設における受け入れ児童数の増加や一部の既存施設における賃借料補助金の増額等により、前年同期比で増収となりました。

営業利益においては、保育士の採用強化による求人費用や寮利用者の増加による社員寮に係る費用等が増加したことに加え、期初において各施設への保育士の配置が児童の受け入れ時期よりも先行したことで、営業利益を押し下げておりましたが、2018年6月以降、児童の受け入れを順次増加させたことで、既存施設の売上高の増加等により、連結累計期間において前年同期比で増益となりました。

また、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益においても、上記営業利益の増加に加えて、寮利用者の増加に伴う補助金等により営業外収益が増加したことで、前年同期比で増益となり、経常利益においては過去最高益となりました。

 

  (経営成績に重要な影響を与える要因)

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について以下のことが考えられます。

子育て支援事業における国や地方自治体の保育所に対する政策方針の変化が挙げられます。待機児童の解消が政策課題となる中で、具体的に待機児童を解消するためには認可保育所の増設が必要であり、財政的な観点からは既存の公立保育所の民営化を考えざるを得ない状況になりつつあります。女性の社会進出を後押ししつつ待機児童問題へ対応するという政策的な要請が今後も子育て支援事業に及ぶ可能性があります。

当社グループはこのような情勢を好機と捉え、積極的な新規開設及び既存施設の受け入れ児童数の増加のための活動を行っており、場合によっては保育所の開設及び既存施設の受け入れ児童数の増加が一気に進むことも考えられます。そのような場合、設備投資や人件費、保育士確保に要する費用などのコストが急激に増えて短期的には利益が減少する恐れがあります。

 

  (戦略的現状と見通し)

待機児童の解消は依然として優先的な政策課題であり、当社グループは総合子育て支援企業として全国の各自治体との連携を維持し、引き続きシェアの拡大、信頼性の向上と保育サービスのさらなる質的向上に努めるとともに、リトミック教室・英語教室・体操教室などにより他社との差別化を進めます。さらに新たな事業として民間学童クラブの運営やコンサルティング事業、海外での子育て支援事業、子育て支援事業のノウハウを活用した新規事業の開発など、補助金収入に依存しない収益基盤の拡大を目指します。

次期(2020年3月期)につきましては、各施設における保育サービスのさらなる質的向上に努め、今後も新規施設の開設及び自治体からの運営委託の獲得のほか、子育て支援の新規開設・運営のコンサルティング業務、保育所向け給食事業の新規受託先の獲得及び子育て支援事業のノウハウを活用した新規事業の開発・推進についても、積極的に取り組んでまいります。

また、2018年8月8日に公表いたしました『「長期経営ビジョン2025」および「中期経営計画」の策定に関するお知らせ』に記載のとおり、保育サービスの質の更なる向上や受け入れ児童数の拡大に向けた保育士確保の様々な仕組みづくりを構築するとともに、収益基盤の拡大を捉えた新規事業の開発・推進を図ってまいります。

なお、当社グループが2019年4月1日に新たに運営を開始している子育て支援施設の内訳は以下のとおりです。

 

 

(保育所)

 江戸川区大島第五保育園                  (2019年4月1日)

 新宿区保育ルームえどがわ園              (2019年4月1日)

 アスク扇保育園                        (2019年4月1日)

 アスクゆきがや保育園                  (2019年4月1日)

 アスク北新宿保育園                  (2019年4月1日)

 アスク上高井戸保育園~都会のふるさと~  (2019年4月1日)

 アスク緑保育園                     (2019年4月1日) 

 アスク保谷保育園               (2019年4月1日)

 アスク府中片町保育園                   (2019年4月1日)

 アスク大津京保育園                      (2019年4月1日)

 (学童クラブ) 

 わくわく赤西ひろば/赤羽台西小クラブ第二  (2019年4月1日)

 わくわく袋ひろば/赤北ひばりクラブ第二   (2019年4月1日)

上記の「わくわく袋ひろば/赤北ひろばクラブ第二」の開設に伴い、「赤北ひばりクラブ」及び「北区立袋育成室」は、2019年4月1日よりそれぞれ、「わくわく袋ひろば/赤北ひばりクラブ第一」、「わくわく袋ひろば/赤北ひばりクラブ第三」として運営しております。

また、上記とは別に2019年4月1日より、既存の東京都認証保育所として2008年2月1日より運営しておりました「アスク池上保育園」を認可保育園に移行、小規模保育事業として2018年4月1日より運営しておりました「アスクとよたま一丁目保育園A・B」を認可保育園に統合・移行し、2009年4月1日より、公設民営として運営しておりました「川崎市宮前平保育園」を民設民営に移行し、「アスク宮前平保育園」として運営しております。

 

(生産、受注及び販売の実績)

① 生産実績

該当事項はありません。

 

② 受注実績

当社グループは、主に一般顧客(最終消費者)を対象とした子育て支援サービスを提供しており、受注生産形態をとっていないため、該当事項はありません。

 

③ 販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

前年同期比(%)

子育て支援事業(千円)

29,298,670

+9.4

合計

29,298,670

+9.4

 

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

横浜市

3,637,497

13.58

3,681,294

12.56

川崎市

2,971,085

11.09

3,070,115

10.48

 

 

当社グループは、主に一般顧客(最終消費者)を対象とした子育て支援サービスを提供しておりますが、自治体(市区町村)を通じてサービス提供の対価を収受するものもあります。このため、主な相手先別の販売実績として上記を記載しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

(3) 財政状態

当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は28,255百万円(前期末比2,496百万円増)となりました。

流動資産は10,458百万円(同2,572百万円増)となりましたが、これは、主に現金及び預金が2,360百万円、未収入金が322百万円増加した一方で、その他が80百万円、たな卸資産が20百万円減少したこと等によるものであります。

固定資産は17,796百万円(同76百万円減)となっております。これは、主に長期貸付金が122百万円、投資その他資産が79百万円、繰延税金資産が75百万円増加した一方で、建設仮勘定が176百万円、無形固定資産その他が100百万円、投資有価証券が81百万円減少したこと等によるものであります。

負債合計は19,304百万円(同1,301百万円増)となりました。

流動負債は7,880百万円(同328百万円減)となりましたが、これは、主に未払法人税等が91百万円、賞与引当金 が21百万円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が319百万円、その他が93百万円、支払手形及び買掛金 が31百万円減少したこと等によるものであります。

固定負債は11,424百万円(同1,630百万円増)となっておりますが、これは、主に長期借入金が1,520百万円、 退職給付に係る負債が103百万円、資産除去債務が78百万円増加した一方で、その他が67百万円減少したこと等に よるものであります。

当連結会計年度末の純資産合計は8,950百万円(同1,194百万円増)となっておりますが、これは、主に利益剰余 金が763百万円増加した一方で、自己株式が554百万円、その他有価証券評価差額金が86百万円、退職給付に係る調 整累計額が22百万円減少したこと等によるものであります。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は営業活動による資金の獲得1,829百万 円、投資活動による資金の支出940百万円、財務活動による資金の獲得1,475百万円等により、前連結会計年度末に 比べ2,360百万円増加し6,816百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の獲得は1,829百万円(前連結会計年度は1,865百万円の獲得)となっております。

これは、税金等調整前当期純利益が1,810百万円、減価償却費が703百万円、減損損失が108百万円ありましたが、 法人税等の支払額が624百万円、未収入金の増加額が297百万円、受取利息及び受取配当金が105百万円あ ったこと等によるものであります。

また、前連結会計年度と比較して獲得した資金が36百万円減少しております。これは、税金等調整前当期純利益 が252百万円、未払消費税等の増減額が89百万円増加した一方で、未払金及び未払費用の増減額が462百万円、未収 入金の増減額が236百万円、前受金の増減額が230百万円、法人税等の支払額又は還付額が226百万円減少したこと等 によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の支出は940百万円(同1,292百万円の支出)となっております。

これは、補助金の受取額が1,059百万円、長期貸付金の回収による収入が272百万円ありましたが、有形固定資産 の取得による支出が1,877百万円、長期貸付けによる支出が360百万円、差入保証金の差入による支出が71百万円あ ったこと等によるものであります。

また、前連結会計年度と比較して資金の支出が352百万円減少しております。これは、補助金の受取額が233百万 円、長期貸付金の回収による収入が53百万円増加した一方で、差入保証金の差入による支出が84百万円減少したこ と等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の獲得は1,475百万円(同135百万円の支出)となっております。

これは、短期借入れによる収入が5,500百万円、長期借入れによる収入が4,000百万円、自己株式の処分による収 入が579百万円ありましたが、短期借入金の返済による支出が5,500百万円、長期借入金の返済による支出が2,799百 万円、配当金の支払額が305百万円あったこと等によるものであります。

また、前連結会計年度と比較して獲得した資金が1,611百万円増加しております。これは短期借入金の返済による支出が 4,900百万円、短期借入れによる収入が3,400百万円、長期借入れによる収入が2,150百万円、自己株式の処分による収入が310百万円増加した一方で、長期借入の返済による支出が737百万円減少したこと等によるものであります。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

今後の資金需要のうち主なものは、子育て支援施設等の設備投資・賃借料・敷金・保証金等及び当社グループ内での人件費と材料費等の支払いによるものであります。

 

② 財務政策

継続的に保育所を開園するためには、設備費用等の資金を安定的に確保することが重要となります。現在、当社グループにおける運転資金及び設備投資資金等については、主に自己資金又は金融機関からの借入金等により調達しております。

当社グループでは、財務の健全性を図りつつ、必要資金を安定的に調達していくため、金融機関からの借入れに限定せずに社債の発行や株式の発行も含めて財務政策を検討してまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。