文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
経営理念:「子育て支援を通じて笑顔溢れる社会づくりに貢献します」
コーポレートメッセージ:「すべてはこどもたちの笑顔のために」
保育理念:「未来(あす)を生きる力を培う」
自分らしく、生きる道を歩み、どんな時代にも対応できる資質と能力を培います。
保育方針:一人ひとりに心をかけ、愛情を注ぎ、成長に合わせたきめ細やかな保育を行うことで、変化の激し
いこれからの社会を生き抜くための、”生涯にわたる生きる力の基礎”を育みます。
・自ら伸びようとする力を支えます
・五感を養って感性を豊かにします
・後伸びする力を育みます
育成理念:「なりたい自分になる力を育む」
自分らしく、未来に希望を持ち、なりたい自分に向かって進める資質と能力を育みます。
育成方針:一人ひとりと向き合いながら、丁寧に支援し、変化の激しいこれからの社会を生き抜くため、人と
支え合い生きる力・自分らしく生きる力を育みます
・想い・考えを伝えあい「対話する力」を育みます
・相手に寄り添い相手を知る「想像する力」を養います
・どんな違いも受け止め「認める力」を支援します
・自ら考え行動し「自律する力」を応援します
また、事業性・収益性を評価し、グループ全体の成長性及び収益力を適切に現す指標として、毎期計画する売上高予想及び営業利益率10%以上を目標といたします。
一方、子育て支援事業においては、出生数の急激な低下に伴う少子化の加速、新型コロナウイルス感染症を背景とした利用控えによる待機児童の減少、継続的な保育士不足、女性の就業率の上昇による保育需要の高まり、新型コロナウイルス感染症の拡大による働き方やライフスタイルの変化による対応が求められるなど、子育てを取り巻く環境は目まぐるしく変容しております。
政府は「新子育て安心プラン」に基づく保育の受け皿を整備するとともに、「新・放課後子ども総合プラン」では、待機児童解消に向けた放課後児童クラブの整備を更に加速させるなど、子育て環境の整備に向けた様々な施策を推進しております。更に「こども家庭庁」設置法案が閣議決定され、来年4月の発足を目指し、子育てをしやすい環境整備に向けた対応が促進されるなど、子育て支援事業の社会的な役割は、ますます重要性が増すものと考えられます。
このような状況の中、当社グループは子育て支援事業のリーディングカンパニーとして待機児童の解消への寄与、安全・安心の徹底を図り、保護者の方々が安心してお子様をお預けできるよう対策を講じるとともに、社会環境の変化や保護者ニーズへ対応することで、「選ばれる園・施設づくり」を推進してまいります。
(長期経営ビジョン)
当社グループは、2018年8月8日に公表いたしました「長期経営ビジョン」における2025年3月期 売上高(連結)1,000億円の目標につきまして、当初計画策定時から新型コロナウイルス感染症の拡大により、新しい生活様式により在宅勤務の普及など働き方が大きく変わるとともに、出生率の急激な低下により少子化が加速するなど公表した時点から外部環境が著しく変化していることから、売上高(連結)目標は維持するものの達成期日を設定しない目標といたします。
このような先行き不透明な状況下でありますが、今後の持続的な成長を捉え、子育て関連企業や異業種との資本提携・業務提携を積極的に推進することで、新規事業の開発・業容拡大を図り、「長期経営ビジョン」売上高(連結)1,000億円の達成に向け邁進してまいります。
そのために、以下を重点目標として掲げ、推進してまいります。
<重点目標>
売上高目標(連結):1,000億円を目指す。
イ.子育て支援事業の更なる質的成長と既存事業の拡大(新規開設・資本提携)
ロ.事業構造改革による経営基盤の強化
ハ.新しいビジネス価値の創出(新規ビジネスの開発、子育て支援の周辺事業を絡めた業務提携、資本提携)
(中期経営計画 2022年3月期~2024年3月期)
2022年5月12日に「中期経営計画のローリングに関するお知らせ」として公表しておりますとおり、当社グループは、共働き世帯の増加、一部地域における待機児童問題、継続的な保育士不足、出生率の急激な低下に伴う更なる少子化の加速、新型コロナウイルス感染症の収束も不透明な状況が想定され、新規開設による量的な拡大を優先させるのではなく、社会環境の変化や保護者ニーズに対応した更なる子育て支援の質的向上による「選ばれる園・施設」づくりを推進しております。このような状況を捉え、ローリング方式により中期経営計画の見直しを図り、より確実性の高い経営目標とし、経営にあたることといたします。
当社グループの中期経営計画は、社会環境の変化を捉え、前期の方針を継続して「収益性・効率性の向上」「健全性の向上」「成長性の向上」を重点目標に掲げ、経営資源を効果的に配分・投下し強固な経営基盤を構築してまいります。
具体的には、社会環境の変化に対応すべくDXを改革の柱として、「収益性・効率性の向上」については、既存事業である子育て支援施設の受入児童の拡大に向けた幼児学習の拡充および新たなコンテンツの開発・導入、人員配置の更なる適正化による収益改善を推進してまいりました。
「健全性の向上」については、子育て支援の要は「人」であることから人材教育・研修体制の拡充を図るとともに、システム化により業務効率の改善を行っております。また、昨年、刷新・制定した「グループ経営理念」「コーポレートメッセージ」「運営理念」「保育・育成理念」「保育・育成方針」を社内外に浸透・実践することで、更なる子育て支援の質的向上と「選ばれる園・施設」づくりを推進しております。
「成長性の向上」ついては、新規事業として、子育て世代を中心にベビー用品・衣料品などの子育て関連用品を主としたリユース品をWEB上でユーザー同士が個々に出品・購入し合うマッチングサービスを提供する子育て支援プラットフォーム「コドメル」の運営を開始しました。今後は様々な企業との連携やサービスを提供するBtoC事業や専門人材の紹介や派遣、専門研修のオンデマンド配信を行うBtoB事業など、国内に留まることなくグローバルにサービスを拡大してまいります。また、当社グループでは、発達支援事業の対応強化、保育所等訪問支援事業など、発達が気になるお子様の支援を行ってまいりました。これまでの子育て支援のノウハウと高い専門性に基づく発達支援の対応を活かし、発達障害の可能性があるお子様へのサポートを拡充すべく、多機能型の施設や巡回サービスを新たな事業として展開し、より多くのお子様と保護者に寄り添った子育て支援を行ってまいります。
<重点目標>
既存事業の収益性強化、子育て支援の更なる質的向上と社会・事業環境の変化を捉えた新たな価値創造に向けた新規事業の開発を加速する。
イ.収益性・効率性の向上
受入児童の拡大に向けた新たなプログラムの導入、人員配置の更なる最適化、ICT化での運営の効率化による収益性向上を図る。また、業務プロセス改革やシステム導入の加速により更なる業務効率化を行う。
1)既存事業の収益性強化に向け、新たなプログラム(幼児学習プログラム、ダンス、アートなど)導入
により受入児童の拡大と競争優位性を確立
2)既存施設の収益改善に向けた、配置人数の適正化、運営オペレーションの効率化とICT化の推進
3)小さな本部の実現に向け、経営管理・収益管理の体制強化および経営の効率化を捉えたシステム化と
構造改革を推進。
ロ.健全性の向上
社会・事業環境の変化を捉えた事業構造改革と経営基盤の強化を図る。安全・安心な運営・管理体制と子育て支援の更なる質的向上に向けた人材教育を確立する。
1)安全・安心の確保を最優先とした運営体制・対策方針の策定と徹底
2)「選ばれる園・施設づくり」として、子育て支援のノウハウを活用した取り組み・施策を広く社内・
外に知らしめることで、ブランドイメージの向上と優位性を確立
3)魅力ある職場環境づくり(採用活動の強化、人材教育・定着率向上、人事制度改革)
4)コンプライアンスの徹底およびコーポレート・ガバナンスの更なる強化
ハ.成長性の向上
子育て支援の取り組みを「待機児童対策」から「少子化社会への対応」として、新たな価値創造に向けたサービス、事業を開発し展開する。
1)新規事業の開発加速・推進のため、子育て支援業界および異業種との資本提携・業務提携を積極推進
し、収益基盤を拡大
(株式会社学研ホールディングスとの業務提携による新たな価値創造、異業種連携)
2)社会・事業環境の変化に対応したDX化によるグループ競争力の強化
(幼児学習・新規プログラムのDX化)
3)子育て支援プラットフォーム事業「コドメル」のサービス機能、商品を拡充したグローバル展開
(専門人材の紹介・派遣、研修、商品・サービスのグローバル展開など)
4)発達支援事業を拡充し、既存施設(保育園・学童クラブ・児童館)で培った専門性の高いサービスの
提供(発達障害の児童に向けたサポート事業、多機能型施設の開設)
当社グループでは、2022年5月12日に公表しました「中期経営計画のローリングに関するお知らせ」にあるとおり、社会環境の変化を捉え、前期から継続して「収益性・効率性の向上」「健全性の向上」「成長性の向上」を重点目標に掲げ、経営資源を効果的に配分・投下し、強固な経営基盤を構築してまいります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向け、管轄自治体と連携した各施設での管理体制を徹底し、お預かりしているお子様・保護者の皆様・取引先・従業員の安全確保を最優先に考え、対応してまいります。
② 保育の質の向上
当社グループでは、各施設に対する従来からの組織運営体制に加え、保育の質的向上、安全管理体制の徹底強化を図るべく委員会制度を導入し、保育士のケア、新人事制度の導入による働き方改革の推進、教育体制の拡充などにより保育の質的向上に努めております。
③ 受入児童数の拡大
当社グループは、「選ばれる園・施設づくり」を目指し、従来から実施している英語・体操・リトミックに加え新たな幼児学習プログラムを導入するなど、保育の質的向上と合わせ様々な取り組みを進めております。新たに保育所を開設するのではなく、地域社会との共生や様々な取り組みによる特徴のある保育の拡充、質の高い保育士確保により既存施設の受入児童の拡大に努めております。
また、当社グループでは、自治体ごとの待機児童の状況や保育士の採用状況及び投資効率等を総合的に勘案し、新規施設と既存施設双方への保育士配置のバランスをとりながら受入児童の拡大とともに「選ばれる園・施設づくり」を目指しております。
④ 保育士確保に向けた施策
子育て支援サービスには、保育士資格を有する人材の確保が不可欠であります。
当社グループでは、年間を通じて全国各地で採用活動を行うとともに、従業員の給与引き上げや人事評価制度の見直しを実施してきました。また、保育士養成講座による資格取得支援も行っており、より働き易い制度と仕組みづくりに取り組んでおります。
⑤ 業務の効率化及び情報の管理
業務の効率化と収益性の向上として、保育士の業務負担の軽減を図りより運営に専念できる体制づくりとしてICT化を推進するとともに、経営管理・収益管理の体制強化と高度化を図るべくシステム化と業務効率の改善を捉えた構造改革に取り組んでおります。システム化のみならず組織体制の見直し、人員配置の最適化、業務の見直しなどにより業務効率と収益改善に取り組んでおります。システム導入に際しては、情報漏洩等に対するセキュリティの強化を図るとともに、管理体制の整備も同時に進めております。
また、当社グループは全国で300施設を超える保育園・学童クラブ・児童館を運営しており、乳児期・幼児期・学童期を通じ12年間にわたって育ちの連続性をトータルで支援できる、当社ならではの強みを活かし、お子さまの成長に合わせた様々な対応を図ってまいります。
⑥ 人材への投資
当社グループは、保育の質的向上と安全確保のため、情熱と適性を有する人材を採用し、その人材が持つポテンシャルを最大限に引き出すための教育を継続的に実施していくことが不可欠であると考えております。そのため、社内で行う研修においては、保育に関する様々な知見を取り込むとともに、有識者による研修や社外の勉強会なども積極的に導入・活用し、人材のレベルアップを図っております。
また、それぞれの従業員には、公正かつ継続的に教育機会を提供し、一人ひとりが強みを認識し持ち味を存分に高め発揮できる育成施策を講じます。
更には、公正な採用選考・平等な登用制度・ジョブ型処遇制度を掲げ、ジェンダー・国際性・職歴・年齢の面を含む多様な人財の育成・確保に努めてまいります。
⑦ 新規事業の取り組みによる収益基盤拡大
当社グループが運営する施設の多くは公費で運営されており、事業が安定的に推移する一方で、政策や制度変更の影響を受けやすく、政策転換による事業への影響が懸念されます。
この様な環境を踏まえ、当社グループでは子育て支援事業に関する周辺事業を中心に、新規事業の開発・推進により、収益基盤の拡大に取り組んでおります。
新型コロナウイルス感染症の拡大により新たな生活様式による働き方が大きく変化しており、デジタルトランスフォーメーション(DX)を改革の柱とした新たな事業展開も重要であると考えております。具体的には、子育て支援事業で培ったノウハウをサービスや商品として外販するビジネス、新たなビジネスの創出として様々なコンテンツのDX化、子育て支援プラットフォーム「コドメル」による子育てに関する様々な商品やサービスをCtoC、BtoC、BtoB及び海外へ提供するなど、子育て支援業界・教育業界・異業種などと連携した様々な事業開発に取り組んでまいります。
また、当社グループでは、発達支援事業の対応強化、保育所等訪問支援事業など、発達が気になるお子様の支援を行ってまいりました。これまでの子育て支援のノウハウと高い専門性に基づく発達支援の対応を活かし、発達障害の可能性があるお子様へのサポートを拡充すべく、多機能型の施設や巡回サービスを新たな事業として展開し、より多くのお子様と保護者に寄り添った子育て支援を行ってまいります。
更なる事業規模の拡大として資本提携・業務提携に関しても積極的に推進するとともに、国内での展開に留まることなく、これまで培ってきたノウハウをグローバルに展開してまいります。
⑧ コンプライアンスへの取り組み
児童福祉法をはじめとする各種関連法令の遵守を厳格に実行するとともに、お客様の個人情報についても法律に則った取り扱いを徹底しております。コンプライアンスへの取り組みとして、内部監査・管理本部・人事総務本部等、それぞれの分野において高い専門性と豊富な経験を有する人材の採用を行うとともに、社内規程の整備・拡充、社員教育の徹底によるコンプライアンスへの意識を高め、徹底に努めてまいります。
⑨ 社会貢献
企業の持続的な成長のため、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、あらゆるステークホルダーとの適切な協働により、サステナビリティの課題に取り組んでまいります。
また、子育てプラットフォーム「コドメル」では、当社グループの各施設等に寄付BOXを設置し、お子さまの成長過程の中で必要なくなった子育て関連商品を寄付いただき、リユースし子育て世代の方に提供することで資源を有効活用し、環境負荷の低減や処理費用の削減をはじめとした地球環境の保全に配慮した取り組みを行っております。当社グループは、経営理念である「子育て支援を通じて笑顔溢れる社会づくりに貢献します」の考えに基づき、環境に配慮したよりよい社会づくりに貢献してまいります。
⑩ 企業価値向上への取り組み
当社グループは、待機児童問題、児童虐待など社会的な問題解決に向け、各施設での様々な子育て支援活動や地域と連携した対応などにより子育ての環境整備に取り組んでまいります。また、安全・安心を第一優先に質の高い子育て支援を実現することで更なる保育の質的向上に繋げてまいります。
当社グループは、「選ばれる子育て支援施設」を目指して、こうした各施設の子育て支援活動に加え、地域との共生を図り、よりよい社会環境づくりに貢献してまいります。
⑪ 設備資金確保のための資金調達と財務基盤の安定性の確保
継続的に保育所を開園するためには、設備費用等の資金を安定的に確保することが重要となります。
当社グループでは、財務の健全性を追求しつつも、必要資金を安定的に調達していくため、金融機関からの借入れに限定せず社債の発行や株式の発行も含めて財務政策を検討しております。
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
子育て支援事業においては、共働き世帯の増加、待機児童問題、保育士不足など、保育を取り巻く環境が目まぐるしく変化しております。また、政府は待機児童の解消を目指す「新子育て安心プラン」を2020年12月21日に公表し、女性の就業率の向上に対応すべく、2021年度から2024年度末までの4年間で約14万人の保育の受け皿を整備するなど、子育て支援事業の社会的な役割はますます重要性を増しております。
一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大により生活様式が変化し、在宅勤務が増加するなど、働き方も大きく変容しております。また、2021年4月1日時点での全国の待機児童数は、前年比で6,805人減と3期連続で減少しており、加えて出生率の急激な低下による少子化の加速など、将来的な園児数の獲得が困難となる可能性もあります。子育て支援事業は、受入児童数により収益が増減するため、想定した園児数が獲得できない場合、当社グループの経営成績および財務状態に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、お預かりしているお子様・保護者の皆様・取引先・従業員の安全確保を最優先に考え、新型コロナウイルス感染症拡大防止施策を徹底して講じておりますが、国や自治体からの自粛要請の長期化、感染リスクの拡大等により経済活動の機能が停止した場合や利用者及び現場スタッフへの感染が拡大し子育て支援施設の運営が出来なくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の終息後について、各施設での受け入れ児童の一時的な停滞や在宅勤務・テレワークによる働き方を含めた社会の構造が大きく変化することで、児童の預け入れが減少する可能性もあります。
当社グループとしては、継続して安全・安心に向け、検温・マスク着用・手洗い・うがい等の衛生管理の徹底、密閉空間を作らないための換気の励行、保護者への啓蒙活動(マスク着用の周知、家庭での栄養指導)などの対策を実施してまいります。
当社グループでは、2022年3月期に保育所を3園、学童クラブ・児童館を8施設、新たに開設いたしました。
今後、子育て支援事業に関連する国の方針が変わり、株式会社による保育所といった子育て支援施設の新規開設及び既存の公立保育所の民営化が認められなくなった場合、保育所の設置場所が確保できない場合、あるいはその他何らかの要因により開設ペースが鈍化した場合には、当社グループにおける子育て支援事業の拡大が止まり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループとしては、子育て支援施設の利用者の動向や事業環境の変化に対応すべく、新たな子育て支援の在り方を検討してまいります。
当社グループの子育て支援事業において、売上は公定価格など国・地方自治体による補助金が中心となっておりますが、国や地方自治体の方針により補助金制度の見直しが行われる場合において当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社グループは子育て支援事業のみを行っており、同事業の業績の如何により、グループ全体の業績に大きな影響を与えることがあります。
子育て支援事業を取り巻く環境は、女性の社会進出を背景として保育需要が増加し、地域格差はあるものの、首都圏を中心に待機児童問題は引き続き深刻な状況にあります。政府や自治体は、保育の受け皿を確保すべく、保育施設整備と保育士確保のための様々な施策を打ち出しました。こうした動きを受け、引き続き市場規模の拡大が見込まれると同時に、今後も子育て支援事業者の社会的役割は、一段と重要性を増すものと考えられます。
しかしながら、子育て支援事業の業績は児童数の動向に左右されるため、少子化や待機児童の減少及び保育士不足等の経営環境の変化や、当社グループの運営する保育所の近隣に競合する保育所が開園される等の理由により児童数が当初の見込みを下回った場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループが属する業界は同業他社との競争激化に加え、景気低迷・新型コロナウイルス感染拡大など、地方自治体の財政縮減なども想定されることからコスト面を含め厳しい受注合戦が繰り広げられております。このような状況下において、学童クラブ・児童館の受託期間は一定期間であることから、現状受託している施設の継続、新規の受託に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 競争環境の激化について
少子化や待機児童の減少及び保育士不足等の経営環境の変化や、当社グループの運営する保育所の近隣に競合する保育所が開園される等、園児の獲得に関しては競争が激化しておりますが、今後、多様な異業種からの参入や新規開設等により競合他社との競争環境が激化した場合、経営業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは「選ばれる園・施設づくり」を掲げ、幼児教育プログラムの導入や地域と連携した子育て支援活動を推進しております。
⑧ 新規事業の開発・取り組みについて
当社グループでは、社会変化に対応した柔軟な事業構造の転換による持続的な成長を捉え、「長期経営ビジョン」として連結売上高1,000億円規模を目指すことを掲げております。この長期経営ビジョンの目標達成に向け、新規事業開発として市場調査や開発活動を継続的に行っております。しかし、新規事業においては不確実な要素が多く、想定を超える市場環境の変化や市場ニーズの読み違え、開発の遅延、各新規事業におけるパートナー企業等との協業が期待するシナジーを生まないなど、様々な要因によって新規事業の展開が困難となり、投資回収が遅れる、または回収できない可能性があります。対策として新規事業の成長性と採算についてフォローアップと検証を行ってまいります。
⑨ 事業規模の拡大に向けたM&Aの推進について
当社グループでは、持続的な成長を捉え、既存事業および新規事業に関してM&Aによる事業の拡大を図ることを計画しておりますが、投資に見合った収益が得られない場合やシナジー効果が創出できない可能性かあります。
当社グループでは、案件を厳選したM&Aを推進するとともに、投資対効果を十分に検証したうえで実行してまいります。
当社グループは子育て支援施設の運営に関し、万全の体制で臨んでおりますが、事故の可能性は皆無とは言えず、万一重大な事故が発生した場合やその他子育て支援施設の運営上における何らかのトラブルが発生した場合、営業停止や園児の転園などの要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは保育部安全対策課により、各施設での安全・衛生対策を検討、推進してまいります。
当社グループが現在行っている事業に関する主な法的規制は次のとおりであります。今後、当社グループの事業に関連する法的規制の制定・改廃等が行われた場合、当社グループの事業活動が制約を受ける可能性があります。
子育て支援事業における代表的な許認可は、子育て支援施設における保育所の設置に関する許認可であり、保育所ごとに設置の許認可が与えられます。保育所の種類は、認可保育所や東京都認証保育所など何種類かに分かれますが、どの形態においても保育所ごとに申請し、審査の上、許認可が得られることになります。また、当社の連結子会社である株式会社ジェイキッチンが保育所より給食業務を請負う際には、食品衛生法に基づいた営業許可が必要であり、それについても保育所の設置許認可同様、給食業務を請負った保育所ごとに申請し、許可が得られることになります。
今後、何らかの事由によりこれらの許認可が取り消された場合や営業が停止となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、食品衛生法に基づき、厳正な食材管理並びに衛生管理を実施し、食中毒、賞味期限切れ食材の使用、異物混入等の事故を起こさないよう努力しておりますが、何らかの原因により食の安全に関する重大な問題が発生した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
対応施策として、マニュアルを作成し研修を実施するなど食の安全を確保するための取り組みを行っています。
⑬ 大規模な自然災害、感染症について
当社グループは、首都圏を中心とした子育て支援施設の運営を行っております。これらの施設が地震、火災等の被害を受けた場合、子育て支援施設利用者や従業員並びに保育所の建物等に甚大な被害が及ぶ可能性があります。
対応施策として、自然災害に対するオリジナルの防災マニュアルを作成・全施設で導入し、定期的に防災訓練を実施するとともに、災害時の損害を最小限にとどめ早期復旧を可能とするための事業継続計画を策定しております。
また、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などの伝染病の蔓延により従業員が多数欠勤する、園が閉鎖されるなど、子育て支援施設の運営が出来なくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、看護委員会により、感染症対策を検討し推進してまいります。
当社グループの保育所、学童クラブ、児童館といった子育て支援施設においては、利用者の氏名、住所をはじめ、保護者の氏名及び職業等の情報を保持しております。
また、新規事業として運営しております子育て支援プラットフォーム「コドメル」も同様の情報を保持しております。
対応施策として、これら顧客の個人情報の取扱については厳重に管理し、万全を期しておりますが、万一漏洩するようなことがあった場合、顧客からだけでなく、広く社会的な信用を失墜することとなり、子育て支援施設の受託に影響が出る等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑮ レピュテーションリスクについて
従業員による不正・不祥事や、個人情報等の業務上の機密情報の不適切な取扱い・漏洩により当社グループの信頼・企業イメージが著しく低下し、経営成績の悪化や各施設における受入児童の減少など、影響が及ぶ可能性があります。
当社グループではその対策として、コンプライアンス研修など、様々な研修を通じて社員教育の徹底を図っております。また、保育委員会・安全管理委員会においてインシデントを基に予防対策を検討し、当社グループ内への注意喚起と徹底を図っております。
当社グループでは、保育所の新規開設に関する設備資金等は金融機関からの借入等により調達しておりますが、金利動向等の金融情勢に変化があった場合や、計画通りの資金調達が出来ない場合には、新たに保育所を開設することが出来なくなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。対応施策として引き続き金融機関との安定的・長期的な関係の構築に努めてまいります。
当社グループの保育所の業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、内装工事等の初期投資が発生する保育所については、閉設時に設備の除却損が発生する可能性があります。当社グループとしては、契約を長期契約とすることなどによりリスクの軽減を図っておりますが、万一、同時期に閉設が集中し、多額の固定資産除却損が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
対応施策としては、各エリア単位で施設の収益改善計画を実践(人員配置の適正化、定員検証、コスト削減)し、施設ごとの対策を明確化することで、収支改善に繋げてまいります。
保育所の新規開園が集中する時期においては新園用の備品等の購入費用が一時的に増加するなどの要因により当該四半期における利益率が低下することがあり、四半期毎の業績に変動がみられる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は34,274百万円(前期末比4,534百万円増)となりました。
流動資産は20,931百万円(同5,791百万円増)となりましたが、これは、主に現金及び預金が6,275百万円増加した一方で、未収入金が300百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は13,343百万円(同1,257百万円減)となっております。これは、主に投資有価証券が70百万円増加した一方で、建物及び構築物が537百万円、建設仮勘定が337百万円、長期貸付金が180百万円、土地が149百万円減少したこと等によるものであります。
負債合計は22,299百万円(同2,566百万円増)となりました。
流動負債は7,891百万円(同62百万円増)となりましたが、これは、賞与引当金が361百万円、未払法人税等が89百万円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が194百万円、未払金が72百万円、支払手形及び買掛金が53百万円、その他が50百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債は14,407百万円(同2,504百万円増)となっておりますが、これは、主に長期借入金が2,510百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は11,975百万円(同1,967百万円増)となっておりますが、これは、主に利益剰余金が1,938百万円増加したこと等によるものであります。
これらの結果、当期の財政状態については、主に利益剰余金の増加により自己資本比率が前期の33.7%から34.9%となりました。
①当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の停滞が続いたものの、世界的な景気回復及びワクチン接種の進展による活動制限の緩和を背景として、経済・社会活動の正常化への動きがみられました。しかしながら、新たな変異株による感染再拡大に加えて、ウクライナ情勢緊迫化の地政学的リスクが重なり、資源価格高騰による景気や企業業績の減速が懸念されるなど、先行き不透明な状況が続いております。
一方、子育て支援事業においては、出生数の急激な低下に伴う少子化の加速、新型コロナウイルス感染症を背景とした利用控えによる待機児童の減少、継続的な保育士不足、女性の就業率の上昇による保育需要の高まり、新型コロナウイルス感染症の拡大による働き方やライフスタイルの変化による対応が求められるなど、子育てを取り巻く環境は目まぐるしく変容しております。
政府は「新子育て安心プラン」に基づく保育の受け皿を整備するとともに、「新・放課後子ども総合プラン」では、待機児童解消に向けた放課後児童クラブの整備を更に加速させるなど、子育て環境の整備に向けた様々な施策を推進しております。さらに「こども家庭庁」設置法案が閣議決定され、来年4月の発足を目指し、子育てをしやすい環境整備に向けた対応が促進されるなど、子育て支援事業の社会的な役割は、ますます重要性が増すものと考えられます。
このような環境の中、当社グループは自治体と連携しながら、新型コロナウイルス感染症への対策として、お預かりするお子様・保護者の皆様・取引先・従業員の安全確保を最優先に考え、当社独自の対応基準を設け徹底した安全対策を講じるとともに、本社・東京本部では時差出勤やテレワークを実施するなど、迅速な対応を行ってまいりました。
また、子育て支援サービスの更なる質的向上と業容拡大を図るべく、社会環境の変化を捉え、「収益性・効率性の向上」「健全性の向上」「成長性の向上」の3つを重点目標に掲げ、経営資源を効果的に配分・投下することで、強固な経営基盤を構築しております。具体的には、社会環境の変化に即応すべくデジタルトランスフォーメーション(DX)を改革の柱に、「収益性・効率性の向上」については、既存事業である子育て支援施設の受入児童の拡大に向けた幼児学習プログラムの拡充、新たなコンテンツの開発・導入、オンラインを活用した各園でのプログラム指導(英語・体操・リトミック・ダンス)、他社に先駆けたデジタル園見学の導入、海外の保育所等をオンラインで繋ぐ国際交流プログラムの展開、人員配置の更なる適正化による収益改善など、園・施設における改善・改革と合わせて運営の効率化を進めてまいりました。
「健全性の向上」については、子育て支援の要は「人」であることから新人事制度の定着、人材教育・研修体制の拡充を図るとともに、システム化を加速することにより業務効率の改善を行っております。
「成長性の向上」については、株式会社学研ホールディングスとの業務提携による新たな幼児学習プログラム「もじかずランド」の導入、共同購買によるコスト軽減や現場オペレーションの改善、付加価値を提供するサービス開発に取り組んでまいりました。これらにより、他社との差別化とともに「選ばれる園・施設づくり」を推進しております。
さらに、新たな価値を創出する新規事業開発にも注力しており、乳児期・幼児期・学童期において子育てに関する様々な商品やサービスを幅広く提供することを目的として、全国で運営する300を超える子育て支援施設(保育所・学童クラブ・児童館)の園児・児童とその保護者並びに子育て中の方々を対象とした、子育て支援プラットフォーム「コドメル」を立ち上げ、会員化を図るとともに、その第1弾サービスとして、子育て支援と資源の有効活用・環境保全(SDGs)の両立を目的とした「子育て商品マッチングサービス」を開始いたしました。
当社グループの経営理念「子育て支援を通じて笑顔溢れる社会づくりに貢献します」の考えのもと、子育てに必要な商品のリユース・リサイクルを促進することで徹底的に資源を有効活用し、環境負荷の低減や処理費用の削減をはじめとする地球環境の保全に配慮した本取り組みを、既存事業以外の新たな柱として推進しております。今後は、本事業の海外展開、サービス及びコンテンツの更なる拡充を図ってまいります。
新規施設の開設につきましては、2022年3月期連結会計年度において保育所3園(東京都3園)、学童クラブ・児童館8施設(東京都8施設)の計11施設を開設しており、計画通り推進しております。
(保育所)
アスク上石神井保育園 (2021年4月1日)
アスクかなまち保育園 (2021年4月1日)
アスク東葛西第二保育園 (2021年4月1日)
(学童クラブ・児童館)
わくわく滝野川もみじひろば/滝野川もみじ元気っこクラブ第二 (2021年4月1日)
わくわく滝野川もみじひろば/滝野川もみじ元気っこクラブ第三 (2021年4月1日)
三鷹市六小学童保育所A分室 (2021年4月1日)
虹色キッズクラブ (2021年4月1日)
番町小学校アフタースクール第一 (2021年4月1日)
番町小学校アフタースクール第二 (2021年4月1日)
番町小学校放課後子ども教室(遊び) (2021年4月1日)
深大寺児童館 (2021年4月1日)
※1: 2021年4月1日より東京都認証保育所として2003年8月1日より運営しておりました「アスクおんたけ保育園」及び2010年4月1日より運営しておりました「アスク下丸子保育園」を認可保育園に移行いたしました。
※2: 「わくわく滝野川もみじひろば/滝野川もみじ元気っこクラブ第一」の開設に伴い「わくわく滝野川もみじひろば」は「わくわく滝野川もみじひろば/滝野川もみじ元気っこクラブ第一」とし2021年4月1日より運営しております。
※3: 2021年3月末日をもって、東京都認証保育所の「アスク飯田橋保育園」「アスク西新宿保育園」「アスク池袋保育園」「アスク雪谷大塚保育園」及び民間学童クラブの「AEL横浜ビジネスパーク」を閉園・閉室いたしました。また、学童クラブの「中野区立キッズ・プラザ谷戸」「北区第一さくらクラブ」「北区第二さくらクラブ」、児童館の「狭山市立中央児童館」は、契約期間満了により2021年3月末日をもって撤退いたしました。
その結果、2022年3月末日における保育所の数は211園、学童クラブは81施設、児童館は11施設となり、子育て支援施設の合計は303施設となりました。
以上より、当社グループの連結売上高は34,373百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は3,344百万円(同17.1%増)、経常利益は3,358百万円(同13.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,279百万円(同324.1%増)となり、前年同期と比較して増収・増益、過去最高益を達成いたしました。
これらの主な要因は、以下の通りです。
売上高においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、期初においては緊急事態宣言が発令されたことから受入児童数が減少したものの、コロナ禍においてもデジタルを活用した園見学や、英語・体操・リトミック・ダンスなどのオンラインプログラム実施、新たな幼児学習プログラムの導入など、「選ばれる園・施設づくり」の取り組みによる期中の受入児童の増加及び新規施設の開設により、前年同期比2.6%増収となりました。
営業利益及び経常利益においては、上記の各種施策による期中における受入児童の増加等により売上高が拡大したこと、また、各施設での人員の再配置による効率的な運営、採用活動や各種備品類の発注体制の見直しなどにより、各施設の収益改善並びに費用抑制に努めたことで、営業利益は前年同期比17.1%増、経常利益は前年同期比13.9%増と増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益においては、効率的な運営体制の確立により経常利益が大幅に増加するとともに、前期においては、地域環境の変化による収益悪化となった施設の閉園並びに過去に子育て支援事業の足掛かりとして土地・建物を保有して運営する保育園10園に関して、それを保有することでのリスクを回避するため、将来的な売却等を視野にオフバランス化を行うことを決定し固定資産の使用方法等の変更に伴う減損損失を計上したことで、特別損失が発生しましたが、当期は、各施設の収益改善により減損損失が大幅に減少したことや上記の土地・建物を保有する10園のうち3園に関して固定資産(土地・建物)を売却したこと等により183百万円の特別利益を計上したことから、前年同期比324.1%増と増益となりました。
なお、自治体より受け取っている保育士の借上社宅に対する補助金等について、従来、その金額を「補助金収入」として、営業外収益に計上しておりましたが、当連結会計年度より、当該補助金等を「売上高」に計上しております。これは、当該補助金等の保育事業に対する質的重要性がより高まったこと、また、「収益認識に関する会計基準」の調査・検討を契機に保育事業に関する補助金制度の確認・整理を行った結果、他の補助金と同じ区分に計上するほうが、事業の実態をより適切に表示することが可能になると判断したことから、表示方法の変更を行ったものです。前年同期比につきましては、当該表示方法の変更を反映した組替え後の数値で比較しております。
②経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について以下のことが考えられます。
子育て支援事業における国や地方自治体の保育所に対する政策方針の変化が挙げられます。待機児童の解消が政策課題となる中で、具体的に待機児童を解消するためには認可保育所の増設が必要であり、財政的な観点からは既存の公立保育所の民営化を考えざるを得ない状況になりつつあります。女性の社会進出を後押ししつつ待機児童問題へ対応するという政策的な要請が今後も子育て支援事業に及ぶ可能性があります。加えて出生率の低下による少子化の加速など、将来的な園児数の獲得が困難となる可能性もあります。
当社グループはこのような情勢において、待機児童の状況を捉えた新規施設の開設、既存施設の受け入れ児童数の増加のための保育の質的向上ならびに各種プログラムの導入など、選ばれる子育て支援施設づくりを行っており、場合によっては保育所の開設及び既存施設の受け入れ児童数の増加が一気に進むことも考えられます。そのような場合、設備投資や人件費、保育士確保に要する費用などのコストが急激に増えて短期的には利益が減少する恐れがあります。
また、新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大による国内外の景気や企業活動など、先行きに対する懸念材料が多々あり、経営環境は不透明な状況にあります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止により、自治体からの要請により一部の施設(保育所・学童クラブ・児童館)が臨時休園・休室・休館となりましたが、多くの施設は厳しい状況下で、安全を確保し運営を行ってまいりました。この様な状況により働き方(在宅・テレワークなど)や生活様式が大きく変化しており、今後の新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況により各施設の運営や各施設で従事するスタッフの確保、受入児童数の減少など、経営に大きな影響を与えることも想定されます。さらに、お預かりしているお子様・保護者の皆様・取引先・従業員の安全確保を最優先に考えた場合、臨時休園・休室・休館等を行わざるを得ない場合も想定されます。
③戦略的現状と見通し
子育て支援事業においては、共働き世帯の増加、一部地域における待機児童問題、継続的な保育士不足、出生率の急激な低下に伴う更なる少子化の加速、新型コロナウイルス感染症拡大による先行き不透明な状況の継続などが想定されております。そのような情勢下においては、新規開設による量的な拡大を優先させるのではなく、社会環境の変化や保護者ニーズに対応した更なる子育て支援の質的向上による「選ばれる園・施設」への変革が求められております。当社は、このような状況を捉え、中期経営計画では、より確実性の高い経営目標を設定し、経営にあたることといたします。
当社グループの中期経営計画は、前期の状況をもとにローリングによる見直しを行うとともに、社会環境の変化を捉え、前期策定した経営方針を継続し「収益性・効率性の向上」「健全性の向上」「成長性の向上」を重点目標に掲げ、経営資源を効果的に配分・投下し、強固な経営基盤の構築、新たな事業の創出による持続的な成長を目指してまいります。
具体的には、社会環境の変化に対応すべくDXを改革の柱として、「収益性・効率性の向上」については、既存事業である子育て支援施設の受入児童の拡大に向けた幼児学習の拡充および新たなコンテンツの開発・導入、人員配置の更なる適正化による収益改善を推進します。
「健全性の向上」については、子育て支援の要は「人」であることから人材教育・研修体制の拡充を図るとともに、業務効率化による業務の高度化を進めます。また、昨年、刷新・制定した「グループ経営理念」「コーポレートメッセージ」「運営理念」「保育・育成理念」「保育・育成方針」を社内外に浸透・実践することで、更なる子育て支援の質的向上と「選ばれる園・施設」づくりを推進してまいります。
「成長性の向上」ついては、新規事業として、子育て世代を中心にベビー用品・衣料品などの子育て関連用品を主としたリユース品をWEB上でユーザー同士が個々に出品・購入し合うマッチングサービスを提供する子育て支援プラットフォーム「コドメル」の運営を開始しました。今後は様々な企業との連携やサービスを提供するBtoC事業や専門人材の紹介や派遣、専門研修のオンデマンド配信を行うBtoB事業など、国内に留まることなくグローバルにサービスを拡大してまいります。
また、当社グループでは、発達支援事業の対応強化、保育所等訪問支援事業など、発達が気になるお子様への支援を行ってまいりました。これまでの子育て支援のノウハウと対応をもとに高い専門性に基づく発達支援の対応を活かした発達障害の可能性があるお子様へのサポートを拡充すべく、多機能型の施設や巡回サービスを新たな事業として展開し、より多くのお子様と保護者に寄り添った子育て支援を行ってまいります。
その結果、次期の連結業績は、売上高35,640百万円(前年同期比3.7%増)、営業利益3,560百万円(同6.4%増)、経常利益3,580百万円(同6.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,325百万円(同2.0%増)となる見通しです。
当社グループが2022年3月期中に新規開設及び受託し、2022年4月1日以降に新たに運営を開始する子育て支援施設の内訳は以下となります。
(保育所)
アスク武蔵小金井南口保育園 (2022年4月1日)
三鷹市定期利用保育室 ひなた (2022年4月1日)
(学童クラブ・児童館)
竹の塚学童保育室 (2022年4月1日)
鷹番小学校内学童保育クラブ (2022年4月1日)
わくわく西浮間ひろば/西浮間クラブ第一 (2022年4月1日)
わくわく西浮間ひろば/西浮間クラブ第二 (2022年4月1日)
わくわく西浮間ひろば/西浮間クラブ第三 (2022年4月1日)
わくわく赤羽ひろば/赤羽こどもクラブ第一 (2022年4月1日)
わくわく赤羽ひろば/赤羽こどもクラブ第二 (2022年4月1日)
わくわく赤羽ひろば/赤羽こどもクラブ第三 (2022年4月1日)
わくわく桐ヶ丘郷ひろば/桐ヶ丘郷っ子クラブ第一 (2022年4月1日)
わくわく桐ヶ丘郷ひろば/桐ヶ丘郷っ子クラブ第二 (2022年4月1日)
わくわく桐ヶ丘郷ひろば/桐ヶ丘郷っ子クラブ第三 (2022年4月1日)
※1:「三鷹市定期利用保育室 ひなた」でのお子様のお預かりは2022年5月1日より開始いたしました。
※2:2022年3月末日をもって、東京都認証保育所の「アスク板橋本町保育園」「アスク汐留保育園」「アスク高田馬場保育園」「アスクやのくち保育園」を閉園いたしました。また、学童クラブの「臨川小放課後クラブ」「広尾小放課後クラブ」「猿
楽小放課後クラブ」「長谷戸小放課後クラブ」、児童館の「袋児童館」は、契約期間満了により2022年3月末日をもって撤退いたしました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は営業活動による資金の獲得3,884百万円、投資活動による資金の獲得413百万円、財務活動による資金の獲得1,978百万円により、前連結会計年度末に比べ6,275百万円増加し17,296百万円となりました。また、営業キャッシュ・フローが増加したことにより、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は前年度の5.5年から4.1年となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の獲得は3,884百万円(前連結会計年度は2,469百万円の獲得)となっております。
これは、税金等調整前当期純利益が3,495百万円、減価償却費が708百万円、賞与引当金の増加額が361百万円、未収入金の減少額が300百万円、その他の固定資産の減少額が208百万円ありましたが、法人税等の支払額が1,071百万円、有形固定資産の売却益が148百万円、前受金の減少額が113百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の獲得は413百万円(同190百万円の獲得)となっております。
これは、有形固定資産の売却による収入が461百万円、補助金の受取額449百万円、長期貸付金の回収による収入が277百万円ありましたが、有形固定資産の取得による支出が687百万円、その他の支出が72百万円、差入保証金の差入による支出が37百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の獲得は1,978百万円(同2,155百万円の獲得)となっております。
これは、長期借入れによる収入が6,030百万円ありましたが、長期借入金の返済による支出が3,714百万円、配当金の支払額が338百万円あったことによるものであります。
① キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
今後の資金需要のうち主なものは、子育て支援施設等の設備投資・賃借料・敷金・保証金等及び当社グループ内での人件費と材料費等の支払いによるものであります。
② 財務政策
継続的に保育所を開園するためには、設備費用等の資金を安定的に確保することが重要となります。現在、当社グループにおける運転資金及び設備投資資金等については、主に自己資金又は金融機関からの借入金等により調達しております。
当社グループでは、財務の健全性を図りつつ、必要資金を安定的に調達していくため、金融機関からの借入れに限定せずに社債の発行や株式の発行も含めて財務政策を検討してまいります。
該当事項はありません。
当社グループは、主に一般顧客(最終消費者)を対象とした子育て支援サービスを提供しており、受注生産形態をとっていないため、該当事項はありません。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
当社グループは、主に一般顧客(最終消費者)を対象とした子育て支援サービスを提供しておりますが、自治体(市区町村)を通じてサービス提供の対価を収受するものもあります。このため、主な相手先別の販売実績として上記を記載しております。
(注)2.当連結会計年度において、従来営業外収益に計上していた保育事業に関する「補助金収入」を「売上高」に計上しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の組替えを行っております。また、前年同期比につきましては、当該表示方法の変更を反映した組替え後の数値で比較しております。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。