第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いたものの、中国等の経済減速懸念や英国の欧州連合離脱決定、米国新政権への移行など、引き続き先行き不透明な状況で推移しました。こうした経営環境の中、当社グループは広告プロダクション領域での競争力再強化を図るとともに、映像配信関連でのサービス強化を行い、将来の成長機会の捕捉を目指してまいりました。

その結果、当連結会計年度の業績は、売上高64,021百万円(前期比6.8%増)、営業利益4,064百万円(前期比1.1%増)、経常利益4,806百万円(前期比7.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,134百万円(前期比12.7%増)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 

① 広告プロダクション

  広告プロダクションの売上高は、前期に比べ11.0%増の28,371百万円となり、営業利益は前期に比べ25.2%増の2,978百万円となりました。CM制作部門及びプロモーション制作部門において、特需的な案件を含めて、受注が前期に比べて増加したため、増収増益となりました。

 

② コンテンツプロダクション

  コンテンツプロダクションの売上高は、前期に比べ12.3%減の13,900百万円となり、営業利益は前期に比べ31.3%減の1,306百万円となりました。日本語版制作部門は堅調に推移しましたが、映像制作部門の受注が前期に比べて減少したこと、またデジタルプロダクション部門でCG関連業務の大型案件が仕掛品となり、当期には計上されなかったこと等により、減収減益となりました。

 

③ メディア

  メディアの売上高は、前期に比べ40.5%増の16,222百万円となり、営業利益は前期に比べ92.0%減の113百万円となりました。株式会社スター・チャンネルの連結子会社化の影響により増収となりましたが、同チャンネルの成長強化に伴う投資費用負担により減益となりました。

 

④ プロパティ

  プロパティの売上高は、前期に比べ18.1%減の8,051百万円となり、営業利益は263百万円(前期は1,097百万円の損失)となりました。前期と比較して、『牙狼<GARO>』関連等の売上が少なかったことにより減収となりましたが、大型映画作品の償却が発生しなかったこと等により増益となりました。

 

⑤ 物販

  物販の売上高は、前期に比べ1.1%減の6,707百万円となり、営業損失は75百万円(前期は103百万円の損失)となりました。業務用記録メディアの売上が減少したものの、スーパーマーケットの新規出店により、売上高はほぼ横這いとなり、損失は縮小しました。

 

(注)上記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んだ金額を記載しております。

 

(2) キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,067百万円減少し27,197百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の獲得は、1,523百万円(前連結会計年度は3,404百万円 前期比55.2%減)となりました。これは、売上債権の増加1,806百万円、仕入債務の減少1,652百万円等による資金の使用があったものの、税金等調整前当期純利益4,806百万円等による資金の獲得があった結果であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の使用は、968百万円(前連結会計年度は836百万円 前期比15.8%増)となりました。これは、定期預金の払戻による収入6,846百万円等による資金の獲得があったものの、定期預金の預入による支出6,845百万円、有形固定資産の取得による支出423百万円、投資有価証券の取得による支出326百万円等による資金の使用があった結果であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の使用は、1,589百万円(前連結会計年度は5,457百万円 前期比70.9%減)となりました。これは、リース債務の返済による支出604百万円、配当金の支払764百万円等による資金の使用があった結果であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

広告プロダクション(千円)

157,580

22.9

コンテンツプロダクション(千円)

109,722

△15.8

メディア(千円)

3,801,926

13.7

プロパティ(千円)

4,037,005

△18.6

物販(千円)

4,791,962

△1.6

合計(千円)

12,898,196

△4.0

 (注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2)生産実績

 当社グループの制作物の種類及び金額はそれぞれに異なっており、また、制作過程も一様でなく生産実績の表示が困難でありますので記載を省略しております。

(3)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

前年同期比(%)

受注残高

前年同期比(%)

広告プロダクション(千円)

29,296,732

17.1

6,534,236

22.7

コンテンツプロダクション(千円)

13,585,762

9.4

5,538,103

38.3

メディア(千円)

プロパティ(千円)

物販(千円)

合計(千円)

42,882,494

14.5

12,072,339

29.4

 (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.コンテンツプロダクションにおける以下の当社部門及び子会社は受注生産を行っておりません。

当社の映像テクノアカデミア及びキミコエ・プロジェクト、株式会社ティーエフシープラスの一部の部門、COSUCO INC.、CENTE SERVICE CORP.、8981 INC.及び株式会社オフィスPAC

3.メディア、プロパティ及び物販は受注生産を行っておりません。

 

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

 前年同期比(%)

広告プロダクション(千円)

27,616,963

11.3

コンテンツプロダクション(千円)

8,381,182

△7.2

メディア(千円)

15,810,111

41.3

プロパティ(千円)

6,277,768

△28.4

物販(千円)

5,935,895

△3.1

合計(千円)

64,021,921

6.8

 (注)1.上記はセグメント間取引消去後の金額を記載しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社電通

8,956,862

14.9

9,667,877

15.1

3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社を取り巻く事業環境については、地上波テレビ放送が、依然としてメディアの中心的な存在である一方、テクノロジーの進化によりメディア環境は大きな転換期を迎えており、新たな市場が徐々に広がってきております。当社グループは、事業体制を刷新し、今後の事業拡大を目指した基盤づくりを行うとともに、こうした機会を捉え、各事業において成長投資を強化してまいります。

 広告プロダクションにおいては、市場内での競争が激化し、制作プロダクションとして一層の競争力強化が求められております。既に昨年、グループCM制作部門の抜本的な組織再編を行い、若手リーダーに権限を委譲することにより、機動的で迅速な意思決定につながるよう体制を整備いたしました。CM制作に限らず、すべての広告案件に対して幅広く対応することにより、顧客対応力を一層高め、事業を拡大してまいります。

 メディアの領域においては、ネットでの映像配信サービスが台頭してきており、来年末からはBS/CSの4K/8K高精細映像の放送がスタートする予定となっております。当社は既にスーパー!ドラマTV及びクラシカ・ジャパンで、独自配信の基盤を用いて、ビデオオンデマンドのサービスを開始しておりますが、今後も従来のチャンネルブランドを起点として、新商品の開発・提供を行い、顧客に対するサービスメニューを多様化してまいります。更にイベントや物販などの放送周辺領域を取り込むことにより、収益力の強化を図ってまいります。また、当社は本年1月にBS4Kの放送免許を取得いたしました。今後は、BS/CS4Kの新規領域についても、事業の拡大を目指してまいります。

 平成27年に連結子会社化した株式会社スター・チャンネルについては、成長投資を実施しております。映画ファンに支持される唯一無二のチャンネルとしてのブランド確立を目指して、映画ファンに対する会員サービスであるMY STAR CLUBをスタートさせ、独自の洋画を調達しSTAR CHANNEL MOVIESとして映画ファンに届けてまいりました。これによって他社チャンネルとの差別化を図り、視聴料金の改定に結び付けることができました。今後はBS10チャンネルのノンスクランブル放送を充実させること等によって、プロモーションの強化を図り、加入世帯の拡大を目指してまいります。

 また、コンテンツプロダクション、プロパティ及び物販においても、引き続き当社グループの独自性を活かし、更なる成長を図ってまいります。

 当社グループは、新人事制度のスタートや働き方改革の推進など事業イノベーションを促進する基盤づくりにも注力してまいります。こうした取り組みによって、総合映像プロダクションとしての成長を目指すとともに、法令遵守、内部統制、個人情報保護及び情報セキュリティ体制の強化に努め、企業価値の向上を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 広告プロダクションに関するリスク

①広告業界の景気変動によるリスク

 当社グループの広告プロダクションは、広告主・広告代理店・テレビ局等のクライアントにサービスを提供しており、景況感の悪化等に伴い広告支出が減少した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

②CM制作における市場での競合状況及び制作手法の変化によるリスク

 インターネット、ソーシャルメディア等の発展に伴い、広告、CMの手法が変化してきております。当社グループは競争力の強化に努め、新しい広告手法への対応も図っておりますが、CM制作における市場での競合状況、制作手法等の変化に当社グループが適応できない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③撮影延期等に伴うコスト増大に関するリスク

 CMの制作時において、予測しがたい自然現象等により意図した撮影ができず撮影延期や撮り直し等が生じる場合があります。このため、制作費が予算を超過し利益を圧迫することによって損失が生じることがあります。稀ではあるものの予算を大幅に超過する作品が発生した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

   (2) コンテンツプロダクションに関するリスク

①技術革新によるリスク

 当社グループは、品質及び生産性の向上のため最新鋭の映像機器の導入を行っております。機器選定にあたっては常時国内外の関連メーカーの動向、関連機器の技術革新の情報を把握するよう心がけ、綿密な調査を行った上で厳選し、過剰な投資にならない範囲での導入を行っております。しかしながら、映像機器の技術革新や低価格化が当社の予想を越えて進行する場合には、保有する設備が陳腐化したり、採算が悪化する事態が生じ、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) メディアに関するリスク

①有料デジタル多チャンネル放送プラットフォームでの加入者獲得に関するリスク

 当社グループは、衛星放送、CATV等の有料デジタル多チャンネル放送プラットフォームを利用し、各種専門チャンネルを運営しております。今後、コンテンツやプロモーションの強化、キャンペーン等のマーケティング施策にも関わらず、プラットフォームの加入件数が増加せず、それが他の配信手段で代替できない等の事態になった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

②等々力メディアセンターの大規模災害等に関するリスク

 等々力メディアセンターは、衛星放送に不可欠な衛星向けアンテナや番組送出設備を保有し、衛星放送関連の受託業務を行っております。地震・火災等の大規模災害によりこれら設備が被害を受ける可能性があり、保険等による対処は行っておりますが、業務再開までに長期間が必要となる場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) プロパティに関するリスク

①為替変動によるリスク

 当社グループは映像使用権の多くを海外から米ドル建てで買付けており、海外権利元への支払時期及び決算期末時における為替相場の変動に対しては、通常先物為替予約等を利用し円建支払額を確定することによってリスク軽減を図っております。しかしながら、将来の購入契約時における為替相場によっては、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

②人的関係が取引に影響を及ぼすリスク

 当社グループでは今後とも永年培ってきた海外権利元との関係維持・強化には万全を期す所存ではありますが、海外の権利元の資本異動または当社を含めた人材の流出等により、映像コンテンツの買付けに影響が出ることが考えられ、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③映像使用権購入に関するリスク

 当社グループでは、映像使用権を海外権利元や国内権利元から買い付けております。購入の決定に際しては市場における収益性を検討しておりますが、販売が計画どおりなされず収益が購入額に達しなかった場合には赤字取引となり、当社グループに悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④自社出資または共同出資による製作に伴うリスク

 当社グループでは映画、テレビシリーズ等の製作を自社のみの出資または共同出資で行っております。出資の決定に際しては、市場における収益性を充分に検討しておりますが、完全な予測は困難であります。期待する程の収益が確保できなかった場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 物販に関するリスク

 当社グループのスーパーマーケット部門において、近隣地域に競合店が出店してきた場合や、通信販売やインターネット販売の普及等で流通機構が大きく変動し、当社グループの物販事業部門がこのような変化に適切に対応できない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 当社グループの特定取引先に対する依存度について

 当社グループでは特定の取引先に対する販売比率が高くなっております。今後も当該取引先との安定的な取引が確保できるように努めてまいりますが、当該取引先の経営施策や取引方針の変更によっては、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 知的財産権に関するリスク

 当社グループが制作または制作者及び権利元から買付ける映像コンテンツは、原作者、脚本家、翻訳家、監督、カメラマン、作曲家及び実演者の著作権及び著作隣接権並びに出演者等の肖像権及び商標権等多様な知的財産権を含んでおります。当社グループは映像コンテンツの制作及び買付けに際して、それら権利の帰属、範囲及び内容等を契約等により明確にし、各関係者がその責任において知的財産権を含む各種の権利及び利益を侵害しないように努めております。

 しかし、上記契約違反等を理由として当社グループが、当該コンテンツの使用差止めや損害賠償の請求或いはその他訴訟等を受ける可能性は皆無ではなく、その場合には当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 個人情報保護及び情報セキュリティに関わるリスク

 当社グループは、関連チャンネルの加入者情報をはじめとした個人情報の保護や広告主の新商品情報等の重要情報の管理については社内管理体制を整備し、細心の注意を払っております。しかしながら、第三者による不正アクセス等により個人情報が流出した場合には、社会的信用の低下や不測のコスト負担等によって当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 人材確保に関するリスク

 映像制作は全般的に高いクリエイティビティ、ノウハウ、高度な技術及び豊かな経験が要求され、それに係る専門的な人材を必要とし、これら高いスキルを持った人材そのものが成長を支える重要な要素となります。そのために当社グループでは、優秀な人材の確保、育成を継続的に行っておりますが、必要な人材の確保ができない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 法的規制について

 当社グループにおける広告プロダクション、メディア、物販及び当該事業に係る製商品については、以下の法令により規制を受けています。

法令

規制対象事業又は会社

警備業法

広告プロダクション(セールスプロモーション事業部門)

電波法

メディア(等々力メディアセンター)

放送法

メディア(CS・BSチャンネル運営部門)

食品衛生法

物販(スーパー部門)

酒税法

物販(スーパー部門・酒造部門)

美容師法

物販(スーパー部門)

特定商取引に関する法律

物販(通信販売部門)

大規模小売店舗立地法

物販(スーパー部門)

 

5【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

以下に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に従って作成されており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに関する以下の分析が行われております。

 当社は、連結財務諸表の作成に際し、期末日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断及び仮定を行わなければなりません。また収益費用の認識、貸倒債権、映像使用権、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。しかし過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行いますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のために異なる結果となる可能性があります。

 当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

①収益費用の認識

 当社が買付けたテレビ用映像コンテンツ(映像使用権)のうち、フラット契約のものは第1回目の売上計上時(放映許諾開始日)に100%償却し原価計上しております。その後、2回目以降の販売がなされた場合、原価が計上されないため、売上高がそのまま粗利益となります。

 また、MG(Minimum Guarantee)契約の場合には、売上高累計額がMGによる最低保証金額に到達するまでは原価=売上高、即ち、粗利益ゼロで原価計上し、売上高累計額がMG/(1-手数料率)に達した後は、売上高に対応する追加原価を計上しております。

②貸倒引当金

 当社グループは、売掛金、貸付金等債権の貸倒れに備えるため一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権に対しては必要と認める額の貸倒引当金を計上しております。得意先の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

③棚卸資産

 棚卸資産は、取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。これらの棚卸資産の収益性が低下した場合には損失が発生する可能性があります。

④投資の減損

 当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の顧客及び放送局等の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い上場株式と、価格の算定が困難な非上場株式が含まれます。当社グループは投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、減損処理を行っております。

 上場株式の場合は、時価が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合、非上場株式の場合は、著しく実質価額が下落し翌期以降も回復が見込まれない場合に減損処理を行っております。

 将来の市況悪化又は投資先の業績不振により更に評価損等の計上が必要となる可能性があります。

⑤繰延税金資産

 繰延税金資産は、翌期以降の収益力に基づく課税所得をベースに慎重にスケジューリングを行い、かつ将来加算一時差異の十分性により回収可能性を判断することにしております。今後の当社グループの業績変動により繰延税金資産を減額する可能性があります。

⑥退職給付費用及び退職給付に係る負債

  当社及び一部の連結子会社は、退職給付費用及び退職給付に係る負債を数理計算上で設定される仮定に基づいて算出しております。仮定には、割引率、将来の報酬水準、退職率、年金資産の期待収益率、死亡率などの見積りが含まれております。実際の結果が仮定と異なる場合、又は仮定が変更された場合、退職給付費用及び退職給付に係る負債に影響を及ぼす可能性があります。

⑦固定資産の減損

 当社グループは、保有している固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づき算出しているため、前提条件が変更された場合には損失が発生する可能性があります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高、売上総利益及び営業利益

  当連結会計年度における当社グループの売上高は、前連結会計年度に比べ4,088百万円増加し、64,021百万円(前連結会計年度比6.8%増)となりました。売上高が増加した主な要因は、広告プロダクション、メディアが増収となったためであります。広告プロダクションは、CM制作部門及びプロモーション制作部門において、特需的な案件を含めて、受注が前期に比べて増加したことにより増収となりました。メディアは、株式会社スター・チャンネルの連結子会社化の影響により増収となりました。

  売上総利益は、14,471百万円となり、前連結会計年度に比べ804百万円(前連結会計年度比5.9%増)の増益、営業利益は4,064百万円となり、前連結会計年度に比べ45百万円(前連結会計年度比1.1%増)の増益となりました。その主な要因は、広告プロダクションのCM制作部門及びプロモーション制作部門が増収に伴い増益になったことに加え、プロパティにおいて大型映画作品の償却が発生しなかったこと等により増益となりました。

②営業外損益及び経常利益

  当連結会計年度の営業外損益は、741百万円の利益となり、前連結会計年度に比べ280百万円増加しました。営業外収益は、922百万円と前連結会計年度に比べ382百万円増加しましたが、その主な要因は、持分法による投資利益が増加したことによるものであります。営業外費用は、180百万円と前連結会計年度に比べ102百万円増加しましたが、その主な要因は、支払手数料及び為替差損が増加したことによるものです。

  当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ325百万円増加し、4,806百万円(前連結会計年度比7.3%増)となりました。

③特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益

  当連結会計年度の特別損益及び特別損失の発生はありませんでした。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ251百万円増加し、4,806百万円(前連結会計年度比5.5%増)となりました。法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ352百万円増加し、3,134百万円(前連結会計年度比12.7%増)となりました。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績は、各事業を取り巻く事業環境、例えば当社の提供するサービスに対する顧客の支出動向、技術的優位性、他社との競合状況等により影響を受けます。また、人件費、為替動向、金利水準、固定資産や投資有価証券の評価損・売却損益等も経営成績に影響を与えます。経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は「4 事業等のリスク」に記載いたしました。

(4)課題及び戦略について

 当社グループの経営課題については、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載いたしました。継続的成長を実現すべく組織体制の整備、人的資源の配置、自社プロパティへの投資等を積極的に実施いたしております。

(5)資本の財源及び資金の流動性に係わる情報

①キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

②資金需要

 当社グループの主な資金需要は、CM制作費の支払い、オリジナルコンテンツの製作や購入等の投資並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費の支払いであります。

 これらの資金需要に対応するため、シンジケートローン参加金融機関と極度額20,000百万円の貸出コミットメント契約を平成26年9月に締結しております。