第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 当社を取り巻く事業環境については、地上波テレビ放送が依然としてメディアの中心的な存在である一方、テクノロジーの進化によりメディア環境は大きく転換しつつあり、新たな市場が徐々に広がってきております。当社グループは、いち早くこうした環境の変化に対応するとともに、今後の事業拡大を目指した基盤づくりを行い、各事業において成長投資を強化してまいります。

 広告プロダクションにおいては、既に昨年、CM制作における体制強化を行うことによってシェアを伸ばし、業績の拡大を達成いたしました。本年はCM制作における大きな環境変化としてオンライン送稿の進展が予想され、これがプリント業務の売上を減少させる要因となります。当社グループは、この動きに対応して制作業務での利益の維持拡大を図るとともに、素材納品のオンライン化を新たなビジネスチャンスとすべく、ポストプロダクション業務の一環として新たにオンライン送稿事業に参入いたします。

 メディアの領域においては、従来の有料放送市場が飽和しつつある中、ネット配信、会員サービス強化や海外市場展開等を通じて事業領域の拡大を進める方針であり、昨年はグループチャンネルを起点としたOTTサービスを開始いたしました。既に本年4月から海外での配信事業を開始しており、今後ネット配信サービスを強化して、コミュニティビジネスの開発に取り組む計画であります。また、メディアの超高精細化に対応して本年12月に4K放送を開始すべく、投資を強化してまいります。スターチャンネルでは、ネットでの配信サービスを拡充しており、加入者数も復調の兆しを見せております。

 コンテンツプロダクション、プロパティ及び物販においても、将来成長に向けたR&D投資を強化し、当社グループの独自性を活かすことにより、更なる事業拡大を図ってまいります。

 当社グループは、新人事制度のスタートや働き方改革の推進等、事業イノベーションを促進する基盤づくりにも注力しており、昨年は新たな人事・評価制度の導入や労働環境の改善に取り組んでまいりました。本年は、グループ基盤の強化を図るべく、業務支援のためのIT投資等を進めることにより職場環境を刷新し、人材・教育投資を強化してまいります。こうした取り組みによって、総合映像プロダクションとしての成長を目指し、法令遵守、内部統制、個人情報保護及び情報セキュリティ体制の強化に努め、企業価値の向上を図ってまいります。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)広告プロダクションに関するリスク

① 広告業界の景気変動によるリスク

 当社グループの広告プロダクションは、広告主・広告代理店・テレビ局等のクライアントにサービスを提供しており、景況感の悪化等に伴い広告支出が減少した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② CM制作における市場での競合状況及び制作手法の変化によるリスク

 インターネット、ソーシャルメディア等の発展に伴い、広告、CMの手法が変化してきております。当社グループは競争力の強化に努め、新しい広告手法への対応も図っておりますが、CM制作における市場での競合状況、制作手法等の変化に当社グループが適応できない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 撮影延期等に伴うコスト増大に関するリスク

 CMの制作時において、予測しがたい自然現象等により意図した撮影ができず撮影延期や撮り直し等が生じる場合があります。このため、制作費が予算を超過し利益を圧迫することによって損失が生じることがあります。稀ではあるものの予算を大幅に超過する作品が発生した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ テレビCM素材のオンライン送稿進展によるリスク

 従来、テープ等の収録メディアで放送局へ納品していたテレビCM素材のプリント業務は、当連結会計年度以降、オンライン送稿によるデータ納品が進展すると見込んでおります。当社グループは、この動きに対応して制作業務での利益の維持拡大を図るとともに、素材納品のオンライン化を新たなビジネスチャンスとすべく、ポストプロダクション業務の一環として新たにオンライン送稿事業への参入を予定しております。しかしながら、従来のプリント業務の売上が当社の予想を超えて減少する場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)コンテンツプロダクションに関するリスク

① 技術革新によるリスク

 当社グループは、品質及び生産性の向上のため最新鋭の映像機器の導入を行っております。機器選定にあたっては常時国内外の関連メーカーの動向、関連機器の技術革新の情報を把握するよう心がけ、綿密な調査を行った上で厳選し、過剰な投資にならない範囲での導入を行っております。しかしながら、映像機器の技術革新や低価格化が当社の予想を越えて進行する場合には、保有する設備が陳腐化したり、採算が悪化する事態が生じ、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)メディアに関するリスク

① 有料デジタル多チャンネル放送プラットフォームでの加入者獲得に関するリスク

 当社グループは、衛星放送、CATV等の有料デジタル多チャンネル放送プラットフォームを利用し、各種専門チャンネルを運営しております。今後、コンテンツやプロモーションの強化、キャンペーン等のマーケティング施策にも関わらず、プラットフォームの加入件数が増加せず、それが他の配信手段で代替できない等の事態になった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② テクニカルセンターの大規模災害等に関するリスク

 テクニカルセンターは、衛星放送に不可欠な衛星向けアンテナや番組送出設備を保有し、衛星放送関連の受託業務を行っております。地震・火災等の大規模災害によりこれら設備が被害を受ける可能性があり、保険等による対処は行っておりますが、業務再開までに長期間が必要となる場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)プロパティに関するリスク

① 為替変動によるリスク

 当社グループは映像使用権の多くを海外から米ドル建てで買付けており、海外権利元への支払時期及び決算期末時における為替相場の変動に対しては、通常先物為替予約等を利用し円建支払額を確定することによってリスク軽減を図っております。しかしながら、将来の購入契約時における為替相場によっては、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 人的関係が取引に影響を及ぼすリスク

 当社グループでは今後とも永年培ってきた海外権利元との関係維持・強化には万全を期す所存ではありますが、海外の権利元の資本異動または当社を含めた人材の流出等により、映像コンテンツの買付けに影響が出ることが考えられ、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 映像使用権購入に関するリスク

 当社グループでは、映像使用権を海外権利元や国内権利元から買い付けております。購入の決定に際しては市場における収益性を検討しておりますが、販売が計画どおりなされず収益が購入額に達しなかった場合には赤字取引となり、当社グループに悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 自社出資または共同出資による製作に伴うリスク

 当社グループでは映画、テレビシリーズ等の製作を自社のみの出資または共同出資で行っております。出資の決定に際しては、市場における収益性を充分に検討しておりますが、完全な予測は困難であります。期待する程の収益が確保できなかった場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)物販に関するリスク

 当社グループのスーパーマーケット部門において、近隣地域に競合店が出店してきた場合や、通信販売やインターネット販売の普及等で流通機構が大きく変動し、当社グループの物販事業部門がこのような変化に適切に対応できない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)当社グループの特定取引先に対する依存度について

 当社グループでは特定の取引先に対する販売比率が高くなっております。今後も当該取引先との安定的な取引が確保できるように努めてまいりますが、当該取引先の経営施策や取引方針の変更によっては、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7)知的財産権に関するリスク

 当社グループが制作または制作者及び権利元から買付ける映像コンテンツは、原作者、脚本家、翻訳家、監督、カメラマン、作曲家及び実演者の著作権及び著作隣接権並びに出演者等の肖像権及び商標権等多様な知的財産権を含んでおります。当社グループは映像コンテンツの制作及び買付けに際して、それら権利の帰属、範囲及び内容等を契約等により明確にし、各関係者がその責任において知的財産権を含む各種の権利及び利益を侵害しないように努めております。

 しかし、上記契約違反等を理由として当社グループが、当該コンテンツの使用差止めや損害賠償の請求或いはその他訴訟等を受ける可能性は皆無ではなく、その場合には当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8)個人情報保護及び情報セキュリティに関わるリスク

 当社グループは、関連チャンネルの加入者情報をはじめとした個人情報の保護や広告主の新商品情報等の重要情報の管理については社内管理体制を整備し、細心の注意を払っております。しかしながら、第三者による不正アクセス等により個人情報が流出した場合には、社会的信用の低下や不測のコスト負担等によって当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9)人材確保に関するリスク

 映像制作は全般的に高いクリエイティビティ、ノウハウ、高度な技術及び豊かな経験が要求され、それに係る専門的な人材を必要とし、これら高いスキルを持った人材そのものが成長を支える重要な要素となります。そのために当社グループでは、優秀な人材の確保、育成を継続的に行っておりますが、必要な人材の確保ができない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)法的規制について

 当社グループにおける広告プロダクション、メディア、物販及び当該事業に係る製商品については、以下の法令により規制を受けています。

法令

規制対象事業

警備業法

広告プロダクション(セールスプロモーション事業部門)

電波法

メディア(テクニカルセンター)

放送法

メディア(BS・CSチャンネル運営部門)

食品衛生法

物販(スーパー部門)

酒税法

物販(スーパー部門・酒造部門)

美容師法

物販(スーパー部門)

特定商取引に関する法律

物販(通信販売部門)

大規模小売店舗立地法

物販(スーパー部門)

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

[経営成績等の状況の概要]

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策や東アジアにおける政治情勢などの不透明感はありましたが、個人消費や企業収益の持ち直しなど、景気は緩やかな回復基調となりました。こうした経営環境の中、当社グループは広告プロダクション領域での競争力再強化を図るとともに、映像配信関連でのサービス強化を行い、将来の成長機会の捕捉を目指してまいりました。

その結果、当連結会計年度の業績は、売上高63,812百万円(前期比0.3%減)、営業利益2,794百万円(前期比31.3%減)、経常利益3,263百万円(前期比32.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,361百万円(前期比24.7%減)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 

① 広告プロダクション

  広告プロダクションの売上高は、前期に比べ1.3%増の28,733百万円となり、営業利益は前期に比べ5.5%増の3,143百万円となりました。プロモーション制作部門では特需的な受注が前期にあったことの反動で減収減益となりましたが、CM制作部門では受注が増加し、また利益率も改善したため、増収増益となりました。

 

② コンテンツプロダクション

  コンテンツプロダクションの売上高は、前期に比べ20.2%増の16,709百万円となり、営業利益は前期に比べ3.6%増の1,354百万円となりました。日本語版制作部門では前期に引き続き受注が増加し、増収増益となりました。映像制作部門及びデジタルプロダクション部門は、当期も大型案件の受注が継続し、前期を上回る売上高を計上しましたが、利益率が前期を下回り、減益となりました。

 

③ メディア

  メディアの売上高は、前期に比べ1.2%減の16,029百万円となり、営業利益は前期に比べ469.2%増の647百万円となりました。チャンネル向けの番組販売の利益率が前期を上回ったことに加え、当社関連チャンネルの業績が好調であったため、増益となりました。

 

④ プロパティ

  プロパティの売上高は、前期に比べ25.3%減の6,011百万円となり、営業損失は1,336百万円(前期は263百万円の営業利益)となりました。前期に計上された『牙狼<GARO>』関連の大型案件の売上が当期にはなかったため、減収減益となりました。

 

⑤ 物販

  物販の売上高は、前期に比べ2.7%減の6,523百万円となり、営業損失は54百万円(前期は75百万円の営業損失)となりました。業務用記録メディアの販売減少により減収となりましたが、各部門での利益率改善により、営業損失は縮小しました。

 

(注)上記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んだ金額を記載しております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,985百万円増加し29,183百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の獲得は、3,415百万円(前連結会計年度は1,523百万円 前期比124.2%増)となりました。これは、仕入債務の減少1,484百万円等による資金の使用があったものの、税金等調整前当期純利益4,471百万円等による資金の獲得があった結果であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の獲得は、228百万円(前連結会計年度は968百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,256百万円、定期預金の預入による支出6,569百万円、出資金の払込による支出194百万円等による資金の使用があったものの、有形固定資産の売却による収入786百万円、定期預金の払戻による収入6,650百万円、関係会社株式の売却による収入972百万円等による資金の獲得があった結果であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の使用は、1,629百万円(前連結会計年度は1,589百万円 前期比2.5%増)となりました。これは、配当金の支払854百万円、リース債務の返済による支出448百万円等による資金の使用があった結果であります。

 

(3) 生産、受注及び販売の実績

① 仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

広告プロダクション(百万円)

127

△18.9

コンテンツプロダクション(百万円)

108

△1.1

メディア(百万円)

3,960

4.2

プロパティ(百万円)

5,114

26.7

物販(百万円)

4,601

△4.0

合計(百万円)

13,912

7.9

 (注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

② 生産実績

 当社グループの制作物の種類及び金額はそれぞれに異なっており、また、制作過程も一様でなく生産実績の表示が困難でありますので記載を省略しております。

③ 受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

前年同期比(%)

受注残高

前年同期比(%)

広告プロダクション(百万円)

27,574

△5.9

5,657

△13.4

コンテンツプロダクション(百万円)

12,711

△6.4

4,822

△12.9

メディア(百万円)

プロパティ(百万円)

物販(百万円)

合計(百万円)

40,285

△6.1

10,480

△13.2

 (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.コンテンツプロダクションにおける以下の当社部門及び子会社は受注生産を行っておりません。

当社の映像テクノアカデミア及びキミコエ・プロジェクト、株式会社ティーエフシープラスの一部の部門、株式会社東北新社クリエイツ、株式会社オフィスPAC、COSUCO INC.、CENTE SERVICE CORP.及び8981 INC.

3.メディア、プロパティ及び物販は受注生産を行っておりません。

 

④ 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

 前年同期比(%)

広告プロダクション(百万円)

27,952

1.2

コンテンツプロダクション(百万円)

9,885

17.9

メディア(百万円)

15,677

△0.8

プロパティ(百万円)

4,425

△29.5

物販(百万円)

5,870

△1.1

合計(百万円)

63,812

△0.3

 (注)1.上記はセグメント間取引消去後の金額を記載しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社電通

9,667

15.1

9,015

14.1

株式会社博報堂

6,167

9.6

7,228

11.3

3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

[経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容]

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断及び仮定を行わなければなりません。また収益・費用の認識、貸倒債権、映像使用権、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。しかし過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行いますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のために異なる結果となる可能性があります。

 当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

① 収益費用の認識

 当社が買付けた映像コンテンツ(映像使用権)のうち、フラット契約のものは第1回目の売上計上時(使用許諾開始日)に100%償却し原価計上しております。その後、2回目以降の販売がなされた場合、原価が計上されないため、売上高がそのまま粗利益となります。

 また、MG(Minimum Guarantee)契約の場合には、売上高累計額がMGによる最低保証金額に到達するまでは原価=売上高、即ち、粗利益ゼロで原価計上し、売上高累計額がMG/(1-手数料率)に達した後は、売上高に対応する追加原価を計上しております。

② 貸倒引当金

 当社グループは、売掛金、貸付金等債権の貸倒れに備えるため一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権に対しては必要と認める額の貸倒引当金を計上しております。得意先、貸付先等の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

③ 棚卸資産

 棚卸資産は、取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。これらの棚卸資産の収益性が低下した場合には損失が発生する可能性があります。

④ 投資の減損

 当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の顧客及び放送局等の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い上場株式と、価格の算定が困難な非上場株式が含まれます。当社グループは投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、減損処理を行っております。

 上場株式の場合は、時価が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合、非上場株式の場合は、著しく実質価額が下落し翌期以降も回復が見込まれない場合に減損処理を行っております。

 将来の市況悪化又は投資先の業績不振により評価損等の計上が必要となる可能性があります。

⑤ 繰延税金資産

 繰延税金資産は、翌期以降の収益力に基づく課税所得をベースに慎重にスケジューリングを行い、かつ将来加算一時差異の十分性により回収可能性を判断することにしております。今後の当社グループの業績変動により繰延税金資産を減額する可能性があります。

⑥ 退職給付費用及び退職給付に係る負債

  当社及び一部の連結子会社は、退職給付費用及び退職給付に係る負債を数理計算上で設定される仮定に基づいて算出しております。仮定には、割引率、将来の報酬水準、退職率、年金資産の期待収益率、死亡率などの見積りが含まれております。実際の結果が仮定と異なる場合、又は仮定が変更された場合、退職給付費用及び退職給付に係る負債に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 固定資産の減損

 当社グループは、保有している固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づき算出しているため、前提条件が変更された場合には損失が発生する可能性があります。

(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

① 当連結会計年度の経営成績の分析

A.売上高、売上総利益及び営業利益

  当連結会計年度における当社グループの売上高は、前連結会計年度に比べ209百万円減少し、63,812百万円(前期比0.3%減)となりました。売上高が減少した主な要因は、プロパティが減収となったためであります。プロパティは前期に計上された『牙狼<GARO>』関連の大型案件の売上が当期にはなかったため減収となりました。

  売上総利益は、13,891百万円となり、前連結会計年度に比べ579百万円(前期比4.0%減)の減益、営業利益は2,794百万円となり、前連結会計年度に比べ1,270百万円(前期比31.3%減)の減益となりました。

B.営業外損益及び経常利益

  当連結会計年度の営業外損益は、469百万円の利益となり、前連結会計年度に比べ272百万円減少しました。その主な要因は、前連結会計年度に利益を計上していた持分法による投資損益が当連結会計年度では損失となったことによるものであります。

  当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ1,542百万円減少し、3,263百万円(前期比32.1%減)となりました。

C.特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益

  当連結会計年度の特別損益は1,207百万円の利益となりました。その主な要因は、固定資産売却益及び関係会社株式売却益が発生したことによるものであります。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ335百万円減少し、4,471百万円(前期比7.0%減)となりました。法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ772百万円減少し、2,361百万円(前期比24.7%減)となりました。

② 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績は、各事業を取り巻く事業環境、例えば当社の提供するサービスに対する顧客の支出動向、技術的優位性、他社との競合状況等により影響を受けます。また、人件費、為替動向、金利水準、固定資産や投資有価証券の評価損・売却損益等も経営成績に影響を与えます。経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は「2 事業等のリスク」に記載いたしました。

③ 課題及び戦略について

 当社グループの経営課題については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載いたしました。継続的成長を実現すべく組織体制の整備、人的資源の配置、自社プロパティへの投資等を積極的に実施いたしております。

④ 資本の財源及び資金の流動性

A.キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 [経営成績等の状況の概要](2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

B.資金需要

 当社グループの主な資金需要は、CM制作費の支払い、オリジナルコンテンツの製作や購入等の投資並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費の支払いであります。

 これらの資金需要に対応するため、シンジケートローン参加金融機関と極度額20,000百万円の貸出コミットメント契約を平成26年9月に締結しております。

 重要な資本的支出の予定については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設」に記載のとおりであります。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,058百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は29,183百万円となっております。

4【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。