第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、“総合的なクリエイティブプロダクション” として、社会の多様なニーズに応え、質の高い映像・クリエイティブコンテンツを制作するという本質的な価値を追求することにより成長を図ることを、基本方針としております。

 

(2)経営環境

情報通信技術の普及やSNSプラットフォームの進展を背景に、生活の中において映像・クリエイティブシーンが拡大し、あらゆるジャンルでグローバルな映像制作・編集のフィールドは広がっておりますが、メディアの多様化に伴いテレビ関連市場は縮小しており、テレビCMを中心としたマスプロモーションから、リアル・デジタルの媒体を組み合わせた多様なプロモーションに変化するなど、広告の多様化が進んでおります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

上述の認識のもと、当社グループは、2029年3月期までを計画期間とする中期経営計画を推進しており、「健全な収益性を伴った“総合クリエイティブプロダクション”」を目指す姿として掲げ、広告・コンテンツプロダクション事業を中心に「収益力の強化」を推進するとともに、従来のメディアにとらわれず、クリエイティブ・エンターテインメント関連のあらゆる生活シーンにビジネスフィールドを拡大することを目指しております。

 

 中期経営計画において、次の3点を重点課題として認識しております。

  ①構造改革

   ・組織再編・人員再配置による当社グループ体制の適正化

   ・ROIC(投下資本利益率)を用いたポートフォリオ見直しによる全社利益率の底上げ

  ②新たな収益基盤の確保

   ・従来のメディアにとらわれず、映像・クリエイティブシーンの生活全般への拡大に対応すべく、積極的な事業開発・投資(M&Aを含む)を行う

  ③財務・資本戦略の実行

   ・保有資産の有効活用

    遊休資産の売却等を進め、資産活用効率を改善

   ・株主還元の強化

    構造改革と事業投資を積極的に行うと同時に株主還元を強化する

 

全社収益力の最大化のために、成長力強化と適正規模化・効率化を図り、構造改革を実行し、安定的な利益創出体質を実現するとともに、新たな収益基盤や中核事業への投資も行い、成長軌道に乗せることを目指してまいります。

 

当社グループでは、こうした中期経営計画における重点課題を確実に推進することを目途として、継続的に当社グループに最適なコーポレート・ガバナンス体制の設計・構築・運用に関する対応策を講じ、さらなる企業価値向上に努めてまいります。

 

 2025年3月期における、中期経営計画の進捗状況は次のとおりです。

  ①構造改革

   ・事業規模の適正化を推進し、不採算事業の売却・撤退を実施

   ・希望退職者の募集など、人員適正化に着手、実施

  ②新たな収益基盤の確保

   ・M&Aを主軸とした成長基盤確保の検討に着手。体制を整備し案件を推進しているものの、2025年3月期は成立案件なし

  ③財務・資本戦略の実行

   ・遊休不動産、政策保有株式・非上場株式など、非事業用資産の売却を推進

   ・2024年7月1日付で当社普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施。また、2025年3月期第1四半期より四半期ごとの配当を実施

   ・DOE(純資産配当率)2.0%以上を配当目標としており、2025年3月期の実績は4.3%。2023年3月期期末配当金19円から2024年3月期期末配当金78円に4倍強とする増配を実施し、株主還元を拡大(配当金の額は、2024年7月1日付株式分割前の実際の配当金の額を記載しております。)

 

上述のとおり、当社グループは、中期経営計画の達成に向けてさまざまな施策を着実に実行してまいりました。今後も、構造改革を引き続き断行するとともに、新たな収益基盤の確保に向けて検討を加速させるなど、中期経営計画を鋭意実行してまいります。

また、中期経営計画を確実に実行するため、独立社外取締役が過半数を占めて構成する任意の諮問機関である指名・報酬委員会を設置して取締役の指名・報酬等に関する手続きの公正性・透明性を強化し、コーポレート・ガバナンスの高度化を図るとともに、取締役の増員により取締役会のスキル・マトリックス充実及び取締役会執行機能、経営監督機能を強化し、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。

 

なお、2024年3月31日時点において、当社の流通株式比率が東京証券取引所スタンダード市場における上場維持基準に適合しない状況でございましたが、幅広い投資家の皆様に当社株式を保有していただけるよう、2025年3月期第1四半期より四半期ごとの配当を行い、また、2024年7月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行いました。以上のほか、2025年3月21日付で、東北新社従業員持株会に対して譲渡制限付株式として自己株式を処分するなどし、流通株式比率の向上に取り組んでまいりました。今般、2025年5月22日付開示「上場維持基準への適合に関するお知らせ」のとおり、2025年3月31日時点において同市場の上場維持基準にすべて適合していることを確認いたしました。今後も同市場の上場維持に努めるとともに、引き続き中期経営計画の着実な推進により全社収益力の改善を図り、企業価値の向上と株主の皆様の共同の利益に資するべく努めてまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは「映像文化の創造と発展」を使命と掲げ、より豊かな社会の実現に貢献することを目指しております。私たち自らが創造した成果によって、人々に新しい驚きや喜び、そして感動を提供してまいります。この使命の実現には、個々の作品や短期的成果の追求のみならず、中長期的・大局的な視点での持続可能性への配慮が重要であると認識しております。

当社グループは、顧客、取引先、株主、投資家など様々なステークホルダーの期待に応え、持続的な企業価値向上に努めてまいります。

 

(1) サステナビリティ推進体制の強化

当社グループは、サステナビリティを経営課題と認識し、その推進に努めております。今後、持続可能な社会の実現と企業価値の向上への貢献をより明確にするため、当社グループのサステナビリティ推進体制を強化してまいります。また、当社グループの事業特性を踏まえた「サステナビリティにおける重要課題(マテリアリティ)」を特定した上で、サステナビリティ経営を推進してまいります。

 

(2) 人的資本経営

〔基本方針〕

クリエイティブの“質”を求められる総合クリエイティブプロダクションである当社グループにとって「人的資本」はかけがえのない経営資源であり、企業競争力の最大の源泉と認識しております。当社グループは「PCTS(ピクツ)」(Passion, Creativity, Technology, Speed)(注)を「わたしたちの精神」としております。プロフェッショナルな職業人として、自ら主体性をもって決断し、自律自走する人材の育成を基本方針としております。

 

(注)PCTS(ピクツ)

Passion

(ほとばしる情熱)

情熱は、すべての根源的なエネルギーとなる。美しいものへの無垢な驚き、喜びや感動、創造にかける強靭な粘り、妥協を知らない探求心、それらはすべて、心の奥底から湧き出す純粋な情熱の発露である。ほとばしる情熱こそが、仕事の喜びの源泉である。

Creativity

(豊かな想像力)

創造には無限の可能性と価値がある。私たちは、感性を磨き、自ら知恵を絞り、汗を流し、手を動かすことによって、どこにもない、誰にもできない、人の心を動かす成果に到達する。常に柔軟な発想と新たな工夫が日々に革新をもたらす。すべての仕事に必要なものは、豊かな想像力である。

Technology

(最新技術の追求)

映像は、アートとテクノロジーが一体となった文化である。新しい技術は、新しい映像の可能性を広げる。私たちは、率先して新たな技術を取り入れ、自らのものとして磨き、新旧のあらゆる技術を駆使することで成長し続けてきた。技術の追求は、私たちの強みであり、発展の原動力である。

Speed

(変化への迅速な対応)

私たちを取り巻く環境は絶えず変化し、その速度はますます加速しつつある。仕事の進め方をはじめ、判断や行動に、かつてないスピードが求められている。私たちは、変化の兆しをいち早く感知し、的確に判断し、直ちに実行する。スピードは強力な武器である。

 

また、当社グループは「中期経営計画-企業価値向上に向けた事業再構築-」を公表しております。

変化が激しく知識集約型のエンターテインメント市場では、革新的なアイデアを生み出し、複雑な課題を解決し新たな価値を創造できる「人的資本」が、中期経営計画の実現と今後の企業成長の原動力としてますます重要になってまいります。

中期経営計画の重要テーマとして、既存事業の再構築として事業環境に合わせた組織・人員の再編成をすすめるとともに、成長に必要な高度な専門スキルを持つ人材の採用や育成に注力し、個々の従業員の能力を最大限に引き出し、少数精鋭で高い競争力を実現することを目指してまいります。

 

 

〔リスク管理〕

当社グループでは当社人事部が主体となって適材適所の人材配置や人材採用、働きやすい環境づくりのための各種施策を提案・実行し、人的資本の維持・強化を統括しております。その状況は、月1回以上開催される取締役会に逐次報告されるとともに、社員の労務管理や労働環境についても適宜協議が行われ、その協議事項を受けて諸施策を企画・立案し、人材育成や社内環境などの改善に努めております。

また常勤の取締役から構成される経営運営会議においては新卒社員の採用方針や社員の育成方針を検討するとともに、組織・人材の再活性化のための方策やワーク・ライフ・バランスを尊重した働き方改革についての方針も適宜見直しております。

 

〔指標及び目標〕

すべての社員が働きやすく、仕事と子育てを両立させることができ、自身の能力を十分に発揮できる環境の整備が必要と考えております。性別に関わりなく育児休業取得を促進すること、また女性社員にとって将来管理職を目指したくなるボトムアップ型意識改革を人材育成に組み込むことを目的に、次の目標を設定して取り組んでおります。

◇当社人事部が主体となり、時間外・休日労働の削減等に関する社員の意識付けを徹底し、労働時間の適正化を目指す

◇育児休業取得率

<目標>女性従業員…100%の維持、男性従業員…50%以上・1か月以上

◇管理職に占める女性の割合

<目標>30%

◇育児休業復帰後も継続して働きやすい環境の整備(育休中のキャリアサポートの充実)

(出典:東北新社 次世代育成支援対策推進法・女性活躍推進法一般事業主行動計画 2025年3月31日)

(注)上記は、提出会社である株式会社東北新社の目標であります。

 

<当社及び主要連結子会社(5社)の指標の推移>

人的資本経営に関連する指標とその実績は以下のとおりであります。

 

2024年3月期

2025年3月期

当社及び主要連結子会社の合計(%)

当社及び主要連結子会社の合計(

女性育児休業取得率

110.5

100.0

男性育児休業取得率

56.3

50.0

育児休業からの復帰率(全体)

100.0

97.1

女性管理職比率

18.5

20.2

採用数の女性比率

48.1

56.3

中途採用数 女性比率

35.4

60.5

労働者の男女の平均賃金の差異

78.1

77.6

(注)1.提出会社である株式会社東北新社並びに主要連結子会社である株式会社二番工房、株式会社ソーダコミュニケーションズ、株式会社ENJIN、株式会社オムニバス・ジャパン及びナショナル物産株式会社の従業員の状況であります。

2.女性育児休業取得率は、前期出産社員の育児休暇期間が次の期にまたがるため100%を超えることがあります。

 

〔主な取り組み〕

<労働時間管理の適正化に向けた取り組み>

・「フレックスタイム制」の採用

・部門・子会社ごとに責任者を配置し勤務状況を確認

・当社人事部によるグループ全体の労働状況の継続的なモニタリング

<人事制度の改定>

・中期経営計画に掲げた構造改革の一環として、2025年4月より人事制度を大幅に改定

(組織及び人材のさらなる活性化を目指し、個人の職務内容やパフォーマンスに応じて、公正かつ適切に処遇することが目的)

 

<人権配慮・コンプライアンス等>

・従業員支援プログラム(EAP:Employee Assistance Program)を導入(カウンセラーによる社員に対する相談対応など)

・社員の業務遂行上のリスク管理(必要に応じ顧問弁護士・社内弁護士等の助言・指導を受けながら関係部署と連携し対応)

・社員向けの人権セミナーやコンプライアンス研修を実施、当社グループ社員への受講を義務付け

 

(3) 気候変動リスクへの対応

気候変動にかかる指標として、当社グループにおける温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1・2)を測定いたしました。

当社グループはGHG排出量を削減するために、節電や省エネルギー化(事業所内のLED化等)に取り組んでいるほか、GHG排出の少ない車両の導入や更新、再生可能エネルギーの利用、またバーチャルプロダクションをはじめとする撮影の新技術活用なども積極的に導入するなどGHG排出量の削減に継続して取り組んでおります。

 

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※Scope1:事業者による直接のCO2排出量(直接排出量)

※Scope2:他社から供給された電気や熱、蒸気の使用に伴うCO2排出量(間接排出量)

※東北新社及び連結子会社7社の計8社を対象としております。

(株式会社東北新社、株式会社二番工房、株式会社ソーダコミュニケーションズ、株式会社ENJIN、株式会社オムニバス・ジャパン、株式会社囲碁将棋チャンネル、ナショナル物産株式会社、株式会社木村酒造)

 

3【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況等に関する事項のうち、経営者が投資者の判断に影響を及ぼすと考えるリスク要因となる可能性及び認識している主な事項を記載しております。当社グループはこれらのリスクの発生顕在化の可能性を認識した上で、発生の予防・回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項に記載した将来に関する事項については、提出日現在において判断したものであり、将来実現する結果とは異なる可能性もあります。

 

〔当社グループリスク管理体制〕

 当社グループでは、「事業リスクマネジメント規程」に基づき、経理部が、グループ経営上のリスクを当社各部門及び子会社にヒアリングし、リスクの顕在化の状況を監視しつつリスク軽減を図っております。経理部はその内容を「年度リスク対応方針」として取りまとめ、年に一度取締役会に報告し、顕在化したリスクやインシデント発生時に、担当部門より適宜適切に取締役会に報告する体制を整備しております。

 

〔事業戦略上のリスク〕

(1) 経済情勢・市場環境の変動

① 全体経済情勢

経済環境の不確実性、特に米国の関税政策に伴う市場環境の悪化については、米国政府による輸入品への追加関税措置が継続・拡大する可能性があり、これにより、当社クライアントの米国向け輸出製品のコスト競争力が低下し、販売数量の減少や価格転嫁の困難化が懸念され、当社グループの主たる事業である広告制作関連事業におけるクライアントの成長の鈍化に伴い、広告・宣伝費等の支出が減少した場合は、当社グループの業績に影響を与えることが考えられます。

 

② 国内業界市場の変動

広告業界の構造変化に伴う収益悪化リスクを以下のとおり認識しております。

若年層のテレビ離れが顕著化し、動画プラットフォーム(YouTube、TikTok等)やサブスクリプションサービスがテレビ広告市場を侵食しています。また、昨今の不祥事によるテレビ業界の信頼低下により、広告主のテレビCM依存度が低下するとともに、デジタル広告やデータドリブン広告への移行が促進される可能性があります。既存顧客の予算分散化が進めば、既存のテレビ広告収入が減少する可能性があります。加えて、既存のテレビ広告全体の縮小が進むと、テレビCM事業収益が低下する可能性があります。またデジタル広告分野での競争激化とともに、従来の放送コンテンツ制作ノウハウが、短尺動画やインタラクティブ広告の需要に対応できない場合は、広告制作や映像コンテンツ制作事業に影響が発生し、収益が低下するリスクがあります。

 

(2) 事業戦略に関するリスク

① 中期経営計画遂行に関するリスク

市場環境が当社グループの事業全般に与えるリスクを鑑み、当社グループでは、2024年2月に2029年3月までの中期経営計画を公表しており、2025年5月に「中期経営計画の進捗に関するお知らせ」にて、当該計画の進捗状況を開示しております。構造改革による既存事業の収益基盤強化を推進するとともに、手元現預金及び遊休資産の売却等で獲得する資金を活かし、新たな収益基盤の確保に取り組んでおります。従来のメディアにとらわれず、映像・クリエイティブシーンの生活全般への拡大に対応すべく、積極的な事業開発・投資(M&Aを含む)を行い、適切な事業ポートフォリオを模索し、事業リスクを軽減分散させるとともに成長への転換を目指してまいります。また、投資に際しては、対象となる事業や企業に対して、専門家を起用しながら、事業価値・法務・財務税務面等について調査を実施し、確実な投資回収計画と監視体制を整備し意思決定をしてまいります。しかしながら、M&A先の探索や交渉が想定どおり進まない、予想できない投資先の経営環境の悪化や経営運営上の問題等により、当該計画が想定どおりに推進されなかった場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 広告プロダクションに関する固有リスク

広告関連における事業環境は、昨今のインターネット、ソーシャルメディア等の発展に伴い、宣伝広告の手法が変化してきており、広告制作における市場での競合状況、制作手法等の変化に当社グループが適応できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、クリエイティブな人財を積極的に育成し、既存のTVCM等広告制作におけるクオリティを維持して、各クライアントとの安定的な取引ができるよう努めるとともに、AI生成等新たなテクノロジーを起用しながら、クライアントに対して総合的なソリューションを提供することによって当社グループの優位性を維持してまいります。

 

③ コンテンツプロダクションに関する固有リスク

映像コンテンツ関連における事業環境は、配信・サイネージ等プラットフォームが多様化してきており、従来の番組・CM等の既存の映像制作業だけに依存し市場の変化に適切に対応できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、この市場変化を踏まえ、新しいプラットフォームに対応できるように従業員がAIテクノロジーを含めたスキルを獲得し、最先端の映像制作が可能な取引先を確保することで、クライアントへのサービス提供をベースとした業態への転換を図るとともに、業務効率化やコスト削減等を通じ、競争力の強化に努めてまいります。

音響字幕関連の事業環境においては、AI技術の進歩により音響字幕市場が縮小した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がありますが、新たな領域として、ゲームやアニメ市場のグローバル転換を進めるとともに、外画市場ではAIを活用した日本語版制作の実績を積み上げながら、制作品質向上のための検証を引き続き実施し、AI活用のビジネスモデルを確立することに努めて、業界内における当社グループの優位性を保持してまいります。

 

④ メディアに関する固有リスク

当社グループが各種専門チャンネルを運営する有料放送市場においては、衛星放送、CATV等の従来の有料多チャンネル放送プラットフォームと異なる配信サービスが台頭し、視聴デバイスや視聴ニーズの多様化がますます加速しております。有料放送市場の縮小等に伴う市場変化に適切に対応できなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、独自性の高いIPの活用による配信事業の強化、IP強化のためのオリジナル制作番組の検討等を実施することで、存続可能なチャンネルの選択と集中を行い、放送配信関連事業及び間接業務の固定費の削減等の効率化を推進し、事業の適正規模化を早期に実現してまいります。

 

⑤ プロパティに関する固有リスク

当社グループでは、映像使用権を国内外の権利元から買い付けており、これら版元との関係維持・強化を図っております。しかしながら、国内外の権利元において映像使用権の独占使用等販売方針の転換が生じた場合には、映像使用権の買付の営業に支障が出ることが考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、引き続き権利元と、関係維持・強化を図るとともに、独立系作品を発掘し新たな商流を図るとともに、買付行為への影響を低減してまいります。

 

〔オペレーション上のリスク〕

(1) 減損損失に関するリスク

当社グループにおける新たな事業価値を生み出すことを目途とした新規事業・買収・新会社設立・資本業務提携等が、計画どおりの収益増加に繋がらない事業展開に伴い、当初の事業計画を下回る場合、減損処理を計上する必要性が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。こうした既存の投資や事業活動については、役員を派遣するとともに、毎期の予算会議で利益計画を精査し、事業の進捗状況の継続的なモニタリングを実施し、適宜適切に対応措置を講じて、当該リスクの軽減に努めてまいります。

 

(2) 情報セキュリティ・サイバーセキュリティに関するリスク

当社グループの業務遂行やサービス提供においては様々な情報システム及びネットワークを活用しております。自然災害や大規模なシステム障害、あるいは第三者による故意のサイバー攻撃が発生した場合は、当社業務が停止するとともに、重要データの改竄や不正利用によって当社グループの社会的信用及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、リモートワークやクラウドサービス利用拡大に対応したセキュリティシステムを構築し、適切な監視と防御強化を図っております。加えてインシデント発生時の経済的損失に備えるため、サイバーリスク保険に加入しております。

 

(3) 個人情報保護に関するリスク

当社グループでは、プロモーション事業や映像配信事業において顧客情報や購買活動履歴等の個人情報を取得・利用しており、仮に個人情報の漏洩等が発生した場合、社会的信用の低下及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは個人情報保護法の法令等を遵守するとともに、社員教育及び主要な当社グループ会社におけるプライバシーマークの取得運用を通じて、適切な個人情報の管理に努めております。

 

(4) サステナビリティに関するリスク

当社グループでは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを重要な経営課題と認識し、事業活動を行っております。しかしながら当社のサステナビリティの取り組みが、法規制及び当社クライアントや社会の期待に対し、大きく不足・遅延した場合、法令等違反の発生、市場環境変化への対応の遅延、ステークホルダーからの信用失墜あるいは新たな事業機会を喪失する可能性があります。

当社グループでは、サステナビリティを推進する体制を整備し、事業活動における環境、社会、経済への影響を総合的に勘案しつつ、マテリアリティ(重要課題)を特定したうえで、サステナビリティへの取り組みを進めてまいります。

 

(5) 知的財産権に関するリスク

当社グループでは、広告プロダクション・コンテンツプロダクション・メディア・プロパティ事業等に関する著作権、映像技術に関する特許や商標権等の知的財産権の取得や知的財産権のライセンスを受け、当社グループの事業を展開しており、第三者の知的財産権等を侵害し、また、当社グループが保有する知的財産権が侵害される可能性があります。当社グループは、かかる事態を防止し、あるいは回復が図れるように専門家や弁護士と適切な対応をしておりますが、その過程や結果次第では、当社グループの財政状況や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) その他法規制に関するリスク

当社グループでは、当社グループが営む多様な事業において、事業領域毎に適用される、いわゆる業法の適用も受けます。当社グループでは、法務・財務・会計・税務並びにコンプライアンス事項につき、適切な専門家と相談しながら、適用される法的規制についてのコンプライアンス研修を実施し、法令遵守の徹底や社会的倫理行動規範の意識の醸成に努めてまいります。しかしながら、当社グループにおいて、役職員による不正・不祥事等の法令違反や、社会的な期待に反した言動等に起因する処罰、訴訟の提起や風評リスクにより、当社グループに対するクライアントや取引先からの信頼を失う可能性があり、このような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす場合があります。

 

(7) 労務管理に関するリスク

従業員に対する適切な労務管理を怠ると、心身の不調につながる恐れがあり円滑な業務の遂行に支障をきたす可能性があるだけでなく、労働災害等重篤な事故が発生すると、損害賠償請求や未払いと見做される各種手当の遡及的な支払いの発生や行政からの指導や罰則処分、社会的信用の失墜を招く可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、長時間労働是正推進や従業員が安心して勤務できる施策の一環として、2024年4月より「フレックスタイム制」を採用しており、運用管理については、当社グループの部門や子会社ごとに責任者を配置し勤務状況の確認を行い、当社グループの労働状況に関しては、人事部が継続してモニタリングを行い、労務管理に関する事項への遵守を徹底しております。さらに従業員が毎月遵守すべき労働時間をリアルタイムで日々確認できるように既存勤怠システムの変更を行うとともに、深夜残業及び休日出勤の事前申請・承認の徹底等を行い、人事部のモニタリングを強化して、その他の従業員の職場環境と合わせながら、適正な労務管理に取り組んでまいります。

 

(8) 災害・事故・紛争・地政学に関するリスク

当社グループが事業活動を実施する地域において、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病の爆発的流行、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が起こった場合、当社の業務遂行・サービス提供を停止せざるを得なくなる可能性があります。当社グループの危機管理マニュアルや事業継続計画(BCP)を策定し、リスクの軽減に努めてまいります。

 

(9) 人財確保に関するリスク

当社グループでは、総合映像プロダクションとして、想像力と実行力に長けた多様な人財こそが企業価値向上の源泉と考えておりますが、必要な人財を十分に獲得・維持できない場合、クライアントへの高度なサービスが提供できずに、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。人財獲得については、人材流動性が高い業界であることから、採用業務の高度化と精度向上に努め、また、中期経営計画の実行性を高めるべく、必要な人財の採用にも注力してまいります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

[経営成績等の状況の概要]

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績の状況

当連結会計年度の経営成績は、売上高45,686百万円(前期比13.5%減)、営業利益2,682百万円(前期比0.2%増)、経常利益3,344百万円(前期比51.0%増)となりました。前期に当社の連結子会社が営むスーパー事業の譲渡をしたことや当期に連結子会社のスター・チャンネルの全株式を譲渡したことに伴う連結除外の影響等により減収となりましたが、主力の広告プロダクションが好調に推移していることやプロパティが前期の営業赤字から黒字に転換したこと等により、営業利益は増益となりました。また、米国子会社が出資している投資事業組合等の持分譲渡により、営業外費用で取り込む運用損の計上が期中で終了したため、経常利益は増益となりました。特別利益においては、中期経営計画の方針に沿って、保有不動産の売却、スター・チャンネルの株式譲渡、政策保有株式の売却等を実行し特別利益15,574百万円を計上しました。特別損失においては、構造改革の一環として実施した当社グループの希望退職者募集による特別退職金や連結子会社の一部事業撤退による損失の発生、また上述した投資事業組合等の持分譲渡による損失の発生等により特別損失6,429百万円を計上しました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は8,363百万円(前期比108.0%増)となり、上場以来最高益を果たしました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より一部の報告セグメントに関し見直しによる組替を行っており、前期比較については、前期の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

① 広告プロダクション

広告プロダクションの売上高は、前期に比べ5.0%増の28,744百万円となり、営業利益は前期に比べ28.9%増の3,012百万円となりました。CM制作部門において前期からの積極的な受注営業活動が功を奏したことや、大阪万博や他の複数のスポット大型案件の受注が寄与しました。プロモーション部門では大型の自主興行が成功したこと等により増収となりました。営業利益は増収に加え、利益率の向上施策及び販売費及び一般管理費の計画的な執行が寄与し、大きく増益となりました。

 

② コンテンツプロダクション

コンテンツプロダクションの売上高は、前期に比べ17.2%減の9,971百万円となり、営業利益は前期に比べ18.2%増の770百万円となりました。デジタルプロダクション部門において、CG/VFX案件の受注減少や大型レギュラー番組の終了及び拠点撤退に伴う番組ポストの売上減少等が影響し、減収となりましたが、映像制作部門において、『牙狼<GARO>』案件の利益増加等が寄与し、営業利益は増益となりました。

 

③ メディア

メディアの売上高は、前期に比べ51.1%減の5,397百万円となり、営業利益は前期に比べ35.7%減の899百万円となりました。連結子会社のスター・チャンネルの連結除外の影響や、関連チャンネルの視聴料収入や広告収入の減少等により減収減益となりました。

 

④ プロパティ

プロパティの売上高は、前期に比べ32.3%減の1,527百万円となり、営業利益は300百万円(前期は208百万円の営業損失)となりました。売上は減収ながら、『牙狼<GARO>』関連の高利益率の案件が発生したことや前期に発生した出資作品の償却費が当期は発生しなかったこと、さらに一部の放映権評価損の計上解消も寄与し、増益となりました。

 

⑤ その他

その他の売上高は、前期に比べ40.5%減の2,166百万円となり、営業利益は前期に比べ10.6%増の87百万円となりました。売上高は前期にスーパー事業を譲渡したことに伴い、減収となりましたが、営業利益はインテリア部門の受注好調等により増益となりました。

 

(注)上記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んだ金額を記載しております。

 

(2) 財政状態の状況

 (資産)

 当連結会計年度末における資産の残高は、103,457百万円であり、前連結会計年度末に比べ5,586百万円増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金の増加16,901百万円、土地の減少4,549百万円及び投資有価証券の減少5,723百万円等であります。

(負債)

 当連結会計年度末における負債の残高は、17,689百万円であり、前連結会計年度末に比べ2,237百万円増加いたしました。この主な要因は、未払法人税等の増加2,209百万円等であります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、85,768百万円であり、前連結会計年度末に比べ3,348百万円増加いたしました。この主な要因は、利益剰余金の増加2,249百万円等であります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16,465百万円増加し59,809百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の増加は、44百万円(前連結会計年度は6,087百万円の増加)となりました。これは、営業利益の計上2,682百万円、非資金項目である減価償却費の計上768百万円等があった一方で、法人税等の支払1,210百万円及び臨時的な支出である特別退職金の支払2,413百万円等による資金の減少があった結果であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の増加は、23,200百万円(前連結会計年度は4,062百万円の増加)となりました。これは、定期預金の預入による支出5,148百万円等による資金の減少があったものの、有形固定資産の売却による収入14,098百万円、定期預金の払戻による収入5,201百万円及び投資有価証券の売却による収入4,574百万円等による資金の増加があった結果であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の減少は、6,631百万円(前連結会計年度は2,173百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払6,114百万円等による資金の減少があった結果であります。

 

(4) 生産、受注及び販売の実績

① 仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

広告プロダクション(百万円)

142

940.5

コンテンツプロダクション(百万円)

17

20.5

メディア(百万円)

1,108

△58.9

プロパティ(百万円)

767

△31.2

報告セグメント計(百万円)

2,036

△47.0

その他(百万円)

1,110

△47.2

合計(百万円)

3,147

△47.1

 (注)当連結会計年度より一部の報告セグメントに関し見直しによる組替を行っており、前年同期比については、前期の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えた数値で算出しております。

 

② 生産実績

 当社グループの制作物の種類及び金額はそれぞれに異なっており、また、制作過程も一様でなく生産実績の表示が困難でありますので記載を省略しております。

③ 受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

前年同期比(%)

受注残高

前年同期比(%)

広告プロダクション(百万円)

29,378

4.4

6,487

8.0

コンテンツプロダクション(百万円)

8,952

△14.0

4,772

13.0

メディア(百万円)

プロパティ(百万円)

報告セグメント計(百万円)

38,331

△0.6

11,260

10.0

その他(百万円)

合計(百万円)

38,331

△0.6

11,260

10.0

 (注)1.メディア、プロパティ及びその他は受注生産を行っておりません。

2.当連結会計年度より一部の報告セグメントに関し見直しによる組替を行っており、前年同期比については、前期の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えた数値で算出しております。

 

④ 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

 前年同期比(%)

広告プロダクション(百万円)

28,663

5.4

コンテンツプロダクション(百万円)

8,243

△12.9

メディア(百万円)

5,310

△51.2

プロパティ(百万円)

1,421

△20.9

報告セグメント計(百万円)

43,638

△11.6

その他(百万円)

2,048

△41.0

合計(百万円)

45,686

△13.5

 (注)1.上記はセグメント間取引消去後の金額を記載しております。

2.当連結会計年度より一部の報告セグメントに関し見直しによる組替を行っており、前年同期比については、前期の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えた数値で算出しております。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社電通

7,395

14.0

8,165

17.9

株式会社博報堂

6,089

11.5

4,895

10.7

 

[経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容]

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

① 当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 [経営成績等の状況の概要](1)経営成績の状況」に記載のとおりであります。

② 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績は、各事業を取り巻く事業環境、例えば当社の提供するサービスに対する顧客の支出動向、技術的優位性、他社との競合状況等により影響を受けます。また、人件費、為替動向、金利水準、固定資産や投資有価証券の評価損・売却損益等も経営成績に影響を与えます。経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は「3 事業等のリスク」に記載いたしました。

(2)資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 [経営成績等の状況の概要](3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 今後「中期経営計画」に掲げている「新たな収益基盤確保のための成長投資」「株主還元」「構造改革」の推進に伴う資金需要が見込まれます。これらの資金需要に対応するため、自己資金を基本としつつ、借入金も活用してまいります。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は441百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は59,809百万円となっております。

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

5【重要な契約等】

株式譲渡契約

(1) 当社は、当社の連結子会社である株式会社スター・チャンネルの株式譲渡に向け、2024年3月29日に株式会社ジャパネットホールディングスと基本合意書を、2024年4月19日に同社及び同社の子会社である株式会社ジャパネットブロードキャスティングと株式譲渡契約を、それぞれ締結いたしました。

 なお、当該契約による子会社株式の譲渡に関しては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2) 当社は、2024年9月27日開催の取締役会において、2024年12月1日を効力発生日として当社の放送送出事業を、当社が新たに設立する会社(以下「新設会社」という。)に吸収分割により承継させたうえ、新設会社の全株式を株式会社プラットワークスに譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 なお、当該契約による会社分割及び子会社株式の譲渡に関しては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。