第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和を背景に企業収益や雇用情勢は緩やかな回復基調となりましたが、個人消費については長引く消費税増税の影響等から消費者の節約志向は根強く、また中国の急激な景気減速や中東・アジア地区における地政学的リスクの存在等、不安定な海外経済の動向が懸念される中、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。

 当社グループが属する情報サービス業界におきましては、社会保障・税番号制度への対応に向けた投資の本格化や金融機関による大型のシステム刷新、電力小売全面自由化に向けたシステム導入等の新たな大型案件が立ち上がり、引き続き市場の成長が続くものと見込まれます。ただし、大型案件の集中が見込まれる中で各社が採用に積極姿勢をとり、システムエンジニアの不足が一層深刻化することや、システム高度化への対応が人件費・外注費の上昇に繋がる懸念を抱えるなど、市場環境は楽観視し難い状況が続いております。

 このような状況の中で、当社グループにおきましては、電力小売全面自由化による電力事業会社向けエネルギー関連案件および教育事業会社向け案件、電気通信事業会社向け案件など既存顧客からの継続案件の維持・拡大に注力した結果、売上高は堅調に推移しました。

 その結果、当社グループの売上高は12,622百万円(前期比0.8%増)となりました。また、営業利益は949百万円(同1.5%減)、経常利益は960百万円(同2.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は628百万円(同5.8%増)となりました。

  事業の品目別の業績を示すと次のとおりであります。

(システムインテグレーション・サービス)

 電力事業会社向け開発案件の新規受注および教育事業会社向け開発案件の受注拡大等はあったものの、流通業におけるアパレル会社向けおよび金融業における銀行・生保向け開発案件の規模縮小により、売上高は9,057百万円(前期比0.5%減)となりました。

(システムアウトソーシング・サービス)

 流通業におけるコンビニエンスストア向け案件の新規受注により、売上高は1,990百万円(同1.3%増)となりました。

  (プロフェッショナル・サービス)

 流通業における食品卸売業向け案件の拡大により、売上高は1,574百万円(同8.1%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ309百万円増加し、2,407百万円となりました。
 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 
営業活動の結果得られた資金は527百万円(前期比4.8%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上額1,068百万円による資金増加と、法人税等の支払額232百万円、未払消費税等の減少額139百万円、投資有価証券売却益による減少108百万円、たな卸資産の増加による減少額99百万円等の資金減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 
投資活動の結果得られた資金は33百万円(前年同期は307百万円の使用)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入200百万円、投資有価証券の償還による収入100百万円および有形固定資産の取得による支出295百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 
財務活動の結果使用した資金は241百万円(前期比44.9%減)となりました。これは主に、配当金の支払額204百万円および自己株式の増加額31百万円によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、システムソリューション・サービスの単一セグメントのため、生産、受注及び販売の状況については、セグメントに代えて品目別に示しております。

(1)生産実績

 当連結会計年度における品目毎の生産実績を示すと、次のとおりであります。

品目

金額(千円)

前期比(%)

システムインテグレーション・サービス

9,057,918

99.5

システムアウトソーシング・サービス

1,990,450

101.3

プロフェッショナル・サービス

1,574,304

108.1

合計

12,622,672

100.8

  (注)1.金額は販売価格によっております。

 2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当連結会計年度における品目毎の受注状況を示すと、次のとおりであります。

品目

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

システムインテグレーション・サービス

8,805,470

93.7

2,264,247

90.0

システムアウトソーシング・サービス

2,344,786

126.7

792,146

180.9

プロフェッショナル・サービス

1,637,736

106.1

427,614

117.4

合計

12,787,993

100.0

3,484,007

105.0

  (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における品目毎の販売実績を示すと、次のとおりであります。

品目

金額(千円)

前期比(%)

システムインテグレーション・サービス

9,057,918

99.5

システムアウトソーシング・サービス

1,990,450

101.3

プロフェッショナル・サービス

1,574,304

108.1

合計

12,622,672

100.8

  (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり であります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社野村総合研究所

4,449,953

35.5

4,072,126

32.3

イオンアイビス株式会社

1,258,755

10.0

1,269,669

10.1

富士通株式会社

1,360,297

10.9

1,247,703

9.9

     2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 中長期経営ビジョン≪VISION2020≫を踏まえ、当社グループは、お客様に満足いただけるソリューション・サービスを提供し続けるために、以下の課題に取り組み、企業体質および競争力の強化を図り、収益の向上を目指してまいります。

 

① 受注拡大への取組み
 当社グループの受注拡大方針として、当社の強みを活かしたコアビジネスの拡大と、大規模案件の受注量拡大、新規事業分野での顧客開拓を実施してまいります。既存の顧客に対しては、ACR※1による信頼向上施策は継続しつつ、アカウント戦略の強化としてアカウントマネージャを任命し、組織間の垣根を越えて、グループ全体で取引拡大に注力いたします。

 また、エンハンス※2の競争優位性をもって大規模SIビジネスの受注拡大を図り、グループの技術と品質をもって、大規模オフショア活用モデルを遂行できるようビジネスモデルをブラッシュアップし、当社独自のSIビジネスモデル確立を進めます。さらに加えて、当社の技術と業務での強みを活かし、新規事業の推進を図ってまいります。新規事業分野での顧客開拓や、海外進出した日系企業の展開サポートを実施してまいります。既存ビジネスを効率的かつ安定的に成長させ、新規事業を創発することで、成長力のある業種を組み入れたビジネスポートフォリオを作り、中長期的に受注拡大へ努めてまいります。

 

② 品質・生産性向上の取り組み
 情報サービス業界においては、ユーザニーズの高度化・技術構造の変化により、情報サービスの品質や成果を定量化するとともに、プロセスの標準化を進めて取引における役割関係を明確化する必要性が高まっております。また、サービスの品質及び価格の両面に対する顧客からの強い要請や同業他社との価格競争の激化により、収益性の低下が懸念されます。このような状況の中で、当社グループでは、品質・生産性向上については重要な経営上の課題と受け止め、品質・生産性革新に向けた取り組みを強化してまいります。具体的には、品質・生産性を確保するために各本部におけるプロジェクトのチェック・課題改善・振返りと、全社横断でのチェック機能の強化を実施し、エンハンス業務から大規模SI案件まで不採算案件の撲滅と継続的な品質の向上を図ってまいります。加えて、社内の開発環境や国内外の子会社を活用したオフサイト・ニアショア・オフショアモデルを活用し、収益性を高めてまいります。

 また、技術戦略に基づく技術者の育成と環境の整備を図るとともに、先進的な技術投資を全社的に推し進め、新たな価値を創出してまいります。またそれに加えて、大規模な請負案件を確実に遂行するために、PRM(Project Risk Management)機能を強化し、専任組織によるプロジェクト状況の定期的なモニタリングを徹底しております。高難度プロジェクトの与信、見積精度、工程完了基準といったプロジェクトリスクの見える化を実行することで、リスクの早期発見、不採算案件の撲滅及び継続的な品質の向上に努めております。

 

③  人的資本の充実
 情報サービス業界においては、複雑・高度化する技術への対応、人材リソースの不足、同業他社・アジアIT企業との競争激化等の難題を抱えており、当社グループにおきましても人材採用ならびに人材育成は重要な経営課題と認識しております。当社といたしましては、グローバル展開を推し進める人材、高度な技術力を備えたITスペシャリスト、上流工程を担えるシステムエンジニア、大規模SIビジネスを担えるプロジェクトマネージャの積極的な採用及び育成を実施してまいります。

 また、多様な働き方を推進すべく女性社員の活躍推進や、中途採用の強化、グローバル人材の採用・育成を積極的に進めてまいります。そして、これらの育成施策を推進させるために、専門技術研修の更なる拡充や技術投資を積極的に行ってまいります。さらに、社員が果敢にチャレンジできる機会を与えていくと同時に、フォロー・サポートのサイクルを継続的に実施していくことで、成長を実感できる「環境」と「仕組み」を構築してまいります。

 

 これら3つの課題に対する取り組みを実施し、信頼されるキューブシステムグループとなるべく、≪VISION2020≫の実現に向けて進めてまいります。

 

※1 ACR(Advanced Customer Relationship)は当社グループ独自の取組みで、お客様に対しより細やかに対応し、顧客満足を高める活動を総称します。具体的な取組みとしましては、顧客満足度調査や業界動向等から策定した当社グループの計画をお客様にレポート形式でコミットし、報告内容を適時検証、年度成果を報告するというサイクルにより、成果を認めていただくとともに、対応できなかった部分についても次年度の課題として明確にしております。

 

 

  ※2 エンハンス(Enhancement)とは、稼働中のシステムに手を加えることで、性能や品質の強化・向上を図っ

   たり、新たな機能の追加・拡張を行ったりすることを指しております。

 

4【事業等のリスク】

   有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす
 可能性のある事項について、現時点で想定される主なものを記載いたしました。
  なお、文中記載の事項のうち将来に関するものについては、有価証券報告書提出日(平成28年6月29日)現在に
 おいて当社グループが判断したものであります。

 

1.特定の取引先への依存度について

 当社グループの当連結会計年度末における野村総合研究所グループ及び富士通グループへの販売実績の総販売実績に対する割合は、それぞれ38.5%及び19.4%となっております。このため、上記顧客の受注動向等は当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
 これに対して、当社グループは常にエンドユーザーに密着したサービスを提供することを志向し、上記顧客との関係はもちろん、サービスの最終的な利用者であるエンドユーザーとの緊密な関係の構築に注力することで、当社グループの経営成績に及ぼす悪影響の軽減を図っております。

 

2.プロジェクトの損益管理について

 当社グループでは、システム開発技術の向上・蓄積及び将来の受注拡大を目的として、収益性の低いプロジェクト又は赤字になると見込まれるプロジェクトであっても積極的に受託する可能性があります。また、当社グループの提供するサービスは原則として請負契約となるため、受注時に採算が取れると見込まれるプロジェクトであっても、想定外の仕様変更や当初の見積りを超える追加作業の発生等により収益性が低下し、不採算となる可能性があります。こうした状況に対処するため、当社グループでは、プロジェクトマネジメント力の向上を図るための教育を行うほか、ISO9001に準拠した品質マネジメントシステムを整備しております。加えて、一定のリスク要件を超えるプロジェクトについては品質推進部によるヒアリング調査及びプロジェクトレビューを実施し、その結果を定期的に経営者へ報告する等、組織横断的にプロジェクトの牽制を行うことによってプロジェクト品質の向上と仕損プロジェクトの発生防止に努めております。

 

3.当社グループの外注比率について

 情報サービス業界では、生産性向上及び外部企業の持つ専門性の高いノウハウ活用等のため、システム開発ならびにシステム運用業務の一部を外部委託することがあります。当社グループにおきましても、システム開発におけるプログラム作成業務をビジネスパートナー(外注先)に委託しているほか、運用業務においても同様に委託しております。ビジネスパートナーへの委託は、顧客要請への迅速な対応を実現し、受注の機会損失を防ぐことを目的としており、当社グループの受注拡大にはビジネスパートナーの確保及び良好な取引関係の維持が必要不可欠であります。

 当連結会計年度末における、当社グループの総製造費用に占める外注費の割合は、62.4%であり、ビジネスパートナーとの取引状況は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 そのため、当社グループでは優良なビジネスパートナーの開拓に努めるとともに、ビジネスパートナーとの関係をより一歩先の信頼へ繋げる取組みとして、APR※を実施し、企業価値向上のベクトル一致を図り、相互の商品力強化、市場競争力の優位性確保に努めております。更に、長期にわたり当社グループとの目標一致が図れたビジネスパートナーとは、「keyパートナー契約」を締結し、信頼関係を基盤とした連携強化によりソリューションサービス事業において相互の業容・業績の拡充・発展を図ることを目的とした業務資本提携を行っております。「keyパートナー契約」締結先企業には、当社グループの保有する品質・セキュリティ管理、人材育成に係るノウハウを提供し、ビジネスパートナーによるISO9001及びISO27001の取得を実現しております。

 

※  APR(Advanced Partner Relationship)はACRと同様のコンセプトで、ビジネスパートナーとの信頼関係をより一歩先の信頼へ繋げるための当社グループ独自の取組みであります。

 

4.情報管理・情報漏洩に関するリスク

 当社グループが顧客に提供するシステムソリューション・サービスにおいては、当社グループの従業員及び当社グループが委託するビジネスパートナーの従業員が、顧客企業の保有する機密情報へアクセス可能な環境にある場合があります。当社グループでは顧客情報の保全や機密情報の適切な管理及び情報セキュリティ・マネジメントシステムの強化・改善を重要課題と位置づけ、様々な取組みを行っております。しかしながら、これらの施策にもかかわらず個人情報や企業情報が万一漏洩した場合には、損害賠償責任を負う可能性があるほか、社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

  当社グループの更なる事業拡張を図るため、顧客及びビジネスパートナーとそれぞれパートナー契約を締結して
 おります。

 (1)eパートナー契約

     契約相手先

締結年月

契約の概要

 株式会社野村総合研究所

 

 2003年2月

システムソリューション事業における品質と生産性の大幅な向上を目指して、プロジェクト運営面で緊密に協調しながら、システムソリューション事業にとって最も重要な「人材」、「品質」、「情報セキュリティ」の三分野について計画的に強化し、共存共栄が実感できるビジネスモデルの構築を図ることで、顧客企業に対して最高品質のサービスを提供できる体制を常に整備していくことを目的とした業務提携であります。契約期間は2年であり、契約の更新に関しては、両者の合意の上決定されます。契約に係る対価等は特にありません。

 2008年4月

上記契約に基づき共同で進めている特定エンハンスメント業務の業務革新活動について、その業務全般に範囲を拡大し、より包括的に業務革新活動を展開していくことを目的に、e-eパートナー契約を締結しました。契約期間は1年であり、契約の更新に関しては、両者の合意の上決定されます。契約に係る対価等は特にありません。

 

 (2)keyパートナー契約

契約相手先

締結年月

契約の概要

 株式会社システムクリエイト

  2005年5月

 技術・研究開発面をはじめ、営業、調達等あらゆる面で情報を共有化し、システムソリューション・サービス事業においてビジネスチャンスの拡大を図ると共に、品質・技術の向上、情報セキュリティ管理、人材育成プログラム等に係わる経営管理手法の改善・効率化にも取組み、サービスレベルの向上を図ると共に、相互の企業価値が向上することを目的とした業務提携であります。契約期間は2年であり、契約の更新に関しては、別段の申し出がない限り1年間自動的に更新するものとなっております。契約に係る対価等は特にありません。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度において、当社グループの研究開発活動について、特記すべき事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(1)重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されて
 おります。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影
 響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断してお
  りますが、実際の結果は見積特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

  当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連

 結財務諸表」に記載のとおりであります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 ① 売上高

 当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ95百万円増加し、12,622百万円(前期比0.8%増)となりました。
 品目別では、システムインテグレーション・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ47百万円減少(同0.5%減)しております。主な要因としましては、電力事業会社向け開発案件の新規受注および教育事業会社向け開発案件の受注拡大等はあったものの、流通業におけるアパレル会社向けおよび金融業における銀行・生保向け開発案件の規模が縮小したことによるものであります。

 システムアウトソーシング・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ25百万円増加(同1.3%増)しております。主な要因としましては、流通業におけるコンビニエンスストア向け案件の新規受注によるものであります。

 プロフェッショナル・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ117百万円増加(同8.1%増)しております。主な要因としましては、流通業における食品卸売業向け案件が拡大したことによるものであります。

 ② 売上原価、売上総利益

 売上原価は、前連結会計年度に比べ15百万円減少し、10,476百万円(前期比0.1%減)となりました。売上総利益は、前連結会計年度に比べ111百万円増加し、2,146百万円(同5.5%増)となりました。主な要因としましては、前年度に発生した不採算案件終息に伴って製造費用が減少したことによるものであります。

 ③ 販売費及び一般管理費、営業利益

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ125百万円増加し、1,197百万円(前期比11.8%増)となりました。これは主に、従業員数の増加及び役職登用者の増加に伴う人件費の増加によるものです。営業利益は、前連結会計年度に比べ14百万円減少し、949百万円(同1.5%減)となっております。

 ④ 経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益

 経常利益は、前連結会計年度に比べ20百万円減少し、960百万円(前期比2.1%減)となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、628百万円(同5.8%増)となりました。

 

(3)当連結会計年度の財務状態の分析

 ① 資産

 当連結会計年度末の総資産は7,324百万円となり、前連結会計年度末に比べ426百万円の増加となりました。

 流動資産は5,221百万円となり、前連結会計年度末に比べ196百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が297百万円増加したことによるものです。

 固定資産合計は2,103百万円となり、前連結会計年度末と比較して229百万円増加いたしました。これは主に、建物の増加266百万円によるものです。

 ② 負債

 負債合計は2,606百万円となり、前連結会計年度末に比べ352百万円増加いたしました。

 流動負債は1,790百万円となり、前連結会計年度末に比べ151百万円減少いたしました。これは主に、未払金の減少234百万円および買掛金の減少62百万円、未払法人税等の増加152百万円によるものです。

 固定負債は815百万円となり、前連結会計年度末に比べ504百万円増加いたしました。これは主に、退職給付に係る負債の増加372百万円および資産除去債務の増加120百万円によるものです。

 ③ 純資産

 純資産は4,718百万円となり、前連結会計年度末に比べ73百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金の増加424百万円、退職給付に係る調整累計額の減少272百万円および自己株式の取得による減少74百万円によるものです。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、将来を見据えて社会・環境の変化、並びに複雑化・高度化する顧客ニーズに対応し続けていくことが必要不可欠であると考え、常にお客様の視点に立ったソリューション・サービスの提供に努めてまいります。既存の案件を継続的に受注することはもちろん、下記の取組みを積極的に行っていくことにより、受注拡大及び収益基盤の強化を図っていく所存です。

 事業環境の変化を踏まえ、当社グループは経営理念・基本方針のもと、2012(平成24)年度を初年度とする2020(平成32)年度までの中長期経営ビジョン≪VISION2020≫を策定し、その実現に向けて各施策に取り組んでおります。≪VISION2020≫では、「顧客からベストパートナーと評価される企業」、「社員と会社が共に成長し、喜び・豊かさを分かち合える企業風土の醸成」の実現を目指して事業の発展を進めてまいります。そのために、当社グループの成長戦略を3つのステップに分けて実現してまいります。

 まず、2012(平成24)年度から2014(平成26)年度までの第1ステップでは、当社の強みである「流通業・金融業向けサービス」「エンハンスサービス」「システム基盤構築サービス」を徹底的に強化してまいりました。また、事業のグローバル展開を加速させる顧客のご要望に対応するため、ベトナム・中国の海外子会社と連携してサポート体制を強化するとともに、アジア地域を中心に現地での事業拡大に努めてまいりました。

 2015(平成27)年度から2017(平成29)年度までの第2ステップでは、「果敢にチャレンジする風土改革を進め、業界トップクラスのパフォーマンスの実現」を目指してまいります。第1ステップで強化した強みを活かし、既存のコアビジネスにおける規模拡大と、新規顧客開拓も含めたビジネスモデルの改革にも取り組んでまいります。また、全社的な横串機能を活用したプロジェクトマネジメント体制をより充実させ、プロジェクト品質の向上を図ってまいります。そして、今後も継続的に生産性・収益性を高め、業界トップクラスのパフォーマンスを実現してまいります。さらに、顧客の経営課題に合わせた情報システムの企画・立案から、設計、プログラムの開発、テスト、移行、構築したシステムの安定的な運用までの全工程を一括して請け負う「SIビジネス」の立ち上げに取り組んでまいります。

 そして、2018(平成30)年度から2020(平成32)年度までの最終ステップでは、「SIビジネス」の拡大を図りながら、新技術・グローバル化を重要要素として当社グループの新たなサービスメニューを創出し、様々な顧客ニーズに柔軟に対応することで、マーケットの拡大を図ってまいります。上記を実現するために、人的資本の充実や積極的な技術投資を進めるとともに、事業・経営を支えるコーポレート・ガバナンスの充実を図り、強固な成長基盤を確立してまいります。

 当社グループは、この≪VISION2020≫の達成を重要な経営課題と位置付け、達成に向けて全社一丸となって邁進してまいります。≪VISION2020≫の計数目標といたしましては、第2ステップの最終年度にあたる2017(平成29)年度に、売上高150億円、営業利益率9.0%、ROE13.0%を目指してまいります。

 

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 ① キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2事業の状況 1業績等の概要」に記載のとおりであります。

 ② 資金調達について

   金融経済環境が大きく変化する中、コミットメントライン契約の締結により、運転資金枠を確保し、資金調達
  の機動性と安定性を高め、積極的な事業展開を図るとともに、資金効率を高め、財務体質の強化に努めてまいり

  ます。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2事業の状況 3対処すべき課題」に記載のとおりであります。