(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用・所得環境の改善などから緩やかな回復基調が継続いたしましたが、中国をはじめとする新興国経済の減速懸念や英国のEU離脱問題、米国の経済政策が世界経済に与える影響など、景気の先行きについては不透明な状況が続きました。
当社グループが属する情報サービス業界におきましては、ビッグデータやIoT、人工知能等の分野に大きな注目が集まるほか、クラウドサービスや情報セキュリティ対策の需要拡大などにより、市場は拡大傾向となりました。また、ソフトウェア開発においても製造業を中心に投資計画は増加傾向であるものの、システム高度化・複雑化への対応等が人件費・外注費の高騰や開発要員の不足に繋がっており、収益環境は厳しい状況が続きました。
このような状況の中で、当社グループにおきましては、通信業における電力小売自由化案件、官公庁向け開発案件、流通業におけるコンビニエンスストア向け案件の受注拡大に努めた結果、当連結会計年度における売上高は12,899百万円(前年同期比2.2%増)と堅調に推移いたしました。また、退職給付債務の割引率引き下げ等に伴う未認識数理差異の影響額204百万円により、人件費が増加した結果、営業利益は781百万円(同17.7%減)、経常利益は811百万円(同15.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は551百万円(同12.3%減)となりました。
事業の品目別の業績を示すと次のとおりであります。
(システムインテグレーション・サービス)
通信業における電力小売自由化案件および官公庁向け開発案件の受注拡大により、売上高は9,106百万円(前期比0.5%増)となりました。
(システムアウトソーシング・サービス)
流通業におけるコンビニエンスストア向け案件の受注拡大により、売上高は2,086百万円(同4.8%増)となりました。
(プロフェッショナル・サービス)
官公庁向け開発案件の受注拡大により、売上高は1,705百万円(同8.3%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ414百万円増加し、2,822百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は936百万円(前期比77.6%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上額811百万円、退職給付に係る負債の増加額219百万円、たな卸資産の減少による増加額175百万円、減価償却費の計上額94百万円による資金増加と、法人税等の支払額399百万円の資金減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は94百万円(前期比185.2%増)となりました。これは主に投資有価証券の償還による収入100百万円、投資有価証券の売却による収入79百万円および投資有価証券の取得による支出65百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は610百万円(前期比152.5%増)となりました。これは主に自己株式の取得による支出397百万円および配当金の支払による支出額207百万円によるものであります。
当社グループは、システムソリューション・サービスの単一セグメントのため、生産、受注及び販売の状況については、セグメントに代えて品目別に示しております。
(1)生産実績
当連結会計年度における品目毎の生産実績を示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
システムインテグレーション・サービス |
9,106,839 |
100.5 |
|
システムアウトソーシング・サービス |
2,086,516 |
104.8 |
|
プロフェッショナル・サービス |
1,705,718 |
108.3 |
|
合計 |
12,899,073 |
102.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度における品目毎の受注状況を示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
システムインテグレーション・サービス |
9,250,128 |
105.0 |
2,407,536 |
106.3 |
|
システムアウトソーシング・サービス |
1,964,534 |
83.8 |
670,164 |
84.6 |
|
プロフェッショナル・サービス |
1,766,547 |
107.9 |
488,443 |
114.2 |
|
合計 |
12,981,210 |
101.5 |
3,566,144 |
102.4 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における品目毎の販売実績を示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
システムインテグレーション・サービス |
9,106,839 |
100.5 |
|
システムアウトソーシング・サービス |
2,086,516 |
104.8 |
|
プロフェッショナル・サービス |
1,705,718 |
108.3 |
|
合計 |
12,899,073 |
102.2 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり であります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社野村総合研究所 |
4,274,655 |
33.9 |
4,094,153 |
31.7 |
|
富士通株式会社 |
1,939,385 |
15.4 |
2,319,907 |
18.0 |
※富士通株式会社は、平成28年11月1日に株式会社富士通システムズ・イースト、株式会社富士通システムズ・ウエスト、株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズの連結子会社3社を吸収合併しております。このため、富士通株式会社に対する前連結会計年度および当連結会計年度における販売実績の金額は、当該吸収合併が前連結会計年度の期首に行われたと仮定した金額を記載しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経済・社会を支えるインフラを担う基幹産業として、顧客の競争力強化、情報社会の更なる発展に貢献していくことを使命と考えております。
基本方針
「顧客第一主義」
全ての判断基準はお客様にとっての価値とし、お客様の視点で思考することを基本と致します。
「重点主義」
企業には人、モノ、金と時間の4つの要素があります。これらを最大限に活かすために、顧客第一主義により決定された最重要事項に経営資源を集約致します。
「総員営業主義」
ユーザーオリエンテッドなサービスを提供するため、全社員が自立したビジネスパーソンとして社業発展に邁進致します。
この基本方針のもと、社員一人ひとりが株主、顧客をはじめとするあらゆるステークホルダーと向かい合い、個人と組織のもつノウハウの全てを駆使して、更なる顧客満足を創出してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、以下の三つの指標を重視し、目標設定しております。
・株主にとっての企業価値向上の観点からROE10%以上
・収益性を計る指標として連結営業利益率10.0%以上
・従業員一人ひとりのパフォーマンスを高めていきたいとの主旨から、従業員(海外子会社の従業員は除く)一人当たりの連結売上高25,000千円以上、連結営業利益2,500千円以上
当期における達成状況としては、以下のとおりです。
1点目の指標であるROEは、11.6%となり目標を達成いたしました。今後も、資本効率を高め利益率の向上を図ることでROE10%以上を継続的に達成してまいります。
2点目の指標である連結営業利益率は6.1%、3点目の指標である従業員一人当たりの連結売上高および従業員一人当たりの連結営業利益は、それぞれ22,709千円、1,375千円となり、目標未達となりました。今後は、業務の効率化と教育研修の充実を図り、生産性・収益性の向上に取り組んでまいります。
(3)中長期経営ビジョン≪VISION 2020≫について
当社グループは、事業環境の変化を踏まえ、経営理念・基本方針のもと、2012年度を初年度とする2020年度までの中長期経営ビジョン≪VISION 2020≫を策定し、その実現に向けて各施策に取り組んでおります。
≪VISION 2020≫では、「顧客からベストパートナーと評価される企業」「社員と会社がともに成長し、喜び・豊かさを分かち合える企業風土の醸成」の実現を目指し、そのために、当社グループの成長戦略を3つのステップに分けて推進しております。
まず、2012年度から2014年度までの1st STEPでは、強みの強化として「流通業・金融業向けサービス」「エンハンス※サービス」「システム基盤構築サービス」を徹底的に強化してまいりました。
2015年度から2017年度までの2nd STEPでは、1st STEPで強化した強みを活かし、既存のコアビジネスにおける規模拡大と、新規顧客開拓も含めたビジネスモデルの改革・新規事業の創発に取り組んでおります。今後も継続的に生産性・収益性を高め、業界トップクラスのパフォーマンスを実現してまいります。
そして、2018年度から2020年度までの最終ステップでは、国内、海外、新規の3つを柱とした事業展開を確実に進め、SI・サービス提供型ビジネスの拡大を図るとともに、新たなサービスメニューの創出/サービスビジネスの展開を通じ顧客ビジネスの発展に貢献し、顧客価値の最大化を図ってまいります。
≪VISION 2020≫の3rd STEPの最終年度にあたる2020年度の計数目標といたしましては、売上高200億円、営業利益率10%、ROE13%を目指してまいります。
※ エンハンス(Enhancement)とは、稼働中のシステムに手を加えることで、性能や品質の強化・向上を図ったり、新たな機能の追加・拡張を行ったりすることを指しております。
(4) 対処すべき課題
当社グループは、中長期経営ビジョン≪VISION2020≫の実現に向け、お客様に満足いただけるソリューション・サービスを提供し続けるために、以下の課題に取り組み、企業体質および競争力の強化を図り、収益の向上を目指してまいります。
①受注拡大への取組み
継続的かつ安定的な事業成長を遂げていくためには、既存のシステムソリューション・サービス事業の拡大に加え、海外での事業展開、新規事業を創出していくことが重要であります。当社グループは、既存ビジネスで培ってきた「強み」を活用した事業領域の拡大に努めるとともに、積極的な技術投資を実行し新たな事業を創出していくことで、受注拡大を図ってまいります。
(1)コアビジネスの拡大
主要顧客に対してアカウントマネージャを任命し、関係性や信頼性の強化に努め、当社担当範囲の拡大に向けた提案活動の強化や新領域での受注拡大に注力致します。また、当社の技術と業務での強みを活かした提案活動を実施していくことで、新たな大規模案件の獲得、新規顧客の開拓を進め、グループ全体の総合力をもって取引の拡大に注力いたします。
(2)海外事業の拡大
顧客の海外展開時におけるシステムソリューション・サービスの更なる拡充に加え、海外子会社による現地ビジネスの拡大を更に進め、アジアを軸としたグローバルマーケット事業展開に注力してまいります。
(3)新規事業の創出
IoT、AI、ビッグデータといったデジタル化が本格化する技術領域に対し、積極的な技術投資や研究開発を実行するとともに、当社独自の新規事業に係るスタートアップ支援推進プログラムを全社的に強化・推進していくことで提供するサービスメニューを創出し、事業の本格展開と事業強化を進めてまいります。
②収益性向上への取組み
当社の属する業界においては、予期せぬ不採算案件の発生に加え、サービスの品質及び価格の両面に対する顧客からの強い要請や同業他社との価格競争の激化よる収益性の低下が懸念されます。そうした中、技術者の育成と環境の整備はもとより品質向上、生産性の向上に対し、全社横断的な取組みや提供するサービスに即した取組みを実施していくことが重要であります。当社グループは、既存のビジネスモデル改革を進めるとともに全社横断組織による品質向上に係る取り組みの強化・推進に加え、人的リソース、培ってきた業務ノウハウの選択と集中による生産性の向上に注力してまいります。
(1)生産性向上
新開発プロセスや作業手順等の標準化はもとより、開発のフレームワークの改善、開発支援ツール、プロジェクト管理ツール等の整備を進めるとともに、エンハンスサービスにおける業務改善や標準化活動等での取組内容の全社共有を図ってまいります。
(2)品質向上
品質・生産性を確保するために各本部におけるプロジェクトのチェック・課題改善・振返りと、全社横断でのチェック機能の強化に加え、専任組織によるプロジェクト状況の定期的なモニタリングを徹底しております。高難度プロジェクトの与信、見積精度、工程完了基準といったプロジェクトリスクの見える化を実行することで、リスクの早期発見、不採算案件の撲滅及び継続的な品質の更なる向上に努めてまいります。
(3)ビジネスモデル改革
当社グループの得意分野であるエンハンスサービスにおいてサービス提供型にビジネスモデル改革を進め、収益力の改善を進めてまいります。加えて、社内の開発環境や国内外の子会社を活用したオフサイト・ニアショア・オフショアモデルを活用し、収益性を高めてまいります。
③人的資本の充実への取組み
当社グループの属する業界においては、複雑・高度化する技術への対応、人材リソースの不足、同業他社・アジアIT企業との競争激化等の難題を抱えており、当社グループにおきましても人材採用、育成ならびに働き方改革は重要な経営課題と認識しております。当社は、優秀な人材を確保していくための採用力の強化(新卒および中途採用)に注力するとともに高付加価値なサービスを提供し続けるためのより実践的な育成、更には社員一人ひとりの業務に対する改善マインドを醸成し、ワークスタイルの変革や生産性向上を目的とした働き方の改革に注力してまいります。
(1)人材の採用
当社グループのビジョンに向かい、社員と会社がともに成長し、喜びや豊かさを分かち合える優秀な人材を確保することを前提とし、新卒採用については、プロセスの抜本的なイノベーションを継続的に進め採用数の拡大とレベルアップを進めてまいります。中途採用については、市場ニーズに合致した質の高い人材の確保のため、グローバル展開を推し進める人材、高度な技術力を備えたITスペシャリスト、上流工程を担えるシステムエンジニア、大規模SIビジネスを担えるプロジェクトマネージャの積極的な採用を実施してまいります。
(2)人材の育成
専門技術研修の更なる拡充や技術投資を積極的に行ってまいります。さらに、社員が果敢にチャレンジできる機会を与えていくと同時に、フォロー・サポートのサイクルを継続的に実施していくことで、成長を実感できる「環境」と「仕組み」を構築してまいります。また、多様な働き方を推進すべく女性社員の活躍推進やグローバルで活躍できる人材の育成に努めてまいります。
(3)働き方改革
取締役会直下の統合リスク会議の配下に「働き方改革推進委員会」を新設し、長時間労働の是正に留まらず、ワーク・ライフ・バランスと生産性の向上による持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。
これら3つの課題に対する取り組みを実施し、信頼されるキューブシステムグループとなるべく、≪VISION2020≫の実現に向けて進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項について、現時点で想定される主なものを記載いたしました。
なお、文中記載の事項のうち将来に関するものについては、有価証券報告書提出日(平成29年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)特定の取引先への依存度について
当社グループの当連結会計年度末における野村総合研究所グループ及び富士通グループへの販売実績の総販売実績に対する割合は、それぞれ38.0%及び22.1%となっております。このため、上記顧客の受注動向等は当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
これに対して、当社グループは常にエンドユーザーに密着したサービスを提供することを志向し、上記顧客との関係はもちろん、サービスの最終的な利用者であるエンドユーザーとの緊密な関係の構築に注力することで、当社グループの経営成績に及ぼす悪影響の軽減を図っております。
(2)プロジェクトの損益管理について
当社グループでは、システム開発技術の向上・蓄積及び将来の受注拡大を目的として、収益性の低いプロジェクト又は赤字になると見込まれるプロジェクトであっても積極的に受託する可能性があります。また、当社グループの提供するサービスは原則として請負契約となるため、受注時に採算が取れると見込まれるプロジェクトであっても、想定外の仕様変更や当初の見積りを超える追加作業の発生等により収益性が低下し、不採算となる可能性があります。こうした状況に対処するため、当社グループでは、プロジェクトマネジメント力の向上を図るための教育を行うほか、ISO9001に準拠した品質マネジメントシステムを整備しております。加えて、一定のリスク要件を超えるプロジェクトについては品質推進部によるヒアリング調査及びプロジェクトレビューを実施し、その結果を定期的に経営者へ報告する等、組織横断的にプロジェクトの牽制を行うことによってプロジェクト品質の向上と仕損プロジェクトの発生防止に努めております。
(3)人材の育成と確保について
当社グループは、優秀な人材の確保のための採用力の強化、高付加価値なサービスの提供や技術革新への対応のための実践的な育成、次世代を担う経営者の育成を重要課題と認識し取り組んでおります。しかしながら、人材の確保や育成が計画通りに進まない場合は、当社グループへの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、情報サービス業界では、生産性向上及び外部企業の持つ専門性の高いノウハウ活用等のため、システム開発ならびにシステム運用業務の一部を外部委託することがあります。当社グループにおきましても、システム開発におけるプログラム作成業務をビジネスパートナー(外注先)に委託しているほか、運用業務においても同様に委託しております。ビジネスパートナーへの委託は、顧客要請への迅速な対応を実現し、受注の機会損失を防ぐことを目的としており、当社グループの受注拡大にはビジネスパートナーの確保及び良好な取引関係の維持が必要不可欠であります。当連結会計年度末における、当社グループの総製造費用に占める外注費の割合は、59.2%であり、ビジネスパートナーとの取引状況は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4)次期経営者の育成について
現在、当社は、監督機能と業務執行機能の分担を明確にするため執行役員制度を導入し、取締役会は執行役員による業務執行の監督機能を担っております。また、取締役会は法令、定款および取締役会規程等に定められた経営上重要な事項等について意思決定するとともに、取締役の業務執行状況を監督しております。さらに、取締役会の下位会議体である経営会議においても経営会議規程に定められた付議・決議事項につき審議・検討を行い、必要に応じて取締役会に上程しております。当該事項以外については、職務権限規程に基づき執行役員、本部長および部長等の経営幹部に業務執行に関する重要事項の意思決定を委任することで、経営の健全性、効率性の確保に努めております。
後継者育成の計画については、独立役員を中心とした任意の委員会である「ガバナンス委員会」にて策定しております。今後も次期経営者の育成に注力してまいりますが、計画どおりに体制構築及び人材強化が進まなかった場合、当社グループの事業戦略及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)情報管理・情報漏洩に関するリスク
当社グループが顧客に提供するシステムソリューション・サービスにおいては、当社グループの従業員及び当社グループが委託するビジネスパートナーの従業員が、顧客企業の保有する機密情報へアクセス可能な環境にある場合があります。当社グループでは顧客情報の保全や機密情報の適切な管理及び情報セキュリティ・マネジメントシステムの強化・改善を重要課題と位置づけ、様々な取組みを行っております。しかしながら、これらの施策にもかかわらず個人情報や企業情報が万一漏洩した場合には、損害賠償責任を負う可能性があるほか、社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの更なる事業拡張を図るため、顧客及びビジネスパートナーとそれぞれパートナー契約を締結して
おります。
(1)eパートナー契約
|
契約相手先 |
締結年月 |
契約の概要 |
|
株式会社野村総合研究所
|
2003年2月 |
システムソリューション事業における品質と生産性の大幅な向上を目指して、プロジェクト運営面で緊密に協調しながら、システムソリューション事業にとって最も重要な「人材」、「品質」、「情報セキュリティ」の三分野について計画的に強化し、共存共栄が実感できるビジネスモデルの構築を図ることで、顧客企業に対して最高品質のサービスを提供できる体制を常に整備していくことを目的とした業務提携であります。契約期間は2年であり、契約の更新に関しては、両者の合意の上決定されます。契約に係る対価等は特にありません。 |
|
2008年4月 |
上記契約に基づき共同で進めている特定エンハンスメント業務の業務革新活動について、その業務全般に範囲を拡大し、より包括的に業務革新活動を展開していくことを目的に、e-eパートナー契約を締結しました。契約期間は1年であり、契約の更新に関しては、両者の合意の上決定されます。契約に係る対価等は特にありません。 |
(2)keyパートナー契約
|
契約相手先 |
締結年月 |
契約の概要 |
|
株式会社システムクリエイト |
2005年5月 |
技術・研究開発面をはじめ、営業、調達等あらゆる面で情報を共有化し、システムソリューション・サービス事業においてビジネスチャンスの拡大を図ると共に、品質・技術の向上、情報セキュリティ管理、人材育成プログラム等に係わる経営管理手法の改善・効率化にも取組み、サービスレベルの向上を図ると共に、相互の企業価値が向上することを目的とした業務提携であります。契約期間は2年であり、契約の更新に関しては、別段の申し出がない限り1年間自動的に更新するものとなっております。契約に係る対価等は特にありません。 |
当社グループは、当連結会計年度より先進技術に係る積極投資、新規事業創発、新技術の社内展開を目的に、技術戦略室を創設いたしました。具体的には、ブロックチェーン技術の支援・情報共有組織との連携を構築し、幅広く情報収集、社内研修への新技術の反映を行いました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は35百万円であり、全てシステムソリューション・サービス事業に関連して行われております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されて
おります。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影
響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断してお
りますが、実際の結果は見積特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連
結財務諸表」に記載のとおりであります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ276百万円増加し、12,899百万円(前期比2.2%増)となりました。
品目別では、システムインテグレーション・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ48百万円増加(同0.5%増)しております。主な要因としましては、通信業における電力小売自由化案件および官公庁向け開発案件の受注拡大によるものであります。
システムアウトソーシング・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ96百万円増加(同4.8%増)しております。主な要因としましては、流通業におけるコンビニエンスストア向け案件の受注拡大によるものであります。
プロフェッショナル・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ131百万円増加(同8.3%増)しております。主な要因としましては、官公庁向け開発案件の受注拡大によるものであります。
② 売上原価、売上総利益
売上原価は、前連結会計年度に比べ437百万円増加し、10,913百万円(前期比4.2%増)となりました。売上総利益は、前連結会計年度に比べ160百万円減少し、1,985百万円(同7.5%減)となりました。主な減少要因としましては、従業員数の増加及び退職給付債務の割引率引き下げ等に伴う未認識数理差異の影響額204百万円により人件費が増加したことによるものであります。
③ 販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ7百万円増加し、1,204百万円(前期比0.7%増)となりました。営業利益は、売上総利益の減少により前連結会計年度に比べ168百万円減少し、781百万円(同17.7%減)となっております。
④ 経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益は、投資有価証券評価損戻入益および会員権評価損戻入益の発生により営業外収益は増加しましたが、売上総利益の減少により前連結会計年度に比べ148百万円減少し、811百万円(前期比15.5%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用の負担額減少により法人税等が減少しましたが、売上総利益の減少により前連結会計年度に比べ77百万円減少し、551百万円(同12.3%減)となりました。
(3)当連結会計年度の財務状態の分析
① 資産
当連結会計年度末における流動資産は5,549百万円となり、前連結会計年度末と比べ327百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金の増加405百万円、有価証券の増加200百万円、仕掛品の減少175百万円によるものです。また、固定資産合計は1,853百万円となり、前連結会計年度末と比べ249百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券の減少171百万円、建物の減少59百万円によるものです。これらの結果、総資産は7,403百万円となり、前連結会計年度末に比べ78百万円増加いたしました。
② 負債
当連結会計年度末における流動負債は1,713百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等の減少61百万円によるものです。固定負債は824百万円となり、前連結会計年度末に比べ9百万円増加いたしました。これは主に株式報酬引当金の増加34百万円および退職給付に係る負債の減少21百万円によるものです。これらの結果、負債合計は2,538百万円となり、前連結会計年度末に比べ67百万円減少いたしました。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産は4,865百万円となり、前連結会計年度末に比べ146百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加343百万円、自己株式の取得による減少397百万円および退職給付に係る調整累計額の増加165百万円によるものです。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2事業の状況 1業績等の概要」に記載のとおりであります。
② 資金調達について
金融経済環境が大きく変化する中、コミットメントライン契約の締結により、運転資金枠を確保し、資金調達
の機動性と安定性を高め、積極的な事業展開を図るとともに、資金効率を高め、財務体質の強化に努めてまいり
ます。