第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、経済・社会を支えるインフラを担う基幹産業として、顧客の競争力強化、情報社会の更なる発展に貢献していくことを使命と考えております。

 

 基本方針

 

「顧客第一主義」

 全ての判断基準はお客様にとっての価値とし、お客様の視点で思考することを基本と致します。

「重点主義」

 企業には人、モノ、金と時間の4つの要素があります。これらを最大限に活かすために、顧客第一主義により決定された最重要事項に経営資源を集約致します。

「総員営業主義」

 ユーザーオリエンテッドなサービスを提供するため、全社員が自立したビジネスパーソンとして社業発展に邁進致します。

 

 この基本方針のもと、社員一人ひとりが株主、顧客をはじめとするあらゆるステークホルダーと向かい合い、個人と組織のもつノウハウの全てを駆使して、更なる顧客満足を創出してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは≪VISION 2026≫を策定し、2021年~2023年度までの第1次中期経営計画において以下の三つの指標を重視し、目標設定しております。

・株主にとっての企業価値向上の観点からROE13%以上

・収益性を計る指標として連結営業利益率9.0%

・従業員一人ひとりのパフォーマンスを高めていきたいとの趣旨から、従業員(海外子会社の従業員は除く)一人当たりの連結売上高23,000千円

 

 当期における状況は、以下のとおりです。

 1点目の指標であるROEは11.8%となり、目標未達となりました。これは2022年12月に行った第三者割当増資による自己資本の増加1,646百万円によるものです。資本効率を高め利益率の向上を図ることでROE13%以上を達成してまいります。

 2点目の指標である連結営業利益率は8.9%、3点目の指標である従業員一人当たりの連結売上高および従業員一人当たりの連結営業利益は、それぞれ22,897千円、2,037千円となりました。今後は、業務の効率化と教育研修の充実を図り、生産性・収益性の向上に取り組んでまいります。

 

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(3)中長期経営ビジョン≪VISION 2026≫について

 当社グループは、2012年に2020年度までの中長期経営ビジョン≪VISION 2020≫を策定し、「強みの強化」「SIビジネスの立ち上げ」「サービスメニューの創出」の3つのテーマに段階的に取り組み、新たな成長領域への展開やビジネスモデルの変革、海外での事業拡大を推進してまいりました。

 この実績と昨今の事業環境の大きな変容を踏まえ、2021年度を初年度とする2026年度までの中長期経営ビジョン≪VISION 2026≫を策定し、その実現に向けて各施策に取り組んでまいります。

 ≪VISION 2026≫では、社員一人ひとりが、事業を通じて社会に貢献し、事業成長を果たすとともに企業価値の向上を目指してまいります。そのために、「企画型+受託型ビジネスで事業成長を果たす」「社員自らが志とビジネスマインドを持ち、自ら考え、行動する」をミッション・ステートメントとして邁進してまいります。

 事業の方向性としては、以下の3つのビジネスモデルを強化推進する方針と目標をそれぞれ立案し、事業成長を進めてまいります。

 

・デジタルビジネス

 デジタル技術を活用した当社発の企画型ビジネスです。当社のノウハウを結集したコンサルティングサービス、自社プロダクト、当社発のソリューション、IP(知的財産)化などのアプローチによって新たな事業創出を目指します。そしてDXを通じて、お客様のビジネス変革を支援いたします。

 

・SIビジネス

 システムの企画から、設計、開発、導入までを行うサービスです。マルチクラウド・マイクロサービス案件を軸としたシステムの提供と新しい運用モデルへの変革をテーマにレガシー環境のクラウド環境への移行(Lift)と新たな方法論の確立(Shift)による、Lift&Shiftモデルを確立してまいります。

 

・エンハンスビジネス

 お客様のビジネス環境の変化や新たな技術の進化に合わせて、システムの性能や品質を向上させ、システムの価値を高めるサービスで、当社がもっとも強みとしてきたビジネスモデルです。これまでも進めてきた高生産性、高収益性の実現に向けた取り組みを一層加速してまいります。

 

 最終年度にあたる2026年度に向けて、エンハンスビジネスで創出した利益を源泉にSIビジネス、デジタルビジネスでの領域を拡大し、売上高構成比6:3:1を目指してまいります。そのために、当社グループの成長戦略を2つのステップに分けて推進してまいります。

 まず、2021年度から2023年度までの第1次中期経営計画では、新たなビジネスへの変革の時期としてビジネス資産を形成するとともに、成長を盤石なものにするために制度設計、事業推進上の体制整備等に注力し、事業成長の基盤を確立いたします。第1次中期経営計画の最終年度にあたる2023年度は、売上高190億円、営業利益率9.0%、ROE13.0%以上を計画しております。

 2024年度から2026年度までの第2次中期経営計画では、第1次中期経営計画で確立された基盤を活かし、エンハ

ンスビジネスでの圧倒的な生産性による収益の確保を行うとともに、デジタルビジネスおよびSIビジネスでの飛躍

的な事業成長を狙ってまいります。

 

(4)対処すべき課題

 今日の日本経済は、新型コロナウイルス感染症が縮小傾向にあり、ウィズコロナの下で、経済・社会活動が活発化し、景気は持ち直しの動きが続いております。一方で、原材料価格の上昇や諸資源の供給面の制約が継続し、金融資本市場の変動リスクは景気の行方を不透明な状況に晒しています。こうした経営環境のもとで、企業には中長期的な課題対策のみならず、リスクに対する機動的な対応が求められます。

 当社グループにおいては、中長期経営ビジョン≪VISION 2026≫の3年目を迎え、計画達成にあたり事業拡大、収益性の改善、人材価値の向上、品質向上、ガバナンス体制の強化、サステナビリティ経営の実践が課題と捉えております。

 

上記課題に対し、以下の取り組みを重点施策として実施してまいります。

 

 

1 )事業基盤の強化

①事業拡大と収益性の向上

 当社は、これまで培ってきた強みと実績を基に策定した《VISION 2026》に向けて、デジタルビジネス、SIビジネス、エンハンスビジネスの3つを事業の軸として推進しております。新たな事業ポートフォリオ構成の変革と持続的な成長を目指して、収益性の高い領域を見極め、経営資源を集中して事業拡大と収益性の向上に努めてまいりました。

 デジタルビジネスでは、DX実現のための高速開発環境「F@CE DX」を武器に、当社発のプロダクトやエンドユーザ様向けの企画・提案型案件への取り組みを積極的に進め、当社のブランド価値向上を目指します。

 SIビジネスにおいては、レガシー環境をクラウド環境に移行するLiftと新たな開発方法論を適用するShiftによるLift&Shiftモデルを確立いたしました。マイクロサービスを軸としたシステムの提供とクラウドベンダーとの共創促進に取り組み、特化技術の開発とエンドユーザービジネスの拡大を行ってまいります。

 エンハンスビジネスでは、グループ協業モデルの活用やビジネスパートナーとの連携などにより、高生産性、高収益性の実現に向けた取り組みを一層加速してまいります。

 また、当社グループは、社会貢献や健全で持続的な中長期成長を目指す経営の基本観を共有できると判断し、2022年12月に株式会社野村総合研究所と資本業務提携を行いました。この提携を機会に、キューブシステムグループの独自性や強みを活かしつつ両社で連携を強化・拡充し、顧客・市場ニーズへの質および量の両面でサービスの充実を図り、当社の一層の企業価値の向上を目指します。

 

②生産体制の拡充

 当社事業における設計・開発・保守・運用体制を強化し、市場に対してより競争力のあるサービス提供を実現するためには、それらの生産体制の拡充が重要な課題となります。その対応として、国内地方都市圏での拠点開設や、業務特性・能力特性に即した働き方改革活動のもとでの就業環境改善の一環として既存拠点およびテレワーク環境の拡充を行う他、パートナー企業と連携して弛まない生産能力の向上に努め、生産体制を増強・拡充して開発・生産能力の強化を進めてまいります。

 

2 )経営基盤の整備

①人的資本の充実

 エンジニアリング力は当社グループの競争力強化、差別化に直結するため、システムエンジニアの継続的なスキルアップは必要不可欠ですが、それを支える健全な組織や社員の健康は、当社の重要な経営課題と捉えております。働き方の改革活動を通じて社員一人ひとりが潜在的な能力を高め、より高い次元、難易度の高いビジネスを実行したり、チャレンジしたりすることでその価値が具現化し、当社の事業の成長や社会価値の提供に寄与することになると考えております。

 その実現施策として、当社が求める「プロフェッショナルIT人材」・「コーポレートスタッフ人材」をキャリアフィールドとして定義しました。そしてそれに基づいて社員一人ひとりが目指す方向性や目標とするキャリアに対して育成計画を作成し、PDCAサイクルを実践することで人材育成の強化・促進を図っております。また、社員が果敢にチャレンジできる機会を創出し、並行してフォロー・サポート体制や報奨面の制度を充実させるなどして、実行性・実効性の向上に努めています。さらに、新卒・中途採用の強化を図るとともに、ウェルビーイング経営のもとで役割と実績に基づく適切な処遇を行うために人事制度体系整備を進め、当社の健全で持続的な成長を支える高付加価値人財の確保を目指します。

 

②品質向上の取り組み

 当社の主要サービスであるシステム開発事業は、プロジェクト管理の不備による顧客満足度の低下や予期せぬ不採算案件の発生による収益低下リスクが懸念されます。これを回避するために品質推進部を事務局とするシステム開発会議を設置し、顧客事業や当社経営に影響を及ぼしうる高リスク・重要度の高いプロジェクトを洗い出して案件内容や進捗状況、課題・リスクを全社で共有しております。システム開発会議では、提案・見積時のみならず工程毎の状況の点検プロセスを設け、次工程への進行可否判定等を通じて課題やリスクに適時・適切な対策をとるようにして不採算リスクを統制しています。

 今後も継続的に品質マネジメントシステムを改善し、品質を確保して顧客満足度を向上させるとともに、不採算案件の低減に努めてまいります。

 

③ガバナンス体制の整備

 前述の重点施策の実施をはじめ、市場や顧客に満足いただけるソリューション・サービスを提供し続けるために、公正かつ効率的な経営を支えるコーポレートガバナンスを重要課題と捉え、その充実に努めております。当社のガバナンス体制は、監督・モニタリング、適正かつ機動的な意思決定に資するだけでなく、会社の経営プロセスを有効かつ効率的に機能させるために多面的な助言を行うことで、その実効性を高めております。特に、事業戦略、人事戦略、コンプライアンス、セキュリティといった重要課題に対する経営の取り組み状況に注視し、対策の補強や適正化に貢献しております。また、パンデミックや、その他災害への対策、地政学的リスク等を加味した事業継続プログラム(BCP)の改善も進めていくことで、持続可能な運営に努めてまいります。

 

3 )サステナビリティ経営の実践

 当社グループは、経営理念に基づき、社会発展のために果たすべき義務や役割を理解し、社員一人ひとりが事業や地域貢献などの活動を通じて企業価値向上と社会課題解決の双方の実現を目指しております。また、その基盤となるコンプライアンスの実践を重要な経営課題の一つとして位置づけ、「法令や規則を守ること」に留まらず「会社を取り巻く全てのステークホルダーの信頼に応えること」としております。

 この考え方に基づいて、これまで培ってきた強固な「財務資本」と多様な「非財務資本」を活用し、ビジョン実現に向けた事業活動を通じて持続的な社会の発展に貢献し、企業価値向上を図る仕組みを価値創造モデルとして循環させ、持続可能な成長を実現していきます。社会課題の解決にあたっては、経営の基本姿勢である「Communication & Mutual Respect」のもと、ステークホルダーとの対話によってその声を経営に活かして価値創造モデルを適正に循環させるとともに、社員と会社が共に成長し、共に成果を分かち合うウェルビーイング経営を志向してまいります。そして、活気ある住みよいまちづくりと地域社会の発展への貢献や環境にやさしい経営の実践、企業活動における人権尊重等にも取り組んでまいります。

 当社グループは、これからもステークホルダーとの対話を通じ、サステナビリティ経営を実践してまいります。

 

 

 

(ご参考)

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2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ経営

 当社グループは、社員一人ひとりが事業を通じて社会に貢献することで、企業価値向上を目指しています。社会課題の解決やSDGsへの貢献に向けて、ステークホルダーの声を経営に生かし、価値創造モデルを循環させ、持続可能な成長を実現していきます。

 

a.サステナビリティガバナンス

 2021年11月にサステナビリティ基本方針を制定し、社長執行役員を委員長とする「サステナビリティ・ガバナンス委員会」を中心にマネジメント体制を構築いたしました。企業価値の向上や中長期的なESG 課題の解決の実践に向け、サステナビリティ方針・目標の決定や目標に対する取り組みの進捗状況を確認することでサステナビリティ経営を推進しております。また、サステナビリティ・ガバナンス委員会で審議した重要な事項については取締役会へ内容を報告し、モニタリング・監督を行っております。

《サステナビリティ推進体制図》

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b.戦略

 当社グループは、社会発展のために果たすべき義務や役割を理解し、社員一人ひとりが事業や地域貢献などの活動を通じて企業価値向上と社会課題解決の双方を実現することを目的として、サステナビリティ基本方針に則り、取り組みを実施しております。

 SDGsが示す持続可能な社会の実現は、当社の経営理念の実践にもつながります。当社グループは、お客さまだけでなく、お客さまそれぞれのステークホルダー、そして社会全体に対して、高付加価値なITサービスを創造・提供することでSDGsの達成に貢献してまいります。

 

《当社グループが取り組む重要課題(マテリアリティ)》

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c.リスク管理

 当社グループでは、内部統制・環境・人材確保・情報セキュリティなど、当社にとって経営を脅かすリスクを多面的に捉え、統合的なリスクマネジメントの観点から経営基盤を強化する為、社長執行役員を議長とする「内部統制・統合リスク管理会議」を設置しております。当会議にてリスクアセスメントを行い、経営に対する影響度が高いものを重要なリスクと捉え、定期的にモニタリングしております。

 サステナビリティ・ガバナンス委員会では、四半期に1回以上の開催を定め、目標に対する取り組みの進捗状況を確認しており、審議結果は取締役会に報告することとしております。

 当社グループは、環境に配慮した推進項目として、環境マネジメントシステムによる汚染の防止に努めるとともに、できる限り具体的な数値目標を定めて、定期的な見直しを図りつつ、継続的改善に取り組みます。

 また、気候変動が事業に与えるリスクと機会を評価し、TCFDによる最終報告書に沿って、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの観点から、関連する情報の開示を進めております。

 

《重要課題の分析》

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d.指標及び目標

 当社グループでは、中期経営計画において非財務目標として「ダイバーシティ」「働き方改革」「コミュニケーション活性化」「人材育成」を最重要課題としてKGIを定め事業年度ごとのKPIを設定しています。

 当該指標に関する2023年3月期の目標及び実績は、次のとおりであります。

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 また、提出日現在では最重要課題の一つに「環境」を加え、改めて以下のとおり2024年3月期の目標値を設定し、取り組みを進めております。

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(2)気候変動関連の取組み

 当社グループはサステナビリティ経営において、SDGsに掲げられた社会課題に対してもその重要性を認識し、積極的に取り組みを進めています。中でも環境問題については「事業活動を通じて環境にやさしい経営を実践し、環境負荷の低減と持続可能な社会の実現に貢献する」という環境方針のもと、環境マネジメントシステムの継続的な向上に努めています。

 

 なお、ガバナンス及び戦略、リスク管理の考え方に関しましては、(1)サステナビリティ経営に含まれております。

 

具体的な取り組みとして、以下の内容を行っております。

 

・環境マネジメント

 当社では、2005年にISO14001を取得し、これに準拠した企業活動を実践しています。今後も事業活動において環境への配慮はもとより、具体的な数値目標を定めて定期的な見直しを図りつつ、継続的改善に取り組んでまいります。

 

 

・TCFDへの取り組み

 当社グループは、気候変動問題を重要な経営課題のひとつとして捉えています。当社では、気候関連財務情報の開示の重要性を認識し、2021年11月にTCFD最終報告書に対する支持を表明するとともに、TCFD提言に基づく適切な情報開示の拡充に取り組んでいます。また、SBTの水準に基づき当社が排出する温室効果ガスの排出量の削減に向けた取り組みを進めております。

 当社グループでは、気候変動による「リスク」と「機会」を明確にし、「リスク」を低減し「機会」を拡大するための事業戦略を立てるため、シナリオ分析を行いました。シナリオは、2℃未満シナリオと4℃シナリオを採用しました。2つのシナリオを用いて、気候変動が当社グループの事業および財務に及ぼす影響額を試算し(売上・営業利益別の資産のものは売上ベース)、1億円以上のものを「影響度大」、1千万円以上~1億円未満のものを「影響度中」、1千万円未満のものを「影響度小」としました。今後は、シナリオ分析で把握した「リスク」と「機会」への対応を事業戦略に反映させていくことで、持続可能な事業経営を目指してまいります。

 当社が推進するサステナビリティ経営において、SDGsに掲げられた課題に対してもその重要性を認識し、以下の項目をリスクと機会として捉え、積極的な取り組みを行っております。

 

《シナリオ分析に基づくリスクと機会の特定》

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(3)人的資本経営の取組み

 当社経営基盤のひとつは「人材」であり、社員一人ひとりが多様なプロフェッショナル人材として活躍することが、持続的成長のためにも重要となります。そのため、社員の能力・特性を最大限に発揮するための人事制度や人材育成施策を重要課題に位置づけ、取り組みを推進しております。

 なお、ガバナンス及び戦略に関しましては、(1)サステナビリティ経営に含まれております。

 

・リスク管理

 当社が属するIT業界では、慢性的な技術者不足という課題があります。人材の流動性が高まる中、採用競争力が低下して計画通りの人材獲得が進まなくなること、社員の離職により生産性が低下することが最大のリスクと考えております。社員に成長の機会を提供し、働きやすい環境を整えることで、リスク低減に努めております。

 なお、リスクマネジメントについては、(1)サステナビリティ経営 c.リスク管理に記載のとおりです。

 

具体的な取り組みとして、以下の内容を行っております。

 

・人材についての考え方

 当社は求める人材を、「成果と期待価値に溢れ、組織とともに成長していく人材」として『自立したビジネスパーソン』を目指しています。社員一人ひとりが多様性をもって、互いに尊重し合い、自らビジネスを創造し、品質と効率をお客さまに提供し、企業人として成長していくことで、より高い社会貢献を実現する人材です。

 また、当社は人事の基本的な考え万として「成果と期待価値をもとに処遇の向上を目指す」としています。

 当社における成果とは日々の業務活動の中で、行動目標に対して実践した行動が発揮された度合いを言い、その発揮度合いを高め続けるのが当社の成果主義です。そして、過去の成果をベースに将来を期待され、成長の機会が与えられる。この期待によってさらなる成果をあげ成長していくとともにそれに見合った処遇とすることを基本としています。

 そして『自立したビジネスパーソン』が、互いに尊敬し組織(チーム)としての成果を高め、感動を共有し、ともに喜び合う企業風土の醸成が、企業価値向上や社会的価値の創出につながると考えています。

 このような考えのもと、当社は人的資本充実のためのPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを継続的に実践し、多様なプロフェッショナル人材の育成や活躍を目指します。

 

・人材育成の新たな取り組み

 中長期経営ビジョンV2026の目標達成に向けて、当社人材育成の目的・目標を「将来の事業を支える人材を育成し、必要な人材ポートフォリオを形成すること」と設定しました。人材育成スキームを確立し社員個々の成長を支援すること、人材育成を大切にする企業風土を醸成していくことなどを重点目標として掲げ、推進しております。

具体的な育成すべき人材は、①「プロフェッショナルIT人材」、②「コーポレートスタッフ人材」、③「組織マネジメント人材」の3カテゴリに分類しました。このうち、まずは「プロフェッショナルIT人材」の育成から着手しております。

 

・キャリアフィールドの設定

 「プロフェッショナルIT人材」の育成では、「社員一人ひとりが活躍する場」を社内的に認知する枠組みとして、当社事業に必要な人材イメージを10種類の「キャリアフィールド」として設定しました。この「キャリアフィールド」によって自分が目指す方向性や目標とするキャリアを明確にすることで、社員一人ひとりが目標意識を持って仕事に取り組むこと、また、自分自身の将来イメージを持ちながら成長することが目的です。

 これらキャリアフィールドは、「IT活動領域」「プロフェッショナルとしての成果」「ビジネスへの貢献」が何かをそれぞれで定義しており、各キャリアフィールドに応じた目標設定を行い実践していくことで、社員の成長と人的価値の向上を図っています。

 また、入社2年目から7年目までの若手社員を中心に定期的なスキルチェックを実施し、一人ひとりの強み・弱みを踏まえた「現場OJT」が出来るよう、スキルの「見える化」の仕組み作りを推進しております。定期的に自身のスキルを洗い出してスキル目標に対する進捗度を上司と確認し、「適切なタイミングで体系的な知識を学ぶこと」を目的に構成されたプロフェッショナルIT人材がその専門性を高めるための『プロフェッショナル研修』や、層別に期待されるスキル及びマインドセットを習得するための『階層別研修』により知識を習得するという、PDCAの仕組みを作り運用しております。

 

《人材育成の重点目標》

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・プロフェッショナルIT人材育成

 プロフェッショナルIT人材は、若手のうちは年次ごとの「スキルの積み上げ」をベースに、中堅層以上ではさまざまなプロジェクトで経験・実績を積みながら、技術分野のハイエンドエンジニアとして段階的なスキルアップを図っていきます。

 この育成過程においては「いつ、どのような経験を積ませるか」「成長の意識づけや気づきをどう与えるか」といった「場」の提供と、育成指導者が重要になります。当社ではOJTこそが人材育成の基本と位置づけ、育成指導者が意図的・計画的に人材を育成していくことを推進しております。

 

 

《プロフェッショナルIT人材のあり方》

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・ダイバーシティ促進

 当社では、ダイバーシティをマテリアリティとして位置づけ、取り組みを推進しています。性別・年齢・国籍・社会的地位・障がいの有無・価値観などの多様性を互いに尊重し、認め合うことで、多様な人材がそれぞれの状況に合わせた働き方で活躍し成長することができるよう、制度の拡充や環境整備、意識改革を進めています。中でも、多くの女性社員が在籍する当社での女性活躍は、今後の成長・発展に欠かせないものとして注力しております。中期経営ビジョンV2026のミッションステートメントである「Communication & Mutual Respect」の精神の元、女性をはじめとする多様な人材が集い、共に活躍できる環境を整えることで優秀な人材を確保・育成し、企業価値の向上を図ります。

 第一次中期経営計画では、2024年3月までに女性管理職の割合を10%、係長級に占める女性社員比率20%、係長級への昇進申請者における女性の割合25%にすることを目標に管理職向けの研修や女性社員と社長とのタウンミーティングの実施などの施策を実施しております。この目標を達成することで、男女間の賃金格差の改善にも繋げてまいります。

 また、当社が持続的に成長し社会に貢献し続ける会社であるためには、社員が心身ともに健康で、適切な環境の中で仕事に対してやりがいを持って働き、自身の成長を実感できる状態にあること、「ウェルビーイング」が重要であると考えており、働き方改革にも取り組んでおります。当社では、2024年3月までに時間外勤務時間の月平均25時間、有給休暇取得率70%、男性の育児休業取得率50%を目標に掲げ、社員への労務知識強化の研修や制度の有効活用に向けた説明会を実施するなど、取り組みを行っております。

 

 

 

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項について、現時点で想定される主なものを記載いたしました。
 なお、文中記載の事項のうち将来に関するものについては、有価証券報告書提出日(2023年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社グループを取り巻く事業環境について

 当社グループが属する情報サービス産業では、営業・販売活動のデジタル化への取り組みや、それらを支援する新たなネットワークサービスの開発などに加え、AI・IoT技術を活用したシステムインテグレーションおよび管理運営受託が堅調に推移しております。しかしながら、デジタル人材の供給面に目を向けると、慢性的なシステム/ネットワークエンジニアの不足が拡大しております。

 当社では継続した積極的技術投資を行い対応に努めておりますが、他業種からの新規参入や海外企業の台頭による想定以上の価格競争の発生、DX等による顧客のビジネスモデルの変革や広範な領域における急速な技術革新が発生した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(2)特定の取引先への依存度について

 当社グループの当連結会計年度末における野村総合研究所グループ及び富士通グループへの販売実績の総販売実績に対する割合は、それぞれ49.7%及び18.8%となっております。このため、上記顧客の受注動向等は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 これに対して、当社グループは常にエンドユーザーに密着したサービスを提供することを志向し、上記顧客との関係を維持しながら、新規領域の獲得を目指し、サービスの最終的な利用者であるエンドユーザーとの緊密な関係の構築に注力することで、当社グループの経営成績に及ぼす悪影響の軽減を図っております。

 

(3)プロジェクトの品質・損益管理について

 当社グループでは、システム開発技術の向上・蓄積及び将来の受注拡大を目的として、収益性の低いプロジェクト又は赤字になると見込まれるプロジェクトであっても積極的に受託する可能性があります。また、当社グループの提供するサービスは原則として請負契約となるため、受注時に採算が取れると見込まれるプロジェクトであっても、想定外の仕様変更や当初の見積りを超える追加作業の発生等により収益性が低下し、不採算となる可能性があります。

 今後、DX事業の推進により顧客から要求されるシステムの高難度化が進み、品質の確保が困難な局面は増加傾向にあると考えられます。また、顧客との認識相違や当社の技術力・マネジメント不足による品質不良が発生した場合、2020年4月に施行された民法改正での契約不適合期間の延長による長期の修補責任や、売上の減額請求を行われる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 その対策として、システム開発会議において工程ごとのレビューを徹底することでプロジェクトに内包するリスクの早期共有や見える化を図るとともに、各プロジェクトに対するモニタリング機能の強化による品質向上、さらにDX事業を筆頭とし契約形態を準委任契約へ変更することでリスクコントロールしてまいります。

 

(4)情報管理・情報漏洩に関するリスク

 当社グループが顧客に提供するシステムソリューション・サービスにおいては、当社グループの従業員及び当社グループが委託するビジネスパートナーの従業員が、顧客企業の保有する機密情報へアクセス可能な環境にある場合があります。当社グループでは顧客及び従業員情報の保全や機密情報の適切な管理及び情報セキュリティ・マネジメントシステムの強化・改善を重要課題と位置づけ、昨今のビジネス環境の変化によるセキュリティリスクへの対応も含め、様々な取組みを行っております。また、当社の社内環境や開発環境がサイバー攻撃にさらされるというリスクについても適正な対策を行っております。しかしながら、これらの施策にもかかわらず個人情報や企業情報が万一漏洩した場合には、損害賠償責任を負う可能性があるほか、社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)事業継続について

 当社グループは、昨今の新型コロナウイルス感染拡大のようなパンデミックや、その他災害対策、地政学的リスク、災害等の発生の影響により顧客へのサービス提供の中断が不可避となった場合等を加味した事業継続プログラム(BCP)の再構築を行い、その実効性の点検や課題の解決を図っております。しかしながら、災害規模が想定よりも甚大な場合には顧客と合意した水準でのサービス提供が困難となり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 なお、新型コロナウィルス感染症による当社グループへの影響につきましては、商談機会の減少など営業活動への影響が続いた一方で、社会活動を維持するためのICTの積極活用により、企業規模に関わらずDXを中心とした需要が継続的に伸びております。デジタル技術を駆使することで品質を維持しながら分散型、非接触型でのサービス提供に努めることで事業活動を推進してまいります。

 

(6)海外子会社を含めた海外での事業活動について

 当社グループは、海外での事業拡大を進めております。しかし多くの海外市場において、日本とは異なる法制度、商慣習及び労使関係や経済の動向並びに為替相場の変動、その他政治的及び社会的要因といった様々な要因の発生が見込まれ、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 これらに対して、一極集中を避けるために、国内ニアショアの活用など国内外の拠点の再配置の検討をすすめてまいります。

 

(7)投資有価証券の価値の棄損について

 当社グループは、取引先との関係強化や情報収集を目的に保有する上場株式の他に、業務提携等で取得した未上場株式や資金運用を目的とする債券を保有しております。また、新技術を保有するベンチャー企業の発掘を目的に投資事業組合への出資を行っております。これらの投資有価証券は、発行体の業績悪化や経営破綻等が発生した場合には、会計上減損処理を行うことや、投資額を回収できないことがあり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 これらのリスクに対して、市場並びに運用先のモニタリングを充実させ、適切な対処を行ってまいります。

 

(8)人材確保に関するリスク

 当社グループの事業拡大にとって、優秀な人材の確保や人材の育成は、重要な経営課題であると認識しております。当社グループが属する情報サービス産業では慢性的なシステム/ネットワークエンジニアの不足が続いており、今後、計画通りの人材を確保できない場合や人材の流出に加え、プロフェッショナルIT人材の育成に遅れが生じる場合には、生産性の高いプロジェクト遂行や案件獲得の機会損失を招く恐れがあり、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対して、計画的な採用活動を通じて新卒採用及び中途採用を実施し、人材の確保を図ると同時に、人材育成の仕組み作りやウェルビーイング向上等の施策を引き続き実施してまいります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症による影響は発生しておりません。

 

①財政状態及び経営成績の状況

a.経営成績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大と収束を繰り返す中で、感染対策と社会経済活動の両立に向けた対応を推し進め、景気は緩やかながら改善に向かいました。一方で、世界的な資源・原材料価格の高騰による物価上昇や急激な円安等のリスクが顕在化し、依然、景気の先行きが不透明な状況が続いております。

 このような状況の中、業種や企業規模を問わず、DX(ビジネス変革・プロセス変革)に対する情報化投資需要の高まりが継続し、クラウドを活用したシステムインテグレーションやシステム運用・保守等への情報化投資は堅調に推移いたしました。一方で、経済環境・事業環境の著しい変化を受け、事業ポートフォリオの見直しを進めつつも、設備投資に足踏みする企業もあります。

 当社グループにおきましては、上期に受注した大規模案件が順調に拡大したことに加え、金融分野での新規受注も拡大する中、リソースの最適化や生産体制の確保に努めてまいりました。また、キャリアフィールドに応じた人材育成や経営管理に係る情報化投資等を図り、経営基盤の強化・整備を進めました。こうした活動や、上期より継続してきたエンハンス案件を中心とした収益性改善活動が実を結び、当連結会計年度における業績は売上高16,325百万円(前年同期比1.4%増)、営業利益は1,452百万円(同2.4%増)、経常利益は1,480百万円(同3.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は989百万円(同4.8%増)となり、増収増益で推移いたしました。

 

 事業の品目別の業績を示すと次のとおりであります。

(システムインテグレーション・サービス)

 地銀・ネットバンク、協同組合・小売業向けシステム開発案件で拡大を図ったものの、運送事業会社向けシステム案件の縮小により、売上高は12,068百万円(前期比0.8%増)となりました。

(システムアウトソーシング・サービス)

 総合スーパー向けシステム案件の縮小により、売上高は1,743百万円(同4.9%減)となりました。

(プロフェッショナル・サービス)

 郵便事業会社向けおよび製造業向けシステム案件の拡大により、売上高は2,513百万円(同9.5%増)となりました。

 

 

b.財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は9,703百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,897百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金の増加1,690百万円、有価証券の増加100百万円によるものです。また、固定資産合計は2,844百万円となり、前連結会計年度末と比べ585百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券の増加355百万円、退職給付に係る資産の増加296百万円によるものです。

 これらの結果、総資産は12,547百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,482百万円増加いたしました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は2,188百万円となり、前連結会計年度末に比べ10百万円減少いたしました。これは主に賞与引当金の減少12百万円によるものです。固定負債は742百万円となり、前連結会計年度末に比べ91百万円増加いたしました。これは主に繰延税金負債の増加65百万円によるものです。

 これらの結果、負債合計は2,930百万円となり、前連結会計年度末に比べ80百万円増加いたしました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は9,616百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,402百万円増加いたしました。これは主に資本金の増加631百万円、資本剰余金の増加786百万円、自己株式の減少255百万円、利益剰余金の増加452百万円によるものです。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,687百万円増加し、6,703百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は891百万円(前期比12.2%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上額1,480百万円および法人税等の支払額421百万円、売上債権の増加117百万円の資金減少によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は304百万円(同126.8%増)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出457百万円、有価証券の償還による収入100百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は1,102百万円(前年同期は324百万円の使用)となりました。これは主に株式の発行による収入1,255百万円、自己株式の売却による収入383百万円、配当金の支払による支出535百万円によるものです。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、システムソリューション・サービスの単一セグメントのため、生産、受注及び販売の実績については、セグメントに代えて品目別に示しております。

 a.生産実績

 当連結会計年度における品目毎の生産実績を示すと、次のとおりであります。

品目

金額(千円)

前期比(%)

システムインテグレーション・サービス

12,068,374

100.8

システムアウトソーシング・サービス

1,743,852

95.1

プロフェッショナル・サービス

2,513,486

109.5

合計

16,325,714

101.4

  (注)金額は販売価格によっております。

 

 b.受注実績

 当連結会計年度における品目毎の受注実績を示すと、次のとおりであります。

品目

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

システムインテグレーション・サービス

12,380,899

104.1

3,637,302

109.4

システムアウトソーシング・サービス

1,718,441

98.6

312,692

92.5

プロフェッショナル・サービス

2,521,633

103.6

622,035

101.3

合計

16,620,974

103.4

4,572,030

106.9

  (注)金額は販売価格によっております。

 

 c.販売実績

 当連結会計年度における品目毎の販売実績を示すと、次のとおりであります。

品目

金額(千円)

前期比(%)

システムインテグレーション・サービス

12,068,374

100.8

システムアウトソーシング・サービス

1,743,852

95.1

プロフェッショナル・サービス

2,513,486

109.5

合計

16,325,714

101.4

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで

あります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社野村総合研究所

7,107,178

44.1

6,515,196

39.9

富士通株式会社

2,891,826

18.0

2,781,648

17.0

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 ①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載のとおりであります。

 

 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

  a.売上高

 当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ225百万円増加し、16,325百万円(前期比1.4%増)となりました。
 品目別では、システムインテグレーション・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ99百万円増加(同0.8%増)しております。主な要因としましては、地銀・ネットバンク向けシステム案件および協同組合、サービス業向けシステム案件の拡大によるものであります。

 システムアウトソーシング・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ90百万円減少(同4.9%減)しております。主な要因としましては、総合スーパー向けシステム案件の縮小によるものであります。

 プロフェッショナル・サービスの売上高は、前連結会計年度に比べ217百万円増加(同9.5%増)しております。主な要因としましては、郵便事業会社向けシステム案件および製造業向けシステム案件の拡大によるものであります。

  b.売上原価、売上総利益

 売上原価は、前連結会計年度に比べ105百万円増加し、12,755百万円(前期比0.8%増)となりました。売上総利益は、前連結会計年度に比べ119百万円増加し、3,570百万円(同3.5%増)となりました。これは主に、エンハンスビジネスにおける高度化と派生開発案件の拡大によるものです。

  c.販売費及び一般管理費、営業利益

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ85百万円増加し、2,117百万円(前期比4.2%増)となりました。これは主に人材育成や情報化投資等の経営基盤の整備に伴う費用の増加および周年事業に伴う広告宣伝等の増加によるものです。営業利益は、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、1,452百万円(同2.4%増)となっております。

  d.経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益

 経常利益は、前連結会計年度に比べ47百万円増加し、1,480百万円(前期比3.3%増)となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ44百万円増加し、989百万円(同4.8%増)となりました。これは主に営業利益の増加によるものであります。

 

 ③当連結会計年度の財政状態の分析

 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.財政状態」をご覧ください。

 

 ④資本の財源及び資金の流動性についての分析

資金調達について

金融経済環境が大きく変化する中、コミットメントライン契約の締結により、運転資金枠を確保し、資金調達の機動性と安定性を高め、積極的な事業展開を図るとともに、資金効率を高め、財務体質の強化に努めてまいります。

 

5【経営上の重要な契約等】

  当社グループの更なる事業拡張を図るため、下記のとおり業務提携契約を締結しております。

 (1)keyパートナー契約

契約相手先

締結年月

契約の概要

 株式会社システムクリエイト

2005年5月

技術・研究開発面をはじめ、営業、調達等あらゆる面で情報を共有化し、システムソリューション・サービス事業においてビジネスチャンスの拡大を図ると共に、品質・技術の向上、情報セキュリティ管理、人材育成プログラム等に係わる経営管理手法の改善・効率化にも取組み、サービスレベルの向上を図り、相互の企業価値が向上することを目的とした業務提携であります。契約期間は2年であり、契約の更新に関しては、別段の申し出がない限り1年間自動的に更新するものとなっております。契約に係る対価等は特にありません。

 

 (2)資本業務提携契約

契約相手先

締結年月

契約の概要

 株式会社トリプルアイズ

2018年8月

トリプルアイズ社が強みとするAI、IoT、ブロックチェーン技術と、当社が強みとする金融・流通・通信・エネルギーなどの様々な業界で培ってきた業務知識、ソフトウェア開発力の融合による協創、共同研究等を進めることによる新たな事業創出や受注拡大を図り、AI、IoTおよびブロックチェーン技術に精通した人材育成を進めることを目的とした資本業務提携であります。

 株式会社野村総合研究所

2022年12月

両社が協力関係及び信頼関係を一層強化し、シナジーを活かして企業価値の最大化を図ることを目的とした資本業務提携であります。

主な内容は、次のとおりであります。

 ①両社の業務受委託に関する長期かつ持続的な関係の強化

 ②両社の業務受委託の事業領域の拡大の推進

 ③ニアショア等の生産拠点の活用拡大

 ④生産体制の拡充

 ⑤人材交流

 ⑥事業連携の体制整備と運用

 ⑦前各号に定めるもののほか、本資本業務提携先及び当社が別途協議

 し、合意する事項

 

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、新規事業創発、新技術の社内展開を目的に、クラウドソリューション、AI、ブロックチェーンに係る研究開発活動を組織横断的に行っております。

 具体的には、クラウドソリューション領域ではSaaS製品に対する技術調査、評価、当社の提供サービス適用に向けたソリューション開発を進めております。また、AI及びブロックチェーン分野では、自社プロダクトである「スマイルシェアプロダクト」にブロックチェーン技術を活用したピアボーナスネットワークプラットフォームおよび、AI画像認識技術を活用した非接触型決済システムを構築しました。「スマイルシェアプロダクト」は現在社内転換を行っており、社員間のコミュニケーション可視化・充実の仕組みづくり等、応用ノウハウに関する研究開発を進めております。

 今後は、社内向けにはウェルビーイング経営の実践を主眼としたプロダクト活用を促進し、並行して外販に向けた製品化への取り組みを実施してまいります。
 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は21百万円であります。