当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
なお、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、第1四半期連結累計期間より、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府・日本銀行による各種経済・金融緩和政策を背景として、雇用・所得環境が改善していることもあって、個人消費に持ち直しの動きが出始め、企業収益については足踏みがみられるものの高い水準を維持し、業態によっては業況に良化の兆しがみられるなど、緩やかではありますが景気の回復基調が続いております。先行きについては、英国のEU離脱決定後のヨーロッパやアジア新興国等の経済の先行き、米国の金融政策を含めた今後の政治及び経済の動向など、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動等の影響に留意する必要が以前にも増して高まっております。
当社が属する不動産業界におきましては、日本銀行の量的・質的金融緩和政策が継続する金融環境の中で、不動産への投資需要は引き続き旺盛で、J-REIT市場においてはホテルや物流施設の取得が継続されるなど、用途の多様化が進む傾向にありました。不動産賃貸市場においては、高水準な企業収益に支えられてオフィスビルの稼働率は堅調に推移しており、都心部では賃料が緩やかに上昇を続けております。ホテル市場においては、平成32年の東京五輪開催や「観光先進国」に向けた政府の各種政策等の影響もあり、観光庁によると訪日外国人観光客数の年間の累計が平成28年10月時点で初めて2,000万人を突破するなど、海外クルーズ船の寄港数増加や航空路線の拡大が見込まれるアジアを中心とした訪日外国人観光客の増加傾向が続いている一方で、天候が不順であったことにも起因してホテルの業績の成長の伸びについてはやや落ち着いた傾向にありましたが、依然として強い需要には変化がないものと思われます。
クリーンエネルギー事業におきましては、経済産業省の固定価格買取制度の見直しを受けて事業化が実施可能な案件と困難な案件との選別が進み、すでに運転が開始されている太陽光発電所を含めた発電施設や権利等の売買に関するセカンダリー市場が形成されつつあります。また、東京証券取引所インフラ市場において太陽光その他の再生可能エネルギー発電施設に投資する投資法人(以下「インフラ・イールドコ」(YieldCo)(注1)という。)2銘柄がすでに上場しておりますが、税制優遇措置の期限延長(注2)が見込まれるなどの政策の後押しもあって、今後も新規上場が続くことが予想され、インフラ市場の一層の活況と拡大が期待されます。
当社では、こうした環境下において、「成長と深化」により持続的に成長を果たし、企業力をさらに深掘りし、次の成長のエンジンとすべく、平成28年4月に新中期経営計画「Power Up 2019」を策定しております。
当該中期経営計画の実現に向けて、いちごオフィスリート投資法人(証券コード8975、以下「いちごオフィスリート」という。)及びいちごホテルリート投資法人(証券コード3463、以下「いちごホテルリート」という。)への物件売却、成長をサポートするためのリートブリッジ案件(注3)及び心築案件(注4)の取得を実施いたしました。さらに、当第3四半期決算には反映されませんが、平成28年12月1日付で東京証券取引所インフラ市場に上場したいちごグリーンインフラ投資法人(証券コード9282、以下「いちごグリーンインフラ」という。)に対して太陽光発電所13物件を譲渡いたしました。そのほか、海外株式の売却による売却益の獲得等、以下の事項を実施してまいりました。
・ 成長投資の拡大(リートブリッジ案件(注3)、心築案件(注4))
・ いちごオフィスリート(8975)及びいちごホテルリート(3463)の成長支援
・ クリーンエネルギー(太陽光発電等)事業の推進
・ いちごグリーンインフラ(9282)への太陽光発電所の譲渡及び成長支援
・ 運用資産の環境対応、耐震性、機能性の向上等心築の推進
・ 徹底した現場主義の実現による高水準の物件管理サービス提供、リーシング強化
・ 現物不動産の運用における顧客向けサービスの推進
・ 借入の無担保化、長期化、固定化及び借入コスト低減等の幅広い財務施策の推進
・ 資産の売却による資金回収及び売却益の獲得
・「JPX日経インデックス400」構成銘柄への選定
・ いちごブランディングの積極的な推進
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高93,835百万円(前年同四半期比110.9%増)、営業利益17,042百万円(同25.3%増)、経常利益15,375百万円(同23.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益12,837百万円(同10.7%増)となりました。
(注1)イールドコ(YieldCo)について
グローバルに注目を集める新しいタイプの運用商品であり、主として再生可能エネルギーによる長期売電契約から生まれる収入を、投資主に安定した利回りとして提供する「安定利回り追求型運用商品」のことをいいます。イールドコの語源は「Yield Company」(利回り法人)です。
(注2)税制優遇措置の期限延長について
投資信託及び投資法人に関する法律に基づく投資法人に対する税制優遇措置として、いわゆる導管性要件を満たす場合には分配金の損金算入措置が認められ、投資法人の利益に課税されることなく分配に回すこと(ペイ・スルー課税)が認められますが、再生可能エネルギー発電施設に係る措置の要件の一つである当該施設の取得期限(平成29年3月末まで)が3年間延長される旨が盛り込まれた平成29年度税制改正大綱が平成28年12月22日付で閣議決定されました。
(注3)リートブリッジ案件について
リートブリッジ案件とは、主に当社の連結子会社が運用するJ-REITが適切な物件取得時期を迎えるまでの間、当社グループで先行して取得する不動産案件をいいます。
(注4)心築(しんちく)案件について
心築案件とは、主に当社の不動産技術、ノウハウにより価値向上の見込める案件を取得し、不動産のプロとしての価値向上を施し、売却益による高い収益性を目指して取得する不動産案件をいいます。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
①アセットマネジメント
当該セグメントの業績につきましては、いちごオフィスリートの運用資産残高の増加及びいちごホテルリートの運用が順調に推移したこと等により期中運用フィーが増加した一方で、前年第1四半期に発生したいちごオフィスリートの物件取得に係るスポンサーサポートフィー及び私募ファンドの物件売却に伴うサクセスフィー等の一時的なフィー収入が減少したこと等により、当該セグメントの売上高は4,734百万円(前年同四半期比8.6%減)、セグメント利益は1,859百万円(同26.4%減)となりました。
②心築(しんちく)
当該セグメントの業績につきましては、前連結会計年度に新規物件を着実に取得して賃貸収益が増加したことに加え、いちごオフィスリート・いちごホテルリートへの物件供給及びリート以外の外部への物件売却を実施したこと等により、当該セグメントの売上高は88,485百万円(前年同四半期比127.1%増)、セグメント利益は14,637百万円(同32.9%増)となりました。
③クリーンエネルギー
当該セグメントの業績につきましては、発電所が順調に稼働を続けるとともに、事業化が進展して新たに売電を開始した発電所が業績に寄与したことにより、当該セグメントの売上高は1,783百万円(前年同四半期比35.6%増)、セグメント利益は537百万円(同48.4%増)となりました。
④その他
当該セグメントの業績につきましては、営業投資有価証券の配当、その他の金融関連収入等が発生したことにより、当該セグメントの売上高は14百万円(前年同四半期比72.4%減)、セグメント利益は△142百万円(前年同四半期は△16百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、32,441百万円となり、前連結会計年度末の28,368百万円と比して4,072百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローとそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は19,390百万円(前年同四半期は26,996百万円の支出)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益17,533百万円、いちごオフィスリート及びいちごホテルリートへの売却を主因とした販売用不動産の減少額3,956百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は6,263百万円(前年同四半期比37.4%増)となりました。
これは主に、定期預金等の預入による支出6,100百万円、有形固定資産の取得による支出5,604百万円、投資有価証券の売却による収入6,021百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は6,972百万円(前年同四半期は45,456百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入49,177百万円、長期借入金の返済による支出59,556百万円、長期ノンリコースローンの借入れによる収入22,350百万円、長期ノンリコースローンの返済による支出15,232百万円があったことによるものであります。
(3)財政状態及び経営成績の分析
①財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は258,853百万円となり、前連結会計年度末と比較して7,095百万円増加(前連結会計年度末比2.8%増)いたしました。
これは主に、販売用不動産の減少3,963百万円、投資有価証券の減少3,921百万円に対し、現金及び預金の増加9,971百万円、建設仮勘定の増加6,119百万円があったことによるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は177,682百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,908百万円減少(前連結会計年度末比1.1%減)いたしました。
これは主に、借入金の減少12,176百万円、ノンリコースローンの増加8,099百万円、社債の増加800百万円、長期預り保証金の減少727百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は81,170百万円となり、前連結会計年度末と比較して9,004百万円増加(前連結会計年度末比12.5%増)いたしました。
これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上12,837百万円、剰余金の配当1,504百万円、非支配株主持分の減少1,762百万円があったことによるものであります。なお、自己資本比率は30.2%(前連結会計年度末比3.4ポイント増加)となりました。
②経営成績の分析
(売上高)
当第3四半期連結累計期間における連結売上高は93,835百万円(前年同四半期比110.9%増)となりました。
これは主に、心築事業における不動産販売収入77,518百万円および不動産賃貸収入10,898百万円、アセットマネジメント事業におけるフィー収入1,835百万円および施設管理受託収入1,720百万円、クリーンエネルギー事業における売電収入1,783百万円があったことによるものであります。
(営業利益)
当第3四半期連結累計期間における営業利益は17,042百万円(前年同四半期比25.3%増)となりました。
これは主に、不動産の販売及び賃貸に係る売上原価70,701百万円、施設管理受託原価1,335百万円、売電原価870百万円、販売費及び一般管理費3,748百万円があったことによるものであります。
(営業外損益)
当第3四半期連結累計期間における営業外収益は115百万円(前年同四半期比34.9%減)となりました。
これは主に、受取配当金80百万円があったことによるものであります。
当第3四半期連結累計期間における営業外費用は1,782百万円(前年同四半期比34.1%増)となりました。
これは主に、支払利息1,034百万円、融資関連費用580百万円があったことによるものであります。
(特別損益)
当第3四半期連結累計期間における特別利益は2,427百万円(前年同四半期比987.6%増)となりました。
これは、投資有価証券売却益2,427百万円があったことによるものであります。
当第3四半期連結累計期間における特別損失は269百万円(前年同四半期は9百万円)となりました。
これは、災害による損失269百万円があったことによるものであります。
(親会社株主に帰属する四半期純利益)
法人税等合計は4,398百万円、非支配株主に帰属する四半期純利益は297百万円となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は12,837百万円(前年同四半期比10.7%増)となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
上記「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。