(1)経営方針
当社は、「日本を世界一豊かに。その未来へ心を尽くす一期一会の『いちご』」という理念の実現を最大の目標とし、不動産の保有期間の賃料収入を享受しつつ、いちごの不動産技術、ノウハウを最大限に活かすことで心築(しんちく)による資産価値の向上を図ります。オフィス、ホテル、商業施設等不動産以外にも、遊休地の有効活用策として地球に優しく安全性に優れた太陽光発電所の開発と運営を北海道から沖縄まで全国で行っております。不動産の価値向上が完了後、売却益の獲得等による高い収益を実現しております。
<心築(しんちく)>
いちごでは、「心で築く、心を築く」を信条に、私たちの創造する新たな不動産価値に「心築」という言葉を使用しております。お客様目線に立ち、提供する一つ一つのサービスを心をこめて丁寧に取り組むことで、いちご独自の新たな価値を社会に提供してまいります。
私たちの行動指針
・プロフェッショナル
私たちは、どんな場面においても、お客様との永続的な信頼関係を築き、高品質なサービスを提供することに
集中します。そのために、私たちは、誠実かつフェアな精神、高潔で謙虚な態度、高度かつ柔軟な専門知識を
備えるための自己研鑽を惜しみません。
・ベンチャー・スピリット&ダイバーシティ
私たちは、創造性と多様性を大切にし、積極的な姿勢で、革新的な経営を目指します。
・チームワーク
私たちは、チームワークを通じ、お客様へ貢献します。経営幹部は、この行動指針を常に実践し範を示すとと
もに、最適なチームワークを形成します。
(2)経営環境及び対処すべき課題等
当社は、2019年2月期を最終年度とした中期経営計画「Power Up 2019」の3か年において営業利益は60%増加(年間成長率17%)、2019年2月期においては営業利益、経常利益、純利益が創立以来の最高益を更新することができました。
IoTやIT技術の目覚ましい進歩が見られる昨今、ネットワーク化により付加価値が生み出され、産業のあり方も転換点を迎えております。この大きな変化をビジネスチャンスとして捉え、より中長期的な価値創造に向けたビジネスモデルの進化を推進すべく、従来の3か年の中期経営計画に代え、長期VISION「いちご2030」を策定いたしました。
「いちご2030」 サステナブルインフラの「いちご」
従来の心築を軸とした事業モデルをさらに進化させ、既存事業の継続的な成長に加え、不動産市況に左右されにくい、持続性と安定性の高い新たな収益基盤を構築いたします。サステナブルな社会を実現するための「サステナブルインフラ企業」として大きな成長を目指してまいります。
① サステナブル
サステナブルとは、「持続可能な」という意味であり、人類最大の課題である「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」を目指すうえで、重要な命題となります。当社の心築は、現存不動産に新たな価値を創造する事業であり、高効率で省資源の持続性の高い、サステナブルな事業モデルです。「いちご2030」を通じて当社の事業活動をさらに進化させ、サステナブル経営、環境保全、100年不動産等、この重要な命題の解決に真摯に向き合ってまいります。
② インフラ
当社が取組んでいる不動産事業、また不動産事業から発展したクリーンエネルギー事業は人々の暮らしに密接に関わっており、人々の生活を支える社会インフラであり、生活インフラでもあります。当社は、経営理念である「日本を世界一豊かに」するとともに、サステナブルな社会を実現するため、「不動産」と「クリーンエネルギー」の事業領域においてさらなる進展を図り、その他の生活基盤となる新たなインフラへの参入を通し、豊かな生活や経済活動を支えることを目指してまいります。
また、不動産は従来、「ハード」として捉えられますが、当社は、入居されるテナント、利用する人々の生活に目を向け、人々の健康や快適性を向上させ、暮らしをより豊かなものにするためのインフラとして捉えてまいります。徹底した心築とITの融合により、「ハード・インフラ」と「ソフト・インフラ」のさらなる融合を図り、「ハード」だけでは対応できない顧客ニーズを発掘し、それらのニーズにオンリーワンとして的確に対応することで、顧客価値・社会価値を飛躍的に向上していけるものと考えております。
■ 取組み期間
2020年2月期~2030年2月期(11年間)
■ 資本生産性の目標
① ROE(自己資本利益率) 期間平均 15%以上
積極的なITや事業への先行投資により、初期はROEの低下が見込まれますが、資本生産性の向上や安定収益基盤の創出により当社の将来ROEを向上させ、長期にわたるROE 15%以上の収益構造の確立を図るとともに、株主価値の根幹である1株利益(EPS)の成長を図ってまいります。
② 「JPX日経インデックス400」 11年間継続の組み入れ
ROE、営業利益、時価総額を選定基準とする、資本生産性と価値向上が高い企業により構成される株価指数である「JPX 日経インデックス400」に2030年8月の定期入替時まで11年間継続して組み入れられることを目指します。
■ キャッシュ創出力の目標
エコノミック営業キャッシュフロー※ 11年間継続の当期純利益超過
当社の高いキャッシュフロー創出力は成長投資と株主還元の源泉であり、その創出力の維持とさらなる強化に注力してまいります。
※ エコノミック営業キャッシュフローとは、当社の短信の表紙に記載されている「販売用不動産および販売用発電設備の増減額(仕入・売却)の影響を除く営業活動によるキャッシュ・フロー(税引後)」を指します。
■ 安定収益の目標
ストック収益比率(2030年2月期) 60%以上
2019年2月期のストック収益比率53%から60%以上へと向上を図ります。同時に、フロー収益に関しても心築売却益中心の収益構造を分散化します。それにより不動産市況の景気循環に左右されにくく、安定性の高い収益構造の構築を実現してまいります。
■ 株主還元策
当社は、配当の安定性と透明性、そして成長性に注力し、「安心安定配当」により株主の皆さまからのご支援に報いると同時に、機動的な自社株買いを通じて中長期的な株主価値向上を図ります。
① 「安心安定配当」の累進的配当政策(Progressive Dividend Policy)
当社は、2017年2月期より導入した「累進的配当政策」を本期間においても継続いたします。各年度の1株あたり配当金(DPS)を原則として前期比「維持か増配」のみとさせていただき、「減配しない」ことにより、当社の盤石な安定収益基盤が可能にする「安心安定配当」を実現いたします。
[累進的配当について]
累進的配当政策とは、株主に対する長期的なコミットメントを示す株主還元策です。株主還元の基準としては「配当性向」が一般的ですが、短期的な利益変動に左右されてしまうため、将来の配当水準は必ずしも明確ではありません。原則として「減配なし、配当維持もしくは増配のみ」を明確な方針とする累進的配当政策は、持続的な価値向上に対する企業から株主へのコミットメントと言えます。
② DOE(株主資本配当率) 3%以上
安定性が高い株主資本を基準とした「DOE配当政策」も引き続き採用することで、長期にわたり株主資本の成長と連動する、安定的な配当成長を図ります。
③ 機動的な自社株買い
上述の配当政策とともに、株主価値向上に資する最適資本構成を目指し、機動的な自社株買いを実施いたします。
以下において、当社の事業の展開上、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、必ずしも事業上のリスクとは捉えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
ここに記載したリスク以外にも、当社を取り巻く環境には様々なリスクを伴っており、ここに記載したものが全てではありません。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、実際は見通しと乖離する可能性があります。
(1) 当社の事業を取り巻く経営環境について
① 不動産市況の動向
当社の事業において、不動産市況の動向は、他の経済指標と比較して重要性が高いものとなっております。当社は、不動産投資および不動産ファンド組成の際に、長期的かつ安定的な収入を獲得できるようなスキームを構築すると共に、対象不動産のデューデリジェンスを精緻に行うこと等により、不動産市場の動向が当社の財政状態および経営成績に及ぼす影響を少なくするよう細心の注意を払っております。しかし、不動産市況が著しく変動した場合、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、経済環境や不動産市場が不安定になった場合には、不動産市場全体の流動性が低下する可能性があり、当社が保有する不動産を売却できなくなる可能性や想定通りの時期に売却できなくなる可能性、又は計画よりも低い価格での売却を余儀なくされる可能性があります。その場合、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 災害等の影響
当社では、不動産ファンドのアセットマネジメントを行うとともに、自己資金による不動産投資も行っております。当社が保有している不動産が所在する地域において、地震、戦争、テロ、火災等の災害が発生した場合には、当該不動産の価値が毀損する可能性があります。その結果、手数料収入が減少したり、確保できない場合や当社の投資資金が回収できない場合には、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 有利子負債への依存度および金利の動向
当社の心築事業およびクリーンエネルギー事業における投資は自己資金によるエクイティ投資のほか、主として個別案件毎に金融機関からの借入金により調達しており、総資産に占める有利子負債比率が上昇しております。これに伴い、将来において、金利水準が上昇した場合は、資金調達コストの増加、顧客投資家の期待利回りの上昇、不動産価格の下落等の事象が生じる可能性があり、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。金利の上昇リスクに対しては、一部金利スワップおよび金利キャップを利用してリスク・ヘッジを行っております。
④ 財務制限条項について
当社の一部の借入契約には、財務制限条項が付されております。今後これらの条項に抵触した場合、追加の担保設定を必要とされる、期限の利益を喪失して当該借入金を一括返済する必要が生じる等の可能性があり、当社の財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤ その他新規事業について
当社は、新規事業の立ち上げ、既存事業の拡大などを目的として、企業買収、子会社の設立等を行っています。これら事業への参入や参入後の業績には様々な不確実性を伴うため、可能な限りリスクを想定した内部管理体制の構築、人材の充実、保険の付保等を行っておりますが、想定を超えるリスクの発生、法令や諸規制の変更によっては、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 競合について
当社の営む事業は、不動産投資に関する高い専門能力と知識、経験が不可欠であります。しかしながら、競合他社との間で投資対象となる収益不動産案件の獲得競争が厳しくなっていることから、当該収益不動産案件の確保が出来なかった場合には、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 人材の確保について
当社の営む事業は、高度な知識と数々の経験に基づく能力を有する人的資本により成り立っております。しかしながら、役員はもとより、各従業員に業務遂行上の支障が生じた場合や社外に流出した場合、または当社の求める人材が十分に確保できなかった場合、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 特有の法的規制について
当社は、現時点の各種規制に従って、業務を遂行しておりますが、将来において各種規制が変更された場合には、当社の事業推進に悪影響を及ぼす可能性があります。当社が規制を受ける主なものは、金融商品取引法、宅地建物取引業法、各税法、資産の流動化に関する法律、投資事業有限責任組合契約に関する法律、貸金業法、一般法人および一般財団法人に関する法律、建築士法等があります。
当社では、上記の法令等に基づき、主たる事業において以下の許認可および登録(以下、「許認可等」という。)を受けております。
(いちご株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(2) 第90527号 |
2019年5月22日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
(注)上記免許につきましては、2019年4月に、東京都に対し更新の免許申請を行っております。
(いちご投資顧問株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(1) 第99098号 |
2021年4月28日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
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取引一任代理等認可 |
国土交通省 |
国土交通大臣認可第42号 |
有効期間の定めはありません。 |
不正な手段による認可の取得や業務に関し取引の相手に損害を与えた場合は認可の取消 (宅地建物取引業法第67条の2) |
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金融商品取引業登録 (投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業) |
金融庁 |
関東財務局長 (金商)第318号 |
有効期間の定めはありません。 |
不正な手段による登録や資本金不足、業務又は財産の状況に照らし支払不能に陥る恐れがある場合は登録の取消 (金融商品取引法第52条) |
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不動産特定 共同事業者許可 |
金融庁、 国土交通省 |
金融庁長官・ 国土交通大臣 第69号 |
有効期間の定めはあり |
役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録がある場合は登録の取消 (不動産特定共同事業法第36 |
(いちご地所株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(2) 第93181号 |
2021年7月15日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
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金融商品取引業登録 (投資助言・代理業、第二種金融商品取引業) |
金融庁 |
関東財務局長 (金商)第18号 |
有効期間の定めはありません。 |
不正な手段による登録や資本金不足、業務又は財産の状況に照らし支払不能に陥る恐れがある場合は登録の取消 (金融商品取引法第52条) |
(いちごオーナーズ株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(1) 第100428号 |
2022年4月7日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
当社では、法令規則等の遵守を徹底しており、これまで重要な行政処分を受けたことはありません。また、当社は、これらの許認可等を受けるための諸条件および関係法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取消となる事由は発生しておりません。しかしながら、今後何らかの理由により当社が業務の遂行に必要な許認可等の取消などの行政処分を受けた場合には、当社の事業活動に支障をきたし、財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5) 連結の範囲決定に関する事項
(投資事業組合等の連結会計上の取扱いについて)
当社は、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会 実務対応報告第20号 2011年3月25日改正)に基づき、各投資事業組合等毎に個別に支配力および影響力の有無を判定した上で連結子会社および関連会社を判定し、連結の範囲を決定しております。
今後、新たな会計基準の設定や、実務指針等の公表により、投資事業組合等に関する連結範囲の決定について、当社が採用している方針と大きく異なる会計慣行が確立された場合には、当社の連結範囲決定方針においても大きな変更が生じ、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 大株主について
当社の大株主である、いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド(以下、「いちごトラストPTE」という。)は2019年2月28日現在、当社の総議決権の48.67%を保有しております。
いちごトラストPTEは、投資を事業目的とする、法人格を有さない外国籍のユニット・トラストである、いちごトラストから100%の出資を受けております。
いちごトラストおよびいちごトラストPTEはIchigo Asset Management International, Pte. Ltd.(以下、「Ichigo Asset International」という。)に投資を一任しており、Ichigo Asset Internationalに対しては、いちごアセットマネジメント株式会社が投資助言を行っております。
Ichigo Asset Internationalおよびいちごアセットマネジメント株式会社は当社との間に資本関係はございませんが、当社の取締役並びに代表執行役会長であるスコット キャロンは当社の取締役およびいちごアセットマネジメント株式会社の代表者を兼任しており、Ichigo Asset Internationalの大株主であります。
なお、スコット キャロンは、Ichigo Asset Internationalの業務執行を行っておらず、Ichigo Asset Internationalの当社株式の売買に関する投資判断には関与しておりません。
さらに、Ichigo Asset Internationalは、日本国の法令規則等を遵守するとともに、コンプライアンス等に係る社内規則を定め、未公表の重要事実の入手時における売買停止を実施する等、必要とする情報統制の体制を整備し運用しております。
当社は、事業活動を行う上での機関決定等に際し、いちごトラストおよびいちごトラストPTEから制約を受けることはなく、当社の事業展開における意思決定は当社の責任のもとで行われ業務が執行されており、独立性を確保しているものと考えております。
いちごトラストは当社が2008年8月に実施した第三者割当増資を引き受けて以来、当社株式を長期安定株主として保有する方針の下、当社に対し事業および資金支援を行い、当社の安定収益基盤の確立と財務基盤の強化支援に努めてまいりました。現時点においても、将来にわたり長期安定株主として一定数を保有する方針でありますが、今後の経済情勢および国際情勢が著しく変動した場合は保有方針等が変更される可能性があります。その場合には当社の経営方針および業務遂行に対して影響を及ぼす可能性があります。
(7) クリーンエネルギー(太陽光発電等)について
当社では、再生エネルギーを創生し、環境に配慮した発電事業として社会的意義があり、かつ当社の安定収益基盤の拡大を目指す事業としてクリーンエネルギー(太陽光発電等)事業を展開しております。
2019年2月28日現在において、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法により定められた全量固定価格買取制度に基づき、当社の売電価格が電力会社との契約により20年間保証されております。
しかしながら、電力会社が当該契約通りに買取を行わなかった場合、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当該事業における太陽光発電設備の発電量は気象条件に大きく左右されるほか、天災・火災等の災害に見舞われた場合には、設備の損傷等により発電量が大幅に低下する可能性があり、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害の影響を受けたものの、政府による経済財政政策と日本銀行による金融緩和政策を背景に、緩やかながらも景気の拡大が続きました。堅調な企業業績により、設備投資は高水準を維持し、個人消費も雇用や所得環境の着実な改善により緩やかに増加しました。
当社が属する不動産業界は引き続き堅調で、低水準の空室率を背景に、賃料の上昇が続いております。また、売買の取引高は減少しているものの、低金利により、相対的に安定した利回りを得られるわが国の不動産への投資ニーズは高く、引き続き投資需要は底堅い状況が続いております。Jリート市場では、資産の入替による潜在利益の実現や賃料の緩やかな上昇により収益の向上が見られ、東証リート指数が上昇しております。今後も安定的かつ透明性の高い不動産投資商品として、需要は底堅く推移することが見込まれます。ホテル市場では、一部の地域で自然災害や大量供給の影響を受けたものの、2020年の東京五輪開催や「観光立国」に向けた政府の各種政策等の効果もあり、アジア諸国を中心に訪日外国人観光客の増加傾向が続いております。
また、クリーンエネルギー事業においては、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の変更や未稼働案件に対する措置等により、事業化の可否について選別が進む一方、すでに運転が開始されている太陽光発電所が自然災害への耐久性を実証しており、好調に発電しております。また、東京証券取引所インフラ市場においても、新規上場(IPO)が相次いでおり、今後の一層の活況と拡大が期待されます。
主な取組み
当社ではこのような事業環境下において、中期経営計画「Power Up 2019」の最終年度を迎え、計画の実現と持続的成長への基盤構築に向け、以下の施策を実施してまいりました。
「既存事業の成長と深化」
・ 「心築(しんちく)事業」(注)
不動産市場が活況を呈するなか、前期に引き続き、新たな取組みや不動産取得手法の創意工夫により優良物件を取得いたしました。当期における取得額は508億円、売却による売上額は586億円となりました。また、当社の強みである心築による不動産の価値向上を実現しております。高稼働率を維持するとともに、賃料収入が着実に向上しており、ストック収益の成長に寄与しております。
・ 「アセットマネジメント事業」
いちごオフィスリート投資法人(証券コード8975)、いちごホテルリート投資法人(証券コード3463)への資産の譲渡および、いちごグリーンインフラ投資法人(証券コード9282)へのオペレーション支援など、いちごの3つの上場投資法人ともに成長支援を行いました。
アセットマネジメント事業においても、ベース運用フィーが前期比で向上し、ストック収益に寄与しております。
・ 「クリーンエネルギー事業」
当期は、5件の太陽光発電所が売電を開始いたしました。そのうち、「いちご笠岡岩野池ECO発電所」は、農業用ため池の水面に建設されたいちご初の水上太陽光発電所になります。また、関東最大級の太陽光発電所「いちご昭和村生越ECO発電所」が一昨年9月より売電を開始し、当期は通期に亘って収益貢献しております。さらに、いちご初の風力発電所「いちご米沢板谷ECO発電所」は風況観測が完了し、建設に向け本格始動しております。
こうした順調な事業の進捗により、クリーンエネルギー事業においても、売電収入が向上し、ストック収益に寄与しております。引き続き、太陽光発電所のパイプラインを拡大しているほか、風力発電所においても発電に向け順調に進捗しております。
(注)心築(しんちく)について
心築とは、いちごの不動産技術とノウハウを活用し、物件取得後、一つ一つの不動産に心をこめた丁寧な価値向上を図り、現存不動産に新しい不動産価値を創造することをいいます。
ストック収益の成長
「新規事業の創出」
・ 「いちごオーナーズ不動産オーナーサービス事業」
2017年3月1日に第4の事業の柱として設立いたしました「顧客ファースト」の「いちごオーナーズ株式会社」は、不動産オーナーのために当社の強みである心築技術を最大限活用することで不動産の価値向上を実現し、不動産オーナーが安心して長期保有できる不動産を取得、提供しております。当期は、164億円の不動産を取得、142億円を提供いたしました。取得においては、東京都23区内に所在し、竣工から1年未満の築浅の優良レジデンス物件が多く、今期提供した142億円のうち、83億円を長期的にお付き合いが可能な国内機関投資家が出資する私募ファンドへ譲渡しております。なお、本私募ファンドの資産運用業務をいちご投資顧問が受託しており、今後は、いちごオーナーズといちご投資顧問の双方で、本譲渡先のお客様へサービスを提供してまいります。
・ 「THE KNOT(ザ ノット)ライフスタイルホテル事業」
2017年12月の「THE KNOT YOKOHAMA」に続き、当期に「THE KNOT TOKYO Shinjuku」がグランドオープンいたしました。
所在する「新宿」を多様な人々と文化が混在しながら個性が共存する懐深い街と捉え、目の前に広がる新宿中央公園との関係性を大切にしてつくられました。当社の心築技術により、築39年の老舗ホテルに、耐震補強、給排水空調設備を含む全面改修を施し、さらに50年輝くライフスタイルホテルへ心築しております。
昨年8月のグランドオープン以降、多くの方々にご支持をいただき、特にインバウンド比率は80~90%の水準であり、活気溢れる開かれたホテルになっております。また、「THE KNOT TOKYO Shinjuku」は、東京観光案内窓口に指定され、国内外の観光者の皆様からの益々のご支持が期待されます。
・ 「セルフストレージ事業、いちご土地心築株式会社、ホテルのAIシステム開発、スマート農業支援」
上述の新規事業に加え、成長余地が大きいセルフストレージ事業への参入、いちご土地心築による50年先を見据えた「まちづくり」の実現に向けた活動、ホテル顧客の満足度向上とホテル収益の最大化を図る IT ソリューションの開発・導入、生産性の高いスマート農業への支援等の新規事業も順調に進捗しております。
「いちごサステナブルラボ」の創設
当社は、持続的成長とサステナブル社会へのさらなる貢献に向け、社長直轄の組織である「いちごサステナブルラボ」を創設し、心築のさらなる発展と新規事業の創出を図っております。本ラボでは、以下3つの取組みを実行してまいります。
・ コミュニティLab
不動産を人々の快適な生活を支えるプラットフォームと捉え、サステナブル社会の基盤となる人々の絆を大切にしたコミュニティづくりを研究いたします。サステナブル社会の実現を目指す方々とともにオープンプラットフォームを形成し、「個」から「集」を築き、結び、さらに広げていくことで、サステナブル社会の実現を目指してまいります。
・ 100年不動産Lab
サステナブル社会に向け、安心で安全な100年持続する建物技術をオープンプラットフォームで研究開発し、100年不動産にチャレンジしてまいります。そして、公共インフラにおける老朽化等の社会的な課題にも向き合ってまいります。
・ インキュベーションLab
当社では、行動指針のひとつである「ベンチャー・スピリット&ダイバーシティ」のとおり、社内ベンチャーの立ち上げを推進しており、「いちごサステナブルラボ」を通じ、社会の課題やニーズを再確認するとともに、課題解決に向けたサステナブルな事業の創出を支援いたします。
「借入の長期化・固定化・無担保化、自社株買い、JPX400への継続的組入、ブランディング」
・ 当社の心築をよりサステナブルな事業とするため、借入期間の長期化とコスト削減、包括的な金利ヘッジによる金利上昇リスクの低減、無担保資金の調達等の幅広い財務施策の推進により、財務基盤のさらなる安定化を進展させております。
・ 1株当たり純利益(EPS)の向上と豊富な資金力を背景として、当期中に自己株式の取得を実施いたしました。
・ 資本の効率的活用や投資家を意識した経営観点等、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たす会社で構成される「JPX日経インデックス400」に、2016年、2017年に続き、2018年においても選定されました。なお、中期経営計画「Power Up 2019」最終年度では、2019年8月に選定される上位 200 社にランキングされることを目指しております。
・ 当社は、当期よりJリーグのトップパートナーに就任いたしました。Jリーグは、地元の市民、行政、企業が三位一体となった支援体制を持ち、その街のコミュニティとして発展する「地域に根差したスポーツクラブ」を目指しています。スポーツ振興に留まらず、地域と一緒に街をつくることを理念として掲げており、当社の事業活動との親和性も高く、いちごはJリーグとともに地域の活性化に取組んでまいります。
・ 当期より、いちごSNS(Facebook、Instagram等ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を開始し、いちごのニュースや日頃の活動をお知らせしております。その他、企業価値向上を目的とした各種いちごブランディングを継続的に推進しております。
業績の詳細
当連結会計年度の業績は、売上高83,540百万円(前期比44.4%増)、営業利益26,279百万円(同19.9%増)、経常利益23,076百万円(同20.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15,373百万円(同9.7%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
・アセットマネジメント(AM)
スポット運用フィーは減少したものの、ストック収益であるベース運用フィーは堅調に増加したことにより、売上高は3,458百万円(前期比0.5%増)、セグメント利益は2,195百万円(同7.5%増)となりました。
・心築(しんちく)
新規取得した物件の賃貸収益貢献によりストック収益が増加し、また物件の売却も堅調に推移したことから、売上高は77,452百万円(前期比49.3%増)、セグメント利益は22,669百万円(同19.3%増)となりました。
・クリーンエネルギー
前期の太陽光発電所売却の反動減により売却収益が減少した一方で、関東最大級のいちご昭和村生越ECO発電所をはじめとする新規竣工した発電所の稼働によりストック収益である売電収入が増加しております。その結果、売上高は3,648百万円(前期比6.5%増)、セグメント利益は1,364百万円(同51.7%増)となりました。
なお、2019年2月期より表示方法を一部変更しており、2018年2月期について、遡及処理の内容を反映させた数値を記載しております。詳細はP.65「1 連結財務諸表等(注記事項)(表示方法の変更)」をご覧ください。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、45,029百万円となり、前期末の39,365百万円と比較して5,663百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローとそれらの要因は以下のとおりであります。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益23,079百万円、営業投資有価証券の増減額3,509百万円等により32,285百万円の資金が増加した一方、物件の仕入れ等の先行投資にかかる販売用不動産および前渡金等の増加額が3,760百万円、法人税等の支払額4,645百万円、利息の支払額2,118百万円があったこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは21,762百万円(前期は10,603百万円)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは△15,602百万円(前期は△5,645百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出15,440百万円、投資有価証券の取得による支出539百万円、無形固定資産の取得による支出425百万円があった一方、定期預金等の払戻による収入1,060百万円があったことによるものです。長期保有不動産の取得や太陽光発電設備の建設などにより前年に対し10,644百万円支出が増加する結果となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは4,346百万円(前期は△6,124百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額2,232百万円、長期借入れによる収入43,062百万円、長期ノンリコースローンの借入れによる収入3,500百万円、長期借入金の返済による支出20,352百万円、長期ノンリコースローンの返済による支出18,473百万円、自己株式の取得による支出2,999百万円、配当金の支払額2,972百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業につきましては、生産実績を定義することが困難であるため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社は、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
アセットマネジメント(百万円) |
2,440 |
0.3 |
|
心築(百万円) |
77,450 |
49.3 |
|
クリーンエネルギー(百万円) |
3,648 |
6.5 |
|
合計(百万円) |
83,540 |
44.7 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2017年3月1日 至 2018年2月28日) |
当連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
いちごオフィスリート投資法人 |
8,914 |
15.4 |
7,106 |
8.5 |
|
三信株式会社、東洋プロパティ株式会社 |
14,209 |
24.6 |
- |
- |
|
投資法人みらい |
- |
- |
12,507 |
15.0 |
|
合同会社えごころ、合同会社えんけい |
- |
- |
8,386 |
10.0 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社は、この連結財務諸表の作成にあたって、販売用不動産の評価、固定資産及び有価証券の減損、減価償却資産の耐用年数の設定、税効果会計等に関して、過去の実績や当該取引の状況に応じて、合理的と考えられる見積りおよび判断を行い、その結果を資産・負債や収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は319,599百万円となり、前連結会計年度末と比較して23,086百万円増加(前期比7.8%増)いたしました。
これは主に、現金及び預金の増加4,715百万円、有形固定資産の増加36,418百万円に対し、販売用不動産の減少19,466百万円があったことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は216,739百万円となり、前連結会計年度末と比較して12,952百万円増加(前期比6.4%増)いたしました。
これは主に、借入金の増加24,867百万円、ノンリコースローンの減少14,773百万円があったことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は102,859百万円となり、前連結会計年度末と比較して10,133百万円増加(前期比10.9%増)いたしました。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上15,373百万円、剰余金の配当2,974百万円、自己株式の取得による減少2,999百万円があったことによるものです。なお、自己資本比率は30.9%(前期比0.8ポイント増加)となりました。
(経営成績の分析)
(売上高)
連結売上高は、順調な物件の売却による売却益の獲得、新規取得物件や心築活動による賃貸収入の増加、加えて竣工した発電所の稼働による売電収入増等により83,540百万円(前期比44.4%増)となり、前連結会計年度比で大幅な増加となりました。
売上高の主な内訳は、不動産販売収入58,693百万円、不動産賃貸収入18,536百万円、不動産フィー収入2,436百万円および売電収入3,644百万円があったことによるものであります。
(営業利益)
営業利益は、前述のとおり不動産販売収入、不動産賃貸収入、売電収入の増加に併せ、販売費及び一般管理費が780百万円増加したことにより26,279百万円(前期比19.9%増)となり、前期と比較して大幅な増加となりました。
(営業外損益)
営業外収益は147百万円(前期比8.8%減)となりました。
主な内訳は、受取配当金68百万円、為替差益21百万円、デリバティブ評価益5百万円であります。
営業外費用は、保有資産の増加に伴う借入金の増加により3,350百万円(前期比15.7%増)となりました。
主な内訳は、支払利息2,328百万円、融資関連費用327百万円、デリバティブ評価損491百万円であります。
(特別損益)
特別利益は、2百万円(前期比99.8%減)となりました。これは、前期には関係会社株式売却益が計上されていたためです。
主な内訳は、投資有価証券売却益2百万円であります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税は7,091百万円となりました。
また、当連結会計年度において法人税等調整額を241百万円計上しました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は15,373百万円となり、前連結会計年度比9.7%の増加となりました。
(3)資金の源泉および流動性についての分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(4)経営上の目標の達成状況について
「中期経営計画 『Power Up 2019』の達成」
当社は、2017年2月期~2019年2月期の「Power Up 2019」の3年間において、「成長と深化」により持続的な成長を果たし、企業力をさらに深掘りすることにより、最終事業年度において過去最高益を達成することを目指してまいりました。
「Power Up 2019」の結果については、3年間で営業利益は60.4%成長、純利益は18.9%成長となり、全経営指標にて計画を達成いたしました。(繰越欠損金の解消により、法人税負担率は2016年2月期の6.9%から2019年2月期は31.8%に上昇したため、営業利益の成長率は純利益の成長率を大幅に上回りました。)
また、当社の安定収益基盤を示す固定費カバー率(賃料収入等安定性の高いストック収益が固定費を超える比率)は、2019年2月期に240%となり、3年間で16ポイント向上しております。
中期経営計画「Power Up 2019」の達成詳細
(単位:百万円)
(※1)2019年2月期よりSPCのノンリコースローン金利コストを売上原価から営業外費用(固定費)に
変更したため、2016年2月期の数値を同条件に組替えた数値
(※2)2016年2月期の法人税負担率を2019年2月期と同様の31.8%とした場合、2016年2月期のROEは15.3%
(5)資金需要及び財務政策
当社の事業活動における資金需要の主なものは、不動産の取得および太陽光発電設備の建設に係る資金であります。
財務政策の状況につきましては、低金利環境を背景に収益力向上と財務安定性のさらなる強化を目的として、調達金利の低減、返済期日分散、借入期間の長期化等借入条件の改善に努めてまいりました。
特に今期においては、期中CF増大を目的としたアモチ(借入期間中の約定返済)の縮減に積極的に取り組みました。個別借入における条件改善に加え、シンジケートローンおよび以下のコミットメントライン等の取組により、アモチ縮減を進展させました。
更に、安定した資金調達体制の構築、および信用力強化を目的とした無担保資金の調達も積極的に行っており、2018年9月に株式会社みずほ銀行との間で借入期間11年の100億円無担保コミットメントライン(借入枠)を設定いたしました。本コミットメントラインは、当初3年間はリボルビング(枠内で繰り返し借入可能)であり、今後の不動産取得において有効活用してまいります。
<無担保コミットメントラインの概要>
① 資金使途 販売用不動産の取得資金
② コミットメント枠 10,000百万円
③ 借入先 株式会社みずほ銀行
④ 引出期間 2018年10月1日から2021年9月30日(3年間)
⑤ 最終返済期日 2029年9月30日
⑥ 担保 無担保
⑦ 契約締結日 2018年9月21日
該当事項はありません。
当社は、中期経営計画「Power Up 2019」において、新規事業の創出として、不動産×IT「不動テック」を活用したビジネスの創出を掲げており、また、当社の持続的成長とサステナブル社会へのさらなる貢献に向け、研究開発を進めております。
① ホテル事業におけるAIシステムの協業開始
当社は、心を込めて既存不動産に新たな価値を創造する「心築」(しんちく)を軸とした事業展開を行っており、本AI システムではホテルの価値向上を目指し、ホテル顧客の満足度向上とホテル収益の最大化を図るIT ソリューションを開発・導入してまいります。
本AI システムにおきましては、IoT(Internet of Things) を活用し収集した情報をBig Data(Cloud)として集約し、集積されたBig Data をAI により判断することでホテルの収益の最大化を図るため、当社がこれまで培ったレベニューマネジメント(ホテル売上管理)のノウハウをシステム化いたします。また、ホテルの従業員においては、ホテルで発生した事象を見逃すことなく、効率的に対応することが可能となり、ホテル顧客への誠実なおもてなしに集中出来る環境を提供するとともに、ホテル顧客においては、当該IT ソリューションの導入により、ホテル滞在中もしくは宿泊施設選定等において、リアルタイムかつ必要な情報を適宜提供してまいります。
なお、本AI システムにおける研究活動は、心築セグメントを主体として実施しております。
②「いちごサステナブルラボ」創設
「いちごサステナブルラボ」では、サステナブル社会を実現すべく、様々な研究開発に取組んでまいります。本ラボは、オープンイノベーションを基本理念にさせていただき、サステナブル社会の実現に取組む多くの方々と協働することを目指しております。
本ラボは、以下のとおり3つの取組みを実行してまいります。
(a) コミュニティLab
「コミュニティLab」では、不動産を人々の快適な生活を支えるプラットフォームと捉え、サステナブル社会の基盤となる人々の絆を大切にしたコミュニティづくりを研究します。本Lab では、サステナブル社会の実現を目指す方々とともにオープンプラットフォームを形成し、「個」から「集」を築き、結び、さらに広げていくことで、サステナブル社会の実現を目指します。
(b) 100年不動産Lab
当社は、現存不動産を活かし、新たな不動産価値を創造する心築(しんちく)事業を行っております。「100年不動産Lab」では、サステナブル社会に向け、安心で安全な100年持続する建物技術をオープンプラットフォームで研究開発し、100年不動産にチャレンジいたします。
米国や欧州における建物は、適切な対応を行うことにより、築50年・100年でもその価値を維持・向上するケースが多く見受けられる一方、日本では、築40年程度で多くの不動産が建て替えられます。また、公共インフラにおける老朽化も大きな社会問題となっており、この社会的な課題に向き合ってまいります。
(c) インキュベーションLab
当社では、行動指針のひとつである「ベンチャー・スピリット&ダイバーシティ」のとおり、社内ベンチャーの立ち上げを推進しております。「いちごサステナブルラボ」を通じ、社会の課題やニーズを再確認するとともに、課題解決に向けたサステナブルな事業の創出を支援いたします。
なお、本ラボにおける研究活動は、報告セグメントに含まれない本社部門を主体として実施しております。