(1)経営方針
当社は、「日本を世界一豊かに。その未来へ心を尽くす一期一会の『いちご』」という理念の実現を最大の目標とし、不動産の保有期間の賃料収入を享受しつつ、いちごの不動産技術、ノウハウを最大限に活かすことで心築(しんちく)による資産価値の向上を図ります。オフィス、ホテル、商業施設等不動産以外にも、遊休地の有効活用策として地球に優しく安全性に優れた太陽光発電所の開発と運営を北海道から沖縄まで全国で行っております。不動産の価値向上が完了後、売却益の獲得等による高い収益を実現しております。
<心築(しんちく)>
いちごでは、「心で築く、心を築く」を信条に、私たちの創造する新たな不動産価値に「心築」という言葉を使用しております。いちごの不動産技術とノウハウを活用し、一つ一つの不動産に心を込めた丁寧な価値向上を図り、現存不動産に新しい価値を創造するとともに、日本における「100年不動産」の実現を目指しております。
私たちの行動指針
・プロフェッショナル
私たちは、どんな場面においても、お客様との永続的な信頼関係を築き、高品質なサービスを提供することに
集中します。そのために、私たちは、誠実かつフェアな精神、高潔で謙虚な態度、高度かつ柔軟な専門知識を
備えるための自己研鑽を惜しみません。
・ベンチャー・スピリット&ダイバーシティ
私たちは、創造性と多様性を大切にし、積極的な姿勢で、革新的な経営を目指します。
・チームワーク
私たちは、チームワークを通じ、お客様へ貢献します。経営幹部は、この行動指針を常に実践し範を示すとと
もに、最適なチームワークを形成します。
(2)経営環境及び対処すべき課題等
新型コロナウイルス感染症拡大(以下「コロナ」という。)の影響が長期化し、国内外において経済活動や生活に一定の制限が生じております。当社が属する不動産業界においても、最も大きな影響を受けたホテルでは、売上が大きく落ち込んでいるほか、オフィスにおいても働き方改革が加速し、今後のオフィス需要に変化が生じる可能性があります。一方で、不動産の売買マーケットでは、概ね価格水準に変化がなく、高止まりが継続していることから、利回りは低下傾向にあります。
こうしたなかで、当社では、「サステナブルインフラ企業」としての持続的な成長に向け、既存事業のさらなる進化と新規事業の創出を進めております。また、ITの推進を重要な課題と認識しており、すでにITベンチャー企業との協業を進めております。さらに、当社のDX化をグループ横断的に強力に推進するため、2022年4月1日付で代表執行役社長直轄の組織として「DX推進部」を設置いたしました。事業とITの融合およびデジタル化による業務改善にも注力しております。
そして、当社では、「企業の存在意義は社会貢献である」と考えており、事業活動を通じて社会的責任を果たすことを最大の目標としております。
この目標に沿い、当社では環境課題に対しても、事業活動を通じて積極的に取り組んでおります。具体的には、当社のコアコンピタンスである心築は、現存する建物を「壊す」から「活かす」省資源かつサステナブルに寄与する社会的意義の大きな事業です。当社では、この心築をさらに進化させ、「100年不動産」へチャレンジしております。
加えて、事業で消費する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す国際的なイニシアティブである「RE100」に加盟し、「脱炭素宣言」をいたしました。当社では、当社のみならず、当社が運用するいちごオフィスリート投資法人(証券コード8975、以下「いちごオフィス」という。)、いちごホテルリート投資法人(証券コード3463、以下「いちごホテル」という。)が保有する不動産にて消費する電力を含めて、2025年までに100%再生可能エネルギーとする目標を掲げており、目標達成年限を2040年から2025年へ15年前倒しいたしました。この目標達成に向け、代表執行役社長直轄の「Reジェネレーション推進部」も設置しており、今後も事業を通じて再生可能エネルギーの創出を推進するとともに、消費電力の削減を通じて「クライメイト(気候)・ポジティブ」を目指してまいります。
なお、当社では、より中長期的な価値創造に向けたビジネスモデルの進化を推進すべく、長期VISION「いちご2030」を策定しております。
「いちご2030」 サステナブルインフラの「いちご」
従来の心築を軸とした事業モデルをさらに進化させ、既存事業の継続的な成長に加え、不動産市況に左右されにくい、持続性と安定性の高い新たな収益基盤を構築いたします。サステナブルな社会を実現するための「サステナブルインフラ企業」として大きな成長を目指してまいります。
① サステナブル
サステナブルとは、「持続可能な」という意味であり、人類最大の課題である「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」を目指すうえで、重要な命題となります。当社の心築は、現存不動産に新たな価値を創造する事業であり、高効率で省資源の持続性の高い、サステナブルな事業モデルです。「いちご2030」を通じて当社の事業活動をさらに進化させ、サステナブル経営、環境保全、100年不動産等、この重要な命題の解決に真摯に向き合ってまいります。
② インフラ
当社が取組んでいる不動産事業、また不動産事業から発展したクリーンエネルギー事業は人々の暮らしに密接に関わっており、人々の生活を支える社会インフラであり、生活インフラでもあります。当社は、経営理念である「日本を世界一豊かに」するとともに、サステナブルな社会を実現するため、「不動産」と「クリーンエネルギー」の事業領域においてさらなる進展を図り、その他の生活基盤となる新たなインフラへの参入を通し、豊かな生活や経済活動を支えることを目指してまいります。
また、不動産は従来、「ハード」として捉えられますが、当社は、入居されるテナント、利用する人々の生活に目を向け、人々の健康や快適性を向上させ、暮らしをより豊かなものにするためのインフラとして捉えてまいります。徹底した心築とITの融合により、「ハード・インフラ」と「ソフト・インフラ」のさらなる融合を図り、「ハード」だけでは対応できない顧客ニーズを発掘し、それらのニーズにオンリーワンとして的確に対応することで、顧客価値・社会価値を飛躍的に向上していけるものと考えております。
■ 取組み期間
2020年2月期~2030年2月期(11年間)
■ 資本生産性の目標
① ROE(自己資本利益率) 期間平均 15%以上
積極的なITや事業への先行投資により、初期はROEの低下が見込まれますが、資本生産性の向上や安定収益基盤の創出により当社の将来ROEを向上させ、長期にわたるROE 15%以上の収益構造の確立を図るとともに、株主価値の根幹である1株利益(EPS)の成長を図ってまいります。
② 「JPX日経インデックス400」 11年間継続の組み入れ
ROE、営業利益、時価総額を選定基準とする、資本生産性と価値向上が高い企業により構成される株価指数である「JPX 日経インデックス400」に2030年8月の定期入替時まで11年間継続して組み入れられることを目指します。
■ キャッシュ創出力の目標
エコノミック営業キャッシュフロー※ 11年間継続の当期純利益超過
当社の高いキャッシュフロー創出力は成長投資と株主還元の源泉であり、その創出力の維持とさらなる強化に注力してまいります。
※ エコノミック営業キャッシュフローとは、当社の決算短信の表紙に記載されている「販売用不動産および販売用発電設備の増減額(仕入・売却)の影響を除く営業活動によるキャッシュ・フロー(税引後)」を指します。
■ 安定収益の目標
ストック収益比率(2030年2月期) 60%以上
2019年2月期のストック収益比率53%から60%以上へと向上を図ります。同時に、フロー収益に関しても心築売却益中心の収益構造を分散化します。それにより不動産市況の景気循環に左右されにくく、安定性の高い収益構造の構築を実現してまいります。
■ 株主還元策
当社は、配当の安定性と透明性、そして成長性に注力し、「安心安定配当」により株主の皆さまからのご支援に報いると同時に、機動的な自社株買いを通じて中長期的な株主価値向上を図ります。
① 「安心安定配当」の累進的配当政策(Progressive Dividend Policy)
当社は、2017年2月期より導入した「累進的配当政策」を本期間においても継続いたします。各年度の1株あたり配当金(DPS)を原則として前期比「維持か増配」のみとさせていただき、「減配しない」ことにより、当社の盤石な安定収益基盤が可能にする「安心安定配当」を実現いたします。
[累進的配当政策について]
累進的配当政策とは、株主に対する長期的なコミットメントを示す株主還元策です。株主還元の基準としては「配当性向」が一般的ですが、短期的な利益変動に左右されてしまうため、将来の配当水準は必ずしも明確ではありません。原則として「減配なし、配当維持もしくは増配のみ」を明確な方針とする累進的配当政策は、持続的な価値向上に対する企業から株主へのコミットメントといえます。
② DOE(株主資本配当率) 3%以上
安定性が高い株主資本を基準とした「DOE配当政策」も引き続き採用することで、長期にわたり株主資本の成長と連動する、安定的な配当成長を図ります。
③ 機動的な自社株買い
上述の配当政策とともに、株主価値向上に資する最適資本構成を目指し、機動的な自社株買いを実施いたします。
以下において、当社の事業の展開上、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、必ずしも事業上のリスクとは捉えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
ここに記載したリスク以外にも、当社を取り巻く環境には様々なリスクを伴っており、ここに記載したものが全てではありません。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、実際は見通しと乖離する可能性があります。
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① 不動産市況の動向 |
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発生可能性:中 |
発生可能性のある時期:中期的 |
影響度:大 |
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●リスク 経済環境が悪化した場合、賃貸需要の低下により不動産市場の流動性が低下する可能性があり、当社が保有する不動産を想定の時期および価格で売却できなくなる可能性があり、また、業績連動賃料を含む賃料の低下により、収益が低下する可能性があります。
○機会 資産価値の観点から潜在力のある不動産を、安価に取得することが可能な機会と捉え、株主価値向上の観点から効果のある資産取得を行っていく方針です。 |
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★対応策 不動産投資の際に、様々な想定のもと市場変動への耐性を検証し、長期的かつ安定的な運用が可能な物件を取得しております。また、市場環境の変化に応じて定期的に必要な再構成を行っており、不動産市場の動向が当社の財政状態および経営成績に及ぼす影響を少なくするよう細心の注意を払っております。 |
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② 災害等の影響 |
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発生可能性:低 |
発生可能性のある時期:特定時期なし |
影響度:大 |
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●リスク 当社が運用する不動産または発電設備が所在する地域において、地震、台風、豪雨、テロ、火災等の災害が発生した場合、当該資産の価値が毀損する可能性があり、その結果、賃料収入や手数料収入等が減少する可能性があります。 |
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★対応策 当社は、不動産の取得にPML値の基準を設け、取得時にハザードマップの確認と併せ、技術部門が防災設備の検証を行っており、自然災害の発生に一定の耐性を持つ資産の取得を行っております。 また、ITを用いた災害情報ネットワークを構築しており、災害発生時には速やかに被害状況の把握を行い、現地協力会社との提携による即時対応フローを運用しております。本社被災時には事業継続計画に基づき、段階的に事業復旧が可能となる体制および災害備蓄を整備しております。 |
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③ 新型コロナウイルス感染拡大によるリスク |
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発生可能性:高 |
発生可能性のある時期:短期的 |
影響度:中 |
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●リスク 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、当社が属する不動産業界においても、ホテル宿泊需要の大幅な減少や各種テナントの業況悪化が散見されております。今後、新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響の想定以上の長期化により、賃料の未収や減免が多数発生した場合、当社の保有する不動産の収益性低下による評価損または減損損失の発生により、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
●リスク 社内におけるクラスターが発生した場合、業務推進に遅滞が生じ、収益低下に繋がる可能性があります。
〇機会 業務のIT化の推進により、就業場所を選ばず、効率性が確保された業務推進体制を整備する機会と捉えております。 |
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★対応策 2020年2月期において、テナントの業況悪化が顕著であるホテルや商業等の一部につき低価法を適用し、評価損を計上いたしました。なお、感染拡大の長期化により、収益水準の低下が継続する可能性がありますが、当社としては段階的に市況が回復するとの想定で収益へのインパクトを検証しております。 |
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④ 有利子負債への依存および金利の動向 |
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発生可能性:低 |
発生可能性のある時期:長期的 |
影響度:中 |
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●リスク 心築事業およびクリーンエネルギー事業においては、自己資金によるエクイティ投資のほか、個別案件毎に金融機関からの借入金により資金を調達しております。このため、金利水準が上昇した場合、資金調達コストの増加、不動産価格の下落等の事象が生じる可能性があり、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
●リスク アセットマネジメント事業において、顧客である投資家の期待利回りの上昇により、新規ファンドの組成が困難となる可能性があります。 |
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★対応策 金利の上昇リスクに対しては、借入のうち一定の割合について、金利スワップおよび金利キャップ取引を利用し、金利上昇リスクをヘッジしております。また、アセットマネジメント事業において、複数のJ-REITおよび私募不動産ファンドの組成、運用実績として、数多くのトラックレコードを有しており、心築事業と連動した事業運営を行うことにより、投資家の要求する期待利回りに合致した競争力のあるファンド組成、運用体制を構築しております。 |
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⑤ 財務制限条項について |
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発生可能性:低 |
発生可能性のある時期:中期的 |
影響度:大 |
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●リスク 借入の一部において、財務制限条項が付されており、これらの条項に抵触した場合、追加の担保設定または借入金の一部弁済を求められる可能性があります。また、期限の利益を喪失し、当該借入金を一括返済する必要が生じる等の可能性があり、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 |
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★対応策 当社は、借入時に財務制限条項の当社に与える影響について、細心の注意を払って貸付人と交渉を行い、リスクが抑制された水準での合意を行っております。また、投資不動産に変動が生じた場合、速やかに財務制限条項への抵触可能性についてシミュレーションを行い、適切な判断と対応を行うとともに、貸付人とは緊密に情報を共有し、良好な関係を継続し、協議可能な関係の維持に努めております。 |
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⑥ その他新規事業について |
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発生可能性:中 |
発生可能性のある時期:中期的 |
影響度:中 |
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●リスク ノンアセットの新たな事業の立ち上げに取り組んでおりますが、これら事業への参入には様々な不確実性を伴うため、既存事業と比較し損失の発生可能性は高く、損失発生時には、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
〇機会 新規事業の構築により、新たな安定的収益基盤の構築が達成されるとともに、新たな事業パートナーとの協働によるイノベーションが期待されます。 |
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★対応策 当社では、新規事業にかかる初期コストおよび人的リソースの上限を、当期の経営状況から許容できる範囲に限定しており、社内におけるモニタリング体制および内部管理体制の充実、人財の採用教育、必要に応じて保険の付保等を行うなど、リスク顕在時の影響を限定する施策を講じております。新しい事業分野においては、当該分野の専門家の雇用または提携を前提とし、既存の事業とのシナジーが見込まれる範囲に留めております。本社にはこれら新規事業の進捗状況を確認、監督する部門を設け、その情報分析のもと、撤退の判断を迅速に行える体制を整備しております。 |
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⑦ 競合について |
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発生可能性:中 |
発生可能性のある時期:中期的 |
影響度:中 |
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●リスク 当社の営む事業は、不動産投資に関する高い専門能力と知識、経験が不可欠であります。しかしながら、競合他社との間で投資対象となる収益不動産案件の獲得競争が厳しくなっていることから、当該収益不動産案件の確保が出来なかった場合には、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 |
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★対応策 当社は、不動産技術とノウハウを活用し、一つ一つの不動産に心をこめた丁寧な価値向上を図り、現存不動産に新しい価値を創造し、日本における100年不動産を目指す「心築」を行っております。当社は保有する心築の総合力を最大限発揮させ、独自の顧客の広範囲なネットワークを構築しており、潜在的な案件の確保に取り組んでおります。 |
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⑧ 人材の確保について |
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発生可能性:中 |
発生可能性のある時期:中期的 |
影響度:中 |
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●リスク 当社の事業は、高度な知識と経験に基づく人的資本により成り立っております。しかしながら、役員もしくは重要な使用人が退職した場合、疾病等により業務遂行の支障が生じた場合、または、必要な能力を有する人材が確保できなかった場合、収益の低下および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
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★対応策 当社は、健康経営をスローガンに、役職員の健康管理を重視し、法定以上の健康診断、予防接種、社内の衛生管理を徹底しております。また、内部通報制度の構築やコミュニケーションの重視、適正な人事評価制度の運用を重視しており、働きやすい環境の整備に努めております。 |
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⑨ 特有の法的規制について |
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発生可能性:低 |
発生可能性のある時期:特定時期なし |
影響度:小 |
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●リスク 当社は、現時点の各種規制に従って、業務を遂行しておりますが、将来において各種規制が変更された場合や、何らかの理由により、当社が業務を遂行するために必要な許認可および登録(以下、「許認可等」という。)の取消などの行政処分を受けた場合には、当社の事業活動に支障をきたし、財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社が規制を受ける主なものは、金融商品取引法、宅地建物取引業法、各税法、資産の流動化に関する法律、投資事業有限責任組合契約に関する法律、貸金業法、建築士法等があります。 |
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★対応策 当社では、各種規制変更の決定前からその動向を注視し、状況に応じた対応を取り、影響を最小限とするよう対策を行うとともに、許認可等を受けるための諸条件および関係法令の遵守に努めております。なお、現時点において当該許認可等が取消となる事由は発生しておりません。 |
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当社および当社子会社では、上記の法令等に基づき、主たる事業において以下の許認可等を受けております。
(いちご株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(3) 第90527号 |
2024年5月22日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
(いちご投資顧問株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(2) 第99098号 |
2026年4月28日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
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取引一任代理等認可 |
国土交通省 |
国土交通大臣認可第42号 |
有効期間の定めはありません。 |
不正な手段による認可の取得や業務に関し取引の相手に損害を与えた場合は認可の取消 (宅地建物取引業法第67条の2) |
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金融商品取引業登録 (投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業) |
金融庁 |
関東財務局長 (金商)第318号 |
有効期間の定めはありません。 |
不正な手段による登録や資本金不足、業務または財産の状況に照らし支払不能に陥る恐れがある場合は登録の取消 (金融商品取引法第52条) |
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不動産特定 共同事業者許可 |
金融庁、 国土交通省 |
金融庁長官・ 国土交通大臣 第69号 |
有効期間の定めはあり |
役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録がある場合は登録の取消 (不動産特定共同事業法第36 |
(いちご地所株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(3) 第93181号 |
2026年7月15日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
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金融商品取引業登録 (投資助言・代理業、第二種金融商品取引業) |
金融庁 |
関東財務局長 (金商)第18号 |
有効期間の定めはありません。 |
不正な手段による登録や資本金不足、業務または財産の状況に照らし支払不能に陥る恐れがある場合は登録の取消 (金融商品取引法第52条) |
(いちごオーナーズ株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(1) 第100428号 |
2022年4月7日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
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不動産特定 共同事業者許可 |
東京都 |
東京都知事 第153号 |
有効期間の定めはあり |
役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録がある場合は登録の取消 (不動産特定共同事業法第36 |
(注) いちごオーナーズ株式会社の宅地建物取引業免許につきましては、2022年3月に東京都に更新の免許申請 を行っており、更新後の登録番号は「東京都知事(2)第100428号」、更新後の有効期間は「2027年4月7日 まで」となっております。
(いちご土地心築株式会社)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
登録番号 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都 |
東京都知事(1) 第103221号 |
2024年3月22日まで |
不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項に該当する場合は免許の取消 (宅地建物取引業法第66条) |
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⑩ 連結の範囲決定に関する事項 |
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発生可能性:低 |
発生可能性のある時期:長期的 |
影響度:中 |
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●リスク 当社は、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会 実務対応報告第20号 2011年3月25日改正)に基づき、各投資事業組合等毎に個別に支配力および影響力の有無を判定した上で連結子会社および関連会社を判定し、連結の範囲を決定しております。 |
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★対応策 当社は、新たな会計基準の設定や実務指針等の決定前からその動向を注視し、状況に応じた対応を取り、影響を最小限とするよう対策を行っております。 |
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⑪ 大株主について |
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発生可能性:低 |
発生可能性のある時期:長期的 |
影響度:小 |
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いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド(以下、「いちごトラストPTE」という。)は、当社株式を長期安定株主として保有する方針のもと、2022年2月28日現在、当社の総議決権の48.11%を保有する当社の筆頭株主であります。 いちごトラストPTEは、投資を事業目的とする、法人格を有さない外国籍のユニット・トラストである、いちごトラストから100%の出資を受けております。 いちごトラストおよびいちごトラストPTEはIchigo Asset Management International, Pte. Ltd.(以下、「Ichigo Asset International」という。)に投資を一任しており、Ichigo Asset Internationalに対しては、いちごアセットマネジメント株式会社が投資助言を行っております。Ichigo Asset Internationalおよびいちごアセットマネジメント株式会社は当社との間に資本関係はございませんが、当社の取締役および代表執行役会長であるスコット キャロンはいちごアセットマネジメント株式会社の代表者を兼任しております。 なお、スコット キャロンはIchigo Asset Internationalの業務執行を行っておらず、Ichigo Asset Internationalの当社株式の売買に関する投資判断には関与しておりません。 さらに、Ichigo Asset Internationalは、日本国の法令規則等を遵守するとともに、コンプライアンス等に係る社内規則を定め、未公表の重要事実の入手時における売買停止を実施する等、必要とする情報統制の体制を整備し運用しております。
●リスク 現時点で、いちごトラストPTEは当社の長期安定株主として一定数を保有する方針でありますが、今後の経済情勢および国際情勢が著しく変動した場合、保有方針が変更される可能性があり、当社の経営体制に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の商号に含まれる「いちご」の商標権は、Ichigo Asset International が保有し、当社はその使用許諾を受けていることから、継続的な使用許諾または商号変更等の対応が必要となる可能性があります。 |
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★対応策 当社は、事業の意思決定に際し、いちごトラストおよびいちごトラストPTEから制約を受けることはなく、当社の意思決定は当社の責任のもとで行われ、独立性を確保しているものと考えております。また、事業においても、いちごトラスト、いちごトラストPTE、Ichigo Asset Internationalおよびいちごアセットマネジメント株式会社に依存しておらず、独立した事業を行っており、仮に大株主の保有方針が変更となった場合においても、事業に影響はありません。また、商標権の使用許諾が停止された場合でも、影響は軽微であります。 |
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⑫ クリーンエネルギー特有のリスク |
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発生可能性:低 |
発生可能性のある時期:長期的 |
影響度:中 |
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当社は、環境と地域社会に配慮した発電事業の社会的意義のもと、クリーンエネルギー(太陽光発電等)事業を展開しております。 当社のクリーンエネルギー事業は、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法により定められた全量固定価格買取制度に基づき、電力会社との契約により売電価格が20年間保証されております。 当該事業における発電量は気象条件に大きく左右されるほか、天災・火災等の災害に見舞われた場合には、設備の損傷等により発電量が大幅に低下する可能性があり、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 |
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★対応策 当社は、固定価格買取制度の制度変更にかかる行政、電力会社の動向を常に把握し、採算ラインを意識して事業の検証を行っております。また、電力会社以外の電力卸先、小売事業の検討も行っており、販売先の多様化にも取り組むほか、風力やバイオマスなど、太陽光発電以外の再生可能エネルギーの多様化を進め、事業の安定化を図っております。 |
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかながら回復傾向にあるものの、通期に亘って世界的に広がるコロナの影響を受けました。一方、3回目のワクチン接種も進んでいることから、感染抑制・重症化防止に繋がることが見込まれ、今後は、より一層の経済回復が期待されます。なお、部品・原材料の不足、エネルギー・食品・生活必需品の価格高騰、米国の金利上昇や円安、地政学リスク等、経済の押し下げ要因も多く、引き続き、注視が必要な状況です。
当社が属する不動産業界においては、特に東京都心部における新築等の比較的大規模なオフィスビルの空室率が上昇しており、新規成約の賃料水準も下落傾向にあります。一方、当社が保有する中規模オフィスにおいては、底堅い需要が継続しており、テナント様の移転ニーズの受け皿にもなっております。コロナの影響を大きく受けたホテル産業においては、今後、国内の人流の回復が見込まれ、これに伴い売上の増加も期待されますが、インバウンド需要はほぼなく、本格的な回復には時間を要するものと思われます。なお、安定性が高い住宅や物流施設の需要は引き続き堅調さを維持しており、投資需要も底堅い状況が続いております。
また、世界的に環境課題への取り組みが急務であるなか、わが国でもカーボンニュートラルに向けたエネルギー政策の整備が進んでおり、さらなる政策の強化が期待されます。こうした環境下において、クリーンエネルギー事業の重要性は増しており、当社では、地域および地球に優しい再生可能エネルギーのさらなる創出に注力しております。
主な取り組み
当社ではこのような急激な環境の変化に対応し、より信頼性の高い財務基盤の確保と徹底的なキャッシュ・フロー経営を実行しております。また、長期VISION「いちご2030」に沿い、サステナブルな社会を実現するための「サステナブルインフラ企業」として、将来を見据えた戦略的な事業展開を通じて、事業優位性のさらなる強化を図っております。
その一環として、現存不動産に新たな価値を創造する「心築(しんちく)」(注)を軸とした事業モデルをさらに進化させ「100年不動産」にチャレンジするとともに、クライメイト(気候)・ポジティブに向けて、事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す国際的なイニシアティブである「RE100」の目標達成年限を、当初の2040年から2025年に15年前倒しすることとし、環境循環型社会に向けた取り組みを加速しております。また、企業に対して気候変動に対する取り組みと情報開示を求める世界的に権威のあるCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)2021気候変動プログラム評価において、最上位レベルのリーダーシップレベルに位置する「A-」スコアを獲得いたしました。これは当社が属する「不動産所有および開発」カテゴリーの評価における上位13%にあたります。
さらに、当社は、企業の存在意義は社会貢献であると考えております。事業活動を通じて社会的責任を果たすことを最大の目標としており、その表明とさらなる推進を目的として、「国連グローバル・コンパクト」に署名しております。国連グローバル・コンパクトとは、各企業および団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組みです。署名する企業および団体は、10の原則に賛同し、企業トップ自らのコミットメントのもと、その実現に向けて努力を継続することが求められます。
なお、当社は、資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点等、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たす会社で構成されるJPX日経インデックス400に6年連続で選定されております。今後とも、株主価値の最大化に向け、株主重視経営をさらに向上し具現化すべく、全力を尽くしてまいります。
(注)心築(しんちく)について
心築とは、いちごの不動産技術とノウハウを活用し、一つ一つの不動産に心を込めた丁寧な価値向上を図り、現存不動産に新しい価値を創造することをいい、日本における「100年不動産」の実現を目指しており
ます。
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「既存事業の成長と深化」
・ 「心築(しんちく)事業」
コロナの影響は、不動産のアセットタイプにより状況が大きく異なりました。最も大きな影響を受けたホテルでは、売上が回復傾向にありますが、宿泊ニーズの本格的な回復には時間を要するものと思われます。一方、当社が保有および運営するホテルにおいては、当社が開発したAIレベニューマネジメント(売上管理)システム「PROPERA」の導入により、稼働率については高い水準を維持しております。このPROPERAについては、外販に向けた本格的なプロモーションを開始しており、一義的な顧客ターゲットを複数の外部予約サイトを一元管理するサイトコントローラーのユーザーである宿泊施設20,000棟とし、導入拡大に向け注力しております。商業施設においては業種により状況は異なるものの、概ね回復基調にある一方、コロナ感染者数が高止まりしており、飲食業を中心に各店舗では難しい運営が続いております。引き続き、テナント様とのコミュニケーションを充実させ、対応に取り組んでまいります。
住宅および物流施設では、コロナによる大きな影響は顕在化しておりません。とりわけ、収益の安定性がより高い住宅においては、投資家の投資需要が継続しており、当社においても売買が活発になっております。
なお、当期の不動産売却においては、市況を見定めつつ、丁寧な売却活動を継続するなか、当期は、第4四半期に売却による利益の実現が集中いたしました。住宅に加え、オフィスやホテルの売却を行った結果、当期における不動産の売買は売却額458億円、取得額310億円となりました。
・ 「アセットマネジメント事業」
いちごオフィス、いちごホテル、いちごグリーンインフラ投資法人(証券コード9282、以下「いちごグリーン」という。)および、私募ファンド事業への業務支援に注力いたしました。
当第4四半期においては、いちごオフィスの成長をサポートするため、ブリッジファンドを組成し、当該ブリッジファンドに対し、東京都千代田区および福岡市博多区に所在のオフィスビル4物件(売却総額123億円)を譲渡いたしました。いちごオフィスは、当該ブリッジファンドよりオフィスビル4物件の取得に関する優先交渉権を無償で取得し、将来の優良物件の取得機会を獲得しております。このように、当社は、今後ともいちごオフィスの成長を支援するとともに、当社のアセットマネジメント事業のさらなる成長を図ってまいります。
また、当社では、資産運用報酬制度について、Jリート市場で唯一、投資主価値に連動し、能動的な運用を促進する完全成果報酬をいちごオフィス、いちごホテルにて導入しております。このため、コロナの影響でホテルオペレーターの収益に連動する変動賃料が発生しないことにより、当社のベース運用フィーが減少するリスクがあります。当期においては、いちごホテルのベース運用フィーがホテル売上の減少に連動してコロナ前に比べ減少しております。全国的にホテルの運営が厳しい状況下において、当社では、グループ会社の博多ホテルズを通じて、いちごホテルが保有するホテルのオペレーションを支援しており、当期末時点で5ホテルを受託しております。また、ホテル売上の減少を踏まえ、いちごホテルの財務基盤のサポートを目的に、当期においては3.7億円の劣後投資法人債を引き受けております。
・ 「クリーンエネルギー事業」
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当期は、いちご初の風力発電所「いちご米沢板谷ECO発電所」を含む9発電所(発電出力19MW/前期末比+13%)が発電を開始いたしました。これにより、稼働済み発電所の合計は、60発電所(発電出力169.1MW)まで成長しております。また、翌期に入りすでに2発電所が発電を開始しており、2023年2月期以降、5発電所(発電出力26.0MW)のパイプラインに加え、電力供給の安定性向上に寄与する第3のエネルギーとして、森林の高齢化等の課題に対応し、治山対策、地域経済の活性化に貢献するグリーンバイオマス発電を計画しております。世界的にコロナの影響を受けるなか、市況の変化に左右されず、より安定性の高いクリーンエネルギー事業は、継続的に成長しております。 |
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「急激な環境変化に対応した成長戦略」
・ 信頼性の高い財務基盤の確保
当社は、リーマン・ショック以降、借入期間の長期化と借入コスト削減、包括的な金利ヘッジによる金利上昇リスクの低減、無担保資金の調達等の幅広い財務施策の推進により、収益基盤と財務基盤を強化してまいりました。また、当社のESGへの取り組みや貢献等に対する評価を受け、その活動を支援するESGローンを拡充させております。今後もこの方針を継続し、当社の心築をよりサステナブルな事業へ進展させてまいります。
・ 環境循環型社会へ向けた取り組み
当社は、サステナブルな社会を実現するための「サステナブルインフラ企業」として大きな成長を目指すとともに、豊かさと環境が共存する未来のため「脱炭素社会」に向けた取り組みを加速しております。その一環として、「クライメイト(気候)・ポジティブ」の実現を目指し、温室効果ガスの排出量削減とともに、当社のクリーンエネルギー事業による再生可能エネルギーの創出に全力で取り組んでおります。
当社および当社が資産運用を行ういちごオフィスならびにいちごホテルが保有する不動産で使用する電力を順次、再生可能エネルギーへ切り替えており、当連結会計年度末において53.2%まで電力契約の切り替えが進捗しております。
当社では、RE100(注)の目標達成年限を2025年としておりますが、さらなる早期実現に向けて注力し、社会をより良い状態で次世代へ継承するため、資源・エネルギーを守り、環境循環型社会を目指してまいります。
(注)RE100とは、世界で影響力のある企業が、自らの事業で使用する電力を、発電時にCO2を排出しない太陽光、風力、水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーで100%調達することにコミットし、将来的に脱炭素(カーボンニュートラル)社会に移行することを目的とする国際イニシアティブです。
■ いちごのクライメイト・ポジティブの実現(CO2削減量/排出量比較)
■ いちごグループのRE100進捗率 ■ いちごグループの電力切り替え効果
・ 徹底的なキャッシュ・フロー経営
当社は、これまでも高いキャッシュの創出力を維持してまいりましたが、この急激な環境の変化に対応し、さらなるキャッシュの創出を図っております。具体的には、当社の心築事業に属する不動産を固定資産化することで、減価償却の税効果によりキャッシュを創出し、将来の成長投資に備えております。なお、当期末における固定資産比率は84.7%(注)です。
(注)当社の心築事業に属する不動産のうち、いちごオーナーズ、セントロ、ストレージプラスの資産を除く不動産を対象としております。
「新規事業の創出・生活基盤となる新たなインフラへの参入」
当社は、「サステナブルインフラ企業」として、不動産を人々の暮らしをより豊かにするインフラと捉えております。そして、ストック収益比率のさらなる向上と持続的な成長を企図し、既存事業の成長に併せ、不動産を活かした新規事業の創出により新たな収益ドライバーを育てております。
具体的には、2017年3月に設立いたしました「いちごオーナーズ」では、投資家ニーズの把握、そのニーズを踏まえたレジデンス(住宅)の取得、顧客の拡大といった4年間の取り組みを基盤に、新たに不動産小口化事業「ビルシェア」を開始いたしました。本事業は、個人投資家様の資産運用、分散投資、資産継承の円滑化ニーズに沿った現物不動産の小口化であり、運用期間を12年~15年程度とし、長期の運用によるストック収益が見込めます。
■ いちごオーナーズによる収益力および収益機会の拡大
また、2019年3月にホテル運営会社「博多ホテルズ」を設立し、数多くのホテルの保有・運用を通して当社がこれまで培ったノウハウを活用し、ホテルのさらなる価値向上と収益拡大を図っております。
さらに、ホテル事業のさらなる成長を企図し、いちごのAIレベニューマネジメント(売上管理)システム「PROPERA」を開発いたしました。現状の統計プロセスを基にした過去データの複数要因の解析や、予測能力の高い機械学習により、最善の宿泊施設の価格設定を提案し、これにより当社は、ホテルの年間収益を約10~40%向上させております。このPROPERAについては、当期より外販に向け、本格的なプロモーションを展開しており、当第4四半期において全国でビジネスホテルを運営する企業とPROPERAの導入に係る契約締結に至っております。導入対象は、現在運営する44ホテルに加え、当該企業が2024年12月末までに営業を開始する全ホテルを含めております。当社では、まずはPROPERAユーザーのシェア拡大を目指しており、今後もより多くの宿泊施設に提供してまいります。
■ いちごのAIレベニューマネジメントシステム「PROPERA」の強み
その他、不動産とアニメーションのビジネスシナジーを企図し、押井守総監督、西村純二監督による新作アニメーション「ぶらどらぶ」への独占出資を行っており、当社が秋葉原駅より徒歩4分の位置に保有する「AKIBAカルチャーズZONE」との連動を図っております。
当社は、2019シーズンよりJリーグの「トップパートナー」に就任し、Jリーグとともに豊かさあふれる地域社会に取り組むとともに、当社およびいちごオフィス、いちごホテル、いちごグリーンの株主・投資主様を対象とした「いちごJリーグ株主・投資主優待」制度を導入しております。当期は、コロナの影響により、スタジアムの収容人数が制限されたほか、試合直前まで収容人数が流動的な状況であったことから、試合チケットの枚数を制限して抽選させていただきました。2022シーズンもその状況は継続しておりますが、トップパートナーとしてJリーグから提供いただく試合チケットを少しでも多くの株主様・投資主様にお届けしてまいります。
業績の詳細
当連結会計年度の業績は、売上高56,934百万円(前期比7.2%減)、営業利益10,018百万円(同3.6%増)、経常利益7,471百万円(同4.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,473百万円(同28.8%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
・アセットマネジメント(AM)
当該セグメントの業績につきましては、ベース運用フィーが堅調に推移したことに加え、いちごオフィスにおいて、物件売却に伴う増益に連動して報酬が増加したこと等により、セグメント売上高は2,898百万円(前期比16.9%増)となりました。また、当該セグメントに係る販売費及び一般管理費が減少したことにより、セグメント利益は1,839百万円(同31.0%増)となりました。
・心築(しんちく)
当該セグメントの業績につきましては、当期は固定資産の売却が多かったことから、売却に係る利益が特別利益として計上されたこと等により、当該セグメントの売上高は49,203百万円(前期比10.2%減)、セグメント利益は6,069百万円(同7.0%減)となりました。このセグメント利益以外に、当期において心築セグメントに属する固定資産を売却したことに伴い、特別利益として計上した固定資産売却益は3,248百万円です。よって、心築セグメント利益と心築固定資産売却益を合算した利益が、実質的な心築業績となります。
・クリーンエネルギー
当該セグメントの業績につきましては、前期に竣工した発電所の売電収入が通期で寄与したことに加え、当期において新たに9つの発電所が売電を開始したこと等により、セグメント売上高は5,362百万円(前期比15.2%増)、セグメント利益は2,134百万円(同16.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、46,214百万円となり、前連結会計年度末の50,590百万円と比較して4,375百万円の減少となりました。各キャッシュ・フローとそれらの要因は以下のとおりであります。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益9,595百万円、減価償却費5,644百万円等により16,119百万円の資金の増加があった一方、物件の仕入れ等の先行投資にかかる販売用不動産等の増加額が4,458百万円、利息の支払額2,174百万円、法人税等の支払額1,548百万円等があったことにより、営業活動によるキャッシュ・フローは7,939百万円(前年同期は15,463百万円)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは6,502百万円(前年同期は△15,630百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入12,757百万円および投資有価証券の売却による収入569百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出5,798百万円、投資有価証券の取得による支出606百万円、貸付けによる支出290百万円、無形固定資産の取得による支出195百万円があったことによるものです。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは△15,360百万円(前年同期は10,167百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額△2,497百万円、長期借入れによる収入26,552百万円、長期借入金の返済による支出32,940百万円、長期ノンリコースローンの返済による支出1,467百万円、自己株式の取得による支出1,499百万円、配当金の支払額3,230百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業につきましては、生産実績を定義することが困難であるため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社は、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年3月1日 至 2022年2月28日) |
前年同期比(%) |
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アセットマネジメント(百万円) |
2,369 |
22.5 |
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心築(百万円) |
49,202 |
△10.2 |
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クリーンエネルギー(百万円) |
5,362 |
15.2 |
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合計(百万円) |
56,934 |
△7.2 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
当連結会計年度 (自 2021年3月1日 至 2022年2月28日) |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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カペラ1中目黒(合) カペラ2高円寺南2(合) カペラ3中目黒2(合) カペラ4笹塚(合) カペラ5新宿(合) カペラ6三軒茶屋(合) カペラ8巣鴨(合) カペラ10高田馬場(合) カペラ11目黒(合) カペラ12文京茗荷谷(合) カペラ13中目黒3(合) カペラ14武蔵小山(合) カペラ15明大前(合) カペラ16東新宿(合) カペラ17四ツ谷(合) カペラ18千石2(合) カペラ19高田馬場2(合) カペラ21上目黒(合) |
17,287 |
28.2 |
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- |
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ケンタウリ1日本橋三越前(合) ケンタウリ2四谷若葉(合) ケンタウリ3市谷甲良町(合) ケンタウリ4渋谷宇田川町(合) ケンタウリ5神宮前(合) ケンタウリ6中目黒(合) ケンタウリ7都立大学2(合) ケンタウリ8池袋(合) ケンタウリ9代田橋(合) ケンタウリ10南三軒茶屋(合) ケンタウリ11東上野(合) |
13,384 |
21.8 |
- |
- |
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A社 |
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- |
6,010 |
10.6 |
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合同会社KCR1 |
- |
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17,731 |
31.1 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.販売実績が総販売実績の100分の10未満の相手先については記載を省略しております。
5. 当社顧客との秘密保持の取り決めにより、一部、社名の公表は控えさせて頂きます。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載の通りであります。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断をおこなっておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は337,887百万円となり、前連結会計年度末と比較して、9,189百万円減少(前期比2.6%減)いたしました。
これは主に、販売用不動産の増加4,556百万円に対して、物件の売却等による有形固定資産の減少10,353百万円、減損損失等による無形固定資産の減少487百万円があったことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は225,695百万円となり、前連結会計年度末と比較して11,125百万円減少(前期比4.7%減)いたしました。
これは主に、借入金が8,860百万円減少、ノンリコースローンが1,467百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は112,191百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,935百万円増加(前期比1.8%増)いたしました。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上6,473百万円に対し、剰余金の配当3,304百万円、自己株式の取得1,499百万円があったことによるものであります。なお、自己資本比率は29.8%(前期比1.3ポイント増加)となりました。
(経営成績の分析)
(売上高)
連結売上高は、レジデンスや物流施設等の物件の売却による売却益の獲得、新たに竣工した発電所の稼働による売電収入の増加、ベース運用フィーの増加等があったものの、当期は特別利益として計上される固定資産の売却が多く、売上に計上されないこと等により56,934百万円(前期比7.2%減)となりました。
売上高の主な内訳は、不動産販売収入33,035百万円、不動産賃貸収入15,723百万円、不動産フィー収入2,354百万円および売電収入5,362百万円であります。
(営業利益)
営業利益は、アセットマネジメント事業およびクリーンエネルギー事業の売上総利益が増加したこと等により、10,018百万円(前期比3.6%増)となりました。
(営業外損益)
営業外収益は、前期と比較してデリバティブ評価益が減少し、98百万円となったことから、361百万円(前期比13.4%減)となりました。
なお、当社では将来の金利上昇リスクに備え、金利スワップ取引(デリバティブ取引)を行っております。
営業外費用は、2,908百万円(前期比0.1%増)となりました。
主な内訳は、支払利息2,341百万円、融資関連費用157百万円であります。
(特別損益)
特別利益は、3,383百万円(前期比370.0%増)となりました。
主な内訳は、心築事業における不動産売却による固定資産売却益3,248百万円であります。
特別損失は、1,259百万円(前期比336.2%増)となりました。
世界的なコロナ拡大による人流抑制を受け、投資案件の精査を行った結果、無形固定資産の減損損失716百万円、投資債権に対する貸倒引当金繰入額493百万円を計上いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税は3,304百万円となりました。また、当連結会計年度において法人税等調整額を△403百万円計上しました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は6,473百万円となり、前期比28.8%の増加となりました。
(3)資金の源泉および流動性についての分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(4)資金需要及び財務政策
当社の事業活動における資金需要の主なものは、不動産の取得およびクリーンエネルギー発電設備の建設に係る資金であります。
財務政策の状況につきましては、安定した財務体制を構築すべく、調達金利の低減、返済期日分散、借入期間の長期化、および無担保資金の調達等借入条件の改善に積極的に努めてまいりました。また、資金調達手法の多様化を図るため、株式会社格付投資情報センターより、発行体格付を取得致しました。
当期においては、サステナブルな社会を実現するための「サステナブルインフラ企業」として、資金調達においても、ESGの取り組みを強化しており、2021年12月に株式会社みずほ銀行(以下、「みずほ銀行」という。)が組成したサステナビリティ・リンク・ローンによる借入限度額130億円を設定いたしました。サステナビリティ・リンク・ローンは、国際的な指標である「サステナビリティ・リンク・ローン原則」に則り、環境的・社会的に持続可能な経済活動および経済成長を促進し、支援するための仕組みであり、借り手により事前に設定された野心的なサステナビリティ・パフォーマンス目標の達成、過程の情報公開等が条件として付与されています。
本サステナビリティ・リンク・ローンは、リボルビング(枠内で繰り返し借入可能)であり、今後の不動産取得において有効活用してまいります。
<本借入の概要>
(1)サステナビリティ・リンク・ローンA
① 借入限度額 :90億円
② 借入先:みずほ銀行
③ 引出期間:2021年12月17日から2025年12月17日(4年間)
④ 最終返済期日:2031年12月17日(10年間)
⑤ 担保:無担保
⑥ 契約締結日:2021年12月17日
(2)サステナビリティ・リンク・ローンB
① 借入限度額:40億円
② 借入先:みずほ銀行、朝日信用金庫、滋賀銀行、静岡銀行、広島銀行、福邦銀行
③ 引出期間:2021年12月17日から2024年12月17日(3年間)
④ 最終返済期日:2028年12月17日(7年間)
⑤ 担保:無担保
⑥ 契約締結日:2021年12月17日
また、当社は、株式会社三井住友銀行(以下、「SMBC」という。)が組成した「ESG / SDGs 評価シンジケーション」(以下、「ESG / SDGs ファイナンス」という。)による借入限度額69.01 億円を設定いたしました。
ESG/SDGsファイナンスとは、企業の事業活動が環境・社会・経済にもたらすインパクトを包括的に分析・評価し、サステナブル経営の実現に向けた活動を継続的に支援することを目的とした融資です。SMBC と株式会社日本総合研究所が作成した独自の評価基準に基づき、企業のESG 側面の取り組みや情報開示、SDGs 達成への貢献を評価し、その適切さについての現状分析、今後の課題、課題への取り組み事例などを企業へ還元します。当社は、企業経営において、優れたESG 配慮およびSDGs 達成に向けた取り組みと情報開示が実施されているとご評価いただきました。
<本ESG / SDGs ファイナンスの概要>
① 借入限度額:69.01億円
② 借入先 :SMBCをアレンジャー兼エージェントとするシンジケート団
③ 引出期間:2021年12月20日から2022年9月30日
④ 最終返済期日:2028年12月29日(7年間)
⑤ 契約締結日:2021年12月15日
その結果、当連結会計年度末において、コーポレート有利子負債の残高は168,538百万円(前期比5.1%減)、ノンリコースローンの残高は40,865百万円(前期比3.5%減)となり、当該残高に係る平均期中調達金利は、それぞれ0.89%(前期比0.03%減)、1.02%(前期比0.04%減)となりました。当連結会計年度末のコーポレート有利子負債残高における長期借入比率は92.6%(前期比0.9%増)、そのうち残存期間5年超の残高は87,509百万円、コーポレート有利子負債全体の平均借入期間は10.1年、平均借入残存期間は6.5年となりました。
また、コーポレート有利子負債残高における無担保借入の割合は24.2%(前期比2.4%増)となりました。
(5)経営上の目標の達成状況について
当社は、2019年2月期を最終年度とした中期経営計画「Power Up 2019」で掲げた経営指標をすべて達成し、新たに2020年2月期を初年度とする長期 VISION「いちご 2030」を策定しております。
当社は、サステナブルな社会を実現するための「サステナブルインフラ企業」として、将来を見据えた戦略的な事業展開を通じて事業優位性のさらなる拡充を図り、株主価値の最大化に向け全力を尽くしてまいります。
■取り組み期間
2020年2月期~2030年2月期(11年間)
■資本生産性の目標
①ROE(自己資本利益率)期間平均15%以上
積極的なITや事業への先行投資により、初期はROEの低下が見込まれますが、資本生産性の向上や安定収益基盤の創出により当社の将来ROEを向上させ、長期にわたるROE15%以上の収益構造の確立を図るとともに、株主価値の根幹である1株利益(EPS)の成長を図っており、当期のROE実績は6.5%となっております。
②「JPX日経インデックス400」11年間継続の組み入れ
「JPX日経インデックス400」は、3年平均ROE、3年累積営業利益、時価総額を選定基準とし、資本生産性と価値向上が高い企業により構成される株価指数です。当社は、2030年8月の定期入替時まで11年間継続して組み入れられることを目指しており、現時点においても組み入れがなされております。
■キャッシュ創出力の目標
エコノミック営業キャッシュフロー※ 11年間継続の当期純利益超過
当社の高いキャッシュフロー創出力は成長投資と株主還元の源泉であり、その創出力の維持とさらなる強化に注力してまいります。なお、当期におけるエコノミック営業キャッシュフローは12,397百万円となっており、親会社株主に帰属する当期純利益6,473百万円を大きく超過しており、引き続き高い水準のキャッシュフローを創出しております。
※エコノミック営業キャッシュフローとは、当社の決算短信の表紙に記載されている「販売用不動産および販売用発電設備の増減額(仕入・売却)の影響を除く営業活動によるキャッシュ・フロー(税引後)」を指します。
■安定収益の目標ストック収益比率(2030年2月期)60%以上
2019年2月期のストック収益比率53%から60%以上へと向上を図ります。同時に、フロー収益に関しても心築売却益中心の収益構造を分散化します。それにより不動産市況の景気循環に左右されにくく、安定性の高い収益構造の構築を実現してまいります。当期のストック収益比率は60%となっており、2019年2月期比で大きな向上がなされております。
■株主還元策
当社は、配当の安定性と透明性、そして成長性に注力し、「安心安定配当」により株主の皆さまからのご支援に報いると同時に、機動的な自社株買いを通じて中長期的な株主価値向上を図ります。
①「安心安定配当」の累進的配当政策(Progressive Dividend Policy)
当社は、2017年2月期より導入した「累進的配当政策」を本期間においても継続いたします。各年度の1株あたり配当金(DPS)を原則として前期比「維持か増配」のみとさせていただき、「減配しない」ことにより、当社の盤石な安定収益基盤が可能にする「安心安定配当」を実現いたします。
[累進的配当政策について]
累進的配当政策とは、株主に対する長期的なコミットメントを示す株主還元策です。株主還元の基準としては「配当性向」が一般的ですが、短期的な利益変動に左右されてしまうため、将来の配当水準は必ずしも明確ではありません。原則として「減配なし、配当維持もしくは増配のみ」を明確な方針とする累進的配当政策は、持続的な価値向上に対する企業から株主へのコミットメントといえます。
②DOE(株主資本配当率)3%以上
安定性が高い株主資本を基準とした「DOE配当政策」も引き続き採用することで、長期にわたり株主資本の成長と連動する、安定的な配当成長を図っており、当期においては3.3%の実績となっており引き続き安定的な配当を維持しております。
③機動的な自社株買い
上述の配当政策とともに、株主価値向上に資する最適資本構成を目指し、機動的な自社株買いを実施いたします。
当期においては、取得価額総額1,499百万円の自社株買いを実施しております。
該当事項はありません。
当社は、新規事業の創出として、不動産×IT「不動テック」を活用したビジネスの創出を掲げており、また、当社の持続的成長とサステナブル社会へのさらなる貢献に向け、研究開発を進めております。
① ホテル事業におけるAIシステムの協業開始
当社は、心を込めて既存不動産に新たな価値を創造する「心築」(しんちく)を軸とした事業展開を行っており、ホテル等宿泊施設の顧客満足度向上と収益の最大化を図るためのAIシステム開発に取り組んでおります。
当社が開発したAIレベニューマネジメント(売上管理)システム「PROPERA」は、2020年2月期において、他社が提供する宿泊施設向け予約管理サービスとの連携を決定し、運用を開始いたしました。「PROPERA」は、コンサルティングと業務支援、アルゴリズムとAIを融合し、宿泊施設が本来持つポテンシャルを最大限発揮します。現状の統計プロセスを基にした過去データの複数要因の解析や、予測能力の高い機械学習により、365日の過去データを、状況予測を含めた最適な手法で状況の変化に柔軟に対応し、最善の宿泊施設の価格設定を提案します。
なお、本AIシステムにおける研究活動は、心築セグメントを主体として実施しております。
② 植物性シリカ SiO2 の生成・応用・提供に向けた研究開発
当社は、当連結会計年度に植物性シリカ SiO2(二酸化ケイ素)の生成、応用、提供による収益化を目指した研究開発のために100%出資の連結子会社「いちごSi株式会社」(以下、「いちごSi」という。)を設立しました。
いちごSiは、植物性シリカ(NEO Silica)、植物由来のケイ素(NEO Si)の生成手法を含め、すでに3件の国内特許を取得済みです。独自技術を用いて生成された NEO Silica、NEO Siの活用に向け、各大学や分野ごとの専門企業との共同研究、開発等、社外協力体制の構築を進めております。
また、いちごSiでは、国立学校法人東京工業大学の名誉教授であり、過去に内閣官房参与も務められた有富正憲氏を首席顧問としてお迎えしており、今後の研究開発をともに進めてまいります。
なお、いちごSiにおける研究活動は、心築セグメントを主体として実施しております。