第2 【事業の状況】

 

 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、当連結会計年度において、事業ポートフォリオの再構築を目指し、フィンテック事業の領域を広げるよう事業を進めてまいりましたが、仮想通貨の取引量の減少及び市場価額の低迷等により、フィンテック事業が振るわず、フィンテック事業の事業領域の見直しが急務となり、その結果、日本国内の仮想通貨交換所の開設中止及びマイニング事業の撤退を決定いたしました。しかしながら、海外における仮想通貨事業やブロックチェーン、キャッシュレスなど、フィンテック事業の将来性、成長性はあるものと考え、引き続き、フィンテック事業の継続、拡大を図ってまいります。

 同時に、グローバルなフィンテック事業においては、急速な市場環境の変化や各国の規制方針など外的要因が当事業業績に大きく影響することも鑑み、システムソリューション事業に再注力し、当社業績におよぼす事業リスクの分散、低減を図りつつ、高収益事業体へと転換を図ってまいります。

 そのようななか、当社の経営理念である「事業・顧客・人材の創造」のもと、グローバルな観点で「事業」「顧客」「人材」の創造に取り組んでいく所存です。

 当社グループは「人に求められているものは何か?」を追求するフィンテック企業として、常に国際社会に最新のフィンテックサービスを提供し続け、もって国際社会に貢献していく企業であることを基本方針としております。

 

 (2) 目標とする経営指標

当社グループは、フィンテック業界の高収益企業を目指してまいります。中期的に経営指標として売上高経常利益率15%以上を掲げております。

当社グループといたしましては、スピーディーなフィンテック事業の国際展開を当面の目標としており、グループ間のシナジーを高め、顧客への高品質・高セキュリティなサービス提供に努め、利益率と成長スピードのバランスを重視した事業展開を行っていきたいと考えております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、仮想通貨、ブロックチェーン、キャッレスなどフィンテック事業ならびにシステムソリューション事業のシナジー効果を高める事業を展開することを目指してまいります。

① フィンテック事業

 海外の仮想通貨交換所においては、取扱い通貨の換金性や支払い等への利用など独自性のあるサービス提供を目指してまいります。そのなかで、当グループの仮想通貨交換所が提供する仮想通貨取引に関するコンサルティング等の関連サービスと、国内海外問わず急速に拡大するキャッシュレス・サービスの連携を図ってまいります。

② システムソリューション事業

 既存のアプリ開発やシステム開発のみでなく、海外の仮想通貨交換所の開設・運営により蓄積したノウハウをもとに、ブロックチェーンを利用したシステムなど、これまで以上に幅広い案件の受注を目指してまいります。

③アイラッシュケア事業

 サロンでは、新しい技術を用いたエクステを出来るだけ早くサービスのラインナップに加え、従業員の技術面・接客面等の教育を充実させてまいります。また、販売商品に関しては、幹細胞等を使用した、高付加価値商品の拡大と、既存商品・高付加価値商品の流通拡大を目指してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループの中長期的な経営戦略を実践するにあたっては、継続的な人材の確保が大きな課題となっております。人材の確保については、社外のパートナーとの協業や、恒常的な人材募集広告や人材紹介サービスの活用により優秀な人材を採用することに全社的に取り組むとともに、社内教育を充実させることにより、より一層の人材教育を行ってまいります。

 

2 【事業等のリスク】

(1) 競合関係等について

当社グループにおいて、システムソリューション事業では、プロジェクトごとに各分野での提携企業を、技術力やコストその他の要因によって選択し、ビジネスパートナーとしておりますが、これらの企業のうち、同様の技術ノウハウをもった企業とは競合関係になる可能性があります。

また、今後において当社グループと同様なサービスを提供する企業が、新しい技術やビジネスモデル等を用いて新規参入した場合、競争が激化する可能性があります。その結果、当社グループの収益性が低下し、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

アプリケーション開発では、スマートフォンアプリの市場が大幅に拡大してきており、多くの参入企業によって新たなサービスが生み出されてきております。当社グループといたしましては、刻々と変化する市場に対応する努力を行っておりますが、対応が遅れた場合には、サービスの遅延が起こり競合他社との競争力が低下することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、今後において当社グループと同様なサービスを提供する企業が、新しい技術やビジネスモデル等を用いて新規参入した場合、競争が激化する可能性があります。その結果、当社グループの収益性が低下し、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

アイラッシュケア事業では、まつげエクステンション専門サロン数を伸ばすため、全国及びアジアを中心に新規エリアの開拓を進め、多くの顧客に対して満足度の高いサービスの提供に努めてまいります。しかしながら、刻々と変化する市場の対応に遅れた場合には、サービスの遅延が起こり競合他社との競争力が低下することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、大手企業と競合しない、ニッチな分野での営業力、企画力を活かし優位性を保とうとしておりますが、その保証はなく、獲得案件の低下や利幅の縮小等により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 外部環境に関わるリスクについて

当社グループにおいて、システムソリューション事業では、今後ともインターネット、移動体通信の分野に特化した事業展開を行い、インターネットを利用したサービスに関するシステム構築を引き続き収益の柱の一つにする方針であります。しかしながら、市場は緩やかな成熟へと大きな構造転換点にあると考えられ、移動体通信の中核である携帯電話市場が今後も拡大する保証はなく、当社グループの業績は携帯電話市場の動向に影響を受ける可能性があります。また携帯電話サービスの今後の展開は、モバイルキャリア、移動体通信端末メーカーの方針によるものであり、当社グループが影響を及ぼせるものではありません。従って関連サービスの変更、当該事業からの撤退、その他何らかの理由により当社の関連するサービスの市場規模が縮小した場合には、当社グループの事業拡大や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 知的財産権について

当社グループは、特許権等の知的財産権侵害に係る通知請求や訴えを起こされた事実はありません。しかし、将来的に当社事業に関連した特許その他の知的財産権が各関連事業にどのように適用されるかについて予想するのは困難であります。今後、当社グループ関連事業に関する知的財産権(いわゆるビジネスモデル特許を含む。以下同じ)が第三者に成立した場合、または現在すでに当社関連技術に関して当社グループが認識していない知的財産権が成立している場合、当該知的財産権の所有者より権利侵害に係る訴えを起こされることにより、当該知的所有権が使えないことで業務遂行に大きな影響を及ぼしたり、当社グループが損害賠償義務を負う可能性があります。

 

 

(4) システムに不具合が発生した場合の影響について

当社グループにおいて、システムソリューション事業では、システムの開発に際し、プログラムの不具合であるバグを無くすことは重要な課題であると認識しておりますが、ハードウェア環境やプラットフォームとの相性もあり、皆無にするのは一般的には難しいと言われておりますが、バグの発生を防止するため多数のテストを実施するなどの対策を講じ、システムの信頼性を高めることにより、顧客企業と良好な関係を築いていけるものと考えております。

しかしながら、万一システムに不具合が生じた場合、当社グループは賠償責任を負う場合があり、またシステムの信頼性に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 研究開発活動について

当社グループにおいて、システムソリューション事業が事業展開を図っておりますインターネット及び移動体通信などのIT分野は、技術革新が急速に変化する業界であり、IT分野の一部については設備投資も装置産業などの業界と比較して軽微であると考えられることから、新規事業者の参入は比較的容易であり業界内における顧客獲得競争は激しいものと認識しております。

当事業は、ソリューション開発部員が日々の提案活動を通じて得られた情報の共有化をはじめ様々な標準化団体への参加、独自のシステム・ツール等の開発等を通じて、通信市場における新たなビジネス・技術・システムに対応すべく研究開発活動を行っております。

しかしながら、技術革新への対応が遅れた場合、あるいは想定していない新技術が出現し普及した場合は、当事業技術の陳腐化により、今後の事業活動に支障を与える可能性があります。

 

(6) ビジネスパートナーの選定に関するリスクについて

システムソリューション事業における、ビジネスパートナーの選定上、選定先のシステム開発能力、スケジュール管理能力、開発担当者のスキル等を総合的に勘案することで、システム開発プロジェクト全体のスケジュール管理、品質管理、コスト管理等のマネジメントに支障が生じないよう努めております。

しかしながら、当事業が受託するシステム開発に関して希望するシステム開発能力や開発担当者のスキル等を有する企業が存在するとは限りません。また、当事業の要望に添う企業が存在しても、ビジネスパートナーとなるとは限りません。更に当社が調査した上で選定したビジネスパートナーが開発したシステムに修復が困難なバグ・エラーが発見された場合、または納期までにシステム開発が間に合わない場合等が生じた際には、当事業全体のプロジェクトマネジメントに支障をきたすおそれがあります。

これらのように何らかの理由により、希望するビジネスパートナーが選定できない場合またはビジネスパートナーのシステム開発に問題が生じた場合には、当社グループの業績または当事業のシステム開発に関する信用に悪影響を及ぼすおそれがあります。

 

(7) 顧客情報に関するリスクについて

通信販売及び対面販売を行う場合、保有する個人顧客情報を、適切に取り扱うことが重要であります。個人情報保護については、法律の遵守だけではなく、情報漏洩による被害防止を行う必要があります。
 当社グループは、個人情報保護法の施行に対応して社員教育の徹底等、万全の体制を敷いており、個人情報を厳正かつ慎重に管理しておりますが、万一、外部からの不正アクセス等により個人情報が社外に漏洩した場合、損害賠償請求や社会的な信用失墜により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) 金融関連(フィンテック)事業に特有のリスクについて

金融関連(フィンテック)事業においては、その事業の性質上、市場関連リスク、信用リスク、システムリスク、オペレーショナルリスク等があります。当社グループにおいては、リスク管理を徹底しておりますが、万一これらのリスクが顕在化した場合、その対応のための費用の増加、当社グループに対する損害賠償請求、当社グループの信用の低下、収益の悪化等が発生する可能性があります。これらのような場合には、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

① 市場関連リスク
 仮想通貨の市場価格、為替等の市場のリスクファクターの変動により保有資産が変動して損失を被るリスクです。市場の混乱等で市場において取引ができなくなる、または、通常より著しく不利な条件で取引を余儀なくされることにより損失を被るリスクも含みます。
② 信用リスク

信用供与先の財務状況の悪化等により保有資産の価値が減少または消失することにより損失を被るリスクです。

③ システムリスク

サーバーへの不正アクセス、システムダウン、ネットワークの途絶その他のトラブルにより損失を被るリスクです。

④ オペレーショナルリスク

業務プロセス、人、システムが不適切なこと、または適切に機能しないこと、もしくは外生的な事業に起因して損失を被るリスクです。

⑤ その他

仮想通貨交換所の開設・運営は、当該仮想通貨交換所を開設する国の法令等に準拠して行わなければなりませんが、開設した国の法令等の変更等により、仮想通貨交換所そのものを開設することや事業を継続することが困難になったり、収益性が低下するリスクがあります。

 

(9) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、2018年11月5日開催の取締役会において、第三者割当による第8回新株予約権の発行を決議し、2018年11月21日に新株予約権の払込が完了しております。それに加え、前連結会計年度に発行した第7回新株予約権についても発行した全ての新株予約権の権利行使が完了しておりません。

本有価証券報告書提出日の属する月の前月末(2019年4月30日)における第7回及び第8回新株予約権等の潜在株式数は、合計1,587,600株であり、同日における自己株式控除後の発行済株式総数8,043,587株の19.7%に相当します。

これらの新株予約権が権利行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存株主の有する株式の価値及び議決権の割合が希薄化する可能性があります。

 

 

(10) 継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは、前連結会計年度において売上高が著しく減少し、営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことに加え、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなりました。当連結会計年度におきましても、引き続き売上高が著しく減少し、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなりました。なお、前連結会計年度においてエムアンドケイ株式会社の株式譲渡契約における期限の利益喪失事由への抵触を原因として、株式譲渡者の村井幸生氏(以下「村井氏」といいます。)及び村井氏の親族1名(以下総称して「村井氏ら」といいます。)から株式譲渡代金の一括返済を求められておりました。村井氏らと交渉の結果、第1四半期連結会計期間において株式譲渡代金の返済猶予を受けることなどを内容とした和解が成立し、当連結会計年度におきまして当該代金の支払いを全額実施したことによりかかる課題は終息いたしました。しかしながら、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が依然として存在しております。当社グループは当該状況を早急に解消するため、以下の施策を実施してまいります。

システムソリューション事業では、新規パートナーの開拓及び既存パートナーとの更なるビジネス連携強化に努め、社会的ニーズに対応する技術や製品のための研究開発を強化し、付加価値の高い製品やITソリューションを提供してまいります。

メディアソリューション事業は、第1四半期連結会計期間において、セグメント損失(営業損失)を計上いたしましたが、債権者株式会社ドリームデベロップメントによる担保権実行に伴い、当該事業を構成する当社の連結子会社であった株式会社ピーアール・ライフの株式を2017年8月25日に譲渡いたしました。これに伴い、第2四半期連結会計期間期首より株式会社ピーアール・ライフを当社グループの連結の範囲から除外しております。

アイラッシュケア事業では、スタッフの商品知識とお客様のニーズにあった提案力を高め、顧客コミュニケーション能力、販売力の向上を図るとともに新サービス紹介やエクステデザインの提案等をSNSで情報発信することにより店舗への来店喚起を強化してまいります。

また、連結子会社の株式会社ビットワン(旧商号 ジャパンアシュアランス株式会社)及びBIT ONE HONG KONG LIMITEDを通じ日本国内及び香港における仮想通貨取引所の運営事業の計画・準備を進めており、さらに、連結子会社の株式会社マイニングワンによる仮想通貨の採掘(マイニング)事業も2018年3月1日から稼働を開始しております。来期以降は、仮想通貨取引所の運営事業及び仮想通貨の採掘(マイニング)事業等からなるフィンテック事業を当社グループの事業の主軸とした事業展開を行っていく所存です。

これら今後必要となる事業資金の確保については、資金調達で得た資金や手許資金の他、必要に応じた新たな資金調達を検討することで対応してまいります。

しかし、これらの対応策の実現可能性は、市場の状況、需要動向、他社との競合等の影響による成果を負っており、新株予約権者や投資家のご意向や事業計画の達成如何にも左右されるため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成されており、上記のような重要な不確実性の影響を反映しておりません。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景とした穏やかな回復基調で推移したものの、海外経済の不確実性の高まりや物価上昇等による消費意欲の不安定さなどから景気の先行きは依然として不透明な状況のまま推移いたしました。

このような状況のもと、当社グループは、経営資源の集中と財務体質の改善などを図るべく、前連結会計年度より、新規事業として仮想通貨のマイニング事業及び仮想通貨交換所運営事業等からなるフィンテック事業に参入しましたが、仮想通貨の流通量の減少及び市場価額の低迷等の影響からマイニング事業に関しては事業撤退を余儀なくされました。また、仮想通貨交換所運営事業に関しても、当連結会計年度に香港に仮想通貨交換所を開設したことに続き、シンガポールに新規に開設を行いましたが、マイニング事業と同様、仮想通貨の流通量の減少及び市場価額の低迷等により、いずれの交換所においても当初想定以下の口座開設数・取引額に留まりました。

この結果、当連結会計年度につきましては、売上高618百万円(前年同期比40.2%減)、営業損失480百万円(前年は営業損失187百万円)となりました。経常損益につきましては、営業外収益として違約金収入28百万円※1、営業外費用として支払手数料56百万円を計上したこと等から、経常損失510百万円(前年は経常損失198百万円)となり、また、減損損失638百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失1,111百万円(前年は親会社株主に帰属する当期純損失518百万円)となりました。

当社グループは、中期的な経営指標として売上高経常利益率15%以上を掲げておりますが、当連結会計年度は、経常損失を計上しており、経営指標を達成することができませんでした。これを達成するために必要な対応等に関しましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7) 継続企業の前提に関する重要事象等についての分析、検討内容及び解消、改善するための対応策」に記載のとおりであります。

 

セグメント別の売上高は、以下のとおりであります。(セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。)

なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

 

(フィンテック事業)

当社グループは、当連結会計年度より当事業を新たな事業セグメントとして追加いたしました。当事業は、マイニング事業、仮想通貨交換所運営事業及び仮想通貨に関するテクニカルサポート事業等からなりますが、マイニング事業については、2018年3月より稼働を開始したものの、仮想通貨の取引量の減少及び市場価額の低迷等の影響から、業績が上がらず、2019年1月に事業撤退いたしました。また、仮想通貨交換所運営事業に関しては、2018年6月より香港にて交換所を開設し、同年12月には、シンガポールにおいて交換所の口座開設申込を開始しておりますが、同じく仮想通貨の取引量の減少及び市場価額の低迷等の影響から想定した口座開設数・取引高に至っておらず、日本で開設を予定していた仮想通貨交換所の予定を取りやめました。香港及びシンガポールにおける仮想通貨交換所のシステム構築費については、当連結会計年度において104百万円(個別会計上は133百万円)全額を研究開発費として費用処理しております。その結果、売上高は17百万円、売上構成比は2.5%となりました。セグメント損失(営業損失)は、417百万円となりました。

当社グループは、中期的な経営指標として売上高経常利益率15%以上を掲げておりますが、フィンテック事業においては、セグメント損失を計上しており、経営指標を達成することができませんでした。これを達成するために必要な対応等に関しましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7) 継続企業の前提に関する重要事象等についての分析、検討内容及び解消、改善するための対応策」に記載のとおりであります。

 

 

(システムソリューション事業)

当事業におきましては、当社グループのフィンテック事業で利用する仮想通貨交換所システムの開発を行ったため、セグメント間の内部売上高は増加しておりますが、受託開発において新規案件の失注や既存顧客からの注文数減少等により外部顧客への売上高は減少しております。その結果、売上高は205百万円(前年同期比14.3%減)、売上構成比は28.7%となりました。セグメント利益(営業利益)は100百万円(前年同期比587.5%増)となりました。

当社グループは、中期的な経営指標として売上高経常利益率15%以上を掲げております。システムソリューション事業における売上高セグメント利益率は、48.8%であり、当該事業においては経営指標を達成したものと認識しております。今後は、海外での仮想通貨交換所の開設・運営により蓄積したノウハウをもとに、ブロックチェーンを利用したシステムなど、これまで以上に幅広い案件の受注を目指し、当該事業の売上高及び売上構成比を増加させることにより全社的な利益率の向上及び全社的な事業リスクの分散、低減を図る予定です。

 

(アイラッシュケア事業)

当事業におきましては、第1四半期連結会計期間において、当社グループの事業ポートフォリオ再構築の一環として、香港子会社であったPlurecil Holdings Limitedの持分を売却し、当社グループの連結対象外とするとともに、人事制度や商品仕入れ先の見直し、経費の削減等を行い、より良い品質のまつげエクステサービスの提供を進めてまいりました。その結果、売上高は492百万円(前年同期比28.1%減)、売上構成比は68.8%となりました。セグメント利益(営業利益)は60百万円(前年は営業損失2百万円)となりました。

当社グループは、中期的な経営指標として売上高経常利益率15%以上を掲げております。アイラッシュケア事業における売上高セグメント利益率は、12.2%であり、経営指標を達成することができませんでした。これを達成するために必要な対応策に関しましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7) 継続企業の前提に関する重要事象等についての分析、検討内容及び解消、改善するための対応策」に記載のとおりであります。

 

※1:違約金収入につきましては、第3四半期連結会計期間に係る2019年1月11日付「営業外収益の計上及び特別損失の計上並びに連結業

  績予想修正に関するお知らせ」の「1.営業外収益の計上について」で開示した違約金収入11,680千円について、第4四半期連結会計

  期間において、更に当該違約金収入が16,320千円あり、その合計額として28,000千円が計上されたものであります。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ111百万円増加し、386百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー

   営業活動による資金の減少は443百万円(前年同期は△72百万円)となりました。

これは主に税金等調整前当期純損失、減価償却費、減損損失及び支払手数料(営業外費用)、連結子会社売却益の計上によるものであります。

(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

     投資活動による資金の減少は301百万円(前年同期は△159百万円)となりました。

これは主に有形固定資産の取得、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入および貸付金の回収による収入によるものであります。

(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

     財務活動による資金の増加は855百万円(前年同期は△11百万円)となりました。

これは主に長期借入金の返済による支出および新株予約権の行使による株式の発行によるものであります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当社グループの事業内容は、フィンテック事業、システムソリューション事業及びアイラッシュケア事業であるため、生産に該当する事項はありません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

システムソリューション事業

197,389

△23.2

77,490

△9.9

合計

197,389

△23.2

77,490

△9.9

 

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

     2.システムソリューション事業において、受注高及び受注残高がそれぞれ23.2%、9.9%減少しているのは、当連結会計年度において、当社グループの事業ポートフォリオ再構築のため、システムソリューション事業における営業活動を縮小したためです。

3.受注生産を行っているのはシステムソリューション事業のみであるため、システムソリューション事業以外のセグメントについては受注実績に関する記載をしておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

フィンテック事業

17,872

システムソリューション事業

205,945

△14.3

アイラッシュケア事業

492,904

△28.1

合計

716,721

△22.6

 

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.上記金額にはセグメント間の販売実績が含まれております。

3.当連結会計年度よりフィンテック事業を新たなセグメントとして追加いたしました。そのため、前期比(%)についての記載を省略しております。

4.システムソリューション事業において、販売高が前期比14.3%減少しているのは、当連結会計年度において、当社グループの事業ポートフォリオ再構築のため、システムソリューション事業における営業活動を縮小したためです。

5.アイラッシュケア事業において、販売高が前期比28.1%減少しているのは、第1四半期連結会計期間において、アイラッシュケア事業の一部を構成する当社連結子会社であったPlurecil Holding Limitedの持分を全て売却し、連結対象外としたためです。

6.前連結会計年度第3四半期よりメディアソリューション事業のセグメントを廃止いたしました。

7.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績の割合は全ての相手先において100分の10未満であるため、記載を省略いたします。 

 

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、のれんであり、継続して評価を行っております。

 

(2) 財政状態の分析

当社グループの当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末の775百万円から199百万円減少し、576百万円となりました。負債の部は、前連結会計年度末の231百万円から162百万円減少し、69百万円となりました。純資産の部は、前連結会計年度末の543百万円から36百万円減少し、506百万円となりました。

 

①  流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計度末の446百万円から114百万円増加し、560百万円となりました。これは、現金及び預金が101百万円、前払費用が24百万円、その他の流動資産が42百万円増加し、前渡金が63百万円減少したことなどによります。

 

②  固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末の329百万円から313百万円減少し、15百万円となりました。これは、有形固定資産が78百万円、のれんが176百万円、長期貸付金が267百万円、貸倒引当金が143百万円減少し、破産更生債権等が88百万円増加したことなどによります。

 

③  流動負債

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末の163百万円から108百万円減少し、55百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が110百万円減少したことなどによります。

 

④  固定負債

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末の67百万円から54百万円減少し、13百万円となりました。これは、長期借入金が50百万円減少したことなどによります。

 

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (1) 業績」をご参照下さい。

 

①  売上高

当連結会計年度における売上高は前連結会計年度に比べて40.2%減少の618百万円となりました。これは主に、前連結会計年度まで「メディアソリューション事業」を構成しておりました株式会社ピーアール・ライフの株式を前連結会計年度に譲渡し、前連結会計年度の第2四半期連結会計期間の期首より連結の範囲から除外したこと及び当連結会計年度にPlurecil Holdings Limitedの出資持分全てを譲渡したため、当連結会計年度の期首より連結の範囲から除外したことによるものです。

 

②  売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は売上高の減少に伴い、前連結会計年度から168百万円減少し205百万円となっております。販売費及び一般管理費は45百万円増加し894百万円となっております。これは、主にフィンテック事業において仮想通貨交換所のシステム開発のための支払手数料及び研究開発費が前期と比較して増加し、それぞれ205百万円、104百万円の計上があったことによるものです。

 

③  営業外収益、営業外費用

営業外収益は38百万円計上しておりますが、これは主に違約金収入及び貸倒引当金戻入額等の計上によるものです。営業外費用は68百万円を計上しておりますが、これは主に支払手数料及びその他の営業外費用等の計上によるものです。

 

④  特別利益、特別損失

特別利益は32百万円計上しておりますが、これは子会社株式売却益の計上によるものです。特別損失は638百万円を計上しておりますが、これは主に減損損失の計上によるものです。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは、事業の特性から通常は多額の設備投資等を必要とせず、当社グループの資金需要は、主に運転資金に係るものであります。この運転資金は、主にシステムを運営するための外注費、経費の支払い並びに販売費及び一般管理費等の営業費用の支払いに要するものであります。

現状、これらの資金需要につきましては自己資金で賄っておりますが、必要に応じて借入金や増資により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。

 

(6) 戦略的現状と見通し

本有価証券報告書「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。

 

 

(7) 継続企業の前提に関する重要事象等についての分析、検討内容及び解消、改善するための対応策

当社グループは、前連結会計年度において売上高が著しく減少し、営業損失が発生したことに加え、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなりました。当連結会計年度におきましても、引き続き売上高が著しく減少し、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。当社グループは当該状況を早急に解消するため、以下の施策を実施して参ります。

 

 当連結会計年度におきましては、仮想通貨の取引高の減少、市場価額の低迷及び仮想通貨に関する各国の規制の不透明さなどから、フィンテック事業が振るわず、業績が低迷する結果となりました。フィンテック事業に将来性はあると考えられるものの、今後世界的な仮想通貨を取り巻く環境が急激に改善することは期待できず、フィンテック事業に経営資源を集中しすぎることは、経営リスクが大きいと判断いたしました。そこで、全社的な戦略としては、来期以降は、海外でのフィンテック事業を継続しつつ、当社が従来より行ってきたシステムソリューション事業の中で、システム開発やマッチングアプリの企画運営などの事業にも注力していくことといたしました。

 

 フィンテック事業では、当連結会計年度において、仮想通貨の市場価額の低迷等の影響から、2019年1月にマイニング事業から撤退し、香港及びシンガポールに開設した仮想通貨交換所の口座数や取引額の増大のためのマーケティング活動等に尽力したものの、想定した口座数・取引額を達成するに至らず、日本で開設を予定していた仮想通貨交換所の開設も取りやめました。このような状況の下、今後は、香港・シンガポールを中心として仮想通貨のICO(Initial coin offering)※1STO(Security token offering)※2に関する技術的なサポートやコンサルティング事業についての案件取得に力を入れていく所存です。

 

 システムソリューション事業では、新規システム開発案件の取得やマッチングアプリの企画運営事業などを開始いたします。そのため、新規パートナーの開拓及び既存パートナーとの更なるビジネス連携強化に努め、社会的ニーズに対応する技術や製品のための研究開発を強化し、付加価値の高い製品やITソリューションを提供してまいります。

 

 アイラッシュケア事業では、スタッフの商品知識とお客様ニーズに合った提案力を高め、顧客コミュニケーション能力、販売力の向上を図るとともに新サービス紹介やエクステデザインの提案等をSNSで情報発信することにより店舗への来店喚起を強化してまいります。また、既存の国内事業の立て直しを図り、人事制度や商品仕入先の見直し、経費の削減等を推し進めてまいります。

 

 これら今後必要となる事業資金の確保については、資金調達で得た資金や手元資金のほか、必要に応じて新たな資金調達を検討することで対応してまいります。

 

しかし、これらの対応策の実現可能性は、市場の状況、需要動向、他社との競合等の影響による成果を負っており、新株予約権者や投資家のご意向や事業計画の達成如何にも左右されるため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成されており、上記のような重要な不確実性の影響を反映しておりません。

 

※1:企業等がトークンと呼ばれるものを電子的に発行して、公衆から法定通貨や仮想通貨の調達を行う行為

※2:予めSecurity(証券)の要件に合致するコインを電子的に発行し、公衆から法定通貨や仮想通貨の調達を行う

   行為

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、フィンテック事業に係る仮想通貨交換所システムの開発及びそのシステムの高性能・高セキュリティ化を達成すべく研究をいたしました。

研究開発体制は、当社のフィンテック事業部門が外注等を用いて行っております。
 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は、104,806千円であります。

 

研究開発活動のセグメントごとの状況は、次のとおりであります。

 

フィンテック事業

フィンテック事業では、当連結会計年度において開設した香港及びシンガポールの仮想通貨交換所システムの開発及び高性能・高セキュリティ化の達成に向けて研究開発をしておりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は、104,268千円であります。

 

その他

システムソリューション事業において529千円、アイラッシュケア事業において8千円の研究開発費を計上しております。