第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、地政学的リスクの高まりや米政権政策の影響による世界経済の不確実性等、先行き不透明な状況が続きました。

このような経済環境下、雇用情勢については企業収益の改善が続く中で採用意欲の回復傾向は継続しており、当社の戦略地域である静岡県においては平成30年2月の有効求人倍率が前年同月比0.21ポイント上昇の1.65倍となり、雇用環境は底堅く推移しております。

このような状況において当社グループでは、魅力ある情報サービスを開発・展開し、商品力・販売力を強化することで地域の競争力強化と収益基盤の拡大を図ることに注力しました。

当社主力事業である求人情報事業では、企業の採用意欲が継続している市場環境下、前連結会計年度に実施した愛知県内のエリア拡大に伴う新商品、新サービスの認知促進を図りました。既存商品、既存エリアにおいては、地域競争力の更なる強化を図るため、応募効果促進のための広告販促費の投下等、商品力の強化に努めました。また、属性に応じた求人ニーズに応えるべく、製造業を対象とした『工場のお仕事紹介フェア』や子育てママから就職、転職を希望する女性のための合同企業面談会『シゴトフェア Woman』等のリアルマッチングイベントの開催や介護業界やドライバー募集に特化した『DOMO(ドーモ)リーフ』特別号を発行いたしました。さらに、当社求人情報サイト『DOMO NET(ドーモネット)』と連携した自社専用の採用サイトの構築・運用をサポートするサービスの販売を当連結会計年度より開始いたしました。

ペット関連事業においては、前連結会計年度に発行した『Wonderful Style(ワンダフルスタイル)』愛知版の認知促進施策として、『DOG(ドッグ)!フェスタ』を静岡県以外で初めて名古屋地域で開催いたしました。

前連結会計年度に開始しました学童保育事業においては、平成29年3月に静岡県浜松市に第2号校として「英語で預かる学童保育・プリスクール施設『Kids Duo(キッズデュオ)』佐鳴台」を開校いたしました。

以上の結果、当連結会計年度における当社グループの連結業績は、売上高は5,556百万円(前連結会計年度比2.4%増)となりました。売上原価は、1,735百万円(同9.0%増)、販売費及び一般管理費は、3,293百万円(同4.1%増)となりました。営業利益は、商品力強化のための広告販促費、前連結会計年度に拡大・投入した新エリア、新商品に係る直接費用等が増加したため527百万円(同21.3%減)となりました。経常利益は543百万円(同18.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は377百万円(同19.6%減)となりました。

 

セグメント別の業績(セグメント間の内部取引消去前)を示すと、次のとおりであります。

 

(情報提供事業)

情報提供事業では、『DOMO(ドーモ)』静岡県内版の売上は減少したものの、前連結会計年度に愛知県内において販売エリアを拡大した無料求人誌『DOMO』あいち版や新たに3版を発行した『DOMOリーフ』の販売が堅調に推移し、ネット商品である正社員向け転職・就職サイト『JOB(ジョブ)』・求人情報サイト『DOMO NET』の販売も増加したため、売上高は4,586百万円(前連結会計年度比2.8%増)、セグメント利益は1,040百万円(同13.2%減)となりました。

 

(販促支援事業)

販促支援事業では、主たる売上であるフリーペーパーの取次において首都圏地域での販売量の増加や子育て主婦や学生に直接アプローチするダイレクトプロモーションの販売が伸張し、販促支援事業における売上高は1,022百万円(前連結会計年度比0.8%増)、セグメント利益は143百万円(同4.0%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,009百万円(前連結会計年度末比159百万円増)となりました。

 

(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果得られた資金は、528百万円(前連結会計年度は665百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が529百万円、減価償却費が43百万円となった一方で、法人税等の支払額が104百万円等となったためです。

 

(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は、15百万円(同88百万円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が11百万円、有形固定資産の取得による支出が10百万円等となったためです。  

 

(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果使用した資金は、352百万円(同413百万円の支出)となりました。これは、配当金の支払額が188百万円、自己株式の取得による支出が163百万円となったためです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループの主体である求人情報誌の発行等は、提供するサービスの性格上、生産実績を把握することが困難であるため、生産実績の記載を省略しております。なお、当社グループは、業務上、求人情報誌等の印刷は、印刷会社に外注しており、印刷費用は次のとおりであります。

 

 

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

至 平成30年2月28日)

金額(千円)

前年同期比(%)

情報誌の印刷費相当額

657,024

112.0

 

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 上記のうち、最近2連結会計年度における主な相手先別の取扱額及び総取扱額に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

至 平成30年2月28日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

大日本印刷株式会社

586,637

100.0

591,440

90.0

神田印刷工業株式会社

-

-

65,584

10.0

 

      

(2) 受注実績

当社グループの主体である求人情報誌の発行等は、提供するサービスの性格上、受注実績を把握することが困難であるため、受注実績の記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

  当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

至 平成30年2月28日)

前年同期比(%)

金額(千円)

割合(%)

情報提供事業

4,586,675

82.5

102.8

販促支援事業

969,896

17.5

100.3

合計

5,556,572

100.0

102.4

 

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの事業を取り巻く環境は、企業収益の改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移しておりますが、米国の政策動向、中国をはじめとした新興国経済の減速懸念、東アジア情勢の緊迫化といった地政学的リスクへの警戒感が強まる等、世界経済の下振れリスクもあり、先行き不透明な状況が続いております。雇用環境におきましては、企業収益の改善や日本国内の労働人口構造変化に伴う労働力不足により、企業の採用意欲は持続しております。一方で、紙媒体からWEB媒体へのメディアシフト、競合商品・サービスの多様化や専門化に伴う更なる競争の激化、政府が中心となり取り組んでいる一億総活躍社会の実現に向けた働き方改革や生産性向上のための諸施策等、事業に影響し得る動きにつきましては、注視していく必要があります。

そのような事業環境において、当社グループでは、グループ資産を最大限に活用するだけでなく、アライアンスなど他社リソースも有効に活用しながら、展開地域やターゲット属性毎のニーズをいち早く捉え、それぞれの課題を解決する新たな商品・サービスを創出していくことで、企業価値の向上に努めていきたいと考えております。

 

 

4 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の経営状況についての判断は、以下の事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また以下の記載は当社グループの事業展開上のリスクを全て網羅したものではありません。

 

(1) 事業環境について

当社グループは、主に求人情報の提供を主力事業としているため、景気動向や法改正といった外部環境の変化により、当社グループの経営成績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合企業の戦略への対応

当社グループは、内部留保の充実や「持たざる経営」による健全な財務体質の維持に加え、機動的な経営判断を可能にする組織編成により、競合企業の戦略への対応力向上に努めています。しかしながら、現時点では企業体力に大きな開きがあるため、競合企業の戦略への対応の成否によっては、当社グループの経営成績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) システムの誤作動・機能停止に関するリスク

当社グループは、インターネット媒体を活用した事業を展開しております。従いまして、予測不可能な大規模自然災害、コンピューターウィルス、テロといった多くの事象によって引き起こされる災害、停電及び同様の混乱による影響により、当社グループの利用するサーバーの作動不能、または従業員による誤った操作などの事由により、システム障害が発生した場合、業務活動が部分的に停止する可能性があります。このような場合、当社グループの経営成績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 求人情報媒体事業への依存度の高さ

事業別売上高

(金額:百万円)
(構成比:%)

平成30年2月期実績

平成29年2月期実績

平成28年2月期実績

金額

構成比

金額

構成比

金額

構成比

連結売上高

5,556

100.0

5,427

100.0

5,243

100.0

 求人情報紙媒体

3,022

54.4

3,195

58.9

3,244

61.9

 求人情報サイト

1,143

20.6

1,017

18.8

855

16.3

 FP取次

969

17.5

967

17.8

979

18.7

 その他

420

7.6

246

4.5

164

3.1

 

(注)求人情報紙媒体:『DOMO』、『DOMOリーフ』
求人情報サイト:『DOMO NET』、『JOB』、『TSUNORU(ツノル)』
FP取次:フリーペーパー取次・ダイレクトプロモーション

 

当社グループの求人情報媒体事業は、売上総利益率が高い一方で、販売費及び一般管理費の対売上高比率が高いことから、広告収入の増加局面においては利益が大きく増加する一方で、減少局面においては人件費等の固定費負担を吸収しきれずに利益が大きく減少する特徴があります。

中長期的には、無料求人媒体事業の強化を通じて収益拡大を図りつつ、新規事業の開発により収益基盤の拡充を目指す方針ですが、当面は求人情報媒体事業への収益の依存度が高くなるため、その業績によっては、当社グループの経営成績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 個人情報を始めとする情報セキュリティ対策

平成17年4月1日より「個人情報保護に関する法律(個人情報保護法)」が全面的に施行され、当社グループも平成16年2月期より、個人情報を含めた機密情報のセキュリティ対策プロジェクトチームを発足し準備を進めてきました。当社グループが収集する代表的な個人情報としては、求人情報サイトにおける登録ユーザーの個人情報、『DOMO』などにおけるアンケート返信者の個人情報、広告主である顧客の個人情報、当社株主の個人情報、当社グループ従業員の個人情報などが存在します。当プロジェクトチームはプライバシーポリシーの策定、システムのチェック・改修、従業員への啓蒙など様々な準備を進め、今後も継続的に実施していく方針ですが、その対応の成否によっては当社グループの経営成績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 大規模自然災害、事故等について

当社グループは、自然災害等によってフリーペーパーの発行やインターネット媒体の運営に不都合が生じた場合には、当社グループのサービスが通常通りの運営が不可能になる可能性があります。このような場合、当社グループの経営成績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。重要な会計方針につきましては、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたり、貸倒引当金、賞与引当金等の各引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態の分析

当連結会計年度末の財政状態は、総資産が5,576百万円(前連結会計年度末比0.7%増)、負債が731百万円(同0.9%増)、純資産が4,844百万円(同0.6%増)となりました。また、自己資本比率は86.8%となり、1株当たり純資産は183.49円となりました。

資産の部では、流動資産が4,722百万円(同1.9%増)となりました。内訳として、現金及び預金が4,009百万円(同4.2%増)、売掛金が590百万円(同5.3%減)等となったためです。

固定資産は854百万円(同5.3%減)となりました。内訳として、有形固定資産が606百万円(同2.3%減)、無形固定資産が84百万円(同20.5%減)、投資その他の資産が162百万円(同6.8%減)となったためです。

負債は731百万円(同0.9%増)となりました。内訳として、未払法人税等が79百万円(同48.9%増)、未払金が433百万円(同4.8%減)、賞与引当金が60百万円(同28.1%減)等となったためです。

純資産は4,844百万円(同0.6%増)となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、剰余金の配当及び自己株式の消却により利益剰余金が4,913百万円(同1.2%増)、自己株式の取得及び消却により自己株式が1,076百万円(前連結会計年度末は1,043百万円)となったためです。 

 

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2[事業の状況] 1[業績等の概要] (1)業績」の記載をご参照ください。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、「第2[事業の状況] 1[業績等の概要] (2)キャッシュ・フローの状況」の記載をご参照ください。