第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生及び前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、個人消費や設備投資を中心とした内需が底堅く推移し、緩やかな回復基調を維持しました。

当社グループが属するバイオ関連業界におきましては、大手製薬企業の中には成長の鈍化の中で事業の整理や人員の削減を図る企業もある反面、ベンチャー企業などにおいては新製品の研究・開発の動きが活発化しました。このような環境の中で、当社グループは次のような活動を行いました。

CRO※1事業においては、既存顧客との取引を拡大・深化させるとともに新規顧客の開拓に注力し、受注強化に努めました。特に、株式会社安評センターでは大型動物飼育管理施設の修繕・整備を完了して受注体制を整え、従来の中・小型動物に加え大型動物の非臨床試験の新規受注に注力いたしました。また、株式会社ボナックとは、非臨床試験の受託拡大を目的として、同社が研究開発している核酸医薬品パイプラインの拡充及び実用化のために当社グループの研究施設・実験機器、研究員の活用を提供する包括的な業務提携を行いました。なお、当第1四半期連結累計期間におけるCRO事業の受注高は529,215千円(前年同期比7.6%増)と増加いたしました。

診断解析事業においては、一層の品質向上及び事業効率化に取り組むとともに、コンパニオン診断※2システムを用いた検査サービス体制を整えるなど、遺伝子解析技術及び豊富な病理診断技術を活かしたサービスの拡充に取り組みました。また、網羅的がんクリニカルシーケンス※3サービスの採用医療機関の確保に努め、さらには、子宮頸がんの早期発見に貢献すべく、子宮頸がんリスク検査である自己採取HPV※4検査の有用性の啓蒙活動及び営業活動に注力するとともに子宮頸がん検診の普及に取り組む地方自治体との検査委受託契約締結を推進いたしました。

TGBS事業においては、Eコマース事業において売れ筋商品の仕入れに努めるとともに、プラットフォーム(大手通販サイト)経由の販路拡大に注力いたしました。また、Eコマース事業以外では、事業承継コンサルティング業務の取り組みを強化いたしました。 さらに、2019年4月1日に連結子会社である株式会社TGビジネスサービスが、複層ガラス用副資材やガラス加工機器等の輸入販売を展開する株式会社TGMの全株式を取得し子会社化いたしました。同社の主力製品である複層ガラス用副資材は、省エネ対策市場の需要を取り込むことが期待でき、また、同社が当社グループに加入することで、グループ内の貿易商社機能の拡充が見込めると考えております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※1 CRO

Contract Research Organization(医薬品開発業務受託機関)

※2 コンパニオン診断

:分子標的薬が、投薬対象者に有効かどうかを投与前に予測するために、標的分子の発現量や関連遺伝子変異、遺伝子多型などのバイオマーカーを検査し診断すること

※3 クリニカルシーケンス

:次世代シーケンサー(DNAを構成する塩基の配列を高速で読み取り、ゲノム情報を解読する装置)を用いて、がん細胞の遺伝子変異を網羅的に解析し、診断や治療の参考となる知見を得るための解析手法

※4 HPV

Human papillomavirus(ヒトパピローマウイルス)

 

 

これらの結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高は、当第1四半期連結会計期間より連結グループに加入した株式会社TGMの売上(TGBS事業のうち「その他」)が寄与し、2,351,605千円(前年同期比12.3%増)と前年同期比で増収となりました。しかし、営業利益につきましては、TGMの利益が大きく寄与したものの、CRO事業において、比較的利益率の低い試験の売上が集中したことや、株式会社安評センターにおいて設備及び人材に対する先行投資を進めたことで固定費が増加したことから、48,498千円の赤字(前年同期は566千円の営業利益)となりました。なお、経常利益につきましても、同様に、59,530千円の赤字(前年同期は12,242千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましても85,930千円の赤字(前年同期は16,231千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

なお、当社グループの売上高は、TGBS事業を除き季節的変動が著しく、下半期(特に第4四半期)に売上高が集中する傾向にあります。

セグメントの経営成績は、次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。

 

セグメント

売上高

営業損益

金額

(千円)

前年同期比

金額

(千円)

前年同期比

増減額

(千円)

増減率

(%)

増減額

(千円)

増減率

(%)

C  R  O  事 業

337,086

20,447

6.5

△29,853

△51,416

診 断 解 析 事 業

166,445

△14,819

△8.2

△16,588

△14,765

T G B S 事 業

1,851,393

248,993

15.5

49,011

25,753

110.7

 

(Eコマース)

(1,260,304)

(△258,060)

△17.0

(7,002)

(△13,791)

△66.3

 (その他)

(591,089)

(507,054)

603.4

(42,009)

(39,545)

1,605.3

 

 (注)括弧内の金額は、TGBS事業の各内訳金額であります。

 

① CRO事業

当事業では、医薬品・食品の臨床試験受託及び薬効薬理試験、安全性薬理試験、薬物動態試験、農薬・食品関連物質などの安全性試験などの非臨床試験受託を行っております。また、遺伝子改変マウスの作製受託、モデルマウスの販売や作製モデルマウスを用いた非臨床試験の受託、抗体作製受託、及び新規バイオマーカーの開発などを行っております。当第1四半期連結累計期間の経営成績は、受注高の増加により売上高は前年同期比で増収(前年同期比6.5%増)となりましたが、比較的利益率の低い試験の売上が集中したことや、株式会社安評センターにおいて設備及び人材に対する先行投資を進めたことで固定費が増加したことから、営業損益につきましては損失となりました。

 

② 診断解析事業

当事業では、病理専門医による豊富な診断実績及び最新のバイオマーカー解析技術を生かした高品質な病理診断サービス、遺伝子解析受託サービス及び個別化医療に向けた創薬支援サービスを行っております。当第1四半期連結累計期間の経営成績は、病理診断の検体数は増加したものの、遺伝子解析受託サービス等の伸び悩みにより、売上高は前年同期比で減収(前年同期比8.2%減)となり、営業損益につきましても損失となりました。

 

③ TGBS事業

当事業は、株式会社TGビジネスサービスによる事業であり、M&Aによる新規事業の推進と幅広い分野における事業承継及び事業再生分野に係る助言・支援サービスを行っております。当第1四半期連結累計期間の経営成績は、Eコマース事業の売上が伸び悩んだものの、当第1四半期連結会計期間より連結グループに加入した株式会社TGMの売上が寄与し、売上高は前年同期比で増収(前年同期比15.5%増)、営業損益につきましても49,011千円の黒字を計上いたしました。

 

(2) 財政状態

(資産)

当第1四半期連結会計期間末における流動資産は3,522,223千円となり、前連結会計年度末に比べ619,266千円増加いたしました。これは主に、仕掛品が184,326千円増加した一方で受取手形及び売掛金が112,884千円減少したほか、主として株式会社TGMの連結子会社化により現金及び預金が97,790千円、商品及び製品が161,069千円、その他流動資産が299,001千円それぞれ増加したしたことによるものであります。

固定資産は3,749,737千円となり、前連結会計年度末に比べ177,416千円増加いたしました。これは主に、無形固定資産が119,494千円増加したことによるものであり、主として株式会社TGMの連結子会社化に伴い、のれんが116,775千円増加しております。

 

(負債)

当第1四半期連結会計期間末における流動負債は1,909,351千円となり、前連結会計年度末に比べ777,413千円増加いたしました。これは主に、株式会社TGMの連結子会社化により、短期借入金が200,000千円、前受金が469,576千円それぞれ増加したことによるものであります。

固定負債は552,738千円となり前連結会計年度末に比べ96,144千円増加いたしました。これは主に、未払金への振替による長期未払金が50,305千円減少したほか、株式会社TGMの連結子会社化に伴い長期借入金が143,784千円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

純資産は4,809,869千円となり、前連結会計年度末に比べ76,875千円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失を85,930千円計上したことによるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。

 

買収防衛策について

当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

① 基本方針の内容

当社グループは「未来に資するとともに世界の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献する」を経営理念とし、主として創薬の探索研究ステージにおいて遺伝子改変マウスをツールとして提供するジェノミクス事業、探索研究支援及び対外診断薬候補物質の開発研究を展開する先端医療事業、創薬候補物質の評価を行うCRO事業、さらに病理診断を行う診断事業により、創薬研究のトータル支援企業として事業展開しております。これらの事業における技術革新は日進月歩であることから、蓄積された技術力に基づくノウハウや高い専門性、最先端の新規技術の迅速な事業化及び収益化が求められます。

従って、当社の経営には上記のような事業特性を前提とした経営のノウハウならびに創薬支援ビジネスに関する高度な知識、技術、経験を有する使用人、大学・企業との共同研究先及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等が重要であり、これらへの事業の説明責任と十分な理解を得ることが不可欠であると考えております。

 

 

② 不適切な支配の防止のための取組み

当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社株式の売買は、株主、投資家の自由意思に委ねられるべきものと考えており、特定の者の大規模買付行為においても、これに応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有される当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。しかしながら、当社の事業に対する理解なくして行われる当社株式の大規模買付行為がなされた場合には当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになると考えております。

以上の理由により、当社取締役会は、定時株主総会で株主の皆様の合理的な意思の確認ができることを条件として、当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の導入を決定いたしました。同買収防衛策の導入は、2006年6月28日開催の当社第8期定時株主総会にてご承認をいただいております。

 

(注) 買収防衛策の詳しい内容については、当社ウェブサイト

(http://www.transgenic.co.jp/pressrelease/2006/05/post_44.php)をご参照ください。

 

③ 上記②の取組みについての取締役会の判断
ⅰ 当社取締役会は、上記②の取組みが当社の上記①の基本方針に沿って策定された当社の企業価値、株主共同の利益を確保するための取組みであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えております。
ⅱ 当社取締役会は、上記②の取組みは、あくまで株主の皆様の自由な意思決定を行うための前提となる必要な情報・機会を確保することを目的として、それに必要かつ相当なルールを設定するものであり、現経営陣の保身に利用されることや不当に株主の株式売却に対する自由を妨害することにつながるという弊害は生じないものと考えております。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、9,011千円(前年同期13,112千円)であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

当第1四半期連結累計期間において、連結子会社が増加したことにより、TGBS事業の受注残高が著しく増加いたしました。当第1四半期連結会計期間末におけるTGBS事業の受注残高は773,345千円(前年同期比1,888.4%増)であります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。