第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、以下の事項が追加されております。

 

(継続企業の前提に関する重要事象等)

当社グループでは、当中間連結会計期間に発生した臨時的な経営交代の結果、主要な子会社や資産が旧経営陣側に不当に譲渡等がされた結果、事業や人材等を喪失しており、当中間連結会計期間において、売上高は、前年同期に比し著しく減少し、重要な営業損失、経常損失及び重要な親会社株主に帰属する中間純損失を計上することになりました。

これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

当社グループは、当該状況を解消するため、不当に譲渡等された子会社などの取り戻しなどの法的な対応を進めつつ、旧経営陣によって従業員数ゼロと抜け殻にされた組織の再整備を行い、収益基盤を早期に確立し、企業価値の向上に努めてまいります。また、これらの実施のために必要となる資金調達も早急に検討してまいります。

しかしながら、これらの対応策については実施途上である上、ご支援いただく利害関係者の皆様のご意向に左右されるものであり、予定通り進まない場合等には現状からの脱却ができない可能性が残るため、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

なお、中間連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を中間連結財務諸表に反映しておりません。

 

(過年度決算訂正への影響)

当社グループは、前連結会計年度において、暗号資産の不適切な会計処理・開示について、第三者委員会による調査、外部監査人による訂正監査を受け、過年度における有価証券報告書等の訂正報告書を提出いたしました。これにより、今後、当社グループは開示規制違反に係る課徴金の納付命令や㈱東京証券取引所から上場契約違約金の請求等の措置を受けるなど法令・規則等に従った対応を図る必要が生じる可能性があります。また、不適切会計に関連し、株主等から訴訟を受ける可能性もございます。

 

(多額な訴訟費用等の発生の可能性)

当社グループでは、当中間連結会計期間に発生した臨時的な経営交代の結果、主要な子会社や資産が旧経営陣側に不当に譲渡等がされた結果、事業や人材を喪失致しました。当社グループは、不当に譲渡等された子会社などの取り戻しなどの対応を進めております。今後、法的対応が長期化することも考えられ、訴訟費用等の増加など業績にマイナスの影響を与える可能性があります。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、緩やかな回復基調を保っているものの、米国の関税政策の変更およびロシアのウクライナ侵攻の長期化に伴い、海外経済の不確実性や物価上昇の影響で力強さに欠ける状況です。

一方、当社の主力事業領域である暗号資産領域においては米国でのトランプ政権成立による暗号資産への規制緩和の追い風を受け、ビットコイン価格が一時最高値である1ビットコイン1,660万円を記録するなど成長を見せています。

国内では、暗号資産交換業者における口座開設数が延べ1,200万口座超、利用者預託金残高は5兆円以上に達するなどグローバルでの暗号資産市場の成長を受ける形で成長を続けております。

しかしながら、当社グループでは、当中間連結会計期間において生じた臨時的な経営交代を受け、連結子会社であった株式会社ZEDホールディングス、株式会社Zaif、株式会社クシムソフト、チューリンガム株式会社、株式会社web3テクノロジーズ及びDigital Credence Technologies Limitedは、実質支配力基準により実質的に支配していると認められなくなったことにより、当中間連結会計年度期首より連結の範囲から除外しております。

この結果、当社グループにおける売上高は14百万円(前年同期は711百万円)と著しく減少し、営業損失は307百万円(前年同四半期は685百万円の営業損失)、経常損失は310百万円(前年同四半期は695百万円の経常損失)となり、臨時的な経営交代の過程で実施された株式譲渡や貸付などの一連の取引により生じた臨時損失716百万円、過去の不適切会計に伴う訂正関連費用引当繰入額12百万円を特別損失に計上した結果、親会社株式に帰属する当期純損失は1,007百万円(前年同期は662百万円の親会社株式に帰属する当期純損失)となりました。

なお、当中間連結会計期間より「システムエンジニアリング事業」「インキュベーション事業」を報告セグメントから除外しており、当社グループは、ブロックチェーンサービス事業の単一セグメントとなったため、セグメント別の記載は省略しております。

 

② 財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

(資産の部)

当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて85,998百万円減少し539百万円となりました。

流動資産の残高は前連結会計年度末に比べて85,176百万円減少し294百万円となりました。これは主に子会社の異動により利用者暗号資産が76,339百万円の減少、預託金が6,775百万円の減少、自己保有暗号資産が546百万円減少したことによるものであります。また、子会社の除外や子会社への貸付により現金及び預金が1,268百万円の減少、貸倒引当金が98百万円増加しております。

固定資産の残高は前連結会計年度末に比べて822百万減少し245百万円となりました。これは主に有形固定資産が62百万円の減少、投資有価証券の658百万円の減少によるものであります。特に、異動した子会社に対する貸付により長期貸付金が2,060百万円の増加しておりますが、その回収可能性を鑑み貸倒引当金が2,060百万円増加しております。

(負債の部)

当中間連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べて85,068百万円減少し37百万円となりました。

流動負債の残高は前連結会計年度末に比べて83,419百万円減少し28百万円となりました。これは主に預り暗号資産が76,339百万円の減少、預り金が6,720百万円減少したことによるものであります。

固定負債の残高は前連結会計年度末に比べて1,649百万円減少し8百万円となりました。これは主に長期借入金が1,303百万円の減少、繰延税金負債が347百万円減少したことによるものであります。

(純資産の部)

当中間連結会計期間末における純資産は前連結会計年度末に比べて929百万円減少し502百万円となりました。これは主に利益剰余金が1,007百万円減少したことによるものであります。

 

  (2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,833百万円減少し、273百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは394百万円のマイナス(前年同四半期は172百万円のマイナス)となりました。これは主に臨時損失の増加額716百万円、新株予約権戻入益の増加額32百万円、訂正関連費用引当金の減少額38百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは251百万円のマイナス(前年同四半期は219百万円のマイナス)となりました。これは主に貸付による支出500百万円、投資有価証券の売却による収入161百万円、有形固定資産の売却による収入68百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは0.03百万円のマイナス(前年同四半期は970百万円のプラス)となりました。

 

  (3)経営方針・経営戦略等

当社は、子会社譲渡に関する全ての取引の無効を争い、当該事業子会社の経営支配権の回復を進めてまいります。

同時に当社は2025年6月より、当社のこれまでの暗号資産・Web3領域における知見や技術力を活かした「ブロックチェーン開発・コンサルティング事業」を再開し、顧客開拓を積極的に行っております。

 

  (4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当社は現在全事業子会社の実質的な経営支配権を喪失しており、その回復が事業上の最大の課題であると認識しております。その一方で「ブロックチェーン開発・コンサルティング事業」における顧客獲得・安定的な売上の獲得を進めることで経常的な黒字化を目指し、事業基盤の安定化を図ってまいります。また、当社は株主が非常に分散しており、資本政策や企業ガバナンスが不安定化しやすい状況となっております。そのため長期的な安定株主の獲得も経営基盤の安定化の観点では重要な課題であると認識しております。

財務面においては前経営陣による事業譲渡に伴う不適正な資産の流出が発生したことから、財務健全性が著しく低下した状態であると認識しております。また、前経営陣の不正等に関する調査や訴訟関連費用、有価証券報告書の過年度修正に伴う課徴金の可能性などさまざまな支出が予想されます。

これらの課題に対処するため全事業子会社の実質的な経営支配権の回復による資産の回収をはじめ、資金調達等による財務基盤の安定化に努めてまいります。

また、前経営陣による不適正な取引が発生していることや前経営陣がコーポレート等のバックオフィス業務の人員をすべて関連他社に移籍させたため、当社としてはバックオフィス業務の再構築およびコーポレートガバナンスの立て直しが急務となっております。当社では現在、必要な外部専門家の助力を仰ぎつつ、AIやクラウドサービスを活用したバックオフィス業務の自動化および省力化に取り組んでおります。こうした取組みによりコストを抑えながらも、以前より強固なガバナンス体制を構築しております。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、以下の経営上の重要な契約等が生じております。なお、これらの一連の取引は、当中間連結会計期間に生じた臨時的な経営交代の過程で実施された契約等となります。

 

(1)ZEDホールディングスのカイカFHDに対する新株予約権の発行とその後の各種契約の発生

当社は、当社の連結子会社であるZEDホールディングスがカイカFHDに対し2024年10月30日を割当日として新株予約権28,209個(新株予約権の条件は、大要、次のとおりです。払込金額はなし、新株予約権1個に割り当てられる株式の種類及び数は普通株式1株、行使価額は新株予約権1個当たり22,450円、行使期間は2024年10月31日~2026年10月10日又は2024年10月31日~2033年10月31日。)を発行・付与することを同月28日開催の取締役会において決議しました。なお、当該新株予約権の発行については、同月29日開催のZEDホールディングス臨時株主総会において承認されています。

当該新株予約権の発行に際し、ZEDホールディングスとカイカFHDとの間で、ZEDホールディングスが2023年10月11日付でカイカFHDから借り入れていた金銭債務(元本633,322,708円)に関して、その金利を無利息とし、カイカFHDが当該新株予約権の行使期間中いつでも返済を求めることができるよう変更する旨の2024年10月30日付「新株予約権第三者割当て契約証書」が締結されております。また、当該新株予約権発行の目的は、前記当社取締役会において「クシムグループが将来負担する金利の減額と行使による財務改善」、「敵対的買収に対する防衛策の一環」と報告されております。仮に、カイカFHDが当該新株予約権の全部につき権利行使した場合、カイカFHDのZEDホールディングスに対する持ち株比率が0%から43%となるとともに、当社のZEDホールディングスに対する持ち株比率が84.39%から48.10%となる可能性がありました。

この後、後記「(2)連結子会社の吸収合併」のとおり、株式会社Web3キャピタルがカイカFHDに有していた借入債務529百万円を当社が負担することになり、後記「(4)カイカFHDに対する金銭債務の弁済期の変更に係る合意」のとおり、カイカFHDに対する借入債務の弁済期限を2025年1月31日に短縮され、期限の利益を喪失する状態になりました。

また、後記「(3)子会社の譲渡取引」のとおり、当社が有していた子会社は、ZEDホールディングスの子会社となりました。さらに、後記「(5)ZEDホールディングスへの貸付」や「(6)当社保有の有価証券の譲渡」の取引も発生し、多額な長期貸付金が発生しました。

最後に、後記「(6)子会社株式の代物弁済」のとおり、当社は、2025年2月3日付の当社取締役会において、当社が保有するZEDホールディングスの全株式(持ち株比率84.38%)をカイカFHDに対する借入金529百万円の返済のために代物弁済する旨を決議し、実行しております。

この結果、当社は、株式会社ZEDホールディングス、株式会社Zaif、株式会社クシムソフト、チューリンガム株式会社、株式会社web3テクノロジーズ及びDigital Credence Technologies Limitedとその事業及び人材を喪失することになりました。

 

(2)連結子会社の吸収合併

当社及び当社の連結子会社である株式会社Web3キャピタルは、2024年9月17日開催の取締役会において、当社を存続会社、株式会社Web3キャピタルを消滅会社とする吸収合併とすることを決議し、同年11月1日に実施いたしました。

 

(3)子会社の譲渡取引

当社の完全子会社である株式会社クシムインサイトは、2024年12月19日開催の取締役会において、いずれも同社の完全子会社であった株式会社クシムソフト、チューリンガム株式会社、株式会社web3テクノロジーズ及びDigital Credence Technologies Limitedにつき、株式会社クシムインサイトが保有していたこれら4社の全株式を当社の連結子会社である株式会社ZEDホールディングスに譲渡する旨を決議しました。また、前記株式譲渡については、2024年12月20日開催の株式会社クシムインサイト臨時株主総会において同社株主である当社により承認されました。

これにより、株式会社クシムソフト、チューリンガム株式会社、株式会社web3テクノロジーズ及びDigital Credence Technologies Limitedは、2024年12月20日付で、いずれも株式会社ZEDホールディングスの完全子会社となりましたが、株式会社ZEDホールディングス、株式会社Zaif、株式会社クシムソフト、チューリンガム株式会社、株式会社web3テクノロジーズ及びDigital Credence Technologies Limitedは、実質支配力基準により実質的に支配していると認められなくなったことにより、当中間連結会計年度期首より連結の範囲から除外しております。

 

(4)カイカFHDに対する金銭債務の弁済期の変更に係る合意

当社は、2025年1月9日開催の取締役会において、当社及び当社の連結子会社であるZEDホールディングスが2023年10月にカイカFHDから借り入れていた金銭債務(合計1,162百万円)の弁済期(当初の弁済期は、2026年10月10日、2033年10月31日、2026年10月10日又は2033年10月31日でした。)につき、これらをいずれも2025年1月31日に変更する内容の修正合意の締結を承認する旨を決議しました。なお、当社、ZEDホールディングス及びカイカFHDの3者間において、同日付で当該修正合意が締結され、前記金銭債務の弁済期が変更されました。

 

(5)ZEDホールディングスへの貸付

当社は、2025年1月24日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるZEDホールディングスに対し、株式会社Zaifへの増資のための資金として、同日付で320百万円を貸し付ける内容の金銭消費貸借契約(約定利率は年2%、弁済期は2035年1月23日となっております。また、うち314百万円が株式会社Zaifへの増資のための資金となっております。)の締結を承認する旨を決議しました。なお、同日付で当社及びZEDホールディングスにおいて当該金銭消費貸借契約が締結され、当該貸付が実行されております。

 

(6)当社保有の有価証券の譲渡

当社は、2025年1月27日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるZEDホールディングスの子会社である株式会社Web3テクノロジーズに対し、当社が保有する株式会社CAICA DIGITAL、株式会社フィスコ及び株式会社ネクスグループの発行する株式を832百万円で譲渡(売却)し、売却代金の一部を当社及び株式会社Web3テクノロジーズとの間の準消費貸借契約(当社を貸主とした、800百万円の準消費貸借契約であり、その弁済期は2035年1月26日となっております。)とする旨を決議し、実行しております。

 

(7)子会社株式の代物弁済

当社は、2025年2月3日付の当社取締役会において、当社が保有するZEDホールディングスの全株式(持ち株比率84.38%)をカイカFHDに対する借入金529百万円の返済のために代物弁済する旨を決議し、実行しております。