第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針

 当社グループは、社是である「愛 仕事に愛情と誇りを持とう」「知 常に研鑽し知識を広げよう」「和 互いの人格を尊重し融和を図ろう」の精神を基本に、「情報通信分野において常に最先端技術に挑戦し、高度な機器の提供とネットワークシステムの構築を通じて社会に貢献するとともに、会社の発展と社員の幸せを図る」ことを経営理念に置いております。企業として利益を追求するのは当然と考えておりますが、この経営理念にもあるように、社会に貢献し社会とともに成長していくことが、存在理由の原点でありたいと考えております。

 当社グループは、ケーブルテレビ関連機器の専業メーカーとして「ものづくり」にこだわりつつ、ケーブルテレビのヘッドエンドから端末まで様々なネットワーク構築のノウハウを蓄積し、トータルソリューションを提供するシステムインテグレータとして実績を積み重ねてまいりました。さらに今後はネットワークのFTTH化がより一層進展すると考えられ、これに対応すべく最適なシステム開発を進めてまいります。

 このようにケーブルネットワーク環境を利用した機能的かつ経済的なトータルシステムを提案し、客先やユーザーとの信頼関係をさらに強固なものにしていきたいと思っております。

 

(2) 経営戦略等

 事業構造改革の実施に伴い、平成29年3月期(2016年度)から平成31年3月期(2018年度)までの3年間は以下のとおりとしております。平成30年3月期の実績は下記のとおりとなりました。引き続き事業構造改革を推進してまいります。

(連結・単位:百万円)

 

平成29年3月期

(2016年度)

平成30年3月期

(2017年度)

平成30年12月期

(2018年度)

計画

実績

計画比

計画

実績

計画比

計画

売上高

7,260

6,504

△755

7,490

8,543

1,053

6,100

営業利益

220

287

67

230

452

222

190

経常利益

220

294

74

230

410

180

170

当期純利益

185

238

53

205

356

151

150

自己資本

(自己資本比率)

1,349

(20.3%)

1,411

(23.3%)

62

(3.0)

1,534

(24.2%)

1,715

(22.9%)

181

(△1.3)

1,660

(25.2%)

借入金

(売上高借入比率)

2,130

(29.3%)

2,228

(34.2%)

98

(4.9)

1,730

(23.1%)

2,448

(28.7%)

718

(5.6)

1,580

(19.4%)

(注)当社は、平成30年6月27日開催の第56期定時株主総会の承認を経て、平成30年度より決算期を3月31日から12月31日に変更を行うことといたしました。従いまして、平成30年12月期は決算期変更の経過期間となることから、通期については、3月決算の連結対象会社は9ヶ月間(平成30年4月1日~平成30年12月31日)、12月決算の連結対象会社は従来どおり12ヶ月(平成30年1月1日~平成30年12月31日)を連結対象期間としております。このため、3年目にあたる2018年度の計画値は、平成30年12月期の業績予想値に修正しており、売上高借入比率は9ヶ月の年率修正をしております。

 

 当社の主要顧客であるケーブルテレビ事業者の伝送路システムは、光・同軸ハイブリッドシステム(HFC)が主体でありますが、テレビ放送・インターネット・電話というサービス面で大手通信キャリアとの棲み分けがなくなり、顧客獲得競争に打ち勝つためにも伝送路のFTTH化を急ぐケーブルテレビ事業者が増えつつあります。当社グループはFTTH構築市場において確固たる地位を築くことを目的に、ケーブルテレビの特色を活かすFTTH製品の開発を推進し、また、これに伴う工事管理体制の充実にも努めてまいります。
 一方、既存HFC施設のFTTH化には数年の移行期間を要することから、エリア内に残る老朽HFC機器の改修が同時に必要となります。自社他社製を問わず既設のどの機器にも対応が可能な改修対応HFC製品の開発を進め、同時に将来FTTH化を見据えるケーブルテレビ事業者への販路拡大を図ってまいります。
 また、集合住宅加入者獲得を目的とした、インターネット関連機器の販売拡大を図ってまいります。
 そして、これらに加え、当社グループがこれまで培ってきたRF伝送システムと、国内外で今後大きく伸張するIP伝送システムを融合した、最新のネットワークシステムを提供できる企業への変革を推進してまいります。
 当社グループ内においては、事業構造改革に従い、コストの削減、業務の効率化、財務体質の改善等により、安定的な収益確保に向けた体制づくりを推進します。さらに防災・減災を軸とした新規市場開拓を推進するため、地方公共団体への販路拡大を図ってまいります。

 

 個別重点施策としては以下のとおりとなります。

 

・IP関連システム開発・販売の推進

HFCシステムでの通信方式の基本となっているDOCSIS方式、FTTHシステムでの通信方式の基本となっている

G(E)-PON方式を融合した高速通信システムの開発、及びそれら高速通信システムの運用をサポートするソフトウェア開発を積極的に推進するとともに、それらシステムの販売を強化する目的で人材の育成、増強を行う。

・RF伝送機器の生産および販売体制の見直し

縮小傾向にあるRF伝送機器市場において、既存システムの維持及び高度化されたIP複合型製品に対する需要に合わせた生産および販売体制を構築する。

・経営合理化

重複業務の集約を行うため、集中購買体制の構築やそれに伴う仕入先の見直しを実施する。
工事採算の向上を図る為、工事原価管理をさらに徹底する。

・新規市場への営業力強化

中部支店公共課を中心に、防災減災を軸にした新規市場開拓を推進する。また、子会社奥田電気工業が扱っているMCA・IP無線関連製品、3WAY無停電電源装置などの販売を促進すると共に、新たに地域BWA関連システムの提案を積極的に進める。

(3) 経営環境

 ケーブルテレビ業界は、激しさを増す大手通信事業者との競合に加え、2018年に開始される新4K8K衛星放送への対応も求められることから、より広帯域の伝送路であるFTTHへの移行がますます進んでまいります。その需要に対応するため、当社グループはFTTH関連製品やIP関連製品などにおいて、他社との差別化を図るべく競争力のある、業界に先駆けた新技術開発に注力してまいります。

 

(4) 対処すべき課題

 当社グループ内においては、引き続き事業構造改革を推進し、コストの削減、業務の効率化、財務体質の一層の改善を図り、安定的な収益確保に向けた体制づくりに務めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下が挙げられます。

 なお、本記載は本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。将来に関する事項につきましては、不確実性やリスクが内在しており、そのため実際の結果と大きく異なる可能性がありますのでご留意ください。

(1) 市場環境について

 情報通信分野では、いわゆるトリプルプレイ(放送、インターネット、電話)において大手キャリアとケーブルテレビ局の放送・通信の相互参入による競争が激化しており、ケーブルテレビ局は加入者確保のために新たなサービスを模索しています。また、4K・8K実用放送開始に備え、FTTH関連の製品需要が高まっております。そういった時流の要請に応えて費用便益的にも優れた製品やシステムを継続的に開発し、ケーブルテレビ局に提供できるかが当社グループの業績の鍵となります。

 こういった製品・システム開発の遅れ等により市場へタイムリーに提供できない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(2) 生産体制について

 当社グループの製品生産拠点は日本国内(可児工場)と中国(愛知電子(中山)有限公司)であり、これまでに生産能力や品質管理等について重要な問題が発生したことはありません。事業構造改革の一環として生産体制の見直しを検討しておりますが、国内の光端末器等の需要が高まっており、中国生産工場における生産が増加し、利益確保が十分可能な状況となったことから、当面、国内生産工場と中国生産工場の2工場体制を維持することといたします。
 今後の需要の高まりによっては、生産高向上のため工場施設の増強を検討する場合があります。また市場動向によっては、将来的に工場増設あるいは生産施設の撤収等に伴う一時的な経費等の増加や、天災等による生産能力の低下等が発生した場合や、中国経済の変化や関連法令・制度の変更など経営環境の変化が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(3) 季節変動について

 当社グループの主要取引先はケーブルテレビ事業者であります。ケーブルテレビ事業者の設備投資計画は概ね期初に行い、施工業者の選定・発注の後、年末もしくは年度末までに完成するのが通例となっております。また、工事進行基準を適用していることにより業績の季節変動はやや緩やかになっておりますが、当社グループの売上高は第4四半期の割合が多くなります。

(4) 開発技術等について

 当社グループが製造する増幅器、光送受信機、端末機器等の製品は、技術的な進歩をはじめとして急速に変化してきており、個々の製品の特徴や適性を活かした組み合せ等、専業メーカーとしての強みを生かしたトータルシステムとしての開発に努力してきました。

 新製品の開発についてはその性質から複雑かつ不確実なものであり、以下のような様々なリスクが含まれます。

・新製品及び新技術への投資に必要な資金と資源を充当できる保証がないこと

・研究開発すべてが新製品又は新技術の創造につながるとは限らないこと

・市場から支持を確保できる新製品又は新技術を正確に予想できるとは限らないこと

・新製品又は新技術が経営成績の向上に貢献できるとは限らないこと

・新たに開発した製品又は技術が独自の知的財産として保護される保証がないこと

・技術の急速な進歩や変化により影響を受けること

・現在開発中の新技術又は製品化の遅れにより影響を受けること

 上記のリスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新技術又は新製品を開発できない場合には将来の成長と収益性を低下させ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 海外における事業活動について

 当社グループは国内工場を補完する目的で、中国に設立した現地法人を拠点として機器生産活動を行っており、当該現地法人に対する投資に加え、人材派遣あるいは技術支援を通じて経営指導を行っております。中国での事業活動では、現地における予期しない法律や規制面での変更、経済的要因による原材料の高騰、人件費の上昇、為替の変動等のほか、取引先の信用不安、社会的混乱等のリスクがあり、当社グループの価格競争力の低下を招いたり、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 特許について

 当社グループでは、技術部において新製品及び新システムの研究開発を行っております。また、社員が成した発明に対する特許の帰属は社内規程に基づいて対応しております。他社との共同開発等の共同行為では、その着手から契約書、研究開発の分担、費用の分担、権利の帰属、第三者への譲渡等にいたるまで取り決めを行い、他社との共同出願についても同様に取り決めを行っております。しかしながら、特許の帰属や報酬等については明確な判断基準はなく、判例の中には多額な報酬を認めたものがあること等から、将来的にはこれらに対して費用負担が増加する可能性も否定できません。
 なお、当社は前述の部門以外の、例えばSE部門、営業部門、製造部門なども皆、技術者集団から構成されており、発明が発生する可能性があります。

 

(7) 製品について

 当社グループではケーブルシステム施工後のアフターサービス、メンテナンス等のため、各製品ごとに一定の在庫を保有しており、これら製品を適正評価するために一定の基準に基づき評価を行っているため、毎期相当額のたな卸資産評価損が発生することになります。また当社グループの製品は、技術的な進歩を基本として変化しているため、新技術又は新規格等の技術革新があった場合にはたな卸資産評価損が増加することとなり、経営成績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループではISO9001の品質管理基準にしたがって製品の製造を行い、全製品のテスト・検査を行い合格したものだけを出荷し、製品管理については万全を期しておりますが、全ての製品について欠陥がないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償金額を十分にカバーできるという保証はありません。

 

(8) 為替レートの変動リスクについて

 外国通貨建て取引につきましては、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じておりますが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 人材の確保や育成について

 当社グループが属する業界は技術革新が速く、人材の流動性が高いこと、高度な施工技術が必要であること等が特徴となっており、当社グループでは研究開発を最重要課題と位置付け、優秀な人材の確保を図るとともに、社内教育の充実や人材育成に積極的に取り組んでおりますが、仮に優秀な人材の確保や育成ができなかった場合には、当社グループの将来の成長や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、高水準の技術革新と進歩を維持するため、最新技術の経験を持つ優秀なエンジニア等の人材の積極的な採用や、継続的な社内教育は、採用コストと人件費を押し上げ、これらのコストの増加は当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 環境問題について

 当社可児工場はISO14001を取得しており、また、環境・安全衛生に関しては関係法令等の遵守に努めておりますが、万が一事業活動を行う過程において事故等により関係法令等の違反が生じた場合、あるいは、今後新たに制定される法令等に対応するため、多額の費用が発生したとき、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(11) 工事事故について

 当社グループでは、安全な工事の遂行を何よりも優先し、各種工事の施工をしておりますが、全ての工事において事故が発生しないという保証はありません。不可抗力を含めた事故による顧客からの信用低下は、受注環境に多大な影響を与え、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 災害等について

 地震や大規模な水害、自然災害や事故等が発生した際には、公共インフラ停止、燃料不足、設備被害及び人的被害等により、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの社内ネットワークにつきましては、安定した運用を行うための体制を構築しておりますが、災害やコンピュータウイルスの侵入等により、稼働不能となったとき、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における日本経済は、企業収益が、輸出の回復や国内設備需要の好調さに支えられ、経常利益はほぼ過去最高水準にあり、堅調に推移しました。一方、欧米・中国経済も安定的な成長が続いているものの、米国の保護主義的な通商政策が、日本始め世界経済への不安材料となる要素となることが、今後懸念されます。

 ケーブルテレビ業界におきましては、ケーブルテレビ加入者数は世帯普及率の約52%にあたる3,001万世帯と、重要な社会基盤としてその役割を果たす一方、通信事業者との競争は依然として激化傾向にあり、サービスの更なる高度化が望まれております。

 また、平成30年12月の新4K8K衛星放送開始に向けたテレビ受信設備の改修とともに、高度化するインターネットサービスへの設備対応策としてFTTHへの移行、もしくは既存のHFCの更新と高速ケーブルモデムシステムの増強へ継続して設備投資されております。

 このような状況の下、当社グループは、FTTH関連および防災・減災意識の高まりを背景とした地方自治体向け告知放送端末が前年同期比大幅に増収となり、その他HFC向け広帯域増幅器等、既存の同軸ケーブルを主体とした伝送路を高度化する機器の販売にも力を入れてまいりました。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,439百万円増加し、7,494百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,135百万円増加し、5,778百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ304百万円増加し1,715百万円、となりました。

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高8,543百万円(前年同期比31.4%増)と、増収になりました。また、利益につきましては、営業利益452百万円(同57.4%増)、経常利益410百万円(同39.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益356百万円(同49.6%増)となりました。

 

 当連結会計年度における各部門の業績は、次のとおりであります。

(a) トータル・インテグレーション部門

 FTTH関連売上が堅調に増加したことにより、当部門の連結売上高は5,337百万円と前年同期に比べ1,162百万円(前年同期比27.9%増)の増収となりました。

(b) 機器インテグレーション部門

 光端末器、および告知放送関連機器の売上が堅調に増加したことにより、当部門の連結売上高は3,206百万円と前年同期に比べ876百万円(同37.6%増)の増収となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、771百万円と、前連結会計年度末と比べ366百万円の増加(前年同期比90.2%増)となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は291百万円(前年同期は482百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加額763百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は120百万円(前年同期は83百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出79百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は198百万円(前年同期は981百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の増加額449百万円等によるものであります。

 

生産、受注及び販売の状況

 当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

(1) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

生産実績(百万円)

前年同期比(%)

トータル・インテグレーション部門

5,388

128.9

機器インテグレーション部門

1,977

178.3

合計

7,365

139.3

 (注) 金額は販売価格によっており、上記の金額には消費税等は含まれておりません。

(2) 受注状況

 当連結会計年度における受注状況を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

トータル・インテグレーション部門

5,410

123.8

3,631

102.1

機器インテグレーション部門

3,260

121.4

662

108.9

合計

8,670

122.9

4,294

103.1

 (注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

(3) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

販売実績(百万円)

前年同期比(%)

トータル・インテグレーション部門

5,337

127.9

機器インテグレーション部門

3,206

137.6

合計

8,543

131.4

 (注)1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成29年4月1日

至  平成30年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社コミュニティネットワークセンター

921

14.2

1,327

15.5

豊橋ケーブルネットワーク株式会社

914

14.1

656

7.7

 

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きく影響を及ぼすと考えております。

① 収益の認識

 当社グループのトータル・インテグレーション部門の売上高は、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗率の見積は原価比例法)を、その他の工事については契約書及び注文書に基づいた顧客による完了確認に基づき計上され、機器インテグレーション部門の売上高は、顧客からの注文書に基づき商品及び製品が出荷された時点で計上されます。

② 貸倒引当金

 当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見込額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

③ たな卸資産

 当社グループは、推定される将来需要及び市場状況に基づく時価の見積額との差額に相当するたな卸資産の収益性の低下額及び陳腐化の見積額について、評価減を計上しております。実際の将来需要又は市場状況が当社グループ経営陣の見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。

④ 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産についてその回収可能性を毎期見直し、当該判断を行った期間に法人税等調整額により費用又は利益として計上します。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

①財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末における資産の額は7,494百万円と、前連結会計年度末に比べ1,439百万円の増加となりました。資産の増加の主な原因は、現金及び預金が366百万円増加、受取手形及び売掛金が477百万円増加、完成工事未収入金が292百万円増加及び無形固定資産が15百万円増加したことによるものであります。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末における負債の額は5,778百万円と、前連結会計年度末に比べ1,135百万円の増加となりました。負債の増加の主な原因は、支払手形及び買掛金が582百万円増加及び短期借入金が449百万円増加したことによるものであります。

(純資産の部)

 当連結会計年度末における純資産の額は1,715百万円と、前連結会計年度末に比べ304百万円の増加となりました。純資産の増加の主な原因は、利益剰余金が334百万円増加したことによるものであります。

 

② 経営成績の分析

 当連結会計年度における売上高は8,543百万円(前年同期比31.4%増)、営業利益は452百万円(同57.4%増)、経常利益は410百万円(同39.5%増)、親会社株式に帰属する当期純利益は356百万円(同49.6%増)となりました。主な原因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

③ キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの主要取引先はケーブルテレビ事業者であります。ケーブルテレビは、多チャンネル放送サービス、地域に密着した放送サービス、更にはインターネット接続サービスも提供する総合的な情報通信基盤として成長してきましたが、情報通信分野では、いわゆるトリプルプレイ(放送、インターネット、電話)において大手キャリアとケーブルテレビ事業者の放送・通信の相互参入による競争が激化しております。
 このような経営環境の中で、ケーブルテレビ事業者は加入者確保のために施設の高度化や新たなサービスを模索していくことが必須ではあるものの、政策の変化による資金調達の影響や新技術導入時期の調整等により、設備投資が大きく変化する場合、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。

(4) 現状と見通し

 ケーブルテレビ事業者と通信事業者との競争力強化および新4K8K衛星放送への対応のため、FTTHへの更改やHFC施設の改修、集合住宅、また高速ケーブルモデムシステムへの設備投資の増加が見込まれます。
 また、防災減災関連でのケーブルテレビの活用、地域BWAシステム(デジタル過疎地の解消や地域の公共福祉増進を目的に導入された、2.5GHz帯の電波を用いた無線システム)への参入、集合住宅加入者獲得への設備投資なども積極的に検討されています。
 当社グループにおきましては、今後も引き続きFTTH更改やHFC施設の改修案件を堅実に受注していくと共に、当社グループがこれまで培ってきたRF伝送システムと、国内外で今後大きく伸張するIP伝送システムを融合した、最新のネットワークシステムを提供できる企業へ変革するため、事業構造改革を推進し業績向上に努めてまいります。
 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、ケーブルテレビを中心とした放送と通信の各分野にわたって、その通信インフラの高度化に対応していくため研究開発に取組んでおります。研究開発は当社の技術部で行っており、当連結会計年度における研究開発費の総額は198百万円となっております。

 ケーブルテレビ・ネットワークは放送のデジタル化に対応するだけでなく、超高速インターネットやプライマリ電話の主要インフラとして、また、ケーブルテレビ・ネットワークを利用した緊急地震速報対応の告知放送システムを稼動させるなど、利用者の安全、安心を守る身近な通信インフラとしても注目を浴びつつあります。

 機器開発部門である技術部におきましては、FTTH関連では、3.2GHz対応の光送信機、光増幅機、BS左旋対応新型V-ONUの開発を行いました。HFC関連では、下り光送信機、上り光受信機、遠隔監視・制御装置の開発を行いました。告知放送関連では、無線・有線ハイブリッド型告知端末および設定用Androidアプリの開発を行いました。ヘッドエンド関連では、省スペースサブラック、BS左旋シグナルプロセッサー、3.2GHz広帯域増幅器の開発を行いました。ネットワーク関連では、統合管理システムのXG-PON及び10G-EPON用モジュール、機器監視モジュール、DOCSIS運用支援システムの開発および評価を行ないました。

 なお、事業は単一セグメントでありセグメント情報を記載していないため、研究開発費の総額と内容を記載しております。