第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針

 当社グループは、社是である「愛 仕事に愛情と誇りを持とう」「知 常に研鑽し知識を広げよう」「和 互いの人格を尊重し融和を図ろう」の精神を基本に、「情報通信分野において常に最先端技術に挑戦し、高度な機器の提供とネットワークシステムの構築を通じて社会に貢献するとともに、会社の発展と社員の幸せを図る」ことを経営理念に置いております。企業として利益を追求するのは当然と考えておりますが、この経営理念にもあるように、社会に貢献し社会とともに成長していくことが、存在理由の原点でありたいと考えております。

 当社グループは、ケーブルテレビ関連機器の専業メーカーとして「ものづくり」にこだわりつつ、ケーブルテレビのヘッドエンドから端末まで様々なネットワーク構築のノウハウを蓄積し、トータルソリューションを提供するシステムインテグレータとして実績を積み重ねてまいりました。さらに今後はネットワークのFTTH化がより一層進展すると考えられ、これに対応すべく最適なシステム開発を進めてまいります。

 このようにケーブルネットワーク環境を利用した機能的かつ経済的なトータルシステムを提案し、客先やユーザーとの信頼関係をさらに強固なものにしていきたいと思っております。

 

(2) 経営戦略等

 当社の主要顧客であるケーブルテレビ事業者の伝送路システムは、光・同軸ハイブリッドシステム(HFC)が主体でありましたが、新4K8K衛星放送への対応など次世代へ向けた新技術やサービスへの対応が望まれており、伝送路のFTTH化が急速に進んでおります。当社グループはFTTH構築市場において確固たる地位を築くことを目的に、ケーブルテレビの特色を活かすFTTH製品の開発を推進し、これに伴う工事管理体制の充実にも努めてまいります。

 ケーブルテレビ伝送路のFTTH化の進展に対し、大容量光端末機を投入するなど、国内外で今後大きく伸張するIP伝送システムを融合した、最新のネットワークシステムや機器を提供できる企業への変革を推進してまいります。
 当社グループ内においては、コストの削減、業務の効率化、財務体質の改善等により、安定的な収益確保に向けた体制づくりを推進します。さらに防災・減災を軸とした市場開拓を推進するため、引き続き地方公共団体への販路拡大を図ってまいります。

 

 個別重点施策としては以下のとおりとなります。

 

・IP関連システム開発・提案の推進

HFCからFTTHシステムへの移行を網羅し、4K8K放送など高精細・大容量通信に対応した当社独自のネットワークアーキテクチャソリューションである「Remote R-PON」及び光伝送路の冗長化が可能な独自のFTTHシステム「R-PON(Redundant-PON)」を積極的に提案する。

・運用保守体制の増強

サービスの高度化に伴い複雑化が進むシステムの運用をサポートするソフトウェア「統合管理システム」の改善を推進する。また、保守体制を強化する目的で人材の育成、増強を行う。

・経営合理化

重複業務の集約を行うため、集中購買体制の構築やそれに伴う仕入先の見直しを実施する。
工事採算の向上を図る為、工事原価管理をさらに徹底する。

・新規市場への営業力強化

大手MSO事業者を含むケーブルテレビ事業者との更なる取引拡大に向けた営業力強化を進めるとともに、FTTH用家庭内端末機などの新製品開発により、通信キャリアなど新規市場開拓を推進する。また、近年各地で発生している自然災害を踏まえた防災・減災の取り組みのため、子会社奥田電気工業が扱っているMCA・IP無線関連製品、3WAY無停電電源装置などの販売を促進する。

 

(3) 経営環境

 ケーブルテレビ業界は、新4K8K衛星放送開始に伴うインフラ整備やローカル5Gの認定申請、地域情報や緊急情報の告知放送への対応も求められることから、より広帯域の伝送路であるFTTHへの移行がますます進んでまいります。その需要に対応するため、当社グループはFTTH関連製品やIP関連製品などにおいて、他社との差別化を図るべく競争力のある、業界に先駆けた新技術開発に注力してまいります。

 

(4) 目標とする経営指標

 当社グループは、企業価値の向上と継続的な事業発展のため、売上高と経常利益を重視しております。また、自己資本比率の向上についても、安定した経営を持続するための重要な指標として捉えております。

 

(5) 対処すべき課題

 当社グループ内においては、引き続き事業構造改革を推進し、コストの削減、業務の効率化、財務体質の一層の改善を図り、安定的な収益確保に向けた体制づくりに務めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下が挙げられます。

 なお、本記載は本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。将来に関する事項につきましては、不確実性やリスクが内在しており、そのため実際の結果と大きく異なる可能性がありますのでご留意ください。

(1) 市場環境について

 情報通信分野では、いわゆるトリプルプレイ(放送、インターネット、電話)において大手キャリアとケーブルテレビ局の放送・通信の相互参入に加え、インターネット動画配信事業者によるサービスの拡大に伴い競争が激化しており、ケーブルテレビ局は加入者確保のために新たなサービスを模索しています。また、4K8K放送への対応としてFTTH関連の製品需要が継続して高水準にあります。さらにインターネット回線を利用した放送の技術基準や法整備、2020年春に商用サービス開始が予定されている次世代無線通信規格「5G」など、技術革新に伴うビジネスモデルの変化が起こりつつあります。そういった時流の要請に応えて費用便益的にも優れた製品やシステムを継続的に開発し、ケーブルテレビ局に提供できるかが当社グループの業績の鍵となります。

 こういった製品・システム開発の遅れ等により市場へタイムリーに提供できない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(2) 生産体制について

 当社グループの製品生産拠点は日本国内(可児工場)と中国(愛知電子(中山)有限公司)であり、これまでに生産能力や品質管理等について重要な問題が発生したことはありません。国内の光端末器等の需要が継続して高水準にあり、中国生産工場における生産が増加し、利益確保が十分可能な状況であるため、当面、国内生産工場と中国生産工場の2工場体制を維持することといたします。
 今後の需要の高まりによっては、生産高向上のため工場施設の増強を検討する場合があります。また市場動向によっては、将来的に工場増設あるいは生産施設の撤収等に伴う一時的な経費等の増加や、天災等による生産能力の低下等が発生した場合や、中国経済の変化や関連法令・制度の変更など経営環境の変化が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
 また、新型コロナウイルス感染症について、中国国内での感染は収束傾向となり、現時点で当社中国生産工場への影響はありません。しかし、日本を含む多くの国々での感染拡大が続いており、このような状況が長期化した場合、中国生産工場を含めた、当社サプライチェーン全体への影響が懸念されます。

(3) 季節変動について

 当社グループの主要取引先はケーブルテレビ事業者であります。ケーブルテレビ事業者の設備投資計画は概ね期初に行い、施工業者の選定・発注の後、年末もしくは年度末までに完成するのが通例となっております。また、工事進行基準を適用していることにより業績の季節変動はやや緩やかになっておりますが、当社グループの売上高は第1四半期(1月~3月)の割合が多くなります。

(4) 開発技術等について

 当社グループが製造する増幅器、光送受信機、端末機器等の製品は、技術的な進歩をはじめとして急速に変化してきており、個々の製品の特徴や適性を活かした組み合せ等、専業メーカーとしての強みを生かしたトータルシステムとしての開発に努力してきました。

 新製品の開発についてはその性質から複雑かつ不確実なものであり、以下のような様々なリスクが含まれます。

・新製品及び新技術への投資に必要な資金と資源を充当できる保証がないこと

・研究開発すべてが新製品又は新技術の創造につながるとは限らないこと

・市場から支持を確保できる新製品又は新技術を正確に予想できるとは限らないこと

・新製品又は新技術が経営成績の向上に貢献できるとは限らないこと

・新たに開発した製品又は技術が独自の知的財産として保護される保証がないこと

・技術の急速な進歩や変化により影響を受けること

・現在開発中の新技術又は製品化の遅れにより影響を受けること

 上記のリスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新技術又は新製品を開発できない場合には将来の成長と収益性を低下させ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 海外における事業活動について

 当社グループは国内工場を補完する目的で、中国に設立した現地法人を拠点として機器生産活動を行っており、当該現地法人に対する投資に加え、人材派遣あるいは技術支援を通じて経営指導を行っております。中国での事業活動では、現地における予期しない法律や規制面での変更、経済的要因による原材料の高騰、人件費の上昇、為替の変動等のほか、取引先の信用不安、社会的混乱等のリスクがあり、当社グループの価格競争力の低下を招いたり、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 特許について

 当社グループでは、技術部において新製品及び新システムの研究開発を行っております。また、社員が成した発明に対する特許の帰属は社内規程に基づいて対応しております。他社との共同開発等の共同行為では、その着手から契約書、研究開発の分担、費用の分担、権利の帰属、第三者への譲渡等にいたるまで取り決めを行い、他社との共同出願についても同様に取り決めを行っております。しかしながら、特許の帰属や報酬等については明確な判断基準はなく、判例の中には多額な報酬を認めたものがあること等から、将来的にはこれらに対して費用負担が増加する可能性も否定できません。
 なお、当社は前述の部門以外の、例えばSE部門、営業部門、製造部門なども皆、技術者集団から構成されており、発明が発生する可能性があります。

 

(7) 製品について

 当社グループではケーブルシステム施工後のアフターサービス、メンテナンス等のため、各製品ごとに一定の在庫を保有しており、これら製品を適正評価するために一定の基準に基づき評価を行っているため、毎期相当額のたな卸資産評価損が発生することになります。また当社グループの製品は、技術的な進歩を基本として変化しているため、新技術又は新規格等の技術革新があった場合にはたな卸資産評価損が増加することとなり、経営成績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループではISO9001の品質管理基準にしたがって製品の製造を行い、全製品のテスト・検査を行い合格したものだけを出荷し、製品管理については万全を期しておりますが、全ての製品について欠陥がないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償金額を十分にカバーできるという保証はありません。

 

(8) 商品について

 国内におけるインターネット市場の急速な発展に伴い、インフラを構成する情報通信機器の分野においては国外通信機器メーカーの製品を輸入する割合が高まりつつあります。そのような情勢の中、情報漏洩や機能停止の懸念がある通信機器の使用禁止を米国政府が同盟国に求めたことに伴い、各省庁では、このような懸念のある製品について使用制限をする方針との報道がなされております。

 一方、本件について民間への指示はありませんが、当社グループでは、海外の通信機器メーカーの製品を輸入販売しており、今後の輸入品に関わる動向により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 為替レートの変動リスクについて

 外国通貨建て取引につきましては、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じておりますが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 人材の確保や育成について

 当社グループが属する業界は技術革新が速く、人材の流動性が高いこと、高度な施工技術が必要であること等が特徴となっており、当社グループでは研究開発を最重要課題と位置付け、優秀な人材の確保を図るとともに、社内教育の充実や人材育成に積極的に取り組んでおりますが、仮に優秀な人材の確保や育成ができなかった場合には、当社グループの将来の成長や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、高水準の技術革新と進歩を維持するため、最新技術の経験を持つ優秀なエンジニア等の人材の積極的な採用や、継続的な社内教育は、採用コストと人件費を押し上げ、これらのコストの増加は当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 環境問題について

 当社可児工場はISO14001を取得しており、また、環境・安全衛生に関しては関係法令等の遵守に努めておりますが、万が一事業活動を行う過程において事故等により関係法令等の違反が生じた場合、あるいは、今後新たに制定される法令等に対応するため、多額の費用が発生したとき、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(12) 工事事故について

 当社グループでは、安全な工事の遂行を何よりも優先し、各種工事の施工をしておりますが、全ての工事において事故が発生しないという保証はありません。不可抗力を含めた事故による顧客からの信用低下は、受注環境に多大な影響を与え、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(13) 災害等について

 地震や大規模な水害、自然災害や事故等が発生した際には、公共インフラ停止、燃料不足、設備被害及び人的被害等により、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの社内ネットワークにつきましては、安定した運用を行うための体制を構築しておりますが、災害やコンピュータウイルスの侵入等により、稼働不能となったとき、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善を背景に、景気は緩やかな回復基調が続きましたが、米中貿易摩擦の長期化、英国のEU離脱問題、不安定な中東情勢などが懸念され、海外経済は先行き不透明な状況で推移いたしました。

 ケーブルテレビ業界は、2018年度のケーブルテレビ事業者全体の営業収益が前年度比約8.5%増の1兆4,679億円となり、7年連続で1兆円を超える収益となりました。2019年3月末現在の加入世帯数は約3,055万世帯(世帯普及率約52%)となり、放送と通信両方のサービスを提供する重要な社会基盤となっております。
 また、毎年各地で発生している自然災害を踏まえた防災・減災の取り組みとして、災害発生時の情報提供を目的とした、地方公共団体との放送協定の締結が増加するなど、安心・安全を担う生活インフラとしての役割も求められております。
 そのため、ケーブルテレビ事業者には、新4K8K衛星放送開始に伴うインフラ整備やローカル5Gの認定申請、地域情報や緊急情報の告知放送への取り組みなど、官民一体となった技術革新が期待されております。
 これらを背景として、従来型の光ファイバーと同軸ケーブルのハイブリッド伝送路であるHFCシステムから、より大容量で高速通信が可能なオール光ファイバーによるFTTHシステムへの移行、もしくは、より帯域を拡大化した伝送路システムへの更新など、設備増強に継続して投資されております。

 なお、決算期変更に伴い前連結会計年度は9ヵ月の変則決算となっため、当連結会計年度と前連結会計年度との比較は行っておりません。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ37百万円増加し、8,624百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ687百万円減少し、5,899百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ724百万円増加し、2,724百万円となりました。

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高10,294百万円となりました。また、利益面では、営業利益760百万円、経常利益810百万円、親会社株主に帰属する当期純利益834百万円となり、いずれも上場来最高益となりました。

 

 当連結会計年度における各部門の業績は、次のとおりであります。

(a) トータル・インテグレーション部門

 FTTH関連売上が堅調に推移したことにより、当部門の連結売上高は5,668百万円となりました。

(b) 機器インテグレーション部門

 光端末器および増幅器の売上が堅調に推移したことにより、当部門の連結売上高は4,625百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,037百万円と、前連結会計年度末と比べ142百万円の増加となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は969百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益811百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は176百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出122百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は647百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少額525百万円等によるものであります。

 

(3) 生産、受注及び販売の実績

 当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 なお、当社は決算期変更に伴い前連結会計年度は9ヵ月の変則決算となっため、前連結会計年度との比較は行っておりません。

 

① 生産実績

 当連結会計年度における生産実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

生産実績(百万円)

前年同期比(%)

トータル・インテグレーション部門

5,630

機器インテグレーション部門

2,962

合計

8,593

 (注) 金額は販売価格によっており、上記の金額には消費税等は含まれておりません。

② 受注実績

 当連結会計年度における受注実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

トータル・インテグレーション部門

4,536

2,406

機器インテグレーション部門

5,007

1,370

合計

9,543

3,776

 (注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

③ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

販売実績(百万円)

前年同期比(%)

トータル・インテグレーション部門

5,668

機器インテグレーション部門

4,625

合計

10,294

 (注)1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2018年12月31日)

当連結会計年度

(自  2019年1月1日

至  2019年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社コミュニティネットワークセンター

1,259

16.2

1,373

13.3

 

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きく影響を及ぼすと考えております。

① 収益の認識

 当社グループのトータル・インテグレーション部門の売上高は、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗率の見積は原価比例法)を、その他の工事については契約書及び注文書に基づいた顧客による完了確認に基づき計上され、機器インテグレーション部門の売上高は、顧客からの注文書に基づき商品及び製品が出荷された時点で計上されます。

② 貸倒引当金

 当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見込額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

③ たな卸資産

 当社グループは、推定される将来需要及び市場状況に基づく時価の見積額との差額に相当するたな卸資産の収益性の低下額及び陳腐化の見積額について、評価減を計上しております。実際の将来需要又は市場状況が当社グループ経営陣の見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。

④ 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産についてその回収可能性を毎期見直し、当該判断を行った期間に法人税等調整額により費用又は利益として計上します。

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

①財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末における資産の額は8,624百万円と、前連結会計年度末に比べ37百万円の増加となりました。資産の増加の主な原因は、完成工事未収入金が329百万円減少及び繰延税金資産が328百万円増加したことによるものであります。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末における負債の額は5,899百万円と、前連結会計年度末に比べ687百万円の減少となりました。負債の減少の主な原因は、未払法人税等が238百万円増加及び退職給付に係る負債が132百万円増加、支払手形及び買掛金が539百万円減少及び短期借入金が525百万円減少したことによるものであります。

(純資産の部)

 当連結会計年度末における純資産の額は2,724百万円と、前連結会計年度末に比べ724百万円の増加となりました。純資産の増加の主な原因は、利益剰余金が790百万円増加したことによるものであります。

 

(自己資本比率)

 上記の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の23.3%から31.6%となりました。

 

② 経営成績の分析

 当連結会計年度における売上高は10,294百万円、営業利益は760百万円、経常利益は810百万円、親会社株式に帰属する当期純利益は834百万円となりました。主な原因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

③ キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。また、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものです。

 これらの資金は、自己資金及び金融機関からの借入により調達しております。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの主要取引先はケーブルテレビ事業者であります。ケーブルテレビは、多チャンネル放送サービス、地域に密着した放送サービス、更にはインターネット接続サービスも提供する総合的な情報通信基盤として成長してきましたが、情報通信分野では、いわゆるトリプルプレイ(放送、インターネット、電話)において大手キャリアとケーブルテレビ事業者の放送・通信の相互参入による競争が激化しております。
 このような経営環境の中で、ケーブルテレビ事業者は加入者確保のために施設の高度化や新たなサービスを模索していくことが必須ではあるものの、政策の変化による資金調達の影響や新技術導入時期の調整等により、設備投資が大きく変化する場合、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。

(5) 現状と見通し

 ケーブルテレビ事業者と通信事業者との継続的な競争力強化を背景として、新4K8K衛星放送やローカル5G、地域の告知放送への対応のため、引き続きFTTHへの更改やHFC施設の改修、集合住宅、また高速ケーブルモデムシステムへの設備投資の増加が見込まれます。
 当社グループにおきましては、今後も引き続きFTTH更改やHFC施設の改修案件を堅実に受注していくと共に、最新のネットワークシステムを提供できる企業として技術力の向上に努めてまいります。
 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、ケーブルテレビを中心とした放送と通信の各分野にわたって、その通信インフラの高度化に対応していくため研究開発に取組んでおります。研究開発は当社の技術部で行っており、当連結会計年度における研究開発費の総額は154百万円となっております。

 ケーブルテレビ・ネットワークは放送のデジタル化に対応するだけでなく、超高速インターネットやプライマリ電話の主要インフラとして、また、ケーブルテレビ・ネットワークを利用した緊急地震速報対応の告知放送システムを稼動させるなど、利用者の安全、安心を守る身近な通信インフラとしても注目を浴びつつあります。

 機器開発部門である技術部におきましては、FTTH関連では、3.2GHz対応の光送信機、光増幅器、省スペース型光サブラック、Wi-Fi干渉対策型V-ONUの開発を行いました。HFC関連では、上り光受信機、幹線増幅器、延長増幅器の開発を行いました。ヘッドエンド関連では、BSシグナルプロセッサーの開発を行いました。告知放送関連では、告知端末およびアプリケーションソフトの新規OSバージョンへの対応をおこないました。ネットワーク関連では、統合管理システムの運用支援機能強化と、DOCSIS運用支援システムの開発及び評価を行いました。

 なお、事業は単一セグメントでありセグメント情報を記載していないため、研究開発費の総額と内容を記載しております。