文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年5月24日)現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
IoT、AIクラウド等のICT技術の進歩によりデジタル技術とデータの活用が進み、個人の生活、行政、産業構造、雇用等を含めて社会の在り方が大きく変わってきており、またコロナ禍の影響によりテレワークをはじめ、リモート環境の整備・強化、クラウドサービスの活用などのニューノーマルな生活様式の構築需要が増加してきており、市場や技術はこれまでとは異なる新たな局面を迎え、その変革はスピードを上げて進んでおります。
こうした急激な市場環境と技術変化において、当社グループが属する情報サービス業は、これまでの受託開発を主体としたビジネスモデルから、ニューノーマルな生活様式の構築や企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)導入のITパートナーとなるべく、ソリューションやサービスを主体としたビジネスモデルに変革を求められており、変化が大きな市場に対してこれまで培ってきた技術やノウハウを進化させて適応させていかなければなりません。
当社グループは創業以来、製造業の「ものづくり」のエンジニアリング技術をソフトウエア開発の分野に応用し生産性を向上させ、開発するソフトウエアの品質を高めてきました。こうしたことにより自らの収益性を向上させるだけでなく、ユーザ自身の付加価値向上にも寄与して来ました。
こうしたソフトウエア開発・生産体系を当社グループは「ソーシャルIoT(工場から社会へ)」と名づけ、製造業の「ものづくり」で培った技術、自社製品の生産性や品質向上に留まらず、ユーザの抱える課題・問題や戦略的ニーズに応える製品、さらには様々な製品を組み合わせたソリューションや製品とサービスを組み合わせた複合的なサービスへと進化させることにより、新たな市場や分野でのITパートナーとしての地位獲得を目指して行きます。
また、当社グループは環境保護が人類共通の最重点課題の一つであることを認識し、環境に配慮した活動と商品・サービスの提供を行うことにより、社会的責任を果たして行きます。
(2) 目標とする経営指標
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高、営業利益であります。当社グループは、経営効率の向上に努め、企業の存続と発展に必要な利益を確保するため、第43期(2020年2月期)を初年度とする中期経営計画において、目標を第45期(2022年2月期)には売上150億円、営業利益12億円とし、3年間で売上を約20%増加させるとともに、営業利益率は8%を達成することを目指しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
IT市場は、クラウド、ビッグデータ、モバイル、ソーシャル技術の要素から構成されるICTを支える新しいプラットフォームの進展に加え、IoT、ロボティクス、認知システム、次世代セキュリティソリューションなどへの戦略的な投資が期待されております。
その一方で、IT市場全体の成長率は低調に推移し、激しい市場競争は続くものと思われます。
このような大きな技術革新と市場変化の中で、デジタル・トランスフォーメーションが加速していく中、お客様や社会のデジタルソリューションを実現するブランド企業の地位を確固たるものとするため、成長・収益・経営の3つの基盤強化を図り、躍進することを目指して、2019年から2021年の3ヵ年を対象にした中期経営計画「デジタル社会のリーディングカンパニー」を策定しました。
なお、中期経営計画の基本方針は以下のとおりです。
方針1 基幹事業における収益力の拡大強化
・ 事業のモデルチェンジの加速
・ ソリューションプロバイダーとしての地位確立
・ 事業ドメインの拡大
方針2 中核事業における成長路線の追求
・ マーケティング戦略の強化
・ 技術・製品力とソリューションの拡大
・ 営業力の強化
方針3 サービス事業における安定的・高収益ビジネスの確立
・ サービスビジネスの訴求と浸透
・ Smart Service AQUAの利活用強化
・ 利用の拡大と継続利用の促進
方針4 事業活動を支える経営基盤の充実
・ 組織力と人材力の強化
・ 戦略的なIT環境の実現
・ 品質保証体制の強化
(4) 中期経営計画「デジタル社会のリーディングカンパニー」の遂行状況
2020年度は、コロナ禍のもと、当社グループはいち早くテレワークを導入し、場所にとらわれない開発体制の構築、Web会議を活用した営業活動等、事業活動を停滞させることなく強力に推進しました。さらに、2020年6月には北九州市小倉北区の新本社に移転し、刷新されたオフィス環境で更なる事業拡大、生産性や収益性の向上に努めてまいりました。
その結果、売上高は計画140億円に対し144億円、営業利益は計画7.0億円に対し9.2億円とともに計画を上回る結果となりました。
なお、各基本方針の遂行状況は以下のとおりです。
方針1 基幹事業における収益力の拡大強化
・物流/搬送分野で培った経験・ノウハウを活かし、倉庫物流ソリューション(スマートロジスティクス)へ事業体制シフトを図りました。
・安川電機のDX導入・支援を行う中で、プライム力のレベルアップを図りました。
・SIシステム構築では、不採算事業を縮小し、健康保険者向けシステム構築での案件開拓による売上・利益拡大に取り組みました。
方針2 中核事業における成長路線の追求
・AI/IoT分野において、食品加工等の注力分野において売上の拡大を図りました。
・GIGAスクール構想の需要を着実に獲得し、学校向けインターネットセキュリティ製品のシェアが拡大しました。
・デジタルマーケティング活動の推進により、プロモーション活動の強化、リードナーチャリングの推進を図りました。
方針3 サービス事業における安定的・高収益ビジネスの確立
・当社のITカスタマサービスセンター「Smart Service AQUA」を活用したサービス事業(ストック化)を拡大しました。
・サービスのワンストップ提供を開始し、サービス事業独自の顧客開拓に努めました。
・サービス体提供の拡充や効率化により、ビジネスの拡充や採算性の向上を図りました。
方針4 事業活動を支える経営基盤の充実
・テレワークなどで、場所を問わない働き方の定着を図りました。
・Office365やマーケティングツール、営業支援ツールなど、戦略的IT化によるDX推進により生産性の向上に取り組みました。
・不採算プロジェクトの発生を予防するため、全社プロジェクト管理の強化をしました。
(5) 対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続くものと思われますが、ワクチンの普及などにより、社会経済活動の制限も段階的に緩和され、景気の持ち直しが期待されます。
当社グループの属する情報サービス業界では、ニューノーマルな生活様式の構築が進み、また、SDGs(持続可能な開発目標)に対する取り組みが加速され、ICT利活用の機会がますます増えてくるものと思われます。
このような環境下で、当社グループは、ソーシャル分野におけるIoTソリューション(ソーシャルIoT)事業の拡大やビジネス分野におけるDX推進などに強力に取り組み、市場や顧客の動向やニーズに注視し、対処しながら、中期経営計画「デジタル社会のリーディングカンパニー」の最終年度として、「成長できる会社」の実現に向け、果敢にチャレンジしてまいります。
① 基幹事業における収益力の拡大強化
従来の基幹事業において、経験やノウハウの展開による新規顧客の獲得や事業ドメインの拡大と、事業のモデルチェンジの加速により、収益力の強化を図ります。
② 中核事業における成長路線の追求
AI、IoT、セキュリティなど、これからの中核事業において、優れた技術・製品力とマーケティング戦略、営業力の強化により、成長路線を追求します。
③ サービス事業における安定的・高収益ビジネスの確立
ITカスタマサービスセンター「Smart Service AQUA」と当社の強みを活かしたサービスの提供により、安定的かつ高収益ビジネスの確立を図ります。
④ 事業活動を支える経営基盤の充実
コーポレート部門の効率化と戦略機能を強化し、組織・人材、IT環境、品質保証体制等の安定・充実した経営基盤を構築します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年5月24日)現在において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 特定の販売先への依存度
当社グループの販売先のうち、株式会社安川電機(当社の関係会社で2021年2月28日現在の当社の議決権保有比率38.3%)及びそのグループ会社への販売は、ソフトウエアの受託開発、計算事務、情報処理並びにシステム管理運営受託等の取引で、2021年2月期売上高の44.2%を占める状態です。
これらの事情から、同社や同社グループの経営方針、事業展開等に大幅な展開があった場合には、当社グループの事業活動や業績、財務状況に大きな影響が及ぶ可能性があります。
同社や同社グループと今後とも既存に限らず新たな領域においても良好なパートナー関係の維持・継続に努めてまいります。
また、富士通株式会社及びそのグループ会社への販売は、当社設立時におけるベーシックソフト受託開発に始まり、その後取引内容・金額が拡大し、2021年2月期売上高の13.1%を占める状態です。
したがって、同社や同社グループ会社の受注動向の変化やその他の理由により、当社グループとの取引が縮小された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
同社や同社グループ会社と今後とも既存に限らず新たな領域においても良好なパートナー関係の維持・継続に努めてまいります。
(2) プロジェクト管理
プロジェクトの遂行において、予期し得ない事態の発生により、個別プロジェクトの中断や遅滞、採算悪化を招き、大規模な場合は当社グループの経営成績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、システム構築やソフトウエア開発等のプロジェクト管理の重要性を認識し、従業員のプロジェクトマネジメントスキルの向上を図り、特に要求仕様確定作業の場面では顧客との要求内容の確認を繰り返し行うとともに、スケジュールの厳守に努めています。また、不採算プロジェクトの発生の予防・抑止を図るため、全社プロジェクト管理強化に努めてまいります。
(3) 製品・サービスの品質問題
当社グループの提供する製品・サービスにおいて、不具合(バグ)の発生やサービス不良等の品質上の問題が発生しないという保証はありません。
したがって、当社グループにおいてこのような品質上の問題が発生した場合には、手直し・回収等の追加コストの発生や損害賠償等により、当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらに対応するため、当社グループは、製品・サービスの品質の重要性を認識し、設計・開発・生産・保守・運用の各場面において社内基準に基づいた品質管理の徹底に努めております。
(4) 新製品・新サービスの開発力
当社グループの新製品・新サービスは、顧客の業務、販売及び生産の改革支援や顧客の新製品への搭載等先進的な分野で起用されております。
今後も引き続き新製品・新サービスの売上が増加するものと想定しており、将来の成長は主として革新的な新製品・新サービスの開発と販売に依存すると予想しています。
しかしながら、市場の技術的な進歩や需要の変化等を十分に予測しえず、魅力ある新製品・新サービスを開発できない場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
市場の変化をいち早く捉え、対策を講じるべく、事前の情報収集と分析を定常的に実施し、魅力ある新製品・新サービスの開発を継続的に行っております。
(5) 個人情報・機密情報管理
当社グループは、お客様のシステムを構築するにあたり、お客様の情報資産をお預かりすることがあります。万が一、コンピュータウイルスによる感染やサイバー攻撃等の不正な外部アクセス、自然災害の発生により、これらの情報が漏洩した場合、お客様からの損害賠償請求やIT企業としての信用失墜等が当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらに対応するため、パソコン等の情報機器やネットワーク等の情報資産に対するセキュリティ管理の徹底を図り、情報管理に関する従業員への教育、外部委託先との機密保持契約等を行い、当社グループからの情報漏洩を未然に防ぐ措置を講じております。
(6) 知的財産権
当社グループが行うシステムやソフトウエアの開発においては、特許や著作権等の知的財産権の確保が事業遂行上重要な事項です。
当社グループでは、当社グループ独自の技術・ノウハウ等の保護・保全や第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っておりますが、世界各国の法的制度の違い等により知的財産権に関する問題が全く起こりえないという保証はありません。
したがって、当社グループにおいて知的財産権に関する問題が発生した場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社グループでは知的財産権の取得や取引先企業との知的財産権に関する契約締結など必要な措置を行っております。
(7) 人材に関するリスク
当社グループが属する情報サービス業界における最大の財産は「人材」であり、優秀な人材確保・育成は今後の経営基盤を維持・拡大するうえで不可欠であります。同業界は若手を中心に人材の流動化が進んでおり、計画どおりに人材を確保できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループにおいては、優秀な人材の獲得・育成のため、積極的に新卒採用や即戦力となるキャリア採用を実施し、社員がより高度なスキルを習得できるよう、教育環境の充実、資格取得者への報奨金制度を実施しております。また、従業員の働く環境の継続的な改善や働き方改革にも積極的に取り組み、社員の満足度の向上に努めてまいります。
(8) 自然災害のリスク
想定外の大規模地震・津波・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、感染症の流行、その他の要因による社会的混乱等が発生したことにより、経済活動が制限され、主要取引先の経営状況の悪化等によりIT投資計画が変更されることなどが想定されます。その場合には、当社グループの製品やサービス提供等の事業活動に大きな支障をきたし、当社グループの経営成績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対応するため、従業員の安否確認等の災害対策マニュアルの策定や継続的な見直しを行っており、災害発生時の対応訓練も行っております。また、北九州や川崎等、拠点の分散やリモートワーク環境の整備等を行い、災害等発生時に事業が停滞することを回避する対応に努めております。
なお、現在、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行しており、収束時期については未だ見通しがたっておらず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がありますが、従業員のマスク着用・手指消毒・検温等の感染予防対策の徹底や時差出勤やテレワークの実施により、感染拡大の抑止に努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、二度にわたり緊急事態宣言が発令されるなど、社会経済活動が大きく制限され、景気の停滞が長引き、厳しい状況が続きました。
一方、当社グループの属する情報サービス業界におきましては、テレワークをはじめ、リモート環境の整備・強化、クラウドサービスの活用などのニューノーマルな生活様式の構築需要が増加しております。
また、企業の生産性向上を目的とした自動化・省力化、新たな付加価値の創出による事業強化・変革といったDX(デジタルトランスフォーメーション)関連などの戦略的なIT投資についても底堅く推移しております。
このような環境下で、当社グループはいち早くテレワークを導入し、場所にとらわれない開発体制の構築、Web会議を活用した営業活動等、事業活動を停滞させることなく強力に推進しました。さらに、2020年6月には北九州市小倉北区の新本社に移転し、刷新されたオフィス環境で更なる事業拡大、生産性や収益性の向上に努めてまいりました。
さらに、コロナ禍により受注動向に若干の影響を受けたものの、政府主導による教育現場のリモート・ICT環境構築の促進需要を着実に捉え、学校向けインターネット・セキュリティ関連製品のシェアを大幅に拡大することができました。
その結果、当連結会計年度の業績については、売上高は144億81百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。利益面では、営業利益9億21百万円(同57.6%増)、経常利益8億17百万円(同39.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6億41百万円(同69.6%増)と、前年度を大幅に上回りました。
事業別の概況は、以下のとおりです。
〔ビジネスソリューション事業〕
当事業では、企業向け基幹システム構築は前連結会計年度に比べ増加し、移動体通信事業者向けシステム構築、健康保険者向けシステム構築は堅調に推移しましたが、ERPソリューションは前連結会計年度を下回りました。
その結果、受注高は89億89百万円(前連結会計年度比0.6%減)となり、売上高は91億56百万円(同2.2%減)となりました。
〔IoTソリューション事業〕
当事業では、AI・IoT関連はスマートロジスティクスを中心に前連結会計年度を上回り、さらに、インターネット・セキュリティ関連製品は教育現場におけるICT機器導入の需要増により前連結会計年度を大幅に上回りました。
その結果、受注高は53億60百万円(前連結会計年度比16.0%増)となり、売上高は53億25百万円(同20.3%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より8億46百万円増加し、26億48百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況につきましては、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加12億84百万円、法人税等の支払額3億64百万円、固定資産売却益2億4百万円、退職給付に係る資産の増加1億91百万円があったものの、税金等調整前当期純利益10億36百万円、仕入債務の増加3億58百万円、その他3億35百万円、退職給付に係る負債の増加3億10百万円、減価償却費2億86百万円、未払費用の増加2億37百万円があったこと等により、8億41百万円(前連結会計年度比5億60百万円増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出4億56百万円、無形固定資産の取得による支出1億68万円、貸付けによる支出1億円、関係会社株式の取得による支出75百万円があったものの、有形固定資産の売却による収入8億36百万円、関係会社株式の売却による収入90百万円があったこと等により、1億19百万円(同5億40百万円増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払1億8百万円等により、△1億13百万円(同1百万円減)となりました。
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、情報サービスの総合的な提供を事業内容としており、情報サービス事業の単一セグメントのため、当連結会計年度における実績を部門別に記載しております。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記金額は製造原価で記載しております。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年5月24日)現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
ビジネスソリューション事業は減少したものの、IoTソリューション事業の増加により、当連結会計年度の売上高は144億81百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
売上原価は101億65百万円(同1.0%減)となり、売上原価率は70.2%と前連結会計年度から4.2ポイント改善いたしました。売上高から売上原価を差し引いた売上総利益は43億16百万円(同22.3%増)となりました。
また、販売費及び一般管理費は33億94百万円(同15.3%増)となりました。これは、新本社移転に伴う什器の増加等によるものです。
この結果、当連結会計年度は9億21百万円の営業利益(同57.6%増)となりました。
営業外収益は備品の売却等により11百万円(同288.8%増)となり、営業外費用は持分法投資損失の発生等により1億16百万円(同5,137.7%増)となりました。
この結果、当連結会計年度は8億17百万円の経常利益(同39.4%増)となりました。
特別利益は土地の売却益等により2億36百万円となり、特別損失は固定資産除却損等により17百万円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は10億36百万円(同79.8%増)となりました。
これに法人税等の税金、法人税等調整額と非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は6億41百万円(同69.6%増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、次のとおりです。
情報サービス業界におきましては、あらゆる分野・業種において、クラウドやビッグデータ、IoT、AI、セキュリティ等の技術を活用したサービスの提供が加速してきております。
クラウドビジネスの進展は、公共事業や企業等の民間事業における情報関連投資の選択やIT企業が提供するサービスに変化が現れます。このような動きは、情報システムの開発やITサービスの提供を行うビジネスソリューション事業の売上高、利益に重要な影響を与える要因になります。
また、クラウドビジネスやビッグデータ市場を支えるインフラ(情報機器やネットワーク)が重要な役割を担うことになり、情報漏洩やコンピュータウィルス等の外部からの攻撃に対してのセキュリティ技術もますます重要になってきます。このような動きは、機器間の情報伝送のための製品組込ソフトの受託開発やネットワーク・セキュリティ関連商品を取扱うIoTソリューション事業の売上高、利益に重要な影響を与える要因になります。
さらに、モバイル端末をはじめとする通信端末の発達により、機器同士が人の手を介さずに相互に情報交換し、自動的に情報収集や管理・制御を行う技術(M2M:Machine to Machine)が普及しております。このような動きは、機器間の情報伝送や駆動装置を制御するための製品組込ソフトの受託開発、汎用的な情報通信・制御機器の販売を行うIoTソリューション事業の売上高、利益に重要な影響を与える要因になります。
なお、このような新技術・新ビジネスの普及は、情報通信技術の高度化・大規模化・複雑化を伴い、今まで以上に品質上の問題が発生する危険性が高くなっています。このような品質上の問題が発生した場合には、当社グループの売上高、収益に重要な影響を与える要因になります。その一方で、付加価値の高い新製品・新サービスの商品化やライセンス化は、当社グループの売上高、利益に重要な影響を与える要因になります。
② 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、営業活動によって獲得した現金によって、必要となる運転資金の確保と事業拡大のための設備投資を行っております。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループのキャッシュ・フローの状況と指標の推移は次のとおりであります。
(百万円)
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
自己資本比率:自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー÷利息の支払額
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析を行っております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1(1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、関係会社株式の評価、たな卸資産の評価等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績などを慎重に検討したうえで行い、見積りに対しては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。
しかし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果とこれらの見積りが異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、感染再拡大の懸念など、引き続き先行き不透明な状況が予想されますが、現時点では、会計上の見積りに及ぼす重要な影響はないと判断しております。
1.企業結合
当社は2020年4月10日開催の取締役会における決議に基づき、当社が保有するIoTソリューション事業のうち、工場自動化に関する事業を会社分割(簡易新設分割)により新設する株式会社アイキューブデジタルに承継させたうえで、新設会社株式の60%を株式会社安川電機に譲渡することを決定し、決議のうえ、契約を締結いたしました。
そのうえで2020年7月1日に会社分割及び株式譲渡を実施いたしました。
その概要は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
2.固定資産の譲渡
2021年2月26日付で、当社の固定資産譲渡契約を締結しました。
概要は以下のとおりです。
(1) 譲渡の理由
当社は、2020年6月に本社を移転したことに伴い、経営資源の効率的活用及び財務体質の強化を図るため、旧本社の土地・建屋を譲渡することといたしました。
(2) 譲渡資産の概要
(注)1 譲渡価額及び帳簿価額につきましては、譲渡先の意向により非開示とさせていただきます。
2 譲渡益は、譲渡価額から帳簿価額及び譲渡に係る諸費用を控除した額です。
(3) 譲渡先の概要
譲渡先は国内法人1社ですが、譲渡先の意向により非開示とさせていただきます。なお、譲渡先と当社との間に記載すべき資本関係、人的関係及び取引関係はありません。また、当社の関連当事者には該当しません。
(4) 譲渡の日付
2021年2月26日
当社グループ(当社及び当社の関係会社)の研究開発活動は当社及び連結子会社にて行っており、先端技術の研究、開発のベースとなる現技術のレベルアップ、先端技術の実用化による新製品・新サービスの開発を旨としております。
研究開発テーマに関する方向づけは「経営会議」で、具体的なテーマ選定及び評価は「開発投資審議会」・「開発投資審査会」で行われ、いずれも各部門の代表者で構成されております。
研究開発作業は各テーマの申請部門が行っております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
〔全社共通部門〕
当社独自のAIソリューション「Paradigm」では、GAN(敵対的生成ネットワーク)を応用したアノマリー検知など最新技術を開発しました。このアノマリー検知技術では、不良品画像収集が困難な場合、正常品画像のみを学習して、異常を高精度に検知することができます。従来の異常検知に比べ、20%以上精度がアップ(当社従来比)しました。開発した最新技術はAI画像判定サービス「MMEye」に搭載済です。
本部門に係わる研究開発費は116,894千円であります。
〔IoTソリューション事業〕
AI画像判定サービス「MMEye」では、最新AIアルゴリズムを搭載することで食品製造において、異物検査だけでなく、商品表示法の検査にも利用できるようになりました。また、「MMEye」のラインナップを拡充し、ユーザがAI学習や精度検証可能な「MMEyeBOX」をリリースしました。
IoTソリューションでは、バス事業者向けの「スマートバス停」に電源が設置できない場所(オフグリッド)に対応したハードウエアを新たに2タイプリリースしました。また、バス停以外の用途に適用可能なサイネージ型サービス「MMVision」を開発しました。
学校向け情報セキュリティ機器では、文科省のGIGAスクール構想向けに機能強化した「NetSHAKER W-NAC」をリリースしました。Webフィルタリングの機能強化とともに、接続可能なWiFi機器を拡充しました。
本部門に係わる研究開発費は31,593千円であります。