(1)業績
当社は「ユーザー本位の価値あるサービスを創出しつづける」をミッションとして、幅広いジャンルで事業展開
を行っております。創業当時よりサービスを提供している購買支援サイト『価格.com』をはじめ、ランキングとク
チコミのグルメサイト『食ベログ』など、現在提供しているサービスは20以上あり、各事業それぞれがグループ全
体の業績を牽引することで、継続的な成長の実現に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における日本経済は、政府による対策を背景に雇用状況に着実な回復がみられたものの、個人消
費は低迷が続きました。一方で、当社の事業に関連する消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場規模は、平成27年度
に前年比7.6%増の13.8兆円と堅調に増加いたしました。さらに、小売市場全体に占めるEC化率は4.8%と世界水準
から見てもまだ低いため、今後もEC化の進展による市場の拡大が期待されます。(※1)また、外食産業の市場規
模に関しましても、平成27年度に25.1 兆円と前年比 2.2%増加しております。(※2)
このような環境のもと、『価格.com』は平成29年3月度に月間利用者数5,275万人(※3)となりました。消費財
カテゴリにおけるユーザビリティの改善により消費財流通総額を伸ばすとともに、サービスカテゴリにおいてコン
テンツの改善及び拡充を進めました。『食べログ』は平成29年3月度に月間利用者数1億429万人(※3)となりま
した。オンライン予約サービスを中心とするユーザーインターフェースの改善を行い、平成29年3月には累計オン
ライン予約人数が1,400万人を突破いたしました。また、女性向けライフスタイルメディア『キナリノ』では、キナ
リノモール内での流通総額を伸ばすべくユーザーの送客強化及び指名使いユーザーの増加を図りました。ダイナミ
ックパッケージ事業を運営する連結子会社(株)タイムデザインでは、予約システムの強化やクレジットカード企
業等との連携を進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は45,089百万円(前年同期比9.2%増)、営業利益は
21,161百万円(前年同期比8.3%増)、経常利益は21,164百万円(前年同期比8.1%増)、親会社株主に帰属する当
期純利益は14,838百万円(前年同期比13.3%増)となりました。
※1出所:経済産業省「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書」(平成28年6月14日発表)
※2出所:一般社団法人 日本フードサービス協会「平成 27 年外食産業市場規模推計について」(平成28年7月発表)
※3月間利用者数とは、1ヶ月のうちに運営サイトを訪れたブラウザ数であり、延べ訪問数ではなく、複数回訪問したブラウザも1と数えた場合の正味のブラウザ数となります。また、2016年11月より、モバイル端末のウェブページ多様化に伴い計測ロジックを変更しております。
セグメントの業績(内部取引消去後)は、次のとおりであります。
① インターネット・メディア事業
当連結会計年度のインターネット・メディア事業の売上高は44,161百万円(前年同期比9.7%増)、営業利益は21,024百万円(前年同期比9.2%増)となりました。
[価格.com業務]
『価格.com』におけるショッピング事業は、デジタルコンシューマー機器の売れ行きの不振等により送客数が減少し、売上高は9,139百万円(前年同期比1.7%減)となりました。『価格.com』における広告事業は、予約型広告において自動車関連メーカーからの受注が増加した一方でデジタルコンシューマー機器メーカーからの受注が減収したこと、またトラフィックの減少によりネットワーク広告収入が減少したことにより、売上高は4,161百万円(前年同期比6.5%減)となりました。『価格.com』におけるサービス業務は、通信事業における海外wi-fi比較やSIM比較による取次ぎ件数が好調に推移したことから手数料収入が増加し、売上高は7,986百万円(前年同期比10.6%増)となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は21,287百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
[食べログ業務]
『食べログ』における飲食店課金事業は、有料サービスを利用する飲食店数及びオンライン予約人数が増加したことで増収となりました。また、『食べログ』における個人課金事業は、個人会員の獲得が進んだことで、増収となりました。一方で、『食べログ』における広告事業は、ネットワーク広告収入が減少したことにより減収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は18,608百万円(前年同期比17.9%増)となりました。
[新興メディア業務]
新興メディア業務において、連結子会社(株)タイムデザインが提供するダイナミックパッケージ事業において、宿泊施設の予約件数が増加いたしました。また、不動産住宅情報サイト『スマイティ』において、コンテンツの強化と販売強化を図ったことにより、手数料収入が増加いたしました。さらに『キナリノ』において、キナリノモールへの送客及び広告販売を強化したことにより、手数料収入及び広告収入が増加いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は4,264百万円(前年同期比21.9%増)となりました。
② ファイナンス事業
連結子会社㈱カカクコム・インシュアランスによる保険代理店業務において、トラフィックの減少により保険の申し込み数が減少いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は927百万円(前年同期比9.6%減)、営業利益は132百万円(前年同期比52.5%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ2,570百万円増加し、30,890百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は16,337百万円(前年同期は13,301百万円の収入)となりました。
これは、主として税金等調整前当期純利益21,200百万円を計上した一方で、法人税等の支払額が6,720百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は2,082百万円(前年同期は1,023百万円の収入)となりました。
これは、主として投資有価証券の取得による支出が510百万円、事業拡大に伴うサーバー等の有形固定資産の取得による支出が414百万円、サーバーで使用するソフトウェアの購入等の無形固定資産の取得による支出が1,186百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は11,656百万円(前年同期は7,775百万円の支出)となりました。
これは、主として自己株式の取得による支出が4,232百万円、配当金の支払額が7,625百万円あったことによるものであります。
(1)生産実績
当社グループの業務には生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
(2)受注状況
当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注状況に関する記載はしておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
インターネット・メディア事業 |
44,161,524 |
109.7 |
|
ファイナンス事業 |
927,908 |
90.4 |
|
合計 |
45,089,432 |
109.2 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における販売先については、いずれも販売実績が総販売実績の100分の10未満のため、
記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、購買支援サイト『価格.com』、ランキングとクチコミのグルメサイト『食べログ』、不動産住宅情報サイト『スマイティ』、女性向けライフスタイルメディア『キナリノ』等の運営を通じて、生活者視点の新しい価値を提供することを通して、日々の生活を豊かにすることに貢献します。さらに、生活者視点のサービス拡充により、運営サイトの利用者数を増やし、各機能をさらに強化することで、利用者、事業者それぞれに付加価値を提供することで企業価値向上を図っております。
このために、当社グループは「ユーザー本位の価値あるサービスを創出しつづける」ことをミッションとして、「コンテンツ第一主義」、「オープンでフェアな企業体」、「自己実現を叶える組織」の3つを経営方針とし、サイト利用者、取引先、株主、そして従業員それぞれに貢献するサービスを提供し続けてまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループが運営する、購買支援サイト『価格.com』、ランキングとクチコミのグルメサイト『食べログ』は、それぞれの領域で確固たる地位を確立しておりますが、より一層のユーザー利便性の向上により更なる利用者数の増加を図る方針です。また、当社グループは、『価格.com』『食べログ』に続く第三の柱を創出すべく、新規事業及び新規領域に取り組んでまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業の拡大のために、サイト利用者数の増加が重要であると認識しており、当社グループサイトの月間利用者数を重要な指標としております。また、継続的な事業拡大と経営の効率性維持のため、売上高増加率、経常利益率、自己資本当期純利益率等の財務指標を成長性や経営効率の指標としております。なお、自己資本当期純利益率につきましては40%を目安としております。
(4)経営環境
当社の事業に関連する消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場規模は、平成27年度 に前年比7.6%増の13.8兆円と堅調に増加いたしました。さらに、小売市場全体に占めるEC化率は4.8%と世界水準 から見てもまだ低いため、今後もEC化の進展による市場の拡大が期待されます。(※1)また、外食産業の市場規模に関しましても、平成27年度に25.1 兆円と前年比 2.2%増加しております。(※2)
※1 出所:経済産業省「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する 市場調査)報告書」(平成28年6月14日発表)
※2 出所:一般社団法人 日本フードサービス協会「平成 27 年外食産業市場規模推計について」(平成28年7月発表)
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは購買支援サイト『価格.com』からスタートし、その後ホテル・旅館の直前割引サイト『yoyaQ.com』、旅行のクチコミと比較サイト『フォートラベル』、ランキングとクチコミのグルメサイト『食べログ』、総合映画情報サイト『映画.com』、不動産住宅情報サイト『スマイティ』、さらには女性向けライフスタイルメディア『キナリノ』など、様々なウェブサイトで新規事業を展開してまいりました。今後も、既存コンテンツの充実に加えて、新規コンテンツや周辺業務への展開を図ることで、新規のユーザーを獲得してまいります。併せて新しい収益モデルを構築していく方針であります。
また、昨今の急激な業容の拡大に伴い積極的な採用活動を行っております。今後も人員の増加に併せて、従業員の育成を強化することで、組織力の強化に取組んでまいります。また、内部統制システムの整備・充実を継続的に推進し、内部管理体制強化に取組んでまいる方針であります。
加えて、当社の運営する事業は、性質上ウェブサイトに係るシステムのセキュリティ・開発・保守管理体制が極めて重要であり、これらの充実をさらに進めていくことが求められております。引続き市場環境の変化に対応したセキュリティの維持、システム開発及びシステム保守管理体制の整備を進める方針であります。
投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業内容に係わるリスクについて
① システムトラブルについて
当社グループは、運営サイトにおいて、ユーザーに対して一定のサービスを提供するために、コンピュータシステムを構築しています。運営サイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、安定運用のためのシステム強化、セキュリティ対策及び複数のデータセンターへサーバーを分散設置する等の対策を行っております。しかしながら、地震、津波などの自然災害、火災、事故、停電などの予期せぬ事象の発生によって、当社グループの設備または通信ネットワークに障害が発生した場合は、当社グループの事業活動が不可能になります。
また当社グループもしくはインターネット・サービス・プロバイダーのサーバーが何らかの原因によって作動不能になること、または外部からの不正アクセス犯罪や役職員の過誤によるネットワーク障害が発生する可能性があります。これらの障害が発生した場合には、当社グループの業績及び企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
② 商標価値について
当社グループは、運営サイトの商標価値を高め、ユーザーから当社グループに対して好意的に認知されることが重要であると考えております。
インターネット人口が増加し、情報提供サービスが増加する中で、商標価値を高め、浸透させることが今後ますます重要となると思われます。商標の認知度を高めるためには、ユーザーにとって使いやすい高品質なサービスを提供することによって、運営サイトへのアクセス数を増加させるとともに、インターネットメディアとして高い評価を維持し、実績を積み重ねていく必要があります。それができない場合には、当社グループの評判及び商標価値が低下し、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ サイト内の書き込みについて
当社グループは、運営サイトにおいて、サイト閲覧者が商品やサービス等に対する個人の評価を自由に書き込み、他の閲覧者に情報発信ができる「クチコミ掲示板」や「レビュー」等を提供し、他のウェブサイトに比べ有用な情報を提供しております。「クチコミ掲示板」等には、商品やサービス等に対する好意的な内容だけでなく、改良を要する点等についても書き込みが行われます。当社グループでは、サイト内の情報等について何等の責任を負わない旨をサイト内で明示するとともに、明らかに誹謗中傷に該当する等不適切な書き込みを発見した場合には、当該部分を削除するよう努力しております。
しかし、サイト閲覧者が不適切な書き込みをし、当社グループがそれを発見できなかった場合、あるいは発見が遅れた場合には、ウェブサイトに対するユーザー等の支持が低下し、またはサイト運営者としての当社グループの責任が問われ、業績及び企業としての社会的信用に悪影響を与える可能性があります。
④ 店舗の評価について
当社グループは、運営サイトにおいて、ユーザーの評価に基づく店舗評価を行っておりますが、サイト閲覧者が店舗に対する個人の評価を自由に書き込み、他の閲覧者に情報発信ができるため、一部の不正業者等による不適切な投稿がなされた場合には、当該投稿を削除または店舗評価から除外するよう努力しております。
なお、携帯電話番号認証等の本人確認には一層の配慮をしておりますが、不正業者等が不適切な投稿をし、当社グループがそれを削除または店舗評価から除外できなかった場合、あるいは除外が遅れた場合には、ウェブサイトに対するユーザー等の支持が低下し、またはサイト運営者としての当社グループの責任が問われ、業績に悪影響を与える可能性があります。
⑤ 情報提供について
運営サイト『価格.com』において、ユーザーに提供する販売価格情報や在庫情報は、一部を除き、登録ショップから適時に提供されております。また、『食べログ』において、飲食店の空席情報は、登録飲食店から適時に提供されております。
これら登録ショップ及び登録飲食店から実際の情報が提供されない状況が多発し、ユーザーにタイムリーな情報が提供できない状況が続く場合には、ユーザーの信頼を失い、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 保険代理店業務について
連結子会社㈱カカクコム・インシュアランスが運営する保険代理店業務は、保険業法の適用を受けております。㈱カカクコム・インシュアランスは保険業法及び関連する諸法令に基づいた管理体制を構築し、コンプライアンスの強化、個人情報保護管理に努めておりますが、リスクを完全に解消することは困難であり、今後の事業運営において法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
⑦ 旅行代理店業務について
連結子会社㈱タイムデザインが運営する旅行代理店業務は、旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、第一種旅行業者(国内・海外の受注型企画旅行の企画実施、旅行手配及び他社の募集型企画旅行の代売を行うことが可能)としての登録を行っております。現時点で、㈱タイムデザインは旅行業法に定める登録の取り消しまたは更新欠陥の事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由で登録が取り消された場合には、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(2)企業運営に係わるリスクについて
① 法的規制について
現在の日本のインターネット及びEコマース(以下、「インターネット等」)を取り巻く法的規制は、インターネット等の普及を背景として整備が進められておりますが、インターネット等の歴史が浅いこともあり、未だ十分とはいえません。また、インターネット等のみを対象とした法令等の規制は極めて限定的であり、他の一般の規制を準用することで、実務上の運用が図られていることが少なくありません。日本でも諸外国同様に、インターネット等の普及とともに、それを活用したビジネスその他のルールが網羅的に整備された場合、利用者及び関連業者を対象とした法的規制の制定等により、当社グループの業務の一部が制約を受け、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 知的財産権について
当社グループは、運営サイトにて商品やサービスの価格比較情報やレストラン情報等を提供しておりますが、これらの事業は歴史的にも未だ日が浅いため、インターネット関連事業における新サービス、マーケティングの手法など、一見当たり前と思えるものでも、従来なかったアイデアが盛り込まれていれば、特許として成立する可能性があります。インターネット上での情報提供分野において、競合他社が実用新案もしくは特許等を取得した場合、その内容によっては、競争の激化もしくは当社への訴訟が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループはブランドも企業活動における重要な財産と認識しており、現在取得済みの商標権以外にも、積極的に取得する計画です。しかし、当社グループのサービスを表す商標等を競合他社が取得した場合、その内容によっては、競争の激化もしくは当社グループへの訴訟が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社グループは、運営サイトにおいて、ユーザーからの投稿等で成り立っているものがあり、これら投稿等の提供を受けるに当たり第三者の著作権およびその他の知的財産権を侵害しないものであることを条件としているものの、管理が徹底されず第三者の著作権およびその他の知的財産権を侵害しているものが残像した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループはその具体的事例を現時点では認識しておりませんが、本邦内外にかかわらず当社グループの営む業務の一部または全部等についての実用新案もしくは特許等を第三者が既に取得しており、当社グループがそれらに抵触していることで費用等が発生するリスクも否定できません。
③ セキュリティ及び個人情報管理について
当社グループのコンピュータシステムは、外部からの不正アクセスを防止するためにファイアウォール等のセキュリティ手段によって保護されております。セキュリティと個人情報保護については、今後とも十分な対応を図ってまいりますが、コンピュータハッカーの侵入あるいはコンピュータウィルス等の外的な要因が、ウェブサイトに対して破壊的な影響を与える可能性があります。
当社グループのセキュリティシステムに侵入する者がいた場合、情報提供業務に関するユーザーの個人情報が不正に使用され、当社は責任を問われる可能性があります。
セキュリティの不備または個人情報の流出は、当社グループの評判を低下させ、当社グループの業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
④ 訴訟について
当社グループは、当社グループが保有する個人情報の管理不徹底等の人為的ミスの発生、第三者からの不正アクセスによる情報流出、あるいは誹謗中傷に該当する等不適切な書き込みを発見できなかった等の場合に訴訟を受ける可能性があります。その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの業績及び企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 優秀な人材の確保と育成
当社グループは未だ成長途上にあり、システム開発及びコンテンツ企画等、基幹業務のみならず、企業運営を円滑に遂行していく上で、優秀な人材を適切な時期に確保する必要があります。そのような人材が確保されない場合、または既存の人材が社外に流出した場合には、経常的な業務運営に支障が生じ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 組織における管理体制について
当社グループは、昨今の急激な業務拡大に伴い積極的な採用活動を行っております。また当社は、今後も事業規模の拡大及び業務内容の多様化に対応するべく、人員の増強に併せて、より効率的な組織対応を図るための組織再編・内部管理体制の整備・充実を継続的に推進していく方針であります。これらの管理体制の整備が予定通り進まなかった場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3)外部環境に係わるリスクについて
① インターネットサービスの技術革新について
インターネット関連技術及びそのビジネスモデルは変化が速いため、インターネットを積極的に利用している事業者は一定水準のサービスの提供を維持するために、技術革新及びビジネスモデルの変化に積極的かつ柔軟に対応していく努力が必要であります。
当社グループは、今後も不断の経営努力を行っていく方針ですが、新サービス導入または既存サービス強化のために必要な新しい技術及びビジネスモデルをなんらかの理由で適時かつ効果的に採用・応用できない可能性があります。
また、新しいインターネット関連技術及びビジネスモデルの変化への対応には、相当の時間と費用が必要となる可能性があります。そのような状況が出現した場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 競合について
当社グループは、価格比較サービスを提供する購買支援サイト『価格.com』、ランキングとクチコミのグルメサイト『食べログ』等を運営しております。「価格比較サイト」という範疇においては同様のサイトが存在しますが、『価格.com』は情報提供の方法については他サイトとは大きく異なると認識しております(例えば、『価格.com』の商品価格情報は、契約小売店から直接提供されますが、他サイトではインターネット上での自動検索ソフトにより収集する等)。このため、現時点において直接的に競合する事業者は存在しないと考えております。また、「グルメサイト」という範疇において同様のサイトが存在しますが、『食べログ』はユーザーの評価に基づくランキング表示という点に強みを発揮しております。
現在、当社は自社の事業領域において優位性を確保していると認識しておりますが、当該事業はいずれも参入障壁が低く、新規参入者は増加すると予想されるため、競合他社の出現による収益の低下及び競争激化等による広告宣伝費等の費用増加により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 自然災害について
当社グループの本社及び主要な事業所は東京都内にあり、当地域内において地震、津波等の大規模災害が発生したことにより本社及び事業所が被害を受けた場合、事業を円滑に運営できなくなる可能性があり、当社グループの事業に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 個人消費動向について
当社グループは、主として個人の消費意思決定を支援するサイト運営を通じ収益を得ており、個人消費動向が間接的に当社グループの業績に影響を及ぼします。日本経済はゆるやかな回復基調にあるものの、物価動向や円相場の状況など引き続き不透明な状況にあり、これらが企業収益に影響を及ぼす可能性があります。企業収益が悪化した場合には、中長期的に個人消費が低下する可能性があります。
また、消費税増税等の政策の実施により、個人消費が一時的に変動する可能性があります。これら個人消費の動向が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営上の重要な契約等は行われておりません。
当連結会計年度の研究開発費は、インターネット・メディア事業で104百万円となりました。
当社は㈱デジタルガレージ、㈱クレディセゾンと3社で多様な業界の企業が参画し次世代の事業を共同で創出することを目的として研究開発組織「DG Lab」を発足し、活動しています。
DG Labでは、今後様々な事業の基盤になることが期待できる「ブロックチェーン」「人工知能」「VR/AR」「セキュリティ」「バイオテクノロジー」を重点分野として、これらの分野において高いレベルの技術を持つ国内外の企業と連携し、新たなプロダクトやサービスの基礎となる研究成果を生み出すべく活動しています。
(1)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は42,129百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,225百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が2,570百万円、投資有価証券が526百万円増加したことによるものであります。
(負債)
負債合計は6,730百万円となり、前連結会計年度末と比較し62百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等が291百万円減少した一方で、買掛金が108百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は35,398百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,287百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益14,838百万円を計上した一方で、自己株式の取得4,220百万円、剰余金の配当7,628百万円を計上したことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(3)経営成績の分析
(営業利益)
当連結会計年度の売上高は45,089百万円(前年同期比9.2%増)となりました。このうちインターネット・メディア事業の売上高は、食べログの飲食店課金業務及び個人課金業務が増収となったことから、44,161百万円(前年同期比9.7%増)となりました。ファイナンス事業の売上高は、保険代理店業務が減収となったことから、927百万円(前年同期比9.6%減)となりました。
一方、当連結会計年度の売上原価は4,493百万円(前年同期比15.9%増)となりました。これは主に、事業規模の拡大による技術開発への先行投資を計上したことによるものです。また、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は19,434百万円(前年同期比8.8%増)となりました。これは主に、webサイト集客のための広告宣伝費や、業務拡大に伴う外注費等の支払手数料、食べログ課金飲食店獲得に要する代理店手数料、及び人件費を計上したことによるものです。
この結果、当連結会計年度の営業利益は21,161百万円(前年同期比8.3%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は20百万円となり、これは主に受取配当金6.5百万円とその他営業外収益7.9百万円を計上したことによるものです。また営業外費用は18百万円となり、これは主に自己株式取得費用12百万円を計上したことによるものです。
この結果、当連結会計年度の経常利益は21,164百万円(前年同期比8.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
これらの結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は14,838百万円(前年同期比13.3%増)となりました。