第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

 当社グループは、「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」をミッションに掲げております。2025年3月

には、中期経営計画(FY26.3-FY30.3)を公表し、中核事業のさらなる発展に加え、成長領域への積極的な投資

及びM&Aを通じて、売上・利益ともに二桁成長の実現を目指しております。

 

 当中間連結会計期間の経営成績は、次のとおりであります。

 売上収益は44,861百万円(前年同期比23.4%増)となりました。これは主として、価格.com事業および食べログ事業が堅調に推移したことに加え、求人ボックス事業における営業体制強化の効果が現れ、売上成長が継続的に進んだことによるものであります。

 営業利益は13,843百万円(前年同期比1.4%減)となりました。これは、求人ボックス事業を中心とした成長投資がさらに増加したことにより費用が拡大し、各事業の増収による利益の押し上げを上回ったことによるものであります。

 税引前中間利益は13,553百万円(前年同期比3.8%減)となりました。これは金融費用が増加したことに加え、営業利益が減少したことによるものであります。

 親会社の所有者に帰属する中間利益は9,368百万円(前年同期比2.3%減)となりました。これは、税引前中間利益が減少したことによるものであります。

 

 セグメントの業績(内部取引消去後)は、次のとおりであります。

 

 ①価格.com事業

 価格.com事業においては、Windows10のサポート終了を見据えたパソコン需要の高まりにより「ショッピング」が好調に推移したほか、「通信」ではブロードバンド(固定回線)の比較利用が堅調に伸び、「保険」においても生命保険やペット保険が引き続き堅調に成長したことにより、当中間連結会計期間の価格.com事業の売上収益は11,585百万円(前年同期比3.5%増)、セグメント利益は6,143百万円(前年同期比21.1%増)となりました。

 価格.com事業の主な内訳は次のとおりであります。

 

 

売上(百万円)

前年同期比

ショッピング

3,827

4.7%増

サービス

4,944

3.7%増

 金融

2,228

1.7%増

 通信

1,432

12.3%増

 自動車

862

2.5%増

 その他

422

8.9%減

広告

1,194

4.4%減

保険

1,621

6.8%増

 

 2025年9月度の月間利用者数(※1)は3,172万人となりました。

 

 ②食べログ事業

 食べログ事業は、有料サービスの契約店舗数及びオンライン予約人数が継続的に増加したことにより、当中間連結会計期間の食べログ事業の売上収益は18,934百万円(前年同期比20.9%増)、セグメント利益は10,860百万円(前年同期比23.5%増)となりました。

 

 食べログ事業の主な内訳は次のとおりであります。

 

 

売上(百万円)

前年同期比

飲食店広告

8,077

15.3%増

飲食店予約

9,053

30.6%増

ユーザー会員

814

2.7%増

広告

918

2.3%増

 

 2025年9月度の月間利用者数(※1)は9,673万人となりました。

 

 ③求人ボックス事業

 求人ボックス事業は、前期から継続しているブランド投資の効果により、月間利用者数および訪問数が増加しました。また、営業代理店との連携強化により稼働アカウント数が増加したことから、当中間連結会計期間の売上収益は9,616百万円(前年同期比69.7%増)となりました。一方で、ブランド認知向上を目的とした広告宣伝費の拡大など成長投資を積極的実施したことにより、セグメント損失は369百万円(前年同期は2,463百万円のセグメント利益)となりました。

 2025年9月度の月間利用者数(※1)は1,280万人となりました。

 

 ④インキュベーション事業

 インキュベーション事業は、「不動産」および「旅行・移動」の成長が鈍化した一方、㈱LiPLUSホールディン

グス(「暮らし」領域)が加わったことにより、当中間連結会計期間の売上収益は4,726百万円(前年同期比23.0%増)、セグメント利益は1,111百万円(前年同期比26.3%増)となりました。

 インキュベーション事業の主な内訳は次のとおりであります。

 

 

売上(百万円)

前年同期比

不動産

1,124

1.3%減

旅行・移動

2,178

1.9%増

暮らし

925

その他(※2)

498

12.3%減

 

※1 月間利用者数とは、サイトを訪れた人をブラウザベースで数えた利用者数です(特定のブラウザ、OS等によっては一定期間経過後に再訪した利用者を重複計測する場合があります)。モバイル端末のウェブページ高速表示に伴う利用者数の重複や、第三者による自動収集プログラムなどの機械的なアクセスについては可能な限り排除して計測しています。

 

※2 当連結会計年度より、インキュベーションセグメント内の内訳を変更しました。これまで、「ライフスタイル・エンタメ」として、個別に開示していた各事業の売上は「その他」としております。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

 当中間連結会計期間末の資産合計は87,526百万円となり、前連結会計年度末と比較し5,979百万円減少いたしました。これは主に、その他の金融資産(流動)が5,051百万円、のれん及び無形資産が4,215百万円それぞれ増加した一方で、現金及び現金同等物が9,987百万円、その他の流動資産が4,379百万円減少したことによるものであります。

 

(負債)

 負債合計は27,060百万円となり、前連結会計年度末と比較し4,310百万円減少いたしました。これは主に、その他の金融負債(流動)が4,740百万円増加した一方で、その他の流動負債が6,443百万円、営業債務及びその他の債務が928百万円、未払法人所得税が855百万円それぞれ減少したことによるものであります。

 

(資本)

 資本合計は60,466百万円となり、前連結会計年度末と比較し1,668百万円減少いたしました。これは主に、親会社の所有者に帰属する中間利益9,368百万円を計上した一方で、剰余金の配当10,875百万円があったことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ9,987百万円減少し、40,872百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は12,154百万円(前年同期は13,951百万円の収入)となりました。

 これは主に、その他の流動負債の減少6,443百万円があった一方で、税引前中間利益13,553百万円、その他の金融負債の増加4,736百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動に使用した資金は9,759百万円(前年同期は1,403百万円の支出)となりました。

 これは主に、定期預金の預入による支出5,000百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3,553百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動に使用した資金は12,387百万円(前年同期は5,317百万円の支出)となりました。

 これは主に、配当金の支払による支出10,872百万円があったことによるものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。

 

(5) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書の連結財務諸表注記「4.重要な会計上の

見積り及び判断の利用」の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありませ

ん。

 

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(7) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(8) 従業員数

 当中間連結会計期間において、従業員数の著しい増減はありません。

 

(9) 生産、受注及び販売の実績

 当中間連結会計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。

 

(10) 主要な設備

 当中間連結会計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更は、いずれもありません。

 

(11) 経営成績に重要な影響を与える要因

 当中間連結会計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について、重要な変更はありません。

 

(12) 資本の財源及び資金の流動性

 ①資金需要

  当社グループの主な資金需要は運転資金及び設備資金であります。運転資金の主なものは、営業活動における人件費、販売代理店に支払う販売手数料及びサービス利用者増加を目的とした広告宣伝費によるものであります。設備資金の主なものは、サーバー及びネットワークの設備投資によるものであります。

 

 ②財務政策

  当社グループの事業拡大に必要な資金は営業キャッシュ・フローから獲得した資金を充当しております。

 

3【重要な契約等】

 (企業・株主間のガバナンスに関する合意)

 2024年4月1日前に締結された契約については、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(令和5年内閣府令第81号)附則第3条第6項の規定により、記載を省略しております。

 

 (当座貸越契約)

  当社は、運転資金の効率的かつ機動的な調達を行うため、取引銀行2行と当座貸越契約を締結いたしました。

  契約概要等は以下の通りであります。

  なお、当該契約に基づく当中間連結会計期間末の借入実行残高はございません。

契約の相手先

契約期間

契約内容

株式会社三菱UFJ銀行

自 2025年6月27日

至 2026年6月29日

以後1年ごとの自動更新

当座貸越契約

(契約極度額 8,000百万円)

自 2025年8月31日

至 2026年8月30日

以後1年ごとの自動更新

当座貸越契約

(契約極度額 7,000百万円)

株式会社三井住友銀行

自 2025年4月1日

至 2025年9月30日

当座貸越契約(注)

(契約極度額 25,000百万円)

自 2025年8月30日

至 2026年8月31日

当座貸越契約

(契約極度額 10,000百万円)

  (注)契約期間にて契約を満了しております。